メッセージ・フロー・ノードがメッセージを処理するために実行時に使用できるスレッドの数を変更するには、BAR ファイルに追加されるメッセージ・フローまたはサブフローに組み込まれている Input ノードの「追加のインスタンス」プロパティーを構成します。
このタスクについて
以下の図は、メッセージ・フロー・ノードの構成プロパティーの概要を示しています。
以下のように、
WebSphere® Message
Broker によってスレッドがメッセージ・フローに割り振られます。
- デフォルトでは、Input ノードごとに 1 つのスレッドが割り振られます。Input ノードは、メイン・メッセージ・フローまたはサブフロー内に定義できます。
- 「追加のインスタンス」プロパティーのデフォルト値は 0 個のスレッドです。「追加のインスタンス」プロパティーの最大値は 256 個のスレッドです。
- Input ノードの「追加のインスタンス」プロパティーで定義されるすべてのインスタンスが、必要に応じて WebSphere Message Broker によって開始されます。
- メッセージ・フローの開始時にメッセージを処理するために使用可能なスレッドの数は、デフォルトでは、BAR ファイルの manage セクションで Input ノードごとに構成される追加のインスタンスの数を Input ノードの数にプラスした数と等しくなります。
- メッセージ・フローにサブフローが組み込まれている場合、サブフロー内でモデル化された Input ノードごとに追加のインスタンスを構成することができます。
この条件は、サブフローがメッセージ・フロー内の開始ノードとして使用される場合、メッセージ・フロー内の中間ノードとして使用される場合、メッセージ・フロー内の最後のノードとして使用される場合のいずれの場合にも適用されます。
手順
特定の Input ノードによってメッセージを処理するためにその他のスレッドを追加するには、以下のステップを実行する必要があります。
- 「追加のインスタンス」プロパティーを設定するメッセージ・フローとサブフローが組み込まれている BAR ファイルを開きます。 「ブローカー開発」ビューで、BAR ファイルが組み込まれているプロジェクトを特定して、ファイルをダブルクリックして開きます。
- BAR ファイルに組み込まれている Input ノードの「追加のインスタンス」プロパティーを、0 より大きい 256 までの値に設定します。
注: この値に 256 より大きい数値を設定すると、BAR ファイルはデプロイに失敗します。
- 「追加のインスタンス・プール」を「ノードに関連付けられたプールの使用」に変更します。
タスクの結果
以下の表では、WebSphere Message Broker でメッセージ・フローを実行するとき、メッセージ・フローの設計と構成に基づいて使用可能になるスレッドの数の要約を示します。
表 1. ブローカーでメッセージ・フローを実行したときに使用可能になる並列スレッドのサンプルの要約表メッセージ・フローまたはサブフロー内の Input ノードの数 |
メッセージ・フローごとのデフォルトのインスタンスまたはスレッドの数 (メッセージ・フロー内の Input ノードごとに 1 つのスレッド) |
「追加のインスタンス」プロパティー (Input ノード・レベルで設定) |
メッセージを並列で処理できるスレッドの最大数 |
1 |
1 |
0 |
(1+0) = 1 |
1 |
1 |
1 |
(1+1) = 2 |
1 |
1 |
2 |
(1+2) = 3 |
2 |
2 |
0 |
(1+0) + (1+0) = 2 |
2 |
2 |
追加のインスタンス = すべての Input ノードで 1 個 |
(1+1) + (1+1) = 4 |
3 |
3 |
追加のインスタンス = すべての Input ノードで 2 個 |
(1 +2) + (1 +2) + (1 +2) = 9 |
3 |
3 |
追加のインスタンス = 1 個の Input ノードで 1 個、追加のインスタンス = 別の Input ノードで 2 個、追加のインスタンス = 別の Input ノードで 3 個 |
(1+1) + (1+2) + (1 + 3) = 9 |