練習 1.1: リソース・アダプターの選択
このチュートリアルでは、可変長および複数セグメントの IMS トランザクション出力メッセージの処理を
行う J2C アプリケーションを生成するための、詳細なステップを説明します。
このチュートリアルを開始する前に、次の必須リソースを取得しておく必要があります。
- IMS に関する情報: このチュートリアルでは、アプリケーションが、IMS にある IMS アプリケーション・プログラムと対話します。
IMS 接続のホスト名およびポート番号や、トランザクションが実行する IMS データ・ストアの名前などの情報を取得する必要があります。
この情報については、IMS システム管理者に連絡してください。
具体的には、IMS¥MultiSegmentOutput IMS プログラムを実行
する場合は、IMS でいくつかのセットアップ作業を実行する必要があります。
この情報については、以下に記載します。
- COBOL ファイル MSOut.cbl: このファイルは、
製品のインストール・
ディレクトリー ¥rad¥eclipse¥plugins¥com.ibm.j2c.cheatsheet.content_6.0.0¥samples¥IMS¥MultiSegmentOutput にあります。
このファイルをローカルに保管する場合は、MSOut.cbl からコードをコピーすることができます。
- クリーン・ワークスペース
注: このチュートリアルで
使用する IMS トランザクションは、IMS インストール検査
プログラムの 1 つではありません。
このチュートリアルでは、制御ステートメントの情報に基づいて IMS への呼び出しを発行する IMS アプリケーション・プログラムである、
DFSDDLT0 が使用されます。
このチュートリアル用の DFSDDLT0 制御ステートメントを、以下に示します。
ただし、このチュートリアルを実行するためには、ご使用の環境を DFSDDLT0 に合わせて構成し、
また、必要な JCL を提供する必要があります。
このチュートリアルでは、SKS2 を DFSDDLT0 アプリケーションのトランザクション・コードとして使用します。
DFSDDLT0 制御ステートメント
S11 1 1 1 1 TP 1
L GU
E OK
E Z0017 DATA SKS2 M2 SI1M3 SI1
WTO SEGMENT SI1 RECEIVED
L GN
E QD
WTO END OF INPUT SEGMENTS
L ISRT IW06OUT
L Z0012 DATA *******M1SO1
E OK
WTO SEGMENT SO1 INSERTTED
L ISRT
L Z0027 DATA ********M1SO2*********M2SO2
E OK
WTO SEGMENT SO2 INSERTTED
L ISRT
L Z0048 DATA **********M1SO3***********M2SO3************M3SO3
E OK
WTO SEGMENT SO3 INSERTTED
WTO CURRENT PROGRAM STLDDLT2 TERMINATED
L GU
このチュートリアルでは、COBOL データ構造を使用して、IMS トランザクションの
入力メッセージおよび出力メッセージを解説します。
IMS から戻される出力メッセージは、次の 3 つの固定長セグメントで構成されることに注意してください。
- OUTPUT-SEG1 (16 バイト)
- OUTPUT-SEG2 (31 バイト)
- OUTPUT-SEG3 (52 バイト)
この特定の IMS アプリケーションによって戻される出力メッセージは 99 バイトの
固定サイズであり、COBOL 01 構造 OUTPUT-MSG で表記されます。
この複数セグメント・アプリケーションを開発する 1 つ目の方法としては、
COBOL 定義 OUTPUT-MSG を使用してトランザクションの出力を定義する方法が挙げられます。
2 番目の方法は、トランザクションの出力のための出力メッセージを作成することです。
このチュートリアルで提供するコードでは、2 番目の方法を使用します。
これは、この方法が可変長出力メッセージを処理するアプリケーションの作成にも使用できるためです。
個々のメッセージ・セグメント用の COBOL 定義は、個々のセグメントのデータへのアクセスを単純化するために、
引き続き使用します。
リソース・アダプターの選択
J2EE パースペクティブへの切り替え
J2EE アイコン (
) が
ワークスペースの右上部タブに表示されない場合は、J2EE パースペクティブに切り替える必要があります。
- メニュー・バーから、「ウィンドウ」>「パースペクティブを開く」>「その他」を選択します。
「パースペクティブの選択」ウィンドウが開きます。
- 「J2EE」を選択します。
- 「OK」をクリックします。J2EE パースペクティブが開きます。
IMS サーバーへの接続
- J2EE パースペクティブで、「ファイル」>「新規」>「その他」を選択します。
- 「新規」ページで、「J2C」>「J2C Java Bean」
を選択します。「次へ」をクリックします。
注: ウィザード・リストに J2C オプションが表示されていない場合には、
J2C 機能を使用可能にする必要があります。
- メニュー・バーから、「ウィンドウ」>「設定」をクリックします。
- 「設定」ウィンドウの左側で、ワークベンチを展開します。
- 「機能」をクリックします。
「機能」ペインが表示されます。機能の使用可能化を必要とするフィーチャーが
最初に使用されるときにプロンプトを受け取るようにした場合は、
「機能を使用可能にする際にプロンプトを出す」を選択します。
- 「エンタープライズ Java」を展開します。
- 「エンタープライズ Java」を選択します。これで、必要な J2C 機能が使用可能になります。
このほかに、エンタープライズ Java 機能フォルダーを選択することで、フォルダーが含むすべての機能を使用可能化することもできます。
使用可能化された機能のリストを、製品インストール時の状態に戻すには、
「デフォルトを復元する」をクリックします。
- 変更を保管するには、「適用」をクリックして、「OK」をクリックします。
エンタープライズ Java 機能を使用可能にす
ると、J2C アプリケーションの開発およびデバッグに必要なその
他の機能が、自動的に使用可能になります。
「リソース・アダプターの選択 (Resource Adapters Selection)」ページで、
J2C 1.0 リソース・アダプターまたは J2C 1.5 IMS リソース・アダプターのいずれかを選択します。
このチュートリアルでは、IMS Connector for Java (IBM : 9.1.0.2) を選択します。「次へ」をクリックします。
「接続プロパティー」ページで、「管理対象の接続 (Managed Connection)」チェック・ボックスを選択解除し、
「非管理対象の接続 (Non-managed Connection)」を選択します。
(このチュートリアルでは、非管理対象の接続を使用して IMS に直接アクセスするため、JNDI 名を入力する必要はありません。)
デフォルトの接続クラス名 com.ibm.connector2.ims.ico.IMSManagedConnectionFactory を受け入れます。
ブランク・フィールドに、必要なすべての接続情報を入力してください。
必要フィールドは以下のとおりです。これらはアスタリスク (*) で表されています。
TCP/IP 接続用:
- ホスト名: (必須) IMS 接続の IP アドレスまたはホスト名。
- ポート番号: (必須) ターゲット IMS 接続で使用するポートの番号。
ローカルのオプション接続用:
- IMS 接続名: (必須) ターゲット IMS 接続の名前。
両方の接続用:
- データ・ストア名: (必須) ターゲット IMS データ・ストアの名前。
これらの接続情報は、担当の IMS システム管理者から得ることができます。
必要な接続情報を指定したら、「次へ」をクリックしてください。
これで、「練習 1.2: Web プロジェクトおよび Java インターフェースと Java 実装のセットアップ」に進むことができます。