Rational ClearQuest Web Request Manager の自動再生の構成

Rational ClearQuest Web を大規模に配置している場合、Request Manager Automatic Recycle を使用可能にして、サービス可用性を増やすことができます。

Request Manager Automatic Recycle 機能は、現行インスタンスが指定の数の依頼を処理したとき、 あるいは、指定の時間、稼動していたときに、Request Manager の新規インスタンスを開始します。 パフォーマンスが低下する時期や理由を分析することで、適切なしきい値を決定できます。

再生処理は、Registry Server が管理します。 Request Manager の現行インスタンスがしきい値に到達すると、 現行インスタンスが現行セッションの依頼処理を続行する一方で、Registry Server は、 新規インスタンスを開始して新しいセッションをすべて処理させます。 現行インスタンスは依頼の処理が完了すると、シャットダウンします (シャットダウンの前に、既存のセッションが終了するか、タイムアウトするのを待つ必要がある場合もあります。新規インスタンスが開始した後、Registry Server は指定期間の経過後に、ユーザーがまだログオンしているか、いずれかのセッションがハングしている場合、現行インスタンスを強制的にシャットダウンすることができます。 また、Registry Server を構成して、Request Manager の予期しない異常終了をモニターできます。Registry Server が Request Manager の異常終了を検出すると、Request Manager の新規インスタンスを開始させます。

以下のセクションで、Request Manager Automatic Recycle 機能の構成設定を説明します。プロパティに対して行った変更を有効にするには、Rational ClearQuest Server を再始動する必要があります。

Automatic Recycle のオン/オフ設定

デフォルトで、 Request Manager Automatic Recycle 機能は使用可能になっています。これを使用不可にするには、 ファイル csm.propertiesENABLE_RECYCLING プロパティを FALSE に設定します。 このファイルは、<INSTALLATION ROOT>¥clearquest¥cqweb¥csm.properties にインストールされています。 使用不可にすると、Request Manager の信頼性や可用性を損なう可能性があることに注意してください。

時間間隔ベースの Automatic Recycle

デフォルトでは、Request Manager は、 毎日午前 1:00 に再生するように設定されています。時間ベースの再生を使用不可にするには、 このプロパティをコメント化します。

異なる時間間隔の形式を、ファイル rmmanager.propertiesTIME_CRITERIA プロパティで次のように指定することができます: FREQUENCY|[HOURS][DAYS]|[TIME]

FREQUENCY には、HOURLYDAILY、 または EVERYFEWDAYS を指定します。

例:
  • 2 時間毎で再生する場合

    TIME_CRITERIA=HOURLY|2

    HOURLY 間隔は、 1 より大きくなければなりません。ただし、Request Manager を毎時再生する必要がある場合は、 IBM Rational カスタマ サポートにお問い合わせください。

  • 3 日毎に午前 10:30 に再生する場合

    TIME_CRITERIA=EVERYFEWDAYS|3|10:30 AM

    日単位の EVERYFEWDAYS 間隔のデフォルトを変更する場合は、1 以上に指定する 必要があります。

  • 毎日 1:00 PM に再生する Request Manager の 2 つのインスタンス

    TIME_CRITERIA=DAILY|1:00 AM

    NUMBER_REQUEST_MANAGERS=2

依頼数ベースの Automatic Recycle

指定数の依頼の処理後に Request Manager を再生するには、 ファイル <INSTALLATION_ROOT>¥clearquest¥cqweb¥cqserver¥config¥rmmanager.propertiesNUMBER_OF_REQUESTS_CRITERIA プロパティを設定します。 デフォルトでは、このプロパティは無効化されています。

例:

それぞれが 500,000 個の依頼を処理した後、Request Manager の 2 つのインスタンスが再生します。

NUMBER_REQUEST_MANAGERS=2

NUMBER_OF_REQUESTS_CRITERIA=500000

Request Manager の強制シャットダウン

一度に存在可能な Request Manager のインスタンスは 2 つのみです。 時折、ユーザーがログインしているか、セッションがハングしているために、Request Manager の現行インスタンスが、しきい値に達した後もシャットダウンしないことがあります。 Request Manager の最初のインスタンスがしきい値に達しているため、2 番目のインスタンスは新規要求の処理を開始します。 しかし、2 番目のインスタンスがしきい値に達したとき、最初のインスタンスがまだ稼働中であると、新しいインスタンスは開始できません。

Request Manager インスタンスの開始とシャットダウンの順序は、順次的です。そのため、Request Manager の 2 番目のインスタンスが指定のしきい値に達していて、アクティブなユーザー セッションやハングしたユーザー セッションがない場合でも、 最初のインスタンスがシャットダウンするまで、それはシャットダウンできません。 ENABLE_FORCED_EXIT プロパティを TRUE に設定すると、2 番目のインスタンスがしきい値に達したときに、 レジストリ サーバーが最初のインスタンスを強制的にシャットダウンします。 最初のインスタンスがシャットダウンすると、その後、2 番目のインスタンスがシャットダウンでき、 また、新しいインスタンスが開始して新しい要求の処理を開始できます。

デフォルトで、ENABLE_FORCED_EXITTRUE に設定されています。 このプロパティは、ファイル csm.properties にあります。

Request Manager のモニター

Registry Server が Request Manager の現行インスタンスの 異常終了を検出したら新規インスタンスを開始するように設定できます。 これを行うには、ファイル csm.propertiesENABLE_MONITORING_FOR_CRASHES プロパティを TRUE に設定します。 このプロパティのデフォルト値は TRUE です。 これを FALSE に設定すると、Request Manager が異常終了あるいは 途中終了しても、新規インスタンスが開始することはありません。ただし、ENABLE_RECYCLING プロパティで Automatic Recycle を使用不可にして、ENABLE_MONITORING_FOR_CRASHESTRUE に設定していると、現行のインスタンスが異常終了した場合に、 Request Manager の新規インスタンスが開始されます。



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