WebSphere Message Broker バージョン 8.0.0.5 オペレーティング・システム: AIX、HP-Itanium、Linux、Solaris、Windows、z/OS

製品の最新バージョンについては、IBM Integration Bus バージョン 9.0 をご覧ください。

汎用 IDoc のルーティング

SAPInput ノードをパススルー・モードで使用すると、WebSphere® Message Broker は、あらゆる IDoc を受信し、IDoc のタイプに基づいてその送信経路を指定できるようになります。

ALE パススルー・モードの汎用 IDoc のメッセージ定義には、4 つのフィールドが含まれています。そのうちの 3 つのフィールドは、制御情報です。 4 番目のフィールドは、構文解析を経ていない未加工形式の IDoc 全体を格納するための hexBinary フィールドです。 DataObject パーサーを使用すれば、その未加工形式の構文を特定の IDoc の完全な論理構造に照らして解析できます (ただし、その IDoc タイプの定義が含まれているライブラリーを用意することが条件です)。 未加工の IDoc を構文解析するには、MQInput ノードを使用して、「メッセージ・ドメイン」プロパティーを「DataObject」に、「メッセージ形式」プロパティーを「SAP ALE IDoc」に設定する必要があります。

パススルー・モードを使用しない場合は、完全な構文解析を経た IDoc 構造がライブラリーに組み込まれます。そのような構造はそれぞれの IDoc に特有の構造なので、.inadapter コンポーネントで受け取る可能性がある IDoc ごとに、それぞれ対応するタイプをライブラリーで定義しておく必要があります。そのライブラリーは、アダプターで構成する RFC プログラム ID と、SAP 側で設定する ALE または RFC の構成で指定します。この動作によって、メッセージ・モデルの管理方法が影響を受ける可能性があります。

メッセージ・フローを分離して開発する必要がある場合 (つまり、それぞれのフローで別々のタイプの IDoc を処理する場合) は、ALE の構文解析済みモードは不適当になります。そのモードでは、すべてのフローの分母 (ライブラリー) が共通になるので、新しい IDoc タイプを追加するたびに変更が必要になってしまいます。

汎用のパススルー・モードを使用する場合は、汎用 IDoc モデルの IDoc タイプ・フィールドを使用するルーティング・メッセージ・フローを作成して、WebSphere MQ キューなどを分離できます。 そのようにして、それぞれの IDoc タイプを処理するメッセージ・フローを作成することが可能になります。 検出される IDoc のセットが拡張されたら、メッセージ・フローと (新しい IDoc だけが含まれている) ライブラリーを作成してデプロイできます。その際に、既存のメッセージ・フローやライブラリーを変更する必要はありません。

この方法を使用すれば、1 つの RFC プログラム ID ですべての IDoc タイプを受信する一方で、IDoc を個別に処理することも可能になります。

汎用 IDoc をルーティングする方法についての説明は、別々のメッセージ・フローに対する IDoc のルーティングを参照してください。

タスクで使用されるパターンについて詳しくは、SAP から WebSphere MQ へのデータ配布: 一方向 (IDoc 用)を参照してください。 リンクを使用してインフォメーション・センターのパターンを表示できるのは、WebSphere Message Broker Toolkit に統合されているインフォメーション・センターを使用する場合、またはオンライン・インフォメーション・センターを使用する場合に限られます。

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        最終更新: 2015-02-28 17:48:33


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