WebSphere Message Broker バージョン 8.0.0.5 オペレーティング・システム: AIX、HP-Itanium、Linux、Solaris、Windows、z/OS

製品の最新バージョンについては、IBM Integration Bus バージョン 9.0 をご覧ください。

シナリオ 2: 2 つのフローを使った命令作成および照会申込の処理

別々のメッセージ・フローを使って処理する場合、SAPRequest ノードの 「トランザクション・モード」プロパティーを適切に設定する必要があります。

このシナリオは、SAP BAPI トランザクション・コミットで説明している、コンセプトを示す 2 つの例の 1 つです。あわせてシナリオ 1: 単一フローでのビジネス・パートナーと関係の処理も参照してください。

このシナリオでは、2 つのメッセージ・フローを使用して、販売注文の作成とそれに続く販売注文の確認を発行します。次の 2 つの BAPI 呼び出しを使用します。
BAPI_SALESORDER_CREATEFROMDAT2
BAPI_SALESORDER_GETSTATUS
例えば、購買があると、ユーザーは Web ベースのアプリケーションを使って注文の照会を行います。 照会の結果は、外部の SAP サーバーで実行した、注文作成のステップの動作 (非同期または同期) と密接にリンクしています。

以下の非同期の例 (デフォルトの動作) では、照会が失敗し、ユーザーは作成された注文の否定応答を受け取ります。

メッセージ・フローの SAPRequest ノードが SAP サーバーとどのように対話するかを示す図。 この図について、以下のステップで説明します。

BAPI が注文を作成するメッセージ・フロー  
A1. 販売注文を作成するトランザクション・メッセージ・フローをアプリケーションが起動します。  
A2. SAPRequest ノードが注文の作成をサブミットすると、注文登録番号が返されます。 メッセージ・フロー・レベルのトランザクションにノードが関係するため、メッセージ・フローが完了したときにコミットが実行されます。  
A3. MQReply ノードは MQ メッセージを出力キューに入れ、トランザクションのコミットを保留します。  
A4. メッセージ・フローが完了し、ブローカーはフローに関係するすべてのリソース (SAP および MQReply ノードの呼び出しを含む) のコミットを開始します。 ユーザーのアプリケーションで注文番号が使用可能になります。

 
  次の 2 つのプロセスが同時に発生し、お互いが効果的に競争し、完了します。  
  SAP が非同期で処理をコミット   BAPI が注文状況を取得するメッセージ・フロー  
B1. SAP のコミットが開始します。 C1. 注文状況の照会を要求します。  
B2. SAP のコミットが完了します。 C2. SAPRequest ノードが注文を要求します。  

コミットが非同期であるため、注文の照会の結果として、次の 2 つの可能性があります。 コミットを同期するようにアダプターを構成すれば、この不確実さを回避できます。それには、「アダプター接続」ウィザードでBAPI commit を呼び出す前の wait パラメーターの使用パラメーターを「True」に設定し、SAPRequest ノードの「トランザクション・モード」プロパティーを「はい」に設定します。

以下の同期の例では、照会が成功し、ユーザーは作成された注文の肯定応答を受け取ります。

メッセージ・フローの SAPRequest ノードが SAP サーバーとどのように対話するかを示す図。 この図について、以下のステップで説明します。

BAPI が注文を作成するメッセージ・フロー
1. 販売注文を作成するトランザクション・メッセージ・フローをアプリケーションが起動します。
2. SAPRequest ノードが注文の作成をサブミットすると、注文登録番号が返されます。 メッセージ・フロー・レベルのトランザクションにノードが関係するため、メッセージ・フローが完了したときにコミットが実行されます。
3. MQReply ノードは MQ メッセージを出力キューに入れ、トランザクションのコミットを保留します。
4. メッセージ・フローが完了し、ブローカーはフローに関係するすべてのリソース (SAP を含む) のコミットを開始します。
SAP が同期をとって処理をコミット
5. SAP のコミットが開始します。
6. SAP のコミットが完了します。
7. アダプターが制御をブローカーに戻します。
8. MQReply ノードの呼び出しがコミットされるため、ユーザーのアプリケーションで注文番号が使用可能になります。
BAPI が注文状況を取得するメッセージ・フロー
9. 注文状況の照会を要求します。
10. SAPRequest ノードが注文を要求します。

SAP が注文のコミットを完了します。これにより、注文の照会が成功します。

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        最終更新: 2015-02-28 17:46:13


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