WebSphere Message Broker バージョン 8.0.0.5 オペレーティング・システム: AIX、HP-Itanium、Linux、Solaris、Windows、z/OS

製品の最新バージョンについては、IBM Integration Bus バージョン 9.0 をご覧ください。

.NET アプリケーション・ドメインの概要

.NET アプリケーション・ドメインは、.NET アセンブリー用およびメッセージ・フローで .NET コードが使用する関連リソース用のランタイム・コンテナーです。

メッセージ・フロー内の .NET アセンブリーは、.NETCompute ノードまたは ESQL プロシージャーから呼び出すことができます。.NET アセンブリーをライブラリーの依存関係として組み込むこともできます。 これらのアセンブリーは .NET アプリケーション・ドメイン で実行され、ブローカー・アーカイブ (BAR) ファイルにパッケージ化できます。 アプリケーション・ドメインは、アプリケーションとライブラリーのピアとしてナビゲーター・ビューに示されます。

指定された .NET アプリケーション・ドメインは、WebSphere® Message Broker アプリケーションに関連付けることができます。 .NET アプリケーション・ドメイン に含まれるアセンブリーまたは関連リソースは、参照元のメッセージ・フローまたはアプリケーションとともにデプロイされます。 複数のアプリケーションに同じ .NET アプリケーション・ドメイン を関連付けることができます。 これは、データおよびその他のリソースを、実行時に複数のアプリケーションで共有できることを意味します。

暗黙的アプリケーション・ドメイン

WebSphere Message Broker Toolkit で .NET アプリケーション・ドメインを作成することで、CLR (共通言語ランタイム) で実行する .NET アセンブリーおよび関連リソースを任意にパッケージ化できます。 ただし、このツールキットで明示的に .NET アプリケーション・ドメインを作成する必要はありません。

.NET アプリケーション・ドメインを明示的に作成しない場合、.NET ノードに AppDomain プロパティーの値を設定しなければ、.NET アセンブリーを暗黙的 .NET アプリケーション・ドメインに含めることもできます。AppDomain ノード・プロパティーを設定しない場合、ワークスペース内のメッセージ・フローが .NET アセンブリーを呼び出すとき、またはワークスペース内のライブラリーに .NET アセンブリーが含まれているときに、暗黙的アプリケーション・ドメインがナビゲーターに示されます。 実行時に、暗黙的アプリケーション・ドメインはブローカーによって自動的に作成されます。このアプリケーション・ドメインには、参照元アプリケーションの名前が使用されます。または、アプリケーションにメッセージ・フローが含まれていない場合には実行グループの名前が使用されます。

これは、実行時のアプリケーション・ドメインの名前が、所有アプリケーションまたは実行グループの名前に応じて異なることを意味します。つまり、アプリケーションまたは実行グループが名前変更された場合、ドメインの名前も変更されます。 また、アセンブリーが、2 つの異なるアプリケーションによって参照されている 1 つのライブラリーに含まれている場合、そのアセンブリーが実行されるアプリケーション・ドメインの名前は、所有アプリケーションに応じて異なります。

次の例を考えてみます。ライブラリー MyLib に .NET アセンブリーが含まれており、アプリケーション App1 から参照されています。 App1 がデプロイされると、ライブラリーのコピーが作成され、.NET アセンブリーがアプリケーションの名前 (App1) を使用した .NET アプリケーション・ドメインで実行されます。 ただし、MyLib がアプリケーション App2 によっても参照されている場合、ライブラリーの別個のコピーが作成され、アセンブリーの 2 つ目のコピーが実行されるアプリケーション・ドメインの名前は App2 となります。

.NET コードのデプロイ

.NET アセンブリーを使用するメッセージ・フローまたはアプリケーションをデプロイする場合、アセンブリーを処理する方法は 2 つあります。 これらは一般に、ソフトウェア開発ライフサイクルでのアプリケーションの開発、テスト、または実動の各段階に対応します。
  • .NET アプリケーション・ドメインを BAR ファイルにパッケージ化しない。 この場合、.NET アセンブリーはブローカー・ファイル・システムから直接ロードされます。 これは、アセンブリーがファイル・システムで再作成された場合に、ブローカーが再作成されたアセンブリーを使用してアプリケーション・ドメインを再ロードするため、メッセージ・フローを再デプロイする必要がないことを意味します。 ただし、アセンブリーは、ブローカー・ファイル・システム上で常に使用可能である必要があります。 この方法は、アプリケーション開発システムで使用してください。
  • .NET アプリケーション・ドメインを BAR ファイルにパッケージ化する。 これにより、さまざまなブローカーおよびサーバーでのメッセージ・フローのポータビリティーを実現できます。ただし、.NET アセンブリーが再作成された場合、BAR ファイルを再デプロイする必要があります。 この方法は、テスト・システムおよび実動システムで使用してください。
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        最終更新: 2015-02-28 17:48:32


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