XMLNSC パーサーは、ハイパフォーマンスな XML 構文解析と、オプションの XML スキーマ妥当性検査を提供する、柔軟な汎用 XML パーサーです。
XMLNSC パーサーには、たいていの XML 処理要件に適合できる幅広いオプションがあります。 これらのオプションの一部は、XMLNSC パーサーでしか使用できません。
XMLNSC パーサーは XML スキーマなしで XML 文書を構文解析できますが、モデル駆動型モードでの作動時には、パーサーの追加機能が使用できるようになります。 モデル駆動型モードでは、XMLNSC パーサーは XML スキーマによってガイドされます。これはメッセージ・ツリー (論理モデル) の形状について記述しています。
XML スキーマは、メッセージ・セットがブローカー・アーカイブ (BAR) ファイルに追加される際に、メッセージ・セットの内容から自動的に作成されます。 XML スキーマは、ブローカーにデプロイされ、XMLNSC パーサーにより使用されて、XML メッセージを妥当性検査します。 妥当性検査は、XML スキーマ 1.0 仕様に完全に準拠しています。
XMLNSC ドメインおよびパーサーをいつ使用するかの指針については、どの XML パーサーを使用すべきかを参照してください。
XMLNSC ドメインにメッセージを構文解析させたい場合は、メッセージ・フローの適切なノード上で「メッセージ・ドメイン」を XMLNSC として選択します。 さらに、XMLNSC パーサーにメッセージの妥当性検査をさせたい場合には、 XMLNSC の妥当性検査で説明されている追加のステップを実行します。
機能 | 存否 | 説明 |
---|---|---|
ネーム・スペース・サポート | はい | ネーム・スペース情報があれば、使用されます。 ユーザー構成は不要です。 XML パーサーのネーム・スペース・サポートを参照してください。 |
オンデマンド構文解析 | はい | 要求時の構文解析を参照してください。 |
短縮メッセージ・ツリー | はい | メッセージ・ツリーを XML 文書から作成すると、メモリーの使用量は少なくなります。 XMLNSC ドメインでのメッセージの操作を参照してください。 |
不透明構文解析 | はい | 1 つ以上のエレメントを不透明に構文解析できます。 XMLNSC 不透明構文解析を参照してください。 |
超ハイパフォーマンス | はい | XMLNSC パーサーのアーキテクチャーでは、他の XML パーサーに比べてプロセッサー・リソースの使用量はかなり少なくなっています。 |
妥当性検査 | はい | これに続く表を参照してください。 |
インライン DTD サポート | 部分的 | インライン DTD は処理されますが、廃棄されます。 XMLNSC DTD サポートを参照してください。 |
XML データ・モデル準拠 | 部分的 | メッセージ・ツリーが短縮される性質を持つということは、一部の XPath 照会がサポートされないということです。 |
以下の機能は、メッセージ妥当性検査が使用可能な場合にのみ使用できます。 XMLNSC の妥当性検査を参照してください。
機能 | 説明 |
---|---|
メッセージ妥当性検査 | XML スキーマ 1.0 仕様に準拠しているかどうかを妥当性検査します。 |
xsi:nil サポート | xsi:nil=”true”であり、XML スキーマがヌル可能であることを示している場合に、エレメントの値をヌルに設定します。 |
デフォルト値サポート | 空のエレメントの値、または欠落している属性を、XML スキーマ規則に従ってそのデフォルト値に設定します。 |
正しい単純タイプの使用 | メッセージ・ツリーの作成時に XML スキーマで定義された単純タイプを使用できます。 |
base64 サポート | 構文解析時に base64 データを BLOB に変換します。 書き込み時に BLOB を base64 に変換します。 |
SOAP ドメインを SOAP Web サービス・メッセージの所有者として指定する場合、SOAP パーサーは XMLNSC パーサーをモデル駆動型モードで呼び出し、SOAP メッセージの XML コンテンツを構文解析します。
DataObject ドメインを WebSphere® Adapter メッセージの所有者として指定し、メッセージが WebSphere Adapter 以外の宛先に書き込まれる場合、DataObject パーサーは XMLNSC パーサーを呼び出して、メッセージを XML として書き込みます。