DFDL スキーマ・エディターを使用して、DFDL スキーマ・ファイルを作成、編集、およびテストします。
DFDL スキーマ・エディターは、既存の DFDL スキーマ・ファイルを開くか、ウィザードを使用して DFDL スキーマ・ファイルを作成するときに起動します。
DFDL スキーマ・エディターを使用して、以下のことを行えます。
- DFDL スキーマ・ファイルを編集します。 ウィザードで作成されるスキーマ・ファイルには自動的に内容が取り込まれるので、必要に応じて変更します。
- メッセージ形式を表現するために必要な DFDL スキーマ・オブジェクトと DFDL プロパティーを作成して、空の DFDL スキーマ・ファイルに DFDL スキーマ・オブジェクトを取り込みます。
- サンプル入力データを使用して DFDL スキーマ・ファイルの構文解析をテストし、DFDL パーサーで DFDL スキーマ注釈を使用してどのように入力データが構文解析されるか、ビジュアル表示を確認します。
- DFDL スキーマ・ファイルを使用して、論理インスタンス文書のシリアライズをテストし、DFDL シリアライザーで DFDL スキーマ注釈を使用してどのように出力ストリームがシリアライズされるか、ビジュアル表示を確認します。
DFDL スキーマ・エディターでは、現在のパースペクティブに応じて編成される複数の Eclipse ビューを使用します。 例えば、次の図のようになります。

- 1. 「ナビゲーター」ビュー
- 「ナビゲーター」ビューには、現在のワークスペース内にあるすべてのリソースの階層ビューが表示されます。 プロジェクトのフォルダーを展開することによって、このメッセージ・セット・プロジェクトに含まれている DFDL スキーマ・ファイルなどのリソースを確認することができます。 このビューで DFDL スキーマ・ファイルを選択すると、そのファイルがエディターで開かれて編集できるようになります。
- 2. 「アウトライン」ビュー
- このビューには、現在エディター領域で開いている DFDL スキーマ・ファイルのアウトラインが表示され、その構造エレメントが一覧表示されます。
- 3. エディター
- エディターでは、エレメント、複合タイプ、単純タイプ、グループなどの DFDL スキーマ・オブジェクトを作成することにより、データ形式の論理構造を定義します。 また、エディターを使用して、フォーマット、エスケープ・スキーム、変数などの DFDL 注釈オブジェクトを定義します。
エディターには、開いている DFDL スキーマ・ファイルの DFDL オブジェクトが表示されます。
メイン・ツールバーは、「エディター」領域と「DFDL プロパティー」領域にまたがって表示されます。 このツールバーのボタンを使用して、モデルの構文解析およびシリアライズをテストするため、ならびに論理インスタンスを作成するために表示される内容を制御 (すべてのプロパティーを非表示、拡張プロパティーを表示、クイック・アウトラインを表示、選択した項目のみを表示) します。
メイン・ツールバーの下にあり、「エディター」ビューの左側にあるツールバーを使用して、エレメントを追加、削除、および再配列します。
エディターの上部のタブを使用して、開いている DFDL スキーマ・ファイル間で表示を切り替えます。
- 4. DFDL プロパティー
- 「DFDL プロパティー」領域では、DFDL オブジェクトの DFDL 表現プロパティー、変数、およびテスト条件を編集します。
「DFDL プロパティー」領域には、現在エディターで選択されているオブジェクトの DFDL プロパティーが表示されます。 「DFDL プロパティー」領域には、次の 3 つのタブがあります。
- 「表現プロパティー」。
ヒント: - 「フィルター」を使用して、変更するプロパティーを見つけます。
- プロパティー値を設定解除するには、フィルター・バーの右側のボタンを使用します。 Delete キーを使用した場合、プロパティーは、設定解除されるのではなく、空ストリングに設定されます。
- 「基本の表示」をクリックして、プロパティーをフィルタリングします。
基本プロパティーが表示されていれば、「拡張の表示」をクリックすると、すべてのプロパティーが表示されます。
- エディターで複数のオブジェクトを選択できますが、選択した最初の項目のプロパティーのみが表示されます。
- メイン・エディター・ビューの「サンプル値」列 (またはプロパティーの「サンプル値」テキスト・フィールド) に入力されている値は、対応する XML スキーマ・タイプの字句表記です。 生成される論理インスタンスに表示されるのは、この値です。
これとは異なる XML スキーマ・タイプの字句表記については、XML Schema Part 2: Datatypes Second Edition から入手できます。
- 「変数」。 DFDL 変数は、DFDL の現行の IBM® 実装環境では完全にはサポートされていません。
- 表明および判別. DFDL 表明および判別テストを定義して、構文解析時にデータが適切にフォーマットされるようにし、不確実性ポイントが解決されるようにします。
- 5. 「問題」ビュー
- 変更内容を DFDL スキーマ・ファイルに保存するたびに、その DFDL スキーマ・ファイルが DFDL 仕様に準拠していることを確認するため、内容が妥当性検査されます。 妥当性検査に関連するすべての通知、警告、またはエラー・メッセージは、このビューに表示されます。 問題をダブルクリックすると、エラーが発生しているオブジェクトがエディターに表示されます。
- 6. ヘルプ
- このビューには、フォーカスが置かれている項目に関するヘルプが表示されます。 「ヘルプ」ビューが表示されていない場合は、F1 キーを押してください。
「DFDL テスト」パースペクティブ
「DFDL テスト」パースペクティブには、DFDL スキーマ・ファイルによってデータが正しくモデル化されているかどうかをテストするためのツールが用意されています。 「エディター」領域で
「構文解析モデルのテスト」または
「シリアライズ・モデルのテスト」をクリックすると、パースペクティブに切り替わります。
- 1. エディター
- 前述のものと同様のエディター。
- 2. DFDL テスト - 構文解析
- 「DFDL テスト - 構文解析」ビューでは、DFDL パーサーで DFDL スキーマ・ファイルを使用してどのように入力データが構文解析されるかを確認することができます。 エディター領域で DFDL スキーマ・エレメントを選択すると、関連するデータが「DFDL テスト - 構文解析」ビューで強調表示されます。
- 3. DFDL テスト - シリアライズ
- 「DFDL テスト - シリアライズ」ビューでは、DFDL シリアライザーで DFDL スキーマ・ファイルを使用してどのようにサンプルの論理インスタンス・データがシリアライズされるかを確認することができます。
- 4. DFDL テスト - トレース
- 「DFDL テスト - トレース」ビューを使用して、サンプル・データの構文解析テスト中に発生した DFDL 構文解析エラー、またはサンプル・データのシリアライズ・テスト中に発生したシリアライズ・エラーを確認します。
- 5. DFDL テスト - 論理インスタンス
- 「DFDL テスト - 論理インスタンス」ビューには、DFDL パーサーで DFDL スキーマを使用して入力データが構文解析された結果が表示されます。 結果は、論理ツリー形式 (情報セット ともいう) で表示されます。
ビューに表示されるデータは、「論理インスタンスの作成」ボタンをクリックして生成することもできます。 論理データは、DFDL シリアライザーに対する入力データとして使用することもできます。
このビューには、2 つのタブ (XML ビューとツリー・ビュー) があります。 両方のタブに同じデータが表示されますが、表示形式が異なります。
- 6. ヘルプ
- 前述のものと同様のヘルプ。