Admin Center は、Liberty V8.5.5.2 以降のサーバーで実行される Web ユーザー・インターフェースです。Liberty をインストールし、サーバーを作成した後、server.xml ファイルを構成します。
始める前に
WebSphere Application Server Liberty を Liberty Administrative Center (「Admin Center」) と共にインストールします。『Liberty Repository アセットのインストール』トピックに、Admin Center などのアセットのインストール方法がリストされています。 Admin Center の最も迅速なインストール方法は、以下の手順に従って installUtility コマンドまたは featureManager コマンドを実行する方法です。
- WebSphere Application Server Liberty V8.5.5.2 以降をまだインストールしていない場合は、インストールします。
制約事項: Liberty 製品と Secure Sockets Layer (SSL) をサポートする Java 仮想マシン (JVM) を必ず使用してください。Network Deployment などの WebSphere® Application Server traditional 製品で使用可能な IBM JVM を、Admin Center を含む Liberty のインストール済み環境に使用しないでください。デフォルトでは、
traditional 製品で使用可能な IBM JVM は、Admin Center が必要とするセキュリティー・クラスではなく、traditional 製品でのみ使用可能なセキュリティー・クラスをポイントします。
traditional 製品で使用可能な IBM JVM を使用すると、Admin Center がブラウザーに表示されない可能性があります。
- コマンド・ウィンドウを Liberty インストール済み環境のルート・ディレクトリーで開きます。例えば、コマンド・ウィンドウを c:¥wlp で開きます。
- 以下のように、コマンドを実行して adminCenter-1.0 フィーチャーをインストールします。
バージョン 8.5.5.6 以降の場合、以下のように
installUtility コマンドを実行します。
bin/installUtility install adminCenter-1.0
バージョン 8.5.5.5 以前の場合は、以下のように
featureManager コマンドを実行します。
bin/featureManager install adminCenter-1.0 --when-file-exists=ignore
- Developers エディションの Liberty の場合、コマンドを実行して collectiveController-1.0 フィーチャーをインストールします。
バージョン 8.5.5.6 以降の場合、以下のように
installUtility コマンドを実行します。
bin/installUtility install collectiveController-1.0
バージョン 8.5.5.5 以前の場合は、以下のように
featureManager コマンドを実行します。
bin/featureManager install collectiveController-1.0 --when-file-exists=ignore
このステップは、Developers エディションにのみ適用され、Network Deployment エディション、z/OS エディションまたは Core エディションの Liberty には適用されません。オプションで、
adminCenter-1.0 フィーチャーをインストールする前に collectiveController-1.0 フィーチャーをインストールできます。
詳しくは、WASdev Web サイトにアクセスし、「Downloads」タブを選択し、Admin Center アセットの Liberty リポジトリーを検索します。
インターネット・ベースの Liberty リポジトリーにアクセスできないホストに Admin Center をインストールするには、まず最初に、インターネットにアクセスできるホストに Liberty と Admin Center フィーチャーをインストールします。次に、そのインストール済み環境をターゲット・ホストに転送します。他のホストにデプロイするための Liberty サーバーおよびランタイムのパッケージ化については、『開発者ツールを使用した Liberty サーバーのパッケージ化』および『
コマンド・ラインからの Liberty サーバーのパッケージ化』を参照してください。
このタスクについて
Admin Center は、スタンドアロン・サーバー上および集合コントローラー上にセットアップすることができます。このトピックでは、スタンドアロンの Liberty サーバーのセットアップに焦点を当てます。
集合コントローラーで Admin Center を使用可能にするには、『Liberty 集合の構成』と『Admin Center を使用したリソースのデプロイ』の例を参照してください。集合コントローラーの server.xml ファイルで、フィーチャー・マネージャー構成に <feature>adminCenter-1.0</feature> が含まれており、すべてのホストが集合コントローラーにアクセスできるように、httpEndpoint エレメントに host 値 (host="*" など) が設定されていることを確認します。
手順
- Liberty のインストール済み環境にサーバーが含まれていない場合は、Liberty サーバーを作成します。
例えば、コマンド・ウィンドウで、wlp/bin ディレクトリーに myServer という名前のサーバーを作成します。
server create myServer
このサンプル・コマンドは、サーバー・ファイルを wlp/usr/servers/myServer ディレクトリーに追加します。
- Liberty サーバーの server.xml ファイルをエディターで開き、Admin Center 用にサーバーを構成します。
- adminCenter-1.0 フィーチャーをフィーチャー・マネージャーに追加します。
<featureManager>
<feature>adminCenter-1.0</feature>
</featureManager>
- 1 人以上のユーザーを追加してセキュア・ログインを構成します。 以下に例を示します。
<quickStartSecurity userName="admin" userPassword="adminpwd" />
ユーザー名またはパスワードに英語以外の文字が含まれている場合、
サーバーの
jvm.options ファイルを作成し、デフォルト・クライアント・エンコードを UTF-8 と定義します。
-Ddefault.client.encoding=UTF-8
jvm.options ファイルについて詳しくは、『
Liberty 環境のカスタマイズ』を参照してください。
- サーバー認証クレデンシャルが含まれている鍵ストア・ファイルを保護するには、鍵ストアを定義し、パスワードを割り当てます。
<keyStore id="defaultKeyStore" password="Liberty" />
管理者と非管理者および鍵ストアを定義するサンプル server.xml ファイルについては、このトピックに含まれいる『例』を参照してください。複数の管理ユーザーの定義方法については、『Liberty での BasicRegistry およびロール・マッピングのセットアップ』を参照してください。
- スマートフォン、タブレット、またはリモート・コンピューターから Admin Center にアクセスするには、
server.xml ファイル内の httpEndpoint エレメントの host 属性を * (アスタリスク) または定義済みのホスト名に設定するようにしてください。デフォルトで、host 属性は localhost に設定されています。
<httpEndpoint id="defaultHttpEndpoint"
host="*"
httpPort="9080"
httpsPort="9443" />
- server.xml ファイルの変更内容を保存します。
英語以外の文字に対応するために jvm.options ファイル内にデフォルト・クライアント・エンコードを UTF-8 として定義し、
quickStartSecurity エレメントまたは basicRegistry エレメント内にユーザー・レジストリーがある場合 (これは、ユーザー名およびパスワードを server.xml ファイルに保管します)、
server.xml ファイルを UTF-8 エンコードで保存します。
- サーバーが稼働していない場合は、サーバーを始動します。
例えば、コマンド・ウィンドウで wlp/bin ディレクトリーに、run コマンドまたは start コマンドを入力します。
server run myServer
adminCenter Web アプリケーションが実行されていることを示すサーバー・メッセージを検索します。Admin Center が稼働中になったら、Web ブラウザーにこのアプリケーションを指定し、ログインすることができます。『Admin Center へのログイン』を参照してください。
ご覧ください: Setting up Admin Center ビデオにこの手順が示されています。[トランスクリプト]
例: 2 人の許可ユーザーを定義する server.xml ファイル
<server description="new server">
<!-- Enable features -->
<featureManager>
<feature>adminCenter-1.0</feature>
</featureManager>
<!-- Define the host name for use by the collective.
If the host name needs to be changed, the server should be
removed from the collective and re-joined. -->
<variable name="defaultHostName" value="localhost" />
<!-- Define an Administrator and non-Administrator -->
<basicRegistry id="basic">
<user name="admin" password="adminpwd" />
<user name="nonadmin" password="nonadminpwd" />
</basicRegistry>
<!-- Assign 'admin' to Administrator -->
<administrator-role>
<user>admin</user>
</administrator-role>
<keyStore id="defaultKeyStore" password="Liberty" />
<httpEndpoint id="defaultHttpEndpoint"
host="*"
httpPort="9080"
httpsPort="9443" />
</server>