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管理およびプログラミングの手引き OS/2 版、Windows NT 版、Unix 版

まえがき

Net.Data(R) バージョン 6.1 をお買上いただきありがとうございます。 本品は、動的 Web ページを作成するための IBM(TM) 開発ツールです。 Net.Data を使用すれば、さまざまなデータ・ソースからデータを取り込んだり、 既知のプログラム言語が持つ長所を生かしたりして、 動的コンテンツを含んだ Web ページを迅速に開発することができます。


Net.Data について

IBM の Net.Data プロダクトを用いると、DB2、IMS、および ODBC 対応のデータベースを含む関係データベース管理システムおよび非関係データベース管理システム (DBMS) の両方のデータ、ならびにJava、JavaScript、Perl、C、C++、あるいは REXX などのプログラミング言語で作成されたアプリケーションを使用して、動的な Web ページを作成することができます。

Net.Data は、Web サーバー・マシン上でミドルウェアとして実行されるマクロ処理プログラムです。 ユーザーが作成する Net.Data アプリケーションはマクロ と呼ばれ、Net.Data はこれを解釈して、ユーザーからの入力、データベースの現在の状態、他のデータ・ソース、既存のビジネス論理、およびマクロの設計にとり込むその他の要素に基づいてカスタマイズされた内容を持つ動的な Web ページを作成します。

要求は URL (uniform resource locator) の形式で Netscape Navigator あるいは Internet Explorer などのブラウザーから Web サーバーに流れ、Web サーバーはその要求を実行するために Net.Data に送ります。 Net.Data はマクロを見つけて実行し、ユーザーが作成した関数に基づいてマクロがカスタマイズする Web ページを生成します。 これらの関数は以下のことを行うことができます。

Net.Data は、この Web ページを Web サーバーに渡します。 このページはネットワークを通してブラウザーに転送され、表示されます。

Net.Data は、HTTP (HyperText Transfer Protocol) およびコモン・ゲートウェイ・インターフェース (CGI) などのインターフェースを使用するように構成されているサーバー環境で使用できます。 HTTP は、ブラウザーと Web サーバー間の対話のための業界標準のインターフェースです。また CGI は、Net.Data のようなゲートウェイ・アプリケーションを Web サーバーで呼び出すための業界標準のインターフェースです。 これらのインターフェースでは、Net.Data を使用するのに自分の気に入ったブラウザーあるいは Web サーバーを選択することができます。 また Net.Data は、パフォーマンス向上のために、さまざまなアプリケーション・プログラミング・インターフェース (API) をサポートしています。 Net.Data ファミリー・プロダクトは、OS/400、OS/390、 Windows NT、AIX、OS/2、HP-UX、Sun Solaris、Linux、 および Santa Cruz Operating System (SCO) の各オペレーティング・システムでも同様の機能を提供します。 また Net.Data は複数のオペレーティング・システムで、 FastCGI および主要な Web サーバーの アプリケーション・プログラミング・インターフェース (API) をサポートしています。

グラフィカル管理ツールは、AIX、Windows NT、 および OS/2 のオペレーティング・システム用の、ユーザーの Net.Data 構成設定に役立ちます。 管理ツールは、Live Connection を使用するデータベースへの接続の機密保護を指定することも支援します。

データベースのデータにアクセスしやすくするために、 Net.Data は、NetObjects Fusion プラグイン、 あるいは Java ベースの開発のための SmartGuide など、さまざまなツールを提供しています。これらのツールは Java 環境では Net.Data Java サーブレットとともに機能し、 これによってユーザーは、オペレーティング環境関での可搬性のあるアプリケーションを作成することができます。 NetObjects Fusion プラグインを使用すると、NetObjects Fusion Web 開発ツールを使用して、 関係データ・ソースの動的データで高度なアプリケーションを作成することができます。 Net.Data の SmartGuide は、 基本の Net.Data マクロを作成する際の手引きとなるグラフィカルなツールを提供します。


新機能

以下のセクションでは、Net.Data の新機能について説明します。

バージョン 2.0.7 修正パッケージの新機能

Net.Data バージョン 2.0.7 では、以下の機能強化が図られています。

バージョン 6 リリース 1 の新機能

OS/2、Windows NT、および UNIX 用の Net.Data には、 バージョン 6 リリース 1 で以下の機能を備えています。


本書について

本書は Net.Data の管理とプログラミングの概念について解説しています。 Net.Data およびその構成要素の構成方法、機密保護の設計、およびパフォーマンスの向上についても解説しています。

いままでのプログラム言語やデータベースの知識を基に、 ユーザーは Net.Data マクロ言語や Java サーブレットを使用したマクロの開発方法を学習します。 本書では、DB2 データベースおよび IMS Web を使用する IMS トランザクションにアクセスし、 Java、REXX、Perl をはじめとする、データにアクセスするためのプログラミング言語を使用する Net.Data 提供の言語環境の使用方法について学習します。

本書では、発表されていても、まだ利用可能でない製品または機能について言及する場合があります。

サンプル Net.Data マクロ、デモ、および本書の最新バージョンの詳細な情報については、 以下の World Wide Web サイトをご覧ください。

http://www.software.ibm.com/data/net.data

本書の対象読者

本書は、Net.Data アプリケーションを設計し、開発する方々を対象としています。本書で説明する概念を理解するには、Web サーバーの働きについての知識、簡単な SQL ステートメントの理解、および HTML のフォーム・タグをはじめとする HTML のタグの知識が必要です。

Net.Data マクロ言語、変数、および組み込み関数は、オペレーティング・システムの相違点と共に Net.Data 解説書 で説明されています。

本書の例について

本書に記載されている例は、特定の概念を説明するために単純化されたものになっています。 Net.Data の構成要素が使用されるすべてのケースが示されているわけではありません。 例の中には、コードを追加しないと機能しない断片的なものもあります。


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