WebSphere Message Broker バージョン 8.0.0.5 オペレーティング・システム: AIX、HP-Itanium、Linux、Solaris、Windows、z/OS

製品の最新バージョンについては、IBM Integration Bus バージョン 9.0 をご覧ください。

複数のブローカーのグローバル・キャッシュの構成

XML ポリシー・ファイルを使用して、グローバル・キャッシュのデータを共用するように 1 つ以上のブローカーを構成します。 ポリシー・ファイルを使用して、2 つのカタログ・サーバーをホストするようブローカーを構成することにより、キャッシュの使用可能度を向上させます。

始める前に:

デフォルトのグローバル・キャッシュ・トポロジーについて詳しくは、データ・キャッシュの概要を参照してください。

キャッシュ・ポリシーをポリシー・ファイルの名前とファイル・パスに設定することにより、ブローカーで使用するポリシー・ファイルを指定します。 サンプル・ポリシー・ファイルがインストール・ディレクトリー install_dir/sample/globalcache にあります。 このファイルは、以下の構成をカバーしています。
  • 2 つのカタログ・サーバーをホストする単一のブローカー。一方のカタログ・サーバーが失敗すると、グローバル・キャッシュが他方のカタログ・サーバーに切り替えます。
  • 最初のブローカーによってホストされるカタログ・サーバーを共用する 2 つのブローカー。
  • カタログ・サーバーをそれぞれホストする 2 つのブローカー。一方のカタログ・サーバーが失敗すると、グローバル・キャッシュが他方のブローカーのカタログ・サーバーに切り替えます。

2 つのカタログ・サーバーを含むキャッシュを構成するサンプル・ポリシーが 2 つあります。 この構成は、カタログ・サーバーの一方が停止した場合に、他方のカタログ・サーバーが使用され、キャッシュ・データが失われないことを意味しています。 ただし、カタログ・サーバーが複数存在すると、ブローカーを開始した後、キャッシュが使用可能になるまでの起動時間に影響する可能性があります。複数のカタログ・サーバーがある場合、キャッシュを使用可能にするには、少なくともそのうち 2 つを開始する必要があります。 複数のカタログ・サーバーで複数のブローカーにわたるキャッシュを構成する場合、あるブローカーを他のブローカーよりも先に開始するには、このブローカーが 2 つのカタログ・サーバーをホストするように構成できます。

ブローカー・レベルのプロパティーをポリシー・ファイルに設定すると、ポリシー・ファイルは XML スキーマに対して妥当性検査されます。 XML スキーマ・ファイルのコピーは、install_dir/cachesupport/schema にあります。

元の場所にあるサンプル・ポリシー・ファイルは編集しないでください。最初にそれらを独自のファイル・システムにコピーしてください。 元のサンプル・ポリシー・ファイルは、保守を WebSphere Message Broker に適用するときに置き換えられる可能性があります。

ポリシー・ファイルを使用してキャッシュの特定の役割を特定の 実行グループに固定することはできません。 代わりに、none ポリシーを使用する必要があります。組み込みグローバル・キャッシュを参照してください。

以下の手順では、複数のブローカーのグローバル・キャッシュを構成する方法について説明します。

  1. サンプル・ポリシー・ファイルの 1 つを install_dir/sample/globalcache からファイル・システムの別の場所にコピーします。

    ブローカーが実行されている各コンピューターに同じポリシー・ファイルのコピーを置くことができます。 あるいは、すべてのブローカーがアクセスする共用ファイル・システムにポリシー・ファイルの単一コピーを提供することもできます。

  2. システムのポリシー・ファイルを変更します。このとき、適切なブローカー名、リスナー・ホスト、ブローカーで使用するポート範囲、およびブローカーがホストするカタログ・サーバーの数を指定します。オプションで、組み込みキャッシュ内のすべてのカタログ・サーバーにドメイン・ネームを指定することもできます。ドメイン・ネームを設定しなかった場合は、ブローカーによってドメイン・ネームが作成されます。
    ポリシーが以下の基準を満たしていることを確認してください。
    • 個々のブローカーには 0 個、1 つ、または 2 つのカタログ・サーバーを定義できますが、少なくとも 1 つのカタログ・サーバーをポリシーで定義する必要があります。
    • 2 つのブローカーがホスト名を共用する場合、ブローカーごとに異なるポート範囲を設定する必要があります。
    • 各ブローカーのポート範囲に少なくとも 20 個のポートが含まれていることを確認します。
    • ポリシーに指定するブローカー名とリスナー・ホストは、ブローカーで定義する値と一致している必要があります。
    • ポリシー・ファイルに定義できるドメイン・ネームは 1 つのみです。
    • ドメイン・ネームを指定する場合は、ポリシー・ファイル内でブローカー・エレメントの前に指定する必要があります。
    • ポリシー・ファイルは UTF-8 でエンコードする必要があります。
    • ポリシー・ファイルには有効な XML が含まれている必要があります。 ブローカー・レベルのプロパティーを設定すると、ポリシー・ファイルは XML スキーマに対して妥当性検査されます。 install_dir/cachesupport/schema にあるスキーマ (policy.xsd) のコピーに対してポリシー・ファイルを妥当性検査することもできます。
    XML ポリシー・ファイルを使用する際、ブローカー・レベルの portRange プロパティーは無視されます。 XML ファイルで指定されるポート範囲は、ブローカーで指定されるプロパティーをオーバーライドします。
  3. ポリシー・ファイルを保存します。
  4. キャッシュ・ポリシーにポリシー・ファイルの完全修飾名を設定します。

    指定するパスは、相対パスではなく、絶対パスでなければなりません。 Windows で共用ドライブを使用する場合、共用ドライブには、マップされるドライブ名ではなく、¥¥hostname¥directory パス構文を使用する必要があります。¥¥hostname¥directory パスにアクセスするために使用する WebSphere Message Broker ユーザー ID は、ファイル・システムに対する読み取り権限を持っている必要があり、同じパスワードを使用する必要があります。

    コマンド (コマンドを使用した組み込みグローバル・キャッシュの構成を参照) または WebSphere Message Broker Explorer (WebSphere Message Broker Explorer を使用した組み込みグローバル・キャッシュの構成を参照) を使用することによって、キャッシュ・ポリシーを設定することができます。

  5. 各ブローカーを再始動します。キャッシュが複数のカタログ・サーバー用に構成されている場合、少なくとも 2 つのカタログ・サーバーが開始されることを確認してください。
各ブローカーは、再始動の際、ポリシー・ファイルの値を使用してそのキャッシュ・プロパティーを判別します。 各ブローカーには最大で 4 つのコンテナー・サーバーが含まれます。 コンテナー・サーバーが配置されている場所を見つけるには、以下の例で示されているように、mqsicacheadmin コマンドを使用して showPlacement コマンドを実行します。
mqsicacheadmin brokerName -c showPlacement
mqsicacheadmin コマンドを使用して複数ブローカー・キャッシュのキャッシュ・コンポーネントを表示することもできます。 例えば、listHosts コマンドを使用すると、ホスト名、ホストの数、およびキャッシュのカタログの数が表示されます。
mqsicacheadmin brokerName -c listHosts
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        最終更新: 2015-02-28 17:49:21


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