保守モード

保守モード・フィーチャーにより、サービスを中断することなく、ホストまたはサーバーをオフラインにすることができます。保守モードは、動的ルーティング・フィーチャーおよび自動スケーリング・フィーチャーと連携して機能し、保守モードになっているサーバーのクライアント・トラフィックを別のサーバーにルーティングすることにより、クライアント要求が中断されないようにします。ホストまたはサーバーで、診断テスト、保守、または調整を実行する前に、保守モードを開始します。

サーバーの保守モード

  • 保守モードのサーバーは、自動スケーリングされているクラスター内のアクティブ・サーバー数には含まれません。
  • サーバーが保守モードの場合、動的ルーティング・フィーチャーにより、要求が集合内の別のサーバーにルーティングされます。

ホストの保守モード

  • ホストが保守モードになると、ホスト上のすべてのサーバーが保守モードに移行します。
  • ホストの保守モードが解除されると、すべてのサーバーの保守モードが終了します。
  • 保守モードのホストは、新規 Liberty インスタンスをプロビジョニングするために当該ホストが使用できないようにします。
  • 保守モードのホスト上にある任意のサーバーについて、ホストを保守モードにしたままで、個別に保守モードを解除できます。

保守モードの collective コマンドのオプション

保守モードは、管理者が collective コマンドを使用して制御します。 このコマンドは、保守モードを開始または終了するための構文が含まれるように拡張されています。

コマンド構文
  • collective enterMaintenanceMode [options]
  • collective exitMaintenanceMode [options]
  • collective getMaintenanceMode [options]

基本 collective コマンド・オプション

--host="controller host name"
必須。集合コントローラーが存在するホストの名前。
--port="controller HTTPS port"
必須。ターゲット集合コントローラーの HTTPS ポート番号を指定します。
--user="user"
必須。ターゲット集合コントローラーの管理ユーザー。
--password="password"
必須。管理ユーザーのパスワード。

保守モード固有オプション

--hostName="target Host Name"
必須。保守モードにするホスト、または保守モードにするサーバーが含まれているホストの名前。
--usrDir="Liberty installation directory"
サーバーの場合は必須。Liberty がホスト上でインストールされているルート・ディレクトリー。
--server="server Name"
サーバーの場合は必須。保守モードにするサーバーの名前。
--break
enterMaintenanceMode にのみ適用。

指定されていない場合はデフォルトで、サーバーへの新規トラフィックを停止しますが、保守モードに入ったサーバーをアフィニティーのあるトラフィックが引き続き使用することを許可します。--break を指定した場合、すべての要求が別のサーバーにルーティングされます。

--force
enterMaintenanceMode にのみ適用。

--force が指定されている場合、自動スケーリング・ポリシー違反になっても、サーバーは強制的に保守モードに移行されます。


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ファイル名: cwlp_wve_maintmode.html