コマンド行からの Liberty サーバーのパッケージ化
Liberty ランタイム環境、共有リソース・ディレクトリー内のファイル、特定のサーバー、そのサーバーに組み込まれたアプリケーションを含む圧縮ファイルを、コマンド行から作成することができます。圧縮ファイルからランタイム・バイナリー・ファイルを除外するように選択することもできます。
このタスクについて
Liberty サーバーは軽量であるため、サーバーのインストール済み環境を簡単に 圧縮ファイルにパッケージできます。このパッケージは、保管したり同僚に配布したりすることができるため、このパッケージを使用して、別のロケーションや別のマシンにインストール済み環境をデプロイしたり、インストール済み環境を製品配布に組み込んだりすることも可能です。
既に集合に結合されているサーバー・インストール済み環境をパッケージすることはできません。パッケージできるのは、スタンドアロン・サーバーのみです。
手順
- コマンド行を開き、wlp/bin ディレクトリーに移動します。
- サーバーを停止します。
- package コマンドを実行してパッケージを作成します。
Liberty サーバーまたはランタイムをパッケージできます。
- Liberty サーバーをパッケージ化します。
デフォルトのアーカイブ形式は、z/OS® を除き、すべてのプラットフォームで .zip です。z/OS では、.pax になります。.jar を生成することもできます。
z/OS では、以下の例の .zip の代わりに .pax を使用してください。
サーバー名を指定しない場合、defaultServer が使用されます。 --archive パラメーターを指定しないと、 server_name の値が package_file_name に使用されます。 圧縮ファイルは ${server.output.dir} ディレクトリーに作成されます。
ご使用の環境にとって正しいコマンドを選択します。
このコマンドを使用して、.pax アーカイブを生成します。
ここで、package_file_name.pax は、選択したファイル名です。このファイル名には、絶対パスを含めることもできます。絶対パスが省略された場合、package_file_name.pax という名前の圧縮ファイルが ${server.output.dir} ディレクトリー内に作成されます。server package server_name --archive=package_file_name.pax --include=all
PAX アーカイブ形式では、サポートされるすべてのシナリオで Liberty が設計されたように動作するために必要な拡張属性を保存します。ZIP 形式の圧縮ファイルが必要な場合は、拡張子 .zip を組み込んでターゲット・アーカイブ名を指定します。
.jar および .zip のアーカイブ形式は、z/OS では無効です。
--include=usr オプションは、.jar のアーカイブ形式では無効です。
--include=minify オプションを使用する 場合、server コマンドは、ランタイム環境の パートおよび ${WLP_USER_DIR} ディレクトリー内のファイル のうち、サーバーの実行に必要なパートおよびファイルのみをパッケージ化します。このオプションを使用すると、結果として作成されるアーカイブの サイズは大幅に小さくなります。
minify 操作によって保持されるランタイム環境のパート は、パッケージ化するサーバーに構成されているフィーチャーに基づきます。 サーバーの実行に必要なフィーチャーのみが保持され、 残りのフィーチャーは削除されます。したがって、削除されたフィーチャーを後で使用可能にすることはできません。例えば、servlet-3.0 フィーチャーのみが保持された場合、jpa-2.0 フィーチャーを後で使用可能にすることはできません。
構成が変更された場合は、minify 操作を繰り返して、 さらにアーカイブのサイズを減らすことができます。ただし、minify 操作の逆操作はないため、削除した 1 つ以上のフィーチャーが後で必要になった場合は、完全な Liberty サーバーからやり直す必要があります。
minify 操作の実行中、サーバーが一時的に起動され、関連するメッセージが表示されます。この理由により、始動できないサーバーに --include=minify オプションを使用することはできませんが、--include=all オプションまたは --include=usr オプションを使用してサーバーをパッケージすることはできます。
--include=minify オプションと共に --os を使用することによって、 パッケージ化されたサーバーでサポートされるようにしたいオペレーティング・システムを指定できます。
例えば、z/OS サポートを除去して サーバーをパッケージ化するには、以下のコマンドを使用します。server package --archive="nozos.zip" --include=minify --os=-z/OS
OS/400® サポートは保持 するが z/OS サポートは除去して サーバーをパッケージ化するには、以下のコマンドを使用します。server package --archive="small.zip" --include=minify --os=OS/400,-z/OS
Linux のみをサポートするサーバーをパッケージ化する には、以下のコマンドを使用します。server package --archive="linux.zip" --include=minify --os=Linux
注: z/OS で PAX ファイルを解凍するには、 PAX ファイルを解凍するロケーションに移動して、次のコマンドを実行します。 -ppx オプションは、拡張属性を保存するために使用されます。
ここで、 location はファイルが存在するパスで、 filename.pax はファイル名です。pax -ppx -rf location filename.pax
- Liberty ランタイムをパッケージ化します。
z/OS では、以下の例の .zip の代わりに .pax を使用してください。
wlp ディレクトリーを含むが usr ディレクトリーを含まない、 ランタイム・アーカイブを作成します。サーバー・パッケージの命名規則は、package_name.zip です。 例えば、CustomerPortalApp.zip のようにします。ランタイム・アーカイブを作成するには、サーバー名を指定せず、--include=wlp オプションを指定して、package コマンドを実行します。
server package --include=wlp
パッケージ・ファイル名とターゲット・ロケーションを指定するには、 次の例のように --archive=package_path_name オプションを追加します。
server package --include=wlp --archive=c:¥temp¥myPackage.zip
有効なパッケージ名またはターゲット・ロケーションが --archive オプションを使用して指定されない場合、 このコマンドは wlp.zip ランタイム・アーカイブを $WLP_OUTPUT_DIR ロケーション (これは、デフォルトで ${wlp.install.dir}/usr/servers ディレクトリーです) に作成します。ターゲット・ロケーションは、コマンドを実行する前に存在している必要があります。 したがって、ターゲット・ロケーションが c:¥temp であれば、C:¥temp ディレクトリーの存在と、C:¥temp ディレクトリーにアーカイブをコマンドで書き込むための書き込み権限が必要です。
- Liberty サーバーをパッケージ化します。

ファイル名: twlp_setup_package_server.html