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Net.Data プログラミング・ガイド


第 6 章 組込み関数の使用

Net.Data には、Web ページ開発を簡略化するための組込み関数が多数用意されています。 これらの関数は Net.Data によってすでに定義されているので、 ユーザーが FUNCTION ブロックにそれらを定義する必要はありません。 ユーザー定義関数を呼び出すことのできるマクロ内の任意の場所で、 組込み関数を呼び出すだけですみます。

組込み関数は、それらの結果を 3 通りの方法で返すことができます。 組込み関数の接頭部によって、 各組込み関数がその結果をどのように戻すかを指示することができます。使用できる接頭部は次のとおりです。

組込み関数には、各タイプがないものもあります。 詳細については、 Net.Data リファレンス・ガイド を参照してください。


汎用目的関数

このセットの関数は、データの変更や、システム・サービスへのアクセスを行うことで、 Web ページの開発に役立ちます。 これらの関数を使用して、環境変数を照会および設定し、 HTML エスケープ・コードを使用し、 システムからその他の有用な情報を入手することができます。


数学関数

数学関数では数学演算が実行されるので、 数値データを計算したり変更したりすることができます。 標準の数学演算のほかにも、モジュラス除算を実行し、 結果精度を指定し、科学表記を使用することもできます。


ストリング関数

ストリング関数では、ストリングを変更することができます。 ストリングの大文字小文字を変更したり、文字を挿入または削除したり、 別の変数にストリング値を割り当てたり、その他の有用な機能を利用できます。


ワード関数

ワード関数では、文字ストリング内のワードを操作することができます。 大半のワード関数は、ストリング関数と同じ働きをしますが、 ワード全体に対する操作は行いません。 ストリング内のワード数のカウント、ワードの除去、ストリングでのワード検索、 など多様な操作を実行することができます。


テーブル関数

テーブル関数を使用して、Net.Data テーブル変数を操作することができます。 テーブル変数には、値の配列と、それらに関連した列名が含まれます。 テーブル変数は、関数に値のグループを渡す簡便な手段です。


フラット・ファイル・インターフェース

データ・ソースとしてフラット・ファイル (または平文テキスト・ファイル) を使用する場合、 フラット・ファイル・インターフェース (FFI) とそれに関連付けられた Net.Data 関数を使用して、 Web サーバーでファイルのオープン、クローズ、読取り、書込み、および削除を行うことができます。 FFI_PATH 変数のパスを初期設定ファイルに指定しなければなりません。

FFI とは何か

ファイル言語サポートは FFI 関数を使用して、 ブラウザーを介した Web クライアントの要求により Web サーバー上のファイルからの読取り、 またはファイルへの書込みを行います。 FFI はファイルをレコード・ファイルとして表示します。つまり、 各レコードは Net.Data マクロ・テーブル変数の行と同等で、 レコードの各値は Net.Data マクロ・テーブル変数のフィールド値と同等になります。 FFI は、ファイルから Net.Data マクロ・テーブルの行にレコードを読み込み、 テーブルからレコードに行を書き込みます。

セキュリティーに関する考慮事項

FFI 関数がアクセスできるファイルを、 Net.Data 初期設定ファイルの FFI_PATH ステートメントで指定することができます。 FFI は、そのステートメントにリストされているパスだけしか探索しないので、 他のディレクトリーのファイルは安全です。 ステートメントの例は次のとおりです。

FFI_PATH     C:\public;.\;E:\WWW;E:\guest;A:

FFI_PATH にリストされたパスは、最初から最後に検索されます。 検出された最初のコピーが使用されます。 初期設定ファイルに FFI_PATH がない場合、FFI は、 現行ディレクトリーでファイルを見つけようとするか、または、 パスが指定されていれば (たとえば、../reports/nov96.txt)、 そのパスを持つファイルを見つけようとします。パス検索の詳細については、 Advanced Details を参照してください。 Net.Data 初期設定ファイルは、FFI_PATH なしの状態で配布されます。

FFI のセットアップを行うまえに、あらかじめ計画をたててください。以下の事項を検討してください。

その他の考慮事項

一般的な考慮事項

現行ディレクトリー

DELIMITER パラメーター

FFI_PATH

DTWF_SEARCH 関数

STARTROW パラメーターと ROWS パラメーター

TABLE パラメーター

TRANSFORM パラメーター

ファイル・ロック

DTWF_APPEND


Web レジストリー

いくつかのプラットフォームでは Net.Data Web レジストリーが使用可能であり、 アプリケーション関連データのための永続的な記憶域が提供されます。 Web レジストリーは、 Web ベースのアプリケーションによって実行時に動的にアクセスできる、 構成情報およびその他のデータを保管するために使用することができます。 Web レジストリーへのアクセスは、 Net.Data および Web レジストリー組込みサポートを使用した Net.Data マクロから、 および CGI プログラムからのみ、行うことができます。

標準 Web ページ作成では、URL をページの HTML ソースに直接入れることが必要です。 これにより、ハイパーリンクの変更がむずかしくなります。 またその静的な性質によって、 Web ページに容易に配置することのできるハイパーリンクのタイプも制限されます。 Web レジストリーを使用してアプリケーションに関連したデータ (たとえば、 URL) を保管すれば、動的に設定されたハイパーリンクによる HTML ページの作成の援助となります。

レジストリーへの書込みアクセスを持つアプリケーション開発者および Web 管理担当者が、 レジストリーに情報を保管し、それを保守することができます。 アプリケーションは実行時に、 それらに関連付けられたレジストリーから情報を取り出します。 これによって、柔軟性のあるアプリケーション設計を利用でき、 アプリケーションとサーバーの移動も可能になります。 動的に設定されたハイパーリンクを使用した HTML ページの作成には、 Net.Data マクロを使用します。

情報は、レジストリー項目の形式で Web レジストリーに保管されます。 各レジストリー項目は、1 対の文字ストリング、 RegistryVariable ストリングと、 対応する RegistryData ストリングの対から構成されます。 ストリングの対で表すことのできるすべての情報を、 レジストリー項目として保管することができます。 レジストリーから特定の項目を探し、取り出すための検索キーとして、 変数ストリングが使用されます。

表 3 に Web レジストリーの内容の例を示してあります。

表 3. Web レジストリーのサンプル
CompanyName WorldConnect
Server ftp.einet.net
JohnDoe/foreground Green
CompanyURL/IBM Corp. http://www.ibm.com
CompanyURL/Sun Microsystems Corp. http://www.sun.com
CompanyURL/Digital Equipment Corp. http://www.dec.com
JaneDoe/Home_page http://jane.info.net

以下に、Web レジストリーの使用を考慮する理由をいくつか示します。

Web レジストリーの索引項目は、 その RegistryVariable ストリングに追加の Index ストリングが付加された項目であり、 たとえば、"RegistryVariable/Index" です。 ユーザーは索引ストリングの値を、 索引項目で動作するように設計された組込み関数への個別のパラメーターに指定してください。 複数の索引付きレジストリー項目が同じ RegistryVariable ストリング値を持つことがありますが、 異なる Index ストリング値を持つことでそれらの固有性を保つことができます。

表 4. 索引付き Web レジストリーのサンプル
Smith/Company_URL http://www.ibmlink.ibm.com
Smith/Home_page http://www.advantis.com

上記の 2 つの索引項目は、 同じ RegistryVariable ストリング値 "Smith" を持っていますが、 それぞれ、索引ストリングは異なっています。そのため、 これらの項目は、Web レジストリー関数により 2 つの個別の項目として扱われます。


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