Graphical Data Mapping Retail サンプルについて

このサンプルは、単純化された小売シナリオでのグラフィカル・データ・マッピングの使用方法を示しています。このシナリオでは、TLOG 業界標準ではなく、個別のプロダクト・サンプルを使用できる単純化された販売データ・フィードを使用します。

マッピングの詳細については、グラフィカル・データ・マップの使用を参照してください。

シナリオ:

小売会社は、一般的なスーパーマーケット・チェーンと同様に、世界中に複数の店舗を持ちます。店舗では毎日、販売トランザクションを完了し、在庫配送により十分な数の商品が陳列されます。これにより、顧客満足度が維持されます。

会社は当初、特定の地域にのみ店舗を出していたため、1 つの倉庫から全店舗へ在庫配送できました。その後、夜間に実行される所有在庫管理システムを開発しました。このシステムは、品目、数量、および店舗を識別する在庫調整レコードが含まれたファイルを処理します。

会社の規模が拡大されるにつれて、全店舗へ在庫配送するために 1 つの倉庫 (デポ) では不足するようになり、現在では出店地域に複数のデポを構えるようになりました。在庫処理を単純化するため、会社は在庫調整データ・フィードをデポ別にグループ分けしています。

会社では、在庫管理に加えて、後から競合他社と同様の顧客ロイヤルティー・スキームを導入しました。開発したロイヤルティー・システムは、終日オンラインで稼働するため、販売トランザクションの発生時にデータ・フィードを受け入れることができます。これにより付加利益が生じ、例えば、顧客の累積ポイントをレシートに記載できるようになりました。

会社は WebSphere Message Broker を使用して、店舗販売フィードを在庫管理システムおよび顧客ロイヤルティー・システムへ統合することを決定しました。適切なデータ変換を実行するため、および販売データのルーティングと統合を実行するために、ブローカーが使用されます。

ソリューションで使用される変換では、以下のグラフィカル・データ・マッピング機能が実行されます。

使用されるメッセージ・フローは次のとおりです。



メッセージは、次のようにメッセージ・フローをパススルーします。
  1. XML StoreSales メッセージが Store Sales In ノードからメッセージ・フローに入ります。
  2. Flow Order ノードがそれを在庫順序パスまで経路指定します。
  3. "StoreSales to SoldStock" Mapping ノードは、グラフィカル・データ・マップを使用して、メッセージを変換するため、在庫順序に関連しないデータを削除し、外部データ・ソースを照会して、メッセージで識別されている店舗へ在庫を提供するデポを識別します。詳細については、『データベースのセットアップ』を参照してください。 
  4. その後、メッセージは Collect SoldStock ノードに入ります。 そこでメッセージが照合されて、各デポのコレクションに入れられます。
  5. その後、Flow Order ノードが、メッセージを Loyalty System に経路指定します。 ここで、グラフィカル・データ・マップでは別の Mapping ノードが使用されます。 これにより StoreSalesLoyaltySalesData メッセージが変換され、MQOutput ノードによってロイヤルティー販売キューに入れられます。
  6. 特定のデポの最初のメッセージが到着してから事前定義の秒数 (例えば 60 秒) が経過した後、Collect SoldStock Collector ノードからそのデポのコレクションが出力されます。 それには、その時点で到着している一致メッセージのすべてが含まれています。
  7. その後、Process SoldStock Collection ノードにより、コレクションが、各 SoldStock メッセージ内の各販売済み商品につき 1 つずつ StockOrder エレメントが含まれる StockOrderBatch メッセージに変換されます。 これには、Compute ノードが使用されます。
  8. "Process each StockOrder" Mapping ノードにおいて、別のグラフィカル・データ・マップを使用することにより、StockOrderBatch メッセージ内の各 StockOrder エレメントについて 1 つずつ CSV StockOrder メッセージが生成されます。 また、このノードにおいて LocalEnvironment が更新され、メッセージ・フロー内で後で作成されるファイルの名前が設定されます。
  9. その後、Batched Depot Stock Updates ノードにより、LocalEnvironment の中で識別されるファイルに、CSV メッセージがそれぞれ別個の行として書き込まれます。

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