メッセージ・フローの統計を収集する場合、データの出力先を選択できます。
Web ユーザー・インターフェースまたは WebSphere® Message
Broker Explorer のいずれかから統計の収集を停止すると、すべての出力形式がオフになります。
その後に mqsichangeflowstats コマンドを使用して統計の収集を再開する場合、コマンドで他の形式が指定されない限り、出力形式は user trace のデフォルト値にリセットされます。ただし、統計の収集が WebSphere Message
Broker Explorer を使用して再開された場合、データは XML 形式で収集されます。統計の収集が Web ユーザー・インターフェースを使用して再開された場合、データは JSON 形式で収集されます。
以下の状況のときに、指定した出力場所に統計データが書き込まれます。
- アーカイブ・データのインターバルが満了したとき。
- スナップショットのインターバルが満了したとき。
- ブローカーがシャットダウンしたとき。 ブローカーによって収集されたものの、指定した出力先にまだ書き込まれていないすべてのデータが、シャットダウン中に書き込まれます。 その結果、インターバルの途中でのデータが示される場合があります。
- ブローカー構成の何らかの部分が再デプロイされたとき。 再デプロイされた構成データには、既存のレコード構造と整合していない、更新された構成が含まれている場合があります (例えば、メッセージ・フローに追加ノードが含まれていたり、実行グループに新しいメッセージ・フローが含まれている場合があります)。 そのため、現在のデータ (インターバルの途中を表している場合がある) が出力先に書き込まれます。
データ収集パラメーターが変更されるか、またはデータ収集が停止するまで、再デプロイされた構成でデータ収集が続行されます。
- データ収集パラメーターが変更されたとき。 データ収集に設定したパラメーターを更新する場合、データ保全性を保持するために、
メッセージ・フロー (複数の場合もある) に関して収集したすべてのデータが出力先に書き込まれます。 新しいパラメーターに従って、統計の収集が再開されます。
- データ収集が終了されるエラーが発生したとき。 この場合、データ収集を自分で再開しなければなりません。
ユーザー・トレース
収集したデータがユーザー・トレース・ログに書き込まれるように指定できます。 トレースがオフになっている場合でも、データが書き込まれます。
アカウンティングおよび統計における出力の宛先が指定されていない場合、デフォルトはユーザー・トレース・ログになります。
データは、以下のいずれかの場所に書き込まれます。
Windows
- 作業パスを mqsicreatebroker コマンドの -w パラメーターを使用して設定する場合、
場所は workpath¥common¥log です。
- ブローカー作業パスを指定しなかった場合、場所は以下のとおりです。
- Windows の場合は、%ALLUSERSPROFILE%¥Application
Data¥IBM¥MQSI¥common¥log です。ここで%ALLUSERSPROFILE% は、システム作業ディレクトリーを定義する環境変数です。
デフォルトのディレクトリーは、オペレーティング・システムによって異なります。
- Windows XP および Windows Server 2003 の場合: C:¥Documents
and Settings¥All Users¥IBM¥MQSI¥common¥log
- Windows Vista、Windows 7、および Windows Server 2008 の場合: C:¥ProgramData¥IBM¥MQSI¥common¥log
ご使用のコンピューターでは標準値を使用しない場合があります。%ALLUSERSPROFILE% を使用して、必ず正しい場所にアクセスしてください。

Linux および UNIX
- /var/mqsi/common/log
z/OS®
- /component_filesystem/log
XML パブリケーション
収集されるデータが XML フォーマットでパブリッシュされるように指定できます。ブローカー・ネットワークに登録済みのサブスクライバーは、適切なトピックにサブスクライブすると、そのデータを使用できるようになります。
データがパブリッシュされるトピックは、以下の構造になっています。
$SYS/Broker/brokerName/StatisticsAccounting/recordType/executionGroupLabel/messageFlowLabel
変数は、次の値に対応します。
- brokerName
- 統計が収集されたブローカーの名前。
- recordType
- サブスクライブしているデータのタイプに応じて、SnapShot または Archive に設定されます。 あるいは、# を使用して、スナップショットとアーカイブの両方のデータに登録します (作成されている場合)。 この値は大/小文字の区別があり、SnapShot として入力しなければなりません。
- executionGroupLabel
- 統計が収集された実行グループの名前。
- messageFlowLabel
- 統計が収集されたメッセージ・フローのラベル。
サブスクライバーはフィルター式を組み込んで、受け取るパブリッシュを制限することができます。 例えば、スナップショット・データだけが表示されるようにしたり、1 つのブローカーに関して収集されるデータを表示するようにできます。 サブスクライバーは、ワイルドカード (+ および #) を指定して、複数のリソースを参照するパブリケーションを受け取ることができます。
以下の例は、さまざまな種類のデータを受け取るためにサブスクライバーが登録するトピックを示しています。
- サブスクライバーが BrokerA 上で実行されるすべてのメッセージ・フローのデータを受け取るには、以下のトピックを登録します。
$SYS/Broker/BrokerA/StatisticsAccounting/#
- サブスクライバーがブローカー BrokerA 上の実行グループ Execution 上で実行されるメッセージ・フロー Flow1 に関連したアーカイブ統計のみを受け取るには、以下のトピックを登録します。
$SYS/Broker/BrokerA/StatisticsAccounting/Archive/Execution/Flow1
- サブスクライバーがブローカー BrokerA 上の実行グループ Execution 上で実行されるメッセージ・フロー Flow1 のスナップショットとアーカイブ・データの両方を受け取るには、以下のトピックを登録します。
$SYS/Broker/BrokerA/StatisticsAccounting/+/Execution/Flow1
サブスクライバーの登録については、メッセージの表示、テスト、
およびパフォーマンス・ユーティリティー SupportPac (IH03)を参照してください。
SMF
z/OS では、収集されたデータが SMF に書き込まれるように指定できます。 アカウンティング・データおよび統計データは、SMF タイプ 117 レコードを使用します。SMF は複数のサブシステムからのデータの収集をサポートしているため、異なるソースから記録される情報の同期化が可能な場合もあります。
記録された情報を解釈するには、SMF レコードを処理する任意のユーティリティー・プログラムを使用してください。