BinaryLog コマンド・オプション

binaryLog コマンドを使用すると、バイナリー・ロギング・リポジトリーのコンテンツを表示およびコピーしたり、また、リポジトリー内の使用可能なサーバー・プロセス・インスタンスをリストしたりできます。binaryLog コマンドは、従来のアプリケーション・サーバーのプロファイル bin ディレクトリー内の LogViewer コマンドと同等です。

バイナリー・ログおよびトレース機能は、バイナリー形式でリポジトリーに書き込みます。 binaryLog コマンドを使用することによって、リポジトリーの表示、照会、およびフィルター操作を実行できます。binaryLog コマンドには、リポジトリーの内容をさまざまな形式 (基本形式や拡張形式など) のテキスト・ファイルに迅速に変換するオプションがあります。 また、このコマンドには、 必要なデータをログから簡単に取得するためのオプションもあり、 例えば、必要なログ・レコードを、レベル、ロガー名、または日時でフィルタリングできます。

構文

コマンド構文は次のようになります。

binaryLog action {serverName | repositoryPath} [options]

options の値は action の値に応じて異なります。

パラメーター

binaryLog コマンドで使用可能なアクションは、以下のとおりです。

view
リポジトリーを読み取り、オプションでそれをフィルタリングし、ユーザーが読み取り可能なバージョンを作成します。

コマンド構文は次のようになります。

binaryLog view {serverName | repositoryPath} [options]

serverName

Liberty サーバーの名前を、読み取り先のリポジトリーとともに指定します。

repositoryPath

読み取り先のリポジトリーへのパスを指定します。これは通常、logdata ディレクトリーと tracedata ディレクトリーの両方を含むディレクトリーです。

注: コマンド行で serverNamerepositoryPath のいずれも指定されていない場合、タスクは、デフォルトのサーバー・インスタンスである defaultServer に対して実行されます (それが存在する場合)。

フィルター・オプション:

フィルターはすべてオプションです。複数のフィルターを使用する場合、それらのフィルターは論理的に AND で連結されます。

  • --minDate=value

    最小のレコード作成日に基づくフィルター。値は日付 (例: --minDate="2/20/13") または日時 (例: --minDate="2/20/13 16:47:21:445 EST") のいずれかで指定する必要があります。

  • --maxDate=value

    最大のレコード作成日に基づくフィルター。値は日付 (例: --maxDate="2/20/13") または日時 (例: --maxDate="2/20/13 16:47:21:445 EST") で指定する必要があります。

  • --minLevel=value

    最小レベルに基づくフィルター。値は以下のいずれかである必要があります。 FINEST | FINER | FINE | DETAIL | CONFIG | INFO | AUDIT | WARNING | SEVERE | FATAL

  • --maxLevel=value

    最大レベルに基づくフィルター。値は以下のいずれかである必要があります。 FINEST | FINER | FINE | DETAIL | CONFIG | INFO | AUDIT | WARNING | SEVERE | FATAL

  • --includeLogger=value[,value]*

    指定されたロガー名のレコードを組み込みます。 値には * をワイルドカードとして使用することができます。

  • --includeMessage=value

    メッセージ名に基づくフィルター。値には * をワイルドカードとして使用することができます。

  • --includeThread=value

    指定のスレッド ID のレコードを包含します。値は 16 進数でなければなりません (例: --includeThread=2a)。

  • --includeExtension=name=value[,name=value]*

    指定された拡張名および値のレコードを組み込みます。値には、* または ? をワイルドカードとして含めることができます。値にコンマを含める場合は、「¥」を使用する必要があります。

  • --includeInstance=value

    指定のサーバー・インスタンスのレコードを包含します。値は「latest」または有効なインスタンス ID でなければなりません。listInstances アクションを使用してこのコマンドを実行すると、有効なインスタンス ID のリストが表示されます。

モニター・オプション:
--monitor

リポジトリーを継続的にモニターし、新しいコンテンツの生成時にそのコンテンツを出力します。

出力オプション:
  • --format={basic | advanced | CBE-1.0.1}

    使用する出力形式を指定します。"basic" がデフォルトのフォーマットです。

  • --encoding=value

    出力に使用する文字エンコードを指定します。

copy
リポジトリーを読み取り、オプションでそれをフィルタリングし、コンテンツを新規リポジトリーに書き込みます。
コマンド構文は次のとおりです。
binaryLog copy {serverName | repositoryPath} targetPath [options]
serverName

Liberty サーバーの名前を、読み取り先のリポジトリーとともに指定します。

repositoryPath

読み取り先のリポジトリーへのパスを指定します。これは通常、logdata ディレクトリーと tracedata ディレクトリーを含むディレクトリーです。

targetPath

新規リポジトリーを作成する場所のパスを指定します。targetPath は必ず指定してください。

注: targetPath とともに、serverName または repositoryPath のいずれかを指定する必要があります。

フィルター・オプション:

フィルターはすべてオプションです。複数のフィルターを使用する場合、それらのフィルターは論理的に AND で連結されます。
  • --minDate=value

    最小のレコード作成日に基づくフィルター。値は日付 (例: --minDate="2/20/13") または日時 (例: --minDate="2/20/13 16:52:32:808 EST") のいずれかで指定する必要があります。

  • --maxDate=value

    最大のレコード作成日に基づくフィルター。値は日付 (例: --maxDate="2/20/13") または日時 (例: --maxDate="2/20/13 16:52:32:808 EST") で指定する必要があります。

  • --minLevel=value

    最小レベルに基づくフィルター。値は以下のいずれかである必要があります。 FINEST | FINER | FINE | DETAIL | CONFIG | INFO | AUDIT | WARNING | SEVERE | FATAL

  • --maxLevel=value

    最大レベルに基づくフィルター。値は以下のいずれかである必要があります。 FINEST | FINER | FINE | DETAIL | CONFIG | INFO | AUDIT | WARNING | SEVERE | FATAL

  • --includeLogger=value[,value]*

    指定されたロガー名のレコードを組み込みます。値には * をワイルドカードとして使用することができます。

  • --excludeLogger=value[,value]*

    指定されたロガー名のレコードを除外します。 値には * をワイルドカードとして使用することができます。

  • --includeMessage=value

    メッセージ名に基づくフィルター。値には * をワイルドカードとして使用することができます。

  • --includeThread=value

    指定のスレッド ID のレコードを包含します。値は 16 進数でなければなりません (例: --includeThread=2a)。

  • --includeExtension=name=value[,name=value]*

    指定された拡張名および値のレコードを組み込みます。値には、* または ? をワイルドカードとして含めることができます。値にコンマを含める場合は、「¥」を使用する必要があります。

  • --includeInstance=value

    指定のサーバー・インスタンスのレコードを包含します。値は「latest」または有効なインスタンス ID でなければなりません。listInstances アクションを使用してこのコマンドを実行すると、有効なインスタンス ID のリストが表示されます。

listInstances
リポジトリー内のサーバー・インスタンスの ID をリストします。サーバー・インスタンスは、サーバーの始動時から停止時までに書き込まれたすべてのログまたはトレースのレコードの集合です。サーバー・インスタンス ID は、binaryLog 表示アクションの --includeInstance オプションとともに使用できます。
コマンド構文は次のようになります。
binaryLog listInstances {serverName | repositoryPath}
serverName

Liberty サーバーの名前を、読み取り先のリポジトリーとともに指定します。

repositoryPath

読み取り先のリポジトリーへのパスを指定します。これは通常、logdata ディレクトリーと tracedata ディレクトリーを含むディレクトリーです。

注: コマンド行で serverNamerepositoryPath のいずれも指定されていない場合、タスクは、デフォルトのサーバー・インスタンスである defaultServer に対して実行されます (それが存在する場合)。
binaryLog のフィルタリングの最適化に注意してください。binaryLog ツールは、以下のフィルター・オプションを指定して使用された場合に、最も効率的にログ・データおよびトレース・データをフィルタリングできます。
  • --minDate
  • --maxDate
  • --includeThread
  • --minLevel
  • --maxLevel

使用例

以下の binaryLog コマンドの例を参照してください。

  • 2013 年 7 月 19 日から 2013 年 8 月 2 日までの間の、defaultServer リポジトリー内のすべてのイベントを表示します。
    binaryLog view --minDate=07/19/13 --maxDate=08/02/13 
  • 指定されたレベルが WARNING 以上の、サーバー myServer の新規イベントを、サーバーがログ・リポジトリーに書き込んだ時点で拡張形式を使用して表示します。
    binaryLog view myServer --monitor --minLevel=WARNING --format=advanced 
  • /apps/server1/logs にあるリポジトリーからのログ・メッセージを書き込みます。 特定のリポジトリーのエラー・ストリームに書き込まれたものだけを組み込みます。
    binaryLog view /apps/server1/logs --includeLogger=SystemErr 
  • 2012 年 9 月 14 日 PM 4:28 EDT (米国東部夏時間) より前に発生した、defaultServer リポジトリーからのイベントを表示します。
    binaryLog view --maxDate="09/14/12 16:28:00:000 EDT" 
  • 拡張「thread」に値「Default Executor-thread-4」が入ったイベントを defaultServer リポジトリーから書き込みます。
    binaryLog view --includeExtension=thread="Default Executor-thread-4" --format=advanced 
  • defaultServer リポジトリー内のサーバー・インスタンスのリストを表示します。
    binaryLog listInstances 
    
    Using D:¥wlp¥usr¥servers¥defaultServer¥logs as repository directory.
    
    Instance ID                  Start Date
    1358809441761                1/21/13 18:04:01:761 EST
    1358864476191                1/22/13 9:21:16:191 EST
    1358869523192                1/22/13 10:45:23:192 EST
    1358871281166                1/22/13 11:14:41:166 EST
    1358879829000                1/22/13 13:37:09:000 EST
    1358892222067                1/22/13 17:03:42:067 EST
  • 前の例のインスタンス ID のうちの 1 つを使用して defaultServer からのイベントを表示します:
    binaryLog view --includeInstance=1358871281166
  • 指定されたレベルが WARNING 以上の、defaultServer からのイベントを、最新のサーバー・インスタンスから d:¥toSupport ディレクトリーにある新規リポジトリーにコピーします。
    binaryLog copy defaultServer d:¥toSupport --minLevel=warning --includeInstance=latest

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タイム・スタンプ・アイコン 最終更新: Tuesday, 6 December 2016
http://www14.software.ibm.com/webapp/wsbroker/redirect?version=cord&product=was-nd-mp&topic=rwlp_logviewer
ファイル名: rwlp_logviewer.html