XML パス言語 (XPath) は、XML 文書の一部を一意的に識別したりアドレス指定するために使用されます。 XPath 式は、XML 文書全体を検索して、その中にあるエレメントや属性 (XML ではノードという) などの文書の任意の部分から情報を抽出するために使用できます。 XPath は、単独でも、XSLT と一緒にでも使用できます。
WebSphere® Message Broker Toolkit で提供された組み込みノードのいくつかは、XPath 式を使用して、ノードが処理したメッセージの一部を指定することができます。 例えば、XPath 式を使用して、メッセージのフィールドを識別し、それらが指定した値と一致するかを判別したり、データベース照会の結果で更新することによりフィールド値を設定したりできます。
フロー内で XPath 1.0 パス式を使用して、着信メッセージの特定の部分にアクセスしたり、出力メッセージの一部を作成または位置指定したり、ノードがアクセスできるメッセージ・ツリーにある値が関係する場合がある、複雑なメッセージ処理を実行したりできます。これにより、メッセージからの値を変換、フィルタリング、または検索することができます。
例えば、Route ノードは XPath 1.0 汎用式を、このノードの着信メッセージ・アセンブリーに関連付けられたメッセージ・ツリーの内容に適用します。 式の評価に続き、結果はブール値 (TRUE または FALSE) の結果としてキャストされ、続いてこれは、着信メッセージのコピーが、処理される式に関連付けられている出力ターミナルにルーティングするかどうかを判別するためにこれが使用されます。
ワークスペースに XML スキーマ定義 (.mxsd) ファイルが存在する場合、そうした定義で定義された任意のエレメント、属性またはデータ・タイプを「データ・タイプ」ビューアーにロードして、関係する定義にマップするパス式を自動的に生成するように選択できます。
同様に、関係するプロパティーがサポートする XPath 式によって、XPath 関数および演算子を選択して式に組み込むか、手動で独自の式を作成することができます。
「データ・タイプ」ビューアーには、関係するノード・プロパティーの式がアクセスできるツリーに関連する変数のリストが含まれています。
例えば、$InputRoot によって、着信メッセージ・ツリーにアクセスできます。 このツリーの下に存在することを予期できる固定形式の標準フォルダー (例えば Properties および MQMD) は、それ用の .mxsd 定義をインポートしなくても記述されます。 これらの構造はビューアーでナビゲートすることができ、その内部でのエレメントの選択に基づいて、当該のエレメントにマップするパス式が XPath 1.0 言語により自動的に作成されます。
XPath 1.0 の詳細については、W3C XPath 1.0 Specificationを参照してください。
XPath Expression Builder を使用することにより、ビジュアルに XPath 式を作成して、ノードの関連プロパティーを設定することができます。 プロパティー値として XPath 式の使用をサポートするノードで、「プロパティー」ビューアーのプロパティー・フィールドの横にあるボタンから、XPath Expression Builder を起動します。
WebSphere Message Broker の XPath ファイルは、3 つのプロパティー・エディターで提供されます。詳細は、XPath プロパティー・エディターを参照してください。
XPath エディターは、テキスト・フィールドでコンテンツ・アシストを直接サポートし、さらに XPath ビルダー・ダイアログを起動する「編集…」ボタンもサポートします。 このダイアログにより、XPath 式を構築するためのさらに広い領域が提供されます。
ノードと変数の提案は、XPath エディターを初めて使用するときに表示されます。 このビューでは、ステータス・バーに「関数と演算子の提案を表示するには Ctrl+Space を押す」と書かれています。
関数と演算子のレベルの提案で Ctrl+Space を選択すると、ノードと変数の提案が選択されます。