WebSphere Message Broker バージョン 8.0.0.5 オペレーティング・システム: AIX、HP-Itanium、Linux、Solaris、Windows、z/OS

製品の最新バージョンについては、IBM Integration Bus バージョン 9.0 をご覧ください。

EmailInput ノード

EmailInput ノードを使用して、 Post Office Protocol 3 (POP3) または Internet Message Access Protocol (IMAP) を サポートする E メール・サーバーから E メールを (添付ファイル付き、または 添付ファイルなしで) 取り出します。

このトピックには、以下のセクションが含まれています。

目的

EmailInput ノードは、 Post Office Protocol 3 (POP3) または Internet Message Access Protocol (IMAP) をサポートする E メール・サーバーから E メールを (添付ファイル付き、または添付ファイルなしで) 受け取ります。 E メール・メッセージの本文および添付ファイルは、 Multipurpose Internet Mail Extensions (MIME) ドメインで伝搬されます。 E メールに関するその他の情報はすべて、Root.EmailInputHeader MIME 論理ツリーに格納されます。 この構造内フィールドについて、以下の表で説明します。
エレメントの場所 エレメント・データ・タイプ 説明
Root.EmailInputHeader.To CHARACTER E メール・アドレスのコンマ区切りリスト。
Root.EmailInputHeader.Cc CHARACTER E メール・アドレスのコンマ区切りリスト。
Root.EmailInputHeader.From CHARACTER E メール・アドレスのコンマ区切りリスト。
Root.EmailInputHeader.ReplyTo CHARACTER E メール・アドレスのコンマ区切りリスト。
Root.EmailInputHeader.Subject CHARACTER E メールの内容の要約または E メールの件名。
Root.EmailInputHeader.Size INTEGER 添付ファイルを含めた E メールのサイズ。
Root.EmailInputHeader.SentDate CHARACTER E メールの送信日。
この構造は、 EmailInput ノードの Out ターミナルに書き込まれる各メッセージと一緒に伝搬されます。 MIME 論理ツリーについて詳しくは、MIME パーサーおよびドメインを参照してください。

メッセージ・フロー内での EmailInput ノードの使用

WebSphere® Message Broker フィックスパックで使用可能になる機能を有効にするには、mqsichangebroker コマンドで -f パラメーターを使用します。 詳しくは、mqsichangebroker コマンドを参照してください。

EmailInput ノードは、 WebSphere Message Broker Toolkit 内のノード・プロパティーを使用して構成できます。 EmailInput ノードの使用法の 1 つは、 一定の間隔で E メール・サーバーの E メール・メッセージをポーリングし、 E メールがあるときにそれを取得することです。 メッセージ・フローは、 E メール・サーバーから MIME メッセージとして E メールを受け取ります。

次のメッセージ・フローの例では、EmailInput ノードが MIME パーサーに関連付けられた E メール・メッセージを Filter ノードに受け渡します。 Filter ノードは E メールを処理して、 E メールに添付ファイルがあるかどうかに基づいて、 MQHeader ノード または FileOutput ノードにその E メールを送信します。

E メール・メッセージに 添付ファイルが含まれない場合、Filter ノードは E メールを MQ Message Descriptor (MQMD) カスタマイズのために、MQHeader ノードに送信します。 MQHeader ノードは、WebSphere MQ ヘッダーをメッセージ・ツリーに追加し、メッセージを MQOutput ノードに渡します。 MQOutput ノードは、E メールのテキスト内容などの メッセージ本文を直列化し、さらに処理を行うために、E メールの本文を WebSphere MQ キューに置きます。

E メール・メッセージに添付ファイルが含まれている場合、 Filter ノードは E メールを FileOutput ノードに送信します。 FileOutput ノードは、 添付ファイルを email_attachment.dat という名前のファイルとして、 指定したハード・ディスク・ドライブに保存します。この例では、 E メールのテキスト内容は破棄されます。 この例は、以下のメッセージ・フローを作成することによって実現できます。

この図は、EmailInput ノードを使用して E メール・サーバーから E メール・メッセージを添付ファイル付き、
または添付ファイルなしで受け取る方法や E メールの処理方法を示します。

EmailInput ノードはメッセージ・フローのノード・パレットの「E メール」ドロワーに含まれ、WebSphere Message Broker Toolkit では、次のアイコンで表されます。

この画像は EmailInput ノード・アイコンを示しています。

EmailInput ノードの使用法については、次のサンプルを参照してください。

サンプルに関する情報は、WebSphere Message Broker Toolkit に統合されているインフォメーション・センター、またはオンライン・インフォメーション・センターを使用する場合にのみ表示できます。 サンプルは、WebSphere Message Broker Toolkit に統合されているインフォメーション・センターを使用する場合にのみ実行できます。

EmailInput ノードの構成可能サービスの使用

EmailInput ノードは、構成可能サービスから E メール・サーバー URL および セキュリティー ID 情報を入手するように構成できます。 構成可能サービスの作成、変更、報告、および削除について詳しくは、EmailInput ノードの接続情報の変更を参照してください。

セキュリティー ID を使用した E メール・サーバーの認証

mqsisetdbparms コマンドを使用して、 EmailInput ノード、または E メール・サーバーへの アクセスに使用する EmailServer 構成可能サービスの、ユーザー ID およびパスワード・セキュリティー ID オブジェクトを設定できます。 E メール・サーバーのセキュリティー ID サポートの構成方法について詳しくは、 mqsisetdbparms コマンドを参照してください。

EmailInput ノードの構成

EmailInput ノードのインスタンスをメッセージ・フローに入れたら、そのノードを構成することができます。 詳しくは、メッセージ・フロー・ノードの構成を参照してください。 ノードのプロパティーが、「プロパティー」ビューに表示されます。

値を入力する必要のある (デフォルト値が定義されていない) すべての必須プロパティーには、アスタリスクが表示されます。

WebSphere Message Broker Toolkit でノード・プロパティーを使用して、E メールを添付ファイル付きで、または 添付ファイルなしで取得するように EmailInput ノードを構成するには、E メールの受信を参照してください。

ターミナルおよびプロパティー

EmailInput ノードのターミナルについては、次の表に説明されています。

ターミナル 説明
Failure メッセージの伝搬時に EmailInput ノードの障害が 検知された場合、または EmailInput ノードが E メール・サーバーへの アクセスに失敗した場合にメッセージがルーティングされる出力ターミナル。 エラーを処理したり、このノードの Failure ターミナルをメッセージ・フローの別のノードに接続します。
Out メッセージが正常に伝搬した場合にメッセージの送付先になる出力ターミナル。 メッセージをさらに処理したり、あるいはメッセージを追加の宛先に送信するために、このノードの Out ターミナルをメッセージ・フローの別のノードに接続します。
Catch 例外がダウンストリームでスローされ、ノードによってキャッチされた場合に、メッセージがルーティングされる出力ターミナル。 例外がキャッチされるのは、このターミナルが接続されている場合のみです。

以下の表は、EmailInput ノード・プロパティーについて説明しています。

M の見出しの表列では、プロパティーが必須 かどうかを示します。 例えば、アスタリスクのマークが付いたプロパティーは、デフォルトが定義されていない場合に値を入力する必要があることを示します。

C の見出しの列では、プロパティーが構成可能 かどうかを示します。 例えば、メッセージ・フローを BAR ファイルに追加して、デプロイするときに値を変更できます。

EmailInput ノードの「説明」プロパティーについては、次の表に説明されています。

プロパティー M C デフォルト 説明
ノード名 いいえ いいえ Email Input ノードの名前。
簡略説明 いいえ いいえ なし ノードの簡単な説明
詳細説明 いいえ いいえ なし メッセージ・フロー内のノードの目的を説明するテキスト

EmailInput ノードの「基本」プロパティーについては、次の表に説明されています。

プロパティー M C デフォルト 説明 mqsiapplybaroverride コマンド・プロパティー
E メール・サーバー はい はい なし E メール・サーバー・プロパティーは、 myEmailConfigurableServiceName のような構成可能サービス名、 または URL のいずれかとして定義されます。 URL により、プロトコル、ホスト名、およびポート番号を指定できます。 これは、E メール・サーバーにアクセスするために必要な最小限の情報です。

URL は次のような構造をしていなければなりません。

protocol://hostname:port

それぞれの意味は以下のとおりです。

  • protocol は、pop3 または imap のいずれかです。
  • hostname は、E メール・ホストの Internet Protocol バージョン 4 (IPv4) TCP/IP アドレスまたは DNS 解決可能ホスト名です。
  • port は、E メール・サーバーが POP3 または IMAP 上の接続について listen しているポート番号です。 1 から 65535 の範囲で整数を入力することができます。

例えば、pop3://myemailserver.com:12345 または imap://myemailserver.com:56789 と入力できます。

このプロパティーにはデフォルト値はありませんが、 このプロパティーは必須であるため、構成可能サービス名または URL で構成される必要があります。

hostname および port の値は、 E メール・サーバーまたは E メール・サーバー管理者から取得できます。

emailServer
EmailInput ノードの 「ポーリング」プロパティーについては、次の表に説明されています。
プロパティー M C デフォルト 説明 mqsiapplybaroverride コマンド・プロパティー
ポーリング間隔 (秒) はい はい 5 EmailInput ノードが新規 E メールに関して E メール・サーバーを ポーリングする間隔。 waitInterval
EmailInput ノードの「セキュリティー」プロパティーについては、次の表に説明されています。
プロパティー M C デフォルト 説明 mqsiapplybaroverride コマンド・プロパティー
セキュリティー ID いいえ はい なし ブローカーが E メール・サーバーでの認証に使用する ユーザー ID およびパスワードが含まれる、 mqsisetdbparms コマンドで 作成および構成されるセキュリティー ID オブジェクトの名前。 ブローカーがアクセスするセキュリティー ID のユーザー ID とパスワードを設定するには、mqsisetdbparms コマンドを使用します。

このプロパティーのデフォルト値は「なし」で、ユーザー ID およびパスワードが E メール・サーバーに 渡されないことを意味しています。

E メール・サーバーのセキュリティー ID サポートの詳細については、mqsisetdbparms コマンドを参照してください。

securityIdentity
EmailInput ノードの「再試行」プロパティーについては、次の表に説明されています。 EmailInput ノードの「再試行」プロパティーの構成について詳しくは、E メールの受信を参照してください。
プロパティー M C デフォルト 説明 mqsiapplybaroverride コマンド・プロパティー
再試行メカニズム はい いいえ 短い再試行と長い再試行 EmailInput ノードによる、メッセージ・フローの障害の処理方法。 有効な値は「失敗」、「短い再試行」、または「短い再試行と長い再試行」です。  
再試行しきい値 はい はい 0 再試行メカニズム」プロパティー値が「短い再試行」に設定されている場合、 メッセージ・フロー・トランザクションを再試行する回数。 retryThreshold
短い再試行間隔 (秒) いいえ はい 0 再試行しきい値」プロパティー値がゼロに設定されていない場合の 各再試行間の秒単位の間隔。 shortRetryInterval
長い再試行間隔 (秒) いいえ はい 300 再試行メカニズム」プロパティー値が 「短い再試行と長い再試行」で、 再試行しきい値に達した場合の、各再試行間の秒単位の間隔。 longRetryInterval
E メール失敗時のアクション はい いいえ E メールの削除 内容処理の試行がすべて失敗した後で、EmailInput ノードが 入力データ・ソースに対して実施するアクション。 emailFailureAction
EmailInput ノードの 「トランザクション」プロパティーについては、次の表に説明されています。
プロパティー M C デフォルト 説明 mqsiapplybaroverride コマンド・プロパティー
トランザクション・モード いいえ はい いいえ EmailInput ノード上のトランザクション・モードによって、 メッセージ・フロー内の残りのノードが同期点の下で実行されるかどうかが決まります。 有効な値は Yes または No です。  
EmailInput ノードの「インスタンス」プロパティーについては、次の表に説明されています。
プロパティー M C デフォルト 説明 mqsiapplybaroverride コマンド・プロパティー
追加インスタンス・プール いいえ はい メッセージ・フローに関連付けられたプールの使用 追加インスタンスの取得元のプール。

プロパティー値「メッセージ・フローに関連付けられたプールの使用」を選択すると、メッセージ・フロー・プールから追加インスタンスが 取得されます。

プロパティー値「ノードに関連付けられたプールの使用」を選択すると、追加インスタンスは 「追加インスタンス」プロパティーで指定された数値に基づいて、 ノードの追加インスタンスから割り当てられます。

componentLevel
追加インスタンス いいえ はい 0 追加インスタンス・プール」プロパティーが 値「ノードに関連付けられたプールの使用」に設定されている場合に、EmailInput ノードが開始できる追加インスタンスの数。 additionalInstances
ノードのモニター・プロパティーが、次の表に説明されています。
プロパティー M C デフォルト 説明
イベント いいえ いいえ なし ノードに対して定義したイベントが、このタブに表示されます。 デフォルトでは、メッセージ・フローのどのノードに対してもモニター・イベントは定義されません。 ノードのモニター・イベントを作成、変更、または削除するには、「追加」「編集」、および「削除」を使用します。詳しくは、モニター・プロパティーを使用したモニター・イベント・ソースの構成を参照してください。

「使用可能」チェック・ボックスを選択またはクリアすることによって、ここに表示されているイベントを使用可能および使用不可に設定できます。

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        最終更新:
        
        最終更新: 2015-02-28 17:48:28


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