WebSphere Message Broker バージョン 8.0.0.5 オペレーティング・システム: AIX、HP-Itanium、Linux、Solaris、Windows、z/OS

製品の最新バージョンについては、IBM Integration Bus バージョン 9.0 をご覧ください。

mqsicvp コマンド

mqsicvp コマンドを使用すると、ブローカーで検証テストを実行したり、ODBC 接続を検証したりできます。

サポートされるプラットフォーム

  • Windows
  • Linux および UNIX システム

mqsistart コマンドを使用してブローカーを開始する場合、このコマンドは自動的に実行してコンポーネントを検査します。

z/OS platformz/OS® 上では、ブローカーを開始すると、同じ検証手順が自動的に実行されます。

このコマンドは、ブローカーが実行しているかどうかに関係なく実行できます。 ブローカーが実行中でない場合、検証テストは実行されますが、ブローカーは開始されません。

目的

mqsicvp コマンドは、以下のアクションを実行します。

  • このコマンドは、ブローカー環境が正しくセットアップされていることを検査します (例えば、インストールされているレベルの Java™ がサポートされていることなど)。
  • このコマンドは、WebSphere® MQ のキューが定義済みでありアクセス可能であることを検証します。
  • Linux platformUNIX platformLinux および UNIX システムでは、このコマンドは ODBC 環境 (指定された場合) が正しく構成されていることを検証します。
    ODBCINI 環境変数が設定されている場合、mqsicvp コマンドは、次の状況で syslog に警告メッセージを書き込みます。
    • ODBCINI 環境変数が指すファイルが存在しないか、そのファイルに対する読み取りまたは書き込み権限がブローカーにない場合。
    • ODBCSYSINI が設定されていない場合。
    • ODBCSYSINI が設定されているがこの変数が指すディレクトリーに odbcinst.ini という名前のファイルが含まれていないか、そのファイルに対する読み取りまたは書き込み権限がブローカーにない場合。
    • IE02_PATH 環境変数が設定されていない場合。
  • Linux platformUNIX platformLinux および UNIX システムでは、ODBC 環境検査が正常に完了すると、このコマンドは、mqsisetdbparms コマンドを使用してブローカーに関連付けられた、odbc.ini ファイルにリストされたすべてのデータ・ソースに接続します。 を使用します。

ユーザー・データ・ソースに関する情報を提供するためのコマンドの使用

mqsicvp コマンドの追加の呼び出しにより、ODBC テスト・ツール機能が提供されます。 この機能は、ユーザー・データ・ソースに関する有用な情報を提供したり、2 つのユーザー・データ・ソースの等価性を比較したりします。 これらのコマンド呼び出しは mqsicvp コマンドの基本呼び出しとは別個のものであり、ブローカーの開始時には実行されません。

mqsicvp コマンドを ODBC テスト・ツールとして使用すると、コマンドは接続が成功したときに通知メッセージを発行して、データ・ソースの名前、データベース・タイプ、およびバージョンを示します。 2 次データ・ソースが指定された場合、mqsicvp コマンドはそのデータ・ソースへの接続が成功すると、2 番目の通知メッセージを発行して 2 次データ・ソースに関する同じ情報を示すと同時に、比較が行われることを通告します。

このツールは、1 つのデータ・ソースに対して実行されると、ODBC インターフェースに対していくつかの検査を行って、サポートされるデータ・タイプおよび機能を、それらのデータ・タイプの名前およびサイズに関する情報と共に判別します。 いずれかのデータ・タイプまたは機能がサポートされていない場合、それらは最後の通知メッセージで要約されます。

これらのテストは、2 つのデータ・ソースに対して実行されると、両方のデータ・ソースに対して実行され、両方の結果セットが示されます。 最後の通知メッセージでは、2 つのデータ・ソースが等価であって同じメッセージ処理ノードで使用できるかどうかが示されます。詳しくは、ESQL からデータベースへのアクセスを参照してください。

構文

ブローカーの検証の呼び出し

ブローカー名のみを指定して他のパラメーターは指定せずに mqsicvp コマンドを実行した場合は、このコマンドによって次の検査が行われます。
  • ブローカー環境が正しくセットアップされていることを検査します (例えば、インストールされているレベルの Java がサポートされていることなど)。
  • WebSphere MQ のキューが定義済みでありアクセス可能であることを検証します。
  • Linux platformUNIX platformLinux および UNIX システムの場合のみ、このコマンドは ODBC 環境 (指定された場合) が正しく構成されていることを検証します。 ODBCINI 環境変数が設定されていなければ、ODBC 環境検査はスキップされます。 ODBC 環境検査が正常に完了すると、コマンドは、mqsisetdbparms コマンドを使用してデータ・ソースがブローカーに関連付けられた、odbc.ini ファイルにリストされたすべてのデータ・ソースへの接続を試みます。
構文図を読む構文図をスキップする
>>-mqsicvp--brokername-----------------------------------------><

構文

データ・ソース名がブローカーにまだ関連付けられていない呼び出し

次の構文図に示すパラメーターを指定して mqsicvp コマンドを実行すると、このコマンドは ODBC テスト・ツール機能を提供します。 このコマンドを使用して、ユーザー・データ・ソースに関する有用な情報を表示したり、2 つのユーザー・データ・ソースを比較したりすることができます。 Linux および UNIX システムの場合のみ、これらのパラメーターを使用するコマンドの呼び出しによって、ODBC 環境 (指定された場合) が正しく構成されていることも検証されます。 このような場合、コマンドは、ODBCINI、ODBCSYSINI、および IE02_PATH 変数が設定されていることを検査します。

各データ・ソース名 (DSN) は、ユーザー名およびパスワードと共に完全に指定されます。

この呼び出しは、ブローカーとデータ・ソースの間の関連には依存せず、ブローカーとの間に関連のないデータ・ソースに関しても情報を返します。

構文図を読む構文図をスキップする
>>-mqsicvp-- -n--primaryDatasource------------------------------>

>-- -u--primaryDatasourceUserId--------------------------------->

>-- -p--primaryDatasourcePassword------------------------------->

>--+--------------------------------------------------------------------------------------------+-->
   '- -c--secondaryDatasource-- -i--secondaryDatasourceUserId-- -a--secondaryDatasourcePassword-'   

>--+-----+-----------------------------------------------------><
   '- -v-'   

構文

データ・ソース名がブローカーに関連付けられている呼び出し

この呼び出しでは、ブローカーとデータ・ソース名 (DSN) の間の関連が必要です。 この呼び出しを正常に使用するためには、最初に mqsisetdbparms コマンドを実行して、ブローカーがデータ・ソースに接続するときに使用する特定のユーザー ID とパスワードを指定しておく必要があります。 この呼び出しの出力は、データ・ソース名がブローカーに関連付けられていない場合の呼び出しの出力と同じです。

mqsisetdbparms コマンドを使用するときには、データ・ソース名を直接指定することも、以下のいずれかの接頭部を追加することもできます。
  • dsn::
  • odbc::
これらの接頭部は、mqsisetdbparms で作成される ID のタイプを識別します。mqsicvp でデータ・ソースとしてこの ID を使用する場合は、これらの接頭部を省略する必要があります。 以下に例を示します。
  • mqsisetdbparms MB7BROKER -n dsn::myDsn -u username -p password
  • mqsicvp MB7BROKER -n myDsn
mqsisetdbparms を使用してデータ・ソースの実行グループ・レベル ID を設定する場合、その ID を mqsicvp で使用することはできません。 また、すべてのデータ・ソース用に設定されたデフォルトのユーザー ID およびパスワードを mqsicvp で使用することもできません。

Linux platformUNIX platformLinux および UNIX システムの場合のみ、次の構文図のパラメーターを使用するコマンドの呼び出しによって、ODBC 環境 (指定された場合) が正しく構成されていることも検証されます。 このような場合、コマンドは、ODBCINI、ODBCSYSINI、および IE02_PATH 変数が設定されていることを検査します。

構文図を読む構文図をスキップする
>>-mqsicvp--brokername-- -n--primaryDatasource------------------>

>--+--------------------------+--+-----+-----------------------><
   '- -c--secondaryDatasource-'  '- -v-'   

パラメーター

brokername
(必須 - brokername が含まれる呼び出しを使用する場合。) 検証するブローカー名、または primaryDatasource が関連付けられているブローカー名を指定します。

Linux platformUNIX platformLinux および UNIX システム上では、すべての名前は大/小文字の区別があります。

-n primaryDatasource
(primaryDatasource が含まれる呼び出しを使用する場合は必須。) 検証する ODBC 接続の名前。
-u primaryDatasourceUserId
(事前にデータ・ソース名をブローカーに関連付けていない場合は必須。) primaryDatasource への接続に使用するユーザー名。
-p primaryDatasourcePassword
(事前にデータ・ソース名をブローカーに関連付けていない場合は必須。) primaryDatasourceUserId と共に使用されるパスワード。
-c secondaryDatasource
(オプション) 2 つのデータ・ソースが等価であるかどうか比較される場合、このデータ・ソースは 2 番目の ODBC 接続名です。
-i secondaryDatasourceUserId
(オプション) secondaryDatasource に接続するためのユーザー名。
-a secondaryDatasourcePassword
(オプション) secondaryDatasourceUserId と共に使用されるパスワード。
-v
(オプション) このパラメーターを指定すると、サポートされる CASTS に関連した補足的な非変換診断情報がコマンドによって示されます。

許可

オペレーティング・システム固有の許可については、以下のトピックを参照してください。 ブローカー管理セキュリティーを有効にした場合は、管理セキュリティーのタスクと権限に記載した権限もセットアップする必要があります。

応答

  • BIP8040W: データベース・アクセスがありません (接続できません)。
  • BIP8267W: 警告。このデータ・ソースを使用する際に問題が発生する可能性があります。 詳しくは、前のメッセージを参照してください。
  • BIP8268I: 提供された 2 つのデータ・ソースには互換性があるので、同じ Compute ノードで使用できます。
  • BIP8269W: 提供された 2 つのデータ・ソースには互換性がないので、同じ Compute ノードで使用することはできません。
  • BIP8270I: データ・ソース <複数の挿入> に接続しました。
  • BIP8271I: 比較のための 2 番目のデータ・ソース <複数の挿入> に接続しました。
  • BIP8272W: 指定されたデータ・ソースはブローカーに関連付けられていません。
  • BIP8273I: 以下のデータ・タイプおよび関数は、データ・ソース '&1' によってネイティブにサポートされていません: <複数の挿入>
  • BIP8274W: 以下のデータ・タイプおよび関数は、データ・ソース '&1' を WebSphere Message Broker と共に使用すると問題を生じる可能性があります: <複数の挿入>
  • BIP8288W: ODBCINI ファイル 'file_name' を読み取ることができません。 このファイルが存在することを確認し、ブローカー・ユーザー ID にこのファイルへの読み取り/書き込みアクセス権があることを確認してください。
  • BIP8289W: 指定ディレクトリー 'directory_name' の ODBCSYSINI ファイルを読み取ることができません。 このファイルが存在することを確認し、ブローカー・ユーザー ID にこのファイルへの読み取り/書き込みアクセス権があることを確認してください。
  • BIP8290I: ODBC 環境の検証に合格しました。
  • BIP8291W: IE02_PATH 環境変数が設定されていません。
  • BIP8292I: 'insert1' 個のユーザー・データ・ソースが検証されませんでした。それらには mqsisetdbparms 資格情報がないためです。
  • BIP8294I: ODBCINI 環境変数が設定されていないため、ODBC 環境検査はスキップされました。
  • BIP8295E: ODBCINI 環境変数が設定されていないか、無効です。
  • BIP8296W: ODBCSYSINI 環境変数が設定されていません。
  • BIP8297W: 'environment_variable_name' ファイル 'file_name' は空です。
  • BIP8873I: ブローカー 'broker_name' のコンポーネント検査を開始します。
  • BIP8874I: 'broker_name' のコンポーネントの検査が正常に終了しました。
  • BIP8875W: 'broker_name' のコンポーネント検査が終了しましたが、1 つ以上の検査が失敗しました。
  • BIP8876I: ブローカー 'broker_name' の環境検査を開始します。
  • BIP8877W: ブローカー 'broker_name' の環境検査が終了しましたが、1 つ以上の検査が失敗しました。
  • BIP8878I: ブローカー 'broker_name' の環境検査が正常に終了しました。
  • BIP8882I: ブローカー 'broker_name' の WebSphere MQ 検査を開始します。
  • BIP8883W: ブローカー 'broker_name' の WebSphere MQ 検査が終了しましたが、1 つ以上の検査が失敗しました。
  • BIP8884I: ブローカー 'broker_name' の WebSphere MQ 検査が正常に終了しました。
  • BIP8885E: 検査が失敗しました。 キュー・マネージャー 'queue_manager_name' への接続に失敗しました。 MQRC: return_code MQCC: completion_code
  • BIP8886I: キュー・マネージャー 'queue_manager_name' のキュー 'queue_name' は検査にパスしました。
  • BIP8887E: 'operation' の発行中にキュー・マネージャー 'queue_manager_name' のキュー 'queue_name' の検査が失敗しました。 MQRC: return_code MQCC: completion_code
  • BIP8888E: 検査が失敗しました。 キュー・マネージャー 'queue_manager_name' からの切断に失敗しました。 MQRC: return_code MQCC: completion_code
  • BIP8892E: 検査が失敗しました。 インストールされている Java レベル 'level_installed' が必要な Java レベル 'level_supported' と一致しません。
  • BIP8893E: 環境変数 'variable_name' の検査に失敗しました。 Unable to access file 'file_name' with user ID 'user_ID'. IBM® サポートのための補足情報: data1 data2
  • BIP8894I: 'broker_name' は検査にパスしました。
  • BIP8895E: 検査が失敗しました。 環境変数 'variable_name' が無効か欠落しています。
  • BIP8896E: 検査が失敗しました。 ユーザー ID 'user_ID' でレジストリーにアクセスできません。 IBM サポートのための補足情報: data1 data2
  • BIP8897E: 検査が失敗しました。 環境変数 'variable_name' がブローカー名 'broker_name' と一致しません。
  • BIP8900I: APF Authorization check successful for file 'file_name'.
  • BIP8903E: 検査が失敗しました。 ファイル 'file_name' の APF 許可の検査は失敗しました。
  • BIP8904E: Verification failed. ファイル 'file_name1' の開始に失敗しました。戻りコード: 'return_code'、エラー番号: 'error_number'。

MB8BROKER というブローカーに対して検証検査を実行します。
mqsicvp MB8BROKER
データ・ソース名 (DSN) MyDB は、mqsisetdbparms コマンドを使用して、ブローカー MB8BROKER に関連付けられます。
mqsicvp MB8BROKER -n MyDB
DSN MyDB は、mqsisetdbparms コマンドを使用して、ブローカー MB8BROKER に関連付けられた 2 番目の DSN MyDB2 と比較されます。
mqsicvp MB8BROKER -n MyDB -c MyDB2
完全修飾 DSNMyDB は、1 次および 2 次ユーザー ID およびパスワードを使用して、2 番目の完全修飾 DSN MyDB2 と比較されます。
mqsicvp -n MyDB -u username -p password -c MyDB2 -i username2 -a password2
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        最終更新:
        
        最終更新: 2015-02-28 17:49:18


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