このシナリオでは、サブフローを使用して統合ソリューション内で共通ロジックを再使用する方法、サブフローの設計と実装に基づいた実行時におけるサブフローの動作、レガシー・サブフローを WebSphere® Message Broker バージョン 8 のサブフローに変換する方法を取り上げます。
新しい統合ソリューション内で共通の機能を再使用する際、作業を開始するユーザーの立場はいろいろと異なる可能性があります。
このシナリオでは、以下の状況をカバーします。
- 統合ソリューションを初めて開発する必要がある WebSphere Message Broker の新規ユーザー。組織内の将来のソリューションで再使用できることが明らかな共通ロジックを設計および実装する方法について学習できます。
- 最近バージョン 8 にマイグレーションした WebSphere Message Broker の既存ユーザー。レガシー・サブフローを再使用する新しい統合ソリューションの開発途中のユーザーを想定しています。
- 将来の統合ソリューションで使用されることになる共通の機能を開発する必要がある WebSphere Message Broker の既存ユーザー。
ユーザーの開始ポイントに関係なく、このシナリオは、WebSphere Message Broker でサブフローを使用する方法をユーザーが理解できるように、以下のサブシナリオに分割されています。
- サブシナリオ 1: .subflow ファイルとしての新規サブフローの作成
- サブシナリオ 2: .msgflow ファイルとしての新規サブフローの作成
- サブシナリオ 3: レガシー・サブフローの変換
.subflow ファイルとしての新規サブフローの作成
これが、サブフローを作成するための推奨される方法です。
- WebSphere Message Broker の新規ユーザー、または新規サブフローを作成する必要がある既存ユーザーである場合。
- ユーザーの企業が、SAP や Siebel などの複数のアプリケーションと、すべてのデータ変換が行われる統合バックボーンとして WebSphere Message
Broker を使用する多数の Web サービスを使用している場合。
- ユーザーの企業に、重要なクライアント情報を処理するすべてのシステムが監査要件を完全に順守しなければならないことを規定した企業要件がある場合。
企業要件を順守するために、任意のメッセージ・フローで使用できる監査サブフローを設計して実装できます。サブフローは、.subflow ファイルまたは .msgflow ファイルとして作成できます。ただし、サブフローは .subflow ファイルとして作成することが推奨されます。サブフローには、他のソリューションで再使用される新規機能を定義します。
.msgflow ファイルとしての新規サブフローの作成
このオプションは、前のリリースとのサブフローの互換性のために維持されています。
- WebSphere Message Broker の既存ユーザーである場合。
- レガシー・サブフローをバージョン 8 にマイグレーションした場合。
- リソース制約のために、サブフローを .subflow ファイルに変換できない場合。
- 既存のサブフローが複数のソリューションで幅広く使用されている場合。
既存のサブフローが組み込まれたサブフローの場合、引き続き .msgflow ファイルとしてサブフローを作成します。それ以外の場合、新規サブフローは .subflow ファイルとして作成します。
レガシー・サブフローの変換
- WebSphere Message Broker の既存ユーザーである場合。
- レガシー・サブフローをバージョン 8 にマイグレーションした場合。
- レガシー・サブフローを .subflow ファイルに変換する必要がある場合。
WebSphere Message Broker で提供される変換機能を使用して、.msgflow ファイルとして作成されたサブフローを .subflow ファイルに変換します。