イベント検出とは、アダプターに SAP アプリケーション・オブジェクト・イベントを通知するプロセスの集合のことです。 通知には、イベントのタイプ (オブジェクトと操作)、および外部システムが関連データを取得するために必要なデータ・キーが含まれます (ただしこれらに限定されていません)。
イベント検出は、イベントが SAP アプリケーション内で生成されたことを識別する処理です。 通常、アダプターはデータベース・トリガーを使用してイベントを検出します。 しかし、SAP アプリケーションが SAP データベースと緊密に統合されているため、 SAP ではそのデータベースを直接変更するためのアクセスがかなり制限されています。 そのため、データベース上のアプリケーション・トランザクション層にイベント検出のメカニズムが実装されています。
これらすべてのイベント検出のメカニズムは、オブジェクトのリアルタイムのトリガーおよび取り出しをサポートします。 さらに、カスタム・トリガーおよびバッチ・プログラムによって、イベントの取り出しを遅らせることができます。 取り出しを遅延させられているイベントは、将来イベントと呼ばれます。
それぞれのイベント検出メカニズムには、ビジネス・オブジェクト・トリガーを設計および開発する際に検討する必要のある利点と欠点とがあります。 これらはイベント検出のメカニズムのいくつかの例に過ぎないことに注意してください。 イベントを検出する方法は数多くあります。
サポートするビジネス・プロセス (例えば、販売見積もりや販売注文など) を決めて、 優先するイベント検出メカニズムを決めた後に、ビジネス・プロセスのためのメカニズムを実装します。
イベント検出メカニズムを実装するときに、1 つのビジネス・プロセス用のすべての機能を 1 つのメカニズムでサポートするのは望ましいことです。 これにより、SAP アプリケーションに与える影響が限定されて、イベント検出の管理が容易になります。
名前 | タイプ | 説明 |
---|---|---|
event_id | NUMBER | テーブルの基本キーである固有のイベント ID。 |
object_name | STRING | ビジネス・オブジェクト名です。 |
object_key | STRING | ビジネス・オブジェクトのキーを含む区切りストリング。 |
object_function | STRING | イベントに対応する操作 (Delete、Create、または Update)。 |
event_priority | NUMBER | イベントの優先順位を示す任意の正整数。 |
event_time | DATE | イベントが生成された日時。 |
event_status | NUMBER | イベント処理状況。 指定できる値は以下のとおりです。
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Xid | STRING | 確実一回送達の固有 XID (トランザクション ID) 値。 |
event_user | STRING | イベントを作成したユーザー。 |
event_comment | STRING | イベントの説明。 |