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管理およびプログラミングの手引き OS/2 版、Windows NT 版、Unix 版


Net.Data の構成

使用しているオペレーティング・システムに対応した Net.Data を、 製品に付属する README ファイルの説明に従ってインストールします。 オペレーティング・システムによって異なりますが、 大部分の構成ステップはインストール時に完了します。

ユーザーのオペレーティング・システムに対応したNet.Data を、 インストールした後、 Net.Data を構成し、Web サーバーのための構成を変更しなければなりません。 構成のステップは以下のとおりです。

以下のツールを使用して、Net.Data を構成します。

使用方法は、表 1 で説明されているように、構成に必要なコンポーネントおよび Net.Data が実行されるオペレーティング・システムに依存します。 構成のための作業を、ある特定の方法を使用して開始した場合は、最良の結果を得るためには、その方法を続けて使用しなければなりません。

表 1. 構成方法と、タスクおよびオペレーティング・システムとの比較。A - 管理ツールあるいは手動で構成することができます M - 手動でしか構成することができません。
タスク オペレーティング・システム:
AIX NT OS/2 HP|SUN|SCO
Net.Data の INI ファイルの構成 A A A M
クライエット・ポートの定義 A A A M
クライエットの定義 A A A M
クライエットのパスワードの暗号化をオンにする A N/A N/A N/A
エラーのログ記録をオンにする A A A M
FastCGI、CGI、および API* 対応の Web サーバーの構成 M M M M
キャッシュ管理プログラムのポートの定義 M M N/A N/A
キャッシュ管理プログラムの構成 M M N/A N/A
*ヒント : 多くの Web サーバーは、Web サーバーの構成に使用できる管理ツールを持っています。

本章では、Net.Data の構成方法、Net.Data と一緒に使用するための Web サーバーの構成方法について説明します。 さらに、任意選択のコンポーネントの構成方法についても説明しています。


Net.Data の初期設定ファイルについて

Net.Data は、その初期設定ファイルを使用して、さまざまな構成変数の設定を確立し、言語環境と検索パスを構成します。 構成変数の設定によって、以下のような Net.Data オペレーションのさまざまな局面を制御することができます。

言語環境のステートメントは、使用可能な Net.Data の言語環境を定義し、言語環境に入出力する特殊な入力および出力パラメーター値を識別します。 言語環境によって、Net.Data は、 DB2 データベースやシステム・サービスなどの異なるデータ・ソースにアクセスすることができます。 パス・ステートメントは、 Net.Data が使用する、マクロ、REXX プログラム、 および Perl のスクリプトなどの ファイルのディレクトリー・パスを指定します。

Net.Data 初期設定ファイル db2www.ini は、Web サーバーの資料ディレクトリーにあります。 詳しくは、ご使用のオペレーティング・システムの README ファイルを参照してください。

許可のためのヒント : Web サーバーが、確実に、 このファイルへのアクセス権限を持つようにします。 詳しくは、Net.Data がアクセスするファイルへのアクセス権の授与を参照してください。


任意選択のコンポーネントの Net.Data 構成ファイルについて

以下のセクションでは、Net.Data の任意選択コンポーネントの構成ファイルについて説明します。

Live Connection の構成ファイル

キャッシュ管理プログラムの構成ファイル

Net.Data の初期設定、制御、およびマクロ・ファイルの共通セクション

Live Connection の構成ファイル

Live Connection は、Windows NT、OS/2、AIX、 および Sun Solaris のオペレーティング・システムで接続を管理し、 開始オーバーヘッドを除去することによってパフォーマンスを改善します。Net.Data Live Connection の構成ファイルには、 1 つまたは複数の名前付クライエットに関する情報が含まれています。 クライエットは、長期にわたって実行されるプロセスであり、 データベースまたは Java アプリケーションとの接続を保守し、 複数のユーザーからの Net.Data マクロの起動を許可します。 クライエットの開始後、Net.Data Live Connection が終了するまで存続します。 複数のクライエットが、単一のデータベースに接続することができます。

構成ファイルのクライエット情報のパーツとして、クライエット名、固有のポート、 およびプロセスの最少数と最大数を指定します。 データベース・クライエットの場合、各クライエット記入項目ごとに、 データベース名、ログイン、およびパスワードも指定することができます。AIX では、パスワードを暗号化することができます。

許可のためのヒント: 接続管理プログラムを開始するユーザー ID が、 必ずこのファイルへのアクセス権限を持つようにしてください。 詳しくは、Net.Data がアクセスするファイルへのアクセス権の授与を参照してください。

キャッシュ管理プログラムの構成ファイル

キャッシュ管理プログラムの構成ファイルには、 キャッシュ管理プログラムと各キャッシュの定義が含まれます。Net.Data キャッシングについては、Net.Data のキャッシングで説明しています。キャッシュ管理プログラムの構成については、 キャッシュ管理プログラムおよび Net.Data のキャッシュの構成で説明しています。 ファイルの構造は、一連のセクション、またはスタンザです。

キャッシュ管理プログラムのスタンザ
このスタンザは、キャッシュ管理プログラム自身のパラメーターを定義し、 ネットワーク情報、ログ記録状況、およびトレース状況を組み込みます。 このスタンザは必須で、cache-manager のラベルが付いていなければなりません。

キャッシュ定義のスタンザ
これらのスタンザは、各キャッシュのパラメーターを定義します。 キャッシュ管理プログラムによって管理されるそれぞれのキャッシュごとに、 構成ファイルに 1 つのキャッシュ定義スタンザが存在します。 このセクションは、ネットワーク情報、メモリーおよびスペースの要件、 ログ記録状況、および統計状況を含んでいます。 キャッシュ定義のスタンザは、キャッシュ管理プログラムが管理する各キャッシュに必要です。

キャッシュ管理プログラムの構成ファイルは、管理ツールでは管理できません。 テキスト編集プログラムで更新することができます。 このファイルの定義方法については、Net.Data のキャッシングを参照してください。

許可のためのヒント: キャッシュ管理プログラムを開始するユーザー ID が、 必ずこのファイルへのアクセス権を持つようにしてください。 詳しくは、Net.Data がアクセスするファイルへのアクセス権の授与を参照してください。

Net.Data の初期設定、制御、およびマクロ・ファイルの共通セクション

Net.Data が完全なものとして機能するには、 Net.Data 初期設定ファイル、構成ファイルおよびマクロ・ファイルの特定の部分が、 すべてのコンポーネントについて一貫していなければなりません。 以下の表は、これらの各ファイルで一致しなければならないエリアをまとめたものです。

表 2. Net.Data 構成ファイルおよびマクロの整合性要件
ファイル 共通セクション
Net.Data INI ファイル 環境ステートメント Live Connection を使用する言語環境では、 その環境ステートメント内のデータベース・クライエット名を指定しなければなりません。
Live Connection 構成変数 Net.Data の Live Connection を使用するときには、 Live Connection ポート DTW_CM_PORT を指定します。 この可変値は、Live Connection の構成ファイルの MAIN_PORT 値と一致しなければなりません。
キャッシュ構成変数 Net.Data のキャッシングを使用する場合は、 任意選択でポート番号とマシン名変数を組み込みます。 これらの値 (使用する場合) は、 キャッシュ管理プログラムの構成ファイルで使用している値と一致しなければなりません。
Live Connection の構成ファイル クライエット定義 各クライエット定義は、INI ファイルの対応する定義と一致しなければなりません。 さらに、MAIN_PORT 値は、INI ファイルの DTW_CM_PORT 可変値と一致しなければなりません。
キャッシュ管理プログラムの構成ファイル キャッシュ管理プログラムの構成変数 Net.Data のキャッシングを使用する場合は、 任意選択でポート番号とマシン名変数を組み込むことができます。 これらの値 (使用する場合) は、 INI ファイル で使用している値と一致しなければなりません。

以下の断片は、マクロ、Net.Data の初期設定ファイル、 および Live Connection の構成ファイルの関係を示しています。2 つのクライエット (DTW_SQL:SAMPLE、DTW_SQL:CELDIAL) がマクロで使用されており、それらのクライエットは、 SAMPLE および CELDIAL という 2 つの DB2 データベースにアクセスします。 Live Connection の構成ファイルには、クライエット名と定義が含まれます。 Net.Data の初期設定ファイル内の ENVIRONMENT ステートメントは、クライエット名を参照します。 LOGIN 値と PASSWORD 値は、Live Connection の構成ファイルで指定されます。

図 2 は、 データベースにアクセスするためにどのクライエットを使用するかを定義する @DTW_ASSIGN ステートメントを含む、 マクロの断片を示しています。

図 2. Net.Data マクロの断片

     <³*********************************************>
     <³** This is an HTML comment                         **>
     <³** Access the SAMPLE database using     **>
     <³** cliette DTW_SQL:SAMPLE            **>
     <³*********************************************>
     @DTW_ASSIGN (DATABASE, " SAMPLE ")
     @insert_customer
     (customer_name, customer_street, customer_city, customer_state,
     customer_country, customer_zip, customer_credit, customer_expiry)
 
 
     <³*********************************************>
     <³** This is an HTML comment                         **>
     <³** Process the CELDIAL database using     **>
     <³** the cliette DTW_SQL:CELDIAL **>
     <³*********************************************>
     @DTW_ASSIGN (DATABASE, " CELDIAL ")
     @insert_customer
     (customer_name, customer_street, customer_city, customer_state,
     customer_country, customer_zip, customer_credit, customer_expiry)

DATABASE 構成変数は、初期設定ファイルの ENVIRONMENT ステートメントで置換され、 クライエット名が生成されることに注意してください。 これにより、同じマクロから複数のデータベースにアクセスすることができます。

図 3 では、 ENVIRONMENT ステートメントおよび関連するクライエット型を含む Net.Data の初期設定ファイルの断片を示しています。 初期設定ファイルには、クライエットごとに 1 つの ENVIRONMENT ステートメントがあります。 それぞれのデータベース・クライエット・タイプごとに、 ENVIRONMENT ステートメントでクライエット名を指定しています。 その名前は、クライエット型と変数参照 $(DATABASE) で構成され、実行時に解決されます。 Live Connection を使用する各言語環境の ENVIRONMENT ステートメントには、 クライエット定義がなければなりません。

図 3. Net.Data の初期設定ファイルの断片

ENVIRONMENT (DTW_SQL)
  (IN DATABASE, LOGIN, PASSWORD, TRANSACTION_SCOPE, SHOWSQL,
   ALIGN, START_ROW_NUM, DTW_SET_TOTAL_ROWS)
   CLIETTE "DTW_SQL:$(DATABASE)"

図 4 では、 Live Connection の構成ファイルの断片を示しています。 これには、DTW_SQL:SAMPLE と DTW_SQL:CELDIAL のクライエット定義が含まれます。

図 4. Live Connection の構成ファイルの断片

CONNECTION_MANAGER{
     MAIN_PORT=7128
     ADMIN_PORT1=7131
     ADMIN_PORT2=7133
     ENCRYPTION=OFF
     }
 
     ###############################################################
     # This is a comment in a Live Connection configuration file.
     # Comments start with a pound (hash) character.
     # Comments terminate at the end of the line and do not continue to
     # the next line unless another pound (hash) character is specified.
     # You can include comments at the end of lines containing Live
     # Connection keywords except on password lines.
     # You cannot include comments anywhere on lines containing the
     # password keyword.
     # You cannot include spaces and pound (hash) characters within any
     # name, such as cliette name or in database cliette passwords.
    ###############################################################
     CLIETTE DTW_SQL:SAMPLE{
     MIN_PROCESS=1
     MAX_PROCESS=3
     START_PRIVATE_PORT=7100
     START_PUBLIC_PORT=7300
     EXEC_NAME=dtwcdb2.exe
     DATABASE=SAMPLE
          LOGIN=USER1
     PASSWORD=HAMLET
     }
 
     CLIETTE DTW_SQL:CELDIAL{
     MIN_PROCESS=1
MAX_PROCESS=5
     START_PRIVATE_PORT=7500
     START_PUBLIC_PORT=7700
     EXEC_NAME=dtwcdb2.exe
     DATABASE=CELDIAL
     LOGIN=USER2
     PASSWORD=OPHELIA
     }


Net.Data の初期設定ファイルのカスタマイズ

初期設定ファイルに含まれている情報は、以下の節で説明する、 3 つのタイプの構成ステートメントを使用して指定されます。

図 5 に 示されている例の初期設定ファイルには、以下のステートメントの例が含まれ、 OS/2 と Windows NT に有効です。

個々の構成ステートメントのテキストは、すべて 1 行に入っていなければなりません。 (ENVIRONMENT ステートメントは、読みやすくするために複数の行で示されています。) マクロから呼び出す言語環境の初期設定ファイルごとに、 ENVIRONMENT ステートメントが含まれていることを確認してください。 マクロ内でファイルへのすべての参照を完全に修飾する場合は、 どのパス構成ステートメントも指定する必要がありません。

図 5. Net.Data の初期設定ファイル



1  DTW_CM_PORT 7128
2  DTW_INST_DIR c:\db2www
3  DTW_LOG_DIR c:\db2www\logs
4  DB2INSTANCE DB2
5  DTW_DIRECT_REQUEST NO
6  DTW_SHOWSQL NO
7  MACRO_PATH c:\DB2WWW\Macro
8  HTML_PATH  c:\www\html
9  INCLUDE_PATH c:\db2www\Macro
10  EXEC_PATH c:\db2www\Macro
11 FFI_PATH c:\pub\ffi;pub\ffi\data
12 ENVIRONMENT (DTW_SQL)          [DLL path]   [Parameter list]
13 ENVIRONMENT (DTW_SYB)          [DLL path]   [Parameter list]
14 ENVIRONMENT (DTW_ORA)          [DLL path]   [Parameter list]
15 ENVIRONMENT (DTW_ODBC)         [DLL path]   [Parameter list]
16 ENVIRONMENT (DTW_DEFAULT)      [DLL path]   [Parameter list]
17 ENVIRONMENT (DTW_APPLET)       [DLL path]   [Parameter list]
18 ENVIRONMENT (DTW_REXX)         [DLL path]   [Parameter list]
19 ENVIRONMENT (DTW_PERL)         [DLL path]   [Parameter list]
20 ENVIRONMENT (DTW_SYSTEM)       [DLL path]   [Parameter list]
21 ENVIRONMENT (DTW_FILE)         [DLL path]   [Parameter list]
22 ENVIRONMENT (DTW_WEBREG)       [DLL path]   [Parameter list]
23 ENVIRONMENT (DTW_JAVAPPS)      [DLL PATH]   [Parameter list]
24 ENVIRONMENT (HWS_LE)           [DLL path]   [Parameter list]      


  • 行 1 〜 6 は、構成変数を定義しています。

  • 行 7 〜 11 は、マクロを処理するために必要なファイルのパスを定義しています。

  • 行 12 〜 24 は、使用可能な環境ステートメントを定義しています。

以下のセクションでは、 初期設定ファイルの構成ステートメントのカスタマイズ方法について説明します。

構成変数ステートメント

Net.Data の構成変数ステートメントは、構成変数の値を設定します。構成変数は、さまざまな目的に使用されます。 変数の中には、適切な動作、あるいは代替モードでの動作のために、言語環境が必要とするものがあります。 また変数によっては、文字の符号化や、構成中の Web ページの内容を制御するものもあります。 さらに、構成変数ステートメントを使用して、アプリケーションに固有の変数を定義することもできます。

使用する構成変数は、 使用している言語環境およびデータベースによって異なります。 また、その他、アプリケーション固有の要因によっても異なります。

構成変数ステートメントを更新するには、以下のようにします。

アプリケーションで必要な構成変数を使って、 初期設定ファイルをカスタマイズします。 構成変数は、以下の構文を持ちます。

NAME[=]value-string

等号は、オプションです。大括弧で示されます。


以下のサブセクションでは、初期設定ファイルで指定できる構成変更ステートメントについて説明します。

キャッシュ管理プログラムの構成変数

キャッシュ管理プログラムが Net.Data のマクロを実行しているマシンとは異なるマシン上で実行される場合は、次の 2 つのオプションの構成変数が使用されます。

キャッシュ管理プログラムがローカル・マシンで実行されている場合、UNIX ドメインのソケットあるいは名前付きパイプは、通信のために使用され、構成は不必要です。

キャッシュ管理プログラムは、 AIX マシンおよび Windows NT マシンでのみ実行することができます。 Net.Data のキャッシングについてお知りになりたい場合は、Net.Data のキャッシングを参照してください。

DTW_CACHE_PORT: キャッシュ管理プログラムのポート変数
キャッシュ管理プログラムが listener となっている TCP/IP ポートを指定します。 このポート番号は、 キャッシュ管理プログラムの構成ファイルに指定されているポート番号に一致しなければなりません。 そうでないと Net.Data はキャッシュ管理プログラムと通信することができません。 指定しない場合には、キャッシュ管理プログラムは、デフォルトのポート 7175 を使用します。

構文 :

DTW_CACHE_PORT=port_number

パラメーター :

port_number
サービス・キャッシュ要求に応えるためにキャッシュ管理プログラムに割り当てられる一意的なポート番号。 デフォルト値は、7175 です。

表 3 は、マシン ID および、これらの変数のポート番号を指定するオプションについて説明しています。

表 3. キャッシュ管理プログラムの構成変数 : 構成オプション
デフォルトのコネクション・マネージャーの値 キャッシュ・マシンが指定されている場合 ... キャッシュ・マシンが指定されていない場合 ...
キャッシュのポートが指定されている場合 .. Net.Data は、指定されたポートを使用して、指定されたマシン上のキャッシュ管理プログラムに接続します。 Net.Data は、指定されたポートを使用して、ローカル・マシンの上のキャッシュ管理プログラムに接続します。
キャッシュ・ポートが指定されていない場合 ... Net.Data は、デフォルトのポート 7175 を使用して、指定されたマシン上のキャッシュ管理プログラムに接続します。 Net.Data は、デフォルトのポート 7175 を使用して、ローカル・マシン上のキャッシュ管理プログラムに接続します。

DTW_CACHE_HOST: キャッシュ管理プログラムのマシン ID 変数
キャッシュ管理プログラムが常駐するマシンを指定します。 指定しない場合には、Net.Data は、 正しいマシンはローカルのマシンであることを前提にします。

構文 :

DTW_CACHE_HOST=host_name

パラメーター :

host_name
キャッシュ管理プログラムが実行されるローカル・マシンまたはリモート・マシンの、 限定された TCP/IP ホスト名。 デフォルト値はローカル・マシンのホスト名です。

DB2INSTANCE: DB2 のインスタンス変数

SQL の言語環境で使用される DB2 のインスタンスを指定します。 この可変値が必要なのは、Windows NT、OS/2、 および UNIX のオペレーティング・システムで実行されている DB2 に Net.Data が接続するときです。

OS/2、Windows NT、および UNIX オペレーティング・システムの DB2 では、 DB2INSTANCE が環境変数として定義されている必要があります。Net.Data は、 DB2INSTANCE が環境変数として定義されていないことを検出した場合、DB2 への接続を試みる前に、 DB2INSTANCE 環境変数に初期設定ファイルで検出した DB2INSTANCE の値を設定します。

構文 :

DB2INSTANCE instance_name

DTW_CM_PORT: Live Connection のポート番号変数

Net.Data が Live Connection のために使用する固有のポート番号を指定します。

構文 :

DTW_CM_PORT port_number

ただし、port_number は Live Connection のために使用する固有のポート番号を指定します。

DTW_DIRECT_REQUEST: 直接要求変数を使用可能にする

Net.Data の直接要求起動を使用可能にします。デフォルトでは、直接要求は使用不可になっています。

直接要求方式で Net.Data を起動することにより、ユーザーは、 SQL ステートメントや Perl、REXX、または C プログラムの実行を URL 内に直接指定することができます。 直接要求を使用不可にした場合、ユーザーは、 マクロ要求方式を使用して Net.Data を起動しなければならず、マクロの中に定義されているか、 マクロの中で呼び出される SQL ステートメントと関数だけを実行することができます。 DTW_DIRECT_REQUEST を使用する場合の機密保護に関連した推奨事項については、Net.Data のメカニズムを使用するを参照してください。

構文 :

DTW_DIRECT_REQUEST YES|NO

変数:

YES
Net.Data 直接要求を使用可能にします。

NO
Net.Data 直接要求を使用不可にします。NO がデフォルトです。

DTW_INST_DIR: Net.Data のインストール・ディレクトリー変数

Net.Data 実行中に特定のファイルを配置します。インストール時にこの変数を設定して、 Net.Data がインストールされるホーム・ディレクトリー <inst_dir> を指定します。 インストール後は、この値を変更しないでください。

DTW_LOG_DIR: エラー・ログの位置変数

エラー・ログを格納するディレクトリーを指定します。ログ記録が、 マクロの DTW_LOG_LEVEL 変数で使用可能になっている場合は、 ログ・ファイルは、DTW_LOG_DIR 変数のパス・ステートメントで指定されるディレクトリーに格納されます。 デフォルトは、\inst_dir\logs\netdata.logs です。 Net.Data によるエラー・メッセージのログ記録と DTW_LOG_LEVEL 変数については、 Net.Data エラー・メッセージのログを収集するを参照してください。

要件 : Net.Data がファイルのログ記録を取るためには、DTW_LOG_DIR 変数を定義しなければなりません。 定義されていない場合は、たとえマクロで DTW_LOG_LEVEL を ERROR あるいは WARNING に設定していたとしても、ログ記録は発生しません。

構文 :

DTW_LOG_DIR \inst_dir\path

例 : 初期設定ファイルの構成

DTW_LOG_DIR \inst_dir\mylogfiles\

DTW_MBMODE: ネイティブ言語サポート変数

ワードおよびストリング関数の各国語サポートをアクティブにします。 この変数の値が YES の場合、すべてのストリングおよびワード関数は、ストリングを混合データとして (すなわち、1 バイト文字集合および 2 バイト文字集合の両者の文字を含む可能性のあるストリングとして) 扱うことにより、ストリング内の DBCS 文字を正しく処理します。 デフォルト値は、NO です。Net.Data のマクロで DTW_MBMODE 変数を設定することにより、 初期設定ファイルで設定されている値を上書きすることができます。

この構成変数は、DTW_UNICODE 構成変数と一緒に機能します。 DTW_UNICODE がデフォルト値の NO を使用している場合は、DTW_MBMODE の値が使用されます。DTW_UNICODE が NO 以外の値に設定されている場合は、 その値が使用されます。表 4 は、この 2 つの変数の設定によって、 組み込み関数がストリングを処理する方法がどのように決定されるかを示しています。


表 4. DTW_UNICODE と DTW_MBMODE の設定の関係
DTW_UNICODE の設定 DTW_MBMODE=YES の場合 DTW_MBMODE=NO の場合
NO SBCS 混合の DBCS をサポートする SBCS のみをサポートする
UTF8 UTF-8 をサポートする UTF-8 をサポートする

構文 :

DTW_MBMODE [=] NO|YES

DTW_SHOWSQL: SHOWSQL 構成変数を使用可能または使用不可にする

Net.Data マクロ内の SHOWSQL の設定の効果を上書きします。

構文 :

DTW_SHOWSQL YES|NO

変数:

YES
SHOWSQL の値を YES に設定したマクロにおいて SHOWSQL を使用可能にします。

NO
変数 SHOWSQL が YES に設定されていたとしても、マクロ内の SHOWSQL を使用不可にします。NO がデフォルトです。

表 5 では、 特定のマクロについて SHOWSQL 変数を使用可能にするか使用不可にするかが、 Net.Data の初期設定ファイルとマクロの設定によってどのように決定されるかを示しています。

表 5. Net.Data の初期設定ファイルとマクロの SHOWSQL に関する設定の関係
DTW_SHOWSQL の設定 SHOWSQL の設定 SQL ステートメントの表示
NO NO NO
NO YES NO
YES NO NO
YES YES YES

DTW_SMTP_SERVER: 電子メール SMTP サーバー変数

SMTP サーバーを指定して、 DTW_SENDMAIL 組み込み関数を使用する電子メール・メッセージを送信します。 この変数の値は、 ホスト名または IP アドレスのいずれかにすることができます。 この変数が設定されていない場合、 Net.Data はローカル・ホストを SMTP サーバーとして使用します。

構文 :

DTW_SMTP_SERVER server_name

ここで、server_name は、 電子メール・メッセージの送信に使用する SMTP サーバーのホスト名または IP アドレスです。

パフォーマンスのためにヒント: この値に IP アドレスを指定して、 指定された SMTP サーバーの IP アドレスを検索するときに、 Net.Data がドメイン名サーバーに接続しないようにします。

例 :

DTW_SMTP_SERVER us.ibm.com

DTW_UNICODE: UNICODE 変数

Net.Data が Unicode を以下でサポートするかどうかを指定します。

Net.Data は、マクロ、フォームのデータ、および組み込み関数の UTF-8 Unicode 形式をサポートし、 その出力はいつでも UTF-8 になります。 Net.Data は、UTF-16 データを含み、 そのデータを UTF-8 に変換するデータベースにアクセスすることができます。

UTF8 に設定すると、DTW_UNICODE は、Net.Data に Unicode 環境で実行するように指示します。 これは、マクロ・ファイル・データ、ブラウザーからのフォームのデータ入力、 および UTF-8 にある DB2 データベースから出されるデータを除外することを示しています。 この変数を設定することによって、 マクロの入出力は UTF-8 にあることを Net.Data に知らせます。 その結果、Net.Data は UTF-8 で Web ページを生成します。

この構成変数は、DTW_MBMODE 構成変数と一緒に機能します。 DTW_UNICODE 構成変数の値は、 ワードとストリングの組み込み関数を処理するときに、 DTW_MBMODE 変数の設定値をオーバーライドします。 DTW_UNICODE がデフォルト値の NO を使用している場合は、DTW_MBMODE の値が使用されます。DTW_UNICODE が NO 以外の値に設定されている場合は、 その値が使用されます。表 6 は、この 2 つの変数によって、 組み込み関数がストリングを処理する方法がどのように決定されるかを示しています。

表 6. DTW_UNICODE と DTW_MBMODE の設定の関係
DTW_UNICODE の設定 DTW_MBMODE=YES の場合 DTW_MBMODE=NO の場合
NO SBCS 混合の DBCS をサポートする SBCS のみをサポートする
UTF8 UTF-8 をサポートする UTF-8 をサポートする

構文 :

DTW_UNICODE NO|UTF8|UTF16

変数:

NO
DTW_MBMODE 変数の値に従うことを指定します。表 6 は、 DTW_MBMODE の値に基づいた Net.Data のサポートについて説明しています。

UTF-8
UTF-8 コード・ページをサポートし、DTW_MBMODE 構成変数の値を無視することを指定します。 UTF-8 は、可変バイト数の文字を表し、ASCII に対して安全です。

DTW_VARIABLE_SCOPE: 変数の効力範囲変数

Net.Data がローカル変数の効力範囲をどのように扱うかを指定します。 すなわち、ローカル変数がローカルのままであるか、 またはローカル変数を作成した関数ブロックの外側でそのローカル変数を使用できるかどうかを指定します。 この変数は、Net.Data の前のバージョンとの下位互換性のために提供されています。

構文 :

DTW_VARIABLE_SCOPE = LOCAL|GLOBAL

変数:

LOCAL
ローカル変数がローカルのままとなることを指定します。 この動作は、Net.Data バージョン 2.0 で導入されたもので、デフォルトです。

GLOBAL
ローカル変数を作成した関数ブロックの外側で、そのローカル変数を使用できることを指定します。 この動作は、Net.Data バージョン 2 より前のデフォルトであり、 この値を指定するとマクロ・ファイルを変更する必要を回避できます。

パス構成ステートメント

Net.Data は、Net.Data のマクロが使用するファイルと実行可能プログラムの位置を、 パス構成ステートメントの設定から決定します。パス・ステートメントは以下の通りです。

これらのパス・ステートメントは、マクロ、実行可能ファイル、 テキスト・ファイル、 LOB ファイル、および組み込みファイルを配置しようとしたときに、 Net.Data が検索する 1 つ以上のディレクトリーを識別します。必要とするパス・ステートメントは、マクロが使用する Net.Data の能力に依存します。

更新のガイドライン :

幾つかの一般的なガイドラインは、パス・ステートメントに適用されます。 例外は、各パス・ステートメントの説明で注釈が付けられています。

以下のセクションでは、各パス・ステートメントの目的と構文を説明し、有効なパス・ステートメントの例を提供します。 例は、ユーザーのオペレーティング・システムおよび構成に依存するため、 ユーザーのアプリケーションとは異なることがあります。

MACRO_PATH

MACRO_PATH 構成ステートメントは、 Net.Data が Net.Data マクロを検索するディレクトリーを識別します。たとえば、 以下の URL 指定は、パスおよびファイル名 /macro/sqlm.d2w を持つ Net.Data のマクロを要求します。

http://server/cgi-bin/db2www/macro/sqlm.d2w/report

構文 :

MACRO_PATH [=] path1;path2;...;pathn

等号 (=) は、オプションで、大括弧で示されます。

Net.Data は、パス /macro/sqlm.d2w を、MACRO_PATH 構成ステートメントのパスに、 Net.Data がマクロを検出するまで、またはすべてのパスを検索するまで、左から右へ、追加していきます。 Net.Data のマクロの起動に関する情報については、Net.Data を起動するを参照してください。

例 : 以下の例は、初期設定ファイルの MACRO PATH ステートメントと、Net.Data を起動する関連リンクを示しています。

Net.Data の初期設定ファイル :

MACRO_PATH /u/user1/macros;/usr/lpp/netdata/macros;

HTML リンク:

<A HREF="http://server/cgi-bin/db2www/query.d2w/input">Submit another query.</A>

ファイル query.d2w がディレクトリー /u/user1/macros で検出された場合、 完全修飾のパスは /u/user1/macros/query.d2w です。

MACRO_PATH ステートメントで指定されたディレクトリーでファイルが検出されない場合は、 以下のように処理されます。

EXEC_PATH

EXEC_PATH 構成ステートメントは、1 つ以上のディレクトリーを識別します。 これは、EXEC ステートメントまたは実行可能変数により起動される外部プログラムを Net.Data が検索するディレクトリーです。 パス・ステートメントのディレクトリーの順序は、Net.Data がディレクトリーを検索する順序を決定します。 プログラムが検出されれば、外部プログラム名がパス指定に追加され、実行のために言語環境に渡される完全修飾ファイル名になります。

構文 :

EXEC_PATH [=] path1;path2;...;pathn

例: 以下の例は、初期設定ファイルの EXEC PATH ステートメントと、 外部プログラムを起動するマクロの EXEC ステートメントを示しています。

Net.Data の初期設定ファイル :

EXEC_PATH /u/user1/prgms;/usr/lpp/netdata/prgms;
 

Net.Data のマクロ

%FUNCTION(DTW_REXX) myFunction() {
  %EXEC{ myFunction.cmd %}
%}

ファイル myFunction.cmd/usr/lpp/netdata/prgms ディレクトリーで検出された場合、 プログラムの修飾名は /usr/lpp/netdata/prgms/myFunction.cmd です。

EXEC_PATH ステートメントで指定されたディレクトリーでファイルが検出されない場合は、 以下のように処理されます。

INCLUDE_PATH

INCLUDE_PATH 構成ステートメントは、Net.Data が検索する 1 つ以上のディレクトリーを、ディレクトリーの指定順に識別し、Net.Data のマクロの INCLUDE ステートメントで指定されたファイルを検出します 。 ファイルを検出すると、Net.Data は、組み込みファイル名を、パス指定に追加し、修飾された組み込みファイル名を作成します。

構文 :

INCLUDE_PATH [=] path1;path2;...;pathn

ヒント: ローカルな Web サーバーから HTML ファイルを組み込む場合、 Net.Data 解説書 の INCLUDE_URL のローカル Web サーバーの例に示されているように、 INCLUDE_URL 構成要素を使用します。 例示された構文を使用することにより、INCLUDE_PATH を更新して、Web サーバーにとっては既知のディレクトリーを指定する必要がなくなります。

例 1: 以下の例は、初期設定ファイルの INCLUDE_PATH ステートメントと、 組み込みファイルを指定する INCLUDE ステートメントの両方を示しています。

Net.Data の初期設定ファイル :

INCLUDE_PATH /u/user1/includes;/usr/lpp/netdata/includes;

Net.Data のマクロ

%INCLUDE "myInclude.txt"

ファイル myInclude.txt/u/user1/includes ディレクトリーで検出された場合、 組み込みファイルの完全修飾名は /u/user1/includes/myInclude.txt です。

例 2: 以下の例は、INCLUDE_PATH ステートメントと、 サブディレクトリー名を指定した INCLUDE ファイルを示しています。

Net.Data の初期設定ファイル :

INCLUDE_PATH /u/user1/includes;/usr/lpp/netdata/includes;

Net.Data のマクロ

%INCLUDE "OE/oeheader.inc"

組み込みファイルは、ディレクトリー /u/user1/includes/OE、および /usr/lpp/netdata/includes/OE で検出されます。ファイルが、 /usr/lpp/netdata/includes/OE で検出される場合、組み込みファイルの完全修飾名は、/usr/lpp/netdata/includes/OE/oeheader.inc になります。

INCLUDE_PATH ステートメントで指定されたディレクトリーでファイルが検出されない場合は、 以下のように処理されます。

FFI_PATH

FFI_PATH 構成ステートメントは、Net.Data が、ディレクトリーの指定順に、フラット・ファイル・インターフェース (FFI) 関数で参照される フラット・ファイルを検索する 1 つ以上のディレクトリーを識別します。

構文 :

FFI_PATH [=] path1;path2;...;pathn

例: 以下の例は、初期設定ファイルの FFI_PATH ステートメントを示しています。

Net.Data の初期設定ファイル :

FFI_PATH /u/user1/ffi;/usr/lpp/netdata/ffi;

FFI 言語環境が呼び出されると、Net.Data は、FFI_PATH ステートメントで指定されたパス内を調べます。

FFI_PATH ステートメントは、 パス・ステートメントのディレクトリーにないファイルに対する機密保護を提供するために使用されるので、 検出されない FFI ファイルに対して特別に提供されるものはありません。 Net.Data 解説書 の FFI 組み込み関数のセクションを参照してください。

HTML_PATH

HTML_PATH 構成ステートメントは、Net.Data がラージ・オブジェクト (LOB) を書き込むディレクトリーを指定します。このパス・ステートメントは、1 つのディレクトリー・パスしか受け取りません。

インストール時に、Net.Data は、HTML_PATH パス構成変数で指定されたディレクトリーの下に、 tmplobs というサブディレクトリーを作成します。 Net.Data は、このディレクトリーにすべての LOB ファイルを保管します。 HTML_PATH の値を変更する場合は、 新規のディレクトリーの下に新規のサブディレクトリーを作成します。

構文 :

HTML_PATH [=] path

例 : 以下の例は、初期設定ファイルの HTML PATH ステートメントを示しています。

Net.Data の初期設定ファイル :

HTML_PATH /db2/lobs

照会が LOB を戻すと、Net.Data はそれを、HTML_PATH 構成ステートメントで指定されたディレクトリーに格納します。

パフォーマンスのためのヒント : LOB を使用する場合、システムの制限を考慮してください。その理由は、システムの制限は、すぐにリソースを消費してしまうからです。 詳しくは、ラージ・オブジェクトを使用するを参照してください。

環境構成ステートメント

ENVIRONMENT ステートメントは、言語環境を構成します。 言語環境とは、Net.Data の構成要素です。Net.Data は、この構成要素を使用して、DB2 データベースのような データ・ソースにアクセスしたり、あるいは、REXX のような言語で書かれたプログラムを実行します。 Net.Data は、言語環境のセットと、 ユーザー自身の言語環境の作成を可能にするインターフェースを提供します。 これらの言語環境については 言語環境の使用で、 言語環境インターフェースについては Net.Data 言語環境解説書 で説明しています。

Net.Data では、特定の言語環境を起動する前に、その言語環境のための ENVIRONMENTステートメントが存在していることが必要です。

ENVIRONMENT ステートメントのパラメーターとして変数を指定することによって、 その変数を言語環境と関連付けることができます。 Net.Data は、ENVIRONMENT ステートメントで指定されるパラメーターを、 暗黙的にマクロ変数として言語環境に渡します。 マクロの ENVIRONMENT ステートメントで指定されるパラメーターの値を変更するには、 DTW_ASSIGN() 関数を使用する変数に値を割り当てるか、 あるいは、DEFINE セクションで変数を定義します。 重要 : マクロ変数がマクロでは定義されているが、 ENVIRONMENT ステートメントでは指定されていない場合は、 そのマクロ変数は言語環境には渡されません。

たとえば、マクロは、DTW_SQL 関数内の SQL ステートメントを実行する データベースの名前を指定する DATABASE 変数を定義することができます。 DATABASE の値は、 SQL の言語環境 (DTW_SQL) に渡さなければなりません。 これにより、SQL の言語環境は、 指定されたデータベースに接続することができます。 変数を言語環境に渡すには、 DATABASE 変数を、 DTW_SQL の環境ステートメントのパラメーター・リストに追加しなければなりません。

Net.Data のサンプルの初期設定ファイルは、Net.Data の環境構成ステートメントの設定のカスタマイズについて、幾つかの前提事項を設けます。 これらの前提事項は、使用する環境では正しくないこともあります。ステートメントを使用環境に合わせて適切に変更します。

ENVIRONMENT の追加と更新を行うには、以下のようにします。

ENVIRONMENT ステートメントは以下の構文を持っています。

ENVIRONMENT(type) library_name (parameter_list, ...) [CLIETTE "cliette_name"]

パラメーター:

Net.Data が初期設定ファイルを処理する場合、Net.Data は、 言語環境の DLL または共用ライブラリー をロードしません。 Net.Data が言語環境の DLL または共用ライブラリーをロードするのは、 その言語環境を識別する関数を最初に実行するときです。DLL または共用ライブラリー は、 Net.Data がロードされている限り、ロードされた状態を続けます。

例: Net.Data 提供の言語環境の ENVIRONMENT ステートメント

アプリケーションの ENVIRONMENT ステートメントをカスタマイズする場合、 ユーザーの初期設定ファイルから言語環境に渡す必要のある変数、 あるいは Net.Data のマクロ記述者が、 自分のマクロを設定したり上書きしたりする必要のある変数を、ENVIRONMENT ステートメントに追加します。

ENVIRONMENT (DTW_SQL) DTWSQL (IN DATABASE, LOGIN, PASSWORD,
  TRANSACTION_SCOPE, SHOWSQL, ALIGN, START_ROW_NUM, DTW_SET_TOTAL_ROWS)
  CLIETTE "DTW_SQL:MYDBASE"
ENVIRONMENT (DTW_SYB)      DTWSYB    ( IN DATABASE, LOGIN, PASSWORD,
  TRANSACTION_SCOPE, SHOWSQL, ALIGN, START_ROW_NUM, DTW_SET_TOTAL_ROWS)
ENVIRONMENT (DTW_ORA) DTWORA (IN DATABASE, LOGIN, PASSWORD,
  TRANSACTION_SCOPE, SHOWSQL, ALIGN, START_ROW_NUM, DTW_SET_TOTAL_ROWS)
ENVIRONMENT (DTW_ODBC) DTWODBC ( IN DATABASE, LOGIN, PASSWORD,
  TRANSACTION_SCOPE, SHOWSQL, ALIGN, DTW_SET_TOTAL_ROWS)
ENVIRONMENT (DTW_APPLET)   DTWJAVA   ( )
ENVIRONMENT (DTW_JAVAPPS)  DTWJAVAPPS ( OUT RETURN_CODE ) CLIETTE "DTW_JAVAPPS"
ENVIRONMENT (DTW_PERL)     DTWPERL   ( OUT RETURN_CODE )
ENVIRONMENT (DTW_REXX)     DTWREXX   ( OUT RETURN_CODE )
ENVIRONMENT (DTW_SYSTEM)   DTWSYS    ( OUT RETURN_CODE )
ENVIRONMENT (HWS_LE)       DTWHWS    ( OUT RETURN_CODE )

必要事項: 各 ENVIRONMENT ステートメントは、途中に改行を入れず単一の行にしなければなりません。


言語環境のセットアップ

Net.Data の言語環境の構成変数および ENVIRONMENT 構成ステートメントを変更した後、 以下の言語環境が適切に機能するようになるには、さらにいくつかのセットアップが必要です。 以下のセクションでは、言語環境をセットアップするために必要なステップについて説明します。

IMS Web 言語環境のセットアップ

IMS Web の言語環境を使用するには、以下のステップを完了しなければなりません。

  1. Net.Data を実行する Web サーバーに IMS Web 実行時コンポーネントをインストールする。 IMS Web 実行時コンポーネントのインストールについては、IMS Web ユーザーの手引き を参照してください。(英語版)
    http://www.software.ibm.com/data/ims/about/imsweb/document/
    

  2. トランザクション DLL を作成する。

    1. IMS Web Studio ツールを使用したトランザクションのために、C++ コード、make ファイル (DTWproj.mak)、 および Net.Data マクロ (DTWproj.d2w) ファイルを、から生成する。

    2. IMS Web Studio ツールを実行するオペレーティング・システムと異なるオペレーティング・システムで Net.Data を実行する場合は、 DLL ソース・ファイルをターゲット・オペレーティング・システムの IMS Web 開発マシンに移動する。 たとえば、IMS Web Studio ツールを Windows NT で実行し、ターゲット・プラットフォームが AIX または OS/390 の場合は、 トランザクション DLL のソースを、AIX または OS/390 を実行している IMS Web 開発マシンにそれぞれ移動します。

    3. 生成した make ファイルを使用して、トランザクション DLL の実行可能形式を構築する。

  3. トランザクション DLL ファイル (DTWproj.dll) および Net.Data のマクロ・ファイル (DTWproj.d2w) を Web サーバーにコピーする。

    1. Net.Data がマクロを検索するディレクトリーに、マクロを置く。(詳しくは、MACRO_PATH を参照してください。)

    2. Web サーバーが DLL または共用ライブラリーを検索するディレクトリーに、トランザクション DLL または共用ライブラリーを置く。

  4. IMS Web Studio ツールで生成したサンプル・ファイル DTWproj.htm にあるリンクを使用して、 Web サーバーの HTML ツリーの HTML ファイルを変更します。 その後、そのリンクを使用して Net.Data を起動し、 入力 HTML フォームを表示して IMS Web 言語環境を起動します。 次に、IMS Web の言語環境は、IMS トランザクション DLL を呼び出します。 この DLL は、IMS Web 実行時 DLL によって検証済みのサービスを使用してトランザクションを実行し、 出力を Web ブラウザーに戻します。

    IMS Web 実行時 DLL は、要求メッセージをフォーマットし、 IMS TOC から OTMA へ送信します。それによって、適切なトランザクションが待ち行列に入れられます。 トランザクションの出力は、OTMA によって IMS TOC を介して IMS Web に戻されます。その後、 トランザクションは IMS Web の言語環境を通して Net.Data に戻され、Web ブラウザーに表示されます。

Java 言語環境のセットアップ

Java の言語環境では、マクロから関数を呼び出す前に、追加のセットアップがいくつか必要です。

  1. Net.Data は直接 Java アプリケーションを開始できないので、Java アプリケーションを立ち上げるバッチ・ファイルを作成する。 Net.Data はこのファイルを使用して、Java 関数を実行する Java 仮想マシンを立ち上げます。 バッチ・ファイルには、必要な Java パッケージ (標準およびアプリケーション固有のパッケージ) が必ず検出できるように、 java-classpath ステートメントを組み込まなければなりません。 たとえば、バッチ・ファイル launchjv.bat は以下の java-classpath を含んでいます。
    java -classpath %CLASSPATH%;C:\DB2WWW\Javaclas dtw_samp %1 %2 %3 %4 %5 %6
    

  2. Java の言語環境と一緒に機能するクライエットを、 Live Connection の構成ファイル dtwcm.cnf に定義する。EXEC_NAME 構成変数を使用して、 クライエットおよび関連したバッチ・ファイル名に一意的なポート番号を指定してください。 以下の例では、Java のクライエット名を DTW_JAVAPPS として定義し、 EXEC_NAME 構成変数がバッチ・ファイルの名前である launchjv.bat に設定しています。
    CLIETTE DTW_JAVAPPS{
    MIN_PROCESS=1                <= Required: this value must be 1 because
                                    the JAVAPPS cliette is multi-threaded.
    MAX_PROCESS=1                <= Required: this value must be 1 because
                                    the JAVAPPS cliette is multi-threaded.
    START_PRIVATE_PORT=5100      <= Must be a unique port number
    START_PUBLIC_PORT=5300       <= Must be a unique port number
    EXEC_NAME=launchjv.bat       <= The name of the batch file that includes the
                                    classpath statements
    }
     
    

    Net.Data 接続管理プログラムを開始すると、Net.Data は、構成ファイルに指定されている Java クライエットを開始します。 開始されたクライエットは、 Net.Data マクロ・アプリケーションからの Java 言語環境要求を処理するために使用可能になります。

  3. Net.Data 初期設定ファイル db2www.ini で、 各クライエット名をステートメントに追加して、DTW_JAVAPPS ENVIRONMENT パス・ステートメントを更新します。

  4. たとえば、以下のような場合です。
    ENVIRONMENT DTW_JAVAPPS  ( OUT RETURN_CODE ) CLIETTE "DTW_JAVAPPS"
    

Oracle 言語環境のセットアップ

Net.Data マクロから Oracle データベースにアクセスする場合は、以下のステップに従います。

  1. 以下のように、Oracle の適切なコンポーネントがインストールされ、作動していることを確認する。

    1. Net.Data がインストールされているマシンに SQL*Net をインストールする (まだインストールしていない場合)。詳しくは、以下の URL を参照してください。
      http://www.oracle.com/products/networking/html/stnd_sqlnet.html
      

    2. Oracle の tnsping 関数が、 Web サーバーと同じ機密保護許可で使用できることを検証する。これを検証するには、 Web サーバーのユーザー ID とタイプを使用してログオンします。
      tnsping oracle-instance-name
      

      ここで、oracle-instance-name は、Net.Data マクロがアクセスする Oracle システムの名前です。

      Windows NT では、Web サーバーがシステム権限で実行されている場合、 tnsping 関数を検証できないことがあります。その場合は、このステップをスキップしてください。

    3. Web サーバーと同じ機密保護許可で Oracle の表にアクセスできることを検証する。 これを検証するには、SQL*Plus 行コマンドツールを使用して SQL SELECT ステートメントを入力し、 Web サーバーの権限を持つ SQL SELECT ステートメントを使用して Oracle の表にアクセスします。たとえば、以下のような場合です。
      SELECT * FROM tablename
      

      Windows NT では、Web サーバーがシステム権限で実行されている場合、表アクセスを検証できないことがあります。その場合は、このステップをスキップしてください。

    トラブルシューティング: 上記のステップが成功しなかった場合は、先に進まないでください。 いずれかのステップが失敗した場合は、Oracle の構成をチェックしてください。

  2. Oracle の環境変数が Web サーバー・プロセスに正しく設定されていることを確認する。ヒント: 各国語サポートや 2 フェーズ・コミットなど、 使用する Oracle の機能によっては、他の Oracle 環境変数に追加の行が必要な場合があります。 これらの環境変数について詳しくは、Oracle の管理マニュアルを参照してください。

  3. Net.Data から Oracle への接続をテストする。Net.Data マクロで、 適切な値を LOGIN および PASSWORD 変数に指定します。Oracle データベースにアクセスする場合、 Net.Data の DATABASE 変数は定義しないでください 。 マクロ内の接続ステートメントの例を以下に示します。
    %DEFINE LOGIN=user_ID@remote-oracle-instance-name
    %DEFINE PASSWORD=password 
    

    ローカルな Oracle インスタンス:

    ローカルな Oracle インスタンスにだけアクセスする場合は、 remote-oracle-instance 名をログイン・ユーザー ID の一部として指定しないでください。 以下に例を示します。

    %DEFINE LOGIN=user_ID
    %DEFINE PASSWORD=password
    
    Live Connection:

    Live Connection を使用する場合は、機密保護の目的ではお勧めできませんが、 LOGIN および PASSWORD を Live Connection の構成ファイルに指定することができます。 たとえば、以下のような場合です。

    LOGIN=user_ID
    PASSWORD=password
    
    ヒント: Oracle に DATABASE 変数は指定しないでください。

  4. CGI シェル・スクリプトを実行し、 Web サーバーから Oracle インスタンスにアクセスできることを確認することにより、構成をテストする。 たとえば、以下のようにします。
    #! /bin/sh
    echo "content-type; text/html
    echo
    echo "< html>< pre>"
    set
    echo "</pre>< p>< pre>"
    tnsping oracle-instance-name
    echo
    

    あるいは、以下の例のように、Net.Data マクロから直接 tnsping を実行することもできます。

    %DEFINE testora = %exec "tnsping oracle-instance-name"
    %HTML(report){
    < P>About to test Oracle access with tnsping.
    < hr>
    $(testora)
    < hr>
    < P>The Oracle test is complete.
    %}
    

    トラブルシューティング:

    検証ステップが失敗した場合は、以下の項目を検証することによって、 それまでのすべてのステップが正常に終了したことを確認します。

例 :

検査のステップへのアクセスが完了した後、以下の例のように、 マクロ内で関数を使用して Oracle の言語環境を呼び出すことができます。

%FUNCTION(DTW_ORA) STL1() {
insert into $(tablename) (int1,int2) values (111,NULL)
%}

Sybase 言語環境のセットアップ

Net.Data から Sybase にアクセスするには、以下のようにします。

  1. 以下のように、Sybase の適切なコンポーネントがインストールされ、作動していることを確認する。

    1. Net.Data がインストールされているマシンに Sybase の Open Client をインストールする (まだインストールしていない場合)。詳しくは、 Sybase Open Client の資料を参照してください。

    2. Sybase の ping 関数が、 Web サーバーと同じ機密保護許可で使用できることを検証する。これを検証するには、 Web サーバーのユーザー ID とタイプを使用してログオンします。
      ping sybase-instance-name
      

      ここで、sybase-instance-name は、Net.Data マクロがアクセスする Sybase システムの名前です。

      Web サーバーが Windows NT サービスとして実行されている場合、 ping 関数を検証できないことがあります。その場合は、このステップをスキップしてください。

    3. Web サーバーと同じ機密保護許可で Sybase の表にアクセスできることを検証する。これを検証するには、 ISQL 行コマンド・ツールを使用して SQL SELECT ステートメントを入力し、 Web サーバーの権限で Sybase の表にアクセスします。たとえば、以下のような場合です。
      SELECT * FROM tablename
      

      Web サーバーが Windows NT サービスとして実行されている場合、表アクセスを検証できないことがあります。その場合は、このステップをスキップしてください。

    トラブルシューティング: 上記のステップが成功しなかった場合は、先に進まないでください。 いずれかのステップが失敗した場合は、Sybase の構成をチェックしてください。

  2. Sybase の環境変数が Web サーバー・プロセスに正しく設定されていることを確認する。ヒント: 各国語サポートや 2 フェーズ・コミットなど、 使用する Sybase の機能によっては、他の Sybase 環境変数に追加の行が必要な場合があります。これらの環境変数について詳しくは、Sybase の管理マニュアルを参照してください。

  3. Net.Data から Sybase への接続をテストする。Net.Data マクロで、 適切な値を LOGIN、PASSWORD、および DATABASE 変数に指定します。マクロ内の接続ステートメントの例を以下に示します。
    %DEFINE DATABASE=database-name
    %DEFINE LOGIN=user_ID@remote-sybase-instance-name
    %DEFINE PASSWORD=password 
    

    Live Connection: Live Connection を使用する場合は、機密保護の目的ではお勧めできませんが、 LOGIN および PASSWORD を Live Connection の構成ファイルに指定することができます。 たとえば、以下のような場合です。

    DATABASE=database-name
    LOGIN=user_ID
    PASSWORD=password
    

  4. CGI シェル・スクリプトを実行し、 Web サーバーから Sybase インスタンスにアクセスできることを確認することにより、構成をテストする。 たとえば、以下のようにします。
    #! /bin/sh
    echo "content-type; text/html
    echo
    echo "< html>< pre>"
    set
    echo "</pre>< p>< pre>"
    isql -u user_ID -p password << EOFF
    SELECT * FROM tablename
    EOFF
    echo
    

    トラブルシューティング:

    検証ステップが失敗した場合は、以下の項目を検証することによって、 それまでのすべてのステップが正常に終了したことを確認します。

例 :

検査のステップへのアクセスが完了したら、以下の例のように、 マクロ内で関数を使用して Sybase の言語環境を呼び出すことができます。

%function(DTW_SYB) STL1() {
insert into $(tablename) (int1,int2) values (111,NULL)
%}

Live Connection の構成

Live Connection はデータベースおよび Java アプリケーション接続を管理し、 Windows NT、OS/2、AIX、 および Sun Solaris のオペレーティング・システム上の Net.Data のパフォーマンスを改善します。 接続管理プログラムおよびクライエット、 すなわちオープン・コネクションを保守するプロセスの使用により、Live Connection は、 データベースへの接続または Java 仮想マシンの開始時のオーバーヘッドを除去します。

Live Connection は、構成ファイル dtwcm.cnf を使用して、 開始すべきクライエットを決定します。 このファイルは、Live Connection とともに使用されるクライエットごとの管理情報および定義を含んでいます。 Live Connection に関してさらに詳しく知りたい場合は、 接続管理を参照してください。

図 6 で示したサンプルの構成ファイルは、以下のタイプの情報を含んでいます。

図 6. Live Connection の構成ファイル




  1  CONNECTION_MANAGER{
 2  MAIN_PORT=7100	
 3  ADMIN_PORT1=7101
 4  ADMIN_PORT2=7102
 5  }
 6
 7  CLIETTE DTW_SQL:CELDIAL{
 8  MIN_PROCESS=1		
 9  MAX_PROCESS=5		
10  START_PRIVATE_PORT=7200		
11  START_PUBLIC_PORT=7210	
12  EXEC_NAME=./dtwcdb2
13  DATABASE=CELDIAL		
14  LOGIN=marshall		
15  PASSWORD=stlpwd		
16  }
17
18  CLIETTE DTW_JAVAPPS{	
19  MIN_PROCESS=1	
20  MAX_PROCESS=5		
21  START_PRIVATE_PORT=7300	
22  START_PUBLIC_PORT=7310	
23  EXEC_NAME=./javaapp	
24  }


  • 行 1 〜 5 は、構成ファイルに必要であり、
    Live Connection とともに使用される一意的なポート番号を定義します。

  • 行 7 〜 16 は、すべてのデータベース・クライエットを定義し、クライエット名、
    実行すべきプロセスの数、データベース名、ポート番号、
    およびクライエットの実行可能ファイルを識別します。
    DB2 データベースに接続のためのユーザー ID およびパスワードのような、追加情報を組み込むこともできます。
    これらの追加値は、行 13 〜 15 に示されています。

  • 行 19 〜 25 は、Java アプリケーションのためのすべてのクライエットを定義し、
    クライエット名、実行すべきプロセスの数、一意的なポート番号、
    およびクライエットの実行可能ファイルを識別します。


事前準備 : Live Connection の構成をカスタマイズする前に、 以下のステップの後のヒントを読んでおいてください。

Live Connection のポートの構成 :

  1. エディターで構成ファイル dtwcm.cnf を開く。

  2. Live Connection の以下の 3 つのポート番号を構成する。 図 6 は、デフォルトのポート番号を表示しています。 これらの番号が一意的でない場合、番号を一意的なポート番号に変更しなければなりません。

  3. 重要: MAIN_PORT の値が、 Net.Data 初期設定ファイルの DTW_CM_PORT の値に一致していることを確認してください。

データベースのクライエットの構成するには、以下を行います。

  1. クライエットの環境ステートメントを入力する。

    CLIETTE type:db_name
    

    パラメーター:

    type
    言語環境とクライエットを関連付ける名前。 有効なタイプのリストについては、*** ページを参照してください。

    db_name
    データベースのクライエット名。 これは、クライエットが関連付けられているデータベース、 たとえば MYDBASE と同じ場合がよくあります。 しかし、db_name は、別の名前にすることもできます。

    db_name は、Oracle 言語環境を使用する場合は、任意選択です。

  2. MIN_PROCESS および MAX_PROCESS の値を決定する。MIN_PROCESS は、接続管理プログラムが開始したときに、開始すべきプロセスの数を指定します。 その後、同時要求の追加が必要になると、接続管理プログラムは、さらに多くのクライエットを開始し、 指定された MAX_PROCESS の値に達するまで、必要に応じて 1 つずつ追加していきます。使用する値は、パフォーマンスに影響を与えますが、後で変更することができます。

    MIN_PROCESS および MAX_PROCESS ステートメントを入力します。

    MIN_PROCESS=min_num
    MAX_PROCESS=max_num
    

    パラメーター :

    min_num
    接続管理プログラムが開始したときに開始すべきクライエット・プロセスの数。 このクライエットの数に見合うだけの使用可能な一意的なポート番号を用意しておかなければなりません。

    max_num
    同時に実行できるクライエットの最大数。 このクライエットの数に見合うだけの使用可能な一意的なポート番号を用意しておかなければなりません。

  3. ユーザー・システム上でデータベースのクライエットに使用するポート番号を決定する。 これらの番号は、キャッシュ管理プログラムあるいは他のアプリケーションに使用されるポート番号と競合しないように、一意的でなければなりません。 各クライエットは、2 つのポートを使用します。ポートの集合を指定する場合、使用するポート番号の範囲を指定しなければなりません。 最初の 2 つの値は、START_PUBLIC_PORT とSTART_PRIVATE_PORT です。 もう 1 つは MAX_PROCESS で、これはクライエットの最大数を示しています。以下の例は、どのポート番号を使用すべきかを示しています。
    START_PUBLIC_PORT=1000
    START_PRIVATE_PORT=1010
    MAX_PROCESS=5
    

    この例は、以下のポートを使用しています。

    1000 1010

    1001 1011

    1002 1012

    1003 1013

    1004 1014

    よくある誤りは、使用するポート番号を 2 組のクライエットの間でオーバーラップさせたり、キャッシュ管理プログラムのポート番号とオーバーラップさせることです。システム管理者に相談して、使用を計画しているポート番号を必ず使用可能にしてください。 ご使用のオペレーティング・システムの README ファイルには、 使用しているオペレーティング・システムで有効なポート番号はどれかについての一般的なガイドラインがあります。

  4. クライエットの実行可能ファイルの名前を指定します。 このファイル名は、以下のように指定されます。
    EXEC_NAME=./dtwcxxx
    

    ここで、xxx はデータベースの型識別子です。 以下の有効な実行可能ファイル名については、表 7 を参照してください。

    表 7. クライエットの実行可能ファイル名
    クライエットの説明 クライエットのタイプ 名前 使用可能なプラットフォーム
    UNIX Windows NT または OS/2 AIX NT OS/2 HP SUN SCO
    DB2 プロセスのクライエット DTW_SQL dtwcdb2 dtwcdb2.exe Y Y Y Y Y N
    ODBC プロセスのクライエット DTW_ODBC dtwcodbc dtwcodbc.exe Y Y N N N N
    Sybase プロセスのクライエット DTW_SYB dtwcsyb dtwcsyb.exe Y Y N N N N
    Oracle プロセスのクライエット DTW_ORA dtwcora dtwcora.exe Y Y N N N N

  5. クライエットが関連付けられているデータベース名を指定する。

    DATABASE=db_name
    

    ここで、db_name は、クライエットが関連付けられているデータベース名 (たとえば、MYDBASE) です。

  6. オプション : LOGIN および PASSWORD 変数のデフォルト値を変更します。 これにより、Net.Data は、DB2 のデータベースに接続するのと同じユーザー ID を使用し、接続管理プログラムを開始します。これらのデフォルト値を指定することにより、この情報を構成ファイルに配置するのを避けることができます。たとえば、図 6 のサンプル構成ファイルの 14 〜 15 行を以下の行に置き換えます。
    LOGIN=*USE_DEFAULT
    PASSWORD=*USE_DEFAULT
    
    ヒント: 構成ファイルで複数のクライエット記入項目を定義すると、 さまざまなデータベース・ログインと特定のデータベースのパスワードを指定することができます。

Java アプリケーションのクライエットを構成するには、以下のようにします。

  1. クライエットの環境ステートメントを入力する。

    CLIETTE DTW_JAVAPPS
    

  2. MIN_PROCESS および MAX_PROCESS の値を決定する。MIN_PROCESS は、接続管理プログラムが開始したときに、開始すべきプロセスの数を指定します。 その後、同時処理の追加が必要になると、接続管理プログラムは、さらに多くのクライエットを開始し、指定された MAX_PROCESS の値に達するまで、必要に応じて 1 つずつ追加していきます。使用する値は、パフォーマンスに影響を与えますが、後で変更することができます。

    MIN_PROCESS および MAX_PROCESS ステートメントを入力します。

    MIN_PROCESS=min_num
    MAX_PROCESS=max_num
    

    パラメーター:

    min_num
    接続管理プログラムが開始したときに開始されるクライエット・プロセスの数。 このクライエットの数に見合うだけの使用可能な一意的なポート番号を用意しておかなければなりません。

    max_num
    同時に実行可能な追加クライエットの最大数。 このクライエットの数に見合うだけの使用可能な一意的なポート番号を用意しておかなければなりません。

  3. ユーザー・システム上でデータベースのクライエットに使用するポート番号を決定する。 これらの番号は、キャッシュ管理プログラムあるいは他のアプリケーションに使用されるポート番号と競合しないように、一意的でなければなりません。 各クライエットは、2 つのポートを使用します。ポートの集合を指定する場合、使用するポート番号の範囲を指定しなければなりません。 最初の 2 つの値は、START_PUBLIC_PORT とSTART_PRIVATE_PORT です。 もう 1 つは MAX_PROCESS で、これはクライエットの最大数を示しています。以下の例は、どのポート番号を使用すべきかを示しています。
    START_PUBLIC_PORT=1000
    START_PRIVATE_PORT=1010
    MAX_PROCESS=5
    

    この例は、以下のポートを使用しています。

    1000 1010

    1001 1011

    1002 1012

    1003 1013

    1004 1014

    よくある誤りは、使用するポート番号を 2 組のクライエットの間でオーバーラップさせたり、キャッシュ管理プログラムのポート番号とオーバーラップさせることです。システム管理者に相談して、使用を計画しているポート番号を必ず使用可能にしてください。 ご使用のオペレーティング・システムの README ファイルには、 使用しているオペレーティング・システムで有効なポート番号はどれかについての一般的なガイドラインがあります。

Live Connection の構成のためのヒント :

CGI を使用していて、いくつかのデータベースだけに Live Connection を使用させたい場合、 単に、構成ファイルに、希望するデータベースをリストします。Net.Data が Net.Data のマクロを処理していて、SQL セクションに出会った場合、Net.Data は、接続管理プログラムに、特定のクライエットを要求します。 接続管理プログラムが、そのタイプのクライエットを持っていない場合、接続管理プログラムは、NO_CLIETTE_AVAIL メッセージで応えます。 Net.Data は、その代わりに、DLL バージョンでその要求を処理します。

接続管理プログラムを、Windows NT のサービスとして、自動的に開始するには、以下のようにします。

Windows NT 上では、接続管理プログラムを、コマンド行からではなく、Windows NT のサービスとして開始させるよう指定することができます。 接続管理プログラムを Windows NT のサービスとして実行すると、マシンを開始するたびに、接続管理プログラムを自動的に開始させることができます。

ヒント : 自動的に接続管理プログラムを開始するようにセットアップする前に、 接続管理プログラムをコマンド行から開始し、 Live Connection の構成ファイルが正しいことを確認します。


CGI と一緒に使用するためのWeb サーバーの構成

コモン・ゲートウェイ・インターフェース (CGI) は、Net.Data のようなアプリケーション・プログラムを、Web サーバーから起動することができるようにする業界標準のインターフェースです。 Net.Data の CGI サポートにより、 Net.Data を使い慣れた Web サーバーと一緒に使用することができます。

Net.Data が起動されるように Map、Exec、 および Pass のディレクティブを HTTP 構成ファイルに追加することによって、 Net.Data を起動するように Web サーバーを構成します。

勧告 : HTTP 構成ファイル内でディレクティブを Map、Exec、 Pass の順序で編成し、ディレクティブが無視されないようにします。 たとえば、以下の Pass ディレクティブが Map または Exec のディレクティブより先になると、 Map と Exec のディレクティブは無視されます。

Pass /*

Map ディレクティブ
Map ディレクティブは、形式 /cgi-bin/db2www/* を使用する記入項目を、 システム上の Net.Data プログラムが入っているライブラリーにマップします。 (ストリングの終わりのアスタリスク (*) は、ストリングの後に続く任意の項目を参照します。) ディレクティブでは大文字と小文字が区別されるので、 大文字と小文字の両方のマップ・ステートメントが含まれます。

Exec ディレクティブ
Exec ディレクティブにより、 Web サーバーは CGI ライブラリーの CGI プログラムを実行することができます。 プログラムが常駐するライブラリー (プログラム自体ではなく) をディレクティブに指定します。

Pass ディレクティブ

Net.Data は Pass ディレクティブを使用しません。 URL を単純化したい場合は、MACRO_PATH で説明するように、 Net.Data 初期設定ファイルの MACRO_PATH ステートメントを使用します。


FastCGI のための Net.Data の構成

Net.Data は、Apache Web サーバーおよび Lotus Domino Go Webserver 上で、 FastCGI プロセスとして実行することができます。 FastCGI は、CGI の信頼度で、他の Web API プログラムと同様のパフォーマンスを提供します。 FastCGI は、AIX および Sun Solaris のオペレーティング・システムでサポートされます。

事前準備 :

FastCGI を使用する前に、前提条件となっている以下の製品のインストールを必ず完了しているようにしてください。

Net.Data for FastCGI を構成するには、以下を行います。

  1. 使用しているオペレーティング・システムの Web サーバーおよび FastCGI の構成ファイルを構成する。

    Apache Web サーバーの場合 :
    http.conf ファイルを更新する。

    • 新規アプリケーションを以下のように宣言する。
      AppClass inst_dir
      -processes proc_num
      -initial-env LIBPATH=libpath
      -initial-env ORACLE_HOME=oracle_path
      -initial-env ORACLE_SID=oracle_instance
      -initial-env SYBASE=sybase_path
      -initial-env DSQUERY=sybase_instance
      -initial-env DB2INSTANCE=db2_instance
      -initial-env RXQUEUE_OWNER_PID=REXX_perf_var
      -initial-env LANG=locale
       
      

    • FastCGI モジュールを以下のように宣言する。
      <location /fcgi-bin>
      SetHandler fastcgi-script
      </location>
      

    Domino Go Webserver の場合 :
    httpd.conf および fcgi.conf ファイルを更新する。

    • httpd.conf ファイルで、以下のようにサービス・セクションを宣言する。
      ServerInit /u/mydir/http/fcgi-bin/fcgi.o:FCGIInit
      /u/mydir/http/fcgi.conf service/fcgi-bin/*
      /u/mydir/http/fcgi-bin/fcgi.o:FCGIDispatcher*ServerTerm
      /u/mydir/http/fcgi-bin/fcgi.o:FCGIStop
      

    • fcgi.conf ファイルで、以下のようにアプリケーションを宣言する。
      Local {
      Exec inst_dir
      Role Responder
      URL /fcgi-bin/db2www
      BindPath /tmp/db2www.ibm
      NumProcesses proc_num
      Environ LIBPATH=libpath
      Environ ORACLE_HOME=oracle_path
      Environ ORACLE_SID=oracle_instance
      Environ SYBASE=sybase_path
      Environ DSQUERY=sybase_instance
      Environ DB2INSTANCE=db2_instance
      Environ RXQUEUE_OWNER_PID=REXX_perf_var
      Environ LANG=locale
      }
      
    パラメーター:

    inst_dir
    Net.Data の実行可能ファイルのパスおよびディレクトリー名

    Apache の場合 :

    AppClass /u/mydir/apache/fcgi-bin/db2www
    

    Domino Go Webserver の場合 :

    Exec /u/mydir/http/fcgi-bin/db2www
    

    Role Responder
    Domino Go Webserver にのみ要求されるキーワード

    URL
    Domino Go Webserver にのみ要求されるキーワードおよび URL アドレス。URL は、EXEC_PATH ステートメントに対して指定されたパスを指します。

    BindPath
    AIX 上の Domino Go Webserver のみに要求されるキーワードおよびパス・ステートメント。 Net.Data および FastCGI によって使用される固有の UNIX のソケットのパス。

    proc_num
    同時にハンドル可能な要求数。 デフォルトは 1 です。 しかし、アプリケーションの要求に基づき、 パフォーマンスが許すところまで大きくしても構いません。調整に関する情報については、FastCGI の使い方を参照してください。

    Apache の場合 :

    -processes 7
    

    ICS あるいは Domino Go Webserver の場合 :

    NumProcesses 7
    

    libpath
    Net.Data の初期設定ファイルの各 ENVIRONMENT ステートメントで宣言された LIBPATH (共有ライブラリーあるいは DLL) ステートメント。DB2 にアクセスしている場合は、LIBPATH ステートメントには、 DB2 UDB ライブラリー・ディレクトリーへのパスが含まれていなければなりません。 たとえば、以下のような場合です。
    /usr/lpp/db2_05_00/lib
    

    Apache の場合 :

    -initial-env LIBPATH=/u/mydir/apache/lib:/u/mydir/apache:/usr/lib
    

    Domino Go Webserver の場合 :

    Environ LIBPATH=/u/mydir/http/lib:/u/mydir/http:/usr/lib
    

    oracle_path
    Oracle 使用時に必要です。Oracle のデータベースの実行可能ファイルのパスおよびディレクトリー。

    Apache の場合 :

    -initial-env ORACLE_HOME=/home.native/oracle/product/7.2
    

    Domino Go Webserver の場合 :

    Environ ORACLE_HOME=/home.native/oracle/product/7.2
    

    oracle_instance
    Oracle 使用時に必要です。Oracle のデータベースのインスタンス。 Oracle には Live Connection を使用しなければなりません。

    Apache の場合 :

    -initial-env ORACLE_SID=mvpdb2 
    

    Domino Go Webserver の場合 :

    Environ ORACLE_SID=mvpdb2
    

    sybase_path
    Sybase の使用時に必要です。Sybase のデータベースの実行可能ファイルのパスおよびディレクトリー。

    Apache の場合 :

    -initial-env SYBASE=/home.native/sybase/product
    

    Domino Go Webserver の場合 :

    Environ SYBASE=/home.native/sybase/product
    

    sybase_instance
    Sybase の使用時に必要です。Sybase のデータベースのインスタンス。 Sybase には Live Connection を使用しなければなりません。

    Apache の場合 :

    -initial-env DSQUERY=SybaseAIX 
    

    Domino Go Webserver の場合 :

    Environ DSQUERY=SybaseAIX
    

    db2_instance
    DB2 使用時に必要です。DB2 のデータベースのインスタンス。

    Apache の場合 :

    -initial-env DB2INSTANCE=wwwinst 
    

    Domino Go Webserver の場合 :

    Environ DB2INSTANCE=wwwinst 
    

    REXX_perf_var
    AIX で REXX を使用するときに必要です。 パフォーマンス変数は、AIX オペレーティング・システム上で、 FastCGI および REXX と一緒に使用します。デフォルトは 0 です。 他の製品およびオペレーティング・システムの場合、Net.Data のマクロでこの変数を宣言します。 この変数についての詳細は、付録 B. Net.Data for AIX を参照してください。

    Apache の場合 :

    -initial-env RXQUEUE_OWNER_PID=0
    

    Domino Go Webserver の場合 :

    Environ RXQUEUE_OWNER_PID=0        
    

    ロケール
    UNIX のロケール変数。米国英語には、En_US を使用します。

    Apache の場合 :

    -initial-env LANG=En_US
    

    Domino Go Webserver の場合 :

    Environ LANG=En_US
    

  2. Apache の場合 : fgi-bin ディレクトリーを、新規のスクリプトのエイリアス ScripAlias /fcgi-bin/ /u/mydir/apache/fci-bin として、srm.conf ファイルに追加します。

  3. 静的あるいは動的に生成された Web ページの任意のハイパーリンクを、CGI-BIN から FCGI-BIN へ移送します。たとえば、以下のような場合です。
    <A HREF="http://server/fcgi-bin/db2www/filename.ext/block/
    [?name=val&...]">any text</A>
    

  4. CGI-BIN ではなく、FCGI-BIN を使って Net.Data の URL 呼び出しのためのエンド・ユーザーの文書を変更します。 たとえば、以下のような場合です。
    http://server/fcgi-bin/db2www/filename.ext/block/[?name=val&...]
    

Java サーブレットおよび Java Beans と一緒に使用するためのNet.Data の構成

サーブレットの命令、登録および使用については、ご使用の Web サーバー・ドキュメンテーションを参照してください。 Net.Data のサーブレットは、NetDataServlets.jar ファイルに含まれています。 ご使用の Web サーバーでは、 inst_dir/servlet-lib/NetDataServlets.jar および inst_dir/servlet-lib を、 ユーザーの CLASSPATH に追加する必要があります。

Web サーバーのインストールと Web サーバーの構成ファイルのディレクティブの詳細については、 ご使用の Web サーバーの資料を参照してください。


Web サーバー API と一緒に使用するための Net.Data の構成

CGI ではなく、Web サーバーのアプリケーション・プログラミング・インターフェース (API) を使用することにより、Net.Data のパフォーマンスを大きく改善することができます。 Net.Data は以下のサーバー API をサポートしています。

各 API の詳細については、 Web サーバー API の使い方および使用している Net.Data のバージョンの README ファイルを参照してください。

要件 : Net.Data を ICAPI、GWAPI、ISAPI、 または NSAPI モードで実行するには、 Net.Data の DLL または共用ライブラリーをサービス・ディレクティブとして使用するように、 Web サーバーを再構成しなければなりません。 再構成の後、Net.Data の初期設定ファイルに加えた変更が有効になるように、 Web サーバーを再始動しなければなりません。 デフォルトでは、Net.Data は CGI モードで実行されます。

以下のセクションでは、 Web サーバー API モードを実行するように Net.Data と Web サーバーを構成する方法について説明します。 一般的なステップと例が示されていますが、 それらは、ユーザーのオペレーティング・システムでは異なる場合があります。 特定の指示については、 ご使用のオペレーティング・システムの Net.Data の README ファイルを参照してください。

ICAPI および GWAPI を構成するには、以下を行います。

Lotus Domino Go Webserverは、IBM Internet Connection Secure Server に続く製品です。 アップグレードしている場合には、 新しい Lotus Domino Go Webserver を使用したいかもしれません。 GWAPI と ICAPI は同じ製品であり、 どちらの Web サーバーを使用しているかを区別するために名前が変更されているだけであることに注意してください。

  1. Web サーバーを停止する。

  2. ICAPI あるいは GWAPI DLL あるいは共有ライブラリーは、必ずサーバーの CGI-BIN あるいは ICAPI-LIB ディレクトリーにあるようにしてください。

    固有のファイルおよびディレクトリー名については、ご使用のオペレーティング・システムの Net.Data の README ファイルあるいはプログラム・ディレクトリーを参照してください。

  3. サービス・ステートメントを、ユーザーの Web サーバーの構成ファイル (httpd.conf あるいは httpd.cnf) に追加し、API を呼び出す。

    たとえば、以下のような場合です。

    Service /cgi-bin/db2www*   /usr/lpp/internet/server_root/cgi-bin/dtwicapi.o:dtw_icapi*
    

    固有のファイルおよびディレクトリー名については、ご使用のオペレーティング・システムの Net.Data の README ファイルを参照してください。

  4. Web サーバーを再始動する。

ICAPI および GWAPI は、既存のアプリケーションをサポートする完全互換性を持っています。 CGI に対して使用するのと同じ方法を使用して、URL、フォーム、あるいは、ICAPI や GWAPI とのリンクを呼び出します。 CGI を使用して実行に成功するマクロならどれでも、ICAPI または GWAPI、あるいはその両方を使用しても実行に成功します。 これらのマクロに対して変更を加える必要はありません。

ISAPI を構成するには、以下のようにします。

  1. Web サーバーを停止する。

  2. Net.Data に付属している ISAPI 対応の DLL を、サーバーのサブディレクトリーにコピーします。 たとえば、以下のような場合です。
    /inetsrv/scripts/dtwisapi.filetype
    

    ここで、filetype は Window NT および OS/2 用の .dll であり、 .o は UNIX オペレーティング・システム用です。

    固有のファイルおよびディレクトリー名については、ご使用のオペレーティング・システムの Net.Data の README ファイルを参照してください。

  3. ISAPI は CGI 処理をバイパスするため、 フォームおよびリンクで URL の cgi-bin/db2www/ の部分は必要ありません。 代わりに、dtwisapi.filetype を使用します。 たとえば、以下の URL は、 Net.Data を CGI プログラムとして起動します。
    http://server1.stl.ibm.com/cgi-bin/db2www/test1.d2w/report
    

    次に、以下の URL を使用して Net.Data を ISAPI プラグインとして起動する必要があります。

    http://server1.stl.ibm.com/scripts/dtwisapi.dll/test1.d2w/report
    

  4. MACRO_PATH で指定されるディレクトリーまたは Web サーバーの現行ディレクトリーの下のサブディレクトリー /order/ に、 ユーザーのマクロ test1.d2w を保管する場合には、 以下の URL を使用して CGI モードの Net.Data を起動します。
    http://server1.stl.ibm.com/cgi-bin/db2www/orders/test1.d2w/report
    

    次に、Net.Data を ISAPI モードで起動するための同等の URL は、以下のとおりです。

    http://server1.stl.ibm.com/scripts/dtwisapi.dll/orders/test1.d2w/report
    

  5. Web サーバーを再始動する。

NSAPI を構成するには、以下のようにします。

  1. Web サーバーを停止する。

  2. Net.Data に付属している NSAPI 対応の DLL を、サーバーのディレクトリーにコピーする。 たとえば、以下のような場合です。
    /netscape/server/bin/httpd/dtwnsapi.filetype
    

    ここで、filetype は Window NT および OS/2 用の .dll であり、 .o は UNIX オペレーティング・システム用です。

    固有のファイルおよびディレクトリー名については、ご使用のオペレーティング・システムの Net.Data の README ファイルを参照してください。

  3. サーバーの構成ファイルに、以下にリストされている変更を加えます。 オペレーティング・システムの違いについては、ご使用のオペレーティング・システムの Net.Data の README ファイルを参照してください。
    obj.conf ファイルの最初に以下を追加します。
    Init fn="load-modules" shlib="<path>dtwnsapi.dll" funcs=dtw_nsapi
    
    obj.conf Services ディレクティブに、以下を追加します。
    Service fn="dtw_nsapi" method=(GET|HEAD|POST)
      type="magnus-internal/d2w"
     
    
    mime.types このタイプ (d2w はマクロのデフォルト拡張子) を追加します。 任意の 2 文字を組み合わせて指定できます。
    type=magnum-internal/d2w exts=d2w
    

  4. Net.Data のマクロ・ファイルを、netdata/macro ディレクトリーから、 以下のサーバーのルート文書ディレクトリーに移動する。
    /netscape/server/docs/
    

  5. 初期設定ファイルでは、 サーバーのルートの文書ディレクトリーを、MACRO_PATH ステートメントに追加します。 この変更により、Net.Data は、マクロ・ファイルをどこで探せばよいかが分かります。

  6. NSAPI は CGI 処理をバイパスするため、 フォームおよびリンクで URL の cgi-bin/db2www/ の部分は必要ありません。 d2w ファイルの型をもつファイルは Net.Data のマクロであることを、 サーバーは知っています。 それは、Netscape の構成ファイルを変更したときに、それを定義したからです。たとえば、以下の URL は、Net.Data を CGI プログラムとして起動します。
    http://server1.stl.ibm.com/cgi-bin/db2www/test1.d2w/report
    

    以下の URL は、Net.Data を NSAPI プラグインとして起動します。

    http://server1.stl.ibm.com/test1.d2w/report
    

  7. Web サーバーを再始動する。

Net.Data のマクロをいくつものディレクトリーに保持している場合は、最後の 3 つのステップ が次のように変わります。

  1. そのディレクトリーと、そこに含まれている Net.Data のマクロを一緒に、 サーバーのルート文書ディレクトリーに移動する。

  2. 初期設定ファイルの MACRO_PATH 変数を更新して、マクロ・ファイルが位置するすべてのディレクトリーおよびサブディレクトリーを含める。

  3. これらの Net.Data のマクロを指すリンクおよびフォームを変更し、そのディレクトリー名を保持する。 たとえば、CGI モードで実行している場合、 以下の URL は、/orders/ ディレクトリーに保管されている Net.Data のマクロを呼び出します。
    http://server1.stl.ibm.com/cgi-bin/db2www/orders/test1.d2w/report
    

    更新された URL は、NSAPI モードで Net.Data を起動するために使用され、 以下のように短くなりますが、ディレクトリー名は保持します。

    http://server1.stl.ibm.com/orders/test1.d2w/report
    

Net.Data の管理ツールを用いた Net.Data の構成

Net.Data の管理ツールは、Net.Data の初期設定ファイル (DB2WWW.INI)、 および Windows NT、AIX、 そして OS/2 オペレーティング・システム上の Live Connection (dtwcm.cnf) の構成ファイルの構成および管理を支援してくれます。 このツールを使用すると、以下のタスクを完成させることができます。

管理ツールのセットアップとソフトウェア前提条件を満たしていることの確認についてには、 事前準備を参照してください。

事前準備

  1. Net.Data の言語環境、データベース、クライエット、ポート、および構成変数の構成のプランを立てる。

  2. CD-ROM から Net.Data をインストールする。

  3. Java の実行時ライブラリー (オペレーティング・システムごとの JDK 1.1 およびそれ以降のバージョン) をインストールする。 詳しくは、 ご使用のオペレーティング・システムの Net.Data の README ファイルをチェックしてください。

    JDK をインストールした後、 CLASSPATH に classes.zip があることを確認してください。

  4. DB2 Universal Database と一緒にパッケージングされている IBM JDBC ドライバーをインストールした場合は、Java の CLASSPATH ステートメントに、そのドライバーを追加し、DB2 のログイン・テストを使用可能にする。

  5. Net.Data の管理ツールのプログラムが格納されているディレクトリーに変更する。

    OS/2 および Windows NT の場合 :
    inst_dir\connect\admin_directory。 ここで inst_dir は、インストール中に Net.Data に対して指定したディレクトリーで、 admin_directory は、管理ツールのファイルが存在するディレクトリーです。

    AIX の場合 :
    /usr/lpp/internet/db2www/db2.v2/admin directory。ここで admin_directory は、管理ツールのファイルが存在するディレクトリーです。

管理ツールの開始

使用するオペレーティング・システムによって、管理ツールの開始方法が異なります。

OS/2 および Windows NT の場合:

IBM Net.Data バージョン 2 のフォルダーから、 「Net.Data の管理ツール (Net.Data Admin Tool)」アイコンを選択します。

AIX の場合:

Net.Data のインストール・ディレクトリー (inst_dir) に変更します。 コマンド行から、ndadmin を入力し、ツールを開始します。

管理ツールが立ち上げられ、 「Net.Data の管理 (Net.Data Administration)」ノートブックが表示されます。

パス・ステートメントの構成

パス (Path)」ページを使用して、Net.Data が、Net.Data のマクロの処理に必要なファイルを見つけるためのパス・ステートメントを追加、変更、あるいは削除します。 これらのステートメントは、パス構成ステートメントで説明されています。図 7 は、「パス (Path)」ページを示しています。

図 7. Net.Data の管理ツールの「パス (Path)」ページ
Net.Data の管理ツールのパス のページ

構成のヒント : HTML ファイルのタイプは、1 つのパスしか持つことができません。

パス・ステートメントを追加するには、以下を行います。

  1. 管理ツールを開始する。

  2. パス (Path)」ページから、ファイル・タイプを選択し、「ファイル・タイプ (File type)」から、たとえば、「実行 (Exec)」を選択する。

  3. ディレクトリーの編集 (Edit directory)」フィールドで、新規のパスを入力し、「追加 (Add)」ボタンをクリックする。

    指定されたパスが存在しない場合は、警告ウィンドウがオープンします。 ディレクトリーが選択されていない場合は、新規のディレクトリーが、リストの最後の項目として追加されます。

  4. 管理ツールをクローズするか、別のタブをクリックして、追加の構成タスクを完了する。

パス・ステートメントを変更するには、以下を行います。

  1. 管理ツールを開始する。

  2. パス (Path)」ページで、「ファイル・タイプ (File type)」リストから変更したいファイル・タイプを選択する。

  3. ディレクトリーの選択 (Directory selection)」リストで、変更したいパスを選択する。選択されたパスが、「ディレクトリーの編集 (Edit directory)」フィールドでオープンします。

  4. ディレクトリーの編集 (Edit directory)」フィールドでパスを変更し、「変更 (Modify)」ボタンをクリックする。 入力したパスが存在しない場合は、警告ウィンドウがオープンします。

  5. 管理ツールをクローズするか、別のタブをクリックして、追加の構成タスクを完了する。

パス・ステートメントを削除するには、以下を行います。

  1. 管理ツールを開始する。

  2. パス (Path)」ページで「ファイル・タイプ (File type)」リストから削除したいファイル・タイプを選択する。

  3. ディレクトリーの選択 (Directory selection)」フィールドで、削除したいパスを選択する。 選択されたパスが、「ディレクトリーの編集 (Edit directory)」フィールドでオープンします。

  4. 削除 (Delete)」ボタンをクリックする。

  5. 管理ツールをクローズするか、別のタブをクリックして、追加の構成タスクを完了する。

ポートの構成

ポート (Port)」ページを使用して、Net.Data が使用する TCP/IP のポート番号を指定します。 図 8 は、「ポート (Port)」ページを示しています。

図 8. Net.Data の管理ツールのポート・ページ
Net.Data の管理ツールのポート・ページ

TCP/IP のポート番号を指定するには、以下のようにします。

  1. 管理ツールを開始する。

  2. ポート (Port)」ページで、ポート・フィールドごとに一意のポート番号を入力します。 管理ツールは、タブで次のフィールドに移動したときに、各フィールドに入力したポート番号を検査します。

  3. 管理ツールをクローズするか、別のタブをクリックして、追加の構成タスクを完了する。

クライエットの構成

クライエット (Cliette)」ページを使用して、 Live Connection のデータベースのクライエットを追加、変更、あるいは削除します。 また、データベースおよびデータベースのクライエットの管理者のユーザー ID とパスワードを管理することもできます。クライエットについての詳細は、接続管理で提供されています。図 9 は、「クライエット (Cliette)」ページを示しています。

図 9. Net.Data の管理ツールのクライエットのページ
Net.Data の管理ツールのクライエットのページ

クライエットを追加するには、以下のように行います。

  1. 管理ツールを開始する。

  2. クライエット (Cliette)」ページで、「クライエット名 (Cliette name)」リストから、「 <新規 ... (NEW...)>」を選択する。 「クライエットの追加 (Add a cliette)」ウィンドウがオープンします。

    図 10. Net.Data の管理ツールの「クライエットの追加 (Add a Cliette)」ウィンドウ
    Net.Data の管理ツールの「クライエットの追加 (Add Cliette)」ウィンドウ

    暗号化が使用可能になっている場合には、 初めてクライエットを作成したり変更したときに、 暗号化パスワードの入力をプロンプト指示されます。このパスワードは保管されるので、その後は再入力する必要はありません。

  3. タイプ (Type)」リストから、クライエットのタイプを選択する。

  4. 名前 (Name)」フィールドに、新規のクライエット名を入力する。 この名前は、データベースの名前、あるいは別の一意のクライエット名にすることができます。たとえば、MYCLIETTE です。

  5. 暗号パスワード (Encryption password)」フィールドが使用可能になっていれば、暗号パスワードを入力する。 管理ツールがパスワードを保管してくれるため、パスワードを再入力する必要はありません。

  6. 追加 (Add)」ボタンをクリックします。

    新規クライエットが作成され、クライエット・リストの一番下に追加されます。 さらに、新規の名前が強調表示され、そのクライエットのデフォルトのプロパティーが、「プロパティー (Properties)」グループ・ボックスに表示されます。これらの値を変更して、ユーザーの構成に適合させることができます。

  7. 管理ツールをクローズするか、別のタブをクリックして、追加の構成タスクを完了する。

クライエットを変更するには、以下のように行います。

  1. 管理ツールを開始する。

  2. クライエット (Cliette)」ページで、「クライエット名 (Cliette name)」リストから変更したいクライエット名を選択する。クライエットのプロパティーが、「プロパティー (Properties)」グループ・ボックスに表示されます。

  3. 必要に応じて、「プロパティー (Properties)」グループ・ボックスからプロパティーを変更する。

    1. タイプ (Type)」フィールドは、定義中のクライエットのタイプを表示し、言語環境のタイプ名に対応します。 Net.Data は、ユーザーが新規のクライエットを追加すると、このフィールドに追加し、選択項目が、「クライエットの追加 (Add a Cliette)」ウィンドウの「クライエット・タイプ (Cliette type)」リストで定義されます。

    2. 名前 (Name)」フィールドは、クライエット名を表示します。普通この名前は、データベースの名前です。 Net.Data は、新規のクライエットを追加すると、このフィールドに追加します。

    3. 接続管理プログラムが起動したときに開始することができるクライエット・プロセスの数を、「最小プロセス (Min process)」フィールドに入力します。 プロセスごとに、一意のポート・アドレスが必要になります。最小プロセス値についての詳細は、Live Connection の構成を参照してください。

    4. 接続管理プログラムを開始したときに開始したプロセスに加えて、同時に実行することができるクライエット・プロセスの数を、「最大プロセス (Max process)」フィールドに入力する。 プロセスごとに、一意のポート・アドレスが必要になります。 最大プロセス値の詳細については、Live Connection の構成を参照してください。

    5. 一意のポート番号を「プライベート・ポート (Private port)」フィールドに入力し、接続管理プログラムと共に開始するクライエット・プロセスと一緒に使用するための開始ポート番号を指定する。 「最小プロセス (MIN Process)」値で指定された処理ごとに、追加ポート番号が使用されます。 たとえば、「プライベート・ポート (Private port)」にポート番号 7012、 最小プロセス (Min process)」に 5 を指定すると、 ポート番号 7012 〜 7016 が使用されます。 この番号は、システムでは、他のポート割り当てと競合してはいけません。

    6. 一意のポート番号を、「パブリック・ポート (Public port)」フィールドに入力し、追加プロセスが開始されたときに開始されるクライエット・プロセスと一緒に使用される開始ポート番号を、「最大プロセス (Max process)」フィールドで指定された番号まで指定する。 追加ポート番号が、プロセスごとに使用されます。たとえば、「パブリック・ポート (Public port)」にポート番号 7020 を指定し、「最大プロセス (Max process)」に値 5 を指定すると、ポート番号 7020 〜 7024 が使用されます。この番号は、システムでは、他のポート割り当てと競合してはいけません。

    7. 実行ファイル名 (Exec name)」フィールドには、 クライエットの実行可能ファイルの名前が表示されます。

  4. クライエットをデータベースと一緒に使用している場合は、必要に応じて、「データベース (Database)」の値を変更する。

    1. クライエットが関連付けられているデータベースのデータベース名、たとえば MYDBASE、を「データベース名 (Database name)」フィールドで指定する。

    2. バインド・ファイル (Bind file)」フィールドは、使用中のクライエットのタイプのバインド・ファイルの名前とパスを含んでいます。

    3. ログイン (Login)」フィールドは、データベースに接続するためのログイン・ユーザー ID を指定します。

    4. パスワードの変更 (Change password)」押しボタンは、「データベースのパスワードの変更 (Change Database Password)」ウィンドウをオープンする。暗号化パスワードと新規のパスワードを、2 回入力します。 「機密保護 (Security)」プルダウン・メニューで指定される暗号化関数を使用して、データベースのパスワードを暗号化することができます。

  5. ファイル (File)」を選択し、次に「保管 (Save)」を選択して、変更を保管する。

  6. 管理ツールをクローズするか、別のタブをクリックして、追加の構成タスクを完了する。

DB2 データベースのログオンと接続をテストするには、以下を行います。

  1. 管理ツールの「クライエット (Cliette)」ページで、「DB2 テストのログオン (DB2 test logon)」押しボタンをクリックする。 テストが完了すると確認ウィンドウがオープンし、接続テストの状況が表示されます。

  2. ウィンドウをクローズし、構成を続行する、あるいは管理ツールをクローズする。

クライエットを削除するには、以下を行います。

  1. 管理ツールを開始する。

  2. クライエット (Cliette)」ページで、「クライエット名 (Cliette name)」リストから、削除したいクライエットの名前を選択する。

  3. 削除 (Delete)」ボタンをクリックする。

  4. 管理ツールをクローズするか、別のタブをクリックして、追加の構成タスクを完了する。

クライエットのユーザー ID およびパスワードの暗号化をオンにするには、以下を行います。

暗号化は、データベースとクライエットとの接続のための機密保護を提供します。 暗号化をオンにすると、 Live Connection の構成ファイルのデータベースのすべてのパスワードが暗号化され、 アクセスと復号のための暗号が必要になります。

要件 : 暗号化を使用するには、Net.Data バージョン 2 の Live Connection の構成ファイルを使用しなければなりません。

  1. 重要 : 使用している Live Connection の構成ファイル <path>dtwcm.cnf のコピーをバックアップしてください。 暗号化パスワードを紛失したり、データベースのパスワードを復号してパスワードを復元したい場合に、このファイルが必要になります。

  2. 管理ツールの「クライエット (Cliette)」ページで、「機密保護 (Security)」 -> 「暗号化をオン (Turn encryption on)」としてプルダウン・メニューのオプションを選択する。「暗号化をオン (Turn Encryption On)」確認ウィンドウがオープンします。

  3. はい (Yes)」を押して、続行する。「暗号化パスワード (Encryption Password)」ウィンドウがオープンします。

  4. 暗号化されたパスワードを持つクライエットを操作するための許可を得るために、パスワードを 2 回入力する。

  5. OK」をクリックして、新規のパスワードを定義し、ユーザーのクライエットのデータベースのパスワードをすべて暗号化する。

クライエットのユーザー ID およびパスワードをオフにするには、以下を行います。

  1. 管理ツールの「クライエット (Cliette)」ページで、「機密保護 (Security)」 -> 「暗号化をオフ (Turn encryption off)」としてプルダウン・メニューのオプションを選択する。「暗号化をオフ (Turn Encryption Off)」確認ウィンドウがオープンします。

  2. はい (Yes)」を押して、続行する。すべてのパスワードが、機密保護上の理由で、*USE_DEFAULT に設定されます。 パスワードは、Live Connection ファイル <path>dtwcm.cnf のバックアップ・コピーから復元することができます。

暗号化のためのパスワードを変更するには、以下を行います。

  1. 管理ツールの「クライエット (Cliette)」ページで、「機密保護 (Security)」-> 「暗号化パスワードの変更 (Change Encryption Password)」としてプルダウン・メニューのオプションを選択する。 「暗号化パスワードの変更 (Change Encryption Password)」確認ウィンドウがオープンします。

  2. はい (Yes)」を押して、続行する。「暗号化パスワードの変更 (Change Encryption Password)」ウィンドウがオープンします。

  3. 古い暗号化パスワードを 1 回入力し、新規のパスワードを 2 回入力する。

  4. OK」をクリックして、暗号化パスワードを変更する。

データベースのパスワードを変更するには、以下を行います。

  1. 管理ツールの「クライエット (Cliette)」ページで、「パスワードの変更 (Change Password)」押しボタンをクリックする。 「データベースのパスワードの変更 (Change Database Password)」ウィンドウがオープンします。

  2. 暗号化パスワードを 1 回入力し、新規のデータベースのパスワードを、2 回入力する。

  3. OK」をクリックして、パスワードを変更し、ウィンドウをクローズします。 暗号化をオンにしておれば、変更されたデータベースのパスワードは、暗号化されます。

言語環境の構成

言語環境 (Language Environment)」ページを使用して、Net.Data 言語環境の追加、変更、あるいは削除を行うことができます。 言語環境については、環境構成ステートメントで議論されています。図 11 は、「言語環境 (Language Environment)」ページを示しています。

図 11. Net.Data 管理ツールの「言語環境 (Language Environment)」ページ
Net.Data 管理ツールの「言語環境 (Language Environment)」ページ

言語環境を追加するには、以下を行います。

  1. 管理ツールを開始する。

  2. 言語環境 (Language Environment)」ページで、「言語環境 (Language environment)」リストから「<新規 ... (NEW...)>」を選択する。 「言語環境の新規追加 (Add a new language environment)」ウィンドウがオープンします。

  3. フィールドに言語環境名を入力し、「追加 (Add)」ボタンをクリックする。 「言語環境の追加 (Add a Language Environment)」ウィンドウがオープンします。

    図 12. Net.Data の管理ツールの「言語環境の追加 (Add a Language Environment)」ウィンドウ
    Net.Data の管理ツールの「言語環境の追加 (Add a Language Environment)」ウィンドウ

    新規の言語環境が作成され、その名前が、言語環境のリストの一番下に追加されます。 さらに、新規の名前が強調表示され、その言語環境のデフォルトのプロパティーが、「プロパティー (Properties)」グループ・ボックスに表示されます。 これらの値を変更して、ユーザーの構成に適合させることができます。

  4. 管理ツールをクローズするか、別のタブをクリックして、追加の構成タスクを完了する。

言語環境を変更するには、以下を行います。

  1. 管理ツールを開始する。

  2. 言語環境 (Language Environment)」ページで、「言語環境 (Language environment)」リストから、変更したい言語環境の名前を選択する。クライエットのプロパティーが、「プロパティー (Properties)」グループ・ボックスに表示されます。

  3. 必要に応じて、図 12 で示されている「プロパティー (Properties)」グループ・ボックスでプロパティーを変更する。

    1. 名前 (Name)」フィールドで、言語環境の名前を指定する。この名前は、クライエットを定義するのに使用した言語環境のタイプに対応します。 この値を変更するには、「言語環境 (Language environment)」リストで、別の名前をダブルクリックする。 言語環境のタイプの詳細については、環境構成ステートメントを参照してください。

    2. 共有ライブラリーあるいは DLL名 (Shared library or dll name)」フィールドで、共有ライブラリーあるいは DLL のプログラム名パスを指定する。

    3. DB2 の情報 (DB2 information)」押しボタンを選択し、図 13 に示されているような、DB2 情報ウィンドウを表示する。

      図 13. Net.Data の管理ツールの「DB2 の情報 (DB2 Information)」ウィンドウ
      Net.Data の管理ツールの「DB2 の情報 (DB2 Information)」ウィンドウ

      DB2 の環境変数の値を以下のようにして指定します。

      1. バインド・ファイル (Bind file)」フィールドで、バインド・ファイルのパスとファイル名を入力する。

      2. SQL 言語環境を使用する場合に、関連付けられているデータベースの DB2INSTANCE 値を、「DB2 のインスタンス (DB2 Instance)」フィールドに指定する。

      3. 通常、\SQLLIB となっている、DB2 の製品の実行可能ファイルのパス・ディレクトリー名を、 「DB2 のパス (DB2 Path)」フィールドに指定する。

      4. OK」をクリックして、変更を保管し、ウィンドウをクローズする。

    4. 言語環境が呼び出されるたびに言語環境に渡される、あるいは言語環境から渡される入出力パラメーターを、「パラメーター (Parameters)」グループ・ボックスで指定する。

      ヒント : ユーザー自身の言語環境の定義中でない場合は、これらのフィールドを更新しないでください。

    5. クライエットの使用の有無、および言語環境と関連付けるべきクライエットを、 「Live Connection のクライエット (Live Connection cliettes)」グループ・ボックスで指定する。

      1. Live Connection クライエットの使用 (Use Live Connection cliette)」チェック・ボックスをチェックして、 言語環境のクライエットをアクティブにするかどうかを指定する。 言語環境を呼び出すときに、「クライエット (Cliette)」フィールドで指定されたクライエットを使用したい場合は、このチェック・ボックスを選択します。

      2. クライエット (Cliette)」フィールドで定義されている言語環境で実行させようとするクライエットの名前を指定する。 名前の構文は、データベースを構成しているのか、あるいは Java アプリケーションの言語環境を定義しているのかに依存します。 デフォルトは、DTW_SQL:$(DATABASE) です。

        データベースの構文 :

        type:name
        

        変数:

        type
        クライエットに対する言語環境のタイプ 以下の値のうちの 1 つを取ることができます。

        Windows NT の場合 :
        DTW_ODBC, DTW_ORA, DTW_SYB, DTW_SQL, DTW_JAVAPPS

        OS/2 の場合 :
        DTW_SQL, DTW_JAVAPPS

        AIX の場合 :
        DTW_ODBC, DTW_ORA, DTW_SYB, DTW_SQL, DTW_JAVAPPS

        name
        クライエット (Cliette)」ページで定義されたのと同じクライエット名。デフォルトは、$(DATABASE) です。

        Java アプリケーションの構文 :

        DTW_JAVAPPS
        

  4. ファイル (File)」を選択し、次に「保管 (Save)」を選択して、変更を保管する。

  5. 管理ツールをクローズするか、別のタブをクリックして、追加の構成タスクを完了する。

言語環境を削除するには、以下を行います。

制約事項 : ユーザーが定義した言語環境しか削除できません。Net.Data に添付されているデフォルトの言語環境は削除できません。

  1. 管理ツールを開始する。

  2. 言語環境 (Language Environment)」ページで、「言語環境 (Language environment)」リストから削除したい言語環境名を選択する。

  3. 削除 (Delete)」ボタンをクリックする。

  4. 管理ツールをクローズするか、別のタブをクリックして、追加の構成タスクを完了する。

構成変数の定義

変数 (Variables)」ページを使用して、Net.Data のホーム・ディレクトリーを指定し、エラー・メッセージのログ記録のレベルを選択します。図 14 は、「変数 (Variables)」ページを示しています。

図 14. Net.Data 管理ツールの「変数 (Variables)」ページ
Net.Data の環境ツールの「変数 (Variables)」ページ

Net.Data のホーム・ディレクトリーを指定するには、以下を行います。

この変数は、初期設定ディレクトリー変数としても知られています。

  1. 管理ツールを開始する。

  2. 変数 (Variables)」ページで、ログ・ファイルを格納したいディレクトリーのパスを、「インストール・ディレクトリー (Installation directory)」フィールドに入力する。 デフォルトは、 \inst_dir\logs\ です。 たとえば、e:\db2www となります。

  3. 管理ツールをクローズするか、別のタブをクリックして、追加の構成タスクを完了する。

Net.Data のエラー・メッセージのログ記録のレベルを指定するには、以下のように行います。

  1. 管理ツールを開始する。

  2. 変数 (Variables)」ページで、以下のエラーのログ記録のレベルを、「エラーのログ記録 (Error logging)」グループ・ボックスから選択する。

  3. 管理ツールをクローズするか、別のタブをクリックして、追加の構成タスクを完了する。


Net.Data がアクセスするファイルへのアクセス権の授与

Net.Data を使用する前に、Net.Data が実行されるユーザー ID が、必ず、 Net.Data のマクロで参照されているファイルと、 URL が参照するマクロへの適切なアクセス権を持つようにしてください。この意味は、これらのファイルは、 ユーザー ID が明示的なアクセス権を持つ ディレクトリーあるいは Webサーバーが接続可能なライブラリーになければならない、 ということです。

さらに具体的にいえば、Net.Data を実行するユーザー ID に以下の許可を与えてください。

これらのファイルにアクセスを許可するための方法は、Net.Data が実行されるオペレーティング・システムに依存します。


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