WebSphere Enterprise Service Bus for z/OS バージョン 6.2.0 オペレーティング・システム: z/OS


カスタム JMS データ・バインディングの作成方法の要約

WebSphere® Integration Developer を使用した、カスタム Java™ Message Service (JMS) データ・バインディングの作成方法。

概要

カスタム JMS データ・バインディングの作成には、ライブラリーおよび Java プロジェクトの作成が含まれます。ライブラリーにはマップされるデータを表すビジネス・オブジェクトを保管し、Java プロジェクトにはカスタム JMS データ・バインディング・クラスを保管します。カスタム JMS データ・バインディングを必要とするメディエーション・モジュールを作成する場合、そのモジュールでは、独自のライブラリーを参照し、エクスポートまたはインポート内の独自の JMS クラスを使用する必要があります。

以下のタスクは WebSphere Integration Developer で実行されます。

ライブラリーの作成

  1. ライブラリーを作成します。 ライブラリーには、ビジネス・オブジェクトと関連するインターフェースを保管します。
  2. ライブラリー内に、JMS メッセージからマップされるデータおよび JMS メッセージにマップするデータを表すビジネス・オブジェクトを作成します。
  3. ライブラリー内に、ビジネス・オブジェクトを含む片方向または両方向のインターフェースを作成します。

Java プロジェクトの作成

  1. Java プロジェクトを作成します。 Java プロジェクトには、カスタム JMS データ・バインディング・クラスを保管します。
  2. プロジェクトのプロパティーを開きます。
  3. ナビゲーション・ツリーで、「Java ビルド・パス (Java Build Path)」をクリックします。
  4. 「ライブラリーの追加 (Add library)」 > 「WPS サーバー・ターゲット (WPS Server Target)」 > 「次へ」 > 「WPS サーバー・クラスパスの構成 (Configure wps server classpath)」 > 「終了」をクリックします。
  5. 「OK」をクリックします。

メディエーション・モジュール・プロジェクトの作成

  1. メディエーション・モジュール・プロジェクトを作成します。 メディエーション・モジュール・プロジェクトは、作成したライブラリーを参照する必要があります。
  2. 「メディエーション・モジュール」 > 「次へ」 > 「次へ」 > 「必要なライブラリーの選択 (Click Required Libraries)」 > 「終了」をクリックします。
  3. メディエーション・モジュールで必要とされるエクスポートおよびインポートを定義します。
  4. 該当するインターフェースをエクスポートおよびインポートに関連付けます。

カスタム JMS データ・バインディング・クラスのインプリメント

  1. カスタム JMS データ・バインディング Java プロジェクトで、com.ibm.websphere.sca.jms.data.JMSDataBinding インターフェースをインプリメントするクラスを作成します。
  2. com.ibm.websphere.sca.jms.data.JMSDataBinding インターフェースのメソッドをインプリメントします。
    • read(Message)
      • 着信メッセージを DataObject に変換し、それを内部 DataObject 変数に保管します。
      • DataObject を作成するには、次のメソッドを使用します。DataFactory.INSTANCE.create("http://Namespace","BusinessObjectType")。 ここで、http://Namespace はビジネス・オブジェクトの名前空間で、 BusinessObjectType はビジネス・オブジェクトの複合タイプの名前です。 ビジネス・オブジェクトは、エクスポートが使用するインターフェースをリストした、メディエーション・エクスポート詳細によって判別できます。 インターフェースをオープンして、入力または出力のいずれかのタイプを選択すると、 タイプおよび名前空間が表示されます。
        注: ビジネス・オブジェクトの複合タイプの名前が、プログラム内で WebSphere Integration Developer と同じであることを確認する必要があります。 また、プログラム内で使用される名前空間が、WebSphere Integration Developer によって表示される名前空間と同じであることも確認する必要があります。
    • getDataObject()
      • DataObject を内部変数から戻します。
    • setDataObject(DataObject)
      • DataObject を内部変数に格納し、その値を内部変数に保管します。
    • write(Message)
      • 出力メッセージを、以前に内部変数に設定された値から作成します。
    • getMessageType()
      • com.ibm.websphere.sca.jms.data.JMSDataBinding の静的変数から、サポートされるメッセージのタイプを戻します。 例えば、JMSDataBinding.MAP_MESSAGE などです。

カスタム JMS データ・バインディングとメディエーション・モジュールの関連付け

  1. メディエーション・モジュール・プロジェクトから、該当するエクスポートまたはインポートを右クリックします。
  2. 「バインディングの生成 (Generate Binding)」をクリックします。
  3. 「JMS バインディング (JMS Binding)」をクリックします。
  4. 「Point-to-Point」または「パブリッシュ/サブスクライブ (Publish-Subscribe)」のいずれかをクリックします。
  5. 「ユーザー提供 (User-Supplied)」直列化メソッドをクリックします。これは、データがビジネス・オブジェクトと JMS メッセージの間でどのように直列化されるかを示します。
  6. カスタム JMS データ・バインディング・クラスの完全修飾名を指定します。
  7. 新規作成されたデータ・バインディングの必要な接続の詳細を入力します。

カスタム JMS データ・バインディングを使用したメディエーション・モジュールのデプロイ

  1. プロジェクトを通常どおりにデプロイします。 カスタム JMS データ・バインディングが EAR ファイルに組み込まれます。

reference 参照トピック

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タイム・スタンプ・アイコン 最終更新: 2010/07/05


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