Validate ノード

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目的

Validate ノードは、入力ターミナルに到着したメッセージの構造と、 Validate ノードの構成時に指定されたメッセージ構造定義を比較するために使用します。 メッセージ構造定義はメッセージ・ドメインを構成します。 メッセージ・ドメインが MRM の場合、メッセージ・セット、およびメッセージ・タイプの任意の組み合わせも指定できます。 Validate ノードはメッセージ構造定義のみをチェックし、メッセージ本体はチェックしません。

メッセージのドメイン、セットおよびタイプは、集合的に「メッセージ・テンプレート」と呼ばれます。ドメインはメッセージに使用されるパーサーを定義します。セットはメッセージが属するメッセージ・セットです。 タイプはメッセージ自体の構造です。着信メッセージをこれらの 1 つ以上のプロパティーに対してチェックすることができます。 メッセージ・プロパティーは、対応する「チェック」プロパティーを選択した場合、つまりヌル・ストリングを含むメッセージ・プロパティーが比較可能である場合のみチェックされます。

メッセージ・プロパティーが仕様に一致した場合、メッセージがノードの match ターミナルに伝搬されます。メッセージ・プロパティーが仕様に一致しなかった場合は、メッセージが failure 出力ターミナルを介して伝搬されます。 failure ターミナルが何らかのエラー処理に接続されていない場合、例外がスローされます。

ワークベンチでは、Validate ノードは次のアイコンで表されます。

Validate ノード・アイコン

メッセージ・フロー内でのこのノードの使用

Validate ノードを使用することにより、メッセージがメッセージ・フロー内で正しくルーティングされることが確認できます。たとえば、株の購入を要求するメッセージを、株の売却を要求するメッセージに必要とされるルートとは別のルートに方向指定するようにノードを構成することができます。

このノードの別の使用例として、本社のスタッフから電子メッセージを受け取る場合があります。これらのメッセージはテクニカル・サポートや事務用品の要求、または新しい顧客についてのアドバイスなど、複数の目的に使用されます。これらのメッセージは、スタッフが標準フォームで入力することにより自動的に処理することができます。 これらのメッセージを他の受信メッセージとは別に処理したい場合、Validate ノードを使って、 このメッセージ・フローで特定のメッセージ・タイプを持つスタッフ・メッセージのみを処理するようにできます。

Validate ノードの構成

Validate ノードのインスタンスをメッセージ・フローに入れると、Validate ノードを構成することができます。 エディター・ビューでノードを右マウス・ボタンでクリックし、 「プロパティー」をクリックします。 ノードの基本プロパティーが表示されます。

値を入力する必要のある (デフォルト値が定義されていない) すべての必須プロパティーには、 プロパティー・ダイアログにアスタリスクが表示されます。

以下のように Validate ノードを構成します。

  1. 着信メッセージに使用するパーサーを検査するには、「ドメインの検査」ボックスを選択し、「ドメイン」フィールドに以下のいずれかの値を大文字で入力します。
    • MRM
    • XML
    • XMLNS
    • XMLNSC
    • JMSMap
    • JMSStream
    • MIME
    • BLOB
    • IDOC

    このオプションを使用して、メッセージが特定のドメインに属するかどうかを検査します。

  2. MRM または IDOC パーサーを使用している場合、「セットの検査 」ボックスを選択し、「セット」にメッセージ・セットの ID を入力することにより、着信メッセージが特定のメッセージ・セットに属しているかどうかを検査してください。この ID は、エディター・ビューのメッセージ・セットのプロパティーにあります。 WebSphere Message Brokerは、メッセージ・セットを作成するときに ID を生成します。 ID は DHHJEQC06U001 のような形式になります。 メッセージ・セット・プロパティーに示されているとおりに ID を入力してください。

    XML、JMS、MIME 、および BLOB パーサーの場合、「セット」フィールドはブランクのままにしてください。

    このオプションを使用して、メッセージが特定のメッセージ・セットに属するかどうかを検査します。

  3. MRM パーサーを使用している場合、「タイプの検査」ボックスを選択し、「タイプ」にメッセージの ID を入力することにより、着信メッセージが特定のメッセージ・タイプに属しているかどうかを検査してください。

    この ID は、エディター・ビューのメッセージのプロパティーにあります。 メッセージ ID は、メッセージの作成時に指定します。 メッセージ・プロパティーに示されているとおりに ID を入力してください。

    XML、JMS、IDOC、MIME、および BLOB パーサーの場合、「タイプ」フィールドはブランクのままにしてください。

    このオプションを使用して、メッセージが特定の定義に属するかどうかを検査します。

  4. MRM パーサーの場合、メッセージ・セットから生成されたディクショナリーに対してメッセージ本文の妥当性検査を行いたいのであれば、プロパティー・ダイアログ・ナビゲーターの「妥当性検査」を選択します。 (メッセージが障害の発生したターミナルのノードに伝搬される場合には、妥当性検査は行われません。)

    詳細については、メッセージの妥当性検査およびMRM ドメインのメッセージの妥当性検査プロパティーを参照してください。

  5. 簡略説明または詳細説明 (あるいはその両方) を入力するには、プロパティー・ダイアログ・ナビゲーターの「説明」を選択します。
  6. 「適用」をクリックすると、プロパティー・ダイアログを閉じずに Validate ノードが変更されます。 「OK」をクリックすると、 変更を適用してプロパティー・ダイアログを閉じます。

    「キャンセル」をクリックすると、ダイアログを閉じてプロパティーの変更をすべて破棄します。

ターミナルおよびプロパティー

Validate ノードのターミナルについては、次の表に説明されています。

ターミナル 説明
In ノードが処理するメッセージを受け入れる入力ターミナル。
Failure 指定されたプロパティーに着信メッセージが一致しなかった場合に、メッセージがルーティングされる出力ターミナル。
Match 指定されたプロパティーに着信メッセージが一致した場合に、メッセージがルーティングされる出力ターミナル。

以下の表で Validate ノードのプロパティーを説明します。M の見出しの列は、 プロパティーが必須 かどうかを示します (デフォルトが定義されていない場合に値を入力することが必要なら、プロパティー・ダイアログにアスタリスクのマークが付きます)。C の見出しの列は、 プロパティーが構成可能 かどうかを示します (メッセージ・フローを bar ファイルに追加してデプロイするとき、値を変更できます)。

Validate ノードの基本プロパティーについては、次の表に説明されています。

プロパティー M C デフォルト 説明
ドメイン いいえ いいえ   ドメインの名前。
ドメインの検査 はい いいえ 選択されていない 「ドメイン」プロパティーに対して着信メッセージを検査するかどうか。 チェック・ボックスを選択すると、このアクションが実行されます。
セット いいえ いいえ   着信メッセージが属するメッセージ・セット。
セットの検査 はい いいえ 選択されていない 「セット」プロパティーに対して着信メッセージを検査するかどうか。 チェック・ボックスを選択すると、このアクションが実行されます。
タイプ いいえ いいえ   メッセージ ID。
タイプの検査 はい いいえ 選択されていない 「タイプ」プロパティーに対して着信メッセージを検査するかどうか。 チェック・ボックスを選択すると、このアクションが実行されます。

Validate ノードの妥当性検査プロパティーについては、次の表に説明されています。 これらのプロパティーの詳細については、MRM ドメインのメッセージの妥当性検査プロパティーを参照してください。

プロパティー M C デフォルト 説明
妥当性検査 はい はい 「なし」 妥当性検査が行われるかどうか。有効な値は、「なし」「内容と値」「内容」、および「継承」です。
失敗処置 はい いいえ 例外 妥当性検査に障害が発生した場合の動作。 「妥当性検査」「内容」または「内容と 値」に設定した場合にのみ、このプロパティーを設定できます。 有効な値は、「ユーザー・トレース」「ローカル・エラー・ログ」「例外」、 および「例外リスト」です。
すべての値制約を含める はい いいえ 選択されている このプロパティーは編集できません。 チェック・ボックスが選択されていることにより示されるデフォルトのアクションは、基本値制約検査が「内容と値」妥当性検査に含まれるということです。
修正 はい いいえ 「なし」 このプロパティーは編集できません。 有効な値は、「なし」、および「フル」です。

Validate ノードの説明プロパティーについては、次の表に説明されています。

プロパティー M C デフォルト 説明
簡略説明 いいえ いいえ   ノードの簡単な説明
詳細説明 いいえ いいえ   メッセージ・フロー内のノードの目的を説明するテキスト
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Copyright IBM Corporation 1999, 2005 Last updated: 11/07/2005
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