Rational ClearCase Remote Client バージョン 7.1 の新機能

バージョン 7.1 での更新情報

Rational ClearCase Remote Client (CCRC) は、地理的に分散した開発チームをサポートするために、IBM Rational ClearCase バージョン 2003.06.14 で導入されました。 Rational ClearCase バージョン 7.0.0 と 7.0.1 では、追加の開発者およびプロジェクト リードのユース ケース、多様なプラットフォーム、および Rational ClearQuest と Rational ClearQuest Web との限定的な統合をサポートするために、CCRC が拡張されました。Rational ClearCase バージョン 7.1 では、次の機能が導入されています。

[ClearCase ナビゲータ] ビューの拡張
  • [ClearCase ナビゲータ] ビューは、以前の [ClearCase ナビゲータ] ビューと [ClearCase メタデータ エクスプローラ ナビゲータ] ビューの機能とを兼ね備えています。[ClearCase ナビゲータ] ビューを参照してください。
  • [ClearCase ナビゲータ] ビューは、拡張されたフィルタ操作をサポートしています。これによりユーザーは、選択されたノードだけを表示する作業セットを作成できます。この作業セットが使用可能なときには、これらのノードを展開して、そのノードのすべての子を表示できます。ユーザー作成の作業セットは編集が可能です。 作業セットは複数セッションにわたって持続するので、ユーザーは作業セット間を切り替えたり、作業セットをオフにしたりすることができます。作業セットについての詳細は、[ClearCase ナビゲータ] ビュー内の作業セットについてを参照してください。
  • [ClearCase ナビゲータ] ビューでは、ClearCase ソース管理下にあるリソースに変更が加えられると、そのリソースの上の各レベルに (階層のルートまで) 集約変更装飾 集約チェックアウト装飾 が表示されます。 ユーザーは、変更装飾が表示されている任意のノードから、そのレベル以下にある、変更が加えられたすべてのエレメントに対して集約操作を実行することを選択できます。これには、集約チェックイン、チェックアウトの取り消し、およびハイジャックの取り消し操作が含まれます。
  • ClearCase ナビゲータでは、接続したサーバーを表示できます。 表示不要のサーバーがあれば、ClearCase ナビゲータからサーバーを削除できます。
[ClearCase 詳細] ビューの拡張
  • [ClearCase 詳細] ビューに、[メタデータ エクスプローラ詳細] ビューの機能が組み込まれました。 アクティビティの [ロック] 列などの列が追加されています。 ClearCase 詳細を参照してください。
  • [ClearCase 詳細] ビューでは、ワークスペース内のオブジェクト タイプごとにカスタマイズ可能なソートおよび列サイズを保持することができるようになりました この機能は、Rational ClearQuest 結果セットでは使用できません。ユーザーは、[プリファレンス] ウィンドウでソート順を割り当てたり、ClearCase ナビゲータでオブジェクトを選択してから [詳細] ビューでそのオブジェクト タイプの設定を調整したりすることによって、こうした設定をカスタマイズできます。列ヘッダーをクリックすると、一度に最大 3 つの列までソートできます。[詳細] ビューには、対象のオブジェクト タイプのエレメントが ClearCase ナビゲータで選択されるたびに、カスタマイズ済みの設定が表示されます。
  • [ClearCase 詳細] ビューには新しいアドレス バーが含まれていて、このバーにはネーム スペース オブジェクトのパスおよび他のオブジェクトの表示名が示されます。ユーザーは、このアドレス バーにビューのネーム スペース オブジェクトの明示的なパスを入力して、オブジェクトに直接ナビゲートできます。アドレス バーでは、入力したそれぞれのパスは以降の Eclipse セッションでも継続的に保持されているので、アドレス バーのドロップダウン メニューからこれまでに入力したパスを選択できます。
即応性が向上したブラウズ、およびより効率的になった操作の完了
ロードされたリソースは、ロードされていないリソースがアクセスされるのを待つことなく表示されます。 これにより、ロードされたリソースを素早くブラウズできるようになります。
別の操作を開始するのに、現在の操作が完了するのを待たなくてもよくなりました。サーバーのリソースおよび特定の操作に関連した制限に応じて、 並列で実行される操作と、先行する操作が完了するとすぐに開始するようにキューに入れられる操作があります。
オプションの、ビューのアップグレード
ClearCase Remote Client バージョン 7.0.1 互換の ClearCase ビューを、ClearCase Remote Client バージョン 7.1 互換になるように、選択的にアップグレードできます。

既存の 7.0.1 ClearCase ビューがユーザーのシステム上にある場合、それらのビューはバージョン 7.1 の ClearCase ナビゲータに表示されます。既存の 7.0.1 ビューをアップグレードしないことを選択した場合は、それらのビューをバージョン 7.1 で使用することはできませんが、引き続きバージョン 7.0.1 で使用することは可能です。ビューをアップグレードした後は、バージョン 7.0.1 では使用できなくなります。

7.0.1 ビューをアップグレードするには、ClearCase Remote Client バージョン 7.1 を開始し、ClearCase ナビゲータでビューを選択します。 選択したビューを右クリックして、[コピー領域のアップグレード] を選択します。

新しい [構成の編集] ウィンドウ
  • 新しい [構成の編集] ウィンドウを使用して、ユーザーはビュー構成を編集できます。 このウィンドウは、[ビュー構成] ビューから開きます。また、ユーザーがプロジェクトの作成またはプロジェクトへの参加を完了したときにも開きます。ユーザーが UCM ビューで作業している場合には、このウィンドウを使用すると、UCM ロード規則と UCM カスタム規則を表示および変更できますし、ビューの更新操作のプリファレンスを指定することもできます。ユーザーがベース ClearCase ビューで作業している場合には、このウィンドウを使用すると、ロード規則とバージョン選択規則を表示および変更できますし、ビューの更新操作のプリファレンスを指定することもできます。 構成の編集を参照してください。
  • [構成の編集] ウィンドウでは、一度にロードする複数のリソースを選択でき、既存のビューからロード規則をコピーできます。
新しい [変更セット] ビュー
新しい [変更セット] ビューを使用すると、複数のアクティビティの変更セットを表示でき、アクティビティ間でバージョンを移動することもできます。
新しい比較とマージ プロバイダのサポート
すべての比較とマージ操作を、CCRC IDE 環境内で表示できるようになりました。 ユーザーは、以下のプロバイダを使用して、比較とマージ操作を行えます。
  • CCRC 統合 (UTF-8) (以前はサポートされていなかった)
  • ClearCase 外部
  • Eclipse (以前はサポートされていなかった)
  • Rational Software Architect (インストールされている場合)
[比較とマージ] プリファレンス ページを使用すると、ユーザーは、比較またはマージ操作の開始時にデフォルトで実行するツールを指定できます。さらに、プリファレンス ページのオーバーライド表を使用して、 リソースの名前またはタイプに基づいた比較またはマージ操作の特殊な処理を指定できます。 ここでは、正規表現を使用してリソースの名前と突き合わせることもできますし、ディレクトリの場合のようにストリングの突き合わせが適切でない場合には、リソース指定子を使用することもできます。 リソース指定子を使用するには、リソースの前に「%」を付けます。例えば、ディレクトリ リソースに一致させるには、ストリング %directory を入力します。オーバーライド表の [リソース タイプ] フィールドのドロップダウン メニューに、{%directory, %text-file-delta, utf8-file-delta} のようにいくつかの例が提供されています。
簡略化されたログイン
ユーザーは、ログイン ダイアログ ボックスの [認証の保管と再利用] を選択して、 指定したサーバーに関するサーバー URL とユーザー名認証を複数のセッションにわたって保管できます。パスワードは、現在のセッションに関してのみ保管できます。 ユーザー名とパスワードが Rational ClearCase と Rational ClearQuest データベースとで同一の場合には、Rational ClearCase と Rational ClearQuest の両方にアクセスするためにセッションごとに必要となるログインは、一度だけです。 パスワードは同じもののユーザー名が異なる場合、パスワードは最初のログイン後に保管されますが、Rational ClearQuest データベースに最初にアクセスするときに、Rational ClearQuest ユーザー名を入力するよう促すプロンプトが出されます。 保管済みの認証は、サーバー ノードのコンテキスト メニューから [保管済み認証のクリア] を選択することによってクリアできます。
統一変更管理 (UCM)
  • 新しい UCM ツールバーには、アクティビティ リストと、新しいアクティビティの作成、デフォルト デリバーまたは詳細デリバーの実行、デフォルト リベースまたは詳細リベースの実行、およびプロジェクトへの参加の各操作を行うためのボタンが含まれています。アクティビティ リストでは、ユーザーはアクティビティの設定、アクティビティのないワークスペースの設定、または使用できるアクティビティのリストのリフレッシュを行えます。UCM ツールバーの各項目に関する説明については、ClearCase ツールバーを参照してください。
  • デリバー操作とリベース操作には、デフォルトと詳細の 2 つのタイプがあります。 ユーザーは、競合がなく手動マージも必要ない場合に、エレメントをメッセージなしでチェックインして操作を完了する、デフォルト操作を自動化するようにプリファレンスを設定できます。 詳細デリバー操作または詳細リベース操作では、以前のリリースのデリバーおよびリベースのダイアログ ボックスに類似したダイアログ ボックスが開きます。 新しい [詳細設定] ダイアログ ボックスで、ユーザーは、ターゲット ストリーム、マージのプリファレンス、ベースライン、およびアクティビティなどの操作の詳細を指定できます。 また、チェックアウト済みの任意の関連エレメントに対して操作を実行できます。デリバーについての詳細は、デフォルト デリバーを使用した UCM へのデリバーおよび詳細デリバーを使用した UCM ストリームへのデリバーを参照してください。リベースについての詳細は、デフォルト リベースを使用した UCM ストリームへのリベースおよび詳細リベースを使用した UCM ストリームへのリベースを参照してください。
  • デリバーとリベースのそれぞれの新しい構成パラメータは、[ウィンドウ] > [プリファレンス] > [チーム] > [ClearCase Remote Client] > [統合] > [リベースおよびデリバー] プリファレンスに含まれています。
新しい [ClearCase 保留変更] ビュー
  • [保留変更] ビューは、ベース ClearCase および UCM 環境をサポートしています。 ユーザーは、更新、リベース、およびデリバーによる変更をプレビューし、それらの変更を受け入れることや、統合することができます。ユーザーは競合点を確認して、マージ ツールを実行し、それらの競合を自動または手動で解決できます。 [ClearCase 保留変更] ビューの詳細については、[ClearCase 保留変更] ビューの使用についておよび [保留変更] ビューを参照してください。[ClearCase 保留変更] ビューの使用可能化については、[ClearCase 保留変更] ビューの使用可能化 を参照してください。
  • 保留変更に関する新しい構成パラメータは、 [ウィンドウ] > [プリファレンス] > [ClearCase Remote Client] > [統合] > [保留変更] プリファレンスに含まれています。
Rational ClearCase の共通操作ウィンドウに関する拡張

Rational ClearCase の共通操作ダイアログ ボックスには、簡易と詳細という 2 つの表示オプションが設けられました。デフォルトでは、簡易表示が表示されます。ユーザーは、 この表示に含める詳細とオプションをカスタマイズできます。詳細バージョンにアクセスするには、デフォルトのダイアログ ボックスの [詳細の表示] をクリックします。 詳細バージョンの表示では、操作で使用できるすべてのオプションが表示されます。例えば、リソース テーブル、アクティビティ リスト、およびコメント フィールドなどです。例として、Check in, ソース管理へのリソースの追加、およびハイジャックを参照してください。

また、新しいダイアログ ボックスが、移動削除、および名前変更の各操作用に追加されました。

リベースとデリバーのプレビュー ダイアログ ボックスの拡張

リベースとデリバーのプレビュー ダイアログに新機能が追加され、[チェックアウト/ハイジャック] タブが追加されました。このタブを使用すると、ユーザーは、リベースまたはデリバー操作を再開しなくても、チェックイン、チェックアウトの取り消し、またはハイジャックの取り消しを実行できます。

[プロパティ] ビューの拡張
さまざまな Rational ClearCase プロパティを、個々のダイアログ ボックスではなく、インターフェイス内に直接表示します。 [プロパティ] ビューには、以下の ClearCase オブジェクトのプロパティが表示されます。
  • エレメント
  • バージョン
  • VOB
  • ビュー
  • アクティビティ
  • ベースライン
  • ストリーム
  • UCM プロジェクト
  • ブランチ タイプ
  • ラベル タイプ
新しいプリファレンスと拡張されたプリファレンス
プリファレンスのインターフェイスのデザインが変更され、新しいプリファレンスが追加されました。 新しいプリファレンスには、以下のものが含まれます。
  • [ナビゲーション履歴] プリファレンス: ユーザーは、アドレス バーとビューでの最近の選択を履歴に保持する日数を指定できます。
  • 共通ダイアログのプリファレンス: ユーザーは、共通ダイアログのデフォルトの動作を指定できます。また、各共通操作ダイアログ ボックスの簡易バージョンの表示をカスタマイズできます。
  • 比較とマージのプリファレンス: ユーザーは、新しい [比較とマージ] ビューの表示エレメントの動作と外見を指定できます。また、比較とマージ操作で実行するデフォルトのツールをリソース タイプに基づいて指定することもできます。
  • 保留変更プリファレンス保留変更スケジュール プリファレンス: ユーザーは、[保留変更] ビューの動作を指定でき、[保留変更] ビューをリフレッシュする時間をスケジュールできます。ユーザーが Rational ClearCase Remote Client を開始すると、行われなかった可能性のあるスケジュール済みリフレッシュは、各ビューにつき一度、スケジュールされます。
  • リベースとデリバーのプリファレンス: ユーザーは、各デリバーまたはリベースの前または後に実行する、チェックインと完了などの自動操作を指定できます。また、各ビューのデフォルト デリバーおよびリベースで実行するオプションも指定できます。
  • ビュー更新の通知のスケジュールのプリファレンス: ユーザーは、定期的な更新の確認をスケジュールできます。スケジュール済みの各更新確認では、ビューの更新と新しいベースラインについて確認できます。 スケジュール済みの確認が実行されると、ベース ClearCase または UCM ビューで更新が必要な場合、または UCM ビューで新しいベースライン (推奨または最新) が使用可能な場合は、標識によってユーザーに通知されます。
  • ソートのプリファレンス: ユーザーは、各 ClearCase オブジェクト タイプについて、最大で 3 列までのソート順序と優先順位を指定できます。
Rational ClearQuest の機能
  • Rational ClearQuest WAN アクセスが、Eclipse プラグインと CCRC の両方で Rational ClearCase パースペクティブに統合されました。
  • Rational ClearQuest オブジェクトが [ClearCase ナビゲータ] と 「ClearCase 詳細] ビューに表示されます。ClearQuest ノードは、[ClearCase ナビゲータ] でホスト サーバーの子として表示されます。 ユーザーがデータベースで認証されると、このノードを展開して ClearQuest データベースにアクセスし、保管されている照会を実行できます。照会結果は、[ClearCase 詳細] ビューに表示されます。
  • 新しい [ClearQuest 詳細] ビューを使用すると、[ClearCase 詳細] ビューにレコードの詳細が表示されている間に、レコード フォームを表示できます。
Rational ClearQuest についての情報は、Rational ClearQuest についてを参照してください。
Rational ClearCase UCM と Rational ClearQuest の統合の拡張サポート

Rational ClearCase 7.1 では、Rational ClearCase UCM と Rational ClearQuest の統合で組み込み ClearQuest フォームを使用します。これは、以前のリリースでは Rational ClearQuest Web との統合を介して使用可能だった機能を置き換えるものです。

ClearCase UCM と ClearQuest の統合の機能拡張には、次のものが含まれます。

  • ClearQuest 登録フォームを使用して、作業対象の、UCM を使用可能な新規 ClearQuest レコードを作成する機能。
  • ClearQuest フォームとの対話によって、統合の自動遷移プロセス中に、欠落しているレコード値を提供する機能。
  • ClearQuest フォームに含まれる、UCM アクティビティのリンクされた ClearQuest レコードを表示する機能。

ClearQuest 結果セット内で、ユーザーは以下のことを行えるようになりました。

  • 選択済みの ClearCase Web ビューに含まれる、UCM を使用可能な ClearQuest レコードで作業する
  • UCM を使用可能な ClearQuest レコードの変更セットを表示する
Rational ClearCase UCM と Rational ClearQuest の統合についての情報は、Rational ClearCase UCM と Rational ClearQuest の統合についてを参照してください。
新しい [ストリームの作成] ウィザード

これを使用して開発ストリームを作成すれば、[プロジェクトに参加] ウィザードを使用する必要はなく、開発ストリームの作成中にビューを作成する必要もありません。 ユーザーは、新しいウィザードを使用してストリームにナビゲートし、子ストリームを作成できます。

[ラベル適用] ウィザードの拡張

[ラベル適用] ウィザードは、ビューのコンテキスト内から開始できるようになりました。詳細については、[ラベルの適用] ウィザードおよび複数のリソースへのラベルの適用を参照してください。

[プロジェクトに参加] ウィザードの拡張
[プロジェクトに参加] ウィザードに、使いやすさの面で拡張が加えられ、 ビューおよびストリームの作成と関連付けがより明示的に表示されるようになりました。 さらに、以下のアクションも実行できるようになりました。
  • 対応する開発ビューを作成することなく、開発ストリームを作成する。
  • 開発ストリームまたは開発ビューを作成することなく、インテグレーション ビューを作成する。
[ビューの作成] ウィザードの拡張

[ビューの作成] ウィザードを使用して、ベース ClearCase ビューの作成、または既存の UCM ストリーム上でのビューの作成を行えるようになりました。

ClearCase ビューの削除操作の拡張

ClearCase ビューの削除操作で、複数のビューを選択できるようになりました。

リソースのための新しいラベル装飾
Rational ClearCase Remote Client のラベル装飾についての情報は、ClearCase のラベル装飾とリソース状態を参照してください。

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