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開発者ツールを使用した Docker コンテナー内のワークベンチ Liberty サーバーの作成

WebSphere® Developer Tools を使用して Docker コンテナーで実行される Liberty サーバーへの参照をワークベンチに作成することができます。この参照を使用して、ワークベンチからサーバー要求を処理できます。

始める前に

  • WebSphere Developer Tools をインストールします。詳しくは、Liberty 開発者ツールおよび Liberty (オプション) のインストールを参照してください。
  • Docker をインストールします。これらのツールは、Docker バージョン 1.10.2 以降をサポートします。Docker のインストールについて詳しくは、 Liberty での Docker サポートを参照してください。
  • [16.0.0.4 and later]Docker イメージとコンテナーを管理するには 、Docker Tooling を使用します。Docker Tooling フィーチャーを使用するには、 Docker Tooling を含む WebSphere Application Server Liberty Docker Tools をインストールします。詳しくは、Linux Tools Project/Docker Tooling/User Guide を参照してください。
  • ローカルの Docker コンテナーで Liberty サーバーを始動し、HTTP と HTTPS の両ポートがホストにマップされていることを確認します。 ローカル Docker コンテナーでの Liberty サーバーの始動について詳しくは、『WASdev GitHub』を参照してください。
  • Mac OS を使用している場合、デフォルトでは、Docker コマンドは /usr/local/bin ディレクトリーに配置されています。Docker コマンドの場所を変更する場合は、ツールが Docker コマンドを見つけることができるように、以下のステップを実行してください。
    1. 次の行を eclipse.ini ファイルに追加します。
      -Dcom.ibm.ws.st.envPath=<Docker commands directory>
    2. Eclipse を再開します。

このタスクについて

WebSphere Application Server Liberty をインストールし、WASdev コミュニティーのダウンロード・サイトから Liberty リポジトリー 内のアドオンをダウンロードすることができます。Liberty をインストールした後、Docker コンテナーを選択できます。 その後、Liberty サーバーの Liberty サーバー・セキュリティー・クレデンシャルを入力して、 Docker コンテナー内の Liberty サーバーへのワークベンチ参照を作成します。

下記の手順を実行する際に Docker コマンドがタイムアウトになる場合、この問題を回避することができます。com.ibm.ws.st.DockerCommandTimeoutInSeconds システム・プロパティーを、秒単位の任意の時間に設定します。 デフォルトでは、このプロパティーは 10 に設定されています。

重要: Docker コンテナーで実行されている Liberty サーバーに対して、「次回の始動時にサーバーをクリーン (Clean Server on Next Start)」を選択することはできません。

手順

  1. ワークベンチで、「サーバー」タブをクリックして「サーバー」ビューを開きます。
    ヒント: 「サーバー」ビューが表示されない場合は、「ウィンドウ」 > 「ビューの表示」 > 「その他...」と選択し、 フィルター・テキストに Server と入力します。その後、「サーバー」を選択します。
  2. 「サーバー」ビューを右クリックしてから「新規」 > 「サーバー」を選択します。
  3. サーバー・タイプを選択するため、「IBM」 > 「Liberty Server」を選択します。
  4. 「サーバーのホスト名」フィールドに localhost 値を入力します。
  5. 次へ」をクリックします。
    注: Liberty ランタイム環境に、選択した Liberty Docker イメージと同じフィーチャー・セットがあることを確認します。また、このフィーチャーのセットが同じレベルの Java ランタイム環境 (JRE) を使用するように構成されていることを確認します。Liberty ランタイム環境は、開発環境のターゲット ・ランタイムとして使用されます。ローカル・システムのランタイムと Liberty Docker イメ ージで使用される JRE の間の不一致は、構成エラーからアプリケーション・ パブリッシングの問題まで、各種の問題を引き起こす可能性があります。
  6. WebSphere Application Server Liberty がインストールされていない、またはインストールされているディレクトリーを入力する必要があるために、 そのインストールがツールによって求められたら、以下のいずれかのオプションを行います。それ以外の場合は、このステップをスキップすることができます。

    Docker コンテナー内の Liberty サーバーへのワークベンチ参照を作成するために、Liberty をインストールする必要があります。

    Liberty が既にインストール済みの場合は、以下のステップを行って、インストールしたディレクトリーを選択します。

    1. 「既存インストールの選択 (Choose an existing installation)」を選択します。
    2. 「パス」フィールドで、WebSphere Application Server Liberty をインストールしたディレクトリーを入力するか、参照して選択します。
    3. Liberty ランタイム環境」ページで「次へ」をクリックします。

      アプリケーションのサービス環境が選択されます。 このステップの残りの部分はスキップします。

    以前にダウンロードしたアーカイブ・ファイルから Liberty をインストールする場合、以下のステップを実行してください。

    1. 「アーカイブまたはリポジトリーからインストール」を選択して、「次へ」をクリックします。
    2. 「宛先」フィールドで、Liberty ランタイム環境をインストールするディレクトリーを入力するか、参照して選択します。

      存在しないパスを入力すると、この手順の最後に「終了」をクリックしたときに、そのパスのフォルダーが自動的に作成されます。

    3. 「アーカイブからの新規ランタイム環境のインストール」を選択します。
    4. 「パス」フィールドで、ローカル・ファイル・システム上にあるアーカイブ・ファイルを入力するか、参照して選択し、「次へ」をクリックします。
    5. アドオンのインストール」ページで、「インストール」または「インストール保留」をクリックして、Liberty ランタイム環境にインストールするアドオン・アーカイブ・ファイルを選択します。

      アドオン・アーカイブ・ファイルをローカル・ファイル・システムからインストールすることも、アドオン・アーカイブ・ファイルをダウンロードすることも、あるいは、複数のアドオン・アーカイブ・ファイルをインストールする場合はその両方を組み合わせて使用することもできます。 ワークベンチがインターネットに接続されている場合、「アドオンのインストール」ページに、WASdev コミュニティーのダウンロード・サイトからダウンロード可能なアドオン・アーカイブ・ファイルが取り込まれます。

      このダウンロード・サイトには、ランタイム・フィーチャー、サンプル、またはオープン・ソース統合などの、Liberty リポジトリー から選択できるアドオンが含まれています。

      ローカル・ファイル・システムからアドオン・アーカイブ・ファイルをインストールする場合は、以下のステップを行います。
      1. 「アーカイブの追加」をクリックします。
      2. 「アドオン・アーカイブ」フィールドで、ローカル・ファイル・システム上にあるアドオン・アーカイブ・ファイルを入力するか参照して選択します。
      3. 「OK」をクリックします。
      ローカル・ファイル・システムからさらにアドオン・アーカイブ・ファイルをインストールする場合は、完了するまでこの手順を繰り返してください。
      カスタム・リポジトリーからアドオン・ファイルをインストールする場合は、以下のステップを行います。
      1. リポジトリーを追加するため、「リポジトリーの構成」をクリックします。
      2. 「新規...」をクリックします。
      そうすると、ファイルがアドオン・ファイルのリストに追加されます。

      「アドオンのインストール」ページの選択が完了したら、「次へ」をクリックします。

    6. 「ライセンス同意」ページで、ライセンス条項に同意する場合は、「使用条件のすべての条項に同意する (I accept the terms of all the license agreements)」を選択してから「次へ」をクリックします。

    Liberty の無料の開発者エディションをダウンロードしてインストールする場合は、以下のステップを実行してください。

    1. 「アーカイブまたはリポジトリーからインストール」を選択して、「次へ」をクリックします。
    2. 「宛先」フィールドで、Liberty ランタイム環境をインストールするディレクトリーを入力するか、参照して選択します。

      存在しないパスを入力すると、このメイン手順の最後に「終了」をクリックしたときに、そのパスのフォルダーが自動的に作成されます。

    3. 「ibm.com から新規ランタイム環境をダウンロードしてインストール (Download and install a new runtime environment from ibm.com)」を選択し、ランタイム環境のバージョンを選択してから、「次へ」をクリックします。
    4. アドオンのインストール」ページで、「インストール」または「インストール保留」をクリックして、Liberty ランタイム環境にインストールするアドオン・アーカイブ・ファイルを選択します。
      アドオン・アーカイブ・ファイルは、以下のいずれかの方法でインストールできます。
      • ローカル・ファイル・システムから
      • ファイルをダウンロードすることによって
      • 複数のアドオン・アーカイブ・ファイルをインストールする場合は、両方を組み合わせて使用することによって
      ワークベンチがインターネットに接続されている場合、「アドオンのインストール」ページに、WASdev コミュニティーのダウンロード・サイトからダウンロード可能なアドオン・アーカイブ・ファイルが取り込まれます。

      このダウンロード・サイトには、ランタイム・フィーチャー、サンプル、またはオープン・ソース統合などの、Liberty リポジトリー から選択できるアドオンが含まれています。

      ローカル・ファイル・システムからアドオン・アーカイブ・ファイルをインストールする場合は、以下のステップを行います。
      1. 「アーカイブの追加」をクリックします。
      2. 「アドオン・アーカイブ」フィールドで、ローカル・ファイル・システム上にあるアドオン・アーカイブ・ファイルを入力するか参照して選択します。
      3. 「OK」をクリックします。
      ローカル・ファイル・システムからさらにアドオン・アーカイブ・ファイルをインストールする場合は、完了するまでこの手順を繰り返してください。
      カスタム・リポジトリーからアドオン・ファイルをインストールする場合は、以下のステップを行います。
      1. リポジトリーを追加するため、「リポジトリーの構成」をクリックします。
      2. 「新規...」をクリックします。
      そうすると、ファイルがアドオン・ファイルのリストに追加されます。

      「アドオンのインストール」ページの選択が完了したら、「次へ」をクリックします。

    5. 「ライセンス同意」ページで、ライセンス条項に同意する場合は、「使用条件のすべての条項に同意する (I accept the terms of all the license agreements)」を選択してから「次へ」をクリックします。
  7. 「Liberty サーバー (Liberty Server)」ページで、「Docker コンテナーのサーバー (Server in a Docker container)」を選択します。
  8. 「コンテナー名 (Container name)」メニューから Docker コンテナーを選択します。
    ヒント: 「コンテナー名 (Container name)」 メニューに Docker コンテナーが表示されていない場合は、「リフレッシュ (Refresh)」をクリックしてリストを最新表示します。
  9. 「Liberty サーバー・セキュリティー・クレデンシャル (Liberty server security credentials)」を入力します。
    「ユーザー名 (User name)」フィールドと「パスワード (Password)」フィールドの値は、 ユーザー・レジストリーで定義され、管理者ロールを持つユーザーに対応する必要があります。 ツールは、指定されたユーザーを定義した基本ユーザー・レジストリーを検出できないと、 「セキュリティー検証 (Security Verification)」ウィンドウを表示します。 ツールで「セキュリティー検証 (Security Verification)」ウィンドウが表示された場合は、以下のいずれかのオプションを行います。
    • 管理者ロールを持つ、指定した値のユーザーを定義した基本ユーザー・レジストリーを追加する場合は、「作成 (Create)」を選択します。
    • 別のユーザー・レジストリー・タイプでユーザーが定義されている場合に続行するには、「続行 (Proceed)」を選択します。
    • 入力した「ユーザー名 (User name)」「パスワード (Password)」を変更する場合は、 「キャンセル」を選択します。
  10. 「セキュア・ポート」フィールドに、サーバー構成で指定されている HTTPS ポートの値を入力します。
  11. 「終了」をクリックします。

タスクの結果

Docker コンテナーで実行されるサーバーへのワークベンチ・サーバー参照が作成されました。

  • 作成したサーバーとそのサーバー構成を確認するには、「サーバー」ビューを開きます。
  • プロジェクト、サーバー・フォルダー、サーバー構成ファイルを確認するには、 「エンタープライズ・エクスプローラー」ビューを開きます。

次のタスク

  • サーバー構成を編集できます。詳しくは、開発者ツールを使用した Liberty 構成の編集を参照してください。
    制約事項: ツールは、サーバー構成内で絶対パスを使用することによるインクルード・ファイルの指定をサポートしません。この問題を回避するには、 絶対パスを使用する代わりに、事前定義されたサーバー変数 (server.config.dirshared.config.dir など) を使用してインクルード・パスを指定します。
  • サーバーの始動または停止、サーバーのアプリケーションの追加または削除を行うには、サーバーを右クリックして「サーバー・コンテキスト・メニュー (server context menu)」を使用するか、 「サーバー」ビューのトレイ・ボタンを使用します。 詳しくは、開発者ツールを使用したサーバーの始動および停止を参照してください。
    ヒント: これらのオプションにアクセスするには、 「サーバー」ビューで「サーバー・エントリー (Server Entry)」を選択します。 「サーバー構成」server.xml エントリーなど、サーバー構成は選択しないでください。
  • Tivoli® Directory Server でユーザーを認証するよう Liberty サーバーを構成できます。
    1. 「サーバー」を右クリックします。
    2. 「ユーティリティー」 > 「構成スニペットの追加」を選択します。
    3. スニペットを選択し、ご使用条件に同意します。
    選択した構成スニペットがツールによってダウンロードされ、 server.xml ファイルに追加されます。
  • [16.0.0.4 and later]サーバー環境ファイルを作成して編集することができます。詳しくは、製品資料の サーバー環境ファイルの作成と編集を参照してください。

トピックのタイプを示すアイコン タスク・トピック

ファイル名: t_creating_server_docker.html