サンプル・インポート・フォーマッターのカスタマイズについて

Microsoft Excel や Microsoft Word から日付をインポートした場合、またはサンプル・インポート・フォーマッターをカスタマイズする場合には、どのような変更を行うか決定しなければなりません。このトピックでは、行える変更について説明し、それらの変更を Java コードに実装するために使用するクラス、インターフェース、およびメソッドについて説明します。

カスタマイズ・インポート・フォーマッターの作成には、Java プログラミングの知識が必要です。

変更できるものは、以下のとおりです。

ソース・タイプ

ソース・タイプは、Manual Tester テスト・スクリプトへの変換元になるソース・データのフォーマットを指定します。ユーザーはインポート・ウィザードの最初のページでソース・タイプ情報を選択します。カスタマイズ・インポート・フォーマッターで使用するソース・タイプは、Manual Tester スクリプトに変換する対象の既存のデータに基づいて選択します。

ソース・データが Microsoft Excel、Microsoft Word、または TestManager ManualTest 以外のフォーマットである場合は、新規ソース・タイプを作成する必要があります。ソース・データがこれらのいずれかのフォーマットであれば、Manual Tester に含まれるソース・タイプのいずれかを使用できる可能性がありますが、新規ソース・タイプを作成しなければならないこともあります。 新規ソース・タイプを作成する必要があるかどうかを判別するには、Microsoft Excel などの既存のソース・タイプのいずれかを使用して、サンプル・インポート・フォーマッターをビルドします。 そして、ソース・データをインポートします。

結果のテスト・スクリプトが必要を満たすものでない場合、例えば、インポートする対象のデータすべてが含まれていないなどの場合は、構成ページおよび完了アクションの変更に加えて、新規ソース・タイプの作成が必要です。

結果のテスト・スクリプトが必要を満たすものであれば、 新規ソース・タイプを作成する必要はありません。 既存のソース・タイプを使用して、構成ページおよび完了アクションを変更するだけで済みます。
注: 既存のソース・タイプを使用する場合、サンプル・ソース・タイプをサンプル・インポート・フォーマッターから除去する必要があります。

構成ページ

構成ページは、インポート・ウィザードの 2 番目のページです。インポート・フォーマッターの構成ページには、ファイルのインポート時にユーザーが提供するデータを収集する入力フィールドがあります。完了アクション・クラスは、インポート・データを Manual Tester のテスト・スクリプトに変換します。収集されるデータ、および表示される GUI コントロール・ウィジェットは、 サンプル・インポート・フォーマッターの構成ページ・コードを変更することによって定義できます。
注: Eclipse の Web サイト (http://www.eclipse.org) では、SWT ウィジェットについての追加情報が提供されています。

構成ページでは、IMTAImportConfigPage インターフェースを実装する必要があります。 このインターフェースには、構成ページをインポート・ウィザードに追加するためのメソッドが含まれています。

構成ページは plugin.xml ファイルで指定されます。このファイルは、構成ページをインポート・フォーマッターに結びつけるものです。

サンプル・インポート・フォーマッター内の ExampleImportConfigPage は、構成ページの実例です。このサンプルでは、分かりやすいように、GUI コントロール・ウィジェットの作成とコントロールは ExampleConfigPage という別のクラスに分かれています。構成ページの機能をそれぞれ別個のクラスに分けることは、必須ではありません。

インターフェースとメソッド 説明
IMTAImportConfigPage インターフェース  
  • setWizardPage(IWizardPage)
作業する入力ウィザードの構成ページを指定します。構成ページは、IWizardPage の値をキャッシュに入れ、構成ページのすべての値が有効になるときにウィザードへの通知を行えるようにします。
  • createConfigPageControls(Composite)
構成ページに表示される GUI コントロール・ウィジェットを作成します。
  • getConfigSettings()
「完了」ボタンが押されると呼び出されます。これは、完了アクションの initialize() メソッドに渡される情報を戻します。

完了アクション

完了アクション・クラスは、インポートされたデータを Manual Tester のテスト・スクリプトに変換します。完了アクション・クラスは「完了」ボタンが押されたときに呼び出されます。これは、構成ページの情報を入力として受け取り、 インポートされたデータを処理して、一度に 1 つの RMT ステートメントを作成します。

インポート完了アクションは IMTAImportSource インターフェースを実装する必要があります。このインターフェースは、初期化、ステートメントの要求、インポート操作のクリーンアップを行うメソッドを指定します。

完了アクションは plugin.xml ファイルで指定されます。このファイルは、完了アクションをインポート・フォーマッターに結びつけるものです。

表 1. 構成ページのインターフェース
インターフェースとメソッド 説明
IMTAImportSource インターフェース  
  • initialize(IMATImportSourceConfigSettings)
完了アクションで最初に呼び出されるメソッドです。構成ページ内の情報セット get(ConfigSettings() を完了アクションに渡します。
  • destroy()
完了アクションで最後に呼び出されるメソッドです。割り振られたリソースを解放します。
  • getCurrentDocumentPath()
インポートされているファイルを戻します。
  • getStatements()
Java イテレーターを戻します。イテレーターは一度に 1 つのトップレベル・ステートメントを戻します。各 Iterator.next() 呼び出しは 1 つの IMATImportNode を戻します。
  • getLastError()
最後のエラーを戻して、ユーザーにレポートできるようにします。
IMTAImportNode インターフェース マニュアル・テスト・ステートメントを定義します。このステートメントは、getStatements() メソッドによって戻されるものです。
  • getType()
ステートメント・タイプを戻します。タイプは以下のいずれかです。
  • IMTAImportNode.TYPE_STEP - ステップ
  • IMTAImportNode.TYPE_BLOCK - グループ
  • IMTAImportNode.TYPE_VP - 検査ポイント
  • IMTAImportNode.TYPE_TESTCASE - 報告ポイント
  • getName()
ステートメント名を戻します。この名前は「アウトライン」ビューに表示されます。このメソッドが NULL を戻す場合は、「アウトライン」ビューには説明の最初の 32 文字が表示されます。
  • getDescription()
ステートメントの説明を戻します。これは「エディター」ビューに表示されます。このメソッドは NULL を戻すことがあります。
  • getAttachments()
ストリングの配列を戻します。各配列は、添付ファイルの絶対パス・ファイル名です。
  • getChildren()
ステートメント・タイプがブロックで、そのブロックが子を持つ場合、Java イテレーターを戻します。そうでない場合は NULL を戻します。 一度に 1 つのステートメントを戻します。つまり、各 Iterator.next() 呼び出しは、1 つの IMTAImportNode を戻します。
  • destroy()
すべての情報が抽出された後に呼び出されます。割り振られたリソースを解放します。
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