MRM パーサーおよびドメイン

MRM メッセージ・ドメインには、ワークベンチでモデル化されたすべてのメッセージが含まれます。

1 つ以上のオプションの物理形式をもつ、広範囲に渡るメッセージ・タイプを表すメッセージ・モデルを作成できます。 このドメインに含まれるメッセージは、MRM パーサーで処理されます。

MRM パーサーは、MRM ドメインに属するメッセージを表すビット・ストリームまたはツリーを解釈するプログラムです。 入力のビット・ストリームから対応するツリーを生成するか、出力のツリーからビット・ストリームを生成します。 その解釈は、入力または出力メッセージと関連した物理フォーマットに依存しています。

MRM ドメインでは、メッセージは 2 つの部分に分けて考えられます。

  1. 論理メッセージ・モデル。 これは、ビジネス・データを伝達するメッセージの一部で、物理表現 (回線上のビット・ストリームでどのように表示されるか) を含まない部分です。 これは、プラットフォームや、メッセージが構成される方法には関係ありません。

    たとえば、個人の銀行口座の借方残高についての情報を伝えるメッセージを定義する場合、回線上では異なる物理形式 (XML や、COBOL コピーブックのような固定構造) で表すことができます。 どちらの場合でも、ビジネス上の意味とデータは同じです。 物理レイアウトだけが変更されています。

  2. 物理表現。 これは、回線上でデータを物理的にレイアウトする方法のことです。 1 つの論理メッセージ・モデルでも、物理的に表現する方法がいくつもある場合があります。

この 2 つの部分の定義は、2 つの異なるシステムを接続する必要のある状態を扱えるため便利です。 たとえば、COBOL コピーブックの形式でデータを渡す必要がある既存のスタイルのアプリケーションが、XML の形式でデータを渡す必要があるシステムとやり取りしなければならない場合があります。 どちらのアプリケーションも同じデータに対して処理を行います。 いずれかのアプリケーションを変更するのは望ましくありません。 メッセージをブローカー経由でルーティングすると、複数の物理表現を持つ 1 つの論理モデルを使い、必要な変換を行うことができます。

関連概念
ESQL の概要
XML パーサーおよびドメイン
JMS パーサーおよびドメイン
論理ツリー構造
相関名
メッセージのモデル化の概念
MRM ドメイン内の物理形式
Java の開発
関連タスク
メッセージ・フローの設計
ESQL の開発
メッセージ本体の内容の操作
MRM ドメインのメッセージの操作
関連資料
組み込みノード
メッセージ・モデル参照情報
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Copyright IBM Corporation 1999, 2005 Last updated: 11/07/2005
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