PeopleSoftRequest ノードを使用して、PeopleSoft アプリケーションと対話します。
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PeopleSoftRequest ノードを使用して、PeopleSoft アプリケーションと対話します。 例えば、PeopleSoftRequest ノードは PeopleSoft のエンタープライズ情報システム (EIS) からの情報を要求します。 顧客のビジネス・オブジェクトが PeopleSoft に送信され、PeopleSoft は住所、アカウントの詳細など顧客に関する情報を取り出します。 PeopleSoftRequest ノードによって取り出された応答情報は、メッセージ・フローの残りの部分で使用できるようになります。 PeopleSoftRequest ノードではビジネス・データの送受信も可能です。
PeopleSoftRequest ノードはメッセージ・フローのノード・パレットの WebSphere Adapters ドロワーに含まれ、WebSphere® Message Broker Toolkit では、次のアイコンで表されます。
正しく機能するためには、PeopleSoftRequest ノードには 「アダプター・コンポーネント」ノード・プロパティーを使用して設定するアダプター・コンポーネントと、ノードから参照するメッセージ・セットに格納されているビジネス・オブジェクトの定義が必要です。 このような理由から、メッセージ・セットを提供する必要があります。 デフォルトでは、PeopleSoftRequest ノードから伝搬されているメッセージは DataObject ドメインに存在するため、「メッセージ・ドメイン」プロパティーは DataObject に設定されます。別のドメインを指定することはできません。メッセージ・タイプはノードにより、自動的に検出されます。
パフォーマンスを最大限に高め、また不要なデータ変換を避けるには、PeopleSoftRequest ノードに渡されるメッセージに適切なデータ・タイプを含めるようにします。 DataObject ドメインは、PeopleSoftRequest ノードによって生成されたメッセージを構文解析するときのデフォルト・ドメインです。 ただし、PeopleSoftRequest ノードにデータを渡すときは (例えば MQInput ノードを使用)、異なるドメインを使用することによってパフォーマンスが向上する可能性があります。 例えば、MQInput ノードと共に XMLNSC パーサーを使用して XML メッセージを構文解析します。
PeopleSoftRequest ノードは、ブローカーの「ローカル・トランザクション・マネージャー」を使用してローカル・トランザクションをサポートし、ブローカーの外部同期点コーディネーターを使用してグローバル・トランザクションをサポートします。
PeopleSoft への接続のプールを効率的に管理するために、構成可能サービスで接続タイムアウト値を設定できます。 詳しくは、指定の時間後に EIS 接続の有効期限が切れるように構成する操作を参照してください。
実行グループに対して同じアダプター・コンポーネントを使用する複数の WebSphere Adapter 要求ノードをデプロイできます。
mqsisetdbparms broker name -n adapter name -u user name -p password
以下に例を示します。 mqsisetdbparms BRK1 -n eis::PeopleSoftCustomerOutbound.outadapter -u peoplesoftuid -p ********
PeopleSoft ノードの構成可能サービスの使用
PeopleSoft ノードは、アダプター・コンポーネントまたは構成可能サービスのいずれかより PeopleSoft 接続の詳細を取得できます。 構成可能サービスを使用することによって、アダプターを再デプロイせずに、アダプターの接続の詳細を変更できます。 PeopleSoft の構成可能サービスを作成、変更、報告および削除する方法の詳細については、PeopleSoft アダプターの接続詳細の変更を参照してください。
PeopleSoftRequest ノードのインスタンスをメッセージ・フローに入れると、それを構成することができます。メッセージ・フロー・ノードの構成を参照してください。 ノードのプロパティーが、「プロパティー」ビューに表示されます。 PeopleSoftRequest ノードをダブルクリックすると、「アダプター接続」ウィザードが開きます。 値を入力する必要のある (デフォルト値が定義されていない) すべての必須プロパティーには、アスタリスクが表示されます。
PeopleSoftRequest ノードのターミナルについては、次の表に説明されています。
ターミナル | 説明 |
---|---|
In | 要求ビジネス・オブジェクトを受け入れる入力ターミナル。 |
Out | 要求が正常に完了し、このメッセージ・フローでそれ以降の処理が必要な場合に、応答のビジネス・オブジェクトの送信先となる出力ターミナル。 |
Failure | PeopleSoftRequest ノードでエラーが起きた場合、メッセージが Failure ターミナルに伝搬されます。 エラーに関する情報とビジネス・オブジェクトイベントも、Failure ターミナルに伝搬することができます。 |
以下の表は、ノード・プロパティーについて説明しています。 M の見出しの列は、プロパティーが必須かどうかを示します (デフォルトが定義されていない場合に値を入力することが必要なら、パネル上にアスタリスクのマークが付きます)。C の見出しの列は、プロパティーが構成可能 (メッセージ・フローを BAR ファイルに追加してデプロイするとき、値を変更できる) かどうかを示します。
PeopleSoftRequest ノードの「説明」プロパティーについては、次の表に説明されています。
プロパティー | M | C | デフォルト | 説明 |
---|---|---|---|---|
ノード名 | いいえ | いいえ | ノード・タイプ、PeopleSoftRequest | ノードの名前。 |
簡略説明 | いいえ | いいえ | ノードの簡単な説明 | |
詳細説明 | いいえ | いいえ | メッセージ・フロー内のノードの目的を説明するテキスト |
プロパティー | M | C | デフォルト | 説明 | mqsiapplybaroverride コマンド・プロパティー |
---|---|---|---|---|---|
1 次アダプター・コンポーネント | はい | いいえ | アダプターの構成プロパティーを含む、アダプター・コンポーネントの名前。 アダプター・ファイルの名前を入力するか、「参照」をクリックして、参照メッセージ・セットのプロジェクトで使用可能なファイルのリストからアダプター・ファイルを選択します。 PeopleSoftRequest ノードは、PeopleSoft システムからデータを受信するときに、そのデータをメソッド名に関連付けます。 PeopleSoftRequest ノードは、基本アダプターで定義されたメソッドの呼び出しを試みます。 基本アダプターでメソッドが定義されていない場合、ノードは、同じ実行グループにデプロイされたマッチする 2 次アダプターで定義されたメソッドを呼び出すことができます。 |
||
2 次アダプター・モード | いいえ | はい | なし | 2 次アダプターで定義されたメソッドをノードが呼び出すことができるかどうかを指定します。 「2 次アダプター・モード」プロパティーを「なし」に設定した場合、PeopleSoftRequest ノードは基本アダプターで定義されたメソッドだけを呼び出します。 基本アダプターでメソッドが定義されていない場合、エラーが発生します。 このプロパティーを「アプリケーション内のすべてのアダプター」に設定した場合、ノードは、同じアプリケーションにデプロイされた任意の PeopleSoft アウトバウンド・アダプターで定義されたメソッドを呼び出すことができます。 ノードが独立リソースとしてデプロイされている場合 (ノードがアプリケーションに含まれていない場合)、このノードは、独立リソースとしてデプロイされている任意の PeopleSoft アウトバウンド・アダプターで定義されたメソッドを呼び出すことができます。 |
secondaryAdapterMode |
デフォルト・メソッド | はい | はい | 使用するデフォルトのメソッド・バインディング。 | defaultMethod |
プロパティー | M | C | デフォルト | 説明 |
---|---|---|---|---|
メッセージ・ドメイン | いいえ | いいえ | DataObject | 応答メッセージの構文解析に使用されるドメイン。 デフォルトで、PeopleSoftRequest ノードから伝搬される応答メッセージは DataObject ドメインに存在します。 別のドメインを指定することはできません。 |
メッセージ・セット | はい | いいえ | 自動的に設定される | 応答メッセージが定義されているメッセージ・セットの名前。 このフィールドは、「アダプター・コンポーネント」プロパティーから自動的に設定されます。 このプロパティーを設定して、その後にプロジェクトの依存関係を更新してこのメッセージ・セットの参照を削除すると、警告が発行されます。 「メッセージ・セット」プロパティーを更新するか、このメッセージ・セット・プロジェクトへの参照を復元してください。 |
メッセージ・タイプ | いいえ | いいえ | 応答メッセージの名前。 ノードはメッセージ・タイプを自動的に検出します。 このプロパティーを設定することはできません。 | |
メッセージ形式 | いいえ | いいえ | 応答メッセージの物理フォーマットの名前。このプロパティーを設定することはできません。 |
プロパティー | M | C | デフォルト | 説明 |
---|---|---|---|---|
トランザクション・モード | いいえ | いいえ | いいえ | このプロパティーは、ローカル・トランザクションの一環としてではなく単独で更新を実行することを指定します。 このプロパティーは変更できません。 |
プロパティー | M | C | デフォルト | 説明 |
---|---|---|---|---|
メソッド・ロケーション | はい | いいえ | $LocalEnvironment/Adapter/MethodName | 外部システムで 1 つのアクションを実行するために、PeopleSoftRequest ノードのトリガーに使用されるビジネス・メソッド (createPurchaseOrder や deletePurchaseOrder など) のロケーション。 |
データのロケーション | はい | いいえ | $Body | PeopleSoftRequest ノードから EIS に送信される要求を形成するためのデータの取得元になる受信メッセージ・ツリー内での場所。 |
プロパティー | M | C | デフォルト | 説明 |
---|---|---|---|---|
出力データのロケーション | いいえ | いいえ | $OutputRoot | PeopleSoftRequest ノードが出力を送信する宛先のメッセージ・ツリーのロケーション。 |
ローカル環境のコピー | いいえ | いいえ | 選択されている | このプロパティーは、ローカル環境がどのように出力メッセージにコピーされるかを制御します。 メッセージ・フロー内の各ノードごとに、チェック・ボックスを選択すると、ローカル環境の新しいコピーがツリー内に作成されて、前のノードのローカル環境の内容がそこに取り込まれます。 したがって、ノードによってローカル環境が変更されても、上流のノードは、それぞれ独自のコピーを保有しているので、そのような変更を認知しません。 このような動作は、FlowOrder ノードを使用する場合や、Compute ノード上で propagate コマンドを使用する場合に問題になる可能性があります。 チェック・ボックスをクリアした場合、各ノードは、それぞれ独自のローカル環境のコピーを生成しないで、前のノードから渡されたローカル環境を使用します。 したがって、ノードがローカル環境を変更した場合、その変更は上流のノードで認知されます。 |
プロパティー | M | C | デフォルト | 説明 |
---|---|---|---|---|
イベント | いいえ | いいえ | なし | ノードに対して定義したイベントが、このタブに表示されます。 デフォルトでは、メッセージ・フローのどのノードに対してもモニター・イベントは定義されません。 ノードのモニター・イベントを作成、変更、または削除するには、「追加」、「編集」、および「削除」を使用します。詳しくは、モニター・プロパティーを使用したモニター・イベント・ソースの構成を参照してください。 「使用可能」チェック・ボックスを選択またはクリアすることによって、ここに表示されているイベントを使用可能および使用不可に設定できます。 |