アプリケーション固有の情報 (ASI) は、WebSphere® Adapter for JD Edwards EnterpriseOne のビジネス・オブジェクトを処理する方法についてアダプターに依存する情報を指定するメタデータです。
アダプター接続ウィザードはビジネス・オブジェクトを生成するときに、自動的にビジネス・オブジェクト定義も生成し、この定義は XSD (XML スキーマ定義) ファイルとして保存されます。 ビジネス・オブジェクト定義には、そのビジネス・オブジェクトの ASI が含まれています。
WebSphere Adapter for JD Edwards EnterpriseOne は ASI を使用して、Create、Retrieve、Update、および Delete 操作の照会を作成します。 ASI はアダプター接続ウィザードによってビジネス・オブジェクト・レベル、プロパティー・レベル、および操作レベルの 3 つのレベルで生成されます。
ビジネス・オブジェクト・レベルの ASI は、一般に、対応するデータベース表の名前の指定や、物理または論理削除操作を実行するために必要な情報の提供に使用されます。 以下の表では、ビジネス・オブジェクト・レベルの ASI について説明します。
アプリケーション固有の情報 | 説明 |
---|---|
Name | 操作の名前。 |
BSFN | 操作に関連付けられるビジネス機能のリスト。 |
AlwaysReturnResponse | アダプターが要求のたびに応答ビジネス・オブジェクトを返すようにするかどうかを指定するために使用します。 この値を true に設定すると、アダプターは常に応答ビジネス・オブジェクトを返します。 この値を false に設定すると、JD Edwards EnterpriseOne ビジネス機能の完了後に例外が生成されます。 この例外はユーザーのコンポーネントに対して生成されます。 デフォルト値は false です。 実行時例外の場合、例えばアダプターが JD Edwards EnterpriseOne サーバーとの接続を確立できない場合なども、例外がユーザーのコンポーネントに対して生成されます。 |
プロパティー・レベルの ASI は、一般にプロパティーのメタデータの指定に使用され、子オブジェクトまたは子オブジェクトの配列のどちらかを表します。 以下の表では、複合プロパティー (子) またはテーブル・プロパティーの構造 (子オブジェクトの配列) の ASI を説明します。
アプリケーション固有の情報 | 説明 | 可能な値 |
---|---|---|
Name | JD Edwards EnterpriseOne でのビジネス機能パラメーター名 | BSFNName |
Type | JD Edwards EnterpriseOne でのビジネス機能パラメーターのタイプ。 | BSFN |
IOType | JD Edwards EnterpriseOne でのビジネス機能パラメーターのタイプ。 |
|
RequiredType | パラメーターが必須かどうかを識別します。 |
|
長さ | パラメーター値の最大長。 | なし |
参照 | この属性の値を取得するために使用される、ビジネス・オブジェクト・プロパティーの XPath。 XPath 式はビジネス機能レベルから始まります。 |
BusinessFunction2/Prop2 プロパティーを BusinessFunction1/Prop1 の値に設定することが必要な場合、BusinessFunction2/Prop2 の Reference の値を BusinessFunction1/Prop1 に設定する必要があります。 |
操作レベルの ASI は、アダプターによって JD Edwards EnterpriseOne サーバー内の情報を取得または更新する場合など、操作を完了するためにアダプターによって使用されます。 以下の表では、操作レベルの ASI について説明します。
アプリケーション固有の情報 | 説明 | 値 |
---|---|---|
Name | ビジネス・オブジェクト操作の名前。 |
|
BSFN.Name | 処理するビジネス機能の名前。 |
|
BSFN.RollbackOnWarnings | ビジネス機能から返される値に警告が含まれている場合に、アダプターが現在のトランザクションをロールバックするかどうかを示します。 | False (デフォルト設定) |
RunOnError | ビジネス機能の完了時に、ビジネス機能がエラーを検出した場合、アダプターが順次 JD Edwards EnterpriseOne サーバー・ビジネス機能の処理を継続するかどうかを指定するために使用します。 この値を Yes に設定すると、アダプターはビジネス機能が失敗しても、後続のビジネス機能の処理を継続します。 エラー・メッセージは属性 BSFNExecutionErrors に保管されます。 この値を false に設定すると、アダプターは実行プロセスを停止して、ロールバック操作が実行されます。 すべてのビジネス機能の ASI RunOnError プロパティーが true に設定されている場合は、ロールバック操作は実行されません。 応答ビジネス・オブジェクト内の各ビジネス機能が失敗した場合のエラー・メッセージは、属性 BSFNExecutionErrors に保管されます。 |
False (デフォルト設定) |