WebSphere Message Broker バージョン 8.0.0.5 オペレーティング・システム: AIX、HP-Itanium、Linux、Solaris、Windows、z/OS

製品の最新バージョンについては、IBM Integration Bus バージョン 9.0 をご覧ください。

MQInput ノード

WebSphere® MQ Enterprise Transport を使用してブローカーに接続し、MQI および AMI アプリケーション・プログラミング・インターフェースを使用するクライアントからのメッセージを受信するには、MQInput ノードを使用します。

このトピックには、以下のセクションが含まれています。

目的

MQInput ノードは、ブローカーのキュー・マネージャー上に定義されている WebSphere MQ メッセージ・キューからのメッセージを受信します。 このノードでは、MQGET を使用して指定されたキューからメッセージを読み取り、メッセージの処理環境を確立します。 適切な場合には、入力キューを WebSphere MQ クラスター・キューまたは共有キューとして定義することができます。

WebSphere MQ 接続を経由して受信するメッセージを処理するメッセージ・フローは、常に MQInput ノードから開始されなければなりません。 MQInput ノードのプロパティーを設定すると、適切な MQGET オプションを設定できるので、メッセージの受信方法を制御できます。 例えば、メッセージをトランザクション制御下で処理するように指示できます。さらに、入力メッセージを受信するたびにデータ変換を実行するように要求することもできます。

MQInput ノードは、次のメッセージ・ドメインのメッセージを処理します。
  • DFDL
  • XMLNSC
  • DataObject
  • JSON
  • BLOB
  • MIME
  • MRM
  • JMSMap
  • JMSStream
  • XMLNS

MQInput ノードで開始されるメッセージ・フローに出力ノードを組み込む場合には、その出力ノードとして、サポートされるいずれかの出力ノード (ユーザー定義の出力ノードを含む) を使用できます。MQOutput ノードを組み込む必要はありません。 必要な任意の変換をブローカーに要求するようにメッセージ・フローを構成できますので、WebSphere MQ クライアントからメッセージを受け取り、サポートされる任意のトランスポートを使用してブローカーに接続するクライアント用のメッセージを生成する、メッセージ・フローを作成できます。

サブフローとして使用するメッセージ・フローを作成する場合には、標準入力ノードを使用することはできず、Input ノードを最初のノードとして使用して、サブフロー用の In ターミナルを作成する必要があります。

ご使用のメッセージ・フローが WebSphere MQ 接続を経由してメッセージを受け取らない場合には、サポートされる入力ノードのいずれかを選択できます。

MQInput ノードは、パレットの 「WebSphere MQ」ドロワーに含まれていて、WebSphere Message Broker Toolkit 内では、次のアイコンによって表されます。

MQInput ノード・アイコン

メッセージ・フロー内での MQInput ノードの使用

サンプルに関する情報は、WebSphere Message Broker Toolkit に統合されているインフォメーション・センター、またはオンライン・インフォメーション・センターを使用する場合にのみ表示できます。 サンプルは、WebSphere Message Broker Toolkit に統合されているインフォメーション・センターを使用する場合にのみ実行できます。

ターミナルの接続

MQInput ノードは、Out ターミナルに正常に取り出される各メッセージをルーティングします。 このアクションが失敗する場合、メッセージが再試行されます。 (入力キューの BackoutThreshold 属性によって定義されているように) バックアウト・カウントが超過した場合、メッセージは Failure ターミナルにルーティングされます。ノードをこのターミナルに接続し、この状態を処理することができます。 Failure ターミナルに接続しなかった場合、メッセージはバックアウト・キューに書き込まれます。

メッセージ・フロー内でさらに例外がスローされた後、このノードによってメッセージがキャッチされる場合、メッセージは Catch ターミナルにルーティングされます。 Catch ターミナルに接続しなかった場合、その問題が解決されるまで、メッセージはこのノードでループし続けます。

メッセージがノードを介してループし続けないようにするために、バックアウト・キューまたは送達不能キュー (DLQ) を定義する必要があります。

整合トランザクションの構成

メッセージ・フローに MQInput ノードを組み込む場合、「トランザクション・モード」で設定した値が、メッセージを同期点下で受信するかどうかを定義します。
  • プロパティーを「自動」に設定した場合、メッセージは、着信メッセージに持続のマークが付けられている場合に同期点下で受信されます。持続のマークがない場合には同期点下で受信されません。 出力ノードによってその後に送信されるメッセージは、出力ノードがこのプロパティーを明示的にオーバーライドしない限り、着信持続プロパティーによって決定される同期点の下に置かれます。
  • プロパティーを「はい」(デフォルト) に設定した場合、メッセージは同期点下 (つまり、WebSphere MQ 作業単位内) で受信されます。 メッセージ・フローと同じインスタンスの出力ノードによってその後に送信されるメッセージは、出力ノードがこれを明示的にオーバーライドしない限り、同期点の下に置かれます。
  • このプロパティーを「いいえ」に設定した場合、メッセージは同期点下で受信されません。 メッセージ・フロー内の出力ノードによってその後に送信されるメッセージは、個々の出力ノードがメッセージを同期点の下に置くように指定しない限り、同期点の下には置かれません。
MQOutput ノードは、このオプションをオーバーライドするように構成できる唯一の出力ノードです。

参照のみ」プロパティーを設定した場合、メッセージを同期点下で参照することはできないので、「トランザクション・モード」プロパティーに設定された値は無視されます。 ただし、メッセージ・フローの同じインスタンスで出力ノードによって後から伝搬される派生メッセージはすべて、指定された「トランザクション・モード」値に従って、上記で説明した動作に従います。

MQGET バッファー・サイズ

MQGET バッファー・サイズは、ブローカーによって内部的にインプリメントされ、変更することはできません。 次の説明は単なる情報として提供されているものに過ぎません。 内部インプリメンテーションは変更される可能性があるので、メッセージ・フローを開発する際、これに頼ってはなりません。

MQInput ノードは、初期化時に最初の MQGET のデフォルト・バッファーのサイズを 4 KB に設定します。 MQInput ノードはメッセージのサイズをモニターし、次のようにバッファーのサイズを増減させます。

  1. メッセージがバッファーのサイズより大きいために MQGET が失敗した場合、ノードは即時にバッファーのサイズを増加してメッセージを収容できるようにし、再度 MQGET を発行して、メッセージ・カウントをゼロにリセットします。
  2. バッファー・サイズを増加させてから 10 個のメッセージがカウントされると、ノードは 10 個のメッセージのうち最大のもののサイズとバッファーのサイズを比較します。 最大のメッセージのサイズがバッファー・サイズの 75 % 未満の場合は、バッファーは 10 個のメッセージの最大のサイズに削減されます。 メッセージがバッファーのサイズより大きいために 10 個のメッセージの間に MQGET が失敗した場合、ノードはアクション 1 を取ります。

例えば、ノードが受信した最初のメッセージが 20 MB であり、次の 10 個のメッセージが、それぞれ 14 MB の場合、バッファーのサイズは 4 KB から 20 MB に増加され、10 個のメッセージに対しては 20 MB のままとなります。 ただし、10 番目のメッセージの後は、バッファーのサイズは 14 MB に削減されます。

ターミナルおよびプロパティー

MQInput ノードをメッセージ・フローに入れると、「プロパティー」ビューを使用してノードを構成できます。メッセージ・フロー・ノードの構成を参照してください。 ノードのプロパティーが、「プロパティー」ビューに表示されます。 デフォルト値が定義されていないすべての必須プロパティーには、アスタリスクのマークが付きます。

MQInput ノードのターミナルについては、次の表に説明されています。

ターミナル 説明
Failure エラーが発生した場合にメッセージがルーティングされる出力ターミナル。 「妥当性検査」プロパティーが設定されている場合でも、このターミナルに伝搬されるメッセージは妥当性検査が行われません。
Out WebSphere MQ キューからメッセージが正常に取り出された場合に、メッセージがルーティングされる出力ターミナル。
Catch 例外がダウンストリームでスローされ、ノードによってキャッチされた場合に、メッセージがルーティングされる出力ターミナル。

以下の表は、ノード・プロパティーについて説明しています。 M の見出しの列は、プロパティーが必須 かどうかを示します (デフォルトが定義されていない場合に値を入力することが必要なら、アスタリスクのマークが付きます)。 C の見出しの列は、プロパティーが構成可能 (メッセージ・フローを BAR ファイルに追加してデプロイするとき、値を変更できる) かどうかを示します。

MQInput ノードの「説明」プロパティーについては、次の表に説明されています。

プロパティー M C デフォルト 説明
ノード名 いいえ いいえ ノード・タイプ、MQInput ノードの名前。
簡略説明 いいえ いいえ   ノードの簡単な説明
詳細説明 いいえ いいえ   メッセージ・フロー内のノードの目的を説明するテキスト

MQInput ノードの基本プロパティーについては、次の表に説明されています。

プロパティー M C デフォルト 説明 mqsiapplybaroverride コマンド・プロパティー
キュー名 はい はい   このノードが、このメッセージ・フローで処理するために (MQGET を使用して) メッセージを取り出す WebSphere MQ 入力キューの名前。 この WebSphere MQ キューを、メッセージ・フローをデプロイするブローカーのホストとして機能するキュー・マネージャーに対して事前定義する必要があります。 queueName

MQInput ノードの「入力メッセージの構文解析」プロパティーについては、次の表に説明されています。

着信メッセージに MQRFH2 ヘッダーがある場合には、その MQRFH2 ヘッダーの <mcd> フォルダーから値が派生されるため、「入力メッセージの構文解析」プロパティーの値を設定する必要はありません。例えば、以下のようになっています。
<mcd><Msd>MRM</Msd><Set>DHM4UO906S001</Set><Type>receiptmsg1</Type>
<Fmt>XML</Fmt></mcd>
MQRFH2 ヘッダーの値とは異なる値を設定し、<Msd> エレメントが有効なドメインの場合には、MQRFH2 ヘッダーの値が優先されます。
プロパティー M C デフォルト 説明
メッセージ・ドメイン いいえ いいえ BLOB メッセージの構文解析に使用されるドメイン。 フィールドがブランクの場合、デフォルトは BLOB になります。
メッセージ・モデル いいえ いいえ 選択されていない メッセージが定義されているメッセージ・モデル・スキーマ・ファイルの名前またはロケーション。 このリストには、選択したメッセージ・ドメインに使用可能なすべてのメッセージ・モデル・スキーマ・ファイルが取り込まれます。
メッセージ いいえ いいえ 選択されていない メッセージ・モデル・スキーマ・ファイル内のメッセージ・ルートの名前またはロケーション。 このリストには、選択したメッセージ・モデルで定義された、利用可能なすべてのメッセージが取り込まれます。
物理形式 いいえ いいえ 選択されていない メッセージの物理フォーマットの名前。 MRM または IDOC パーサーを使用する場合は、リストから着信メッセージの物理形式を選択します。 このリストには、選択されたメッセージ・モデル用に定義したすべての物理形式が含まれます。 「メッセージ・ドメイン」プロパティーを DataObject に設定した場合、このプロパティーを XML または SAP ALE IDoc に設定できます。 外部ソースからのビット・ストリームを構文解析してメッセージ・ツリーを生成する必要がある場合には、このプロパティーを SAP ALE IDoc に設定してください。

MQInput ノードのパーサー・オプションのプロパティーについては、次の表に説明されています。

プロパティー M C デフォルト 説明
構文解析のタイミング いいえ いいえ 要求時 このプロパティーは、入力メッセージを構文解析する時を制御します。 有効な値は、「要求時」「即時」、 および「完全」です。

「解析のタイミング」は、デフォルトによって、「要求時」に設定されます。これにより、メッセージの構文解析が遅延されます。 メッセージが即時に解析されるようにするには、要求時の構文解析を参照してください。

MQRFH2C コンパクト・パーサーを MQRFH2 ヘッダーに使用 いいえ いいえ 選択されていない このプロパティーは、MQRFH2 パーサーの代わりに、MQRFH2C コンパクト・パーサーを MQRFH2 ヘッダーに使用するかどうかを制御します。
XML スキーマ・データ・タイプを使用してツリーを構築する いいえ いいえ 選択されていない このプロパティーは、XML スキーマから取得されたデータ・タイプを使って、XMLNSC パーサーがメッセージ・ツリー内に構文エレメントを作成するかどうかを制御します。 「妥当性検査」タブ上の「妥当性検査」プロパティーを「内容」 または 「内容と値」 に設定した場合にのみ、このプロパティーを選択できます。
XMLNSC コンパクト・パーサーを XMLNS ドメインに使用 いいえ いいえ 選択されていない このプロパティーは、XMLNS ドメイン内のメッセージに XMLNSC コンパクト・パーサーを使用するかどうかを制御します。 このプロパティーを設定すると、入力 MQRFH2 ヘッダーまたは「入力メッセージの構文解析」プロパティー「メッセージ・ドメイン」が XMLNS の場合に、出力ターミナルに接続されているノードの XMLNSC の下にメッセージ・データが表示されます。 詳しくは、XMLNSC ドメインでのメッセージの操作を参照してください。
混合内容の保存 いいえ いいえ 選択されていない このプロパティーは、XMLNSC パーサーが入力メッセージ内に混合テキストを検出したとき、メッセージ・ツリー内にエレメントを作成するかどうかを制御します。 チェック・ボックスを選択すると、混合テキスト用のエレメントが作成されます。 このチェック・ボックスのチェックを外した場合、混合テキストは無視されて、エレメントは作成されません。
コメントの保存 いいえ いいえ 選択されていない このプロパティーは、XMLNSC パーサーが入力メッセージ内にコメントを検出したとき、メッセージ・ツリー内にエレメントを作成するかどうかを制御します。 チェック・ボックスを選択すると、コメント用のエレメントが作成されます。 このチェック・ボックスのチェックを外した場合、コメントは無視されて、エレメントは作成されません。
処理命令の保存 いいえ いいえ 選択されていない このプロパティーは、XMLNSC パーサーが入力メッセージ内に処理命令を検出したとき、これらのメッセージ・ツリー内にエレメントを作成するかどうかを制御します。 チェック・ボックスを選択すると、処理命令用のエレメントが作成されます。 このチェック・ボックスのチェックを外した場合、処理命令は無視されて、エレメントは作成されません。
不透明エレメント いいえ いいえ ブランク XMLNSC パーサーによって不透明解析される入力メッセージ内のエレメントのリストを指定するときに、このプロパティーを使用します。 不透明解析が実行されるのは、妥当性検査が使用不可に設定されている場合のみ (つまり、「妥当性検査」「なし」の場合) です。妥当性検査が使用可能な場合、「不透明エレメント」で指定される項目は無視されます。

MQInput ノードの拡張プロパティーについては、次の表に説明されています。 メッセージの処理方法を決定するプロパティー (トランザクション特性など) を設定します。 これらのプロパティーの多くは MQGET 呼び出しのオプションにマップされます。

プロパティー M C デフォルト 説明 mqsiapplybaroverride コマンド・プロパティー
トランザクション・モード はい いいえ はい このプロパティーは、着信メッセージを同期点下で受信するかどうかを制御します。 有効な値は、「自動」「はい」、および「いいえ」です。
  • 「自動」を選択した場合、着信メッセージに持続のマークが付けられている場合に同期点下で受信され、付いていないときは、同期点下では受信されません。 出力ノードによってその後に送信される派生メッセージのトランザクション特性は、出力ノードが明示的にトランザクション特性をオーバーライドしない限り、着信持続プロパティーによって判別されます。
  • 「はい」を選択すると、着信メッセージが同期点下で受信されます。 メッセージ・フローと同じインスタンスの出力ノードによってその後に送信される派生メッセージは、出力ノードが明示的にトランザクションをオーバーライドしない限り、トランザクションとして送信されます。
  • 「いいえ」を選択すると、着信メッセージが同期点下で受信されません。 メッセージ・フローの出力ノードによってその後に送信される派生メッセージは、出力ノードがメッセージを同期点下に置くことを指定していない限り、非トランザクションとして送信されます。
 
順序モード はい いいえ デフォルト 入力キューからメッセージを取り出して処理する順序。

到着メッセージは順番に処理することができます。または、準備できたメッセージであればいずれかのスレッドが処理できます。 順序付けが実施された場合、スレッドは固有の順序付け値を持つ最初の使用可能未処理メッセージのみ処理します。

有効な値は、「デフォルト」「ユーザー ID 順」「キュー順序」、および「ユーザー定義」です。 このプロパティーは、「インスタンス」タブ上の「メッセージ・フロー」プロパティー 「追加インスタンス」をゼロより大きい値に設定した (つまり、複数のスレッドが入力キューを読み取る) 場合にのみ有効です。 有効な値は以下のとおりです。
  • デフォルト。 キュー属性に定義されている順序でメッセージが取り出されますが、メッセージはメッセージ・フローによって処理されるので、必ずしもこの順序になるわけではありません。
  • ユーザー ID 順。 MQMD 内の UserIdentifier 値が同じであるメッセージが、キュー属性に定義されている順序で取り出され、処理されます。この順序は、メッセージが処理されるときにも必ず維持されます。 あるスレッドによって処理される特定のユーザー ID に関連付けられているメッセージが完全に処理されるまで、そのスレッドまたは別のスレッドが、同じユーザー ID を持つ別のメッセージの処理を開始することはできません。 それぞれのメッセージが、着信メッセージの MQMD 内で固有のメッセージ ID を持っていることを確認してください。 他の順序付けは、保存が保証されません。
  • キュー順序。 メッセージが、キュー属性に定義されている順序で、このノードによって取り出されて処理されます。この順序は、メッセージが処理されるときにも必ず適用されます。 この動作は、「メッセージ・フロー」プロパティー 「追加インスタンス」がゼロに設定されているときに行われる動作と同じです。 ただし、「キュー順序」「順序モード」を設定してメッセージ・フローを再デプロイした場合、すでに実行している追加インスタンスは解放されません。 それゆえ、「順序モード」「キュー順」に設定した場合には、メッセージ・フローを停止して再始動させるか、またはフローを再デプロイした後に実行グループに対して mqsireload コマンドを実行してください。
  • ユーザー定義「順序フィールド位置」プロパティーを使用してメッセージ・エレメントを指定できます。

このオプションの使用の詳細については、メッセージ・フロー・スループットの最適化およびWebSphere MQ メッセージ・グループ内のメッセージの受信を参照してください。

 
順序フィールドのロケーション N N "" 「順序モード」「ユーザー定義」のときに、メッセージのどの部分を使用して着信メッセージに対して順序付けを実施するかを制御するための XPath または ESQL 式プロパティー。

そのフィールドがない場合は例外が発生し、メッセージはロールバックされます。 NULL 値と空の値は別々に並行処理されます。

 
論理順序 はい いいえ 選択されている このチェック・ボックスを選択すると、メッセージは、WebSphere MQ で定義された論理順序で受信されます。 このオプションは、MQI の MQGMO の MQGMO_LOGICAL_ORDER オプションにマップされます。

このチェック・ボックスのチェックを外した場合、グループの一部として送信されるメッセージは事前に決定された順序で受信されません。 ブローカーがグループ内のメッセージを受信する必要があり、このチェック・ボックスを選択していない場合は、入力メッセージの順序を重要視しないか、またはメッセージ・フローを設計してメッセージを適切に処理する必要があります。

グループの最後のメッセージが受信および処理された後にのみメッセージ処理をコミットする場合は、「メッセージ・グループによるコミット」も選択する必要があります。

このプロパティーをマップするオプションの詳細は、WebSphere MQ バージョン 7 インフォメーション・センター・オンラインの「アプリケーション・プログラミング・リファレンス」セクションに記載されています。

このオプションの使用については、WebSphere MQ メッセージ・グループ内のメッセージの受信を参照してください。

 
すべてのメッセージが使用可能 はい いいえ 選択されていない 単一グループ内のすべてのメッセージが使用できるときのみメッセージ検索および処理を行う場合は、「すべてのメッセージが使用可能」を選択します。 このプロパティーは MQI の MQGMO の MQGMO_ALL_MSGS_AVAILABLE オプションにマップされます。 グループ内のメッセージすべての検索が使用できなくても処理を開始できるようにするには、このチェック・ボックスのチェックを外してください。

このプロパティーをマップするオプションの詳細は、WebSphere MQ バージョン 7 インフォメーション・センター・オンラインの「アプリケーション・プログラミング・リファレンス」セクションに記載されています。

 
一致するメッセージ ID いいえ いいえ   着信メッセージの MQMD 内のメッセージ ID と一致する必要のあるメッセージ ID。 MQMD の「MsgId」フィールドのメッセージ ID 値と一致するメッセージ ID のメッセージのみを入力ノードに受信させる場合には、メッセージ ID を入力します。

最大 48 桁までの偶数桁の 16 進数字 (文字 0 から 9A から F、および a から f が有効) を入力します。 入力した一致するメッセージ ID が「MsgId」フィールドのサイズより短い場合、「一致するメッセージ ID」の右側に X'00' 文字が埋め込まれます。 このプロパティーは、MQI の MQGMO の MQMO_MATCH_MSG_ID オプションにマップされます。

メッセージ ID が一致することを入力ノードに確認させたくない場合は、このプロパティーはブランクのままにしてください。

このプロパティーをマップするオプションの詳細は、WebSphere MQ バージョン 7 インフォメーション・センター・オンラインの「アプリケーション・プログラミング・リファレンス」セクションに記載されています。

 
一致する相関 ID いいえ いいえ   着信メッセージの MQMD 内の相関 ID と一致する必要のある相関 ID。 MQMD の「CorrelId」フィールドの相関 ID 値と一致するメッセージ ID のメッセージのみを入力ノードに受信させる場合には、メッセージ ID を入力します。

最大 48 桁までの偶数桁の 16 進数字 (文字 0 から 9A から F、および a から f が有効) を入力します。 入力した ID が「CorrelId」フィールドのサイズより短い場合、右側に X'00' 文字が埋め込まれます。 このプロパティーは MQI の MQGMO の MQMO_MATCH_CORREL_ID オプションにマップされます。

CorrelID が一致することを入力ノードに確認させたくない場合は、このプロパティーはブランクのままにしてください。

このプロパティーをマップするオプションの詳細は、WebSphere MQ バージョン 7 インフォメーション・センター・オンラインの「アプリケーション・プログラミング・リファレンス」セクションに記載されています。

 
変換 はい いいえ 選択されていない このチェック・ボックスを選択すると、WebSphere MQ は、MQMD に設定された CodedCharSetId および Encoding の値に従って受信するメッセージのデータを変換します。 キューからメッセージを取り出すときに WebSphere MQ でメッセージのデータ変換を行う場合は、「変換」を選択します。 このオプションは、BLOB ドメインのメッセージを処理する場合、あるいはユーザー定義パーサーを使用する場合に有用です。 パーサーは変換を実行するため、XML または MRM ドメインを使用してメッセージを構文解析する場合は、このオプションを選択しないでください。

入力キューからメッセージを取り出すときに、WebSphere MQ は着信メッセージを、MQMD に指定されたエンコードおよびコード化文字セットに変換します。 この MQMD は入力ノードが MQGET 呼び出しで指定したものです。 ブローカーは、MQGET 呼び出しで MQGMO_CONVERT オプションを使用します。WebSphere MQ 変換の通常ルールが適用されます。 「エンコードの変換」 および 「コード化文字セット ID の変換」 オプションで指定した値は、MQGET 呼び出しの「MsgDesc エンコード」フィールドおよび「CCSID」フィールドで使用されます。 WebSphere MQ は、MQMD 「フォーマット」フィールドが文字データを識別する組み込み WebSphere MQ 値であるか、データ変換出口が WebSphere MQ に存在する場合にのみ、着信メッセージを変換できます。

このプロパティーは MQI の MQGMO の MQGMO_CONVERT オプションにマップされます。

WebSphere MQ がメッセージを変換しないようにするには、チェック・ボックスのチェックを外します。

このチェック・ボックスを選択した場合には、「エンコードの変換」および「コード化文字セット ID の変換」プロパティーの値を指定することもできます。

WebSphere MQ データ変換、およびこのオプションの使用を選択する理由の詳細については、WebSphere MQ バージョン 7 インフォメーション・センター・オンラインの「アプリケーション・プログラミング・ガイド」セクションを参照してください。

 
変換エンコード いいえ いいえ  

メッセージ・データの数値 (整数値で表される) に使用する表現。 「変換」を選択した場合にのみ、このプロパティーは有効です。

メッセージ本体内の数値データを変換するためのエンコードを表す番号を入力します。 有効な値は以下のとおりです。
  • Linux platformWindows platform546 DOS、すべてのWindows システム、およびLinux (x86)
  • Linux platformUNIX platform273 Linux (POWER®LinuxLinux (System z®、およびすべてのUNIX システム用
  • z/OS platform785 2 進パック 10 進を使用する z/OS® メッセージ。そして、IEEE 浮動小数点数を使用するメッセージには、273。
エンコードは、次のような状況でのみ使用されます。
  • ユーザー定義の WebSphere MQ データ変換出口がエンコードを使用する場合。
  • 組み込み WebSphere MQ 変換出口がエンコードを使用して、メッセージを任意の事前定義 WebSphere MQ フォーマットに変換する場合。
誤った値を指定した場合、変換は行われません。

変換エンコード」に指定できる値の詳細については、データ変換および WebSphere MQ バージョン 7 インフォメーション・センター・オンラインの「アプリケーション・プログラミング・リファレンス」セクションを参照してください。

 
変換コード化文字セット ID いいえ いいえ  

整数値として表されたメッセージ・データの文字データのコード化文字セット ID。 「変換」を選択した場合にのみ、このプロパティーは有効です。

メッセージ本体内の文字データを変換するための文字セット ID を表す値を入力します。 誤った値を指定した場合、変換は行われません。

変換コード化文字セット ID」に指定できる値の詳細については、WebSphere MQ バージョン 7 インフォメーション・センター・オンラインの「アプリケーション・プログラミング・リファレンス」セクションを参照してください。

 
メッセージ・グループ別のコミット はい いいえ 選択されていない このプロパティーは、メッセージ・グループの一部であるメッセージを処理する場合、いつトランザクションをコミットするかを制御します。 このチェック・ボックスを選択すると、メッセージ・グループが処理された時にトランザクションがコミットされます。 このチェック・ボックスのチェックを外したままにしておく場合、それぞれのメッセージがメッセージ・フローを介して完全に伝搬されるごとに コミットが実行されます。

このプロパティーは「論理順序」を選択した場合のみ関係します。

キューに出力される順序でグループ内のメッセージを検索および処理する必要がある場合には、「順序モード」プロパティーを「キュー順序」に設定します。

 
z/OS 逐次化トークン いいえ いいえ   z/OS のみ: 逐次化されたアプリケーション・サポート用のユーザー定義トークン。 指定する値は、WebSphere MQ MQCNO 構造の有効な ConnTag の規則に準拠している必要があります。 WebSphere MQ によって提供される共用リソースへの逐次化されたアクセスを使用する場合は、逐次化トークンを入力します。

逐次化トークンに提供する値は、WebSphere MQ バージョン 7 インフォメーション・センター・オンラインの「アプリケーション・プログラミング・リファレンス」セクションで説明されている規則に準拠していなければなりません。

z/OS における逐次化およびキュー共有の詳細については、WebSphere MQ バージョン 7 インフォメーション・センター・オンラインの「概説および計画ガイド」セクションを参照してください。

serializationToken
トピック いいえ はい   入力メッセージ用のデフォルト・トピック。 このプロパティーを使用して、メッセージをパブリッシュ/サブスクライブ・トピックと関連付けることができます。 トピック名として任意の文字を入力できます。 メッセージが MQInput ノードを移動するときは、入力したトピック名を採用します。 (パブリッシュ/サブスクライブを使用する場合は、トピックにサブスクライブし、MQInput ノードを通ってそのトピック名の下にパブリッシュされたメッセージを参照することができます。) 着信メッセージに MQRFH2 ヘッダーがある場合には、その MQRFH2 ヘッダーの <psc> フォルダーから値を取り込めるため、「トピック」プロパティーの値を設定する必要はありません。例えば、以下のようになっています。
<psc><Topic>stockquote</Topic></psc>
「トピック」プロパティーの値に、MQRFH2 ヘッダーの <Topic> の値とは異なる値を設定すると、MQRFH2 ヘッダーの値が優先されます。
topicProperty
参照のみ いいえ いいえ 選択されていない このプロパティーは、メッセージが読み取られたら、キューから除去するかどうかを制御します。 このチェック・ボックスを選択すると、メッセージは読み取られても、キューから除去されません。 このオプションを選択した場合に、メッセージが MQInput ノードの出力ターミナルに伝搬されると、OutputLocalEnvironment.MQ.GET.Browsed は真に設定されます。  
参照タイムアウトのリセット (ms) はい はい -1 入力キュー上での最後の適格なメッセージの参照から、参照がキューの先頭にリセットされるまでの時間 (ミリ秒)。 デフォルト値の -1 は、参照がリセットされないことを示します。  

MQInput ノードの「妥当性検査」プロパティーについては、次の表に説明されています。 メッセージ・セットに照らしてメッセージの本体をパーサーで妥当性検査するには、これらのプロパティーを設定します。 (メッセージがノードの Failure ターミナルに伝搬される場合には、妥当性検査は行われません。)

詳細については、メッセージの妥当性検査および妥当性検査プロパティーを参照してください。

プロパティー M C デフォルト 説明 mqsiapplybaroverride コマンド・プロパティー
妥当性検査 いいえ はい なし このプロパティーは、妥当性検査を行うかどうかを制御します。 有効な値は、「なし」「内容」、および「内容と値」です。 validateMaster
失敗時の処置 いいえ いいえ 例外 このプロパティーは、妥当性検査が失敗した場合の動作を制御します。 「妥当性検査」「内容」または「内容と値」に設定した場合にのみ、このプロパティーを設定できます。 有効な値は、「ユーザー・トレース」「ローカル・エラー・ログ」「例外」、および「例外リスト」です。  

MQInput ノードのセキュリティー・プロパティーについては、次の表に説明されています。 セキュリティー・プロファイルがノードに関連付けられている場合に、メッセージからの ID の抽出を制御するプロパティーの値を設定します。 これらのプロパティーの詳細については、IDID またはセキュリティー・トークンの抽出の構成メッセージ・フローのセキュリティーの概要、およびメッセージ・フロー・セキュリティーのセットアップを参照してください。

プロパティー M C デフォルト 説明
ID トークンのタイプ いいえ いいえ なし このプロパティーは、着信メッセージ内にある ID トークンのタイプを指定します。 有効な値は以下のとおりです。
  • Transport Default
  • Username
  • Username + Password
  • SAML Assertion
  • X.509 Certificate
このプロパティーを指定しないと、ID はトランスポート・ヘッダーから取得され、タイプは Username に設定されます。
ID トークンのロケーション いいえ いいえ なし このプロパティーは、メッセージ内のどこで ID を見つけられるかを指定します。 位置は、ESQL フィールド参照XPath 式、またはストリング・リテラルで指定します。 ストリング・リテラルを使用する場合、それを単一引用符で囲む必要があります。このリテラルにピリオド (.) は含めないでください。 このプロパティーが指定されない場合、MQMD.UserIdentifier トランスポート・ヘッダーから ID が取得されます。
ID パスワードのロケーション いいえ いいえ なし このプロパティーは、メッセージ内のどこでパスワードを見つけられるかを指定します。 位置は、ESQL フィールド参照XPath 式、またはストリング・リテラルで指定します。 ストリング・リテラルを使用する場合、それを単一引用符で囲む必要があります。このリテラルにピリオド (.) は含めないでください。 このプロパティーが指定されない場合、パスワードは設定されません。 このプロパティーは、「ID トークン・タイプ」Username + Password に設定されている場合にのみ設定できます。
ID issuedBy のロケーション いいえ いいえ なし このプロパティーは、ID の発行者を記述するストリングまたはパス式を指定します。 位置は、ESQL フィールド参照XPath 式、またはストリング・リテラルで指定します。 ストリング・リテラルを使用する場合、それを単一引用符で囲む必要があります。このリテラルにピリオド (.) は含めないでください。この値は、WS-Trust v1.3 STS プロバイダーに渡される発行者を指定します。 このプロパティーを指定しないと、MQMD.PutApplName 値が使用されます。 「ID issuedBy のロケーション」フィールドをブランクのままにした場合に、MQMD.PutApplName もブランクであると、ストリング MQ が使用されます。
セキュリティー例外を通常の例外として扱う いいえ いいえ False このプロパティーは、セキュリティー例外 (「アクセス拒否」など) を通常の例外として扱い、それらを Failure ターミナル (接続されている場合) へ伝搬するかどうかを指定します。 デフォルトでは、このプロパティーはオフになっています。これにより、Failure ターミナルが接続されている場合であっても、セキュリティーの例外があると、メッセージは必ずバックアウトされることになります。
MQInput ノードの「インスタンス」プロパティーについては、次の表に説明されています。 ノードで使用できるその他のインスタンスを制御するプロパティーの値を設定します。 これらのプロパティーの詳細については、構成可能な「メッセージ・フロー」プロパティーを参照してください。
プロパティー M C デフォルト 説明 mqsiapplybaroverride コマンド・プロパティー
追加インスタンス・プール いいえ はい メッセージ・フローに関連付けられたプールの使用 追加インスタンスの取得元のプール。
  • 「メッセージ・フローに関連付けられたプールの使用」 を選択すると、メッセージ・フローの値から追加インスタンスが取得されます。
  • 「ノードに関連付けられたプールの使用」を選択すると、追加インスタンスは「追加インスタンス」プロパティーで指定された数値をもとに、ノードの追加インスタンスから割り当てられます。
componentLevel
追加インスタンス いいえ はい 0 「追加インスタンス・プール」プロパティーが「ノードに関連付けられたプールの使用」に設定されている場合に、ノードが開始できる追加インスタンスの数。 デフォルトでは、ノードへの追加インスタンスはありません。 additionalInstances
ノードのモニター・プロパティーが、次の表に説明されています。
プロパティー M C デフォルト 説明
イベント いいえ いいえ なし ノードに対して定義したイベントが、このタブに表示されます。 デフォルトでは、メッセージ・フローのどのノードに対してもモニター・イベントは定義されません。 ノードのモニター・イベントを作成、変更、または削除するには、「追加」「編集」、および「削除」を使用します。詳しくは、モニター・プロパティーを使用したモニター・イベント・ソースの構成を参照してください。

「使用可能」チェック・ボックスを選択またはクリアすることによって、ここに表示されているイベントを使用可能および使用不可に設定できます。

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        最終更新: 2015-02-28 17:45:23


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