デバッグ・デーモンが使用するポートは、ワークスペースに保存されるようになりました。それぞれのワークスペースが異なるデバッグ・デーモン・ポートを持つことができます。
デバッグ・デーモンで「ポートの変更...」アクションを行うと、「デバッグ・デーモン」設定ページが表示されます。 この設定ページではポートの変更が許可され、新規デフォルト・ポートの設定がサポートされます。「デフォルトとして設定」ボタンでは、ポート値が新規デフォルトとして保存され、新規ワークスペースがその新規デフォルト・ポートを使用するようになります。
エンジン・パスを追加すると、デバッグ・エンジンが使用するデフォルト・パスが更新されます。
以前のリリースの RationalR Developer for System zTM では、Compiled Language Debugger は特殊なデバッガー・エディターを使用して、プログラムの「ソース」ビューまたは「リスト」ビューを表示していました。Rational Developer for System z は、COBOL または PL/I プログラム (ローカルまたはホスト) のデバッグ時にデフォルト・エディターの使用をサポートするようになりました。 このサポートは、「ソース」ビューのあるプログラムに適用されます。その他のすべてのビュー (「逆アセンブル」または「リスト」) は引き続きデバッガー・エディターを使用します。
「実行/デバッグ」->「コンパイル済みデバッグ」->「デバッグ中は常にデバッガー・エディターを使用」
この設定を選択する (チェック・マークを付ける) と、内部デバッガー・エディターが使用されます。この設定を選択しない (チェック・マークを外す) と、デバッガーは、デバッグ対象プログラムの言語に基づいて、デフォルト・エディターを開きます。
「一般」->「エディター」->「ファイルの関連付け」
ファイル拡張子によって、デバッグ対象のプログラムのソースを表示するのに、どのエディターが使用されるかが決まります。デバッガーは、ファイル拡張子を、そのプログラムのプログラム言語に一致するデバッグ・エンジンから取り出したソースに割り当てます。
コンテンツ・アシストの基本サポートが「デバッグ・コンソール」ビューに追加されました。 「コマンド入力」フィールドで Ctrl + スペースを押すと、サポートされているすべての Debug Tool コマンドがリストされます。このリストは、接続済み Debug Tool のレベルに基づいています。文字を入力すると、リストはフィルタリングされて、一致するコマンドが表示されます。
新しいバージョンの Debug Tool エンジンでは、ブレークポイントのヒット時に Debug Tool コマンドを実行することがサポートされます。ブレークポイントでコマンドをサポートする Debug Tool エンジンに接続すると、新しいフィールドがブレークポイント・ウィザードの「オプション・パラメーター」ページに表示されます。ブレークポイントで入力された Debug Tool コマンドは、ブレークポイントのヒット時に実行されます。
ソースが JCL のインラインになっていると、PL/I バッチ・プログラムをデバッグできません。 デバッガーにはソース・ファイルが必要です。
リモート実行可能プログラムに対して「アプリケーションをデバッグ」を実行すると、この操作により バッチ・デバッグ・セッションが開始されます。 アプリケーションはバッチ実行されるため、TSO コマンド・プロンプトからプログラムに入力を渡すことはできません。 この問題を解決するには、プロジェクトのランタイム・オプション・プロパティー・ページにある追加 JCL フィールドで、すべての必要なユーザー入力を提供します。
CICSR TX Series では、DTCN トランザクションに加えて、CADP トランザクションを使用してリモート・トランザクションをデバッグすることができます。 詳しくは、「Debug Tool Users Guide」を参照してください。
EQADCCXT インターフェースを使用する場合、デバッガーから、デバッグ・テスト環境を動的に変更する Debug Tool Control Panel という CICS プログラムが提供されます。 デバッグ・セッションは、MFI プロトコルを使用して CICS 領域において単独でテストするか、または TCP プロトコルを使用して Rational Developer が稼働しているワークステーションへリダイレクトすることができます。
CICS 端末から DTCN を入力して Debug Tool Control Panel を始動することができます。 Control Panel が表示されたら、プロトコルの TCP、ワークステーション上で Rational Developer for System z デバッガー・サーバー・プログラムが listen しているポート番号 (通常 8001)、および ワークステーションの IP アドレスを入力してください。 プログラム定義にマップされているトランザクション ID を指定してください。 PF4 を押して保存し、PF3 を押して終了します。 この時点で、Rational Developer for System z を調べて、デバッガー・サーバーが正しいポート番号で listen していることを確認して ください。 トランザクション ID によって CICS プログラムを起動すると、ワークステーションの Rational Developer for zSeriesR に 「デバッグ」パースペクティブが表示されます。
ワークステーション分散デバッガーには、誤ったソース・ファイルをデバッグしてしまうという既知の問題があります。2 つのローカル・プロジェクトで同じソース・ファイル名を指定すると、誤ったアプリケーションがデバッグされます。 片方のソース・ファイルにブレークポイントを設定すると、デバッガーは、もう一方のソース・ファイルでブレークポイントが設定されているかのように停止します。これは既知の問題で、この製品の将来のリリースで修正される予定です。 この問題を解決するには、ワークスペースでソース名を指定するソース・ファイルを常に 1 つにしてください。ブレークポイントの問題を解決するには、不要なブレークポイントをスキップするために、分散デバッガーで「実行」を押し続けてください。
80 文字を超える名前を持つプロジェクト内にある実行可能プログラムのローカル・デバッグを実行すると、デバッガー内で「通信障害」エラーが発生し、デバッグ・セッションが終了することがあります。
XML PARSE ステートメントを使用した COBOL プログラムをデバッグするときに、変数が「変数 (Variables)」ビューに表示されず、変数のモニターがサポートされない 場合があります。 「変数 (Variables)」ビューにすべての変数を表示したい場合は、「デバッグ」ウィンドウ内の COBOL プログラムの名前であるスタック内の COBOL プログラムを クリックします。 例えば、XML1 という COBOL プログラムをデバッグしている場合、スタック内に XML_XML1 および XML1 が表示されます。 XML1 をクリックしてから「変数」タブをクリックする必要があります。
変数をモニターしたい場合は、ソース・ウィンドウで PROGRAM-ID のある行をクリックし、次に「モニター」ウィンドウで モニターしたいデータ項目を追加します。
高水準アセンブラー (HLASM) で生成される ADATA のフォーマットには、バージョン 1 リリース 4 から バージョン 1 リリース 5 の 間で、変更が加えられています。 デバッグ・ツール・ユーティリティー EQALANGX (シンボリック・アセンブラー・デバッグに必要) は、ADATA バージョン 1 リリース 4 フォーマットを 必要とします。 HLASM にはオプションの ADATA 出口 ASMAXADR が用意されています。 この出口で、ADATA ファイルをリリース 5 フォーマットからリリース 4 フォーマットに変換できます。 デバッグ・ツールのシンボリック HLASM デバッグを使用するには、この出口をインストールし、使用可能にする必要があります。 ADATA フォーマットをリリース 4 フォーマットに変換せずに EQALANGX ユーティリティーを使用すると、デバッグ・セッション中に、 見たところ正常終了しているようでも、処理が失敗していることがあります。