既存のマルチインスタンス・キュー・マネージャーを使用して高可用性構成でマルチインスタンス・ブローカーを作成する方法。
始める前に:WebSphere® MQ マルチインスタンス・キュー・マネージャーを作成します。
キュー・マネージャーは、crtmqm に -a または -ar フラグを指定して作成する必要があります。こうすることで、WMQ が共有ファイルを保護するために使用できるドメイン・グループを指定します。
使用できる場合は、-ar フラグを使用します。
-ar フラグは、WebSphere MQ バージョン 7.1 の場合に使用できます。
詳しくは、
WebSphere MQ マルチインスタンス・キュー・マネージャーの作成を参照してください。
この手順を使用するのに、ドメイン・コントローラーに Windows インストール済み環境は必要ありません。
既存のキュー・マネージャーを使用して、マルチインスタンス・ブローカーを作成するには、以下のようにします。
- マルチインスタンス・ブローカーに必要な、共有ディレクトリーを作成します。共有ディレクトリーの詳細については、共有ディレクトリーの作成を参照してください。
- 以下に示すユーザーとグループを定義します。
- 両方のシステムでローカルの mqbrkrs のメンバーであるドメイン・グループ。
例えば、WMB¥Domain mqbrkrs です。
- Domain mqbrkrs グループのメンバーであるドメイン・ユーザー。
この ID はブローカーの実行に使用されます。
例えば、WMB¥mqsiuser です。
- Domain mqbrkrs グループのメンバーであり、両方のマシンのローカル管理者グループのメンバーであるドメイン・ユーザー。
この ID はブローカーの作成に使用されます。
これは前述の ID と同じにすることができますが、管理者としてブローカーを実行する必要はありません。
例えば、WMB¥mqsiuser-admin です。
- ファイル・サーバー上にブローカー共有ファイル用のフォルダー c:¥mqsishare を作成します。
「セキュリティの詳細設定」パネルの「アクセス許可の変更」セクションで、以下のようにしてフォルダーのセキュリティー許可を更新します。
- 「このオブジェクトの親からの継承可能なアクセス許可を含める」のチェックをクリアします。
- 既存の項目をすべて削除します。
- 「Domain mqbrkrs」を追加して「フル コントロール」を適用します。このフォルダーがマルチインスタンス・キュー・マネージャーによっても使用される場合、キュー・マネージャーを保護するために使用されるドメイン・グループにも「フル コントロール」を追加する必要があります。
このフォルダーを共有するには、詳細な共有オプションを使用します。
- リストからデフォルトの「Everyone」ユーザーを削除します。
- 「Domain mqbrkrs」を追加して「フル コントロール」を適用します。
- オプション: この共有フォルダーがマルチインスタンス・キュー・マネージャーによっても使用される場合、キュー・マネージャーを保護するために使用されるドメイン・グループにも「フル コントロール」を追加する必要があります。
- ユーザー mqsiuser-admin として、高位の特権でコマンド・コンソールを開きます。
高位の特権でコマンド・コンソールを開くには、mqsicommandconsole コマンドを使用します。
詳しくは、mqsicommandconsole コマンドを参照してください。
- クライアント・ノード A に、MB1 という名前の
マルチインスタンス・ブローカーを作成します。 そのためには、次のコマンドを使用します。
mqsicreatebroker MIMB1 -i "WMB\mqsiuser" -a <password> –q MIQM1 –e \\MyServer\\mqsishare -B "WMB\Domain mqbrkrs"
ここで、MIQM1 は上記のコードで -a または -ar フラグを指定して作成される、既存のマルチインスタンス・キュー・マネージャーの名前です。
<password> は、mqsiuser-admin のパスワードに置き換えます。
マルチインスタンス・ブローカーを WebSphere MQ サービスとして開始する場合は、
mqsicreatebroker コマンドに -d defined を指定できます。
このコマンドを実行する前に、SharedLocation が存在すること、その共有場所に対するアクセス権限のあるユーザー ID を使用していることを確認する必要があります。
詳細は、mqsicreatebroker コマンドを参照してください。
- クライアント・ノード B に、ブローカー MB1 の詳細を
追加します。 そのためには、次のコマンドを使用します。
mqsiaddbrokerinstance MIMB1 -i "WMB\mqsiuser" -a <password> –e \\MyServer\\mqsishare
詳細は、mqsiaddbrokerinstance コマンドを参照してください。
上記は、
UNIX システムの例であることにご注意ください。
- キュー・マネージャー MIQM1 を開始して、クライアント・ノード A でアクティブになるようにします。
- クライアント・ノード A で、ブローカー MB1 を開始します。 そのためには、次のコマンドを使用します。
mqsistart MB1
- クライアント・ノード B で、ブローカー MB1 を開始します。 ブローカー MB1 が、待機中のキュー・マネージャー QM1 に対して
待機モードで実行していることを監視します。 そのためには、次のコマンドを使用します。
mqsilist
- オプション: ブローカー MB1 が以下のように動作することを確認します。
- クライアント・ノード A で、ブローカー MB1 お
よびキュー・マネージャー QM1 を停止します。 クライアント・ノード B で、
ブローカー MB1 およびキュー・マネージャー QM1 が
待機モードからアクティブ・モードに切り替わることを監視します。
- クライアント・ノード A で、キュー・マネージャー QM1 お
よびブローカー MB1 を再始動します。 クライアント・ノード B で、キュー・マネージャー QM1 および
ブローカー MB1 が待機モードに戻ることを監視します。
既存のマルチインスタンス・キュー・マネージャーを使用して、マルチインスタンス・ブローカーを作成しました。
クライアント・ノード A でブローカー MB1 およびキュー・マネージャー QM1 が停止すると、クライアント・ノード B の同じブローカーとキュー・マネージャーはアクティブになり、クライアント・ノード A が再度アクティブになると、待機モードに戻ります。