アダプター接続ウィザードは、BAPI、BAPI 作業単位、
および BAPI 結果セットのビジネス・オブジェクトの名前を提供します。 ビジネス・オブジェクト名は、SAP サーバーのビジネス機能の構造を反映しています。
BAPI
BAPI のビジネス・オブジェクトを命名する際、アダプター接続ウィザードは Sap という接頭部を追加します。 また、ビジネス機能の名前を大/小文字混合に変換し、スペースや下線などの分離文字を除去し、各語の最初の文字を大文字化します。さらに、エレメント固有の接尾部を追加することもあります (例えば、最上位ビジネス・オブジェクトであれば Wrapper など)。
以下の表は、BAPI ビジネス・オブジェクトの命名時に、アダプター接続ウィザードによって適用される規則を説明しています。
表 1. BAPI ビジネス・オブジェクトの命名規則エレメント |
命名規則 |
最上位ビジネス・オブジェクトの名前 |
Sap + 「アダプター接続」ウィザードで指定したラッパー・オブジェクト名+ Wrapper 例えば、SapSalesOrderWrapper というように入力します。
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BAPI ビジネス・オブジェクトの名前 |
Sap + BAPI インターフェースの名前 例えば、SapBapiSalesOrderCreateFromDat1 というように入力します。
最上位オブジェクトには、複数の BAPI オブジェクトを含めることができます。
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子オブジェクトの名前 |
Sap + 構造/表の名前 例えば、SapReturn というように入力します。
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ウィザードの「ディスカバリー・プロパティーの指定」ペインで「SAP PI 命名規則に従ってビジネス・オブジェクトを生成」を選択すると、アダプターは、すべてのビジネス・オブジェクト名を (大文字および小文字の区別を含めて) SAP アプリケーション内での表示名と同じ形式で生成します。
この命名規則を使用すると、大文字と小文字の混在型エレメントを (大文字、小文字の別を含めて) SAP で使用される名前に一致させることができます。
モジュールに同じ名前の構造体 (例えば、
RETURN 構造体など) が含まれている場合、アダプターは、
「ビジネス・オブジェクトに同じ命名規則を適用する」 プロパティーの指定値に基づいてビジネス・オブジェクト名の重複を処理します。
- 「ビジネス・オブジェクトに同じ命名規則を適用する」を選択すると、アダプターはハッシュ・コードを付けずにビジネス・オブジェクト名を生成します。
ハッシュ・コードは、ビジネス・オブジェクトの名前ではなく、各ビジネス・オブジェクトのネーム・スペースに追加されます。
例: RETURN 構造が繰り返し現れる場合、アダプターは対応するビジネス・オブジェクト名として SapReturn を生成します。同じモジュール内に RETURN 構造が 3 回現れる場合、その 3 つのビジネス・オブジェクトの名前はすべて SapReturn になります。
- 「ビジネス・オブジェクトに同じ命名規則を適用する」が選択されていない場合、
アダプターは、以降に生成する同名のビジネス・オブジェクトにハッシュ・コードを追加して重複を回避します。
例:
RETURN 構造が繰り返し現れる場合、アダプターは対応するビジネス・オブジェクト名として
SapReturn を生成します。同じモジュール内に
RETURN 構造が 3 回現れる場合、次のような動作が発生します。
- 最初に現れた SapReturn ビジネス・オブジェクトの名前は SapReturn になります。
- 2 番目に現れた SapReturn ビジネス・オブジェクト
の名前は SapReturn203510914 になります。この 203510914 は
ストリング SapReturn のハッシュ・コードです。
- 3 番目に現れた SapReturn ビジネス・オブジェクト
の名前は SapReturn619647890 になります。この 619647890 はストリング SapReturn203510914 のハッシュ・コードです。
BAPI 作業単位
以下の表は、BAPI 作業単位ビジネス・オブジェクトの命名時に、
アダプター接続ウィザードによって適用される規則を説明しています。
表 2. BAPI 作業単位ビジネス・オブジェクトの命名規則エレメント |
命名規則 |
最上位ビジネス・オブジェクトの名前 |
Sap + 「アダプター接続」ウィザードで指定したラッパー・オブジェクト名+ Txn 例えば、SapCustomerTxn というように入力します。
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BAPI ビジネス・オブジェクトの名前 |
Sap + BAPI インターフェースの名前 例えば、SapCustomer というように入力します。
|
子オブジェクトの名前 |
Sap + 構造/表の名前 例えば、SapReturn というように入力します。
|
モジュールに同じ名前の構造体 (例えば、
RETURN 構造体など) が含まれている場合、アダプターは、
「ビジネス・オブジェクトに同じ命名規則を適用する」 プロパティーの指定値に基づいてビジネス・オブジェクト名の重複を処理します。
- 「ビジネス・オブジェクトに同じ命名規則を適用する」を選択すると、アダプターはハッシュ・コードを付けずにビジネス・オブジェクト名を生成します。
ハッシュ・コードは、ビジネス・オブジェクトの名前ではなく、各ビジネス・オブジェクトのネーム・スペースに追加されます。
例: RETURN 構造が繰り返し現れる場合、アダプターは対応するビジネス・オブジェクト名として SapReturn を生成します。同じモジュール内に RETURN 構造が 3 回現れる場合、その 3 つのビジネス・オブジェクトの名前はすべて SapReturn になります。
- 「ビジネス・オブジェクトに同じ命名規則を適用する」が選択されていない場合、
アダプターは、以降に生成する同名のビジネス・オブジェクトにハッシュ・コードを追加して重複を回避します。
例:
RETURN 構造が繰り返し現れる場合、アダプターは対応するビジネス・オブジェクト名として
SapReturn を生成します。同じモジュール内に
RETURN 構造が 3 回現れる場合、次のような動作が発生します。
- 最初に現れた SapReturn ビジネス・オブジェクトの名前は SapReturn になります。
- 2 番目に現れた SapReturn ビジネス・オブジェクト
の名前は SapReturn203510914 になります。この 203510914 は
ストリング SapReturn のハッシュ・コードです。
- 3 番目に現れた SapReturn ビジネス・オブジェクト
の名前は SapReturn619647890 になります。この 619647890 はストリング SapReturn203510914 のハッシュ・コードです。
BAPI 結果セット
以下の表は、BAPI 結果セット・ビジネス・オブジェクトの命名時に、
アダプター接続ウィザードによって適用される規則を説明しています。
表 3. BAPI 結果セットの命名規則エレメント |
命名規則 |
最上位ビジネス・オブジェクトの名前 |
Sap + 「アダプター接続」ウィザードで指定するオブジェクトの名前 + Resultset
例えば、SapCustomerGetDetailResultset というように入力します。
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結果セット BAPI ビジネス・オブジェクトの名前 |
Sap + BAPI インターフェースの名前 例えば、SapBapiCustomerGetDetail というように入力します。
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子オブジェクトの名前 |
Sap + 構造/表の名前 例えば、SapReturn というように入力します。
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照会ビジネス・オブジェクトの名前 |
Sap + 照会 BAPI インターフェースのフォーマット済みの名前 例えば SapBapiCustomerGetList というように入力します。
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モジュールに同じ名前の構造体 (例えば、
RETURN 構造体など) が含まれている場合、アダプターは、
「ビジネス・オブジェクトに同じ命名規則を適用する」 プロパティーの指定値に基づいてビジネス・オブジェクト名の重複を処理します。
- 「ビジネス・オブジェクトに同じ命名規則を適用する」を選択すると、アダプターはハッシュ・コードを付けずにビジネス・オブジェクト名を生成します。
ハッシュ・コードは、ビジネス・オブジェクトの名前ではなく、各ビジネス・オブジェクトのネーム・スペースに追加されます。
例: RETURN 構造が繰り返し現れる場合、アダプターは対応するビジネス・オブジェクト名として SapReturn を生成します。同じモジュール内に RETURN 構造が 3 回現れる場合、その 3 つのビジネス・オブジェクトの名前はすべて SapReturn になります。
- 「ビジネス・オブジェクトに同じ命名規則を適用する」が選択されていない場合、
アダプターは、以降に生成する同名のビジネス・オブジェクトにハッシュ・コードを追加して重複を回避します。
例:
RETURN 構造が繰り返し現れる場合、アダプターは対応するビジネス・オブジェクト名として
SapReturn を生成します。同じモジュール内に
RETURN 構造が 3 回現れる場合、次のような動作が発生します。
- 最初に現れた SapReturn ビジネス・オブジェクトの名前は SapReturn になります。
- 2 番目に現れた SapReturn ビジネス・オブジェクト
の名前は SapReturn203510914 になります。この 203510914 は
ストリング SapReturn のハッシュ・コードです。
- 3 番目に現れた SapReturn ビジネス・オブジェクト
の名前は SapReturn619647890 になります。この 619647890 はストリング SapReturn203510914 のハッシュ・コードです。