Manual Tester スクリプトおよびステートメントについて

テキスト・エディターを使用して、ステートメント と呼ばれるテスト命令を Manual Tester スクリプトに入力します。

Manual Tester スクリプトでは、次の 4 つのステートメント・タイプを使用できます。

「ステップ」アイコン ステップ とは、「アプリケーションを開始する」など、スクリプト実行中にテスターに行ってもらうアクションのことです。

「検査ポイント」アイコン 検査ポイント では、「ユーザー・ログイン・ウィンドウは開きましたか ?」など、テスト中のアプリケーションについて質問を出します。

「報告ポイント」アイコン 報告ポイント は上位レベルの検査ポイントです。報告ポイントでも質問はされますが、それに対してはより広い視野での応答が必要となり、応答自体は複数のレポートに組み込まれることもあります。報告ポイントでは、「正常にログインできましたか? 」などのように、複数の検査ポイントの結果が要約される場合もあります。

「グループ」アイコン グループ は、関連する複数のステートメントから成るブロックを表します。例えば、「アプリケーションへのログイン」というグループを作成できます。このグループの下にインデントされた各ステートメントには、アプリケーションへのログインに必要な個々のステップが記述されます。グループに関する詳細については後述します。

Manual Tester の「アウトライン」ビューとテキスト・エディターでは、アイコンを使用して次の 4 つのタイプのステートメントを区別します。
アイコン ステートメント・タイプ
ステップのアイコン ステップ
検査ポイントのアイコン 検査ポイント
報告ポイントのアイコン 報告ポイント
グループのアイコン グループ・フォルダー
注: チュートリアル Manual Tester スクリプトの作成 では、非常に簡単なマニュアル・テスト・スクリプトを作成する方法について段階的に説明します。サンプル・アプリケーション Classics Java を使用して、スクリプトを作成し、ステップ、検査ポイント、グループ、および報告ポイントを挿入します。チュートリアルを開始するには、次のように操作します。
  1. Manual Tester メニューから、「ヘルプ」>「チュートリアル・ギャラリー」をクリックします。
  2. 「チュートリアル・ギャラリー」内の左側にある「操作しながら学習する」を展開します。
  3. 「Manual Tester スクリプトの作成」をクリックします。

「編集」メニューのコマンド、Manual Tester ツールバーのボタン、ポップアップ・メニューを使用すると、「アウトライン」ビューまたはテキスト・エディターでステートメント・タイプを簡単に変更できます。 例えば、ステップを検査ポイントに変更するには、ステップをクリックして、Manual Tester メニューで「編集」>「ステートメント・タイプ」>「検査ポイントとして設定」をクリックします。Manual Tester のステップ・アイコンが検査ポイント・アイコンに変わります。

Manual Tester は、テキスト・エディター内のステートメントの最初の数文字を、「アウトライン」ビューのステートメントのラベルとして使用します。ステートメントのテキストをテキスト・エディターで変更しなくても、「アウトライン」ビューでラベルの名前を変更できます。

Manual Tester では、マニュアル・テスト・スクリプト・ファイルに .rmt 拡張子を付けて保管します。任意の変更管理システム (Rational® ClearCase® など) を使用して、スクリプト・ファイルの共用を効率化し、ソース文書を管理できます。

マニュアル・テスト・スクリプトの作成時には、ファイルをステートメントに関連付けることができます。 例えば、たくさんの詳細を 1 つのステップに複雑に組み込む代わりに、ステップを記述した Word ファイルを添付することができます。そして、ファイルへの参照を組み込むステップを「詳細については、添付の Word ファイルを参照してください。」などと記して作成します。ファイルをステートメントに関連付けたり、添付ファイルを表示したりするには、「プロパティー」ビューの「添付ファイル」プロパティーを使用します。

注: Microsoft Word、Excel、または Rational TestManager ManualTest を使っていったん作成したテスト文書を再作成する必要はありません。そのような文書を IBM Rational Manual Tester に簡単にインポートできます。

マニュアル・テスト・スクリプトを削除するときは、Windows エクスプローラを使用します。「最近使用したファイル」ビューの「削除」コマンドを使用した場合、ファイルはビューから除去されるだけで、ファイル・システムからは除去されません。

グループの詳細

Manual Tester でテスト・スクリプトを作成するときには、テストをモジュール化することをお勧めします。つまり、テストを長々としたステートメント・シーケンスの形で作成するのではなく、テスト全体をいくつかの短いステートメント・シーケンス、すなわちグループに分けるのです。モジュール化したテストは、維持管理も容易です。さらに重要な点として、テストをモジュール化することにより、あるスクリプトの内容を別のテスト・スクリプトの中で簡単に再利用できます。

グループとは、ステートメントのブロックどうしが関連付けられたものです。ステートメントをグループ化することによって、ステートメントの再利用が簡単になります。複数のステートメントからなるグループを保管したり、保管したそれらのステートメントを再利用したりする操作を、1 つのアクションで行えます。

グループ・フォルダーを作成すると、Manual Tester はそれ以降にグループ・フォルダーの下に入力するステートメントを自動的にインデントします。グループを終了するには、グループの次にステートメントを入力し、Manual Tester ツールバーの「グループから除去」ボタン 「グループから除去」ボタン をクリックします。

グループ内にグループを含めることによって、階層を設定することができます。例えば、「Order Bach CDs」というタイトルのグループがあり、そのグループの下に 「Order Violin Concertos」と「Order Related Items」という 2 つのサブグループがあるという場合です。グループ内のステートメントをデモートおよびプロモートするには、「グループから除去」ボタン 「グループから除去」ボタン と「グループに追加」ボタン 「グループに追加」ボタン を使用します。
注: 「グループに追加」ボタン 「グループに追加」ボタン を使用すると、グループに属していないステートメントにカーソルが置かれている場合に、Manual Tester は自動的にグループ・フォルダーを作成し、そのフォルダーにステートメントを追加します。

グループを削除する場合、すべてのステートメントまたはグループの子が削除されます。 「アウトライン」ビューで、グループ・フォルダーを右クリックして、「削除」を選択します。 グループを削除する場合には、Manual Tester により、グループ内のすべてのステートメントが削除されることを通知するメッセージが表示されます。 「はい」をクリックしてグループを削除するか、「いいえ」をクリックして削除をキャンセルします。 メッセージ・ボックスで「今後この質問を表示しない」を選択してこのプロンプトを使用不可にすることができます。 「設定」ダイアログ・ボックスの「主な設定」ページでもメッセージを使用不可にすることができます。

関連概念
テスト文書のインポートについて
関連タスク
新しいマニュアル・テスト・スクリプトの作成
「アウトライン」ビューのステートメント・ラベルの名前変更
ステートメントへのファイルの添付
関連資料
テキスト・エディター
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