WebSphere® Message Broker バージョン 8.0 では、動作に関するいくつかの技術上の変更が導入されています。 それらの変更は、マイグレーション後の開発作業に影響を与える可能性があります。
以下の変更点を確認し、マイグレーション後の開発作業に与える影響を確認してください。
WebSphere Message Broker バージョン 8.0 で新しい BAR ファイルを作成するときのデフォルト・オプションとして、メッセージ・フローをソースとしてパッケージ化し、ESQL ファイルもまたソースに含めます。 既存の一部のメッセージ・フローはこのデフォルト・オプションと互換しない可能性がありますが、新しい BAR ファイルを作成するときに従来の動作を維持するために互換性オプションを選択できます。 既存のすべての BAR ファイルは従来の動作を維持します (つまり、別個のソース・ファイルとして ESQL をパッケージ化する代わりに ESQL を再コンパイルして .cmf ファイルにします)。
影響を受けるソリューションについては、ブローカー・アーカイブへのファイルの追加を参照してください。
リソースを バージョン 8.0 ワークスペースにインポートすることにより、旧バージョンの WebSphere Message Broker のリソースを引き続き使用することができます。 ただし、WebSphere Message Broker バージョン 8.0 でメッセージ・フロー・プロジェクトを作成することはできません。 旧バージョンのメッセージ・フロー・プロジェクトを メッセージ・ブローカー・プロジェクトにマイグレーションすると、これまでと同様の方法でバージョン 8.0 でも引き続き使用できます。例えば、チーム環境で作業している場合は、メッセージ・フロー・プロジェクトを継続して使用することがあります。
詳しくは、開発リソースの WebSphere Message Broker Toolkit バージョン 8.0 へのマイグレーションを参照してください。
WebSphere Message Broker バージョン 8.0 以降では、アプリケーションおよびライブラリー内に含まれるメッセージ・モデル・スキーマ・ファイルは、ほとんどのデータ形式のメッセージをモデル化するための推奨される方法です。 メッセージ・セットは MRM ドメインまたは IDOC ドメインを使用する場合に必要です。メッセージのモデル化について詳しくは、メッセージのモデル化の概念を参照してください。
メッセージ・セットを含むメッセージ・フローを WebSphere Message Broker バージョン 7.0 から WebSphere Message Broker バージョン 8.0 にインポートすることができます。 既存のメッセージ・セットを表示、コンパイル、およびデプロイすることができます。 ただし、デフォルトで、メッセージ・セットは読み取り専用モードでアクセス可能であり、変更できません。
既存のメッセージ・セットを変更する必要がある場合、または新規メッセージ・セットあるいはメッセージ定義ファイルを作成する必要がある場合、まず WebSphere Message Broker Toolkit でメッセージ・セットの開発を可能にする必要があります。
詳しくは、メッセージ・セット開発の可能化を参照してください。
WebSphere Message Broker バージョン 8.0 では、Mapping ノードをメッセージ・フローに追加するときにグラフィカル・データ・マッピング機能が使用されます。
詳しくは、.msgmap ファイルから .map ファイルへのメッセージ・マップの変換を参照してください。
WebSphere Message Broker バージョン 8.0.0.4 以降、MQSI_PREPARE_MAPS_ON_DEPLOY 環境変数を TRUE に設定すると、フローの Mapping ノードで使われるグラフィカル・データ・マップの動作が変更されます。 この変数を TRUE に設定すると、最初のメッセージがノードを通過するときではなく、デプロイメントのときに、グラフィカル・データ・マップの実行準備が行われます。
グラフィカル・データ・マップに影響を与える MQSI_PREPARE_MAPS_ON_DEPLOY 環境変数の変更を示す詳細なリストと、それぞれの変更がマイグレーションに与える影響については、デプロイメント時のグラフィカル・データ・マップの準備を参照してください。