この Web サービス・シナリオでは、SOAP ツールキットに用意されている新しい Web サービス・インプリメンテーションを既存の非 Web サービス・クライアントから呼び出せるように、古いバージョンとの互換性がブローカーによって提供されます。
既存のクライアント・アプリケーションが使用するインターフェース定義 (例えば、ヘッダー・ファイル) から作成されるメッセージ・セットを示す図。 WSDL ファイルは、メッセージ・セットから生成されて、新規の Web サービス・インプリメンテーションの作成で使用されます。 新しい Web サービスを呼び出すために、メッセージ・セットを使用するメッセージ・フローが作成されます。 メッセージ・フローとメッセージ・セットは、ブローカーにデプロイされて、新規の Web サービス・インプリメンテーションに元のアプリケーション・インターフェースを提供します。
記号を理解する手掛かり:

可能な使用方法
アプリケーションを、Web サービス・インプリメンテーションにマイグレーションしたいと考えます。例えば、スケーラビリティーを改善するためにアプリケーション・サーバーによってホストされる EJB インプリメンテーションにマイグレーションしたい場合などがあります。
ただし、すぐには置き換えられない既存のクライアントが、かなりの数のユーザーの手元にあります。 既存のクライアントは、ブローカーを使用して、新規の Web サービス・インプリメンテーションを利用することができます。
設計のステップ
- 例えば、C ヘッダー・ファイルや COBOL コピーブックなどの既存のインターフェース定義をインポートすることによって、ビジネス・メッセージ用のメッセージ・セットを作成します。
- メッセージ・セットから WSDL 定義を生成します。
- SOAP ツールキットまたはアプリケーション・サーバーを使用して、WSDL をベースにした適切な Web サービス・インプリメンテーションを作成します。
- 元の既存のクライアントと新規の Web サービスとを調和させるメッセージ・フローを開発します。
実行時
メッセージ・フローは既存のクライアントからの要求を受け取り、それを Web サービス要求に変換して、Web サービスを呼び出します。 Web サービスからの応答は、既存のクライアントが理解できる形式に変換されます。