IBM® WebSphere® Message
Broker バージョン 8.0 の主な新機能について学習します。
バージョン
8.0 フィックスパックの新機能の説明については、バージョン 8.0 フィックスパックで追加された新機能を参照してください。
アプリケーション開発の機能強化
バージョン
8.0 では、アプリケーション開発がより簡単になりました。
- アプリケーションおよびライブラリー
- アプリケーションおよびライブラリーでは、アプリケーションの開発時とデプロイ時、および操作管理時にリソースを作成/管理するための新しい方法が導入されています。
詳細については、アプリケーションおよびライブラリーを参照してください。
- メッセージ・フロー・アプリケーション開発用のメッセージ・ブローカー API
- メッセージ・ブローカー API を使用して、メッセージ・フローを作成または変更する Java™ プログラムを作成します。 メッセージ・ブローカー API を使用するプログラムを実行するために WebSphere Message
Broker Toolkit をインストールする必要はありません。
詳細については、Message Broker Java API を使用したメッセージ・フロー・アプリケーションの開発を参照してください。
- ユーザー定義パターンの機能強化
- ユーザー定義パターンでプロジェクトを作成します。
そのパターン・ユーザーは、パターン・インスタンスの再生成時に上書きされないカスタマイズを作成できます。 詳細については、ユーザー定義パターンで使用されるプロジェクトの構成を参照してください。
ユーザー定義パターン用の表パラメーター・タイプを作成します。 詳細については、パターン・パラメーターでの表の使用を参照してください。
デプロイメントと管理の機能強化
詳細な操作情報を提示したり操作制御を効率化したりするための追加機能が用意されています。
- JMS のリソース統計
- JMS 統計を表示すると、使用された JMS 接続の数、および JMS トランスポートを使ってノードによって処理されたメッセージの数を確認できます。 詳しくは、リソース統計を参照してください。
- アクティビティー・ログ
- 新しいアクティビティー・ログを使用すると、メッセージ・フロー内の最近のアクティビティー、および関連する外部リソースの概要を確認できます。
詳細については、アクティビティー・ログ の使用を参照してください。
- 停止状態のフローおよびアプリケーションのデプロイ
- メッセージ・フローまたはアプリケーションのデプロイ後におけるそれらの開始方法、またはブローカー、実行グループ、または包含アプリケーションの再開後における開始方法を指定できます。 アプリケーションまたはフローを手動で開始するのか、自動的に開始するのかを選択できます。 また、アプリケーションまたはライブラリーの既存の状態を維持するようにも選択できます。
詳細については、開発時におけるフローおよびアプリケーションの開始モードの構成を参照してください。
- デプロイ可能なサブフロー
- ブローカーに対して個別リソースとしてデプロイ可能なサブフローを作成します。 デプロイ可能なサブフローを複数のメッセージ・フロー・アプリケーションで使用すると、サブフローを変更して再デプロイしたときに、すべてのメッセージ・フロー・アプリケーションは更新後のサブフローを使用するようになります。
詳細については、サブフローを参照してください。
- デプロイ可能な ESQL
- ブローカーに個別リソースとしてデプロイ可能な ESQL ファイルを作成します。 デプロイ可能な ESQL ファイルのコードを複数のメッセージ・フロー・アプリケーションで使用すると、ESQL ファイルを変更して再デプロイするときに、その ESQL コードを参照するすべてのメッセージ・フロー・アプリケーションが更新されます。
詳細については、ESQL ファイルのデプロイを参照してください。
- 動的構成可能サービス
- 大部分のタイプの構成可能サービスに対する変更は、その構成可能サービスを使用するメッセージ・フローが次回に呼び出された時点で、有効になります。 資料で明示されている一部の構成可能サービス・タイプについては、変更を有効にするために、実行グループを停止して始動する必要があります。
詳細については、構成可能サービスを参照してください。
グラフィカル・マッピングの改善
改善されたグラフィカル・マッピングはパフォーマンスに優れ、拡張が容易で、ダイナミックです。
グラフィカル・データ・マップにより、入力メッセージ・アセンブリーを受け取り、必要な出力メッセージ・アセンブリーを構築するための変換を作成できます。 詳細については、グラフィカル・データ・マップの使用を参照してください。
メッセージ・モデル化の改善
- DFDL サポート
- 新しい DFDL メッセージ・モデル化サポート
WebSphere Message
Broker バージョン 8.0 での Data Format Description Language (DFDL) サポートは、メッセージ形式から独立した方法で汎用テキストおよびバイナリー形式のメッセージの構造をモデル化するための機能を提供します。
詳細については、Data Format Description Language (DFDL)を参照してください。
- 新しい DFDL スキーマ・エディター
DFDL スキーマ・エディターを使用すると、WebSphere Message
Broker Toolkit 内で DFDL メッセージ・モデルを作成、編集、およびテストすることができます。
詳細については、DFDL スキーマ・エディターを参照してください。
- 新しい DFDL ドメイン
DFDL ドメインを使用すると、DFDL メッセージ・モデルを持つさまざまなメッセージ形式を構文解析し、書き込むことができます。
これは、主に非 XML メッセージ形式を対象としています。
詳細については、DFDL パーサーおよびドメインを参照してください。
記録および再生
監査や問題判別のために、メッセージ・フローの中を移動するメッセージの記録を保持したい場合があります。 そうしたメッセージは、データベースに記録してから、表示できます。
詳しくは、データの記録、表示、および再生を参照してください。
.NET のサポート
- .NET サポート
- 新規 .NETCompute ノード
WebSphere Message
Broker バージョン 8.0 での Microsoft .NET Framework (.NET) サポートを使用すると、実行グループ内部から .NET アプリケーションとコードを提供して、実行することができます。
.NETCompute ノードは、C#、Visual Basic (VB)、F# および C++/CLI (Common Language Infrastructure) など、共通言語ランタイム (CLR) に準拠した任意の .NET プログラミング言語を使用してメッセージを経路指定または変換します。 このノードを使用すると、ブローカーは、.NET またはコンポーネント・オブジェクト・モデル (COM) のインターフェースを持つ他のアプリケーションと対話でき、これらのアプリケーションからデータを取得してメッセージ拡充などのタスクを実行することができます。
.NETCompute ノードの構成および使用の詳細情報については、.NETCompute ノードおよび.NET の使用を参照してください。
- ESQL の機能強化
.NET メソッドは、ESQL から直接呼び出せるようになりました。
詳しくは、CREATE FUNCTION ステートメントおよびCREATE PROCEDURE ステートメントを参照してください。
Web サービスの機能強化
Web サービスの機能強化により、セキュリティーと信頼性が向上しました。
- Web サービス高信頼性メッセージング
- 管理者は、インバウンドおよびアウトバウンド SOAP メッセージ用に WS-RM (Web サービス高信頼性メッセージング) を使用するようメッセージ・フローとノードを構成できます。
詳しくは、Web サービス高信頼性メッセージングを参照してください。
SOA のための汎用接続
ブローカーと他の製品との間の対話を拡張するために、いくつかのノードと構成可能サービスが追加されました。
- JMSReceive ノード
- 新しい JMSReceive ノードを使用して、メッセージ・フローの途中で JMS キューからのメッセージを消費または参照します。
詳細については、JMSReceive ノードを参照してください。
プラットフォームと環境
以下に記載する追加機能によって動作モードに変更が加えられました。さらにデータベース・サポートが改良され、インストーラーが機能拡張しました。
- 動作モード
- 今回のリリースでは、以下の 3 つの動作モードの名前が変更されました。
以前の名前 |
現在の名前 |
Entry |
Express |
Starter |
標準 |
Enterprise |
Advanced |
注: マイグレーションのために、以前の名前も引き続きサポートされています。
詳細については、動作モードを参照してください。
- Oracle での Windows 64 ビット・サポート
- Oracle データベース・サポート拡張され、ODBC API を介して Windows 64 ビットが含まれるようになりました。
詳細については、サポートされるデータベースを参照してください。
- プリエンプティブ・データベース接続
- フロー処理中ではなく、フローがメッセージを獲得する前にデータベースに接続できるようにするオプションです。 メッセージ処理での初期接続待ち時間がなくなります。
詳しくは、ユーザー・データベース接続を参照してください。
- UnixODBC データベース・ドライバー・マネージャーの改善
- Linux および UNIX プラットフォームの場合、すべてのサポートされているデータベースに関する ODBC 接続は unixODBC ドライバー・マネージャーを使用して構成できるようになりました。 これまでのリリースの場合、このドライバー・マネージャーが使用されるのは solidDB® に対してのみでした。 データベースへの ODBC 接続の使用可能化で説明されているように、すべての ODBC 定義は 2 つの新しい構成ファイルで作成できます。 WebSphere Message
Broker ODBC Database Extender は unixODBC ドライバー・マネージャーを提供しており、WebSphere Message
Broker コンポーネントのインストール後に自動的にインストールされます。
- Linux、UNIX、および Windows プラットフォームでのブローカー・コンポーネント用の新しいインストーラーとアンインストーラー
- 新しいブローカー・コンポーネント・インストール/アンインストール・ウィザードでは、インストール/アンインストール用の新しいコマンド行オプションが導入されました。 また、root 権限を持たないユーザーとしてインストールを完了するオプションも使用でき、
サイレント・モードで WebSphere Message
Broker コンポーネントと前提条件製品をインストールするための新しいサンプル・スクリプト・ファイルも提供されています。 詳しくは、ブローカー・コンポーネント のインストールおよびブローカー・コンポーネント のアンインストールを参照してください。