第 3 部には、コラボレーション・マネージャー・モジュールで使用可能な各コンポーネントについて扱った章が含まれています。
- インポート
- エクスポート
- コラボレーション・エリア
- キュー
- Web サービス
- 文書ストア
- データ・ソース
- ルーティング
- 生成ファイル
主に商品情報を保管して管理するため、WebSphere Product Center にマスター・カタログが作成されます。以下のセクションでは、種々のソースからデータを収集し、編成済みのカタログ構造にその情報をアセンブルするステップについて説明します。
- インポート・コンソールの概説
- データ・ソースの取得
- インポート・フィードの作成に必要なアイテムの定義
- インポート・フィードのセットアップ
- 着信ファイルの WebSphere Product Center へのロード
インポートとは、データを外部ソースから WebSphere Product Center に入力するフィードのことです。 最初にインポートを手動で構成したら、後はスケジュールに従って、あるいはオンデマンドで実行できます。 WebSphere Product Center では、複数のソースから複数のデータ・タイプ (アイテム、バイナリー・ファイル、カテゴリー・ツリー、カテゴリー化マッピングなど) をインポートして複数の目的 (更新、置換、削除) を達成することが可能です。
インポート・コンソールは、多様なデータのソースからカタログを作成するためのツールです。インポート・コンソールは、すべてのデータを WebSphere Product Center にインポートするための交換台の役割を果たします。インポート・コンソールから、WebSphere Product Center にフィードするデータを表示、変更、作成できます。
インポートするには、WebSphere Product Center への多くのデータおよびファイルのフィードを定義して実行する必要があります。インポート・コンソールには、作成されたフィードのリストが提示されます。
インポート・コンソールにアクセスするには、メニュー・パス「コラボレーション・マネージャー」>「インポート」>「インポート・コンソール」を使用します。
図 7.1 - インポート・コンソール
コンソール・ビューのカスタマイズ
このコンソールをカスタマイズして、列をソートしたり非表示にしたりできます。ユーザー・プロファイルに設定が保管されます。カタログ・コンソールのビューをカスタマイズするには、以下のようにします。
1. カタログ・コンソールの右上隅で、構成ボタン
をクリックします。ポップアップ・ウィンドウに構成テーブルが表示されます。
2. 列をソートするには、「ソート列」で選択を行います。1 つだけ選択できます。
3. フィールドを非表示にするには、「非表示列 (Hide column)」で選択を行います。複数を選択できます。
4. 「その他のオプション」テーブルで、昇順または降順に表示するためのソート順序を設定し、1 ページに表示する行数を設定します。
5. 「保管」をクリックして、カスタマイズした設定を保管します。カタログ・コンソールに、新しくカスタマイズした設定が表示されます。
インポートのリストのソート
- 「インポート・コンソール」のインポートは、インポートの「タイプ」または「名前」別にソートできます。 ソートするには、「名前」列または「タイプ」列の見出しの名前をクリックします。
コンソールの列
以下の表では、「インポート・コンソール」のそれぞれの列をリストしています。
タイプ
インポートのタイプを示すアイコン。インポート・タイプのリストについては、前のセクションの「インポート・コンソールのアイコン」を参照してください
名前
インポートの名前
検索されたファイル
WebSphere Product Center の文書ストアで検索されたソース・ファイルのドロップダウン選択
検索
WebSphere Product Center へのデータ・ソースの手動によるロードを実行します
ロード
特定のカタログへのデータ・ソースのアップロード
セマンティクス
インポート・タイプが更新、置換、削除の場合に示されます
ソース
使用されるソール・ファイルの名前
ファイル仕様/インポート・スクリプト
使用されるファイル仕様またはインポート・スクリプトの名前
マップ
アイコンをクリックして、カタログ・マッピングに使用するファイルを表示または編集します
カタログ/カテゴリー・ツリー
インポートに使用するカタログとカタログ・ツリー
ACG
インポートに使用する ACG
「インポート・コンソール」にインポートを作成する前に、インポート準備のために実行する必要のあるいくつかのステップがあります。 このセクションでは、インポートの作成およびスケジュールを行う前の以下のインポート準備タスクを説明します。
- データ・ソースの取得
- データの使用可能化
- データ・ファイルの確認
- インポートのセットアップに必要なオブジェクトの作成
データを WebSphere Product Center にインポートする前に、アクセス可能なディレクトリーまたは FTP サイトにソース・ファイルがなければなりません。最も正確な商品情報がデータ・ファイルにあり、以下のデータ・ソースにいずれかの形式が WebSphere Product Center へのインポートに使用可能であることを確かめてください。
- 文字区切り
- タブ区切り
- コンマ区切り値 (CSV)
- 固定幅
- XML
注: 次のステップに進む前に、ソース・ファイルが上述のリストで言及されているいずれかの形式であることが必要です。
ソース・データ・ファイルが WebSphere Product Center へのアクセスに使用できることを確認します。ファイルを FTP を介してアップロードする場合、FTP サイトへの適切な許可が適用されていることを確かめてください。必要であれば、ふさわしいチーム・メンバーに連絡してください。
ソース・データ・ファイルを分析し、ファイル構造、フィールド、および関連する属性を書き留めます。この情報は、次のステップでファイル仕様を作成する際に必要です。
インポートをセットアップする前に、作成しておかなければならないオブジェクトがいくつかあります。 これらのオブジェクトの多くはインポートのセットアップの際に作成できますが、事前にこうしたタスクを完了させる方が簡単です。 以下は、インポートのセットアップに最低限必要なオブジェクトです。
ファイル仕様 ファイル仕様は、インポートを構成するために必要です。ファイル仕様の作成については、『データ・モデル・マネージャー』セクションを参照してください。 基本仕様 基本仕様は、WebSphere Product Center カタログ構造の形式を構成するのに必要です。これには階層の仕様が含まれる場合があります。 基本仕様の作成に関しては、『データ・モデル・マネージャー』セクションを参照してください。 仕様マッピング データを正しいカタログに適切に経路指定するには、ファイル仕様をふさわしいカタログ/階層にマップする必要があります。 仕様のマッピングについては、『データ・モデル・マネージャー』セクションを参照してください。 基本仕様を使用するカタログの作成 ファイル、カタログ、およびその他の関連オブジェクトを作成してマップしたなら、次のステップはカタログの作成です。 カタログの作成について詳しくは、『プロダクト・マネージャー』を参照してください。
『インポート準備』セクションで説明されていたように、インポート用のアイテムをセットアップしたなら、外部ファイル情報を WebSphere Product Center カタログに取り込む方法を定義します。 インポート・フィードの定義は、新規インポートの作成によって行われます。
図 7.2 - 「新規インポート」ウィザード
新規インポートの作成
メニュー・パス「コラボレーション・マネージャー」>「インポート」>「新規インポート」を使用するか、または「インポート・コンソール」で「新規」をクリックします。 「新規インポート」ウィザードが表示されます。 「インポートの作成 (Create Import)」ウィザードの各ステップを実行してインポートを作成します。
1. インポート名
インポートの名前を入力し、「次へ」ボタンをクリックします。
インポート名は、他の名前と区別できなければなりません。重複は許可されません。選択するフィード名は、意味のあるものにしてください。
たとえば、「メインフレームからのアイテム属性」または「カタログ X のイメージ」などできます。
2. アクセス制御グループの選択
「アクセス制御グループの選択 (Select Access Control Group)」ドロップダウン・メニューから、アクセス制御グループを選択します。アクセス制御グループが存在しない場合、「新規」ボタンをクリックして作成します。
3. データ・インポート・タイプの選択
ドロップダウン・メニューからデータ・インポート・タイプを選択して、「選択」ボタンをクリックします。以下の値が選択できます。
バイナリーのフィード カタログ内の各アイテムのバイナリー・ファイルのフィード (たとえば、イメージ、doc、PDF)。 階層のフィード 階層のフィードには、簡単にブラウズできるよう、カタログ内のすべてのアイテムを編成するために設計された階層が含まれています。 アイテムのフィード アイテムのフィードには、商品カタログにある各カタログ・アイテムについて説明する重要な記述情報が含まれています。 アイテムからカテゴリーへのマップのフィード アイテムからカテゴリーへのマップのフィードは、カタログ内に既に存在するアイテムを、着信データの一部としてアップロードされる階層にマップします。 このフィードは、新規アイテムおよび適切なカテゴリー化情報を含むファイルを、新規カタログに直接アップロードするのにも使用できます。 階層は、新規カテゴリーが追加されるたびに更新されます。 4. データ・インポート・セマンティクスの選択
インポート・フィード・セマンティックを選択して、「選択」ボタンをクリックします。
インポート・フィード・セマンティクスは、宛先カタログに既にあるアイテムに着信ファイルが影響を及ぼす方法を指定します。
更新 カタログにあるアイテムを着信ファイルで指定されたアイテムで更新し、既に着信ファイルにのみ存在するカタログにアイテムを追加します。 置換 現行カタログのコンテンツを、着信ファイルのコンテンツで置換します。 削除 着信ファイルで指定されたアイテムをカタログから削除します。 5. データ・ソースの選択
データ・ソース名を選択して、「選択」ボタンをクリックします。データ・ソースは、WebSphere Product Center にインポートされるデータ・ソースを定義します。
このステップでユーザーは新規データ・ソースを変更または作成できます。 新規データ・ソースを作成するには、「新規」をクリックします。 データ・ソースを編集するには、「編集」ボタンをクリックします。
新規データ・ソースの作成のステップには、データ・ソースの名前の指定とデータ・ソース・タイプの選択も含まれます。 データ・ソース名は、可能な限り記述的であるべきです。 データ・ソース・タイプには以下のオプションがあります。
- WebSphere Product Center は FTP を介して検索します
- 文書ストアから (FTP を含む)
- Web ブラウザーを介したアップロード
6. 文字セットの選択
次のステップでは、「文字セットを選択してください」ドロップダウン・メニューから、着信ファイルのエンコードを選択します。 着信ファイルで使用されている文字セットと一致するものを選択します。 着信ファイルに、アルファベット 26 文字と 10 個の数字以外の文字が含まれる場合に、特にこれが重要になります。システム・デフォルトは、「Cp1252: Windows Latin-1」です。
注: 適切な文字セットを選択しないと、インポート中に問題が生じる場合があります。
7. ファイル仕様の選択
ファイル仕様は、着信ファイルの属性と形式を定義します。 ドロップダウン・メニューから既存のファイル仕様を選択するか、「新規」をクリックして新規ファイル仕様を作成します。
8. カタログの選択
カタログは、データが WebSphere Product Center にインポートされる場所を定義します。 既存のカタログを選択するか、または「新規」をクリックして新規カタログを作成します。
9. ファイルからカタログへのマッピング
既存のマッピングを選択するか、または「新規」をクリックして新規マッピングを作成します。 新規マッピングを作成するには (または既存のマッピングを変更するには)、ドロップダウン選択フィールドを使用して、ファイル仕様 (左列) の各フィールドがカタログ (右列) のフィールドと一致するようにしてください。 高度な操作 (フィールドの連結、ストリング処理など) を行う場合は、「式エディター」ボタンをクリックします。
10. カタログ・インポート・スクリプトの選択
単純なカタログ・インポート・スクリプトは常にデフォルトで生成されます。 デフォルトで生成されるスクリプトを選択するか、または「新規」をクリックして新規インポート・スクリプトを作成します。
11. 承認権限の選択
インポート・フィードの作成の最終ステップは、承認権限を選択することです。このオプションのステップを使用すると、インポート・ジョブを生成する前にそれを検討して、承認する責任をゆだねるユーザーを選択できます。フィードが開始されたときに通知されるユーザーを選択します。
12. インポート・コンソールに戻る
この時点で、インポート・フィードが構成されました。最後のステップは、インポート・ジョブを実行して、WebSphere Product Center で管理できるカタログを取り込むことです。
インポートを定義した後、インポートを手動でスケジュールするかまたはオンデマンドで実行されるように設定できます。 インポートを実行する前にまず外部データ・ソース・ファイルを入手する必要があります。
文書ストアへのファイルのロード
インポート・コンソールでは、各インポート・フィード用の「移動」ボタンが 2 つあります。1 つは「検索」列内に、もう 1 つは「ロード」列にあります。
外部着信ファイルを検索するには、適切なインポート・フィードの「検索」列の「移動」ボタンをクリックします。検索された列には、「フィード用のファイルがありません。(No files for feed.)」と表示されます。ファイルがフェッチされると、ファイルの選択がドロップダウン・メニューに表示されます。
ファイルがフェッチされると、文書ストアに置かれます。文書ストアは、WebSphere Product Center に出入りするすべてのファイルとデータに対するリポジトリーです。これによって、実際に WebSphere Product Center にアップロードされる前にすべてのファイルをプレビューする機会が提供されます。
インポートの開始
インポート・コンソールの 2 つの「移動」ボタンの 2 番目のボタンは、フェッチされたファイルを指定されたカタログに文書ストアからアップロードします。「ロード」列から、「移動」ボタンをクリックします。
通知のためにアラートを構成できます。E メール、またはロードが完了したホーム・ページのアラート・モジュールが使用できます。承認権限が割り当てられている場合、ユーザーのホーム・ページ・アラート・モジュール・インターフェースを介して、フィードを承認または拒否できます。 商品情報は、プロダクト・マネージャー・モジュールを使用して管理できます。
インポートの変更
インポートを変更するには、古いインポートを削除して新規インポートを作成するのが最善です。なぜなら、新規ファイル仕様を選択することはできないなどの理由が挙げられます。別のファイル仕様を使用するには、新規インポートを作成して、適切なファイル仕様を選択します。
インポートの削除
各フィードの最初の列にある削除ボタンをクリックすると、フィードを削除できます。
注: フィードの削除は、元に戻せません。 インポート・フィードの削除を確認するダイアログ・ボックスが表示されます。
バイナリー・ファイルは、WebSphere Product Center にインポートされる前に圧縮される必要があります。たとえば、イメージのグループをインポートするために、*.zip ファイルがソース・ディレクトリーに作成されます。圧縮ファイルが検索されると、WebSphere Product Center の文書ストアに保管され、文書ストアのディレクトリー /public_html/ctg_files に解凍されます。 バイナリー・ファイルには、jpg、gif、または pdf などのファイルを含めることができます。
図 7. 4 - バイナリーのフィードのアップロード
バイナリー・インポートの作成
以下のステップにより、バイナリー・ファイルのインポート・フィードを作成します。
メニュー・パス「コラボレーション・マネージャー」>「インポート」>「インポート・コンソール」を使用すると、インポート・コンソールが表示されます。 「新規」をクリックして、「新規インポート」ウィザードにアクセスします。 ウィザードの各ステップを完了します。
1. インポート名 - バイナリーのフィードの名前を入力します。
2. アクセス制御グループの選択 - フィードに使用するアクセス制御グループを選択します。
3. インポート・タイプの選択 - 「バイナリーのフィード」を選択します。
4. インポート・セマンティクスの選択 - 「更新」を選択します。
5. データ・ソースの選択 - バイナリーのフィード用のデータ・ソースを選択するか、新規データ・ソースを作成します。
ZIP アーカイブからのパスの保持 (Y または N) については、
必ず「No」を選択します。すべてのイメージ・ファイルは、文書ストアの「public_html/ctg_files」に保管されます。アーカイブのパスを保持すると、イメージが間違ったディレクトリーに解凍されます。
6. 文書ストア・パスの入力
空白のままにするか、「次へ」をクリックします。文書ストア・パスは想定されるので、パスを入力する必要はありません。アプリケーションがファイルを unzip する際、すべてのイメージは ctg_files ディレクトリーに置かれます。
7. ファイル名とパスに対するアクションの選択
どちらもデフォルトを受け入れない (Accept the default Neither) - このオプションは、ダウンストリーム・システムからのイメージの場合に使用します。 この場合、大文字であっても小文字であっても、イメージ・ファイルは問題ありません。
8. 承認権限の選択 - 必要な場合には、インポートを承認するユーザーを選択します。
これで、インポート・フィードの作成は完了です。次のステップは、圧縮ファイルを WebSphere Product Center にアップロードすることです。
圧縮ファイルのアップロード
バイナリー・インポート・フィードの定義後、圧縮ファイルを WebSphere Product Center で検索することが次のステップです。 このフィードでは、「ファイルの検索 (Retrieve Files)」列に「フィード用のファイルがありません (No files for feed)」と表示されます。
1. インポート・コンソールから、新規作成されたフィードを見付け、「検索」列で「移動」をクリックします。
2. 「ブラウズ」をクリックし、圧縮ファイルを選択してから、「アップロード」をクリックします。ZIP ファイルへのパスが、「ファイル」フィールドに表示されます。
3. インポート・コンソールに戻るか、文書ストアでファイルを表示し、「コラボレーション・マネージャー」メニューから「文書ストア」を選択します。
アップロードされたファイルすべては、組織の「feed_files」ディレクトリーのサブディレクトリーに保管されます。このディレクトリーは、インポート・フィードの名前にちなんで名前が付けられます。
圧縮ファイルが文書ストアにアップロードされると、解凍されます。
バイナリー・ファイルの解凍
1. インポート・コンソールで、「ロード」列の「移動」をクリックします。WebSphere Product Center はイメージを ctg_files ディレクトリーに unzip します。
2. ロードの処理状況を確認するには、「最新の状況を確認」ハイパーリンクをクリックします。
ロードが完了すると、「スケジュール状況情報」に「実行完了」状況が表示されます。文書ストア・ハイパーリンクをクリックして、解凍済みバイナリー・ファイルすべてを表示します。
既存のインポート・テーブルは、外部データ・ソースから WebSphere Product Center にインポートできます。 ルックアップ・テーブルのインポートを作成する方法は、「新規インポート」ウィザードを使って他のインポートを作成する方法と似ています。
ルックアップ・テーブル・インポートの作成
「インポート・コンソール」から「新規」をクリックします。 「新規インポート」ウィザードが表示されます。
1. 固有のフィード名を選択します。
2. 「アクセス制御グループ」を選択します。
3. データ・タイプ「アイテムのフィード」を選択します。
4. 関連するフィード・セマンティクス、データ・ソース、およびファイル仕様を選択します。
5. 「カタログの選択 (Select Catalog)」から、インポートするルックアップ・テーブルを選択します。
6. ルックアップ・テーブル・マッピングのファイルを定義します。
7. インポート・スクリプトを選択します。必要な場合、新規インポート・スクリプトを作成します。
8. 必要な場合、承認権限を選択します。
9. 新規インポート・フィードを保管します。
10. インポートを実行します。
WebSphere Product Center で内部または外部の宛先用にカタログをカスタマイズして作成することができます。カタログは、顧客、パートナー、および印刷したカタログ、または会社の Web サイトに自動的に発行できます。以下のセクションでは、任意の宛先に商品情報を配布または発行するためのメソッドについて説明されています。
- エクスポートの概説
- エクスポートのためのカタログの準備
- エクスポートの作成
- エクスポートの実行
- エクスポートの管理
エクスポートは、(内部または外部の) 顧客に商品情報を配布または発行するために作成されます。 WebSphere Product Center の柔軟なアーキテクチャーを使用すると、データの単一リポジトリーを使用して、複数のカタログのある複数のマーケットプレイスに、ビジネスを広げられます。
WebSphere Product Center のエクスポート・コンソールを使用して、以下のタスクを実行します。
- 任意の形式によるカタログのエクスポート
- 差異の発行
- コンテンツのサブセットの発行
- 宛先指定データと標準情報のマージ
エクスポート・コンソールの列
タイプ
シンジケートのタイプを示すアイコン。『エクスポート・コンソールのアイコン』セクションを参照してください
名前
エクスポート・ジョブの名前
カタログ・アイテム
シンジケートされるカタログおよびアイテムのグループの名前
バージョン
シンジケートされるカタログのバージョン
マッピング
カタログ仕様と宛先仕様間のマッピング特性の表示 / 編集
宛先仕様
宛先仕様の名前
ファイル・タイプ
使用するカタログ・エクスポート・スクリプトとパラメーター値セットの名前
階層
使用する階層の名前。クリックして、表示または編集します。
ジョブ情報
シンジケート・ジョブの詳細情報。ジョブの実行時、状況、警告、および生成ファイルのリストを表示します。
承認
シンジケートの前に承認が必要な場合、この列に受諾または拒否の状況が表示されます
アラート
シンジケートにアラートが構成された場合、この列に表示されます
宛先
シンジケートの宛先モード
以下のセクションでは、カタログをエクスポート用にセットアップする前に必要なアイテムについて取り上げます。幾つかのアイテムはエクスポートのセットアップのウィザードで実行可能ですが、セットアップ・プロセスを簡単にするには事前にこうしたアイテムを準備しておくのが有益です。
宛先仕様
WebSphere Product Center でエクスポート・ジョブを作成するときは、宛先ファイルの正確な要件を定義するために宛先仕様が必要です。ファイル仕様や基本仕様と同様、宛先仕様の各ノードに属性を定義できます。データ・エクスポートの際、宛先仕様は事前定義された要件に準拠したファイルを生成します。
アイテム選択
データ・モデル・マネージャーのエクスポート・コンポーネントを使用すると、カタログからアイテムのグループの基本選択を、指定された宛先に送ることができます。 基本選択には、カタログ、カタログ・バージョン、およびエクスポートで使用する階層が含まれます。
カタログから宛先へのマップ
カタログからの宛先仕様へのマップは、カタログ内のフィールドを経路指定する方法を WebSphere Product Center に指示するという点で、インポートで使用するファイルからカタログへのマップと似ています。カタログ内のフィールドは、宛先ファイルのフィールドにマップされます。 シンジケートが正常に行われるためには、このマッピングが必要です。
階層
『インポート』の章で説明されていたように、WebSphere Product Center では、階層はカタログとは別に保管されます。これにより、ユーザーは選択した階層を使用して、カタログを表示したり、エクスポートしたりできます。
宛先モード
カタログをエクスポートすると、承認または検査 (あるいはその両方) の目的で複数の宛先に送ることができます。ユーザーは、シンジケートの配布コンポーネントを使用して、カタログの送信先の宛先を選択できます。カタログは、E メール (E メールの本体) または FTP の形式で送信できます。
新規エクスポートを作成する際、「新規エクスポートの作成 (Create New Export)」ウィザードを使用してエクスポートのセットアップの各ステップをウォークスルーできます。 これは、詳細なプロセスを単純化するのに役立ちます。
ウィザードの各ステップでは、以下の機能ボタンを使用できます。
編集
新規作成
選択
![]()
次のステップに続行
エクスポート・コンソールに戻る
エクスポートのセットアップ
メニュー・パス「コラボレーション・マネージャー」>「エクスポート」>「新規エクスポート」を使用するか、または「エクスポート・コンソール」で「新規」ボタンをクリックして、「宛先アップロード」ウィザードを表示します。 ウィザード駆動の GUI の各ステップを完了してください。
1. エクスポート名 - 新規エクスポートの名前を入力して、「次へ」をクリックします。 分かりやすい固有の名前を付けてください。
2. 宛先使用の選択 - この仕様は、最終的にエクスポートされるデータの各フィールドの形式、長さ、および必要性を指示するものです。 必要であれば、ユーザーは該当するボタンをクリックして宛先仕様を作成または編集できます。
3. カタログの選択 - 「カタログの選択 (Select Catalog)」ドロップダウン・フィールドで、以前に作成されたカタログを選択して、エクスポートするカタログを指定します。 通常、エクスポート用に選択されるカタログは、特定の顧客をターゲットとしています。つまり、特定の顧客固有の情報のみが含まれることになります。
この情報には、価格設定、契約発効日、および顧客商品 ID などのデータを含めることができます。カタログから宛先仕様へのマップを使用すると、WebSphere Product Center ではマスター・カタログまたは子カタログのどちらからでもデータをエクスポートできます。
4. バージョンの選択 - 「カタログ・バージョンの選択 (Select the Catalog Version)」では、エクスポートするカタログを選択する機会があるだけでなく、カタログのバージョンを選択することもできます。 WebSphere Product Center は、アップロードおよび変更された各カタログのすべてのバージョンを自動的に保管します。フィードまたはエクスポートが実行されると、カタログの新規バージョンも作成します。この機能を使用すると、特定の顧客に対する送信をサポートしていないカタログにアイテムが追加されたなどの場合に、旧バージョンの同じカタログをエクスポートできます。
- 最新のバージョン - ジョブを実行するたびに、すべての更新を含む最新の商品情報がエクスポートされます。 この選択は「動的」です。
- その他のバージョン - ジョブを実行するたびに、特定の同じカタログ・バージョンがエクスポートされます。 この選択は「静的」です。
5. アイテムのグループの選択 - カタログ全体からアイテムのグループの基本選択を選択して、指定された宛先に送ることができます。 基本選択には、カタログ、カタログ・バージョン、およびシンジケートで使用する階層が含まれます。アイテム選択は、プロダクト・マネージャー・モジュールのアイテム選択コンソールで表示および作成できます。 特定の製品ラインのみをエクスポートするには、選択の例を使用できるかもしれません。
6. 階層の選択 - この機能を使用すると、ユーザーは各アイテムのカテゴリー化を、選択したカタログのいずれかの階層にエクスポートできます。 階層を選択することによりエクスポートされるカテゴリーが判別されますが、カテゴリーが出力ファイルとともに送信されるかどうかは確かではありません。カテゴリーは、このエクスポートのカタログ・エクスポート・スクリプトの一部として組み込まれることが必要です。カタログ・エクスポート・スクリプトでは許可されたユーザーの構成が必要で、カタログ・エクスポート・スクリプトに書き込まれない限り、出力ファイルにカテゴリーは含まれません。
7. シンジケート・タイプの選択 - エクスポート・タイプを選択すると、ユーザーは WebSphere Product Center でカタログ全体をシンジケートするか、カタログを単に更新するかを選択するオプションを持てます。 これによって、カタログ差異のエクスポートが可能になります。
- バージョン内のすべてのアイテム
- 特定の 2 つのバージョン間の内容の差分
- 最後のシンジケート以降の内容の差分
- バージョン内のアイテムのすべてのイメージとバイナリー・ファイル
- 特定の 2 つのバージョン間で更新されたイメージとバイナリー・ファイル
- 最後のシンジケート以降に更新されたイメージとバイナリー・ファイル
「差分」エクスポート・タイプが選択される場合、カタログの 2 番目のバージョンを選択して差分を生成します。 差分タイプには以下が含まれます。
- すべて
- 追加済み
- 削除済み
- 変更済み
- 未変更
8. 宛先マッピングへのカタログの選択 -既存のマッピングを選択するか、または「新規」をクリックして新規マッピングを作成します。 新規マッピングを作成するには (または既存のマッピングを変更するには)、ドロップダウン・フィールドを使用して、カタログ (左列) の各フィールドが宛先仕様 (右列) のフィールドと一致するようにしてください。
9. 文字セットの選択 - 文字セットを選択して、出力ファイルのエンコードを選択します。 出力ファイルに、アルファベット 26 文字と 10 個の数字以外の文字が含まれる場合に、特にこれが重要になります。
デフォルトは「Cp1252:Windows Latin-1」です。
10. 宛先の選択 - 配布は、アプリケーションの内外のユーザーへの通知を許可するために設計されています。 配布は、E メール別名に似ています。WebSphere Product Center にこうした配布リストを作成すると、WebSphere Product Center 外の人々にも届けることが可能になります。必要であれば、新規配布モードを作成します。
11. カタログ・エクスポート・スクリプトの選択 - カタログ・エクスポート・スクリプトはエクスポートの際に使用されます。 これを使用して、データを実際に出力ファイルにエクスポートする前に、カタログに保持されているデータ上で高度なオンザフライ操作を実行することができます。エクスポート時にスクリプト・エンジンを使用してコンテンツに加えられた変更は、カタログに適用されず、1 度だけのコンテンツ変更として単に出力ファイルに適用されます。
インポートと同様に、外部ターゲット・ファイルへのエクスポートは以下の 2 つの形をとることができます。カタログ内のフィールドを外部ターゲット・ファイルに 1 対 1 でマップするか、あるいは、カタログ内のフィールドを外部ターゲット・ファイルにエクスポートする前に変更を加える必要がある、というものです。
すべてのエクスポートで、スクリプトを使用することが必要です。インポートとは対照的に、エクスポートの際のスクリプトの選択は必須ステップとなっています。
12. 承認権限の選択 - エクスポート・ジョブの検討、およびジョブをいつ実行するかに関して、責任を担うユーザーを選択できます。 システム・ユーザーのリストから選択して、「選択」をクリックします。
13. シンジケート・コンソールに戻る
上記のすべてのステップが完了すると、エクスポート・コンソールへのエクスポート・プロファイルの追加を通知するメッセージ・ボックスが表示されます。画面下部の戻り矢印をクリックすると、エクスポート・コンソールに戻ります。これで、エクスポート・ジョブがセットアップされ、生成の準備が整いました。
エクスポート・ジョブの構成後、手動で、またはスケジューラーを使用して自動的に生成できます。 ジョブが承認に依存している場合には、生成前に承認権限がそのジョブを受諾する必要があります。
エクスポートの手動実行
エクスポート・ジョブを手動で実行するには、以下のようにします。
1. メニュー・パス「コラボレーション・マネージャー」>「エクスポート」>「エクスポート・コンソール」を使用すると、すべてのエクスポート・ジョブのリストが表示されます。
2. 実行するエクスポート・ジョブを検索します。左端の列にあるチェック・ボックスをクリックします。
3. 「移動」ボタンをクリックします。 承認権限が設定されている場合、エクスポート・ジョブは開始されますが、許可されるまではファイルは宛先にエクスポートされません。エクスポート・ジョブの状況は、スケジューラーのジョブ・コンソールを介して、データ・モデル・マネージャー・モジュールに表示されます。
エクスポートの進行状況の確認
エクスポートの実行中に緑色のアニメーション・アイコンをクリックすると、ユーザーはエクスポートの進行状況を確認できます。 エクスポートの進行状況を示す進行状況表示バーが表示されます。 エクスポートを中断するには、エクスポートの左にある赤色のアイコンをクリックします。 確認ダイアログ・ボックスが表示されます。
エクスポートが完了すると、進行状況表示バーが消えます。 エクスポート中に作成されたすべてのファイルのハイパーリンクや、エクスポート中に発生したエラー/警告などの詳細を組み込む要約が提供されます。
出力の表示
エクスポートが生成されると、定義された宛先に送信される前に、文書ストアに保管されます。 望むのであれば、生成ファイルの結果を表示および印刷できます。
エクスポート結果の表示
出力結果を表示するには、以下のようにします。
1. エクスポート・コンソールで、「ジョブ情報」列の状況ボタンをクリックすると、「スケジュール状況情報」テーブルが表示されます。
2. 「戻り値」列のハイパーリンクをクリックすると、「タスク承認情報」インターフェースに生成ファイルのリストが表示されます。各ファイルにはハイパーリンクが貼られ、クリックすると、ファイル詳細が表示された新規ウィンドウがオープンします。
エクスポート・ファイルの確認
標準のエクスポートでは 'catalog.out' という名前のファイルが生成されます。 このファイルを確認し、ローカル・ドライブまたはネットワーク・ドライブに保管できます。
エクスポート・ファイルの確認
- エクスポート・ファイルを確認するには、エクスポートの結果画面から 'catalog.out' ハイパーリンクをクリックします。 ファイルが新規ブラウザー・ウィンドウでオープンします。
出力の承認
承認権限がエクスポート・ジョブに割り当てられている場合、ジョブを実行する前に承認が必要です。承認者の「マイ・タスク・リスト」で「承認」列の「承認保留状態」アイコンをクリックして、「タスク承認情報」インターフェースを表示します。 エクスポート・ジョブを受諾または拒否して、理由を記します。
エクスポート・コンポーネントの表示と変更
エクスポート・コンソール画面で、エクスポート・ジョブのほとんどすべてのコンポーネントを表示または変更 (あるいはその両方) を実行することがユーザーに許可されています。ユーザーは、カタログの送信先の顧客のリスト、カタログからマーケットプレイス仕様へのマッピング、カタログがシンジケート用にスケジュールされた日時を表示できます。カタログ名をクリックすると、エクスポートされているカタログを変更できます。
エクスポート状況
エクスポート・ジョブの状況を表示するには、「ジョブ情報」列のスケジュール・ボタンをクリックして、「スケジュール状況情報」を表示します。次に、「ジョブ情報」列の「詳細の表示」ボタンをクリックします。
カタログでエクスポートを実行すると、以下のジョブの詳細をユーザーは確認できます。
- ジョブ情報
- スケジュール情報
- 実行時間
- ジョブの状況
- 戻り値
エクスポート状況の確認
エクスポート・ジョブのジョブ状況を検討するには、以下のようにします。
- 「エクスポート・コンソール」で、「ジョブ情報」列のスケジュール・ボタンをクリックします。 「スケジュール状況情報」テーブルに、シンジケート・ジョブの詳細情報が表示されます。
エクスポートの削除
エクスポート・ジョブは、必要に応じて作成したり削除したりできます。
エクスポートの削除
エクスポート・ジョブを削除するには、以下のようにします。
1. エクスポート・コンソールで、削除するシンジケート・ジョブを検索します。 左端の列にあるチェック・ボックスをクリックします。
2. 「削除」ボタンをクリックすると、コンソールからエクスポート・ジョブが削除されます。
インポートまたはエクスポートで問題が発生すると、ジョブの要約にエラーか警告へのハイパーリンクが表示されます。
- エラーは、アイテムの正常な処理を妨げる重大な問題です (たとえば、基本キーがない、必須フィールドが存在しないなど)。
- 警告は、アイテムの正常な処理を妨げるほど重大な問題ではありません (たとえば、フィールドが長すぎるなど)。
ジョブが実行を完了せずに、要約ではなくエラーが表示される場合もあります。詳しく分析するために、問題が発生した環境を正確に記録し、エラー・メッセージを書き留めてください。
複数のキュー・タイプと複数のメッセージング・プロトコルを保守するために、新規キュー機能がインプリメントされました。キューは、EAI プラットフォームおよび Web サーバーを含む、外部ソース / 宛先とのインバウンドおよびアウトバウンド・メッセージングを扱うゲートウェイの役目を果たします。
注: メッセージング・フレームワークのセットアップに関する情報は、『メッセージング・フレームワークのインプリメント』セクションで扱われています。
参考のため、以下の用語が定義されています。
- キュー - WebSphere Product Center が作成する、メッセージの受信ポイントおよび送信ポイントとしての機能を果たすもの。 スクリプトは、各キューをサポートします。
- メッセージ - UCCnet、EAI プラットフォーム、データ・プール、または他のメッセージ送信元によって提供される XML 文書。
新規キュー機能を使用すると、ジョブがインポートまたはエクスポートされる際のプロセスの一部としてメッセージを使用でき、状況メッセージをすべての必要なユーザーに送信できます。
キュー・コンソールへのアクセス
メニューから 「コラボレーション・マネージャー」>「キュー」>「キュー・コンソール」 を選択すると、 キュー・コンソールが表示されます。
「キューの詳細」の表示
キューの詳細を表示するには、「キュー名」をクリックします。 「キューの詳細」画面が表示されます。以下の情報が提供されます。
- キュー名
- 説明
- プロトコル
- スクリプト
キュー内のメッセージの表示
キュー・コンソールには「メッセージ」という名前の列があり、この列にはキューが受信したメッセージの番号にハイパーリンクが貼られています。メッセージの番号をクリックすると、メッセージの内容が表示されます。
キュー内のメッセージの検索
1. キュー内のメッセージを検索するには、メニュー・パス「コラボレーション・マネージャー」>「キュー」>「メッセージ・コンソール」を使用します。「キュー・メッセージの検索」画面が表示されます。
2. 以下のフィールドの値を選択します。
- 到着開始日
- 到着終了日
3. 「検索」をクリックすると、「キュー・メッセージ」テーブル下部に結果が表示されます。
キューの作成
1. メニュー・パス「コラボレーション・マネージャー」>「キュー」>「新規キュー」を使用します。
2. 必要な情報を入力します。
キュー名: キューの名前を入力します。
説明: キューの説明を入力します。
プロトコル: 外部ソースをキューに、またはキューから結合するのに使用するメッセージング・プロトコルのリストから選択します。
スクリプト: キューへの、またキューからのメッセージの経路指定を実行する、事前に作成されたスクリプトのリストから選択します。宛先 / ソースへの典型的なメッセージには、以下のものが含まれます。
- ワークフロー・コラボレーション・エリア。ワークフロー・ステップにおいてイン・スクリプトまたはアウト・スクリプトでサポートされます。
- カタログ。プリプロセス、ポストプロセッシング、またはポストセーブ・スクリプトでサポートされます。
WebSphere Product Center のメッセージング・フレームワークのインプリメンテーションによって、以下のターゲット EAI プラットフォームとの統合が可能になります。
- IBM WBI
- SeeBeyond
- Tibco
- WebMethods
選択したプラットフォームで、信頼性のあるトランスポート・メカニズム、異なるシステムまたはプラットフォームで相互に通信する複数のプログラムでの一貫性のあるインターフェースが提供される必要があります。
WebSphere Product Center のメッセージング・フレームワークは、以下のプロセスをサポートするよう設計されています。
- 受信時の確認通知メッセージの提供を含む、アイテム・セットが含まれるメッセージの受信
- 送信後の確認通知メッセージの受信を含む、アイテム・セットが含まれるメッセージの送信
WebSphere Product Center には、XML 文書を解析して作成する機能、およびメッセージを送信する機能、さらには EAI プラットフォーム・キューからメッセージを収集する機能が備えられています。 メッセージは、外部ソースによって提供される XML 文書として定義されます。こうしたすべての機能は、WebSphere Product Center スクリプト・エンジンからアクセスできます。WebSphere Product Center と EAI プラットフォーム・アダプター間の対話を使用可能にするには、この機能を十分に活用するスクリプトをインストールする必要があります。
WebSphere Product Center はキューをサポートしています。キューは、メッセージの受信および送信ポイントとしての機能を果たす 1 つの構造です。WebSphere Product Center のキューは、外部ソース / 宛先とのインバウンドおよびアウトバウンド・メッセージングを扱うゲートウェイの役目を果たします。また各キューは、WebSphere Product Center のスクリプト操作でサポートされています。
キューでは、以下の機能が提供されています。
メッセージ送信プロトコルのセットアップを使用可能にして、キューへの、およびキューからの外部メッセージ・ソースを結合し、以下のメッセージ送信プロトコルを提供します。
- MQ
- JMS Point-to-Point
- JMS パブリッシュおよびサブスクライブ
- HTTP
- HTTP/S
スクリプトを実行して、キューへの、またはキューからのメッセージを経路指定します。標準的なメッセージ宛先 / ソースには、以下のものが含まれます。
- ワークフロー・コラボレーション・エリア。ワークフロー・ステップにおいてイン・スクリプトまたはアウト・スクリプトでサポートされます。
- カタログ。プリプロセス、ポストプロセッシング、またはポストセーブ・スクリプトでサポートされます。
以下のリストは、メッセージング機能のフレームワークを描写しています。
- 外部ソースは、メッセージを EAI プラットフォームに送信します。その処理の際に問題となる事柄は外部ソースによって異なります。また、WebSphere Product Center がメッセージを検索する方法には影響を与えません。
- EAI プラットフォームのセットアップには、インバウンドおよびアウトバウンド・キューが含まれている必要があります。このセットアップはサード・パーティーによって行われ、メッセージを検索して送信するために WebSphere Product Center が取得しておくべき必要な情報は、WebSphere Product Center がアクセスするキューの ID のみです。
- ファイルが EAI プラットフォーム・キューに置かれると、WebSphere Product Center にセットアップされた該当するキューにおいて、サポートされるプロトコル (MQ、HTTP/s、または JMS) を介してメッセージを検索できます。
- WebSphere Product Center スクリプトを使用すると、メッセージ本体を解析して、メッセージ・タイプ、メッセージ ID、およびメッセージ・ソースを取得します。 この情報は、すべてのメッセージを含めるために作成されたターゲット WebSphere Product Center カタログに経路指定されます。
- D で生じたイベントはワークフローを使用して追跡され、メッセージが正常に記録された場合には、イベントによって通知確認ワークフローが起動し、メッセージ・カタログからの新規レコードをコラボレーション・エリア・セットアップにチェックアウトします。
- 確認通知ワークフローは、確認のために確認通知メッセージをメッセージ・ソースに送信します。これがなされると、確認通知ワークフローはカタログにメッセージをチェックインして戻します。
このプロセスが正しく機能するためには、メッセージング・フレームワークが構築されている必要があります。
メッセージング・フレームワークの構築
以下のプロセスは、EAI プラットフォーム・フレームワークを統合するための提案されているメソッドについて略述しています。このプロセスは、特定の要件に応じてカスタマイズできます。
メッセージの受信
このセクションは、受信における確認通知メッセージの提供を含む、アイテム・セットが含まれるメッセージの受信プロセスについて説明しています。2 つのプロセス、セットアップとランタイムが、メッセージの受信プロセスをサポートしています。 このプロセスは汎用でありほとんどの目的に応用できます。
セットアップ
1. テクニカル・ビジネス・プロセス・アナリストが以下のものを作成します。
2. テクニカル・ビジネス・プロセス・アナリストは、スクリプトが含まれるインバウンド・キューを作成します。このスクリプトは 3 つの機能 (メッセージ受信、メッセージ本体の解析、およびルーティング) をサポートしています。
メッセージ受信
スクリプトのメッセージ受信セクションは、以下の機能をサポートしてます。
- MQ、HTTP/S、または JMS を含むサポートされているプロトコルを介して、ソースからメッセージを取得します。
- メッセージ本体を解析して、メッセージ・タイプ、メッセージ ID、メッセージ・ソースを取得します。
- メッセージ・タイプ、メッセージ ID、差出人 ID、および日時を含むレコードをメッセージ・カタログに作成します。
- 通知確認ワークフローにイベントを起動します。確認通知ワークフロー機能については、下記を参照してください。
メッセージ本体の解析
スクリプトのメッセージ本体の解析セクションは、以下の機能をサポートしています。
- パラメーターとして、ソースから宛先へのマップ名とターゲット・カタログ名を組み込みます。
- アイテム・セットにレンダリングする、ソースから宛先へのマップ名とターゲット・カタログ名ごとのメッセージ本体を解析します。
メッセージ・ルーティング
スクリプトのルーティング・セクションは、以下の機能をサポートしています。
ターゲット・カタログから、アイテム・セット内のアイテムを追加 / 変更 / 削除します。
- テクニカル・ビジネス・プロセス・アナリストは、受信確認通知メッセージの送信のために、確認通知ワークフローをセットアップします。 このワークフローには、以下の機能があります。
- メッセージ・カタログからの新規レコードを、確認通知ワークフローのステップ内のコラボレーション・エリアにチェックアウトします。
- 確認通知ワークフロー内の次のステップでは、メッセージ ID、送信者 ID、日時、およびメッセージ・ソースで必要とされる任意のコマンド (たとえば、Received) が含まれるメッセージ・ソースに、メッセージを送信します。
- 確認通知ワークフローの次のステップでは、メッセージ・カタログ・レコードにチェックインします。
ランタイム
セットアップが正しく構成されたら、以下のランタイム・イベントが生じる必要があります。
1. キュー・スクリプトのメッセージ受信セクションによって、キューがメッセージを受信します。
2. キュー・スクリプトのメッセージ受信セクションがメッセージ本体を解析して、メッセージ・タイプ、メッセージ ID、および送信者 ID を取得します。
3. キュー・スクリプトのメッセージ受信セクションが、メッセージ・タイプ、メッセージ ID、差出人 ID、および日時を含むレコードをメッセージ・カタログに作成します。
4. キュー・スクリプトのメッセージ受信セクションが、メッセージ・カタログからの新規レコードを、確認通知ワークフローのステップ内のコラボレーション・エリアにチェックアウトします。
5. 確認通知ワークフロー内の次のステップでは、メッセージ ID、送信者 ID、日時、およびメッセージ・ソースで必要とされる任意のコマンド (たとえば、Received) が含まれるメッセージ・ソースに、メッセージを送信します。
6. 確認通知ワークフローの次のステップでは、メッセージ・カタログ・レコードにチェックインします。
7. キュー・スクリプトのメッセージ本体の解析セクションが、アイテム・セットにレンダリングする、マップ名とターゲット・カタログ名ごとにメッセージ本体を解析します (後ほど言及する新規スクリプト操作を使用します)。
8. キュー・スクリプトのルーティング・セクションが、カタログの追加 / 変更 / 削除のための既存のスクリプト操作を使用して、ターゲット・カタログからアイテム・セット内のアイテムを追加 / 変更 / 削除します。
WebSphere Product Center インバウンド/アウトバウンド・キューの作成
WebSphere Product Center インバウンドおよびアウトバウンド・キューは、キュー・コンソールを使用して作成されます。キューを作成する前に、スクリプト・コンソールからターゲット・スクリプトを作成する必要があります。「新規キュー」画面の「トリガー・スクリプト・パス (Trigger Script Path)」ドロップダウン・フィールドにトリガー・スクリプトが表示されます。
1. キュー・コンソールで、「新規」をクリックします。
2. 「キューの詳細 (Queue Detail)」画面で、キュー名、説明を入力して、プロトコルおよびトリガー・スクリプト・パスを選択します。 トリガー・スクリプトは、「メッセージ・キュー・プロセッサー」タイプのスクリプト・コンソールで作成されます。
3.「保管」をクリックします。
WebSphere Product Center のスクリプト操作により、WebSphere Product Center スクリプト・アプリケーションを書く際に、各スクリプト操作の引数に能力を定義できるようになり、柔軟性が増します。このセクションで示されている以下のスクリプト操作は、MQ または JMS を使用する WebSphere Product Center でサポートされているメッセージング機能をサポートするために使用します。こうした方式を使用すると、外部キューからメッセージのインポートおよびエクスポートが可能になります。
注: このセクションで説明しているスクリプト操作は、 変更になる可能性があります。最新のスクリプト操作については、 スクリプト・サンドボックスを参照してください。
MQ スクリプト操作
スクリプト・アプリケーションを作成する際に、スクリプト操作 mqGetQueueMgr はハンドルと共にハンドラーを MQQueueManager に戻します。ハンドルを解放するために mqDisconnect を呼び出す前に、そのハンドルを使って複数の MQ 操作を行うことができます。
mqGetQueueMgr
- プロトタイプ: MQQueueManager mqGetQueueMgr(String hostname, String port, String channel, String queueMgrName)
- 説明: 指定のプロパティーを持つ新規 MQ キュー・マネージャーを作成して、戻します。
mqDisconnect
- void MQQueueManager::mqDisconnect()
- 指定のキュー・マネージャーから切断します。
mqSendTextMsg
- プロトタイプ: MQMessage MQQueueManager::mqSendTextMsg(String msgText, String queueName, String queueOpenOptions, String messagePutOptions)
- 説明: String msgText で提供されるメッセージを queueName に送信します。MQMessage を戻します。
注: mqSendReply を使用して指定されたメッセージへの返信を送信しようとする場合、mqSendTextMsg を使用するとエラーが戻ります。これを防ぐには、mqSendTextMsgWithReply を使用します。
mqSendTextMsgWithReply
- プロトタイプ: MQMessage MQQueueManager::mqSendTextMsgWithReply(String msgText, String queueName, String replyQueueName, String queueOpenOptions, String messagePutOptions)
- 説明: String msgText で提供されるメッセージを queueName に送信します。返信キューが指定されます。MQMessage オブジェクトを戻します。
mqGetTextFromMsg
- プロトタイプ: String mqGetTextFromMsg(MQMessage mqMessage)
- 説明: ヘッダーを含む、MQMessage のコンテンツ全体が含まれるストリングを戻します。
mqGetReceivedMsg
- プロトタイプ: MQMessage MQQueueManager::mqGetReceivedMsg(String queueName, String queueOpenOptions, String messageGetOptions)
- 説明: queueName からのメッセージを受信します。 MQMessage としてメッセージを戻すか、ヌルを戻します。
注: メッセージが検索されると、キューから除去されます。メッセージ ID を指定しない場合、キューの最初のメッセージが取得されます。
mqSendReply
- プロトタイプ: MQMessage MQQueueManager::mqSendReply(MQMessage receivedMsg, String msgText, String passedInQueueOpenOptions, String passedInMessagePutOptions)
- 説明: 成功または失敗を示すことなく、指定されたメッセージに返信を送信します。
mqSendReplyWithStatus
- プロトタイプ: MQMessage MQQueueManager::mqSendReplyWithStatus(MQMessage receivedMsg, String msgText, String status, String passedInQueueOpenOptions, String passedInMessagePutOptions)
- 説明: 指定の状況を示すフィードバック・フィールドを設定して、指定のメッセージに返信を送信します。状況は以下のいずれかでなければなりません (大文字または小文字): SUCCESS、FAIL、VALCHANGE、VALDUPES、MULTIPLE_HITS、FAIL_RETRIEVE_BY_CONTENT、BO_DOES_NOT_EXIST、UNABLE_TO_LOGIN、APP_RESPONSE_TIMEOUT、NONE。
注: 使用できるのは 1 つの状況値だけです。
mqGetXMLMessageContent
- プロトタイプ: String mqGetXMLMessageContent(String orgXmlMsg)
- 説明: XML 文書を取得するため、入力ストリングの先頭から不要情報を廃棄します。 より正確には、以下のように動作します。 入力ストリングの形式を A + B とし、B は有効な XML 文書で、A は任意のストリング (空も可) です。この操作では B を戻します。その他の場合にはヌルを戻します。
注: 着信メッセージを解析するためにこのメソッドを使用します。
mqGetResponseToMsg
- プロトタイプ: MQMessage MQQueueManager::mqGetResponseToMsg(MQMessage outgoingMessage, String queueOptions, String messageOptions)
- 説明: 指定のキューから指定のメッセージへの応答を取得します。
mqGetMessageDiagnostics
- プロトタイプ: String mqGetMessageDiagnostics(MQMessage message)
- 説明: 指定のメッセージの診断情報が含まれるストリングを戻します。
mqGetMessageId
- プロトタイプ: String MQMessage::mqGetMessageId()
- 説明: 指定のメッセージの ID を、16 進数を含むストリングとして戻します。
mqGetReceivedMsgByMessageID
- プロトタイプ: MQMessage MQQueueManager::mqGetReceivedMsgByMessageID(String queueName, String messageId, String passedInQueueOpenOptions, String passedInMessageGetOptions)
- 説明: 指定のキューで、指定のメッセージ ID のメッセージを検索します。 ID は、16 進数を含むストリングとして渡されます。 指定のキュー内にこうしたメッセージがない場合には、ヌルが戻ります。
JMS スクリプト操作
スクリプト・アプリケーションを作成すると、スクリプト操作 jmsGetConnectionFactory はハンドルと共にハンドラーを QueueConnectionFactory に戻します。ハンドルを解放するために jmsDisconnect を呼び出す前に、そのハンドルを使って複数の JMS 操作を行うことができます。
jmsGetContext
- プロトタイプ: Context jmsGetContext(String url, String jndiFactory)
- 操作: JMS コンテキストを作成します。
jmsGetConnectionFactory
- プロトタイプ: QueueConnectionFactory Context::jmsGetConnectionFactory(String jmsFactory)
- 操作: 指定されたコンテキストの JMS 接続ファクトリーを作成して、戻します。
jmsGetMQConnectionFactory
- プロトタイプ: QueueConnectionFactory jmsGetMQConnectionFactory(String mqQueueManager, String mqHostname, String mqChannel, Integer mqPort)
- 説明: MQ キューと通信するための JMS 接続ファクトリーを作成して、戻します。他の JMS キューに接続する場合にはコンテキストが必要なのに対して、MQ 接続ファクトリーを取得するにはコンテキストが必要ないことに注意してください。
jmsGetQueueByName
- プロトタイプ: javax.jms.Queue jmsGetQueueByName(Context ctx, String name)
- 説明: 指定の JNDI 名とコンテキストから javax.jms.Queue オブジェクトを戻します。
jmsGetQueueConnection
- プロトタイプ: QueueConnection QueueConnectionFactory::jmsGetQueueConnection()
- 説明: 指定の接続ファクトリーから、JMS キュー接続を戻します。
jmsGetQueueSession
- プロトタイプ: QueueSession QueueConnection::jmsGetQueueSession()
- 説明: 指定の接続ファクトリーから、JMS キュー接続を戻します。
jmsDisconnect
- プロトタイプ: void QueueSession::jmsDisconnect(QueueConnection qcon)
- 説明: 指定のキュー・マネージャーから切断します。
jmsCreateTextMsg
- プロトタイプ: Message QueueSession::jmsCreateTextMsg(String msgText)
- 説明: QueueSession 情報を使用して、提供されたテキストが含まれる新規 JMS TextMessage を作成します。
jmsSendMsg
- プロトタイプ: Message QueueSession::jmsSendMsg(Message msg, String queueName[, HashMap properties, Message messageToReplyTo])
- 説明: メッセージ MSG を queueName という名前のキューに送信し、MSG またはヌルを戻します。MESSAGETOREPLYTO が提供される場合、キューおよびメッセージ ID への返信は MESSAGETOREPLYTO から読み取られます。PROPERTIES はストリング・キーからストリング値へのマップです。"WPC_REPLY_TO_QUEUE"、"WPC_COPY_CORRELATION_ID_BYTES"、および "WPC_COPY_CORRELATION_ID" の 3 つの特殊キーがあります。 WPC_REPLY_TO_QUEUE を提供すると、QUEUENAME をオーバーライドするか、提供された MESSAGETOREPLYTOのキューに返信します。MESSAGETOREPLYTO のキューへの返信は、QUEUENAME をオーバーライドします。"WPC_COPY_CORRELATION_ID" および "WPC_COPY_CORRELATION_ID_BYTES" は、相関 ID を MESSAGETOREPLYTO から MSG にコピーします。両方を提供できます。これらの値は、(上述のようにストリングではなく) ブール値にする必要があります。
jmsReceiveMsgFromQueue
- プロトタイプ: JMSMessage QueueSession::jmsReceiveMsgFromQueue(javax.jms.Queue queue, Integer timeout[, String messageSelector, JMSMessage messageToReceiveReplyFor])
- 説明: JMS メッセージを受信します。TIMEOUT ミリ秒後にタイムアウトします。INBOUNDQUEUE がヌルではない場合、そのキューを調べてください。INBOUNDQUEUE がヌルで、MESSAGETORECEIVEREPLYFOR がヌルではない場合、MESSAGETORECEIVEREPLYFOR の「返信先 (Reply-To)」フィールドで定義されたキューを参照します。 INBOUNDQUEUE がヌルで MESSAGETORECEIVEREPLYFOR もヌルの場合には、AustinException がスローされます。どのキューが使用されるかが分かります。MESSAGESELECTOR と MESSAGETORECEIVEREPLYFOR が共にヌルの場合、キューの最初のメッセージを選択します。その他の場合には、MESSAGESELECTOR と MESSAGETORECEIVEREPLYFOR によって定義されたすべての条件を満たすキュー (ある場合) からの最初のメッセージを選択します。MESSAGETORECEIVEREPLYFOR がヌルの場合、MESSAGETORECEIVEREPLYFOR のメッセージ ID と等しい相関 ID を持っていないメッセージは拒否されます。MESSAGESELECTOR がヌルではない場合、messageSelector で定義された条件を満たさないすべてのメッセージは拒否されます。適切なメッセージがない場合には、ヌルが戻ります。
jmsGetTextFromMsg
- プロトタイプ: String Message::jmsGetTextFromMsg()
- 説明: ヘッダーを含む、JMS メッセージのコンテンツ全体が含まれるストリングを戻します。
jmsGetMessageID
- プロトタイプ: String Message::getJMSMessageID()
- 説明: JMS メッセージ ID を含むストリングを戻します。
jmsGetMessageCorrelationID
- プロトタイプ: String Message::getJMSMessageCorrelationID()
- 説明: JMS メッセージの相関 ID を含むストリングを戻します。
jmsGetMessageProperties
- プロトタイプ: HashMap Message::getJMSMessageProperties()
- 説明: ストリング・プロパティー名から、それらの優先順位に関するストリング値へのハッシュ・マップを戻します。
jmsSendMsgToQueue
- プロトタイプ: JMSMessage QueueSession::jmsSendMsgToQueue(JMSMessage msg, javax.jms.Queue outboundQueue [, HashMap properties, JMSMessage messageToReplyTo,])
- 説明: メッセージ MSG を送信し、MSG またはヌルを戻します。OUTBOUNDQUEUE がヌルではない限り、OUTBOUNDQUEUE で指定されたキューにメッセージは送信されます。OUTBOUNDQUEUE がヌルの場合には、MSG は MESSAGETOREPLYTO が提供されていると MESSAGETOREPLYTO の送信先キューに送信されます。OUTBOUNDQUEUE がヌルで MESSAGETOREPLYTO が提供されていない場合、AustinException がスローされます。MESSAGETOREPLYTO が提供されている場合には、メッセージ ID は MESSAGETOREPLYTO から読み取られます。PROPERTIES はストリング・キーからストリング値へのマップです。WPC_INCOMING_REPLY_QUEUE という特殊 (非 JMS) キーがあります。WPC_INCOMING_REPLY_QUEUE は、外部アプリケーションがこのメッセージへの返信を送信する javax.jms.Queue オブジェクトを表しています。
jmsSetMessageText
- プロトタイプ: void Message::setJMSMessageText(String msgText)
- 説明: JMS TextMessage に対して提供されたテキストを設定します。JMS TextMessage タイプのみがサポートされています。
Web サービス・コンソール
Web サービス・コンソールによって、ユーザーは、 SOAP_HTTP の使用によって、Web サービスを作成したり、管理したりすることができます。 サービスを定義するために WSDL スクリプトを書くことができ、 サービスの実行の仕方を制御するためのインプリメンテーション・スクリプトが作成されます。
Web サービス・コンソールの列
Web サービス・コンソールには、次の列があります。
名前 Web サービスの名前。名前をクリックすると、 Web サービスの詳細が表示されます。 説明 Web サービスの簡単な説明。 プロトコル 現在は、SOAP_HTTP のみ利用できます。 トランザクション サービスのトランザクションの数。 数をクリックすると、トランザクションが表示されます。または、「削除」ボタンをクリックすると、 コンソールから Web サービスが除去されます。 Web サービスの管理
Web サービス・コンソールへのアクセス
Web サービス・コンソールにアクセスするには、メニューから「コラボレーション・マネージャー」 >「Web サービス」>「Web サービス・コンソール」を選択します。
新規 Web サービスの作成
メニュー・パス「コラボレーション・マネージャー」>「Web サービス」>「新規 Web サービス」を使用します。 「Web サービスの詳細」画面が表示されます。
適切な情報を以下のフィールドに入力します。
Web サービス名 Web サービスの名前を入力します。 この名前は SOAP サービスの URL の一部になります。 空白を含んではいけません。 たとえば、以下のようにします。 Web サービスの説明 Web サービスの説明を入力します。 プロトコル Web サービスで使用されるプロトコル。 現在は、SOAP over HTTP のみがサポートされたプロトコルです。 デフォルト値は“SOAP_HTTP”です。 URL このサービスにアクセスするための URL です。 Web サービスを保管した後、このフィールドに自動的にデータが取り込まれます。
WSDL URL この Web サービスの WSDL にアクセスするための URL。 Web サービスを保管した後、このフィールドに自動的にデータが取り込まれます。 WSDL このサービスの WSDL を入力します。WSDL 文書は、このサービスのインターフェース、URL、およびプロトコルについて説明した XML 形式の文書です。この文書を手動で入力する必要があります。WSDL 文書のサンプルについては以下をご覧ください。 正しく保管するには、Web サービスに有効な XML を入力する必要があります。 インプリメンテーション・スクリプト このサービスをインプリメントする Trigo スクリプトを入力します。サービスの着信パラメーターは、配列変数 "soapParams" で使用できます。 サービスの戻り値はストリングでなければならず、"out" 書き出し変数に書き出されます。 SOAP フォールトを戻すには、フォールト・コードを "soapFaultCode" 書き出し変数に書き出し、フォールト・メッセージを "soapFaultMsg" 書き出し変数に書き出します。 インプリメンテーション・スクリプトのサンプルについては、以下 をご覧ください。 要求を保管しますか? これにチェック・マークを付けると、Trigo はすべての着信要求のパラメーターを文書ストアに保管します。これはトランザクション・コンソールから使用できます。 応答を保管しますか? これにチェック・マークを付けると、Trigo はすべての応答の内容を文書ストアに保管します。これはトランザクション・コンソールから使用できます。 デプロイ済み これにチェック・マークを付けると、サービスがデプロイされます。チェック・マークを付けない場合、このサービスを利用できません。 インプリメンテーション・スクリプトおよび WSDL 文書のサンプル
以下のサンプル・インプリメンテーション・スクリプトと WSDL 文書の設計は、着信 SOAP 要求のパラメーターの数をチェックします。 パラメーター数が 4 つの場合は、そのパラメーターをリストしたストリングを戻します。 パラメーター数が 4 つではない場合は、SOAP フォールトをスローします。
インプリメンテーション・スクリプト
nParams = soapParams.size();if (nParams != 4){
soapFaultCode.writeln("WRONG_NUM_PARAMS");
soapFaultMsg.writeln("Wrong number of parameters. This service requires 4. You have " + nParams + " parameters.");}
else{
out.writeln("Success.");
for (i = 0; i < nParams; i++)
{
out.writeln("Parameter " + (i + 1) + " is " + soapParams[i]);
}
}
WSDL
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?><wsdl:definitions targetNamespace="http://my.trigo-instance.com/soap/services/CheckParams"xmlns="http://schemas.xmlsoap.org/wsdl/"
xmlns:apachesoap="http://xml.apache.org/xml-soap"
xmlns:impl="http://my.trigo-instance.com/soap/services/CheckParams"
xmlns:intf="http://my.trigo-instance.com/soap/services/CheckParams"
xmlns:soapenc="http://schemas.xmlsoap.org/soap/encoding/"
xmlns:wsdl="http://schemas.xmlsoap.org/wsdl/"
xmlns:wsdlsoap="http://schemas.xmlsoap.org/wsdl/soap/"
xmlns:xsd="http://www.w3.org/2001/XMLSchema">
<wsdl:message name="invokeRequest">
<wsdl:part name="param1" type="xsd:string"/>
<wsdl:part name="param2" type="xsd:string"/>
<wsdl:part name="param3" type="xsd:string"/>
<wsdl:part name="param4" type="xsd:string"/>
</wsdl:message>
<wsdl:message name="invokeResponse">
<wsdl:part name="invokeReturn" type="xsd:string"/>
</wsdl:message>
<wsdl:portType name="CheckParams">
<wsdl:operation name="invoke" parameterOrder="param1 param2 param3 param4">
<wsdl:input message="intf:invokeRequest" name="invokeRequest"/>
<wsdl:output message="intf:invokeResponse" name="invokeResponse"/>
</wsdl:operation>
</wsdl:portType>
<wsdl:binding name="CheckParamsSoapBinding" type="intf:CheckParams">
<wsdlsoap:binding style="rpc" transport="http://schemas.xmlsoap.org/soap/http"/>
<wsdl:operation name="invoke">
<wsdlsoap:operation soapAction=""/>
<wsdl:input name="invokeRequest">
<wsdlsoap:body encodingStyle="http://schemas.xmlsoap.org/soap/encoding/"
namespace="http://DefaultNamespace"
use="encoded"/>
</wsdl:input>
<wsdl:output name="invokeResponse">
<wsdlsoap:body encodingStyle="http://schemas.xmlsoap.org/soap/encoding/"
namespace="http://my.trigo-instance.com/soap/services/CheckParams"
use="encoded"/>
</wsdl:output>
</wsdl:operation>
</wsdl:binding>
<wsdl:service name="CheckParamsService">
<wsdl:port binding="intf:CheckParamsSoapBinding"
name="CheckParams">
<wsdlsoap:address location="http://my.trigo-instance.com/soap/services/CheckParams"/>
</wsdl:port>
</wsdl:service>
</wsdl:definitions>トランザクションの管理
トランザクション・コンソールへのアクセス
すべての Web サービスのトランザクションを検索するには、メニューから 「コラボレーション・マネージャー」>「Web サービス」>「トランザクション・コンソール」を選択してトランザクション・コンソールを表示します。
Web サービス・トランザクションの表示
1. トランザクション・コンソールの Web サービス・トランザクション・テーブルからトランザクションのリストを表示します。
2. 「応答」または「要求」列から、「表示」ボタンをクリックします。 新規ブラウザー・ウィンドウにトランザクションの詳細が表示されます。
Web サービス・トランザクションの検索
1. トランザクション・コンソールで、 「Web サービス・トランザクション検索」テーブルの「到着開始日」と「到着終了日」 フィールドを使用して、 日付の範囲を選択します。
2. 「検索」ボタンをクリックします。検索テーブルの下の「Web サービス・トランザクション」テーブルに、 すべてのトランザクションの結果が表示されます。
文書ストアは、すべての着信および発信ファイルが保管される WebSphere Product Center 内の領域です。これには、インポート・スクリプト、レポート、および仕様ファイルが含まれます。監査のため、検索機能が提供されています。
WebSphere Product Center を経由するすべてのファイルがコピーされて、文書ストアに保管されます。ですから、文書ストアはバックアップ・エンジンとして使用できます。
文書ストアでは、GUI が Oracle データベースに保管されたファイルへのハイパーリンクを提供するように構成されています。本質的には、それらはファイルのロケーションへのポインターです。
ユーザーは文書ストアを介して、以下の方法でファイルを管理できます。
- ファイルの内容と詳細の表示
- ファイルへのアクセスの制御
- 文書の監査ログの表示
- ファイルの削除
図 10.1 文書ストア
文書ストアへのアクセス
文書ストアへは、ツールバー・パス「コラボレーション・マネージャー」>「文書ストア」を使用するとアクセスできます。
文書ストアは、ファイル・ディレクトリー構造によって提示されます。任意のフォルダー / サブフォルダーをクリックすると、ディレクトリー内にあるファイルが表示されます。完全な文書パスが表示されます。
文書詳細の表示
文書ストアには、各文書の詳細情報が備えられています。この情報には、文書にアクセスしたユーザーとその日時を表示した監査ログ情報が含まれています。
- 文書の詳細を表示するには、「表示」アイコンをクリックします。
文書の内容の表示
- 文書の内容を表示するには、文書の詳細テーブルから「内容の取得」ハイパーリンクをクリックします。文書の内容が新規ウィンドウに表示されます。
文書へのアクセスの制御
文書ストアでは、文書へのアクセスを制御できます。アクセス制御グループ (ACG) を選択するか、新規 ACG を作成できます。
1. 文書にアクセスできるユーザー・グループを制御するには、文書名の横にある施錠ボタンをクリックします。 「文書ストアのアクセスの詳細」テーブルが表示されます。
2. ACG を既に作成済みの場合、ドロップダウン・フィールドから ACG を選択します。 作成していない場合には、「新規」をクリックして新規 ACG を作成します。ユーザー・グループでは、文書の作成、表示、または削除を制御できます。
3. ACG を選択し、「保管」をクリックすると、文書設定の制御を保持できます。
文書の削除
文書ストアでは、文書ストアを介してファイルを削除できます。 文書ストアから文書を削除するには、文書名の横にあるごみ箱アイコンをクリックします。
注! ファイルを削除すると元に戻せません! 削除を確認するダイアログ・ボックスが表示されます。「キャンセル」をクリックすると、削除操作がキャンセルされます。
データ・ソースは WebSphere Product Center エンティティーの 1 つで、データが WebSphere Product Center にインポートされる方法を定義します。種々のロケーションまたはデータベースからの外部データが可能で、多様な方法でアクセスできます。たとえば、データベースからのデータ、FTP サーバーにあるファイル、またはローカル・ファイル・システムからのデータをインポートしたい場合もあります。こうした各オプションでは、データにアクセスするため固有の構成パラメーターが必要となります。 データ・ソースはこうしたパラメーターをカプセル化して 1 つの名前付きエンティティーとして操作できるので、1 度ソースの詳細をセットアップすると、プロダクト全体で再利用できます。
データ・ソースの作成
新規データ・ソースを作成するには、「データ・ソース・コンソール」から「新規」ボタンをクリックします。 (既存のデータ・ソースも編集ツール・ボタンを使用して変更できます)。「データ・ソース」ウィザードが表示されます。ウィザードの各ステップを完了します。
1. 「データ・ソース」 - データ・ソースの名前を入力します。
2. 「データ・ソース・タイプの選択 (Select Data Source Type)」 - 新規データ・ソースの作成のステップには、データ・ソースの名前の指定も含まれます。 インポートの場合と同様、名前は可能な限り説明的にしてください。たとえば、「ブラウザーを使用したアップロード」や「FTP による検索」などです。データ・ソース・タイプを選択した後、「選択」をクリックします。
以下は、可能なデータ・ソース・タイプです。
WPC は FTP を介して検索
このオプションを選択すると、指定した FTP サーバーに接続してアップロードするデータ・ファイルを検索するよう WebSphere Product Center に指示します。WebSphere Product Center は、FTP サーバーに接続して、適切なファイルを検索できるようにするため、追加情報 (サーバー・アドレスおよびポート番号、ユーザー名とパスワード、ファイル名と配置されているディレクトリー) を指定するようユーザーに求めます。文書ストアから (FTP を含む)
文書ストアは、 WebSphere Product Center にインポートされたか、またはエクスポートのために WebSphere Product Center によって生成された、すべての単一の文書を保管する WebSphere Product Center の領域です。ですから、この文書ストアからフィードにファイルをフェッチすることが可能です。Web ブラウザーを介した更新 (Updated via Web Browser)
このオプションは、ハード・ディスクまたは任意のネットワークにアクセス可能なドライブにあるファイルを探索して選択する「ブラウズ」機能を使用して WebSphere Product Center にファイルを手動でインポートするのに使用します。3. 「データ・ソースの詳細を指定してください」- データ・ソースに関して指定する詳細は、ステップ 2 で行った選択によって異なります。
選択したデータ・ソース・タイプ 必須の追加情報 WPC は FTP を介して検索 次の値を入力します。
- サーバー・アドレス
- サーバー・ポート
- ユーザー名
- パスワード
- ファイル名
- ディレクトリー
文書ストアから (FTP を含む) Websphere Product Center 文書ストアの文書への絶対パスを入力します。 Web ブラウザーを介した更新 (Updated via Web Browser) 追加の詳細は不要です。 4. 「データ・ソースの作成」ウィザードの各ステップを完了したら、「データ」コンソールに戻ります。
データ・ソースの編集
- 「データ・ソース・コンソール」から削除するデータ・ソースを検索し、「編集」ボタンをクリックします。 「データ・ソースの作成」が表示されます。 必要に応じて、データ・ソース構成を変更します。
データ・ソースの削除
- 「データ・ソース・コンソール」から削除するデータ・ソースを検索し、「削除」ボタンをクリックします。 「データ・ソース・コンソール」からデータ・ソースが除去されます。
配布は、アプリケーションの内外のユーザーへの通知を許可するために設計されています。配布は、E メール別名に似ています。WebSphere Product Center にこうした配布リストを作成すると、WebSphere Product Center 外の人々にも届けることが可能になります。
ルーティング・コンソールには、WebSphere Product Center に保管されている、以前に作成されたすべての配布が表示されます。ルーティング・コンソールからは、現行の配布の変更または削除、さらには新規配布や配布グループの作成が可能です。配布グループは、以前に作成された配布の名前付きグループです。
カタログをエクスポートすると、承認または検査 (あるいはその両方) の目的で複数の宛先に送ることができます。ユーザーは、エクスポートの配布コンポーネントを使用して、カタログの送信先の宛先を選択できます。カタログは、E メール (E メールの本体) または FTP の形式で送信できます。本質的には、配布は宛先モードとしても言及されます。
新規配布の作成
新規配布を作成するには、以下のようにします。
- 「コラボレーション・マネージャー」>「ルーティング」>「ルーティング・コンソール」をクリックすると、ルーティング・コンソール・インターフェースが表示されます。
- 「新規配布」ボタンをクリックします。「配布」ウィザードが表示されます。 ウィザードの各ステップを完了します。
1. 配布名 - 配布の名前を入力して、「次へ」をクリックします。
2. 配布タイプの選択 (Select Distribution type) - 配布タイプを選択して、 「次へ」をクリックします。 以下のいずれかを選択します。
- Ariba カタログのアップロード
- カスタム
- E メール
- FTP
- ポスト
3. 配布モード - 選択した配布タイプに応じて、必要な情報を入力します。 「保管」をクリックして、配布設定を保管します。
ルーティング・グループの作成
- 「コラボレーション・マネージャー」>「ルーティング」>「ルーティング・コンソール」をクリックすると、ルーティング・コンソール・インターフェースが表示されます。
- 「新規配布グループ」ボタンをクリックします。「配布グループ」テーブルが表示されます。 ウィザードの各ステップを完了します。
2. 「グループ名」フィールドに配布名を入力します。
3. 選択可能配布リストから配布名を選択して、「追加」または「除去」をクリックし、グループを作成します。
4. 「保管」をクリックして、配布グループ設定を保管します。ルーティング・コンソールに新規配布グループが表示されます。
配布の削除
- ルーティング・コンソールから配布または配布グループを削除するには、配布名または配布グループ名の横にある「削除」ボタンをクリックします。