WebSphere® ESB は国際対応しています。多文化対応機能を備えており、ユーザー・インターフェースや資料は複数の言語に翻訳されています。
多文化対応 とは、WebSphere ESB が、複数の言語および地域の国/地域別情報に対応しているという意味です。 これらの国/地域別情報には、さまざまな書記体系やソート順の使用、日付、時刻、数値、および通貨の各種形式、各種のキーボード・レイアウトなどがあります。
WebSphere ESB は WebSphere Application Server に基づいて構築されているため、国際対応したアプリケーションの開発およびアセンブルについての情報は、WebSphere Application Server インフォメーション・センターで入手できます。 WebSphere Application Server Network Deployment の資料の『WebSphere プログラミング拡張についての学習』を参照してください。
WebSphere ESB は、双方向使用可能化により、双方向言語をサポートします。双方向使用可能化とは、WebSphere ESB とともにバンドルされるコンポーネント (例えば、Common Base Event Browser などの Web ベース・ツール)、またはそれによってサポートされるコンポーネント (例えば、サービス・コンポーネント) の内部で双方向スクリプト・データを正確に表示および処理するためのメカニズムです。
WebSphere ESB では、すべての双方向言語データが、Windows® の標準双方向言語形式である論理順の左から右への形式になるように処理されます。 本製品では、内部コンポーネントに渡されたデータを処理し、データを保管して、この形式でデータを出力します。 WebSphere Adapters やその他のエンタープライズ情報システムでは、WebSphere ESB によって処理されるデータを送信する前に、データをこの形式に変換する必要があります。 WebSphere ESB によって出力されるデータも、論理順の左から右への形式であるため、受信側のアプリケーションは、このデータを外部 EIS が必要とする正しい双方向形式に変換する必要があります。
次の表では、Windows の標準双方向形式に一致していなければならない属性および設定を示します。
文字の位置 | 目的 | 許容値 | デフォルト値 | 意味 |
---|---|---|---|---|
1 | スキーマの配列 | I | I | 暗黙 |
V | 可視 | |||
2 | 方向 | L | L | 左から右 |
R | 右から左 | |||
C | コンテキストの左から右 | |||
D | コンテキストの右から左 | |||
3 | 対称スワッピング | Y | Y | 対称スワッピングがオン |
N | 対称スワッピングがオフ | |||
4 | 成形 | S | N | テキストが成形済み |
N | テキストが未成形 | |||
I | 初期成形 | |||
M | 中間成形 | |||
F | 最終成形 | |||
B | 分離成形 | |||
5 | 数値 | H | N | ヒンディ語 (国別) |
C | コンテキスト | |||
N | 公称 |
双方向言語サポートを実施しない外部コンポーネントからのデータ (双方向データを処理するために使用可能にされていない Web サービスまたはコネクター) の場合、双方向アプリケーション・プログラミング・インターフェース (API) の例 (IBM® Java™ Development Kit (JDK) に基づく) を使用して、データを外部ソースからサポートされる双方向言語形式に変換する API、および、WebSphere ESB から外部 EIS に送信されたデータを特定の EIS によって使用される双方向形式に変換する API を作成できます。
ストリング・オブジェクトを変換する API を作成するには、『ストリング・オブジェクトの双方向言語形式の変換』を参照してください。
データ・オブジェクトを変換する API を作成するには、『データ・オブジェクトの双方向言語形式の変換』を参照してください。
双方向言語について詳しくは、www.ibm.com/developerworks/websphere/library/techarticles/bidi/bidigen.html の IBM developerWorks® にある技術記事を参照してください。