パターンを使用すると、1 つの RFC プログラム ID を使ってさまざまな種類の IDoc を処理できます。その際、(新しいタイプの IDoc を追加する場合であっても) 既存のアダプターを再デプロイ/再発見する必要はありません。
SAPInput ノードが含まれているルーティング・メッセージ・フローを作成できます。
そのフローを使用すれば、IDoc のタイプに基づいて、それぞれの IDoc タイプを処理する別々のメッセージ・フローを IDoc の経路として指定できます。 検出される IDoc のセットが拡張されたら、メッセージ・フローとメッセージ定義を作成してデプロイできます。その際に、既存のメッセージ・フローやメッセージ定義を変更する必要はありません。
このタスクで使用されるパターンについて詳しくは、SAP から WebSphere MQ へのデータ配布: 一方向 (IDoc 用)を参照してください。 リンクを使用してインフォメーション・センターのパターンを表示できるのは、WebSphere Message
Broker Toolkit に統合されているインフォメーション・センターを使用する場合、またはオンライン・インフォメーション・センターを使用する場合に限られます。
ここでは、パターンを使用して必要なリソースを作成する方法について説明します。
- パターンの選択の手順を実行して、パターン・エクスプローラーを開きます。
- 「アプリケーション統合」カテゴリー、「SAP」カテゴリーの順に展開してから、「MQ 一方向 (IDoc)」をクリックしてパターンを開きます。 パターン仕様では、パターンとその使用方法が記述されています。
- 「新規インスタンスの作成」をクリックします。
- パターン・インスタンスの名前を入力し、必要な構成パラメーターを指定して、「生成」をクリックします。
パターンが生成されたら、生成されたリソースのリストが
「ブローカー開発」ビューに表示されます。
- Java™ プロジェクト
- ルーティング・メッセージ・フロー。
- .inadapter コンポーネント
- これらのリソースを BAR ファイルに追加し、その BAR ファイルをデプロイします。
- mqsisetdbparms コマンドを使用して、SAP システムのユーザー名とパスワードを設定します。 このコマンドの使用方法の詳細は、mqsisetdbparms コマンドを参照してください。
- このパターンによって、idocpassthrough.inadapter.configurableservice という構成可能サービスも作成されます。
WebSphere Message
Broker Explorer で、それをブローカーにドラッグして、その構成可能サービスをデプロイしてください。
結果: 構成可能サービスで指定されているプログラム ID に基づいて、SAP アダプターへの接続が確立されます。 メッセージ・フローは、SAP から IDoc を受け取り、WebSphere MQ に書き込みます。 Compute ノードの ESQL コードでは、メッセージの書き込み先のキュー名は IDoc タイプと同じである、ということが指定されています。 別々のタイプの IDoc を処理する別々のメッセージ・フローを作成できます。
次に行う事柄: SAPInput ノードは、IDoc のタイプに基づいて IDoc の経路を指定できますが、IDoc に含まれているバイナリー・データの BLOB メッセージの構文を解析するわけではありません。 MQInput ノードは、DataObject ドメインのメッセージ定義を使用して、バイナリー・データの BLOB メッセージの構文を解析し、WebSphere Message
Broker で操作できる構造化レコードを生成するので、そのノードが含まれているメッセージ・フローを作成できます。 DataObject パーサーを使用して IDoc を構文解析するには、MQInput ノードの
「メッセージ・ドメイン」プロパティーを「DataObject」に、「メッセージ形式」プロパティーを「SAP ALE IDoc」に設定する必要があります。 メッセージ定義を作成するには、「アダプター接続」ウィザードを実行します。