メッセージ・フローのマイグレーション

WebSphere MQ Event Broker バージョン 2.1 で作成したメッセージ・フローをマイグレーションし、WebSphere Business Integration Event Broker バージョン 5.0 でそれらを使用することができます。

使用可能な新しいノードおよび機能を利用するために、マイグレーションするメッセージ・フローを変更したい場合があります。 このリリースにおける上記の変更の詳細については、新着情報 を参照してください。

同じメッセージ・フロー・プロジェクト内で定義するなら、一度に複数のメッセージ・フローをマイグレーションすることができます。 一貫性のある参照のために、メッセージ・フローに組み込まれているサブフロー をメッセージ・フローと共にマイグレーションする必要があります。

複数のメッセージ・フローを同じ名前で定義した場合、または複数のエクスポート・ファイルに メッセージ・フローがエクスポートされている場合には、マイグレーション作業により、既存のメッセージ・フローが次に同じ名前で見つかるフローで、警告が与えられることなく上書きされます。 それで、矛盾を避けるために注意が必要であり、また複数回定義済みのメッセージ・フローの最新のバージョンが 最後にマイグレーションされるようにしなければなりません。

同じメッセージ・フローの複数のバージョンを持っており、同じマイグレーション・ディレクトリー内のその他のフロー内のサブフローとしてメッセージ・フローを使用する場合、インポートの結果は予測できません。

メッセージ・フローをマイグレーションするには、次のようにします。

  1. バージョン 2.1 をアンインストールする前に、バージョン 2.1 ツールを使用してコントロール・センターから 1 つ以上のメッセージ・フローをエクスポートします (詳細については、バージョン 2.1 ライブラリーを参照してください)。

    マイグレーション・プロセスは、参照されるすべてのサブフローを同じエクスポート・ファイルに組み込むと最も効果的です。したがって、単一のメッセージ・フロー・プロジェクトにマイグレーションしたいすべてのメッセージ・フローを、単一のエクスポート・ファイルにエクスポートすることをお勧めします。

  2. エクスポート・ファイル (1 つ以上) を、ワークベンチ を実行している新規のシステムに転送します。 これらのファイルを保管するディレクトリーに他のファイルが何も含まれていないことを確認します。 単一のメッセージ・フロー・プロジェクトにインポートするファイルを別々のディレクトリーに保管し、それぞれのディレクトリーを別々にマイグレーションします。 サブディレクトリー内のファイルはマイグレーション・コマンドに無視されるため、ファイルをプロジェクト・ディレクトリーのサブディレクトリーに保管しないようにしてください。
  3. ワークベンチ・セッションをアクティブにする場合は、ワークベンチをクローズする必要があります。 ワークベンチ が実行している場合、マイグレーション・コマンドを実行することはできません。
  4. コマンド・プロンプトでは、新規のプロジェクト名およびエクスポート・ファイルを保管したディレクトリーを指定して、mqsimigratemsgflows・コマンドを呼び出します (このコマンドの詳細については、mqsimigratemsgflows コマンド を参照してください)。 コマンドが完了したときには、次のようになっています。
    • 指定されたディレクトリー内のエクスポート・ファイルに含まれているメッセージ・フローは、指定のメッセージ・フロー・プロジェクトにインポートされています。 プロジェクトがすでに存在していた場合、現行の内容があればそれと共に、追加のメッセージ・フローが組み込まれます。 プロジェクトがコマンドの呼び出し前に存在しなかった場合、それは作成されます。 コマンドでメッセージ・フロー・プロジェクトを作成できるようにすることをお勧めします。
    • メッセージ・フローおよびサブフローが作成されて、それらの定義は <flow_name>.msgflow という名前のファイルに保管されています。

      ローカルの命名規則に従うために、インポート後にこれらのメッセージ・フローまたはノードのいずれかを名前変更したい場合には、すべての参照の一貫性および整合性を保存するために ワークベンチ で提供されている機能を使用する必要があります。 ファイル・システム内のいずれのファイルも名前変更しないでください。

  5. コマンドを呼び出したディレクトリーに書き込まれたレポート・ファイル mqsimigratemsgflows.report.txt をチェックします。 コマンドは、以下の情報を提供します。
    • それぞれのメッセージ・フローとマイグレーションされたサブフロー。 これらのリソースにバージョン 5.0 とは非互換の名前があった場合、整合性を確実なものとするために、その名前とその名前への参照のすべてがコマンドにより更新されます。 (無効な名前のあるリソースを複数回マイグレーションする場合、その名前の修正は常時同じものとなります。)
    • マイグレーションされた各リソースの成功または失敗。
    • 見つけられないサブフローがあるという表示 (サブフローの定義がエクスポート・ファイルのどれにも含まれていないが、サブフローは 1 つ以上のマイグレーション済みのメッセージ・フローには含まれている)。 これが起きた場合、欠落しているサブフローを見つけ、適切なプロジェクトにそのサブフローをインポートして、このエラーを解決してください。 何らかの理由で欠落しているサブフローを検索できない場合、そのサブフローを元の名前で再作成してください。 その後、影響を受けたすべてのフローは新しいサブフローに正しくリンクすることができます。

      エクスポートおよびインポート・プロセス全体を繰り返す必要はありません。

  6. ワークベンチ を開始し、「ブローカー・アプリケーション開発 (Broker Application Development)」パースペクティブ に切り替えます。
  7. マイグレーション・コマンドによって作成または更新されたメッセージ・フロー・プロジェクトを開きます (プロジェクトを右クリックし、「プロジェクトを開く (Open Project)」を選択します)。 プロジェクトがすでに開かれている場合、右クリックして 「リフレッシュ (Refresh)」「プロジェクトの再ビルド (Rebuild Project)」を選択し、「ナビゲーター (Navigator)」ビューが新規の内容を反映するようにします。 再ビルドにより、メッセージ・フロー・プロジェクトの内容の妥当性検査も行われます。

関連概念
メッセージ・フロー

関連タスク
既存のメッセージ・フローを開く
メッセージ・フローの内容の定義

関連資料
「ブローカー・アプリケーション開発 (Broker Application Development)」パースペクティブ
ESQL エディター
組み込みノード
mqsimigratemsgflows コマンド