WebSphere Enterprise Service Bus バージョン 6.2.0 オペレーティング・システム: AIX、HP-UX、i5/OS、Linux、Solaris、Windows


Update Installer を使用したフィックスパックおよびリフレッシュ・パックのインストール

IBM® Update Installer for WebSphere® Software を使用して暫定修正、フィックスパック、およびリフレッシュ・パック (メンテナンス・パッケージと総称される) をインストールできます。 Update Installer for WebSphere Software はまた、アップデート・インストーラー・プログラム、UpdateInstaller プログラム、およびアップデート・インストール・ウィザードと呼ばれています。

始める前に

適切な権限を使用して、製品の更新を正常にインストールします。

管理セキュリティーが WebSphere Application Server Network Deployment または WebSphere ESB で有効になっている場合は、ファイルを更新する前に、管理ユーザー ID とパスワードを指定する必要があります。

更新する製品をインストールした際と同じインストーラーの ID で Update Installer プログラムを使用します。 それ以外の ID の場合、ファイル所有権の不一致により root ユーザーによる修正が必要になる場合があります。

重要: Software Development Kit (SDK) に対する更新が含まれるフィックスパックによって、制限されていないポリシー・ファイルが上書きされる可能性があります。フィックスパックを適用する前に、制限されていないポリシー・ファイルをバックアップし、フィックスパックを適用してから、バックアップしたポリシー・ファイルを再び適用してください。

For i5/OS operating system i5/OS® プラットフォームの場合: *ALLOBJ 特殊権限を持つユーザー・プロファイルから、Update Installer プログラムを使用します。

重要:
  • 製品を更新するには、更新する製品を最初にインストールしたユーザー・アカウントを Update Installer のインストールに使用する必要があり、また同じユーザー・アカウントを使用して Update Installer プログラムを開始する必要があります。
    • Update Installer ファイルが配置されたロケーションを別のユーザー・アカウントで使用する場合、そのユーザー・アカウントは、そのロケーションに対する読み取り権限および実行権限を持っている必要があります。 また、このユーザー・アカウントは、logs ディレクトリーとそのサブディレクトリーに対する書き込み権限も持っている必要があります。 Update Installer ファイルのロケーションについては、Update Installer for WebSphere Software のインストールを参照してください。
    • ターゲットの WebSphere Application Server 製品のロケーションを更新するために別のユーザー・アカウントを使用する場合は、そのユーザー・アカウントが、保守パッケージを適用するターゲット・ロケーションに対する全アクセス権限 (読み取り、書き込み、および実行) を持っている必要があります。
  • For AIX operating system AIX® プラットフォームの場合: root 以外のユーザーが Update Installer プログラムを 開始する場合は、そのユーザー・アカウントで slibclean コマンドを実行できる必要があります。 実行できない場合は、Update Installer プログラムを使用するときに、必ず root ユーザーで slibclean コマンドを 実行する必要があります。
  • 保守パッケージをインストールするターゲット・ロケーションにあるどのファイルも、どのユーザーからのプロセスでもロックしていないことを確認します。
Update Installer とは、グラフィカル・ユーザー・インターフェース、またはサイレント・モード (応答ファイルの使用不使用にかかわらず) で稼働する InstallShield MultiPlatform ウィザードです。 サイレント・モードで応答ファイルを省略する場合、 ウィザードは、デフォルトの保守ディレクトリーにダウンロードした最後の保守パッケージをインストールします。Update Installer を使用してインストールする応答ファイルの例について詳しくは、WebSphere Application Server Network Deployment 資料の『install.txt』のトピックを参照してください。
For i5/OS operating system 制約事項: i5/OS プラットフォームの場合: i5/OS 上の Update Installer は、install.txt 応答ファイルを使用する方法でのみ実行できます。
重要: 保守パッケージはプロファイルを更新します。 既存のインストールを更新する前に、構成ファイルをバックアップしてください。 保守パッケージが更新できる各プロファイルの構成をバックアップするには、backupConfig コマンドを使用します。このコマンドの実行について詳しくは、 「管理構成ファイルのバックアップおよび復元」を参照してください。

リフレッシュ・パックの場合は、さまざまな WebSphere ESB データベース・スキーマも更新する必要があります。リフレッシュ・パックをアンインストールする場合、データベースを前のレベルに復元する必要があります。そのため、データベースはバックアップしておく必要もあります。インストールまたはアンインストールの詳しい指示については、フィックスパックまたはリフレッシュ・パックに付属の指示書を参照してください。

このタスクについて

更新 とは、ファイルまたはデータ・セットを現行情報で変更することです。WebSphere ESB がリフレッシュ・パック、暫定修正、またはフィックスパックで更新されると、その旧情報のファイルが新規バージョンと置き換えられます。更新はマイグレーションとは異なります。マイグレーションは、製品の新規バージョン全体をインストールして製品の前バージョンと置き換えることです。 マイグレーションについて詳しくは、『マイグレーション』を参照してください。

重要: このトピックの説明は、一般的な参照用として示しているにすぎません。暫定修正、フィックスパック、リフレッシュ・パックに用意されている説明の方が、このトピックの説明よりも優先されます。必ず、暫定修正、フィックスパック、リフレッシュ・パックに用意されている具体的なインストール手順を実行するようにしてください。
WebSphere ESB Recommended Fixes」のリストで、ソフトウェアが最新のメンテナンス・レベルであることを確認します。 「Recommended Fixes」の Web ページで、インストールするフィックスパックまたはリフレッシュ・パックの readme ファイル (インストールの説明とも言う) を必ずお読みください。
重要: Update Installer の複数のコピーを一度に始動しないでください。Update Installer プログラムの並行インスタンスはサポートされていません。複数の更新を同時に実行すると、インストールの失敗や不完全なインストールなどの、 予測不能の結果を引き起こす可能性があります。
注: このトピックでは、便宜上、特定のディレクトリー・パスは Linux® および UNIX® 形式でのみ示します。これに相当する Windows® パスは、ディレクトリー区切り記号以外は同一です。

次の手順は、保守パッケージのインストール方法を説明します。保守パッケージのロールバック方法の説明については、保守パッケージのアンインストールを参照してください。

暫定修正、フィックスパック、またはリフレッシュ・パックをインストールするには、以下のステップを実行します。

手順
  1. Update Installer for WebSphere Software の最新のバージョンがシステムにインストールされていることを確認します。 暫定修正、フィックスパック、またはリフレッシュ・パックをインストールするには、Update Installer for WebSphere Software がインストールされている必要があります。これは、WebSphere ESB 製品サポートの Web サイトから、またはランチパッドを使用して製品 DVD からダウンロードできます。初回のインストールについて詳しくは、Update Installer for WebSphere Software のインストールを参照してください。Update Installer の新しいバージョンのインストールについて詳しくは、WebSphere Application Server Network Deployment 資料の『 Update Installer for WebSphere Software』の更新を参照してください。
    For Vista operating system 注: Microsoft® Windows Vista オペレーティング・システム上で Update Installer for WebSphere Software を使用する場合:Update Installer for WebSphere Software を Microsoft Windows Vista オペレーティング・システムで使用するには、バージョン 6.1.0.9 以上の Update Installer がシステムにインストールされている必要があります。それより前のバージョンの Update Installer は、Windows Vista オペレーティング・システムではサポートされていません。
  2. 暫定修正、フィックスパック、またはリフレッシュ・パックの現行バージョンを、「WebSphere ESB Recommended Fixes」Web サイトから Update Installer の maintenance ディレクトリーにダウンロードします。 メンテナンス・ディレクトリーは、使用するオペレーティング・システムに応じて、以下のロケーションのいずれかにあります。
    • For AIX operating system AIX プラットフォームの場合: /usr/IBM/WebSphere/UpdateInstaller
    • For i5/OS operating system i5/OS プラットフォームの場合: /QIBM/ProdData/WebSphere/UpdateInstaller/V61/UPDI
    • For HP-UX operating systemFor Linux operating systemFor Solaris operating system HP-UX、Linux、および Solaris プラットフォームの場合: /opt/IBM/WebSphere/UpdateInstaller
    • For Windows operating system Windows プラットフォームの場合: C:¥Program Files¥IBM¥WebSphere¥UpdateInstaller
  3. For Windows operating system Windows プラットフォームの場合:「Windows Services」パネルを使用して、WebSphere ESB プロセスのすべてのサービスを停止します。
  4. Update Installer プログラムが使用されるシステム上で実行されているすべての WebSphere ESB 関連の Java™ プロセスを停止します。
    例えば、Java プロセスには以下のものが含まれます。
    • すべての Java 仮想マシン (JVM)
    • 以下を含む WebSphere ESB プロセス:
      • サーバー・プロセス
      • ノードがデプロイメント・マネージャー・セルに統合される場合、そのノード上のノード・エージェント・プロセス
      • デプロイメント・マネージャー・サーバーの dmgr プロセス
      • For i5/OS operating system i5/OS プラットフォームの場合: WebSphere ESB を実行中のサブシステムを終了させることによって、上記のプロセスを停止することができます。このサブシステムは QWAS61 (デフォルト) または QWBI61 (カスタム) で、ENDSBS コマンドを使用して終了させることができます。
    • IBM HTTP Server プロセス
    • インストールしているプラグインを使用する Web サービス・プロセス
    • ファースト・ステップ・コンソール
    • インストール検証テスト (IVT) プロセス
    • プロファイル管理ツール
    • その他の InstallShield MultiPlatform (ISMP) インストール・プログラム
    • InstallShield MultiPlatform アンインストール・プログラム
    • IBM WebSphere Integration Developer Java プロセス
    • IBM Agent Controller
    • Derby Network Server データベース・サーバー (Derby Network Server を使用するように構成されたデプロイメント・マネージャー・プロファイルを更新している場合)
  5. ディレクトリーを Update Installer ディレクトリーに変更します。 Update Installer ディレクトリーは、使用するオペレーティング・システムに応じて、以下のロケーションのいずれかにあります。
    • For AIX operating system AIX プラットフォームの場合: /usr/IBM/WebSphere/UpdateInstaller
    • For i5/OS operating system i5/OS プラットフォームの場合: /QIBM/ProdData/WebSphere/UpdateInstaller/V61/UPDI
    • For HP-UX operating systemFor Linux operating systemFor Solaris operating system HP-UX、Linux、および Solaris プラットフォームの場合: /opt/IBM/WebSphere/UpdateInstaller
    • For Windows operating system Windows プラットフォームの場合: C:¥Program Files¥IBM¥WebSphere¥UpdateInstaller
  6. update コマンドを使用して、暫定修正、フィックスパック、またはリフレッシュ・パックをインストールします。 更新しようとする各サーバー・ノードに保守パッケージを インストールする前に、デプロイメント・マネージャーのノードに保守パッケージをインストールします。
    • グラフィカル・ユーザー・インターフェースを使用してメンテナンス・パッケージをインストールするには、以下のコマンドのいずれかを入力します。
      • For Linux operating systemFor UNIX operating system Linux および UNIX プラットフォームの場合: メンテナンス・パッケージ・フィールドを最新の日付スタンプおよびタイム・スタンプを持つパッケージの名前で初期化するには、./update.sh を入力します。
      • For Windows operating system Windows プラットフォーム: メンテナンス・パッケージ・フィールドを最新の日付スタンプおよびタイム・スタンプを持つパッケージの名前で初期化する場合、update.bat を入力します。
      • For Vista operating system Vista および Windows 2008 プラットフォーム: メンテナンス・パッケージ・フィールドを最新の日付スタンプおよびタイム・スタンプを持つパッケージの名前で初期化する場合、update.exe を入力します。
      • For Linux operating systemFor UNIX operating system Linux および UNIX プラットフォームの場合: ./update.sh -options "responsefiles/file_name" を 実行すると、グラフィカル・インターフェースのすべての値が、オプション応答ファイルで 指定した値でオーバーライドされます。Update Installer を使用してインストールする応答ファイルの例について詳しくは、WebSphere Application Server Network Deployment 資料の『install.txt』のトピックを参照してください。
      • For Windows operating system Windows プラットフォームの場合: update.bat -options "responsefiles/file_name" を 実行すると、グラフィカル・インターフェースのすべての値が、オプション応答ファイルで 指定した値でオーバーライドされます。Update Installer を使用してインストールする応答ファイルの例について詳しくは、WebSphere Application Server Network Deployment 資料の『install.txt』のトピックを参照してください。
      • For Vista operating system Vista および Windows 2008 プラットフォームの場合: update.exe -options "responsefiles/file_name" を 実行すると、グラフィカル・インターフェースのすべての値が、オプション応答ファイルで 指定した値でオーバーライドされます。Update Installer を使用してインストールする応答ファイルの例について詳しくは、WebSphere Application Server Network Deployment 資料の『install.txt』のトピックを参照してください。
      update コマンドを使用するオプションについて詳しくは、 WebSphere Application Server Network Deployment 資料の『update command』のトピックを参照してください。
      For Vista operating system 注: Microsoft Windows Vista および Windows 2008 オペレーティング・システム上で Update Installer for WebSphere Software を実行する場合: 管理者以外のユーザーが Update Installer を使用して保守を適用する場合、そのユーザーは、WebSphere ESB がインストールされていた場合と同じ状態で、Windows User Account Control (UAC) を使用して保守を適用する必要があります。
      1. WebSphere ESB のインストール時に UAC が 有効になっていた場合は、UAC を有効にした状態で保守を適用します。
      2. WebSphere ESB のインストール中に UAC が無効だった場合、UAC を無効にして保守を適用 します。

      管理者以外のユーザーが、初 期インストールで使用したものと異なる UAC 設定で WebSphere ESB に保守を適用した場合、レジストリーに悪影響が出ます。これにより、Update Installer の宛先パネルに表示されるインストール・ロケーションのリストの信頼性が低くなる場合があります。また、既存のインストール・ ロケーションがドロップダウン・メニューに表示されないことがあります。

      上位の権限 (管理者権限) を必要とするプログラムを Windows Vista または Windows 2008 の各オペレーティング・システムで実行しようとすると、プログラムのパブリッシャーが認識されているかどうかを確認する画面が最初に表示されます。例えば、特定の WebSphere ESB プログラムについて、オペレーティング・システム・ダイアログに「認識できないプログラムがこのコンピュータへのアクセスを要求しています」と表示されます。この場合は、プログラムの詳細を確認し、実行したい WebSphere ESB プログラムに間違いない場合は、 「許可 (Allow)」をクリックして処理を続行します。

    • メンテナンス・パッケージをサイレント・モードを使用してバックグラウンド・プロセスとしてインストールするには、以下のコマンドのいずれかを入力します。
      • For Linux operating systemFor UNIX operating system Linux および UNIX プラットフォーム: グラフィカル・ユーザー・インターフェースを使用せずに、オプション応答ファイル内に指定された値を使用してインストールする場合、./update.sh -silent -options "responsefiles/file_name" を入力します。詳しくは、WebSphere Application Server Network Deployment 資料の『install.txt』のトピックを参照してください。
      • For Windows operating system Windows プラットフォーム: グラフィカル・ユーザー・インターフェースを使用せずに、オプション応答ファイル内に指定された値を使用してインストールする場合、update.bat -silent -options "responsefiles/file_name" を入力します。詳しくは、WebSphere Application Server Network Deployment 資料の『install.txt』のトピックを参照してください。
      • For Vista operating system Vista および Windows 2008 プラットフォーム: グラフィカル・ユーザー・インターフェースを使用せずに、オプション応答ファイル内に指定された値を使用してインストールする場合、update.exe -silent -options "responsefiles/file_name" を入力します。詳しくは、WebSphere Application Server Network Deployment 資料の『install.txt』のトピックを参照してください。
      • For i5/OS operating system i5/OS プラットフォーム: update -options responsefiles/file_name
        重要: i5/OSプラットフォームで update コマンドを使用する場合は、コマンド行に -silent オプションを指定しないでください。 このオプションは、応答ファイル自体に組み込まれています。

    update コマンドについて詳しくは、WebSphere Application Server Network Deployment 資料の『更新コマンド』のトピックを参照してください。

    Update Installer は、install_root/properties/version/nif/backup ディレクトリーにバックアップ・ファイルを作成します。
    注: root 以外のユーザーが所有しているプロファイル用のサービスが含まれた保守パッケージをインストールすると、保守パッケージによって作成されるすべての新規ファイルをインストール・ユーザーが所有します。 root 以外のユーザーが正常にこの製品を開始できるように新規ファイルの所有権を変更できます。 詳しくは、WebSphere Application Server Network Deployment の資料の『インストーラーとして保守をインストールしてファイルに関連したプロファイルのオーナーシップを変更する』を参照してください。

次のタスク

保守パッケージをインストールした後、WebSphere ソフトウェアの使用を継続してください。

重要: 既知の問題については、WebSphere Application Server Network Deployment の資料の『更新コマンドに関する既知の問題および次善策』を参照してください。

task タスク・トピック

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タイム・スタンプ・アイコン 最終更新: 2010/07/05


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