Liberty でのヘルス管理の構成

Liberty 集合のヘルス管理は、共通問題を検出し、構成されているヘルス・ポリシーに基づいて診断アクションを生成することにより、サービスの中断を回避することができます。ヘルス管理機能は、2 つの Liberty フィーチャーである Health Manager と Health Analyzer によって使用可能にされます。

始める前に

  • モニターする環境を作成します。ヘルス・ポリシーを作成する際は、そのポリシーのターゲット (サーバー、クラスター、またはホスト) を想定してください。
  • ヘルス管理フィーチャーの全機能を使用したい場合は、自動スケーリング・フィーチャーと動的ルーティング・フィーチャーの両方を使用可能にすることをお勧めします。詳細については、『Liberty 集合の自動スケーリングのセットアップ』および『Liberty 集合に対する動的ルーティングのセットアップ』を参照してください。
  • 収集されるリソース使用情報のタイプは、JRE/JDK によって異なります。developerWorks Web サイトの http://www.ibm.com/developerworks/java/jdk/index.html にアクセスし、ご使用のオペレーティング・システム用の IBM JRE/JDK をダウンロードしてください。developerWorks Web サイトでは、すべてのオペレーティング・システム用の JRE が用意されているわけではありません。例えば、Windows オペレーティング・システムの場合、Eclipse から JDK を入手する必要があります。
    以下に示す、Windows オペレーティング・システムおよび Linux オペレーティング・システム向けの IBM Java のバージョンは、すべての必要な使用情報を提供する、推奨される JRE/JDK です。
    • Java 8
    • Java 7 Fix Pack 8 以上
    • Java 6 Fix Pack 7 以上
  • 注: ヘルス・センターは、/tmp スペース内に一時的な tmp ファイルを生成します。そして、/tmp スペースの制限に応じて java.io.tmpdir を変更して /tmp スペースが満杯にならないようにすることができます。フルになった場合、一部のプラットフォームでリカバリー不能な問題が発生する可能性があります。

    -Djava.io.tmpdir=/path/to/tmpdir

このタスクについて

共通サーバーのヘルス条件のヘルス・ポリシーを作成できます。詳しくは、『ヘルス管理』を参照してください。

また、ヘルス条件に以下のアクションを割り当てることもできます。
  • 診断を取り込む (ヒープ・ダンプおよびスレッド・ダンプ)
  • サーバーを再始動する
  • サーバーを保守モードにする
  • サーバーの保守モードを終了する。同じヘルス・ポリシー内での使用で、他のアクションを実行する前に、前のアクションによって保守モードが開始された場合。

マルチメディア 視聴: ビデオ: Health management for Liberty collectives (Liberty 集合のヘルス管理)」は、ヘルス管理の概要を提供し、ヘルス管理が Liberty アプリケーションでの問題の検出および軽減にどのように役立つかを示しています。[トランスクリプト]

手順

  1. 集合を作成します。 集合コントローラーおよびメンバー・サーバーの作成について詳しくは、『Liberty 集合の構成』を参照してください。
  2. healthManager-1.0 フィーチャーを、1 つ以上の集合コントローラーの server.xml ファイル内の feature manager スタンザに追加します。このフィーチャーは、集合コントローラーにのみ追加できます。
    <featureManager>
     <feature>jsp-2.2</feature>
     <feature>collectiveController-1.0</feature>
     <feature>healthManager-1.0</feature>
    </featureManager>
    このフィーチャーを追加した後、集合コントローラーが稼働中であれば、集合コントローラーの messages.log ファイルに以下のメッセージが表示されます。
    CWWKV0600I: The HealthManager feature is activated.
  3. healthAnalyzer-1.0 フィーチャーを、集合メンバーの server.xml ファイルの feature manager スタンザに追加します。healthAnalyzer フィーチャーは、過剰なメモリー使用量およびメモリー・リークをモニターするために必要です。
    <featureManager>
     <feature>collectiveMember-1.0</feature>
     <feature>healthAnalyzer-1.0</feature>
    </featureManager>
    このフィーチャーを追加した後、集合コントローラーが稼働中であれば、集合コントローラーの messages.log ファイルに以下のメッセージが表示されます。
    CWWKV0750I: The healthAnalyzer feature has been activated.
    healthAnalyzer フィーチャーが集合メンバーでアクティブ化されると、集合コントローラーの messages.log ファイルに以下のメッセージが表示されます。
    CWWKV0612I: The Health Analyzer is activated in member_host_name,path_to_usr_directory,member_name.
    注: healthAnalyzer フィーチャーと scalingMember フィーチャーの両方をアクティブにしたい場合、hostSingleton には、各サービス用に別々に設定された固有のポートが指定されている必要があります。
    <hostSingleton name="ScalingMemberSingletonService" port="33333">
    <hostSingleton name="HealthAnalyzerSingletonService" port="33334">
  4. クラスターをターゲットにする場合は、サーバー・クラスターの一部になる集合メンバーも構成する必要があります。サーバー・クラスターについて詳しくは、『Liberty サーバー・クラスターのセットアップ』を参照してください。
  5. 1 つ以上の healthPolicy エレメントを、集合コントローラーの server.xml ファイルに追加します。各 healthPolicy エレメントは、単一のヘルス・ポリシーを定義します。複数のポリシーが必要な場合は、server.xml ファイルに複数のヘルス・ポリシー・エレメントを追加できます。 server.xml ファイルへの healthPolicy エレメントの追加について詳しくは、『Liberty でのヘルス管理ポリシー』を参照してください。

タスクの結果

ヘルス・ポリシーが使用可能になっている場合、Intelligent Management は集合メンバーで問題がないかどうかモニターし、診断アクションを実行できます。


トピックのタイプを示すアイコン タスク・トピック

ファイル名: twlp_wve_confighm.html