マルチインスタンス・ブローカーとマルチインスタンス・キュー・マネージャーを高可用性構成で作成する方法。
始める前に:マルチインスタンス・キュー・マネージャーの作成時には、-ar crtmqm オプションを使用します。
単一のドメインでマルチインスタンス・ブローカーを作成するには、事前にユーザー許可およびファイル許可を構成する必要があります。
ユーザー mqsiuser-admin として、高位の特権でコマンド・コンソールを開きます。
高位の特権でコマンド・コンソールを開くには、mqsicommandconsole コマンドを使用します。
マルチインスタンス・ブローカーおよびマルチインスタンス・キュー・マネージャーを同時に作成するには、以下のようにします。
- マルチインスタンス・ブローカーに必要な、共有ディレクトリーを作成します。共有ディレクトリーの詳細については、共有ディレクトリーの作成を参照してください。
- 以下に示すユーザーとグループを定義します。
- 両方のシステムでローカルの mqbrkrs のメンバーであるドメイン・グループ。
例えば、WMB¥Domain mqbrkrs です。
- 両方のシステムでローカルの mqm グループのメンバーであるドメイン・グループ。
例えば、WMB¥Domain mqm です。
- Domain mqbrkrs および mqm グループのメンバーであるドメイン・ユーザー。
この ID はブローカーの実行に使用されます。
例えば、WMB¥mqsiuser です。
- Domain mqbrkrs グループのメンバーであり、両方のマシンのローカル管理者グループのメンバーであるドメイン・ユーザー。
この ID はブローカーの作成に使用されます。
これは前述の ID と同じにすることができますが、管理者としてブローカーを実行する必要はありません。
例えば、WMB¥mqsiuser-admin です。リストされているユーザーとグループは、サンプルのドメイン名 WMB を使用します。
- ファイル・サーバー上にブローカー共有ファイル用のフォルダー c:¥mqsishare を作成します。
「セキュリティの詳細設定」パネルの「アクセス許可の変更」セクションで、以下のようにしてフォルダーのセキュリティー許可を更新します。
- 「このオブジェクトの親からの継承可能なアクセス許可を含める」のチェックをクリアします。
- 既存の項目をすべて削除します。
- 「Domain mqbrkrs」を追加して「フル コントロール」を適用します。
- 「Domain mqm」を追加して「フル コントロール」を適用します。
- リストからデフォルトの「Everyone」ユーザーを削除します。
- 「Domain mqbrkrs」を追加して「フル コントロール」を適用します。
- クライアント・ノード A に、MB1 という名前の
マルチインスタンス・ブローカーを作成します。 そのためには、次のコマンドを使用します。
mqsicreatebroker MIMB1 -i "WMB\mqsiuser" -a <password> –q MIQM1 –e \\MyServer\\mqsishare -B "WMB\Domain mqbrkrs"
ここで、MIQM1 は上記のコードで -a または -ar フラグを指定して作成される、既存のマルチインスタンス・キュー・マネージャーの名前です。
<password> は、mqsiuser-admin のパスワードに置き換えます。
マルチインスタンス・ブローカーを WebSphere MQ サービスとして開始する場合は、
mqsicreatebroker コマンドに -d defined を指定できます。
WebSphere MQ サービスとしてマルチインスタンス・ブローカーを開始するには、mqsicreatebroker コマンドで -d defined を指定します。
このコマンドを実行する前に、SharedLocation が存在すること、その共有場所に対するアクセス権限のあるユーザー ID を使用していることを確認する必要があります。
詳細は、mqsicreatebroker コマンドを参照してください。
- クライアント・ノード B に、ブローカー MB1 の詳細を
追加します。 そのためには、次のコマンドを使用します。
mqsiaddbrokerinstance MIMB1 -i "WMB\mqsiuser" -a <password> –e \\MyServer\\mqsishare
詳細は、mqsiaddbrokerinstance コマンドを参照してください。
上記は、
UNIX システムの例であることにご注意ください。
- キュー・マネージャー MIQM1 を開始して、クライアント・ノード A でアクティブになるようにします。
- クライアント・ノード A で、ブローカー MB1 を開始します。 そのためには、次のコマンドを使用します。
mqsistart MB1
- クライアント・ノード B で、ブローカー MB1 を開始します。 ブローカー MB1 が、待機中のキュー・マネージャー QM1 に対して
待機モードで実行していることを監視します。 そのためには、次のコマンドを使用します。
mqsilist
- オプション: ブローカー MB1 が以下のように動作することを確認します。
- クライアント・ノード A で、ブローカー MB1 お
よびキュー・マネージャー QM1 を停止します。 クライアント・ノード B で、
ブローカー MB1 およびキュー・マネージャー QM1 が
待機モードからアクティブ・モードに切り替わることを監視します。
- クライアント・ノード A で、キュー・マネージャー QM1 お
よびブローカー MB1 を再始動します。 クライアント・ノード B で、キュー・マネージャー QM1 および
ブローカー MB1 が待機モードに戻ることを監視します。
マルチインスタンス・ブローカーとマルチインスタンス・キュー・マネージャーを作成しました。
クライアント・ノード A でブローカー MB1 およびキュー・マネージャー QM1 が停止すると、クライアント・ノード B の同じブローカーとキュー・マネージャーはアクティブになり、クライアント・ノード A が再度アクティブになると、待機モードに戻ります。