不透明構文解析は、XMLNSC ドメインにより提供されるパフォーマンス機能です。
メッセージ・フローを設計していて、メッセージ内の特定のエレメントがそのメッセージ・フローによって参照されないことが分かっている場合、そのようなエレメントを不透明に構文解析するよう指定できます。 これはメッセージの構文解析と書き込みのコストを引き下げ、メッセージ・フロー内の他のパーツのパフォーマンスを向上させる可能性があります。
不透明に構文解析するエレメントを指定するには、該当するメッセージ・フロー・ノードの「パーサー・オプション」ページのプロパティー「不透明エレメント」を使用します。 このプロパティーは、エレメント名のリストを指定します。 入力 XML メッセージ内のエレメントがこのリストに載っていれば、そのエレメントは単一のストリングとして構文解析されます。
不透明エレメントを、通常のエレメントのように照会することはできません。その値は、そのエレメントに属する XML ビット・ストリームのセグメントになります。また、メッセージ・ツリー内に子エレメントを持つこともありません。ただし、XML 文書内の大型のサブツリーを表すことはできます。
不透明エレメントを直列化すると、そのエレメントの値は出力ビット・ストリームに直接コピーされます。 そのストリングは、正しいコード・ページに変換されますが、その他の変更は加えられません。 そのため、有効な XML でないビット・ストリームが作成されることがあるので、注意が必要です。
次のような場合はいずれも、エレメントを不透明に構文解析してはなりません。
不透明解析するエレメントを指定する場合、必ず事前に上記の点を確認してください。
不透明解析の使用にはいくつかの欠点があります。 不透明解析が有効な場合、メッセージのある部分は解析されないので、整形式でないか、または無効の XML が、メッセージ・フロー中を検出されないまま通過する可能性があります。 こういう理由で、検証を使用可能にした場合は、不透明解析は使用できません。
XMLNS ドメインに用意されている不透明解析機能はさらに限定的な解析ですが、これは、既存のアプリケーションをサポートするためにのみ提供されています。 不透明解析機能を使用したい場合、新規メッセージ・フローの XMLNSC ドメインを使用してください。