Rational® ClearQuest® MultiSite 環境では、変更の追跡とデータの破壊防止のために、マスターシップと呼ばれる排他的変更権限方式が使用されます。マスターシップでは、データベースのレプリカのユーザーがデータを変更できる時期を決定します。
マスターシップを使用しないと、異なるユーザーが異なる複製の同じレコードを個別または同時に変更できるため、混乱が発生します。たとえば、レコード SAMPL00001 が同時に 3 つの複製で変更されたとします。どれが本当のレコード SAMPL00001 でしょうか。その他の 2 つのバージョンはどうなるのでしょうか。
マスターシップを使用すると、データベース レコードとその他のワークスペース項目 (クエリー、レポート、グラフ) がマスター レプリカに割り当てられます。最初は、レコードやワークスペース項目が作成されたサイトが、そのレコードやワークスペース項目のマスター レプリカになります。プロジェクト ライフ サイクルの間にマスター レプリカが変化します。
Rational ClearQuest Client とRational ClearQuest Client for Eclipse は、 ワークスペース項目またはレコードがリモートでマスター登録されている場合は、[ナビゲータ] ビューのワークスペース項目の隣、および[クエリー結果] ビューのレコードの隣に、鍵のアイコンを表示します。
レコードやワークスペース項目に対して実行できる操作は、レコードやワークスペース項目がマスター登録されている場所によって異なります。レコードがリモートでマスター登録されている場合、 そのレコードの表示や印刷はできますが、修正や、その状態の変更はできません。ワークスペース項目がリモートでマスター登録されている場合、その項目のクエリーや表示はできますが、名前変更、編集、削除、移動はできません。
ワークスペース項目やレコードのマスターシップを変更できるかどうかは、次の要因によって決まります。
ワークスペース項目またはレコードのマスターシップは、 それに対して実行されるアクションやユーザー レコードのマスターシップによって変わります。たとえば、サイト A の複製 A でクエリーを作成するとします。その後、ジョブを変更してサイト B に移動します。ユーザー レコードのマスターシップは、ユーザーと共にサイト B の複製 B に移ります。同様に、複製 A に作成したクエリーのマスターシップもユーザーと共に複製 B に移ります。
追加の制約事項は、マスターシップの場所によって暗黙的に指定されます。ユーザー レコードが現在マスター登録されている複製にログインしている場合のみ、次のタスクを実行できます。