WebSphere Message Broker バージョン 8.0.0.5 オペレーティング・システム: AIX、HP-Itanium、Linux、Solaris、Windows、z/OS

製品の最新バージョンについては、IBM Integration Bus バージョン 9.0 をご覧ください。

「オーバーライド (Override)」機能を使用した「プロパティー」フォルダー内のエレメントの変換

「オーバーライド (Override)」機能を使用して、複合タイプのうちのいくつかの子エレメントを更新するときに複合タイプを入力メッセージから出力メッセージにコピーできます。メッセージ・アセンブリー・コンポーネントは、複合データ構造体で記述されます。

始める前に

メッセージ・マップを作成します。詳しくは、SOAP メッセージを変換するメッセージ・マップの作成を参照してください。

このタスクについて

「プロパティー」フォルダーには、メッセージ・マップを作成したときに自動的に定義された Move 変換があります。したがって、「プロパティー」フォルダー内のすべてのエレメントは、出力の「プロパティー」フォルダー構造にコピーされます。前に作成したメッセージ・マップを以下の図に示します。

この図は、入力の「プロパティー」フォルダーと出力の「プロパティー」フォルダーの間の Move 変換を追加した結果をわかりやすく示しています。
注: 「オーバーライド (Override)」機能を使用してのみ、Move 変換と Assign 変換を含めることができます。

このシナリオでは、Assign 変換を定義して、「プロパティー」フォルダー内の CodedCharSetId エレメントの値を UTF-16 から UTF-8 に変更します。Universal Transformation Format (UTF)-16 エンコードのサポートは、 WS-I Basic Profile 1.0 に必要です。UTF-16 は 16 ビット値を使用する ユニコード・エンコード・スキームで、汎用文字セット (UCS) の文字を保管します。UTF-8 は、 インターネットで最もよく使用されるエンコードです。UTF-16 エンコードは通常、 Java および Windows 製品アプリケーションに使用されます。CodedCharSetId エレメントに設定できる値について詳しくは、『サポートされるコード・ページ』を参照してください。

手順

以下のステップを実行して、「プロパティー」フォルダーの CodedCharSetId エレメントを変更します。

  1. 「CodedCharSetId」エレメントを右クリックして、メニュー・オプション「割り当ての作成」を選択します。

    以下の図では、エレメント「CodedCharSetId」を右クリックしたときに選択できるオプションが表示されているメッセージ・マップを示します。

    この図は、エレメントを右クリックしたときに選択可能なメニュー・オプションを示しています。「割り当ての作成」オプションが選択されています。

    Assign 変換が定義され、出力の「プロパティー」フォルダー内の CodedCharSetId エレメントに接続されます。

    この図は、Assign 変換が出力 CodedCharSetId エレメントに接続されているのをわかりやすく示しています。
    変換の左上側に、以下のアイコンが表示されます。
    • 赤の感嘆符で表されるエラー・アイコン。このエラーを無視して続行することができます。1 つのエレメントに対して 2 つの変換を定義しており、これは許可されないため、エラーが発生しています。「オーバーライド (Override)」機能を使用して、問題を修正します。
       この図は次のエラー・メッセージを表示しています。CodedCharSetId は、マップの割り当てによってエレメント CodedCharSetId 上に直接マップされているだけでなく、「マッピングの移動」によって親エレメント Properties にもマップされています。(CodedCharSetId is
mapped by a Move mapping on parent element Properties as well as a
assign map directly on element CodedCharSetId.)
    • 黄色の電球で表される提案アイコン。

      マウスをアイコン上に移動すると、以下のポップアップ・ウィンドウが表示されます。

      この図は、マウスを電球アイコン上に移動すると開くポップアップ・ウィンドウを示しています。
  2. CodedCharSetId の値を 1208 に設定します。これは、UTF-8 の値です。

    Assign 変換プロパティー・タブの「一般」タブで、その値を設定します。エレメント「値」を 1208 に設定します。

    この図は、Assign 変換プロパティー・タブを示しています。「一般」タブで、値を 1208 に設定します。
  3. マウスを黄色の電球アイコン上に移動したときに、「競合する変換をオーバーライド・グループにグループ化してください」を選択します。 このオプションは推奨されるアプローチであり、これを選択することにより、メイン変換マップで定義した変換の可視性を維持できます。
    この図は、親コンポーネントの Move 変換および CodedCharSetid エレメントの Assign 変換を含む Override 変換を示しています。

タスクの結果

「オーバーライド (Override)」機能を使用して、「プロパティー」フォルダーのエレメントを変換しました。

「親マップ内に変換をネストしてください」を選択した場合、Local map 変換が入力の「プロパティー」フォルダーと出力の「プロパティー」フォルダーの間で定義されます。

この図は、「親マップ内に変換をネストしてください」を選択したときに定義される Local map 変換を示しています。

作成されたローカル・マップには、Assign 変換を持つ CodedCharSetId エレメント以外、1 エレメントにつき 1 つの Move 変換が含まれています。

この図は、Assign 変換を持っている CodedCharSetId 以外は、エレメントごとに Move 変換があることをわかりやすく示しています。

次のタスク

ローカル環境ツリーを含めるようメッセージ・マップを構成します。詳しくは、ローカル環境ツリーを含めるようメッセージ・マップをカスタマイズを参照してください。