ホスト・コンピューターを Liberty 集合コントローラーに登録したり、ホスト情報を更新したり、ホストを登録抹消したりできます。登録することで、集合コントローラーはアプリケーション、コマンド・ファイル、およびホスト上のその他のリソースにアクセスできるようになります。登録済みのホストは集合のメンバーです。
このタスクについて
ホスト・コンピューターには、WebSphere Application Server の製品がインストールされている必要はありません。ホストにはオペレーティング・システム以外には
ソフトウェア要件はありません。ホストは、製品がインストールされているコンピューターと同じもの、または別のコンピューターにすることができます。
ホストを集合コントローラーに登録したり、ホスト情報を更新したり、ホストを登録抹消するには、
registerHost、
updateHost、および
unregisterHost の各コマンドを使用します。次のいずれかの形式で、ホスト・コンピューターの名前を指定します。
- 完全修飾ドメイン・ネーム・サーバー (DNS) のホスト名ストリング (xmachine.ibm.com など)
- デフォルトの DNS 短縮ホスト名ストリング。(xmachine など)
- 数値 IP アドレス。例えば 127.1.255.3 など。
注: Liberty サーバーが集合に結合されるとき、関連するホストが既に登録されていない場合は、自動的に集合コントローラーに登録されます。
ホストは、さまざまな名前で集合に登録できます。registerHost、updateHost、および unregisterHost に指定するホスト名は、登録済みの集合メンバーに使用しているホスト名と一貫性のあるものにしてください。登録済みサーバー・メンバーの server.xml ファイル内にある defaultHostName 変数により、サーバーが自分が所属していると認識するホスト名が制御されます。
- ホストを集合コントローラーに登録します。
集合コントローラー・ホストとリモート・ターゲット・ホストが同じコンピューター上にある現行ホストを登録するには、集合ユーティリティー・スクリプトで、ホスト・ターゲットを明示的に指定せずに
registerHost コマンドを実行します。集合コントローラーのホスト名、ポート、および管理ユーザー名とパスワードを指定します。以下に例を示します。
wlp/bin/collective registerHost --host=controllerHost --port=controllerHTTPSPort
--user=controllerAdmin --password=controllerAdminPassword
このサンプル・コマンドは、指定したホスト・コンピューターの SSH サーバーに対する認証用に固有の SSH 鍵ペアを生成します。
SSH 鍵ペアが既に生成されているリモート・ホストを登録する場合は、SSH 秘密鍵ファイルのパスを指定できます。
以下の
registerHost コマンドは、
SSH 秘密鍵がローカル・コントローラー・コンピューター上の
/home/user1/.ssh/id_rsa に保管されていることを想定しています。
SSH 鍵ペアのもう一方のファイルは、リモート・ターゲット・ホスト上の
/home/user1/.ssh/authorized_keys の公開鍵ファイルです。
wlp/bin/collective registerHost remotehost.ibm.com --host=controllerHost
--port=controllerHTTPSPort --user=controllerAdmin --password=controllerAdminPassword
--sshPrivateKey=/home/user1/.ssh/id_rsa
リモート・ターゲット・ホストが SSH をサポートしていない場合や、SSH 鍵を使用したくない場合、
rpcUser にはオペレーティング・システムのログイン・ユーザー、
rpcUserPassword にはログイン・パスワードを指定できます。
rpcUser と
rpcUserPassword を指定する場合、
sshPrivateKey を指定しないでください。
オペレーティング・システムのログイン・ユーザーとパスワードを指定するコマンドは、以下のようなものになります。
wlp/bin/collective registerHost remotehost.ibm.com --host=controllerHost
--port=controllerHTTPSPort --user=controllerAdmin --password=controllerAdminPassword
--rpcUser=osUserForRemoteHost --rpcUserPassword=osUserPasswordForRemoteHost
ホストとの間でファイルの転送を行うためには、ホストの読み取りパスと書き込みパスを指定する必要があります。
registerHost コマンドでこれらのパスが指定されない限り、Liberty アーカイブをホストにデプロイすることはできません。
hostReadPath は、集合コントローラーが読み取れるディレクトリーを指定します。
hostWritePath は、集合コントローラーが書き込めるディレクトリーを指定します。
hostWritePath で指定されるパスは読み取りも可能です。例えば、
/opt/wlp にアーカイブをアップロードするには、
--hostWritePath=/opt と指定する必要があります。複数のパスを指定するには、パラメーターを複数回指定してください。
wlp/bin/collective registerHost myHost.ibm.com --host=controllerHost
--port=controllerHTTPSPort --user=controllerAdmin --password=controllerAdminPassword
--rpcUser=osUser --rpcUserPassword=osUserPassword
--hostReadPath=/opt --hostWritePath=/dir1 --hostWritePath=/dir2
Admin Center のデプロ
イ・ツールを使用して Liberty サーバー・パッケージをデプロイするには、
hostWritePath を、サーバー・パッケージをデプロイする
パスに指定する必要があります。ファイルを複数のディレクトリーに転送するには、
hostWritePath パラメーターの複数のインスタンスをコマンドに含めます。以下に例を示します。
wlp/bin/collective registerHost myHost.ibm.com --host=controllerHost
--port=controllerHTTPSPort --user=controllerAdmin
--password=controllerAdminPassword --rpcUser=osUser --rpcUserPassword=osUserPassword
--hostWritePath=c:¥was¥liberty¥brokerageAppTest --hostWritePath=c:¥wlp_backup
オプションで、-hostJavaHome パラメーターを使用して、ホストの Java ホーム・ディレクトリーのパスを指定します。
例えば、-hostJavaHome=c:¥java¥jre などです。
- 登録済みのホスト認証情報を更新します。
集合ユーティリティー・スクリプトで updateHost コマンドを実行し、登録済みホストの認証情報を変更します。例えば、ユーザー・パスワードが変更された場合、以下のコマンドは、集合によって使用されるホスト・パスワードを更新します。
wlp/bin/collective updateHost myHost.ibm.com --host=controllerHost
--port=controllerHTTPSPort --user=controllerAdmin --password=controllerAdminPassword
--rpcUser=osUser --rpcUserPassword=newOsUserPassword
- 登録されているホストの読み取りパスまたは書き込みパスを更新します。
ホストの読み取りパスおよび書き込みパスを変更するには、集合ユーティリティー・スクリプトで updateHost コマンドを実行します。このコマンドのパスは、以前に設定された hostReadPath および hostWritePath のパスをオーバーライドし、既存のパスに追加しません。
wlp/bin/collective updateHost myHost.ibm.com --host=controllerHost
--port=controllerHTTPSPort --user=controllerAdmin --password=controllerAdminPassword
--rpcUser=osUser --rpcUserPassword=osUserPassword
--hostReadPath=/optNew --hostWritePath=/opt --hostWritePath=/home/osUser
- 集合コントローラーからホストを登録抹消します。
集合ユーティリティー・スクリプトで unregisterHost コマンドを実行します。以下に例を示します。
wlp/bin/collective unregisterHost myHost.ibm.com --host=controllerHost
--port=controllerHTTPSPort --user=controllerAdmin --password=controllerAdminPassword
ホストを登録抹消すると、そのホスト上の登録済みサーバーおよびその他のホスト・ベースの情報がすべて集合コントローラーから削除されます。
次のタスク
registerHost、updateHost、および unregisterHost コマンドのすべてのパラメーターについて詳しくは、CollectiveRegistration MBean の API 資料を参照してください。