メッセージ・フローのデプロイメント中に発生する問題の解決

メッセージ・フローまたはメッセージ・セットのデプロイメント中に生じる可能性のある共通問題のいくつかに対処するためのアドバイス。

メッセージ・フローをテスト・システム上でしかデプロイできない

デプロイメントはブローカーが存在しないことを示している

構成マネージャー がデプロイしようとしているブローカーが存在しない

構成マネージャーがメモリー不足であることを報告する

バージョン 2.1 ブローカーへのデプロイ時に相関名エラーが出る

z/OS にデプロイするときにエラー・メッセージが出る

z/OS において、メッセージ・フローの複数インスタンスを処理する共用キューに対し、期待された入力の逐次化が行われない

MQe ノードが、WebSphere Message Broker バージョン 6.0 ブローカーへのデプロイメント後に、予想通りに動作しない

バージョン 6.0 構成マネージャーからバージョン 2.1 ブローカーへデプロイすると、エラー・メッセージ BIP2432 が出される

メッセージ・セットをデプロイすると、エラー・メッセージ BIP5347AIX で発行される

デプロイ時にエラー・メッセージが出される

デプロイメント中に生成される可能性のあるその他のエラー・メッセージは、このセクションで説明します。

メッセージ BIP1106WebSphere MQ理由コード 2030
  • シナリオ: 大きなメッセージ・セットをデプロイする際に、エラー・メッセージ BIP1106 と理由コード 2030 が出されます。
  • 説明: メッセージのサイズが、ブローカー・キュー・マネージャーへの伝送キューの最大メッセージ長を超えています。
  • 解決策: 以下のようにして、 WebSphere MQ alter qlocal コマンドを使用して伝送キューの最大メッセージ長を増やします。最大メッセージ長 (maxmsgl) はバイト単位になります。
    alter ql(transmit_queue_name) maxmsgl(104857600)
    このコマンドについて詳しくは、WebSphere MQ バージョン 6 インフォメーション・センター・オンラインの『System Administration Guide』セクション、またはWebSphere MQ ライブラリー Web ページWebSphere MQ バージョン 5.3 のマニュアルを参照してください。
メッセージ BIP1106WebSphere MQ エラー AMQ7463
  • シナリオ: 構成マネージャーとキュー・マネージャーを共用するブローカーに大きなメッセージ・セットをデプロイする際に、エラー・メッセージ BIP1106 と理由コード 2102 が出されます。WebSphere MQエラー・メッセージ AMQ7463 も出されます。テキストは以下のとおりです。キュー・マネージャー <queue manager> のログがいっぱいです
  • 解決策:
    1. mqsistop コマンドを使用して構成マネージャーを停止します。
      mqsistop Configuration Manager -q -i
    2. mqsistop コマンドを使用してブローカーを停止します。
      mqsistop broker -q -i
    3. WebSphere MQ amqmdain コマンドを使用してキュー・マネージャーを停止します。
      amqmdain end <queue manager>
    4. WebSphere MQ バージョン 5 をインストールしてある場合:
      1. WebSphere MQ Services を開始します。
      2. キュー・マネージャーを右マウス・ボタン・クリックして、「プロパティー」をクリックします。
      3. 「ログ」タブをクリックします。
    5. WebSphere MQ バージョン 6 をインストールしている場合、WebSphere MQ Explorer を開始し、左側のペインにある「ログ・エントリー」を選択します。
    6. WebSphere MQ Explorer を開始して、左のペインにある「ログ・エントリー」を選択します。
    7. ログの 1 次ファイルと 2 次ファイルの数を増やして、合計サイズがデプロイメント・メッセージより大きくなるようにします。
    8. mqsistart コマンドを使用して構成マネージャーを再開します。
    9. mqsistart コマンドを使用してブローカーを再開します。
メッセージ BIP1538 と理由コード 2218
  • シナリオ: 大きなメッセージ・セットをデプロイする際に、エラー・メッセージ BIP1538 と理由コード 2218 が出されます。
  • 説明: メッセージのサイズが、チャネルの最大メッセージ・サイズを超えています。
  • 解決策: チャネルの対の両方でチャネル maxmsgl パラメーターの値を大きくします。両方の終端で以下のようにします。
    1. 構成マネージャーのキュー・マネージャー上で、WebSphere MQ alter channelコマンドを発行します。
      alter chl(CM_to_BRK) chltype(sdr) MAXMSGL(104857600)
      alter chl(BRK_to_CM) chltype(rcvr) MAXMSGL(104857600)
    2. ブローカーのキュー・マネージャー上で、WebSphere MQ alter channel コマンドを発行します。
        alter chl(BRK_to_CM) chltype(sdr) MAXMSGL(104857600)
        alter chl(CM_to_BRK) chltype(rcvr) MAXMSGL(104857600)
    3. 個々のチャネルを停止してから再始動します。
メッセージ BIP1536
  • シナリオ: 構成マネージャーが 1 つのユーザー ID を使用して実行するよう定義しており、ブローカーが別のユーザー ID を使用して別のコンピューターで実行するよう定義しています。 メッセージ・フローおよびメッセージ・セットをブローカーにデプロイする際に、デプロイメントは正常に行われますが、エラー・メッセージ BIP1536 が出されます。
  • 説明: ブローカーと構成マネージャーを実行する際の ID が違うので、構成マネージャーは内部サブスクリプション用にブローカーを登録できません。ブローカーと構成マネージャーは、パブリッシュ/サブスクライブにより内部メッセージを相互に中継します。 これらのメッセージは WebSphere MQ により送信され、特定の権限が必要です。
  • 解決策:
    • ブローカーのユーザー ID が mqm および mqbrkrs グループのメンバーであることを確認します。
    • 構成マネージャーを実行しているコンピューター上で、ブローカーのユーザー ID を定義します。
    • ブローカーが稼働しているコンピューター上で、構成マネージャーが使用するユーザー ID を定義します。
    • すべての ID が小文字で、コンピューター間で互換性があることを確認します。
メッセージ BIP1536 および BIP7017
  • シナリオ: エラー・メッセージ BIP1536 および BIP7017 が表示されます。
  • 説明: ブローカー状況の変更に関連したトピックで内部サブスクリプションを登録する際に、構成マネージャーに問題があります。 完全な構成をデプロイするたびに、構成マネージャーがその内部サブスクリプションの登録を試行します。 この問題の原因はメッセージ BIP7017 に示されます。これは、ユーザー・ネーム・サーバーが構成された状態で実行していますが、デプロイ先のブローカーのユーザー・キャッシュに構成マネージャー・サービス・ユーザー ID がないことを示しています。
  • 解決策: 以下の検査を行います。この問題を識別して訂正すると、サブスクリプションは次にデプロイするときに以下のように正常に登録されます。
    • ユーザー・ネーム・サーバーが開始していることを確認します。
    • ユーザー・ネーム・サーバーとブローカーの間の WebSphere MQ チャネルが開始していることを確認します。
    • 構成マネージャーのサービス・ユーザー ID がユーザー・ネーム・サーバーのドメイン内に存在していることを確認します。
メッセージ BIP1835
  • シナリオ: エラー・メッセージ BIP1835 が表示されます。
  • 説明: デプロイするメッセージ・セットが内部の上限 4 MB よりも大きいメッセージ・セット・ディクショナリーを生成します。この問題は、大容量のメッセージ定義を同じメッセージ・セットに数多く定義したことが原因で生じる可能性があります。

    エクスポートされたメッセージ・セットは XML として保管されるため、エクスポートされたメッセージ・セットのサイズが、デプロイ時に生成されるメッセージ・セット・ディクショナリーの実際のサイズを適切に表すわけではありません。 XML はとても冗長である可能性がありますが、ディクショナリーにははるかにコンパクトな内部フォーマットがあります。

  • 解決策: メッセージ定義をいくつかの小さいメッセージ・セットに分割してください。
メッセージ BIP2045
  • シナリオ: エラー・メッセージ BIP2045 が、デプロイメント後に ワークベンチ に表示されます。
  • 説明: 各ブローカーは、ブローカーを定義する際に 構成マネージャーに保管される汎用固有 ID (UUID) によって識別されます。 UUID は、最初のデプロイメント・メッセージを受け取る際に、ブローカーにも保管されます。ブローカーが別の UUID を含むデプロイメント・メッセージを受け取る場合、ブローカーはデプロイメント・メッセージをリジェクトし、エラー・メッセージ BIP2045 を出します。この問題は、以下の状況で生じることがあります。
    • 2 番目の構成マネージャーからデプロイしようとする場合。WebSphere Message Broker ではこのシナリオはサポートされません。
    • 構成マネージャーを再作成するが、ブローカーは再作成しない場合。
    • ブローカーを削除および再作成中に、WebSphere MQ チャネルに関連した問題が発生する場合。
  • 解決策: 1 つのブローカーを制御するために複数の構成マネージャーを使用していないことを確認します。 構成が正しい場合は、BIP2045 エラー・メッセージの指示に従い、ブローカーを再作成し、メッセージ・フロー・アプリケーションを再デプロイすることによりブローカーの制御を取り戻します。
メッセージ BIP2066変更の始まり
  • シナリオ: デプロイメント要求を開始しました。 例えば、BAR ファイルを実行グループにデプロイしました。 エラー・メッセージ BIP2066 が、1 回以上戻されます。
  • 説明: ブローカーのタイムアウト ConfigurationChangeTimeout および InternalConfigurationTimeout (デフォルトは 60 秒) が満了する前に、 実行グループによってデプロイメント要求が確認されませんでした。
  • 解決策: mqsicreatebroker および mqsichangebroker コマンドの -g および -k パラメーターを使用して、 これらのタイムアウト値を大きくします。 タイムアウトに影響を与える要素、および適切な値を設定する方法について、構成のタイムアウトの設定を参照してください。
変更の終わり
変更の始まりメッセージ BIP2080
  • シナリオ: ブローカーは実行グループを開始しました。 例えば、ブローカーに対して mqsistart を発行したか、 またはエラーが生じたために実行グループはリカバリーの途上にあります。 エラー・メッセージ BIP2080 が、1 回以上表示されます。
  • 説明: InternalConfigurationTimeout (デフォルトは 60 秒) が満了する前に、実行グループによって内部構成要求が確認されませんでした。
  • 解決策: mqsicreatebroker または mqsichangebroker コマンドの -k パラメーターを使用して、構成タイムアウトを変更します。 タイムアウトに影響を与える要素、および適切な値を設定する方法について、構成のタイムアウトの設定を参照してください。
変更の終わり
メッセージ BIP2242
  • シナリオ: エラー・メッセージ BIP2242 が表示されます。
  • 説明: ブローカーのタイムアウト ConfigurationChangeTimeout が満了する前にデプロイメント要求 (構成変更) が受け入れられませんでした。 この構成タイムアウトは、メッセージ・フローが現在のメッセージの処理を完了してからデプロイ要求を受け入れるのに十分な長さでなければなりません。デフォルトは 300 秒です。
  • 解決策: mqsicreatebroker および mqsichangebroker コマンドの -g および -k パラメーターを使用して、 構成タイムアウトを設定します。
メッセージ BIP7053S
  • シナリオ: ブローカーへのデプロイ時に、エラー・メッセージ BIP7053S が表示されます。
  • 説明: このエラーはマルチ TCP/IP スタック環境で生じ、UNIX システム・サービス (USS) TCP/IP 環境が正常にセットアップされていないことを示します。
    WebSphere Message Brokerは、特定のシステムのホスト名を取得するために USS 機能を使用します。 デフォルトのホスト名が USS 環境で正常にセットアップされていない場合に、以下のエラー・メッセージが表示されます。
    BIP7053S: Broker $SYS_mqsi 0 unexpected Java exception java.lang.Error: 
    -2103399272!java.net.UnknownHostException :
    Hostname: Hostname
    エラー・メッセージで報告されるホスト名は、gethostname 呼び出しの結果としてブローカーに戻されたホスト名です。
  • 解決策: TCP/IP 環境が USS で正常に構成されていることを確認します。
タグ付き/区切りストリング (TDS) バリデーター・エラー
  • シナリオ: エラーの発生した TDS ワイヤー形式のメッセージ・セットをデプロイしようとしています。
  • 説明: エラー・ログからの以下の抽出で、TDS バリデーター・エラーが表示されます。この場合、問題の原因はエレメント Town に定義済みのタグがないということです。
    TDS Extractor Trace File
    ========================
    
    Beginning Extract..
    
    Extracting Identification Info
    Extracting Project Info
    Extracting Messages
    Extracting Elements
    Extracting Compound Types
    Extracting Type Members
    Extracting Type Members
    Extracting Type Members
    Extracting Type Members
    Extracting Type Members
    Beginning Indexing..
    
    Creating Member IDs to Tags Index Table.
    
    Beginning Validation..
    
    Validating Project
    Validating Types
    ERROR: TDSValidator::ValidateTypeMemberSimpleElement:
        Simple elements in a type with Data Element Separation attribute = Tagged
        Delimited must have the following attribute set:
        Element Level - Tag
    (Element ID: Town)
    (Type ID: AddressType)
    Return Code: -80
    
    Validating Messages
    
    Trace Info
    ===========
    EXCEPTION: TDSValidator::Validate:
        TDS Validation failed.
            1 errors
            0 warnings
    Return Code: -1
  • 解決策: この問題を修正するために、エラー・ログの情報を使用します。
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Copyright IBM Corporation 1999, 2009Copyright IBM Corporation 1999, 2009.
最終更新 : 2009-02-20 12:44:46

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