ビジネス・プロセス・ポートレットの開発

ビジネス・プロセス・ポートレットは、ポータル・アプリケーションをビジネス・プロセスに接続します。

ビジネス・プロセス・アプリケーションの開発には、次の複数のコンポーネントが関係しています。
  1. コントロールとデータ・フローを含む、ビジネス・プロセス。
  2. ビジネス・プロセスでヒューマン・インターフェースを提供する、タスク処理ポートレットおよびプロセス開始ポートレット。
  3. WebSphere® Portal Server と WebSphere Process Choreographer から構成されるランタイム環境。
ビジネス・プロセス とは、ビジネスの目標の実現のために繰り返し実行できる、一連のアクティビティーまたはタスクです。 たとえば、ビジネス・プロセスは、Web サイト用のページの作成をサポートできます。プロセスは、次のタスクから構成され、通常、複数の担当者によって実行されます。
  1. Web サイト用の新規 Web ページを作成するタスクを作成する。
  2. タスクを書き込みプロセスに割り当てる。
  3. Web ページを書き込む。
  4. 承認のために Web ページをエディターに転送する。
  5. 訂正のためにタスクを書き込みプロセスに戻す。
  6. 訂正された Web ページを承認のためにエディターに転送する。
  7. エディターによって承認される。
  8. Web サイトに公開するためにタスクを Web マスターに転送する。

WebSphere Business Integration Server Foundation (WBISF) の コンポーネントである WebSphere Process Choreographer は、 Business Process Execution Language for Web Services (BPEL4WS または BPEL) を使用してモデル化されるプロセス用のランタイム環境を提供します。 BPEL は、ビジネス・プロセス構成用の Web サービス標準です。 WebSphere Studio Application Developer Integration Edition は、WebSphere Portal 5.1 (正しい構成) で実行される、BPEL を使用して作成されたビジネス・プロセスを作成するためのプロセス・エディターを提供します。

ビジネス・プロセス・ポートレット は、タスク処理、プロセス開始、およびその他のサポート・コードを提供するためにビジネス処理コードと相互作用するポートレットです。 Rational® Software Development Platform は、ビジネス・ポートレットを作成、コード化、テスト、およびデプロイするための開発環境を提供します。 ビジネス・プロセス・ポートレットには、ポートレット・コードからタスク API またはプロセス API にアクセスするための共通コードが必要です。 ポートレット・ウィザードは、共通コードを生成する基本ポートレットおよび Faces ポートレット 用のオプションを提供します。Faces ポートレットの場合、 「ページ・データ」ビューなどのビジュアル開発フィーチャーによって、ビジネス・プロセス・ポートレットの開発プロセスが単純化されます。

以下の手順では、ビジネス・アプリケーションの開発に伴うプロセスを説明します。 Rational Software Development Platform、WebSphere Studio Application Developer Integration Edition、および WebSphere Business Integration Server Foundation (WebSphere Process Choreographer 付き) を使用して、ビジネス・アプリケーションを開発、 テスト、およびデプロイする方法についての追加説明は、「Integrating your business」 > 「Integrating business processes」の下にある WebSphere Portal Documentation Library for v5.1 を参照してください。

  1. WebSphere Studio Application Developer Integration Edition を使用して、ビジネス・プロセスを設計する。
  2. ビジネス・プロセスの単体テストが終わった後、(Rational Software Development Platform で使用する) JAR ファイルとしてクラスをエクスポートし、(WebSphere Portal Server にインストールされる) EAR ファイルとしてアプリケーションをエクスポートする。
  3. Rational Software Development Platform を使用して、 ビジネス・プロセスが組み込まれたポートレット・プロジェクトを作成する。詳細は、business ポートレット・プロジェクトの作成を 参照してください。
  4. JAR ファイルを新規プロジェクトにインポートする。
    1. 「プロジェクト・エクスプローラー」ビューで、ポートレット・プロジェクトの /WebContent/WEB-INF/lib ディレクトリーを強調表示して右クリックし、「インポート」を選択する。
    2. JAR ファイルをインポートする。
  5. 次の API を使用してタスク処理ポートレットを開発する。
    • タスク API
    • TaskUI マネージャー API
    • プロパティー・ブローカー API (IBM® ポートレット API を使用する ポートレットのみ。JSR 168 API ポートレットの場合は不要。)

    これらの API の Javadoc は、WebSphere Portal に付属しています。

  6. プロセス開始ポートレットを開発する。
  7. 正しく構成された WebSphere Portal 5.1 サーバーにビジネス・プロセス EAR ファイルをインストールする。
  8. WebSphere Portal Server にポートレットをデプロイする。
関連タスク
business ポートレット・プロジェクトの作成
ビジネス・プロセス・ポートレットへのデータ・アクセスの追加
ビジネス・プロセス用のユーザー・インターフェースの作成
関連資料
WebSphere Portal Documentation Library

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