コンポーネントおよびリソースをバージョン 5.0 に復元する

バージョン 5.0 からバージョン 6.0にマイグレーションした場合、特定の制限に従って、インストール済み環境をバージョン 5.0 に復元できます。

制約事項
  • ブローカーをバージョン 6.0 からバージョン 5.0 に復元するとメッセージ・セットが削除されるので、再デプロイする必要が生じます。mqsimigratecomponents コマンドを実行すると、これに留意させるための BIP 警告メッセージが生成されます。
  • Message Brokers Toolkitバージョン 6.0 内のソース・ファイルは、バージョン 5.0 および バージョン 5.1内で使用されるのとは異なる形式で保守されています。 ファイルは、Message Brokers Toolkit バージョン 6.0 を使用して保管する際に、新しい形式にマイグレーションされます。 それを保存した後は、Message Brokers Toolkit バージョン 5.0 またはバージョン 5.1 でそのリソースを使用することができません。 詳細については、以前のバージョンの Message Brokers Toolkit でのマイグレーション済みリソースの使用の条件を参照してください。
  • ブローカーを復元した場合、すでにバージョン 6.0でデプロイしてある BAR ファイルを再デプロイする必要があります。再デプロイしないと、デプロイ済みのリソースがバージョン 5.0 ブローカーと互換性がないので、ブローカーを再始動する際にエラーが生じます。ブローカーが開始できないメッセージ・フローに関するエラーや警告を検索するために、常にログをチェックしてください。
リソースをバージョン 5.0 に復元する

以下のセクションでは、Message Brokers Toolkit およびご使用のランタイム・コンポーネントをバージョン 5.0 に復元する方法について説明します。

Message Brokers Toolkitバージョン 5.0 に復元する
Message Brokers Toolkitバージョン 5.0 に復元するには、以下のようにします。
  1. Message Brokers Toolkit バージョン 6.0を停止します。
  2. マイグレーション前に保存したバックアップから、バージョン 5.0 ワークスペースをリストアします。

    バージョン 5.0 ワークスペースのバックアップを作成しなかった場合、Message Brokers Toolkitをこのバージョンに復元することは不可能です。

  3. バージョン 5.0 ワークスペースで Message Brokers Toolkit バージョン 5.0 を再始動させます。

Message Brokers Toolkit バージョン 6.0 で、リソースに対して加えた変更点を バージョン 5.0 に復元することはできません。

ランタイム・コンポーネントをバージョン 5.0 に復元する
mqsimigratecomponents コマンドの-s パラメーターおよび -t パラメーターを使用して、コンポーネントをバージョン 6.0 からバージョン 5.0 に復元します。
  • バージョン 6.0のインストール・レベルをソース・バージョン・パラメーター (-s) に指定してください。 例えば、バージョン 6.0 フィックスパック 2 の場合は 6.0.0.2 に指定します。 あるいは、デフォルト値を許可します。
  • ターゲット・バージョン・パラメーター (-t) に適切なレベルのバージョン 5.0 を指定します。例えば、バージョン 5.0、フィックスパック 8 には 5.0.0.8 を指定します。
これらのパラメーター、およびバージョン番号を指定する際に使用する形式についての詳細情報は、mqsimigratecomponents コマンドを参照してください。
z/OS platform z/OS® ランタイム・コンポーネントをバージョン 5.0 に復元するには、以下のようにします。
  1. BIPMGCMP ジョブをサブミットし、上述のように -s パラメーターと -t パラメーターを指定した mqsimigratecomponents コマンドを呼び出します。
  2. USER.PROCLIB の開始済みタスク JCL を、マイグレーションの前に行ったバージョン 5.0 のバックアップで置き換えます。
ブローカーをバージョン 5.0 に復元する
マイグレーション済みのブローカーをバージョン 5.0 の状態に復元するには、以下のようにします。
  1. バージョン 6.0 ブローカーを停止します。
  2. 次の例に示されるようにして mqsimigratecomponents コマンドを使用して、ブローカーをバージョン 5.0 に復元します。
    mqsimigratecomponents Broker -t 5.0.0.4
    警告メッセージ BIP8688 が表示されて、メッセージ・セットの再デプロイについて警告される場合があります。
  3. バージョン 6.0 にマイグレーションしたときに ODBC 定義に加えた変更を、元に戻します。
    • UNIX platform Linux および UNIX® では、ODBCINI 環境変数を odbc.ini ファイルの前のバージョンを指すようにリセットします。
    • Windows platform Windows® では、「コントロール パネル」を使用して ODBC の設定を調整します。
  4. バージョン 5.0 コマンド・ウィンドウを使用してブローカーを再開します。

バージョン 6.0 にマイグレーションして、 メッセージ・セットをバージョン 6.0 ブローカーにデプロイしてから、バージョン 5.0に再度マイグレーションすると、 バージョン 5.0バージョン 6.0によってデプロイされたメッセージ・セットを認識できません。 この場合、バージョン 5.0 で使用できないメッセージ・セットは削除され、マイグレーションの成功後、 バージョン 5.0 に再デプロイするよう要求する警告メッセージがメッセージ・セットごとに表示されます。

ユーザー・ネーム・サーバーバージョン 5.0 に復元する

ユーザー・ネーム・サーバーは、バージョン 5.0バージョン 6.0 との間で変わりません。

ユーザー・ネーム・サーバーバージョン 5.0 に復元することを選ぶ場合、以下の例に示されるようにして mqsimigratecomponents コマンドを実行します。
mqsimigratecomponents UserNameServer -t 5.0.0.4
構成マネージャーバージョン 5.0 に復元する

構成マネージャーバージョン 5.0 からバージョン 6.0 にマイグレーションする場合、DB2® データベースが変更されたり、削除されたりすることはありません。バージョン 6.0 では、構成リポジトリー用に DB2 を使用しません。

バージョン 6.0 からバージョン 5.0 にマイグレーションして戻すと、元の DB2 データベースが再び使用されるので、そのデータベースがコンポーネントに対して使用可能かどうか、確認する必要があります。 バージョン 6.0 へのマイグレーション後に何らかの変更を加えた場合、それらの変更はバージョン 5.0 に復元されません。 そのため、バージョン 6.0 へのマイグレーション後に行ったドメインへの変更内容は失われます。

バージョン 6.0 へのマイグレーション後に何らかのブローカー構成変更をデプロイした場合、それらの変更は、構成マネージャーバージョン 5.0 に復元するときに失われます。一貫性のある状態を維持するために、ブローカーの削除と再デプロイを行って、ブローカーを再作成する必要があります。バージョン 6.0 へのマイグレーション後に初めてデプロイする前に、構成マネージャー が正常に作動することを慎重に確認してください。

バージョン 6.0へのマイグレーション時に 構成マネージャー のキュー・マネージャーを変更した場合は、mqsimigratecomponents コマンドを使用して復元するときに新規キュー・マネージャーを維持する必要があります。 新規キュー・マネージャーが Windows 以外のオペレーティング・システムで稼働している場合は、mqsimigratecomponents コマンドを使用して復元することはできません。代わりに、バックアップからリストアする必要があります。

以下の例は、Windows システム上で構成マネージャーバージョン 5.0 状態に復元するために使用されるコマンドを示しています。
mqsimigratecomponents ConfigMgr -t 5.0.0.4
関連概念
以前のバージョンの Message Brokers Toolkit でのマイグレーション済みリソースの使用の条件
関連タスク
マイグレーションおよびアップグレード
WebSphere Business Integration Message Broker バージョン 5.0 リソースのバックアップ
アンインストール
関連資料
mqsimigratecomponents コマンド
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Copyright IBM Corporation 1999, 2009Copyright IBM Corporation 1999, 2009.
最終更新 : 2009-02-20 12:43:57

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