フィーチャーの管理

フィーチャーとは、特定のサーバーにロードされる、ランタイム環境の一部分を制御する機能単位です。

構成ファイル server.xml を使用して、ロードするフィーチャーを宣言します。 一連のフィーチャーを <featureManager> エレメント内に入れ、個々のフィーチャーを <feature> サブエレメント内に入れます。以下に例を示します。
<server>
  <featureManager>
    <feature>servlet-3.0</feature>
    <feature>localConnector-1.0</feature>
  </featureManager>
</server>

サーバー構成ファイルには任意のフィーチャーを指定できます。 フィーチャーによっては、その中に別のフィーチャーを含むものもあります。 同一のフィーチャーが、他の 1 つ以上のフィーチャーに含まれることもあります。 実行時に、フィーチャー・マネージャーは、要求されたフィーチャー・セットをサポートするために必要な内容を組み合わせたリストを算出します。

使用可能な主なフィーチャーについては、『Liberty フィーチャー』を参照してください。 各フィーチャーの制約事項については、『ランタイム環境での既知の問題および制約事項』を参照してください。

フィーチャー構成の動的変更

フィーチャー構成を変更すると、フィーチャー・マネージャーが必要なバンドルのリストを再度判断し、不要なバンドルを停止してアンインストールし、追加のものをインストールして開始します。そのため、すべてのフィーチャーは、他のフィーチャーの動的な追加または削除に対応できるように設計されています。

singleton フィーチャー

Java™ EE 7 用の最初のフィーチャー・セットが配信されたため、現在、この同じフィーチャーに以下の 2 つのバージョンがあります。
  • servlet-3.0
  • servlet-3.1
他のアプリケーション・サーバーとは異なり、サーバー構成で使用するこのフィーチャーのバージョンを選択できます。servlet-3.0 は既存のアプリケーションの動作を保持します。一方、servlet-3.1 は、新規アプリケーションまたは変更されたアプリケーションの新しい機能を提供します。仕様バージョンを選択できますが、2 つのバージョン間の個々の差異を制御するための追加構成プロパティーは不要であり、提供もされていません。
サーブレット・フィーチャーは singleton フィーチャーです。つまり、1 つのサーバーで使用するために構成できるバージョンは 1 つのみ (servlet-3.0 または servlet-3.1 のいずれか) です。 異なるバージョンのサーブレット・フィーチャーを必要とするアプリケーションがある場合、別のサーバーにデプロイする必要があります。他の多くのフィーチャーには、依存関係としてサーブレット・フィーチャーが含まれています。WebSphere® Liberty 製品では、そうしたフィーチャーは、いずれのバージョンでも機能するように更新されています。これにより、servlet-3.1 を使用した場合はフィーチャーの完全な「スタック」を構成できますが、他のソースからのフィーチャーは、servlet-3.1 を「許容」するように更新されていない可能性があります。 フィーチャーが servlet-3.1 を「許容」できるようにするには、以下のようにフィーチャー・マニフェストを変更します。
Subsystem-Content: com.ibm.websphere.appserver.servlet-3.0; ibm.tolerates:="3.1"; type="osgi.subsystem.feature"
server.xml ファイルでの直接的な構成か、フィーチャー依存関係によって、サーバー構成に複数のバージョンの singleton フィーチャーが含まれている場合、構成エラーとなるため、いずれのバージョンのフィーチャーもロードされません。このエラーが原因で、以下のようなメッセージが生成されます。
[ERROR ] CWWKF0033E: singleton フィーチャー servlet-3.1 と servlet-3.0 は、同時にロードできません。構成済みフィーチャー servlet-3.1 と servlet-3.0 には、競合の原因となるフィーチャーが 1 つ以上組み込まれています。
この問題を解決するには、構成されているすべてのフィーチャーが同じバージョンの当該 singleton フィーチャーを指定するか、許容するようにします。両方のフィーチャー・バージョンがどうしても必要な場合、異なるサーバーに一部のアプリケーションを移動します。singleton フィーチャーの許容について詳しくは、singleton フィーチャーの許容を参照してください。

置き換えられたフィーチャー

フィーチャーが置き換えられた 場合、新しいフィーチャーまたはフィーチャーの組み合わせは、置き換えられたフィーチャーよりも利点がある可能性があります。

例えば、新規のより詳細なフィーチャーを、置き換えられたフィーチャーの代わりに使用して、必要でない可能性があるコンテンツを除外することで、サーバー・フットプリントを削減できます。 新規フィーチャーによって、置き換えられたフィーチャーの機能が完全に置き換えられるとは限らないため、構成を変更するかどうかを決定する前に、自分のシナリオを検討する必要があります。置き換えられたフィーチャーは引き続き完全にサポートされ、かつ構成内で使用できます。ただし最新のフィーチャーを使用することで、構成を改善することができる可能性があります。

置き換えられたフィーチャーについて詳しくは、置き換えられた Liberty フィーチャーを参照してください。


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タイム・スタンプ・アイコン 最終更新: Monday, 5 December 2016
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