IMS Java データ・バインディングを作成した後、J2EE Connector Architecture を介して IMS と通信するための Java Bean を作成する必要があります。
この Java Bean には、IMS トランザクションを実行するするための要求を IMS に送信するメソッドが組み込まれています。このメソッドは、Java データ・バインディングを使用して、トランザクション用の入出力メッセージを作成します。J2C Java Bean には、IMS トランザクションを
実行する 1 つ以上のメソッド、および異なる入出力メッセージの複数の
データ・バインディングが組み込まれている可能性があります。
J2C Java Bean のために生成されるコードは、IMS リソース・アダプターが
提供する CCI を使用して、IMS と通信します。
IMS トランザクションを実行する J2C Java Bean を
作成するには、次のステップを実行します。
- J2C 動的ウィザードを開始するには、メニュー・バーから、
「ファイル」>「新規」>「その他」>「J2C」を選択する。
- J2C フォルダーを展開して、「J2C Java Bean」を選択し、「次へ」をクリックする。
- 「リソース・アダプターの選択 (Resource Adapters Selection)」ページで、
使用する IMS リソース・アダプターのバージョンを選択する。 JCA 1.0 IMS リソース・アダプター「IMS Connector for Java (IBM: 9.1.0.1.1)」または JCA 1.5 IMS リソース・アダプター「IMS
Connector for Java (IBM : 9.1.0.2)」のいずれかを選択できます。
- 「次へ」をクリックする。
- 「接続プロパティー」ページで、「管理 (Managed)」チェック・ボックスを選択する。
注: IMS リソース・アダプター (Java Bean で使用) と IMS
Connect の間に接続を作成する場合、以下の 2 つの方法があります。この例は、2 層アプリケーションではないため、管理接続しか適用できません。
- 管理接続は、J2EE Connector Architecture の接続ファクトリーと呼ばれる構造により作成され、
アプリケーション・サーバーで管理されます。Java Bean は、JNDI (Java Naming and Directory Interface) を
使用して接続ファクトリーにアクセスします。管理接続は推奨される接続です。IMS リソース・アダプターと
アプリケーション・サーバーの接続マネージャーは連携して動作し、接続プール、再利用、およびパーシスタンス (永続性) を提供することによって、接続を効率的に管理します。
- 非管理接続は、IMS リソース・アダプターを介して直接取得され、アプリケーション・サーバーとコラボレーションすることはありません。非管理接続は通常、
2 層アプリケーションによって使用され、プールされることも再利用されることもありません。
また、IMS リソース・アダプターと IMS Connect 間の非管理ソケット接続は永続的ではないため、アプリケーションで使用されるたびに、ソケットを開いたり
閉じたりするための追加のオーバーヘッドが発生します。
- 「接続プロパティー」ページの「JNDI ルックアップ名 (JNDI lookup name)」フィールドの横で、
「新規」をクリックする。 これにより、新規サーバー・インスタンスを定義します。新規サーバー・インスタンスを定義するには、ステップ 3 で選択したリソース・アダプターを
サーバー・インスタンスにデプロイします。ワークスペースに新規サーバー・インスタンスを
作成するには、次のステップを実行します。
- 「サーバー・インスタンスの選択 (Server instance selection)」ページの「JNDI ルックアップ (JNDI Lookup)」ウィザードで、「新規」を選択する。
- 「新規サーバーの定義」ページで、作成したいサーバーのタイプを選択する。例えば、「WebSphere 6.0 Server」を選択します。「次へ」を選択します。
- 「WebSphere サーバーの設定」ページで、デフォルト値を受け入れる。
- 「完了」をクリックする。ステップ 3 で選択したリソース・アダプターがサーバー・インスタンスにデプロイされます。
- 「サーバー・インスタンスの選択 (Server instance selection)」ページで、「次へ」をクリックする。
- 上記で作成したサーバー・インスタンスに対して、J2C 接続ファクトリーを作成および構成する。 「J2C 接続ファクトリー」ウィザードでは、ステップ 3 で選択したリソース・アダプターに定義されているものの中から J2C 接続ファクトリーを選択できます。また、まだ存在していない接続ファクトリーの JNDI ルックアップ名を指定して、後で定義することもできます。サーバー・インスタンスに J2C 接続ファクトリーを作成および構成するには、次のステップを実行します。
- 「J2C 接続ファクトリー」ページで、新規接続ファクトリーの JNDI 名を入力する。例えば、「imsCFac」です。
- 接続ファクトリーを構成する。IMS Connect に TCP/IP で接続する場合、少なくとも次のフィールドの値を指定します。
- 「ホスト名:」フィールドに、アプリケーションが使用する IMS Connect の TCP/IP ホスト名を入力する。例えば、「MYHOST.MYCOMPANY.COM」です。
- 「ポート番号:」フィールドに、ポート番号を入力する。例えば、「9999」です。
- 「データ・ストア名:」フィールドに、ターゲット IMS データ・ストアを入力する。例えば、「IMSA」です。
- 「完了」をクリックする。 サーバー・インスタンスが開始され、初期化されます。
- サーバー・インスタンスを構成し、サーバーが始動すると、接続ファクトリーの JNDI 名は「JNDI ルックアップ名 (JNDI Lookup name)」
フィールドに表示されます。「次へ」をクリックする。
- 「J2C Java Bean 出力プロパティー」ページで、次のステップを実行する。
- 「Java プロジェクト名 (Java Project Name)」で、
「新規」をクリックする。
- プロジェクト・タイプとして「Java プロジェクト」を選択し、「次へ」をクリックする。
- 「Java プロジェクトの作成」ページで、新規 Java プロジェクト名として「PhoneBookJ2CBean」を入力し、その他のデフォルト値をすべて受け入れて、「 完了」をクリックする。
- 「Java パッケージ名 (Java Package Name)」の横で、
「新規」をクリックする。
- 「Java パッケージ (Java Package)」ページで、新規 Java パッケージ名として「sample.ims」を入力し、「完了」をクリックする。
- 「インターフェース名」に、「PB」を指定する。
- 「バインディング名」に、「PBImpl」のデフォルトを受け入れる。
- 「次へ」をクリックする。
- トランザクションを実行するメソッドを作成するには、「Java メソッド」ウィザードを使用して、
次のステップを実行する。
- 「追加」をクリックして、J2C
Java Bean の Java メソッドを追加する。
- 「Java メソッドの追加 (Add Java Method)」ページで、Java メソッド名として「runPB」を入力して、「次へ」をクリックする。
- 「Java メソッド」ページで、「入力タイプ」フィールドの横の
「参照」をクリックする。
- 「データ型の選択 (Select a data type)」ウィンドウで、
入力フィールドにアスタリスク (*) を付けて、使用可能なデータ型を表示する。
- 「対応する型」フィールドで、「INPUTMSG」を選択して、
「OK」をクリックし、メソッド runPB に
INPUTMSG データ・バインディングを使用する。
- 「出力タイプ (Output type)」フィールドの横で
「参照」をクリックする。
- 「データ型の選択 (Select a data type)」ウィンドウで、
入力フィールドにアスタリスク (*) を付けて、使用可能なデータ型を表示する。
- 「対応する型」フィールドで、「OUTPUTMSG」を選択して、「OK」をクリックし、メソッド runPB に OUTPUTMSG データ・バインディングを使用する。
- 「完了」をクリックする。
- Java メソッド・ウィザードでは、新規メソッド runPB (INPUTMSG
: OUTPUTMSG) が、Java Bean のメソッドのリストに表示される。このメソッドが選択されていることを確認します。
- メソッド「runPB」の InteractionSpec プロパティーで、IMSInteractionSpec 値を指定する。この例では、すべてのデフォルト値を受け入れて、
「完了」をクリックします。
これで、プロジェクト PhoneBookJ2CBean に J2C Java Bean が
作成され、別の J2EE リソースを使用して 1 つ以上の J2EE アプリケーションに
デプロイできます。