32 ビット・キュー・マネージャーを使用した Sybase とのグローバル整合の構成

ブローカー環境を構成して、32 ビット・キュー・マネージャーの制御の下に、メッセージ・フロー・トランザクションを Sybase データベースの更新情報とグローバルに整合させます。

始める前に:

すべての WebSphere® MQ バージョン 5.3 キュー・マネージャーと、 32 ビット・プラットフォーム上のすべての WebSphere MQ バージョン 6 キュー・マネージャーは 32 ビット・モードで稼働します。 32 ビットのキュー・マネージャーは、32 ビット・モードでのみトランザクションを調整でき、32 ビット実行グループにデプロイされたメッセージ・フローのみを調整できます。

64 ビット・プラットフォーム上のすべての WebSphere MQ バージョン 6 キュー・マネージャーは、64 ビット・モードで稼働します。64 ビットのキュー・マネージャーは、64 ビット・モードでのみトランザクションを調整できます。 ブローカーが 64 ビットのキュー・マネージャーを使用している場合、 64 ビットまたは 32 ビットのいずれの実行グループにデプロイされたメッセージ・フローもグローバルに調整できますが、 32 ビットの実行グループを使用している場合は、ユーザー・データベースのデータ・ソース名を odbc.iniodbc64.ini の両方に定義する必要があります。 ブローカーが 64 ビットのキュー・マネージャーを使用しているか、または 64 ビットの実行グループを持っている場合、ブローカーの接続先のデータベースも 64 ビット・モードでなければなりません。

トランザクション・マネージャーとして 32 ビット・キュー・マネージャーを使用するグローバル整合のためにブローカー環境を構成するには、以下のようにします。

  1. Linux platformUNIX platform Linux®(x86) および UNIX® の場合のみ、以下のシンボリック・リンクを作成し、WebSphere Message Broker で提供されるデータベース・ドライバーの場所を指定します。
    AIX platform AIX® の場合:
    ln –s install_dir/merant/lib/libUKicu20.a /var/mqm/exits/libUKicu20.a 
    ln –s install_dir/merant/lib/UKase20.so /var/mqm/exits/UKase20.so
    ln –s install_dir/merant/lib/UKasedtc20.so /var/mqm/exits/UKasedtc20.so
    HP-UX platform HP-UX (PA-RISC) の場合:
    ln –s install_dir/merant/lib/libUKicu20.sl  /var/mqm/exits/libUKicu20.sl 
    ln –s install_dir/merant/lib/UKase20.sl /var/mqm/exits/UKase20.sl
    ln –s install_dir/merant/lib/UKasedtc20.sl /var/mqm/exits/UKasedtc20.sl
    Linux platformSolaris platform Solaris (SPARC) および Linux(x86) の場合:
    ln –s install_dir/merant/lib/libUKicu20.so /var/mqm/exits/libUKicu20.so 
    ln –s install_dir/merant/lib/UKase20.so /var/mqm/exits/UKase20.so
    ln –s install_dir/merant/lib/UKasedtc20.so /var/mqm/exits/UKasedtc20.so
  2. XA リソース・マネージャーの情報を使って、 キュー・マネージャーがグローバルに調整するトランザクションに参加するデータベースごとに、ブローカーのキュー・マネージャーを構成します。 メッセージ・フローがメッセージ・ディクショナリーを参照するか、Publication ノードを組み込んでいる場合には、 同じ方法を使用して、ブローカー・データベースとユーザー・データベースに対して XA リソース・マネージャー情報を定義する必要があります。

    Linux platformUNIX platform Linux(x86) および UNIX の場合:

    1. テキスト・エディターでキュー・マネージャーの qm.ini ファイルを開きます。 qm.ini ファイルは、/var/mqm/qmgrs/queue_manager_name/qm.ini にあります。 queue_manager_name は、キュー・マネージャーに関連付けられているブローカーの名前です。
    2. qm.ini ファイルの末尾に、次のスタンザを貼り付けます。
      XAResourceManager:
          Name=SYBASEXA
          SwitchFile=SwitchFileName
          XAOpenString=-NSYBASEDB -AMyServerName,MyPortNumber -Uuid -Ppwd -K2
          XACloseString=
          ThreadOfControl=THREAD
    3. スタンザの SwitchFile 行で、SwitchFilePath を、ご使用のオペレーティング・システムに合ったスイッチ・ファイルの絶対パスに置き換えます。 以下の表は、オペレーティング・システムごとのスイッチ・ファイルのファイル・パスを示しています。ここで、install_dir は、ブローカーがインストールされている場所です。
      オペレーティング・システム スイッチ・ファイル・パス
      HP-UX (PA-RISC) install_dir/merant/lib/UKasedtc20.sl
      他のすべてのプラットフォーム install_dir/merant/lib/UKasedtc20.so

      スイッチ・ファイルは、WebSphere Message Broker によって提供されます。

    4. XAOpenString 行で、以下の値を、ご使用の構成に適した値に置き換えます。
      • MyServerName は、Sybase ASE サーバーのホストとなる TCP/IP ホストの名前です。
      • MyPortNumber は、Sybase ASE サーバーが listen する TCP/IP ポートです。
      • uid は、ブローカーがデータベースに接続する際に使用するユーザー名でなければなりません。 ブローカーが使用するユーザー名は、いくつかの方法で定義できます。 ブローカーを作成するときに -u パラメーターを mqsicreatebroker コマンドで使用する場合、mqsisetdbparms コマンドを使用して特定のユーザー名とパスワードを特定のデータ・ソース名 (DSN) に関連付けていなければ、このユーザー名がデータベースに接続するために使用されます。 mqsicreatebroker コマンドの -u パラメーターも mqsisetdbparms コマンドも使用していない場合、 使用される名前は mqsicreatebroker コマンドの -i パラメーターで定義するブローカーのサービス・ユーザー名です。
      • pwd は、ユーザー名に関連したパスワードです。
    5. スタンザ内の他のすべての行においてデフォルト値を受け入れます。 例えば、AIX では以下のようにします。
      XAResourceManager:
          Name=SYBASEXA
          SwitchFile=/opt/mqsi/merant/lib/UKasedtc20.so
          XAOpenString=-NSYBASEDB -Adiaz,1521 -Uwbrkuid -Pwbrkpw -K2
          XACloseString=
          ThreadOfControl=THREAD
    Windows® の場合:
    1. スタート」メニューから、WebSphere MQ のバージョンに合った以下のグラフィカル管理ツールを開きます。
      • WebSphere MQ バージョン 5.3: WebSphere MQ Services
      • WebSphere MQ バージョン 6: WebSphere MQ Explorer
    2. キュー・マネージャーの「プロパティー」ダイアログ・ボックスを開いてから、「リソース」(バージョン 5.3) または「XA リソース・マネージャー」(バージョン 6) ページを開きます。
    3. 以下の例に示されているように、「SwitchFile」フィールドで、スイッチ・ファイルの絶対パスを入力します。ここで、install_dirは、ブローカーがインストールされている場所です。
      install_dir¥bin¥ukase20.dll
    4. XAOpenString フィールドに、以下のストリングを貼り付けます。
      -NSYBASEDB -AMyServerName,MyPortNumber -WWinsock -Uuid -Ppwd -K2
    5. XAOpenString フィールドで、値をご使用の構成に適した値に置き換えます。
      • install_dir は、ブローカーがインストールされている場所です。
      • MyServerName は、Sybase ASE サーバーのホストとなる TCP/IP ホストの名前です。
      • MyPortNumber は、Sybase ASE サーバーが listen する TCP/IP ポートです。
      • uid は、ブローカーがデータベースに接続する際に使用するユーザー名でなければなりません。 ブローカーが使用するユーザー名は、いくつかの方法で定義できます。 ブローカーを作成するときに -u パラメーターを mqsicreatebroker コマンドで使用する場合、mqsisetdbparms コマンドを使用して特定のユーザー名とパスワードを特定のデータ・ソース名 (DSN) に関連付けていなければ、このユーザー名がデータベースに接続するために使用されます。 mqsicreatebroker コマンドの -u パラメーターも mqsisetdbparms コマンドも使用していない場合、 使用される名前は mqsicreatebroker コマンドの -i パラメーターで定義するブローカーのサービス・ユーザー名です。
      • pwd は、ユーザー名に関連したパスワードです。
      以下に例を示します。
      -NSYBASEDB -Adiaz,1521 -WWinsock -Uwbrkuid -Pwbrkpw -K2
    6. ページ内の他のすべてのフィールドにおいてデフォルト値を受け入れます。
  3. キュー・マネージャーの実行中には qm.ini は読み取り専用であるため、変更を適用するには、キュー・マネージャーを停止してから再始動します。
    キュー・マネージャーを停止して再始動するには、次のコマンドを入力します。ここで、queue_manager_name はキュー・マネージャーの名前です。
    endmqm queue_manager_name
    strmqm queue_manager_name

    キュー・マネージャーが再始動したら、キュー・マネージャーのログで再始動に関連する警告がないかどうかを確認します。 このログ・ファイルは /var/mqm/qmgrs/queue_manager_name/errors にあります。 ここで、queue_manager_name は再始動したキュー・マネージャーの名前です。

    キュー・マネージャーが正しく再始動すると、qm.ini に加えた変更が適用されます。

これで、32 ビット・キュー・マネージャーがトランザクションを整合させるグローバル整合のために Sybase が構成されました。

次に、グローバルに整合されたメッセージ・フローをブローカーにデプロイできます。
関連タスク
グローバルに整合されたメッセージ・フローの構成
トランザクションのグローバル整合の構成 (2 フェーズ・コミット)
関連資料
サポートされるデータベース
mqsicreatebroker コマンド - Windows、Linux、および UNIX システム
mqsisetdbparms コマンド
関連情報
WebSphere MQ バージョン 6 インフォメーション・センター・オンライン
WebSphere MQ ライブラリー Web ページ
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最終更新 : 2009-02-20 12:42:38

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