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言語環境解説書

メモリー管理用のユーティリティー関数

言語環境は、メモリー管理ユーティリティー関数を用いて、Net.Data が所有する記憶域を割り当て、 Net.Data 実行時ライブラリーを用いて割り当てた記憶域を解放します。

以下の例で、これらのユーティリティー関数の必要性を説明します。 Net.Data が、コンパイラー A とその対応する実行時ライブラリーを用いて作成されているものとします。 プログラマーが、新しい言語環境を作成しますが、 実行時ライブラリーが異なるコンパイラー B を使用するものとします。 2 つの実行時ライブラリーの間に互換性がない可能性があるため、 言語環境は Net.Data が割り当てた記憶域を解放できず、 Net.Data は言語環境が割り当てた記憶域を解放できません。

表 1. メモリー管理ユーティリティー関数
ユーティリティー関数 説明
dtw_malloc() dtw_malloc() を用いて Net.Data の実行時ヒープから記憶域を割り当てます。
dtw_free() dtw_malloc() を用いて Net.Data の実行時ヒープから割り当てられた記憶域を解放します。
dtw_strdup() dtw_malloc() を用いて、Net.Data の実行時ヒープから記憶域を割り当て、 指定されたストリングを、割り当てた記憶域にコピーします。


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