WebSphere Message Broker バージョン 8.0.0.5 オペレーティング・システム: AIX、HP-Itanium、Linux、Solaris、Windows、z/OS

製品の最新バージョンについては、IBM Integration Bus バージョン 9.0 をご覧ください。

メッセージ・フロー・レベルでのインスタンスの追加

実行時にメッセージを処理するためにメッセージ・フローが使用できるスレッドの数を変更するために、BAR ファイル内でメッセージ・フローの「追加のインスタンス」プロパティーを構成できます。これらのインスタンスは、必要に応じて開始することもできますが、「フローの開始時に追加インスタンスを開始」プロパティーを選択することで、メッセージ・フローの開始時にすべてのインスタンスを一度に開始するよう選択することもできます。

このタスクについて

「追加のインスタンス」プロパティーのデフォルト値は 0 個のスレッドです。「追加のインスタンス」プロパティーの最大値は 256 個のスレッドです。

構成オプションに基づいて WebSphere® Message Broker がメッセージ・フローにスレッドを割り振るとき、以下の条件が適用されます。
  • デフォルトでは、Input ノードごとに 1 つのスレッドが割り振られます。Input ノードは、メイン・メッセージ・フローまたはサブフロー内に定義できます。
  • BAR ファイルに組み込まれるメッセージ・フローの「追加のインスタンス」プロパティーを 0 より大きい値に設定することで (最大 256 個のスレッドまで)、インスタンスまたはスレッドを追加できます。
    注: この値に 256 より大きい数値を設定すると、BAR ファイルはデプロイに失敗します。
  • 複数の Input ノードがある場合、構成する追加インスタンスは、メッセージを受け取る任意の Input ノードが使用できます。 デフォルトのスレッドを前のメッセージの処理で使用中のときに、さらに着信メッセージを処理する必要のある Input ノードがあると、その Input ノードに追加インスタンスが割り振られます。
  • メッセージ・フローの開始時にメッセージを処理するために使用可能なスレッドの数は、デフォルトでは、Input ノードの数と等しくなります。WebSphere Message Broker は必要に応じて追加インスタンスを開始します。
  • 「追加のインスタンス」プロパティーを使用して構成されているインスタンスも含めて、構成されているすべてのスレッドを一度に開始するには、メッセージ・フローに関連付けられた「フローの開始時に追加インスタンスを開始」プロパティーを選択する必要があります。
  • 追加メッセージ・フロー・インスタンスは、フロー・レベルで構成されます。 メッセージ・フローに組み込まれたサブフローの場合、サブフロー単独で追加インスタンスを構成することはできません。この条件は、サブフローがメッセージ・フロー内の開始ノードとして使用される場合、メッセージ・フロー内の中間ノードとして使用される場合、メッセージ・フロー内の最後のノードとして使用される場合のいずれの場合にも適用されます。

手順

BAR ファイル内でメッセージ・フローの「追加のインスタンス」プロパティーを構成するには、以下のステップを実行します。

  1. 「追加のインスタンス」プロパティーを設定するメッセージ・フローとサブフローが組み込まれている BAR ファイルを開きます。 「ブローカー開発」ビューで、BAR ファイルが組み込まれているプロジェクトを特定して、ファイルをダブルクリックして開きます。
  2. BAR ファイルに組み込まれるメッセージ・フローの「追加のインスタンス」プロパティーを 0 より大きい 256 以下の値に設定します。
    以下の図に、メッセージ・フローの構成プロパティーの概要を示します。
    この図は、BAR ファイルの作成時に構成できるメッセージ・フローのプロパティーを示しています。
    注: この値に 256 より大きい数値を設定すると、BAR ファイルはデプロイに失敗します。

タスクの結果

以下の表では、WebSphere Message Broker でメッセージ・フローを実行するとき、メッセージ・フローの設計と構成に基づいて使用可能になるスレッドの数の要約を示します。

表 1. ブローカーでメッセージ・フローを実行したときに使用可能になる並列スレッドのサンプルの要約表
メッセージ・フロー内の Input ノードの数 メッセージ・フローごとのデフォルトのインスタンスまたはスレッドの数 (メッセージ・フロー内の Input ノードごとに 1 つのスレッド) 「追加のインスタンス」プロパティー (メッセージ・フロー・レベルで設定) メッセージを並列で処理できるスレッドの最大数
1 1 0 1
1 1 1 2
1 1 2 3
2 2 0 2
2 2 1 3
2 2 2 4
3 3 2 5
表 2. ブローカーで Input ノードを持つサブフローを含んだメッセージ・フローを実行したときに使用可能になる並列スレッドのサンプルの要約表
メッセージ・フロー内の Input ノードの数 (サブフローに組み込まれているものは除く) メッセージ・フローに組み込まれたサブフロー内にモデル化されている Input ノードの数 メッセージ・フローごとのデフォルトのインスタンスまたはスレッドの数 (メッセージ・フロー内の Input ノードごとに 1 つのスレッド) 「追加のインスタンス」プロパティー (メッセージ・フロー・レベルで設定) メッセージを並列で処理できるスレッドの最大数
0 1 1 0 1
1 1 2 0 2
0 1 1 1 2
1 1 2 1 3
0 1 1 2 3
1 1 2 2 4
0 2 2 0 2
2 2 4 2 6
0 2 2 1 3
0 2 2 2 4
0 3 3 2 5

次のタスク

サブフローが組み込まれたメッセージ・フローの構成に戻ります。