プロモートされたプロパティーとは、メッセージ・フロー・ノードのプロパティーが、所属先のメッセージ・フローのレベルへとプロモートされたもののことです。
1 つのメッセージ・フローには、1 つ以上のメッセージ・フロー・ノードが入っています。 それぞれのメッセージ・フロー・ノードは、メッセージ・フロー・タイプのインスタンス (組み込みノードまたはユーザー定義ノード) です。 あるメッセージ・フロー・ノードのプロパティーをプロモートして、このノードが属するメッセージ・フローに適用できます。 これを行う場合、メッセージ・フローのユーザーは、メッセージ・フローの内部構造を知らなくても、メッセージ・フロー・レベルで値を設定することによって、この上位メッセージ・フロー内のノードのプロパティーの値を設定することができます。
複数のノードに属する互換性のあるプロパティー (すなわち、比較可能な値を表しているプロパティー) をプロモートして、同一のプロモートされたプロパティーにすることができます。 そして、複数のノードに影響する単一のプロパティーを設定することができます。
例えば、そのデータ・ソースを参照するメッセージ・フロー内の個々のノードのプロパティーではなく、メッセージ・フローのプロパティーとしてデータ・ソースの名前を設定したい場合もあるでしょう。 SALESDATA というデータベースにアクセスするメッセージ・フローを作成するとします。 ただし、メッセージ・フローをテストしている間に、TESTDATA というテスト・データベースを使用したい場合もあるでしょう。 メッセージ・フロー中の各ノードのデータ・ソース・プロパティーが SALESDATA を参照するように設定した場合、それを参照するフロー内にある各ノードのデータ・ソース・プロパティーをプロモートすることができます。またプロパティーを更新して値が TESTDATA となるようにもできます。この値は、メッセージ・フローをテストしている間にノードのデータ・ソース・プロパティーをオーバーライドします (プロモートされたプロパティーは、関連ノード内のプロパティーの設定値よりも常に優先されます)。
メッセージ・フロー・ノード・プロパティーのサブセットも構成可能です (つまり、そのプロパティーはデプロイ時に更新できます)。 構成可能なプロパティーをプロモートすることができます。その場合、プロモートされるプロパティー (それが表す 1 つまたは複数のプロパティーとは異なる名前を持つことがある) がデプロイ時に更新可能なプロパティーとなります。 構成可能なプロパティーとは、キューやデータ・ソースなどのシステム・リソースに関連したプロパティーです。 これらのプロパティーは、デプロイ時に (メッセージ・フロー開発者の助けを借りなくても) 管理者が設定できます。