mqsichangetrace コマンドを使用すれば、ブローカーのトレース特性を設定することができます。
行えるのは、ブローカーのエンド・ユーザー・トレース (またはサービス・トレース) の開始、変更、または終了です。
ブローカーの Trace ノードはオンとオフで切り替えることができますが、このコマンドを使用してWebSphere® Message Broker Toolkit のサービス・トレースを開始することはできません。
ブローカーを指定する場合や、そのリソース (実行グループまたはメッセージ・フロー) を指定する場合、トレースを開始する前にそれらをデプロイしておかなければなりません。 mqsichangetrace コマンドを使用してユーザー・トレースを開始または停止する場合は、ブローカーが実行中であることを確認する必要があります。 しかし、サービス・トレースの場合、ブローカーがシャットダウン状態でも、mqsichangetrace コマンドを使用して、トレースを使用可能または使用不可に設定できます。 これにより、ブローカー・コンポーネントの開始をトレースすることができます。
このコマンドによって生成されるサービスおよびユーザー・トレースの出力は、log サブディレクトリーのトレース・ファイルに書き込まれます。 トレースする作業が完了したら、mqsireadlog コマンドを使用して、ログを XML 形式のファイルとして取り出します。 mqsiformatlog コマンド (定様式ファイルを生成する) または XML ブラウザーのいずれかを使用して、XML レコードを表示します。
トレースをオンに設定すると、トレースするブローカーの全アクティビティーに対して、追加の実行処理が行われることになります。 トレースがアクティブであるときは、パフォーマンスが影響を受けることを想定しておく必要があります。
コマンド処理そのものをトレースしたい場合、トレースを開始する前に、 環境変数 MQSI_UTILITY_TRACE および MQSI_UTILITY_TRACESIZE を設定します。
標準トレースが必要かデバッグ・トレースが必要かに応じて、MQSI_UTILITY_TRACE を normal または debug に設定できます。MQSI_UTILITY_TRACESIZE を、必要なトレース・ファイルの最大サイズにキロバイト (KB) 単位で設定する必要があります。デフォルトは 102400 (100MB) です。
選択したコマンドのトレースが完了したら、必ずこれらの変数をリセットしてください。リセットしない場合、後続のコマンドもすべてトレースされるので、パフォーマンスが低下します。 MQSI_UTILITY_TRACE と MQSI_UTILITY_TRACESIZE について詳しくは、サービス・トレースの開始を参照してください。
また、実行グループおよび メッセージ・フロー のトレース・アクティビティーは、WebSphere Message Broker Toolkit の機能を使用して開始または停止することもできます。 詳しくは、ユーザー・トレースを参照してください。
現在有効なトレース・オプションを表示する場合は、mqsireporttrace コマンドを使用します。