メッセージ・モデルの作成
このトピックでは、以下のセクションを含め、メッセージ・モデルを作成する方法を説明します。
- メッセージ定義の作成
- エレメント、タイプ、およびグループの追加
メッセージ定義の作成
メッセージ定義を作成するには、次のものを作成する必要があります。
- メッセージ・セット・プロジェクトおよびメッセージ・セット。
WebSphere Message Broker 資料のメッセージ・セット・プロジェクトおよびメッセージ・セットの概要を参照してください。
- 3 つのメッセージ定義ファイル (Video Rental サンプルで使用されるネーム・スペースごとに 1 つ)。WebSphere Message Broker 資料のメッセージ定義ファイルおよびメッセージ・モデルのネーム・スペースを参照してください。
- Customer という名前のメッセージ。
メッセージ定義を作成するには、以下の手順に従ってください。
以下ステップのうちのいくつかについては、より詳細な指示へのリンクが、ステップの最後に用意されています。
- Video という名前の新しいメッセージ・セットを、Video Message Sets というメッセージ・セット・プロジェクト内に作成します。
手順については、WebSphere Message Broker 資料の
メッセージ・セットの作成を参照してください。
- CWF、XML、および TDS の各物理フォーマットを作成するためのオプションを選択します。
デフォルトの名前を使用してください (CWF1、XML1、および TDS1)。
ウィザードを使用して新規メッセージ・セット・プロジェクトを作成する場合、ウィザードは新しいメッセージ・セットも同時に作成します。
- Video Message Sets プロジェクトに、次のメッセージ定義ファイルを作成します。
手順については、WebSphere Message Broker 資料の
メッセージ定義ファイルの作成を参照してください。
- Customer という名前のメッセージ定義ファイルを作成します。その際、デフォルト値を受け入れます。
「終了」をクリックすると、Customer.mxsd という名前のファイルが「ブローカー開発」ビューの「Video」>(デフォルト) の下に表示されます。
- Address という名前のメッセージ定義ファイルを作成します。
「ターゲット・ネーム・スペースを使用」をクリックします。
「ネーム・スペース」フィールドに http://www.ibm.com.addressdetails と入力し、「接頭部」フィールドに addr と入力します。
「終了」をクリックすると、com.ibm.www.addressdetails というネーム・スペースが、
「ブローカー開発」ビューの Video メッセージ・セットの下に表示されます。
Address.mxsd というファイルが com.ibm.www.addressdetailsの下に表示されます。
- Borrowed という名前のメッセージ定義ファイルを作成します。
「ターゲット・ネーム・スペースを使用」 ラジオ・ボタンをクリックします。
「ネーム・スペース」フィールドに http://www.ibm.com.borroweddetails と入力し、「接頭部」フィールドに brw と入力します。
「終了」をクリックすると、www.ibm.com.borroweddetails というネーム・スペースが、
「ブローカー開発」ビューの Video メッセージ・セットの下に表示されます。
Borrowed.mxsd というファイルが "borroweddetails" の下に表示されます。
- メッセージ・セットのネーム・スペースの設定値を確認するには、以下を行います。
- 「ブローカー開発」ビューで、「messageSet.mset」をダブルクリックして開きます。
- 「メッセージ・セット」エディターのプロパティー階層で「XML1」をクリックします。
「ネーム・スペース」設定を展開します。
これで、上述のステップで作成した設定を確認できます。
- Customer メッセージ定義ファイルに、Customer という名前の新しいメッセージを追加します。
手順については、WebSphere Message Broker 資料のメッセージの追加を参照してください。
メッセージに対して ComplexType1 という名前の複合タイプが自動的に作成されます。
その複合タイプの名前を CustomerType に変更してください。
この時点で、その他のメッセージ定義ファイルにメッセージを追加する必要はありません。
Address および Borrowed のエレメントは、次のセクションで Customer メッセージに追加することになります。
エレメント、タイプ、およびグループの追加
メッセージ定義を作成したなら、エレメント、タイプ、およびグループをそれらのメッセージ定義に追加します。
まず、Address と Borrowed メッセージ定義にエレメント、タイプ、およびグループを追加します。
borroweddetails ネーム・スペースと addressdetails ネーム・スペースをデフォルトのネーム・スペースにインポートします。
そのようにすると、エレメント Address および Borrowed を Customer メッセージ定義に追加できます。
タイプおよびエレメントをメッセージに追加しても同じ結果を得るには、いくつかの方法があります。
ここで示す順序は、メッセージを作成するための 1 つの方法ですが、下記の順序でエレメントとタイプを追加すると、メッセージの構造を理解する助けになります。
エレメントおよびタイプの Address メッセージ定義ファイルへの追加
エレメントおよびタイプを Address メッセージ定義ファイルに追加するには、まず Address という名前のグローバル・エレメントを作成してから、ローカル複合タイプを 1 つ作成します。Address メッセージ定義ファイルにさらにエレメントを追加できるようになりました。
Address という名前のグローバル・エレメント、およびローカル複合タイプを作成するには、次のようにします。
- 「ブローカー開発」ビューで、「Address.mxsd」をダブルクリックして開きます。
- 「アウトライン」ビューで、「エレメントと属性」を右マウス・ボタンでクリックし、「グローバル・エレメントの追加」をクリックします。
globalElement1 という名前のストリング・タイプのエレメントが追加されます。
そのエレメントの名前を Address に変更してください。
- メッセージ定義エディターで、Address が表示される行を強調表示します。WebSphere Message Broker 資料の
メッセージ定義エディターを参照してください。「タイプ」列で、デフォルト値「string」が表示されているセルをクリックして、使用可能なタイプのメニューを表示します。「新規複合タイプ」を選択します。
デフォルトでは、「ローカル複合タイプを作成」プロパティーが選択されています。
- 「OK」をクリックします。「アウトライン」ビューで、{Local complexType} というタイプが Address の下に表示されます。
これで、Address メッセージ定義にさらにエレメントを追加できるようになりました。
次の表に示すエレメントを作成します。
たとえば、HouseNo を追加するには、次のようにします。
- {Local complexType}を右クリックして、「ローカル・エレメントを追加」をクリックします。
ストリング・タイプの localElement1 という名前のエレメントが {Local complexType} の下に追加されます。
そのエレメントの名前を HouseNo に変更してください。
- メッセージ定義エディターで、HouseNo が表示されている行を強調表示します。 「タイプ」列で、デフォルト値「string」が表示されているセルをクリックして、使用可能なタイプのメニューを表示します。int を選択します。
エレメント |
タイプ |
HouseNo |
int |
Street |
string |
Town |
string |
Borrowed メッセージ定義ファイルにエレメントとタイプを追加する
Borrowed メッセージ定義ファイルにエレメントとタイプを追加するには、Borrowed という名前のグローバル・エレメントを作成し、1 つのローカル複合タイプを作成した後、下の表に示されているエレメントを追加します。
その方法は、前のセクションで説明したものと同じです。
エレメント |
タイプ |
VideoTitle |
string |
DueDate |
dateTime |
Cost |
decimal |
borroweddetails ネーム・スペースと addressdetails ネーム・スペースをデフォルトのネーム・スペースにインポートする
Borrowed と Address のエレメント (borroweddetails ネーム・スペース、および addressdetails ネーム・スペースに属する) を Customer メッセージに追加するには、borroweddetails ネーム・スペースと addressdetails ネーム・スペースを、デフォルトのネーム・スペースにインポートする必要があります。
- 「ブローカー開発」ビューで、「Customer.mxsd」をダブルクリックして開きます。
- メッセージ定義エディターで「Customer.mxsd」をクリックして、「プロパティー」タブをクリックします。
- プロパティー階層の中で、Imports をマウスの右ボタンでクリックした後、「インポートを追加」をクリックします。
「インポートするメッセージ定義ファイルの選択」ウィンドウが表示されます。
- Address.mxsd に達するまでツリーを展開していき、「終了」をクリックします。
Borrowed.mxsd の場合にも、上記のステップを繰り返します。
Address.mxsd および Borrowed.mxsd ファイルが、「プロパティー階層」の「インポート」の下に表示されます。
Address.mxsd および Borrowed.mxsd
をクリックして設定をを参照します。
「接頭部」 フィールドには、メッセージ定義ファイルの作成時に 「接頭部」 フィールドに指定した値が表示されます。
「ネーム・スペース」 フィールドには、「ネーム・スペース」 フィールドで指定した値が表示されます。
Customer メッセージ定義ファイルにエレメント、タイプ、およびグループを追加する
Customer メッセージ定義ファイルにエレメント、タイプ、およびグループを追加してから、エレメント、属性、およびグループの各参照をタイプおよびグループに追加する必要があります。
エレメント、タイプ、およびグループの追加
エレメント、タイプ、およびグループを追加するには、次のようにします。
- 「ブローカー開発」ビューで「Customer.mxsd」ファイルをダブルクリックして開き、「概要」タブをクリックします。
- 「アウトライン」ビューで、「タイプ」を右マウス・ボタン・クリックして、「複合タイプを追加」をクリックします。
NameType という複合タイプを追加します。
- 「グループ」を右マウス・ボタン・クリックしてから、「グループを追加」をクリックします。
IdGroup というグループを追加します。
- 「エレメントと属性」を右マウス・ボタンでクリックし、「グローバル・エレメントの追加」をクリックします。
次の表に示すエレメントを追加し、そのタイプを適宜変更します。
- メッセージ定義エディターで、「概要」タブをクリックします。
- エレメントが表示されている行を強調表示します。
- 「タイプ」列で、デフォルト値「string」が表示されているセルをクリックして、使用可能なタイプのメニューを表示し、必要なタイプを選びます。
このメニューには、ストリング (string)、整数 (integer)、ブール (Boolean) などの単純タイプだけでなく、ステップ 3 で追加した複合タイプも含まれています。それで、エレメント Name のタイプを NameType に変更することができます。NameType を追加するには、最初にプルダウン・メニューから「続く...」を選択する必要があります。
エレメント |
タイプ |
Title |
string |
FirstName |
string |
ID |
string |
PassportNo |
string |
DrivingLicenseNo |
string |
CreditCardNo |
string |
Name |
NameType |
Magazine |
boolean |
- 「エレメントと属性」を右マウス・ボタンでクリックし、「グローバル属性の追加」をクリックします。
次のグローバル属性を追加します。
グローバル属性 |
タイプ |
LastName |
string |
エレメント、属性、およびグループの各参照の追加
エレメント参照を IdGroup に追加するには、次のようにします。
- 「アウトライン」ビューで、「グループ」を展開します。
- 「IdGroup」を右マウス・ボタン・クリックしてから、「エレメント参照の追加」をクリックします。
次のエレメントへの参照を追加します。
- PassportNo
- DrivingLicenseNo
- CreditCardNo
エレメント参照および属性参照を NameType に追加するには、次のようにします。
- 「アウトライン」ビューで、「タイプ」を展開します。
- 「NameType」を右マウス・ボタン・クリックしてから、「エレメント参照の追加」をクリックします。
次の順序で、エレメントへの参照を追加します。
- Title
- FirstName
- 「NameType」を右マウス・ボタン・クリックしてから、「属性参照の追加」をクリックします。
LastName というグローバル属性への参照を追加します。
LastName が NameType の下になっていますが、問題ありません。これは属性なので、実行時のエレメントとは処理方法が違うからです。
エレメント、属性、およびグループの各参照を CustomerType に追加するには、下記の手順を使用します。
参照を追加する場合、ここに示されている順序で追加することは重要です。
- 「アウトライン」ビューで、「タイプ」を展開します。
- 「CustomerType」を右マウス・ボタン・クリックしてから、「エレメント参照の追加」をクリックします。
次のエレメントへの参照を追加します。
この addr:Address エレメントは、addressdetails ネーム・スペースに属するものです。
このエレメントは CustomerType に追加することが可能です。既に addressdetails および borroweddetails 名前空間をデフォルト名前空間にインポートしてあるためです。
このエレメント参照の追加方法は他のエレメント参照とまったく同じですが、それには Address メッセージ定義ファイル作成時に設定したネーム・スペース URI 値が接頭部として付けられています。
- 「CustomerType」を右マウス・ボタン・クリックしてから、「グループ参照の追加」をクリックします。
次のグループへの参照を追加します。
- 「CustomerType」を右マウス・ボタン・クリックしてから、「エレメント参照の追加」をクリックします。
次のエレメントへの参照を追加します。
- brw:Borrowed (borroweddetails ネーム・スペースに属する)
- Magazine
このページで説明されている作業を完了して、必要なエレメント、タイプ、およびグループをメッセージ定義ファイルに
すべて追加すると、メッセージ・モデルを構成することができます。
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