既存の SOAP メッセージを変換するメッセージ・マップを作成できます。マップ・プロパティーを構成し、単純エレメント、複合エレメント、および反復エレメントの間のデータ変換を定義できます。このセクションのトピックを読むと、このシナリオで網羅される範囲、このシナリオに従うことが推奨されるビジネスのシチュエーション、およびこのシナリオが提案するソリューションの概要を理解できます。
WebSphere® Message Broker バージョン 8.0 には、グラフィカル・データ・マップが導入されています。これらのメッセージ・マップは、前のメッセージ・マップ・フォーマットを置き換えるものであり、*.map ファイルとして作成されます。前のバージョンの WebSphere Message Broker バージョン 8.0 からマイグレーションした場合は、既存のマップを引き続き使用できます。ただし、既存のマップのいずれかを変更する必要がある場合は、これらの既存のメッセージ・マップを *.map メッセージ・マップに変換する必要があります。マップの変換の詳細については、『.msgmap ファイルから .map ファイルへのメッセージ・マップの変換』を参照してください。
メッセージ・マップは、XML スキーマおよび XPath 2.0 標準に基づいています。これらのマップを使用して、統合ソリューション内でメッセージの変換および拡充を行うことができます。 これらのマップは、コードを作成せずに変換する機能を提供すると同時に、変換の視覚イメージを提供し、変換の実装および継続的な保守を簡素化します。
WebSphere Message Broker は、SOAP 1.1 および SOAP 1.2 のメッセージをサポートします。SOAP メッセージは、XML 文書としてエンコードされ、オプションの Header エレメント 1 つおよび必須の Body エレメント 1 つを含む 1 つの Envelope エレメントから成っています。 Body エレメント内に格納されている Fault エレメントは、 エラー報告の用途で使用されます。
SOAP メッセージは XML 文書としてエンコードされるメッセージであるため、メッセージ・マップは SOAP メッセージを変換する単純な方法を提供します。
メッセージ・マップは非常に直観的に使用できますが、SOAP メッセージのマルチパート構造のために、SOAP メッセージを変換するマップの作成を支援する必要がある場合があります。このシナリオでは、SOAP メッセージを変換するメッセージ・マップの作成方法、マップ・プロパティーの構成方法、SOAP メッセージのさまざまなパーツ間の変換を定義する方法、単純エレメント、および複合エレメントの間の変換を定義する方法を説明します。
このシナリオと、シナリオで示されている概念を理解するには、以下のトピックを参照してください。