グローバリゼーションの考慮事項

ダッシュボードの外観は、ユーザーの国および文化の違いを示します。WebSphere® Business Monitor のダッシュボード・ビューの設計は、国や地域よって異なる言語、カレンダー、および時刻に対応しており、多文化環境で業務を営む企業をサポートしています。

ダッシュボードのホストとして、WebSphere Portal がダッシュボード・ビューのグローバル設定を決定します。グローバル設定には、ユーザーが設定したカレンダー・システム、時間帯、および言語が含まれます。これらのグローバル設定は、WebSphere Portal のユーザーのプロファイルを使用して構成されます。 ユーザーのプロファイルでカレンダー・タイプが選択されると、ビューに表示される日付値が、選択されたカレンダー・タイプの国別情報に応じて変更されます。 例えば、カレンダー・タイプにイスラム暦を選択すると、ダッシュボード・ビューの日付は、ユーザーが選択した言語で記述されたイスラム暦の月表示に変わります。 カレンダー・タイプは、グレゴリオ暦、和暦、台湾暦、仏教暦、イスラム暦 (常用暦) などの多様なタイプから選択できます。

現在のリリースでは、Monitor の各ダッシュボードでの日付選択でサポートされるカレンダー・タイプは、グレゴリオ暦のみです。グレゴリオ暦は、レポート生成または情報取得の日付範囲を指定するのに使用されます。このカレンダーは、「レポート」ビュー、「値のエクスポート」ビュー、および「アクティブ・インスタンス」ビューで使用されます。

グリニッジ標準時 (GMT) に対する時間帯の設定も、ダッシュボード・ビューでのデータ表示に影響します。時間帯を選択すると、表示される時間値が、選択した時間帯を表すように変更されます。例えば、「GMT -6:00」(米国およびカナダの中央時間帯を示す) を選択すると、ダッシュボード・ビューに表示される時刻は、中央時間帯になります。プロファイルで時間帯を選択しない場合、時間値は、ランタイム・データベースの時間帯で表示されることに留意してください。

ビジネス・ユーザーが好みのカレンダー・システムと時間帯を選択するには、 WebSphere Portal 管理者は、ビジネス・ユーザーが属性を選択できるようにする必要があります。ユーザーがカレンダー・システムと時間帯を 選択できるように、管理者は以下の手順を実施します。
  1. WebSphere Portal バナーから、 「管理」 > 「アクセス (Access)」 > 「ユーザーとグループ (Users and Groups)」 > 「すべての認証済みポータル・ユーザー (All Authenticated Portal Users)」をクリックし、カレンダーと時間帯の選択を可能にするユーザーの横の 「編集」アイコンをクリックします。
  2. 「マイ・プロファイルの編集 (Edit My Profile)」 ポートレットから、「構成」アイコンをクリックします。
  3. 「ibm-timezone」および 「ibm-preferred calendar」チェック・ボックスを選択し、「OK」をクリックします。
  4. 「マイ・プロファイルの編集 (Edit My Profile)」ポートレットで「OK」をクリックします。
この一連の手順をすべて実行すると、管理者は選択したユーザーにカレンダーと時間帯を選ぶオプションを提供します。

言語の設定は、ダッシュボード・ビューに表示されるデータの言語およびフォーマットを制御します。フィールドおよびラベルなどのインターフェース・データは、英語で書かれています。言語が変更されると、ダッシュボード・ビューに表示されるデータのフォーマットに反映されます。例えば、アラビア語を選択すると 10 進数がアラビア語のフォーマット (10 進数の符号として、ドットではなくコンマが使用される) で表示されます。カレンダーの月も、カレンダー・タイプに関係なく、アラビア語に変更されます。

ダッシュボード・ビューに適用される言語を決定するために、WebSphere Portal が検索を実行します。ユーザーが WebSphere Portal にログインして、ダッシュボードにアクセスすると、検索が開始されます。検索結果に基づいて、ユーザーの Web ブラウザーに表示されている内容が変わります。検索結果のシーケンスは、次のようになります。
  1. ユーザーの WebSphere Portal のユーザー・プロファイルで言語が指定されている場合、ダッシュボード・ビューに選択した言語が表示されます。
  2. ユーザーのプロファイルで言語を指定しない場合、WebSphere Portal は、ユーザーのブラウザーで定義されている言語を検索します。ダッシュボードがその言語をサポートしている場合、ビューにその言語が表示されます。ブラウザーに複数の言語が定義されている場合、WebSphere Portal は、リストに最初に記載されている言語を使用します。
  3. ユーザーの Web ブラウザーに言語が定義されていない場合、WebSphere Portal は、独自のデフォルト言語を使用します。デフォルトの言語は、WebSphere Portal のインストール時に指定します。Portal の管理者は、インストール後もデフォルト言語を変更できます。
  4. ユーザー・プロファイルのブラウザーで指定した言語がサポートされていないビューを表示している場合、ビューはデフォルト言語で表示されます。
選択した言語は、ダッシュボード・ビューに表示されているデータに対してそのフォーマットを反映します。


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