ブローカーに対するデプロイメントの単位は、ブローカー・アーカイブまたは BAR ファイルです。
BAR ファイルは、さまざまなファイルを多数含むことができる圧縮ファイルです。
- アプリケーションごとに 1 つの .appzip ファイル。 このファイルには、そのアプリケーションに属するすべてのリソース (.msgflow、.cmf、.esql、.map、 .xsd、およびメッセージ・セット .dictionary、.xsdzip ファイルなど) が含まれます。
アプリケーションが 1 つ以上のライブラリーを参照している場合、参照先ライブラリー用の .libzip ファイルも BAR ファイルに追加されます。
- ライブラリーごとに 1 つの .libzip ファイル。 このファイルには、そのライブラリーに属するすべてのリソース (.msgflow、.cmf、.esql、.map、 .xsd、およびメッセージ・セット .dictionary、.xsdzip ファイルなど) が含まれます。
ライブラリーが他のライブラリーを参照している場合、参照先ライブラリー用の .libzip ファイルも BAR ファイルに追加されます。
- ブローカー・アーカイブ・エディターで「リソースのコンパイルおよびインライン化」を選択している場合は、各メッセージ・フローの .cmf ファイル。 このファイルは、コンパイル済みの版のメッセージ・フローです。 BAR ファイルには、このファイルを任意数含めることができます。
- ブローカー・アーカイブ・エディターで「リソースのコンパイルおよびインライン化」を選択していない場合は、各メッセージ・フローの .msgflow ファイル。 これらのファイルにはメッセージ・フローの定義が入っており、コンパイルされません。
- 1 つ以上の .subflow ファイル。
これらのファイルにはサブフローの定義が含まれ、個別のリソースとしてデプロイできます。 これらのファイルはコンパイルされません。
- 各 AppDomain の .appdomainzip ファイル。 これらのファイルには、メッセージ・フローによって使用される .NET アセンブリーが含まれています。
- 各メッセージ・セット・ディクショナリーの .dictionary ファイル。
BAR ファイルには、このファイルを任意数含めることができます。
- メッセージ・セット内に XML スキーマおよび WSDL が定義されている場合は、1 つ以上の XSD 圧縮ファイル (.xsdzip)。
- broker.xml ファイル。 このファイルは、ブローカー・デプロイメント記述子と呼ばれます。 BAR ファイルには、このファイルを 1 つだけ含めることができます。 XML 形式のこのファイルは、圧縮ファイルの META-INF フォルダーに含まれており、テキスト・エディターまたはシェル・スクリプトを使って変更できます。
- この BAR ファイルに追加したメッセージ・フロー内のノードにより要求された場合は、1 つ以上の XML ファイル (.xml)、スタイル・シート (.xsl)、および XSLT ファイル (.xlst)。 XSLTransform ノードは、これらのファイルを必要とする場合があります。
- この BAR ファイルに追加したメッセージ・フロー内の JavaCompute ノードにより要求された場合は、1 つ以上の JAR ファイル。
- この BAR ファイルに追加したメッセージ・フロー内の WebSphere® Adapter ノード (例えば、SiebelInput ノード) により要求された場合は、1 つ以上のインバウンドまたはアウトバウンドのアダプター・ファイル (.inadapter または .outadapter)。
- この BAR ファイルに追加したメッセージ・フロー内の PHPCompute ノードにより要求された場合は、1 つ以上の PHP スクリプト・ファイル (.php)。
- ブローカー・アーカイブ・エディターで「リソースのコンパイルおよびインライン化」を選択していない場合は、各 ESQL ファイルの .esql ファイル。
- 各グラフィカル・データ・マッピング・ルーチンの .map ファイル。
- アプリケーションまたはライブラリーの各 DFDL および XML スキーマ・ファイルの .xsd ファイル。
- この BAR ファイルに関連付ける場合のある他のファイル。
例えば、将来参照できるように、Java™ ソース・ファイル、.msgflow ファイル、または .wsdl ファイルを含めたい場合です。 BAR ファイルは、すべてのファイル・タイプを含めることができます。 BAR ファイルにソース・ファイルを含める場合、すべてのアプリケーション、ライブラリー、およびその他のコンパイル済みリソースのソース・プロジェクトが BAR ファイルの src フォルダーに追加されます。
BAR ファイルを作成すると、デフォルトでは、BARfiles という メッセージ・ブローカー・プロジェクトに作成されます。 「ブローカー開発」ビューの BARs というフォルダーの BARfiles メッセージ・ブローカー・プロジェクトの下に、新しい BAR ファイルが表示されます。 「新規 BAR ファイル」ウィザードを使用して BAR ファイルを作成する場合、既存のアプリケーション、ライブラリー、またはメッセージ・ブローカー・プロジェクトなどの別の場所を選択することも、BAR ファイルを入れる メッセージ・ブローカー・プロジェクトを作成することもできます。
BAR ファイルは、BARs というフォルダーのアプリケーション、ライブラリー、またはメッセージ・ブローカー・プロジェクトの下に表示されます。
作成する BAR ファイル用のデフォルトの場所をカスタマイズすることも可能です。
とクリックし、「ブローカー開発」を展開してから、「ブローカー・アーカイブのビルド」を選択します。 BARfiles というプロジェクトに BAR ファイルが作成されるのが、デフォルト動作です。 デフォルトのプロジェクト名は変更できます。 あるいは、「新規 BAR ファイル」ウィザードを開く際に、「ブローカー開発」ビューでアプリケーション、ライブラリー、またはメッセージ・ブローカー・プロジェクトが選択されると BAR ファイルを作成するようにすることもできます。
WebSphere Message
Broker バージョン 8.0.0.1 における BAR ファイルの変更点
WebSphere Message
Broker バージョン 8.0.0.1 と
WebSphere Message Broker バージョン 8.0.0.0 では BAR ファイルに以下の違いがあることに留意してください。
- バージョン 8.0.0.1
の BAR ファイルでは、メッセージ・フローを .msgflow ファイルとして組み込むことができます。
.msgflow ファイルが組み込まれた BAR ファイルを バージョン
8.0.0.0 ブローカーにデプロイすると、.msgflow ファイルはデプロイされません。
- バージョン 8.0.0.1
のブローカー・アーカイブ・エディターでは、「.msgflow のコンパイル時に ESQL をインライン化」オプションは「リソースのコンパイルおよびインライン化」オプションに置き換えられます。
以下の情報に注意してください。
- バージョン
8.0.0.0 で「.msgflow のコンパイル時に ESQL をインライン化」オプションをクリアして作成した BAR ファイルは、 バージョン 8.0.0.1
で開くと「リソースのコンパイルおよびインライン化」オプションがクリアされます。
- バージョン 8.0.0.1
において、.msgflow ファイルで定義されたサブフローが組み込まれたメッセージ・フローを BAR ファイルに追加する場合、BAR ファイルをビルドするために「リソースのコンパイルおよびインライン化」オプションを選択する必要があります。
- .msgflow ファイルで定義されたサブフロー組み込んだ バージョン
8.0.0.0 の BAR ファイルは、 バージョン 8.0.0.1
で「リソースのコンパイルおよびインライン化」オプションが選択されるように更新しなければなりません。
このオプションを選択しないと、 バージョン 8.0.0.1
においてこれらの BAR ファイルをビルドしようとする際に警告が表示されます。
このオプションは、 バージョン 8.0.0.1
のブローカー・アーカイブ・エディターで BAR ファイルを開くことにより選択できます。
- BAR ファイルへのファイルの追加とブローカー・アーカイブ・エディターのオプションについて詳しくは、ブローカー・アーカイブへのファイルの追加およびブローカー・アーカイブ・エディターを参照してください。