WebSphere Message Broker バージョン 8.0.0.5 オペレーティング・システム: AIX、HP-Itanium、Linux、Solaris、Windows、z/OS

製品の最新バージョンについては、IBM Integration Bus バージョン 9.0 をご覧ください。

シノニム・ファイルの形式

「自動マップ」機能を使用すると、特定の入力と出力間のマッピングを作成できます。それには、シノニム・ファイルと呼ばれるファイル内に入力と出力の名前を書き込みます。

シノニム・ファイルにおけるシノニム (同義語) とは、作成するマッピングを表す一群の語です。

ファイル・タイプ

シノニム・ファイルで使用されるエンコードが Eclipse ToolKit システムで使用されているものと同じである場合に限って、シノニム・ファイルはご使用のファイル・システムのどこにでも常駐できます。

ただし、シノニム・ファイルで使用されている特定のエンコードが Eclipse Toolkit のエンコードと異なる場合、または異なる可能性がある場合、シノニム・ファイルはWebSphere® Message Broker Toolkitのプロジェクト内になければなりません。

シノニム・ファイルがWebSphere Message Broker Toolkit外に作成され、特定のエンコードを使用する場合、ナビゲーターでこのファイルを表示できるようにするには、 WebSphere Message Broker Toolkit プロジェクトの下にファイルを保存してから、「最新表示」をクリックします。

シノニム・ファイルは、タブ区切りまたはコンマ区切りのファイルのみを使用します。 例えば、Microsoft Word または Microsoft Excel などの外部アプリケーションにマッピング要件を書き込んだ場合、関連データをシノニム・ファイルがサポートしている形式でエクスポートする必要があります。

ファイル内の項目名

シノニム・ファイルには、マップ対象の項目名が、項目へのパスまたは項目のネーム・スペースなしで含まれます。

例えば、以下の XML で partNumpartNumber にマップする場合、シノニム・ファイルに書き込むのは partNum であって、item/partNumitems/item/partNum、または purchaseOrder/items/item/partNum としてはなりません。
<po:purchaseOrder xmlns:po="http://www.ibm.com">
 <items> 
    <item>
         <partnum>100-abc</partnum>
         <productName>Acme Integrator</productName>
         <quantity>22</quantity>
         <USPrice>100.99</USPrice>
         <po:comment>Acme Integrator</po:comment>
         <shipDate>2008-12-01</shipDate>
    </item>
 </items> 
</po:purchaseOrder> 
ファイル内でのシノニムは、以下が可能です。
  • 大/小文字の区別をすることもできれば、区別しないこともできます
  • マッピング項目名全体を含めることができます
  • 英数字以外を除去できます

シノニム・ファイル内の行

シノニム・ファイルの各行は、それぞれの行間でマップされる一群の名前を表し、各行には少なくとも 2 つの名前が含まれていなければなりません。 行内の名前は .csv ファイルの場合にはコンマで、.txt ファイルの場合にはタブ文字で区切られます。

シノニム・ファイルの上部には、オプションの特殊行を含めることができます。 この先頭行には、InputOutput、または Input_Output というキーワードが含まれ、ファイルの残りの部分で使用されているのと同じ区切り文字で区切られます。 先頭行は、以下のように、シノニムがマッピングの名前の突き合わせで入力または出力のどちらで使用されるのかを示すために使用されます。
  • 先頭行の最初の語が Output の場合、各後続行の最初の名前だけが名前突き合わせのマッピング出力で検索されます。
  • 先頭行の 2 番目の語が Input の場合、各後続行の 2 番目の名前だけが、名前突き合わせのマッピング入力で検索されます。
  • 先頭行の 3 番目の語が Input_Output の場合、各後続行の 3 番目の名前だけが名前突き合わせのマッピング入力とマッピング出力の両方で検索されます。
先頭行に含まれているキーワード数が、ファイル内の任意の行内に含まれている名前の最大数より少なくなってはなりません。

先頭行に InputOutput、または Input_Output 以外の語が含まれていると、先頭行は無視されて、先頭行が欠落していると見なされます。 このオプションの先頭行を省略すると、シノニム・ファイル内のすべての名前は Input_Output になると見なされます。つまり、マッピング入力またはマッピング出力内で検出されるすべての名前が突き合わされます。

シノニム・ファイルに以下の 2 行が含まれているとします。

car               automobile
automobile        vehicle

car および vehicle はシノニムであるとは見なされません。

3 つの語すべてをシノニムにするには、シノニム・ファイルを以下の構造のいずれかにします。
  • 1 行に 3 つの語すべてを含めます
    car          automobile          vehicle
  • 3 行にします
    car          autombile
    automobile   vehicle
    car          vehicle

特殊文字

シノニム・ファイルは手動でも作成できますし、Microsoft Excel などの他のアプリケーションからエクスポートすることもできます。 シノニム・ファイル内の項目名はアプリケーション・ドメインを示していて、XML スキーマまたはリレーショナル・データベース列内の名前と完全に一致する必要はありません。

例えば、シノニム・ファイルに以下の行があるとします。
         summer	      l'été
l'été は XML NCName 形式に準拠していないので、このエレメントは l_été とすることができます。 シノニム・ファイル内の英数字すべてがスキーマ内のものと一致していれば、オプション「英数字のみ、英数字以外は無視」をファイルで使用できます。

多くのマッピング要件は Microsoft Excel に書き込まれ、Microsoft Excel ファイル内のセルには、二重引用符、スペース、改行、コンマなどの特定の特殊文字が含まれている場合があります。 そうした Microsoft Excel ファイルがタブ区切りまたはコンマ区切りのファイルとして保存される場合には、追加の二重引用符が組み込まれます。

シノニム・ファイル内のシノニムの 2 つのグループは改行 (LF) 文字によって、または改行と復帰 (LFCR) によって区切られます。 復帰 (CR) 文字自体は、一群のシノニムの最後とはなりません。

区切り文字 (コンマまたはタブ文字) に隣接した先頭と末尾のスペース文字は、無視されます。 ブランク行、またはスペース文字だけが含まれる行も可能ですが、シノニム・ファイルでは無視されます。

エディターが異なると、シノニム・ファイルに挿入されるスペース文字も異なる場合があります。シノニムを区切るためにスペースは使用されませんし、また二重引用符内で囲まない限りはスペースは無視されます。

シノニムにコンマ、二重引用符、復帰、または意味を持つ先頭または末尾のスペースが含まれる場合には、それらのシノニムは二重引用符で囲む必要があります。 シノニム内の二重引用符は、もう 1 つの二重引用符でエスケープします。 以下に例を示します。
       "comma,separated"
       "double""quote"
         "with<CR>
          newline"
         "  spaces   "
シノニム・ファイルをグラフィカル・データ・マッピング・エディターで読み取る際に、シノニムの先頭と末尾の二重引用符が除去され、以下のデータがシノニム・テーブルに格納されます。
       comma,separated
       double"quote
         with<CR>newline
           spaces

グラフィカル・データ・マッピング・エディターは、こうした特殊文字が含まれるシノニム・ファイルを正しく読み取ります。 シノニム・ファイルの使用時には、「英数字のみ、英数字以外は無視」オプションを選択する必要があります。

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        最終更新: 2015-02-28 17:49:38


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