CICS での Liberty の最適化されたローカル・アダプターのサポートの使用可能化

顧客情報管理システム (CICS®) 環境で WebSphere® Optimized Local Adapters (WOLA) を使用してインバウンド要求およびアウトバウンド要求を受信できるようにする必要があります。

始める前に

Liberty サーバー環境で、最適化されたローカル・アダプターを使用できるようにします。詳しくは、『Optimized Local Adapters を使用するための Liberty サーバー環境の使用可能化』を参照してください。

手順

  1. 最適化されたローカル・アダプターの CICS リソース定義を、基本 CICS システム定義 (CSD) ファイル DFHCSD に追加します。 CICS で定義を手動で追加するか、CSUPDAT サンプルをダウンロードして実行できます。
    • CICS で、CEDA トランザクションまたは同等のトランザクションを使用して、定義を DFHCSD に追加します。必要な定義については、CICS 用の最適化されたローカル・アダプターの定義を参照してください。
    • CICS オフライン CSD 更新プログラム DFHCSDUP を使用して、定義を DFHCSD に追加します。 DFHCSDUP プログラムについて詳しくは、ご使用のバージョンの CICS の資料を参照してください。必要な定義については、CICS 用の最適化されたローカル・アダプターの定義を参照してください。
    • CSDUPDAT.jclsamp サンプル・ジョブを実行して、定義を更新します。
      1. 最適化されたローカル・アダプター・サンプルをダウンロードします。サンプルのダウンロードおよびインストールについて詳しくは、Liberty のための最適化されたローカル・アダプターのサンプルを参照してください。
      2. サンプルおよび CSDUPDAT メンバーをデータ・セットにコピーします。
      3. ご使用の環境に合わせて CSDUPDAT.jclsamp サンプル・ジョブをカスタマイズします。例えば、サンプル・ジョブで、CSD が置かれているデータ・セットの名前を入力します。
      4. CSDUPDAT.jclsamp サンプル・ジョブを実行します。
  2. CICS で使用するために、CICS で必要なロード・モジュールおよび DLL ファイルを Liberty サーバー階層ファイル・システム (HFS) または zSeries ファイル・システム (zFS) から区分データ・セットにコピーします。 以下の例は、$DSNAME データ・セットへのロード・モジュールのコピー方法を示したものです。
    cp -Xv wlp/clients/zos/* "//'$DSNAME'" 
  3. データ・セットを CICS DFHRPL 連結に配置します。
  4. CICS 領域で Liberty メッセージ・カタログをセットアップします。 最適化されたローカル・アダプター・プログラムは、Liberty に付属のメッセージ・カタログからメッセージを発行します。プログラムでメッセージを発行するには、メッセージ・カタログが入っているディレクトリーを、CICS 領域内の NLSPATH 環境変数が指している必要があります。このディレクトリーは wlp/lib/native/zos/s390x/nls/%N.cat です。ここで、wlp は、Liberty サーバーがインストールされているディレクトリーです。

    環境変数を設定するには、Language Environment ENVAR オプションを使用します。このオプションを設定するには、CICS 領域が使用している CEEROPT CSECT を編集します。CSECT を編集した後に、CSECT をビルド、コンパイル、リンク、コピーして、DFHRPL データ・セットに入れることができます。Language Environment オプションを設定する他の方法について詳しくは、ご使用のバージョンの CICS の資料を参照してください。

    注: アプリケーションのソース・コードの編集またはアプリケーションの再リンクを必要とする、Language Environment オプションを設定する方法はサポートされません。これは、最適化されたローカル・アダプター・プログラムを再コンパイルおよび再リンクすることはできないためです。
    以下の例では、/u/MSTONE1/wlp にインストールされている Liberty サーバーの NLSPATH 環境変数を定義する CEEROPT CSECT を示しています。なお、定義は 2 行にまたがっており、72 桁目に継続文字 X が含まれています。
    CEEROPT CSECT
    CEEROPT AMODE ANY
    CEEROPT RMODE ANY
    *****************************************************************
    *
    * Utility: CEEROPT
    * Purpose: Set default LE runtime options for CICS region.
    *
    *****************************************************************
            CEEXOPT ENVAR=(('NLSPATH=/u/MSTONE1/wlp/lib/native/zos/s390x/nlX
                   s/%N.cat'),OVR)
            END
  5. 以下のアクションを実行して、最適化されたローカル・アダプターの接続を保護します。
    • z/OS 用の SERVER プロファイルを作成します。
    • System Authorization Facility (SAF) で CBIND を使用可能にしている場合、最適化されたローカル・アダプターを使用するクライアントにアクセス権限を付与します。

    詳しくは、z/OS 用の Liberty 上でのインバウンド・サポートのための最適化されたローカル・アダプターの保護を参照してください。

  6. 最適化されたローカル・アダプターのタスク関連ユーザー出口 (TRUE) プログラムを開始します。

    CICS 用の最適化されたローカル・アダプターのトランザクション BBOC で、TRUE プログラムを開始できます。このトランザクションを使用して、TRUE モジュールのトレースを開始、停止、使用可能、使用不可にすることができます。TRUE プログラム名は BBOATRUE であり、START_TRUE パラメーターを指定した BBOC トランザクションを使用してアクティブ化します。

    CICS セキュリティーが有効になっている場合、BBOC START_TRUE パラメーターおよび STOP_TRUE パラメーターを実行するユーザー ID には、EXEC CICS ENABLE PROGRAM(BBOATRUE) および DISABLE PROGRAM(BBOATRUE) EXITALL コマンドを発行する権限が付与されている必要があります。CICS の下で Liberty によって発行されたメッセージは、CICS 領域内の DD BBOOUT の下に割り振られている BBOQ 追加区画の一時データ・キュー (TDQ) にルーティングされます。

    詳しくは、CICS 用の Liberty サーバー・トランザクション: BBOC、BBO$、および BBO#を参照してください。

  7. オプション: CICS リンク・サーバーを使用する場合は、CICS ワークステーションで BBOC_START_SRVR コマンドを発行して、最適化されたローカル・アダプターの CICS リンク・サーバー・タスクを開始します。 詳しくは、CICS 用の Liberty サーバー・トランザクション: BBOC、BBO$、および BBO#を参照してください。

次のタスク

接続を作成する場合は、Liberty サーバーへの外部アドレス・スペースの登録から開始します。詳しくは、『最適化されたローカル・アダプターを使用した、ローカル Liberty サーバーへの外部アドレス・スペースの登録』を参照してください。


トピックのタイプを示すアイコン タスク・トピック

ファイル名: twlp_dat_enableconnectorcics.html