IBM Communications Server for Windows
バージョン 6.1.3
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目次
1 当リリースについて
当リリースの新機能、修正の履歴、互換性
2 インストール情報
ハードウェアおよびソフトウェア要件、インストール
3 アンインストール情報
4 Web サイト情報
5 リリース情報
バージョン 6.1.3 ならびにバージョン 6.1.2 のフィーチャーおよび機能、 SNA API Client、Remote Administration Client
6 制約事項
7 特記事項および商標


1 当リリースについて

Communications Server for Windows は Windows システムに対して SNA 接続を提供します。これにより、IBM z/OS Communications Server と、LLC2、SDLC、X.25、および Enterprise Extender 接続をサポートするその他の SNA 実装環境への接続が可能になります。また、Communications Server for Windows は OEM アダプターのためのオープン・アダプター・インターフェースも提供します。

IBM Communications Server for Windows バージョン 6.1.3 は、新規 Windows インストーラ (以前 MicroSoft Installer = MSI と呼ばれていたもの) インターフェースだけでなく、バージョン 6.1.2 の修正と更新も含めて提供するアップグレードです。バージョン 6.1.3 はフルインストールであり、前のバージョンがインストールされている場合は、 バージョン 6.1.3 をインストールする前に、前のバージョンをアンインストールする必要があります。

本書はオンライン・ヘルプおよび資料の補足となる情報です。 本書では新規に追加された機能、ヒント、制約事項、および訂正などについて説明します。

IBM Communications Server をご利用いただき、ありがとうございます。

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1.1 当リリースの新機能

Communications Server for Windows バージョン 6.1.3 は、新規 Windows インストーラ・インターフェースを提供して、Windows 2000、Windows XP、Windows Server 2003、または Windows Vista におけるインストールをサポートします。6.1.2 一般出荷版以降の 6.1.3 新規機能についての詳細は、 『バージョン 6.1.3 のフィーチャーおよび機能』および『バージョン 6.1.2 のフィーチャーおよび機能』を参照してください。

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1.2 製品修正の履歴

このリリースでは、Communicatios Server for Windows バージョン 6.1.3 製品に新規 Microsoft Windows インストーラ・インターフェースを付けて提供しています。

当製品の最新情報については、セクション 4 に記載されている Web サイトで確認してください。

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1.3 製品の互換性

適用外

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2 インストール情報

Communications Server for Windows バージョン 6.1.3 製品は CD-ROM で出荷されますが、 ダウンロード可能なパッケージも入手可能です。

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2.1 ハードウェア要件

Communications Server for Windows バージョン 6.1.3 は、Windows 2000、Windows XP、Windows Server 2003 (Standard Edition または Enterprise Edition)、あるいは Windows Vista によりサポートされる 32 ビットのオペレーティング・システムで稼働します。この要件は使用されるネットワーク環境と Windows プラットフォーム (ワークステーションとサーバー) により、 さらに高速のプロセッサーと大容量のメモリーが必要になる場合があります。

ディスク・スペースは、開始ドライブに 5 MB、そして永続使用として任意のハード・ディスクに 175 MB 必要です。

SNA API Client は、Windows 2000、Windows XP、Windows Server 2003 (Standard Edition または Enterprise Edition)、あるいは Windows Vista に必要な任意のハードウェアで 32 ビット・モードで稼働します。SNA API Client は、永続使用として任意のハード・ディスク・ドライブに 25 MB 必要です。

Remote Administration Client は、Windows 2000、Windows XP、Windows Server 2003 (Standard Edition または Enterprise Edition)、あるいは Windows Vista 用の 32 ビットのオペレーティング・システムに必要な任意のハードウェアで稼働します。

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2.2 ソフトウェア要件

Communications Server for Windows には、以下の 32 ビットの Microsoft オペレーティング・システムのいずれかが必要です。

さらに、

ランチパッドを使用して Communications Server をインストールするには、以下のいずれかのブラウザーが必要です。

SNA API Client には、以下のいずれかが必要です。

サービス休止状態の Windows プラットフォーム (Windows NT など) は、 Communications Server バージョン 6.1.2 以降ではサポートされません。

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2.3 インストール

サブセクションの目次
2.3.1 6.1.3 のインストール
2.3.2 インストールの注意点
2.3.3 インストール後のクリーンアップ
2.3.4 製品の保守
2.3.5Windows インストーラのロギングの使用可能化

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2.3.1 6.1.3 のインストール
インストール手順は、 http://www.ibm.com/software/network/commserver/windows/library/index.html から入手できる資料「概説およびインストール」にあります。

また、この資料 (「概説およびインストール」) はインストール・パッケージにも組み込まれています。

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2.3.2 インストールの注意点

他のアプリケーションのクローズ
Communications Server はご使用のシステムにインストールできる幾つかの製品と対話していたり、 リブートが必要になったりするために、 Communications Server をインストールする前に他のアプリケーションをクローズする必要があります。

CD の自動実行
この機能は Windows 2000、Windows XP、Windows Server 2003 (Standard Edition または Enterprise Edition) および Windows Vista で実行できます。

Communications Server および Microsoft SNA Server
Communications Server と Microsoft SNA サーバーは、同一の 1 次区画にインストールすることはできません。 製品間で重なり合う多くの共通サービスは、製品間では互換性がありません。

必要な管理ユーザー権限
Communications Server 管理ユーザーは、Windows User Manager に指定されているとおり、「Load and unload device drivers (デバイス・ドライバーのロードとアンロード)」上級ユーザー権限を持つ必要があります。 「Policies (ポリシー)」>「User Rights (ユーザー権限)」メニューで、「Show Advanced User Rights (上級ユーザー権限の表示)」にチェックマークを付けます。 この権限を、各ユーザーごとに明示的に追加することができます。 このユーザー権限を、IBMCSADMIN ユーザー・グループに対して追加することもできます。

ドメイン・コントローラーへのインストール
Communications Server を 1 次ドメイン・コントローラーまたはバックアップ・ドメイン・コントローラーにインストールする時、 IBMCSADMIN ローカル・ユーザー・グループおよび IBMCSAPI ローカル・ユーザー・グループに対して「Log on locally (ローカルにログオン)」ユーザー権限を使用可能にする必要があります。

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2.3.3 インストール後のクリーンアップ
サーバーのインストール後に、リブートが必要です。

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2.3.4 製品の保守

この Communications Server 6.1.3 はフルインストールであり、このインストール後は、6.1.3 の CSD のみインストールすることができます。

IBM は、以下を準備して修理保守を提供します。

APAR および CSD の可用性

APAR 修正:

Communications Server は、製品の欠陥を解決する個々の APAR 修正を出荷します。 特定コンポーネントに対する APAR 修正は、そのコンポーネントの以前の APAR を置き換えます。 APAR 修正には、最新の CSD がインストール済みであることも要求されます。

CSD:

CSD はすべての累積 APAR を含む製品リフレッシュです。これはフルインストールですが、前のレベルをアンインストールした後に、前のレベルと同じフィーチャーの同じディレクトリーにリフレッシュ CSD をインストールします。

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2.3.5Windows インストーラのロギングの使用可能化
Communications Server 製品のインストールのロギングは、ランチパッドにより、またはロギングを明示的に指定したコマンド行からインストールを起動したときに指定されます。

Windows Vista 以降の Windows インストーラ 4.0 の場合、Communications Server 製品で、インストール/アンインストールの冗長ロギングがデフォルトで使用可能になっています。 ただし、Vista より前の Windows システムの場合、「プログラムの追加と削除」から開始されたアンインストールはデフォルトでログに記録されません。

前のシステムの場合、「プログラムの追加と削除」からのアンインストールをログに記録するためには、次の項目をマシンのレジストリーに追加する必要があります。

詳細については、Microsoft の「How to enable Windows Installer logging」Web サイトを参照してください。http://support.microsoft.com/kb/223300

アンインストールをログに記録するには、3 つの Communications Server 製品のいずれかをアンインストールする前に、Communications Server のメイン・インストール・ディレクトリーの下の Tools の下にインストールされている msilogging_add.reg を実行してレジストリーを更新してください。

注: Windows インストーラのロギングは、システム上でインストール/アンインストールされるすべての製品に適用されるので、このロギング機能を使用可能にしたままにすると、パフォーマンスとディスク・スペースに影響することがあります。

アンインストールの後、msilogging_remove.reg を実行して項目を除去します。製品がアンインストールされても、msilogging ファイルは Communications Server のメイン・インストール・ディレクトリーの下の Tools の下にまだあります。これらのファイルは製品とともにアンインストールされません。

インストール・ログは、製品のインストール時に指定されたログ・ディレクトリーにあります。 「プログラムの追加と削除」を使用して製品がアンインストールされた場合、アンインストール・ログはマシンの TEMP ディレクトリーの下に入ります。ログ・ファイル名は、MSI***.log (ここで、*** は数値) の形式になります。どのファイルが Communications Server のアンインストールに対応しているかを判別するには、日付スタンプを使用してください。

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3 アンインストール情報

Communications Server の旧バージョンの除去

Communications Server version 6.1.2 APAR JR21456 は、6.1.2 および前のレベルの Communications Server コードとレジストリー情報を除去するクリーンアップ・パッケージを提供します。 前の Communications Server 製品を完全にアンインストールする場合は、クリーンアップ・パッケージ (JR21546) を http://www.ibm.com/support/docview.wss?rs=2262&uid=swg24009834 からダウンロードします。

アンインストール手順は http://www.ibm.com/software/network/commserver/windows/library/index.html から入手できる資料「概説およびインストール」にあります。

また、この資料 (「概説およびインストール」) はインストール・メディアにも組み込まれています。

パーソナル・コミュニケーションズが Communications Server と同じマシン上にインストールされている場合は、 Communications Server をアンインストールする前に、 パーソナル・コミュニケーションズをアンインストールする必要があります

パーソナル・コミュニケーションズを正常にアンインストールできない場合は、 以下の Communications Server サポート・ページへ進んで、追加情報として必要な技術情報を検索してください。
http://www.ibm.com/support/search.wss?tc=SSHQNF&rs=2262&rank=8&dc=DB520+D800+D900+DA900+DA800+DB560&dtm

Communications Server を使用するすべてのアプリケーションは、 Communications Server をアンインストールする前に終了させる必要があります。 APING あるいはパーソナル・コミュニケーションズなどのアプリケーションの実行中に Communications Server をアンインストールしようとすると、そのアプリケーションが終了するまで、アンインストールがハングする原因となります。

クライアント・アクセス版 Communications Server の旧バージョンの除去

バージョン 6.1.2 またはこれ以前のバージョンを除去するには、cwbzzodb.dll および cwbzzidx.dll を起動するための regsvr32.exe を実行してください。 詳しくは、 『クライアント・アクセスのインストールまたはアンインストール後の修復』を参照してください。

バージョン 6.1.3 を除去する場合は、「アプリケーションの追加と削除」に進み、このプログラムを選択して除去します。

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4 Web サイト情報

製品情報
IBM Communications Server 製品ファミリーに関する最新情報については、 http://www.ibm.com/software/network/commserver の Communications Server Web サイトをご覧ください。 この Web サイトは、見出し情報、仕様書、よくある質問、教育およびその他の多くの情報とリンクを提供します。

製品サポート
最新のサポート情報については、Communications Server Support Web サイト http://www.ibm.com/software/network/commserver/support をご覧ください。 この Web サイトは、コード修正、ヒント、ニュースグループ、保守情報、およびその他の多くの情報またはリンクを提供します。

技術的な注意点
http://www.ibm.com/support/search.wss?tc=SSHQNF&rs=2262&rank=8&dc=DB520+D800+D900+DA900+DA800+DB560&dtm で、IBM サポート・データベースに関する技術情報を検索してください。

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5 リリース情報

セクションの目次
5.1 バージョン 6.1.3 のフィーチャーおよび機能
5.2 バージョン 6.1.2 のフィーチャーおよび機能
5.3 SNA API Client
5.4 Remote Administration
5.5 APINGD 構成

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5.1 バージョン 6.1.3 のフィーチャーおよび機能

サブセクションの目次
5.1.1 Windows インストーラ・サポート
5.1.2 接続ネットワーク到達可能認識サポート
5.1.3 CPIC Communications Server の互換性
5.1.4 Synchronous SLI Close for Microsoft の Host Integration Server の互換性
5.1.5 「LUWID の抑制」の追加
5.1.6 IBM Tivoli License Management (ITLM) サポート
5.1.7 モード定義のための最大受信ペーシング・ウィンドウの追加
5.1.8 OEM アダプター・サポート
5.1.9 パフォーマンスのための EEDLC 受信バッファーの増加
5.1.10 LAN 構成を削減するためのディスカバリーの使用可能設定
5.1.11 サンプル構成ファイル

5.1.1 Windows インストーラ・サポート
Windows インストーラは、Microsoft Windows システム上での製品のインストールおよびアンインストールに使用される、信頼できるインストール・ツールです。バージョン 6.1.3 は Windows インストーラを使用します。前のバージョンの Communications Server for Windows では、InstallShield インストーラーが使用されていました。

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5.1.2 接続ネットワーク到達可能認識 (CNRA) サポート
CNRA を使用すると、Communications Server for Windows EN ノードで、特定の接続ネットワークを使用してはいけないこと、 および接続ネットワーク経路の代わりに別の経路を使用してはいけないことをホスト・サーバーに通知できます。 CNRA を使用可能にするには、ホストに VTAM APAR 番号 OA21948 が必要です。

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5.1.3 CPIC Communications Server の互換性
これまでは、作成された Communications Server for Windows を使用する長時間実行の CPI-C アプリケーションでは、 CPI-C によって保留されたリソースを保留解除するために、 アクティブ TP インスタンスに対して TP_End (XCENDT) 呼び出しを発行しなければなりませんでした。 End_TP を処理するときに、Communications Server は指定された TP インスタンスに対して APPC TP_ENDED verb を発行します。 TP_ENDED verb が完了すると、Communications Server は TP インスタンスに関連付けられた制御ブロックを保留解除します。

この拡張呼び出しは Communications Server for Linux または Communications Server for AIX ではサポートされません。Communications Server for Windows では CPI-C は、最後の会話が割り振り解除されるときに、 自動的に APPC TP_ENDED verb を発行するように変更されました。 この変更により、TP_End 呼び出しの使用はなお許可されていますが、もう使用する必要はありません。 TP_End を使用する旧 Communications Server for Windows アプリケーションに影響を及ぼすことはありません。 一方、TP_End を使用しないで作成される新規プログラムも正しく終了します。 これにより、IBM の Communications servers for Windows、AIX、および Linux 間での CPI-C プログラム・コードの移植性が高められました。

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5.1.4 Synchronous SLI Close for Microsoft の Host Integration Server の互換性
Microsoft Host Integration Server は、Communications Server for Windows バージョン 6.1.2 が直前に非同期通知を実行した場合のみ Synchronous SLI Close をサポートします。同期通知は .acg のノード定義部分にキーワード SLI_CLOSE_SYNC_SUPPORT=1 を指定して使用可能にします (下記の 5.1.5 の例を参照)。 このオプションにより同期通知が可能になり、 SLI アプリケーションを変更しないで、いずれのサーバーでも実行できます。 デフォルトは、前のリリースでは SLI_CLOSE_SYNC_SUPPORT=0 です。

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5.1.5 「LUWID の抑制」オプション
LUWID の抑制」オプションを使用すると、Communications Server for Windows によって送信された ATTACH (FMH-5) の LUWID (作業論理単位 ID) を省略することが可能です。 このオプションは NODE 定義に SUPPRESS_LUWID キーワードを使用して指定します。 デフォルトの動作 (SUPPRESS_LUWID=0 または指定なし) としては LUWID を抑制しません。 したがって、これは ATTACH に含まれます。 SUPPRESS_LUWID=1 と設定すると、LUWID を ATTACH に含めないようにします。 この動作は、このノードから送信されるすべての ATTACH が影響を受けます。

以下の例は、.ACG ファイル項目の例です。

NODE=(
     ANYNET_SUPPORT=NONE
     CP_ALIAS=CPNAME
     DEFAULT_PREFERENCE=NATIVE
     DISCOVERY_SUPPORT=NO
     DLUR_SUPPORT=MULTI_SUBNET
     FQ_CP_NAME=NETID.CPNAME
     GVRN_SUPPORT=0
     SUPPRESS_LUWID=1
     MAX_LOCATES=150
     MAX_LS_EXCEPTION_EVENTS=200
     NODE_ID=05D00000
     NODE_TYPE=END_NODE
     REGISTER_WITH_CDS=1
     REGISTER_WITH_NN=ALL
     SEND_TERM_SELF=0
     SLI_CLOSE_SYNC_SUPPORT=0
     TP_SECURITY_BEHAVIOR=VERIFY_EVEN_IF_NOT_DEFINED
)

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5.1.6 ITLM (IBM Tivoli License Management) サポート
バージョン 6.1.3 は、以前サポートされていなかった IBM Tivoli License Management をサポートします。

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5.1.7 モード定義のための最大受信ペーシング・ウィンドウの追加
ペーシング・ウィンドウについて、最大サイズの制限を定義するための新規オプションが追加されました。 このオプションは MODE 定義に MAX_RECEIVE_PACING_WINDOW キーワードを使用して指定します。

Communication Server for OS/2 では、固定ペーシングと二方向固定ペーシングの両方が提供されていました。 Communications Server for Windows は適応ペーシングのみ提供します。 固定ペーシングに必要なことは、ペーシング・ウィンドウの最大サイズを制限して、 バッファリングの要求を削減すること、および同じリンクを使用する他のアプリケーションへの遅延を削減することです。 Communications Server for Windows が引き続き適応ペーシングを使用するとしても、 MAX_RECEIVE_PACING_WINDOW に低い制限値を設定して固定ペーシングをシミュレートすることが可能です。 .ACG ファイルに指定された MAX_RECEIVE_PACING_WINDOW は MODE 定義の一部です。 例えば、「FIXEDPAC」モードは次のように定義できます。

   MODE=(
     MODE_NAME=FIXEDPAC
     AUTO_ACT=0
     COMPRESSION=PROHIBITED
     COS_NAME=#CONNECT
     ENCRYPTION_SUPPORT=NONE
     DEFAULT_RU_SIZE=1
     MAX_INCOMING_COMPRESSION_LEVEL=NONE
     MAX_NEGOTIABLE_SESSION_LIMIT=3
     MAX_OUTGOING_COMPRESSION_LEVEL=NONE
     MAX_RU_SIZE_UPPER_BOUND=4096
     MIN_CONWINNERS_SOURCE=1
     PLU_MODE_SESSION_LIMIT=3
     RECEIVE_PACING_WINDOW=2
     MAX_RECEIVE_PACING_WINDOW=5 
  )

この例では、ペーシング・ウィンドウは 2 (RECEIVE_PACING_WINDOW) で始まり最大値 (MAX_RECEIVE_PACING_WINDOW) は 5 です。 リモート・ノードが MAX_RECEIVE_PACING_WINDOW に設定されたモードでなければ、 送信ペーシング・ウィンドウは制限を指定しないで適応されることに注意してください。

MAX_RECEIVE_PACING_WINDOW パラメーターは .acg 構成ファイルを編集するか、または NOF API の DEFINE_MODE verb を使用して設定できます。 MAX_RECEIVE_PACING_WINDOW パラメーターは NOF 呼び出しによって設定できます。 このパラメーターを定義するために使用される NOF 変数は max_receive_pacing_win です。

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5.1.8 OEM アダプター
アダプター・サポートはアダプター・ベンダーによって提供されます。 以下のアダプターは Communications server for Windows で既に使用されています。

最新のドライバーについては、アダプター・ベンダーにお問い合わせください。 上記にリストされていないアダプターについては、アダプター・ベンダーに連絡して、 そのアダプターが Communications Server for Windows でサポートされるかどうか確認してください。 Communications Server for Windows バージョン 6.1.3 で稼働する適切なプロトコル・スタック・ドライバーについては、 アダプター・ベンダーが提供する必要があります。

Microsoft によってサポートされる LAN アダプターは、 Communications Server for Windows でも稼働する可能性があります。 同様に、Microsoft Windows によってサポートされる IP LAN アダプターは、Enterprise Extender でもサポートされます。

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5.1.9 パフォーマンスのための EEDLC 受信バッファーの増加
EEDLC 受信バッファーのデフォルト数はバージョン 6.1.2 の 32 からバージョン 6.1.3 では 256 に増加されました。 この変更により、高速リンク (例えば、ギガビット・イーサネット) 上でのパフォーマンスは改善され、 リンク上で同時に会話できる数を非常に多くすることができます。 デフォルトの 256 を最大 1024 まで増やすと ( またはレジストリーでデフォルトの 0 にする)、EEDLC のパフォーマンスは、 さらに改善されます。

この値は、「HKLM\System\CurrentControlSet\Services\pdlndldl\Parameters」の下の Windows レジストリー・キー「NumberRcvBuffers」(種類 DWORD) に定義されています。有効値は 128 から 1024 までの範囲の値です。 値を変更するには、コマンド行に「regedit」と入力し、「NumberRcvBuffers」と「修正」を見つけ、128 から 1024 までの範囲で新規の値を設定します。 この値の変更を有効にするには、リブートする必要があります。

レジストリーを編集する場合は、その前に手順と重要事項について http://support.microsoft.com/kb/256986 で Microsoft 出版物を参照してください。

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5.1.10 LAN 構成を削減するためのディスカバリーの使用可能設定
Communications Server を使用すると、SNA ノード操作 (pcsnops.exe) および構成 (pcscfg.exe) によるか、 または Remote Administration Client と呼ばれる専用インストールによって、 サーバーのリモート管理が可能になります。 IBM Communications Server には、これらの LAN 接続リモート・サーバーを、 サーバー/リモート管理クライアントの SNA ノード操作 (pcsnops.exe) および構成 (pcscfg.exe) からディスカバーするフィーチャーがあります。 LAN ディスカバリーにより、EN ノードは NN ノード (TN3270 サーバーをディスカバーする TN3270 ワークステーション、 SNA ゲートウェイ・サーバーをディスカバーする従属 SNA ワークステーション、 およびサーバーをディスカバーするリモート管理者クライアント) をディスカバーできます。 すべてのリソースがディスカバーされる代わりに事前定義されているために、ディスカバリー機能を使用しない場合、 ディスカバリーでは LAN でメッセージをブロードキャストする必要がありません。

前のバージョンでは、ディスカバリー機能は常時使用可能にされており、使用不可にすることはできませんでした。 バージョン 6.1.3 で不要なネットワーク・トラフィックを削減するために、 ディスカバリーを使用不可に設定できるオプションが追加されました。 このオプションは、現在はデフォルトで使用不可に設定されています。

このオプションは 「HKLM\SOFTWARE\IBM\Communications Server\CurrentVersion\RAPI」の下のキー 「EnableDiscovery」 (種類 DWORD) を使用して Windows レジストリーに定義されます。 有効な値は、使用不可に設定する場合は 0 (デフォルト)、使用可能に設定する場合は 1 です。 レジストリー・キーが削除されると、ディスカバリーは使用可能になります。 値を変更するには、コマンド行に「regedit」と入力します。次に、「EnableDiscovery」パラメーターと「修正」を見つけて、値を変更します。 この値の変更を有効にするには、リブートする必要があります。

レジストリーを編集する場合は、その前に手順と重要事項について http://support.microsoft.com/kb/256986 で Microsoft 出版物を参照してください。

この変更については、「Services (サービス)」 -> 「SNA Node Operations (SNA ノード操作)」 -> 「Procedure Trace (プロシージャー・トレース)」でトレース項目を使用可能にし、トレース・ユーティリティーを使用して検査できます。 SNA ノード操作を開始します。 フォーマット設定されたトレース・ファイルに、以下のトレース項目が記録されます。

[77] 10/10 12:54:17.25,(004C) len=24, User services.SNA Node Operations.0001, 00000D70:00000CF8
DiscoveryThread starting
[78] 10/10 12:54:17.25,(004D) len=50, User services.SNA Node Operations.0001, 00000D70:00000CF8
RAPIServer User requested discovery to be disabled
[79] 10/10 12:54:17.25,(004E) len=64, User services.SNA Node Operations.0001, 00000D70:00000CF8
DiscoveryThread user requested to disable discovery via registry
この記録から、ディスカバリーは使用不可に設定されていること、 マルチキャストは送信されていないことを検証できます。

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5.1.11 サンプル構成ファイル
4 個のサンプルが SampleConfigs の下のインストール・ディレクトリー (デフォルトは C:\ProgramFiles|IBM\Communications Server\SampleConfigs) にあります。

これらのサンプルは個人の構成をビルドする場合に使用します。 サンプル自体を変更しないで、コピーしたものを変更することをお勧めします。 サンプルのコピーはテキスト・エディターを使用して変更するか、 または Communications Server for Winows のノード構成 GUI を使用して変更できます。 サンプルを使用する場合は、以下の変更が必要になります。

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5.2 バージョン 6.1.2 のフィーチャーおよび機能

サブセクションの目次
5.2.1 Active Directory サポート
5.2.2 トレース機能の更新
5.2.3 コマンド行トレースの機能拡張
5.2.4 SNAFORMAT コマンドの機能拡張
5.2.5 TN3270 サーバー反転 DNS 検索の使用不可設定
5.2.6 RFC2355 対応 TN3270 サーバー拡張
5.2.7 接続ネットワークおよびホスト名サポート
5.2.8 EEDLC IPv6 サポート
5.2.9 Local LU - Windows Terminal Server クライアント・ユーザー ID 構成
5.2.10 トラップをキャプチャーするための CSIT.EXE の例外ハンドラー・ルーチンの追加
5.2.11 使用可能な最初の LAN アダプター
5.2.12 LU 6.2 セッション・レベル・タイムアウトの SNA 機能追加
5.2.13 TERMSELF サポート
5.2.14 HPR タイマーの微調整
5.2.15 接続ネットワークの GVRN (グローバル仮想ルーティング・ノード) オプション
5.2.16 接続ネットワークの無制限リソース・オプション
5.2.17 高速ログオン
5.2.18 有効なキャパシティー
5.2.19 ユーティリティー
5.2.20 CSNTPD
5.2.21 TP がセキュリティー情報を扱う方法の定義

5.2.1 Active Directory サポート
Communications Server は、自身の TN3270 サービスおよび TN5250 サービスを Windows Active Directory に公開します。これにより、ユーザーが実行しなければならない手動の構成作業量が削減されます。

この機能を使用すると、クライアント・アプリケーションは、 Windows サーバー上で Communications Server TN3270 サービスおよび TN5250 サービスを検索し見つけることができます。 Active Directory は Windows サーバーの IP アドレスとポート番号をアプリケーションに戻し、 クライアントがサーバーに接続できるようにします。 これは、Windows クライアント上で Lightweight Directory Access Protocol (LDAP) V3 API または Active Directory Services Interface (ADSI) API を使用するアプリケーションのために処理を行います。

Active Directory の中のサービスを見つけるには、次のように、ディレクトリー検索呼び出し API の一部として ldap_search のフィルター引数に、以下の引数を指定します。

CN=IBM_CSNT*objectclass=serviceConnectionPoint

検索呼び出しにより TN サーバーの IP アドレスとポート番号が serviceBindingInformation パラメーターに提供されます。

Communications Server 6.1.2.3 では、TN3270 サービスを LDAP Active Directory に公開しないオプションが提供されています。 HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\IBM\Communications Server\CurrentVersion\Configuration の「TN3270AdvtToADS」キーワードを DWORD 値の「0」に設定することで、TN3270 公示は使用不可になります。

以下は公開を使用不可に設定する手順です。

パケット・マルチキャスト用の TCP/IP パラメーターの Windows レジストリー値は、 SLP サポート用であるデフォルト値から変更する必要があります。 このパラメーターは、IP マルチキャストがトークンリング・マルチキャスト・アドレス (RFC 1469 に 説明されているとおり) を使用して送信されるか、 それともサブネット・ブロードキャスト・アドレスを使用して送信されるかを判別します。

Windows のデフォルト値である 1 では、 RFC1469 トークンリング・マルチキャスト・アドレスを IP マルチキャストに使用するよう、コンピューターを構成します。 この値を 0 に設定すると、サブネット・ブロードキャスト・アドレスを IP マルチキャストに使用するよう、 コンピューターを構成します。

Windows で SLP サポートを使用可能にするには、以下の手順を使用します。

  1. レジストリー・エディター (regedit.exe) を起動します。
  2. レジストリー・リストを展開して以下のキーを表示します。

    MyComputer\HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\Tcpip\Parameters
  3. ストリング値 TrFunctionalMcastAddress が存在しなければ、以下の手順を使用して作成します。
    1. 「Edit (編集)」>「New (新規)」> 「DWORD Value (DWORD 値)」の順にクリックします。
    2. 名前 「TrFunctionalMcastAddress」 を入力します。
    3. 「TrFunctionalMcastAddress」ストリング値をダブルクリックします。
    4. 値を「0」に設定します。

    ストリング値 TrFunctionalMcastAddress が既に存在しているる場合は、その値を以下の手順でリセットします。

    1. 「TrFunctionalMcastAddress」ストリング値をダブルクリックします。
    2. 値を「0」に設定します。

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5.2.2 トレース機能の更新
トレース機能は、アプリケーション・レベル、 および Windows Terminal Server (WTS) などのマルチユーザー環境におけるデバイス・ドライバー・レベルで、 アクティビティーをトレースするように設計されています。 アプリケーション・レベルからのトレース項目は WTS セッション ID に容易に関連付けることができますが、 デバイス・ドライバー・レベルからのトレース項目はいずれも特定 WTS セッション内では発生しません (デバイス・ドライバー・レベルからのトレース項目が、 いずれの特定プロセスまたはスレッド内でも発生しないのと同じことです)。 デバイス・ドライバー・コードは「リング 0」で実行します。 「リング 0」は、最も低位の実行レベルを意味するオペレーティング・システム用語で、 通常の実行コンテキストの外部にあります。

WTS 環境において、アプリケーション・レベルのトレースは以前と同じ方法で稼働します。 各ユーザーはトレース機能を開始することができ、 自分のアプリケーションに由来するアプリケーション・レベルのトレース項目をのみ取り込むことができます。 ユーザーは他のユーザーのアプリケーション・トレース項目を取り込むことはできません。 トレース機能を変更して、WTS セッション ID 0 のユーザーがデバイス・ドライバー・トレース用のトレース・オプションを見たり、 デバイス・ドライバー・トレース項目を受け取ったりすることができます。 セッション ID 0 以外の WTS セッションのすべてのユーザーは、 デバイス・ドライバー・トレース用のトレース・オプションを見ることはできません。 したがって、デバイス・ドライバー・トレース項目を受け取ることもありません。 上記の動作は 6.1.2 の場合のみ当てはまります。

6.1.3 の場合、ゼロ以外のセッションでもカーネル・レベル・トレースを処理できるように、トレース機能 GUI は変更されます。 Vista はコンソール・セッションでもセッション 0 を持っていないので、 Microsoft Vista でカーネル・レベル・トレースをサポートできるように、この変更が行われます。 しかし、現在、この実装環境には制限があり、管理特権が必要になります。 ドメイン・ユーザーの場合は、コマンド行のトレース・オプションを使用して、 非管理者ユーザーがカーネル・レベル・オプションをトレースできます。

通常、Windows は WTS セッション ID 0 を、WTS サーバー・マシンの最初のユーザーに割り振ります。 リモート・デスクトップには WTS セッション ID 0 は割り当てられません。 トレース構成ファイルの形式は、デバイス・ドライバー・トレース・オプションを識別するように更新されます。 メイン・トレース機能ウィンドウは、 ユーザーがこの WTS セッションからデバイス・ドライバー・アクティビティーをトレースできるかできないかを示します。

コマンド行トレースは、WTS セッション ID 0 以外のユーザーがカーネル・レベルのトレースを行えるように更新されました。 ユーザーは CSTRACE コマンドで 「APPN and APPC (APPN および APPC)」、および 「Connectivity (接続)」 などの、 カーネル・レベル・トレース・オプションを発行することができます。

「Options (オプション)」 > 「Preferences (設定)」メニューにより、 下記にリストするようなデフォルト・トレース・パラメーターを変更することができます。 「Reset (リセット)」 をクリックするとすべての設定値を元に戻します。

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5.2.3 コマンド行トレースの機能拡張
Windows Terminal Server 環境でトレースを実行するには、コマンド行トレース・ユーティリティーを使用する必要があります。

以下のオプションが追加されました。コマンドおよびパラメーターに大文字小文字の区別はありません。

APPC API および LAN トレースを「オン」にするには、トレース・オプション・ファイルの形式は以下のようにしてください。

/f 3 /c 7 /o 1
/f 4 /c 33 /o 2

その他のコマンド行トレース・オプションを設定する場合は、 http://www.ibm.com/software/network/commserver/windows/library/index.html で、 付録 B の資料『入門』を参照してください。

構文ヘルプについては、コマンド cstrace help または cstrace (追加パラメーターなし) を実行します。 CSTRACE パラメーターの詳細については、『Quick Beginnings』 資料を参照してください。

APPNT.bat はオプションの説明を付けてトレースを開始するためのサンプル・コマンド行バッチ・ファイルです。 APPNF.bat はトレースを停止、保存、およびフォーマット設定するためのサンプル・コマンド行バッチ・ファイルです。

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5.2.4 SNAFORMAT コマンドの機能拡張
SNAFORMAT は、.TLG ファイルを SNA、APPN、HPR、LLC2、SDLC、および EEDLC データ用に形式設定します。 これは他のトレースには影響を与えないため、 同一ファイル内のすべてのトレースを形式設定されたリンク・レベル・フローで見ることができます。

要約および明細ファイルを作成するために、SNAFORMAT コマンドにフラグを追加することができます。 構文は以下のとおりです。

SNAFORMAT filename +|-s +|-d +|-h

ここで、

デフォルトのフラグ設定値は +s +d +h です。

サポートされるオプションを表示するには、 パラメーター指定しないで SNAFORMAT コマンドを入力します。

以下の手順は、 SNAFORMAT ユーティリティーを正しく使用するための詳細説明です。

  1. 「Trace Utility (トレース・ユーティリティー)」「Communications Server Node Operations (Communications Server ノード操作)」グループから、あるいはコマンド行から開始します。
  2. 「Connectivity (接続)」を選択して、「LAN (LLC2)」 または 「EEDLC」コンポーネント名 (あるいは その両方) を選択します。 望ましいトレース・オプションを選択します。
  3. 必要に応じて他のトレース・オプションを選択します。
  4. トレースを開始します。
  5. イベントの発生後、トレースを停止してからトレースを保管し、形式設定します。 これにより、NSTRC.TLG (デフォルト・ファイル名) ファイルが作成されます。 コマンド行インターフェースからトレースを実行する場合は、トレース・ファイルも生成されます。
  6. コマンド行から以下のコマンドを実行します。

    SNAFORMAT NSTRC.TLG

    デフォルトでは、要約ファイルおよび明細ファイルが生成されます。 NSTRC.SUM ファイルは、データ・フロー・イベントの要約を示します。 NSTRC.DET ファイルは、オリジナルの .TLG ファイルにあるすべてのデータとともに、 詳細なトレース情報を提供します。

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5.2.5 TN3270 サーバー反転 DNS 検索の使用不可設定
「反転 DNS 検索の使用不可設定」は、TN3270 セッションの確立時に起こりうる 5 秒から 10 秒の遅れを軽減します。 DNS への呼び出しを防止する DISABLE_IP_ADDRESS_RESOLUTION パラメーターを ASCII 構成ファイル (.ACG) にコーディングすることができるようになりました。 これにより、5 秒から 10 秒の遅延を軽減することができます。

以下の例は、この新規パラメーターを ACG ファイルにコーディングする方法を示します。 可能な値は 0=False (アドレス解決は使用可能) および 1=True (アドレス解決は使用不可) です。

TN3270E_DEF=(
AUTO_LOGOFF=0
DEFAULT_POOL_NAME=PUBLIC
ENABLE_FILTERING=0
FILTER_PREFERENCE=HOSTNAME_FIRST
FREQUENCY=60
KEEPALIVE_TYPE=TN_NONE
LOGOFF=30
LU_TAKEOVER=0
LU_TAKEOVER_TIMER=10
TIMER=10
DISABLE_IP_ADDRESS_RESOLUTION=1
)

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5.2.6 RFC2355 対応 TN3270 サーバー拡張
TN3270E Server サーバーは、インターネット・ドラフト文書の draft-ietf-tn3270e-extensions-04.txt に説明されているコンテンション解消機能をサポートします。

Communications Server TN3270 サーバーは、コンテンション解消機能を実装しています。 この機能は、キーボード・リストア、暗黙のキーボード・リストア、送信権要求、 およびシグナルに関する問題を扱います。 この実装により、TN3270E クライアントのパフォーマンスが向上し、 これらのクライアントを使用するアプリケーションの機能性が拡張されます。

このフィーチャーには、RFC2355 コンテンション解消拡張機能をサポートし、実装するために必要な更新が含まれています。 この RFC をサポートするクライアント (IBM WebSphere Host On-Demand 7.02 以降など) は、 接続セットアップ時に機能性をネゴシエーションします。

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5.2.7 接続ネットワークおよびホスト名サポート
Communications Server for Windows は、「APPN Options (APPN オプション)」メニューで、 IBMEEDLC および LLC2 用の「Connection Networks (接続ネットワーク)」インターフェースを提供します。 また接続ネットワークは、接続ネットワーク環境において無制限リソースを構成するために、 ポート定義を継承する新しいオプション INHERIT_PORT_LIMITED_RESOURCE を持ちます。 (詳しくは、『5.2.16』を参照してください。)

ホスト名サポートが、 Enterprise Extender 用に提供されます。 これには、LOCATE 上でのホスト名の送信とあわせて、ホスト名が使用される場合の接続ネットワークのサポートも含まれます。

無用な DNS 検索を避けるために、EEDLC デバイス定義でホスト名を使用しないオプションがあります。 IPv4 の場合、この機能はデフォルトで配置制御ベクトルに IP アドレスとホスト名の両方を受け渡すという接続ネットワークの使用により、 パフォーマンスを改善します。 また、この機能は頻繁に活動化と非活動化を繰り返す定義済みのリンクにも役立ちます。 ホスト名はノードの始動時に解決されますが、ホスト名を使用しないことが EEDLC 定義に設定されている場合、このホスト名はリンクが活動化されるときに、再度解決されません。

すべてのノードが同一のファイアウォール内にあれば、ホスト名はすべてのノードにある同一の IP アドレスを解決します。 これにより、IP アドレスを直接使用することが可能になります。 ただし、ノードの両者にファイアウォールがある場合には、 それぞれのサイドで IP アドレスを解決できるようにホスト名を使用する必要があります。 このことは、ノードの両者にあるルーターまたはファイアウォールが宛先変更、プロキシー、 またはアドレス変換機能を実行する場合は、特に必要であり、 IP アドレスではなくホスト名を使用してアドレッシングを行う必要があります。

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5.2.8 EEDLC IPv6 サポート
EEDLC は IPv4 (IBMEEDLC) または IPv6 (IBMEE006) のいずれかを実行できるように構成するか、 または各プロトコルを実行する DLC を定義するように構成できます。 出力リンクには正しい DLC タイプを定義する必要があります。 IPv6 は Windows 2000 オペレーティング・システムではサポートされていません。

IPv6 はホスト名または IP アドレスのいずれかで構成できます。

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5.2.9 ローカル LU - Windows Terminal Server クライアント・ユーザー ID 構成
このローカル LU のユーザー ID を入力します。 ユーザー ID (この入力フィールド) が定義済みのローカル LU 上でトランザクション・プログラム (TP) が開始されると、 SNA ノードはそのユーザーのデスクトップに対して TP アクセス権を与えようとします。 ユーザーが現在ログオンしていれば、TP はそのユーザーの権限で実行されます。 ユーザーがログオンしなければ、TP は開始されません。

このユーザー ID フィールドの値を System にすることもできます。 この場合、TP は SYSTEM 権限で実行され、 アクセスされることが可能な唯一のワークステーションはシステム・コンソールです。

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5.2.10 トラップをキャプチャーするための CSIT.EXE の例外ハンドラー・ルーチンの追加
トラップ情報は C:\Program Files\IBM\Communications Server インストール・ディレクトリーの csntexcp.log ファイルにコピーされます。

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5.2.11 使用可能な最初の LAN アダプター
このフィーチャーは、SNA ノード構成パネルから LAN デバイスを定義する時に使用可能です。

Communications Server for Windows は、アダプター・サポート用の拡張構成パネルを提供します。 これには、ワークステーションにインストール済みのアダプターが使用可能か使用不可かを示す構成ウィザードが含まれます。 LLC2 プロトコルにバインド済みのアダプターのみが、リストに表示されます。

「Use first available LAN adapter (使用可能な最初の LAN アダプターを使用)」を選択すると、 Communications Server は、アダプター番号順でソートされた最初の使用可能な LAN アダプターを使用します。

以下は、標準的な構成です。

アダプター 0 (使用不可)
アダプター 1 (使用可能) トークンリング
アダプター 2 (使用可能) イーサネット

この場合、アダプター 0 が使用不可であるためにアダプター 1 が使用されます。

ご使用の構成が特定のアダプター (例えばアダプター 2) に依存している場合は、 「Use first available LAN adapter (使用可能な最初の LAN アダプターを使用)」オプションを使用可能にしてはなりません。 これは、ユーザーがアダプターを追加するとオペレーティング・システムがアダプター番号を再割り当てすることがあり、 ユーザーの意図するアダプターが最初の望ましいアダプターでなくなる可能性があるからです。 このような状態では、望ましいアダプターをリストから選択します。

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5.2.12 LU 6.2 セッション・レベル・タイムアウトの SNA 機能追加
LU62_TIMEOUT オプションにより、会話の完了時に LU 6.2 セッションを終了させることができます。 LU62_TIMEOUT_VALUE には、 セッションがこの時間 (秒) 内に新しい会話で使用されない場合、 このセッションが終了する時間 (秒) を指定します。

以下の例は、.ACG ファイル項目の例です。

LU62_TIMEOUT=(
LU62_TIMEOUT_RESOURCE_TYPE=GLOBAL_TIMEOUT
LU62_TIMEOUT_VALUE=20
)

この機能は、ACG 構成ファイルにおいてのみ構成可能です。 この設定は、CPSVCMGR セッションおよび CP-CP CPSVCMG などの IBM サービス TP を例外として、すべての LU 6.2 セッションにおいてグローバルです。

APAR JR20407 による新機能であり (6.1.2.3 には組み込まれている)、 以下の 3 つの新規オプションが LU62_TIMEOUT_RESOURCE_TYPE に追加されました。

LOCAL_LU_TIMEOUT = 2
PARTNER_LU_TIMEOUT = 3
MODE_TIMEOUT = 4

上記の新規タイプには、LOCAL_LU 名、PARTNER_LU 名、 または MODE 名を指定する新規パラメーターの LU62_TIMEOUT_RESOURCE_NAME もあります。 LU62_TIMEOUT は指定 LU の PARTNER_LU、または MODE 名を持つセッションのみに使用されます。 さらに言えば、CPSVCMG および CPSVRMGR セッションは、このタイムアウトにより非活動状態にされません。

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5.2.13 TERMSELF サポート
SEND_TERM_SELF 機能は、UNBIND の代わりに Communications Server が TERMSELF を使用することを使用可能にします(JR16810 で文書化されています)。 .ACG ファイルで SEND_TERM_SELF パラメーターを 1 にセットします。 次に、TERMSELF は、UNBIND の代わりに LU 間セッションをクリーンアップします。 これにより、ホスト・ジョブがクリーンアップされ、 ユーザーが以前にログオンしていたシステムに再接続されてしまう問題を解決します。

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5.2.14 HPR タイマーの微調整
RTP_Tuning システム調整には 8 個のパラメーターが含まれています。

1. PATH_SWITCH_ATTEMPTS - 新規 RTP 接続に設定されるパス・スイッチの試行回数。 1 から 255 までの範囲の値を指定します。 0 (ゼロ) を指定すると、Communications Server for Windows はデフォルト値の 6 を使用します。

2. SHORT_REQ - Communications Server for Windows が、RTP 接続を切断してパス・スイッチ処理を開始することを決定する前に、 状況要求を送信する回数を制限します。 1 から 255 までの範囲の値を指定します。 0 (ゼロ) を指定すると、Communications Server for Windows はデフォルト値の 6 を使用します。

3. 4 個のパス・スイッチ・タイマー - パス・スイッチ時間とは、 Communications Server for Windows が切断された RTP 接続のパス・スイッチを試行する場合の時間長 (秒単位) のことです。 このパラメーターには、それぞれの有効な伝送優先順位の LOW、MEDIUM、HIGH、NETWORK の順序で制限時間を 4 つに区切って指定します。 これらは、いずれも 1 から 65535 までの範囲内で指定しなければなりません。 それぞれの伝送優先順位に指定する値は、それ自体よりも低い伝送優先順位の値を超えないようにしてください。 これらの値に 0(ゼロ) を指定した伝送優先順位に対して、 Communications Server for Windows は、以下のデフォルト値を使用します。

LOW_PATH_SWITCH_TIME    = 480 秒 (8 分)
MEDIUM_PATH_SWITCH_TIME = 240 秒 (4 分)
HIGH_PATH_SWITCH_TIME   = 120 秒 (2 分)
NETWORK_PATH_SWITCH_TIME = 60 秒 (1 分)
注: パス・スイッチ時間は LOW > MEDIUM > HIGH > NETWORK の順序になるように指定しなければなりません。

RTP_TUNING パス・スイッチ・タイマー (4 個すべて) は、 使用されているリンク・タイムアウトより大きい値でなければなりません。 例えば、EEDLC リンクでは、すべての「非アクティブ・タイマー」についてテストされますが、 エラーが検出されなければ、「接続再試行カウント」まで再試行されます。 これらのパラメーターは、Ipv4 では IBM EEDLC に基づいて、または IPv6 パネルと EEDLC デバイスに基づいて構成されます。 デフォルト値は、非アクティブ・タイマー = 10 秒、接続再試行カウント = 3 です。 この結果、リンク障害は (3 + 1) x 10 = 40 秒で発生することになります。 リンク障害の検出を行う前に、 パス・スイッチの試行で障害が起こっているリンクを使用すると、パス・スイッチは失敗します。 パス・スイッチの試行に失敗すると、HPR パイプを介して経路指定されているセッションが終了させられます。

4. MAX_REFIFO_TIME - RTP プロトコルは「Re-FIFO タイマー」と呼ばれるタイマーを使用します。 このタイマーの値はプロトコルの一部として計算されますが、 このパラメーターには、このタイマーがそれ以上は増やすことができない最大値をミリ秒で指定します。 ある状態では、最大値の設定によりパフォーマンスが改善されます。 0 (ゼロ) 値の設定は、タイマーが制限されなくて、 プロトコルによって計算された値をそのまま取り込むことができることを意味します。 このパラメーターのデフォルト値は 4000 ミリ秒であり、最小値は 250 ミリ秒です。 指定された値が 1 から 249 ミリ秒の場合は、250 ミリ秒が使用されます。

この変更までは refifo 時間に制限はありませんでしたが、現在はこの変更によりデフォルトで制限が設定されます。 前の動作に戻すには、前述のように制限 0 (ゼロ) を設定することができます。

5. MAX_SHORT_REQ_TIME - RTP プロトコルは「Short Request タイマー」と呼ばれるタイマーを使用します。 このタイマーの値はプロトコルの一部として計算されますが、 このパラメーターには、このタイマーがそれ以上は増やすことができない最大値をミリ秒で指定します。 ある状態では、最大値の設定によりパフォーマンスが改善されます。 0 (ゼロ) 値の設定は、タイマーが制限されなくて、 プロトコルによって計算された値をそのまま取り込むことができることを意味します。 このパラメーターのデフォルト値は 8000 ミリ秒であり、最小値は 500 ミリ秒です。 指定された値が 1 から 499 ミリ秒の場合は、500 ミリ秒の値が使用されます。

この変更までは Short Request 時間または refifo 時間に制限はありませんでしたが、 現在はこの変更によりデフォルトで制限が設定されます。 前の動作に戻すには、前述のように制限 0 (ゼロ) を設定することができます。 3.

.acg ファイルでデフォルトのパス・スイッチ時間を変更する RTP_TUNING の例

RTP_TUNING=(
     PATH_SWITCH_ATTEMPTS=6                範囲 = 0、255      デフォルト = 6
     SHORT_REQ=0                           範囲 = 0、255      デフォルト = 6
     LOW_PATH_SWITCH_TIME=240              範囲 = 1、65535    デフォルト = 480 秒
     MEDIUM_PATH_SWITCH_TIME=120           範囲 = 1、65535    デフォルト = 240 秒
     HIGH_PATH_SWITCH_TIME=100             範囲 = 1、65535    デフォルト = 120 秒
     NETWORK_PATH_SWITCH_TIME=60           範囲 = 1、65535    デフォルト = 60 秒
     MAX_SHORT_REQ_TIME=8000               範囲 = 0、24000    デフォルト = 8000 ミリ秒
     MAX_REFIFO_TIME=4000                  範囲 = 0、12000    デフォルト = 4000 ミリ秒
)

ディスプレイ RTP_TUNING も以下の形式で csdisplay rtn に追加されました。

LOW パス・スイッチ時間      480
MEDIUM パス・スイッチ時間   240
HIGH パス・スイッチ時間     120
NETWORK パス・スイッチ時間   60
パス・スイッチ試行回数        6
Short Request 再試行制限      6
最大 Short Request 時間    8000
最大 Refifo 時間           4000

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5.2.15 接続ネットワークの GVRN (グローバル仮想ルーティング・ノード) オプション
この機能により、異なるネットワークをまたがって、接続ネットワークを使用できます。 以下の値を .ACG ファイルの NODE スタンザに設定することができます。 値 1 はこのフィーチャーを使用可能にします。

GVRN_SUPPORT=1

このフィーチャーはノード構成 GUI ツールを介して使用可能にすることもできます。 次に、拡張機能オプションの下のノードの定義には、 「Enable GVRN Support (GVRN サポートを使用可能にする)」チェック・ボックスがあります。

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5.2.16 接続ネットワークの無制限リソース・オプション
この機能では、アクティブにされたセッションをリンクにまたがってアクティブのままにしておくことにより、 接続ネットワーク・リンクをアクティブのままにすることができます。 これにより、ネットワーク・ノード要求を削減し、トランザクション完了までの時間を削減します。

接続ネットワークを無制限リソースとして設定するには、 .ACG ファイルの CONNECTION_NETWORK スタンザに以下の値を追加する必要があります。

INHERIT_PORT_LIMITED_RESOURCE=YES

さらに、接続ネットワークに対して指定されたポートの PORT スタンザに IMPLICIT_LIMITED_RESOURCE=NO 値を設定します。

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5.2.17 高速ログオン
高速ログオン機能により、3270 クライアント上のユーザー (Host On-Demand など) が、 ユーザー ID とパスワードを入力せずにホスト・システムにログオンできます。 これは、以下の方法により行われます。

高速ログオンを使用可能にするには、 TN3270E サーバー定義階層の下にある ELF サポート構成ウィンドウのチェック・ボックスを選択します。 構成ウィンドウでは、使用する DCAS をユーザーが識別する必要があります。 DCAS は、IP アドレスによって識別でき、あるいはホスト名とポート番号で識別することもできます。

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5.2.18 有効なキャパシティー
デフォルト値は EEDLC と LAN ポート定義で 133 (10 Mbps) から 160 (100 Mbps) に変更されています。 この変更により、回線エラー後の HPR リカバリー効率が改善されます。 1 Gbps のような高速接続が使用されている場合は、デフォルト値を増やしてください。

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5.2.19 ユーティリティー
AFTP、APING、AFTP、APPCTELL、CPICCREQ/CPICCSVR、FILEREQ/FILESERV、および GETSENSE ユーティリティーは、米国英語でのみ使用可能です。これらのプログラムは、商品性の保証および明白に権利放棄されている特定目的適合性の保証を含むいかなる種類の保証もなく、 現状のままで提供されます。

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5.2.20 CSNTPD
USAGE: csntpd [-s/-S] [ -q/-Q]

-Q/-q - ポップアップを抑止する抑止モードです。

このオプションは以下のことに対応します。

  1. ユーザーが「継続のために任意のキーを押す」必要があるときに、ユーザー対話できないように抑止します。
  2. レジストリーが既にコピーされたことを示すポップアップ・ウィンドウを抑止します。

-S/-s - レジストリー・コレクションを抑止します。 このオプションが使用されると、レジストリー・コレクションは抑止され、 出力 infobundler は registry.dat と csntreg.dat を収集しません。

注: デフォルトの infobundler の動作は、 オプション指定なしで実行されたときに、 ポップアップを表示してレジストリー情報を収集することです。

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5.2.21 TP がセキュリティー情報を扱う方法の定義
TP_SECURITY_BEHAVIOR ノード定義パラメーターにより、TP がセキュリティー用に構成されていない場合に、 ATTACH においてノードがセキュリティー情報を扱う方法をユーザーが定義することができます。 可能な値は以下のとおりです。

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5.3 SNA API Client

サブセクションの目次
5.3.1 アプリケーションが再始動しない
5.3.2 マルチユーザー・サポート
5.3.3 WTC 上の構成
5.3.4 SNA API Client の場合のトレースおよびメッセージ・ロギングの注意事項
5.3.5 LDAP ディレクトリー・サーバーの変更

5.3.1 アプリケーションが再始動しない
サーバーへの SNA API Client 接続が失われた後、ユーザーのアプリケーションが正常に再始動しない場合、 SNA API Client DLL および実行可能プログラムがメモリーから正しくアンロードされていない可能性があります。 この場合、アプリケーションは、接続が再確立された後も再始動しないことがあります。

これが起きた場合は、SNA API Client 実行可能プログラムを、手動で終了させる必要があります。 コマンド行ユーティリティー resetapi.exe が、Windows クライアント API とともにインストールされています。 このユーティリティーは、クライアントをリブートさせることなく SNA API Client 実行可能プログラムを終了させます。

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5.3.2 マルチユーザー・サポート
Communications Server 6.1.2 から、Windows Terminal Server 環境で SNA API Client とともに稼働するシステムは、 複数ユーザーをサポートするようになります。 以下はマルチユーザー環境において、パーソナル・コミュニケーションズを使用する SNA API Client を WTS へ接続して、 リモート・デスクトップなどの Windows 端末サーバー・クライアントを使用する場合のシナリオです。

リモート・デスクトップ・クライアント <====> パーソナル・コミュニケーションズおよび SNA API Client を使用する WTS <====> CS/Windows <====> z/OS ホスト

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5.3.3 WTC 上の構成
WTC 上に特別な構成は必要ありません。 リモート・デスクトップ・クライアントまたはその他の WTC ソフトウェアを使用して、WTS にログオンします。 WTS に構成済みのパーソナル・コミュニケーションズ・セッションを使用します。

WTS 上の構成は次のように行います。

  1. SNA API Client を LUA セッション用に構成します。 この構成は、各ユーザーごとに行うことができます。
    1. 「Local INI configuration (ローカル INI 構成)」を選択します。
    2. ユーザー ID、パスワードなどのグローバル・データを構成します。 追加の詳細情報については、『入門』資料を参照してください。
    3. LUA セッション名、サーバー IP アドレスなどを含む、LUA 定義を作成します。 追加の詳細情報については、『入門』資料を参照してください。
    4. 構成を保管します。
      • この構成を特定ユーザー用として保管したい場合は、 そのユーザーの名前 (例えば user1) のディレクトリーを作成してそのユーザーの名前で (例えば user1.ini) 構成ファイルを保管します。 構成を完了するには、下の項目 3 の「各ユーザーごとに異なる .INI ファイルを構成するには」を参照してください。
      • すべてのユーザーを同じ構成にしたい場合は、 ファイルをデフォルト名のもとでデフォルト・ロケーション内に保管します。 構成は以前と同じです (つまり、WTS サポートの前と同じです)。 唯一の変更点は、複数ユーザー構成のサポートです。
  2. パーソナル・コミュニケーションズを、SNA API Client を使用するように構成します。 WTS サポートがあってもなくても、手順は以前と同じです。
    1. 「API client (API クライアント)」インターフェースを選択します。
    2. 「LUA0,1,2,3 via WINRUI (WINRUI を介する LUA0,1,2,3)」接続機構を選択します。
    3. 「Link parameters (リンク・パラメーター)」をクリックして、 SNA API Client に構成されるセッションの名前を選択します。
    4. その他の設定値のデフォルト値はそのままにします。
  3. 各ユーザーごとに異なる .INI ファイルを構成するには、以下を実施します。
    1. .INI ファイルを構成する必要がある対象ユーザーとして、システムにログオンします。
    2. 「System Properties (システム・プロパティー)」 >「Advanced (上級)」パネルと 進み、「Environment variables (環境変数)」をクリックします。
    3. 「User Variables (ユーザー変数)」 > 「New (新規)」をクリックします。
    4. 変数値に CSNTAPI と入力し、.INI ファイルのパスを入力します。

      例えば、ユーザー 1 構成がファイル C:\user1\user1.ini にあり、 ユーザー 2 構成が C:\user2\user2.ini にある場合、構成は次のようになります。

      • ユーザー 1 の場合、変数値は CSNTAPI、パスは C:\user1\user1.ini と入力します。
      • ユーザー 2 の場合、変数値は CSNTAPI、 パスは C:\user2\user2.ini と入力します。

他に構成手順に対する変更点はありません。 LUA セッション、トランザクション・プログラムなどは変更しないままにします。 パーソナル・コミュニケーションズ構成を変更する必要はありません。 パーソナル・コミュニケーションズまたは LU アプリケーションを構成するステップは同じままです。

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5.3.4 SNA API Client の場合のトレースおよびメッセージ・ロギングの注意事項

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5.3.5 LDAP ディレクトリー・サーバーの変更
SNA API Client 構成情報は、LDAP ディレクトリーに保持することができます。 当リリースでサポートされるディレクトリー・サーバーは、Netscape Directory Server バージョン 4.0、IBM Directory Server バージョン 3.1.1、および Lotus Domino バージョン 5.0 です。

Netscape Directory Server ではスキーマ拡張が提供され、SNA API Client を構成する前に、 サーバー構成にスキーマ拡張を追加する必要があります。 その他のサポートされるディレクトリー・サーバーは既に必要なスキーマ定義が含まれています。 項目および属性へのアクセス制御は、ディレクトリー・サーバーの管理ユーティリティーを使用して制御される必要があります。

SNA API LDAP 構成ユーティリティーにより、拡張項目を変更することができます。 このユーティリティーで使用されるユーザー ID は、ディレクトリーの中に項目を書き込めるアクセス権を持つ必要があります。 ユーザーは、クライアント構成ユーティリティーの実行時にディレクトリー管理者 ID (これらの許可を持つ) を使用することができます。

スキーマ拡張を Netscape サーバーに追加するには、 Netscape ディレクトリー・サーバーの \config ディレクトリーにある slapd.conf ファイルに、以下の行を追加します。

include ibmcs-oc-ns.conf
include ibmcs-at-ns.conf

このディレクトリーへの正確なパス名は、 ディレクトリー・サーバーがインストールされている場所とディレクトリー・サーバーの名前によって決まります。 次の例を参照してください。

drive_letter:\netscape\suitespot\slapd-hostname\config

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5.4 Remote Administration

5.4.1 メッセージ・ログ・ファイルへのアクセス
Communications Server がインストールされているリモート・マシン上のメッセージ・ログ・ファイルを検討することができます。 Communications Server がインストールされているドライブを割り当てます。 そして、Communications Server ログ・ビューアー・アプリケーションをオープンし、 リモート・ログ・ファイル pcwmsg.mlg をオープンします。

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5.4.2 異なるサーバー・バージョンの管理
リモート構成は、同一バージョン・レベルの Communications Server のみ構成できます。 例えば、バージョン 6.1.3 リモート構成は、バージョン 6.1.3 Communications Server ノードのみ構成できます。

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5.5 APINGD 構成
SNA ノードを APING するためには、構成ファイルに APINGD TP (Transaction Program) を正しく定義する必要があります。新規構成ファイルが作成されると、Communications Server がインストールされているディレクトリーに APINGD TP が定義されます。構成ファイルが、同一ディレクトリーにインストールされていない別のボックスまたは別のリリースからコピーされる場合は、APINGD のパス名を更新する必要があります。例えば、バージョン 6.1.2 の構成ファイル (デフォルトのインストール・パス C:\IBMCS) が 6.1.3 (デフォルト・インストール・パス C:\Program Files\IBM\Communications Server) によって使用される場合は、次のように変更します。
PATHNAME=C:\IBMCS\apingd.exe
を
PATHNAME=C:\Program Files\IBM\Communiactions Server\apingd.exe

これは .acg 構成ファイルを編集するか、構成 GUI で「CPIC および APPC (CPIC and APPC)」->「Transaction Programs」を選択して変更することができます。

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6 制約事項

6.1 SLP とさまざまな暗号化レベル
SLP QUERY を持つハイ・セキュリティー TN3270 ポートをターゲットとするクライアント・セッションは、 認証のみ (Authenticate Only) の TN3270 ポートに接続されることがあり、 また両方が同一のサーバー上で構成されていれば逆になることもあります。

Communications Server for Windows では、 TN3270(E) ポート定義または TN5250 ポート定義に、 ユーザーがさまざまなレベルの暗号化 (高、中、認証のみ (Authenticate Only)) を構成することができます。 これらの暗号化レベルは、 「Define TN3270 Port Definitions (TN3270 ポート定義の定義)」ダイアログの「Security (セキュリティー)」パネルにあります。

一部の TN3270 クライアントまたは TN5250 クライアント (Host On-Demand バージョン 5 など) は、 SLP パケットにおいて Communications Server が公示している SSLv3 情報を完全には使用しません。 これらのクライアントは、暗号化レベルに関係なく、自分が要求する SSL レベル、スコープ、プール、 およびロードを使用して、最初のポートに接続します。 結果の接続は、意図したものとは異なる暗号化レベルでのポートへのセッション接続となることがあります。

この状態を回避するには、各マシンまたはスコープに対して 1 つの暗号化レベルのみ (高、中、認証のみ (Authenticate Only)) を使用します。 所定のサーバー上のポートは、 セキュリティーおよびクライアント認証を使用可能にしたり使用不可にしたりすることにより、 一意的にターゲットとすることができます。

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6.2 仮想オペレーティング・システム環境での実行
仮想化を使用すると、複数のオペレーティング・システムと複数のアプリケーションを同一コンピューター上で同時に実行することが可能となり、ハードウェアの使用効率と柔軟性が増します。 ただし現在、VMWARE などの一部の仮想化ツールでは、Communications Server のデバイス・ドライバーは、LLC2 または Enterprise Extender でハイパフォーマンス・ルーティング (HPR) を使用した場合のパフォーマンスに影響を与える、素早く正確なタイム・スロットを取得しません。したがって、仮想オペレーティング・システム環境での HPR の実行は推奨されません。
参照の IBM ソフトウェア・グループ・ステートメントが次の場所にあります。

http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=wws1e333ce0912f7b152852571f60074d175

VMware からの参照のタイミング制限は次の場所にあります。

http://www.vmware.com/pdf/vmware_timekeeping.pdf

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6.3 SNA API Client の使用法
SNA API Client は、SNA API Client を使用して接続するユーザーの数が少ないブランチ環境に適しています。複数のブランチを 1 つのデータ・センターに統合している場合、または Web サーバー・アプリケーションを使用している場合は、SNA API Client ではなく、サーバーを使用することをお勧めします。

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7 特記事項および商標

AnyNet、IBM、Lotus、Lotus Domino、S/390、Tivoli、Tivoli License Management、WebSphere、および z/OS は、International Business Machines Corporation の米国およびその他の国における商標です。

Microsoft、Windows、Windows NT、Windows 2000、Windows XP、Windows Server 2003、および Windows Vista は、Microsoft Corporation の米国およびその他の国における商標です。

他の会社名、製品名およびサービス名等はそれぞれ各社の商標です。 [先頭に戻る] [目次]