Web サーバーへの要求は、以前の要求からの応答データを含む場合があります。このタイプの関連を示す用語がデータ相関です。
他に同義語として、動的データという用語も一般的に使用されます。
アプリケーションとの対話は、通常相互に関係しています。
特に、Web サーバーへの要求には、以前の要求に対する応答で Web ブラウザーに戻されたデータがよく含まれています。例えば、Web ベース・アプリケーションとの次のような対話を想定してください。
- 給与計算の担当者がアプリケーションの URL を入力すると、ログイン・プロンプトが送信されます。担当者がログインに成功すると、Web サーバーは担当者の Web ブラウザーに、ログインが成功したことを示すページとともにセッション ID を戻します。
- 担当者が戻されたページのリンクをクリックすると、Web サーバーに従業員データベース検索ページを開くよう要求が出されます。担当者の知らないうちに、Web ブラウザーは、要求と共にセッション ID を送信します。セッションID に基づいて、Web サーバーはその要求がすでにログオンしている誰かから送信されたものであることを理解し、従業員データベース検索フォームを戻します。担当者は、特定の従業員を見つけるために、1 回以上の名前検索操作を行います。
他の情報と共に、Web サーバーは写真と固有の ID を戻します。(アプリケーションの設計次第で、従業員 ID を可視にすることも不可視にすることも可能です。)
- 担当者がリンクをクリックすると、Web サーバーに現在の従業員給与計算記録を戻すよう要求が出されます。この要求で、Web ブラウザーはセッション ID と従業員 ID の両方を送信します。Web サーバーは、セッション ID によって、その要求がログオン中の誰かから送信されたものであることを理解し、従業員 ID によって、正しい情報を見つけて戻すことができます。
この例では、要求 2 は要求 1 に依存しており、要求 3 は要求 1 と 2 に依存しています。
複数のユーザーによるテストを実行する前に、これらの対話をパフォーマンス・テストで記録した場合、ユーザー名やパスワードの値、従業員名の検索値、またはそれら両方の値をデータ・プール中の値と置換することで、さまざまなテスト・データを作成できます。テストを実行すると、データ・プールの内容に基づいて、テスト・ユーザーごとに異なる従業員給与計算記録が戻されます。
生成したパフォーマンス・テストで、要求のデータが以前の要求への応答に含まれているデータに依存している場合、要求データは、依存している応答データの値で置換されます。このような応答データと要求データの内部タグ付けを示す用語がデータ相関 です (動的データ と呼ばれる場合もあります)。データ相関は、多彩なデータを使用したマルチユーザー・テストを正確に実行するために必須です。
「参照」は、テスト内の後続の値 (通常は要求の中の値) が使用できるテスト内の値 (通常は応答の中の値)のことです。
テスト・ジェネレーターが要求値を前の値で置換できることを検知したら、以前の値を参照に指定して、後続の要求とその参照を相関させます。これを自動データ相関 と呼びます。しかし、あるテスト内の 2 つの値を手動で相関させることもできますし、既存の相関のリンクを解除することもできます。(設定で自動データ相関を変更または使用不可にすることも可能です。「ウィンドウ」 > 「設定」をクリックし、「テスト」を展開して、「Performance Test ジェネレーター」をクリックします。