メッセージのモデル化は、ご使用のアプリケーションが使用するメッセージ形式を事前定義するための 1 つの方法です。
WebSphere® Message Broker がいくつかのデータ形式を認識するために、メッセージ形式のモデル化が必要ですが、処理しているデータ形式に関係なく、メッセージ・フローの開発を単純にします。 メッセージ・モデルを使用する利点の詳細な説明は、メッセージをモデル化する理由を参照してください。
アプリケーションおよびライブラリーについて詳しくは、アプリケーションおよびライブラリーを参照してください。 メッセージ・セットの説明については、メッセージ・セット: メッセージ・セットの概要を参照してください。 このトピックの後半では、メッセージ・モデル・スキーマ・ファイルについて説明します。
メッセージ・モデルは、WebSphere Message Broker によってメッセージ形式をモデル化する場合に使用されます。 WebSphere Message Broker によって使用されるメッセージ・モデルは、W3C XML スキーマに基づいています。
形式 | メッセージ・モデル・スキーマ・ファイル |
---|---|
SOAP XML | XML Schema 1.0 および WSDL 1.0 |
その他の XML | XML Schema 1.0 |
CSV | Data Format Description Language 1.0 |
その他の区切り文字を使用 | Data Format Description Language 1.0 |
業界標準のテキストまたはバイナリー・データ | Data Format Description Language 1.0 |
カスタムのテキストまたはバイナリー・データ | Data Format Description Language 1.0 |
COBOL 構造体 | Data Format Description Language 1.0 |
C 構造体 | Data Format Description Language 1.0 |
PL/I 構造 | Data Format Description Language 1.0 |
CORBA IDL | XML Schema 1.0 |
SCA インポート/エクスポート | メッセージ・セットのみ |
SAP | WebSphere Adapter Schema またはメッセージ・セット |
Siebel | WebSphere Adapter Schema |
PeopleSoft | WebSphere Adapter Schema |
JDEdwards | WebSphere Adapter Schema |
データベース・レコード | XML Schema 1.0 |
JSON | JSON パーサーではモデルは使用されません。 |
MIME | MIME パーサーではモデルは使用されません。 |
XML Schema 1.0 (XSD) は、World Wide Web Consortium (W3C) のオープン・スタンダードのモデル化言語であり、XML 文書のモデル化と検証を目的としています。 ただし、すべてのデータ形式の論理構造を表現するために使用することもできます。 XML スキーマについて詳しくは、XML スキーマ (XML Schema)を参照してください。
Data Format Description Language 1.0 (DFDL) は、Open Grid Forum (OGF) のオープン・スタンダードのモデル化言語であり、すべての種類の汎用テキストおよびバイナリー・データのモデル化と検証のために、XSD 1.0 のフィーチャーを元に構築されています。 標準の XSD モデル・オブジェクトを使用してデータの論理構造を表現し、また、DFDL の注釈を使用してテキストまたはバイナリーの物理表現を記述します。 DFDL の詳細については、Data Format Description Language (DFDL)を参照してください。
WebSphere Adapter Schema は、XSD 1.0 の IBM® 拡張です。 標準の XSD モデル・オブジェクトを使用してデータの論理構造を表現し、また、ブローカーの WebSphere Adapter を使用する EIS システムとデータを交換するときに使用される特別な注釈も表現します。
メッセージ・モデル・スキーマが作成されると、モデルを詳細化するために編集できます。 特定のエディターが、XSD スキーマおよび DFDL スキーマに対して提供されています。 アダプター・スキーマは、必要に応じて XSD スキーマ・エディターを使用して編集されます。 WSDL エディターも提供されています。 利用可能なエディターと機能について詳しくは、WebSphere Message Broker Toolkit のエディターを参照してください。
メッセージ・モデル・スキーマは、複数のモデル・オブジェクトで構成されます。 メッセージ・モデル・オブジェクトについて詳しくは、メッセージ・モデル・オブジェクトを参照してください。
メッセージ・モデル・スキーマの作成が完了したら、メッセージ・フローの開発で使用できます。 詳しくは、メッセージをモデル化する理由を参照してください。