WebSphere® ESB の新バージョンへのマイグレーション・プロセスを開始する前に、ここに示す考慮事項について考慮してください。
WebSphere ESB のバージョン 6.2 がインストールされている場合は、マイグレーションおよび共存に関して以下の規則と制限事項、および考慮事項が適用されます。
共存については、他の WebSphere 製品のインストール済み環境との『共存』を参照してください。
前のレベルの WebSphere ESB は、より高い前提条件レベルでも稼働します。
バージョン 6.1.x およびバージョン 6.0.2.x では、LPA (SBBOLPA) に何らかのコードを配置する必要があります。また、パフォーマンス上の理由から、追加製品コード (SBBOLOAD) を LPA に配置する必要があります。ただし、命名の競合が発生するので、製品コードの複数のバージョンを LPA に同時に配置することはできません。
共存をサポートするには、『リンク・パック域、リンク・リスト、および STEPLIB (Link pack area, link list, and STEPLIB)』を参照して、LPA および STEPLIB のセットアップが正しいことを確認してください。
特に、両方のバージョンのデフォルト・デーモン・ポート定義は、WebSphere ESB バージョン 6.1.x またはバージョン 6.0.2.x と共存するようにインストールする場合は同じになります。
デフォルト・ポート情報については、『デフォルトのポート割り当て』を参照してください。
他の WebSphere 製品の インストール済み環境との『共存』を参照してください。
通常、マイグレーションによるバッチ・ジョブの出力は、トレースを使用可能にしない限り非常に小さなサイズになります。トレース出力サイズは、トレースを使用可能にしたマイグレーションの部分に応じて異なります。最も大きなトレース出力が生成されるのは、マイグレーションの WBIPostUpgrade フェーズです。このフェーズでの標準的なトレース出力は、およそ 30 MB です。
これにより、ご使用のシステムが必要な前提条件をすべて満たし、WebSphere ESB の新規レベルをサポートすることが確認できます。
このような混合リリース環境では、古いリリース・レベルのサーバーで実行可能な操作が制限されます。詳しくは、『アプリケーション・サーバーの作成』を参照してください。また、クラスターおよびクラスター・メンバーの作成でも制限を受ける可能性があります。詳しくは、『Creating application clusters』を参照してください。
バージョン 6.2 では、デプロイメント・マネージャーでバージョン 6.1.x のノードとバージョン 6.0.2.x のノードの両方を管理できます。
マイグレーションしようとするバージョン 6.0.x または 6.1.x 構成で DB2 for zOS ローカル JDBC プロバイダー (RRS) を使用している場合は、バージョン 6.2 にマイグレーションする前かその直後に、DB2 Universal JDBC ドライバー・プロバイダーを使用するように構成を変更する必要があります。 バージョン 6.2 のマイグレーション・ツールでは、このプロバイダーは自動的にマイグレーションされません。
MIGR0442W: Not migrating DB2 for zOS Local JDBC Provider (RRS) jdbc provider. Manually create a DB2 Universal Driver provider as a replacement. See DB2 documentation for further details.
DSRA8213W: JDBC provider, DB2 for zOS Local JDBC Provider (RRS), is no longer supported by WebSphere Application Server. Applications should use DB2 Universal JDBC Driver Provider Type 2.
このタスクを行う場合、バージョン 6.2 のマイグレーション・ツールによって DB2 Universal JDBC ドライバー・プロバイダーへのマイグレーションが処理されるので、必要な事後マイグレーション・アクティビティーはなくなります。
バージョン 6.0.x または 6.1.x 製品のインフォメーション・センターを検索し、 WebSphere ESB for z/OS での DB2 Universal JDBC ドライバー・プロバイダーの構成に関する情報を見つけてください。
このツールは、一度に 1 つのノードで、DB2 for zOS ローカル JDBC プロバイダー (RRS) を DB2 Universal JDBC ドライバー・プロバイダーにマイグレーションする Jython スクリプトです。ツールに付属するホワイト・ペーパーでは、ツールを実行して構成をマイグレーションする前に DB2 Universal JDBC ドライバーをインストールおよび構成する方法について説明しています。ツールおよびホワイト・ペーパーは、製品サポート・サイト http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg27007826 から入手できます。
詳細については、『 DB2 Universal JDBC ドライバーを使用した DB2 for z/OS へのアクセス』を参照してください。
このツールは、一度に 1 つのノードで、DB2 for zOS ローカル JDBC プロバイダー (RRS) を DB2 Universal JDBC ドライバー・プロバイダーにマイグレーションする Jython スクリプトです。ツールに付属するホワイト・ペーパーでは、ツールを実行して構成をマイグレーションする前に DB2 Universal JDBC ドライバーをインストールおよび構成する方法について説明しています。ツールおよびホワイト・ペーパーは、製品サポート・サイト http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg27007826 から入手できます。
『API および仕様マイグレーション』を参照してください。
したがって、既存の構成を別の z/OS LPAR にマイグレーションすることはできません。 また、WebSphere ESB バージョン 6.2 のマイグレーション・ユーティリティーを使用して、z/OS 以外のオペレーティング・システムとの間でマイグレーションを実行することもできません。
カスタマイズ・ダイアログにある製品ファイル・システム・パスのデフォルト値を使用して Network Deployment 環境を構成すると、すべてのノードが製品ファイル・システムのマウント・ポイントを直接に指すことになります。この場合は、稼働中のローリング保守がほとんど不可能になります。1 つのセルをこの方法で構成すると、サービスを製品ファイル・システムに適用するときにすべてのノードが同時に影響を受け、複数のセルをこの方法で構成すると、サービスを製品ファイル・システムに適用するときにすべてのセルが同時に影響を受けます。
各ノードの構成ファイル・システムと、製品ファイル・システムの実際のマウント・ポイントとの間に、いわゆる「中間シンボリック・リンク」を指定してください。この方法については、ホワイト・ペーパー「WebSphere Application Server for z/OS V5 - Planning for Test, Production and Maintenance」で説明されています。
この問題および保守の適用との関連について詳しくは、ホワイト・ペーパー「Washington Systems Center Sample WebSphere for z/OS ND Configuration」を参照してください。 中間シンボリック・リンクを使用するように既存の構成ファイル・システムを更新するためのユーティリティーを入手および使用する方法について詳しくは、『WebSphere for z/OS: Updating an Existing Configuration HFS to Use Intermediate Symbolic Links』の指示を参照してください。
『LTPA (Lightweight Third Party Authentication)』を参照してください。
WebSphere ESB for z/OS ランタイムがアプリケーション・コードの代わりに特定の特権操作を実行するのを許可する「信頼できるアプリケーションの使用可能化 (Enabling Trusted Applications)」オプションは、LocalOS レジストリーまたは SAF 許可を使用するすべての WebSphere ESB for z/OS サーバーで必要です。
そのため管理者およびシステム・セキュリティー管理者は、この機能が使用されているかどうかを判断できます。このインプリメンテーションにより、アプリケーションで使用可能な ID を制限することもできます。
WebSphere ESB の前のバージョンからマイグレーションし、これらの機能を必要とする場合は、必須の SAF プロファイルを作成してください。これらのプロファイルが存在せず、正しくセットアップされていないと、LocalOS ユーザー・レジストリーまたは SAF 許可を使用するセルは、バージョン 6.2 への移行に失敗します。
BBO.TRUSTEDAPPS.cell_shortname.cluster_transition_name
RDEFINE FACILITY BBO.TRUSTEDAPPS.cell_shortname.cluster_transition_name UACC(NONE) PERMIT FACILITY BBO.TRUSTEDAPPS.cell_shortname.cluster_transition_name ID(controller_userid) ACCESS(READ) SETROPTS RACLIST(FACILITY) REFRESH
cluster_name SAF 機能プロファイルは、非クラスター・サーバーではクラスター遷移名によって置き換えられます。セル内のすべてのサーバーで「信頼できるアプリケーションの使用可能化 (Enabling Trusted Applications)」を有効にする場合は、クラスター名をワイルドカード (*) によって置き換えます。
詳しくは、『System Authorization Facility のクラスとプロファイル (System Authorization Facility classes and profiles)』を参照してください。
BBO.SYNCID.cell_shortname.cluster_transition_name次の例には、この操作を完了するために使用する可能性がある RACF コマンドが含まれています。
RDEFINE FACILITY BBO.SYNCID.cell_shortname.cluster_transition_name UACC(NONE) PERMIT FACILITY BBO.SYNCID.cell_shortname.cluster_transition_name ID(controller_userid) ACCESS(CONTROL) SETROPTS RACLIST(FACILITY) REFRESH
クラスター名は、非クラスター・サーバーのクラスター遷移名によって置き換えられます。セル内のすべてのサーバーで「OS スレッドとの同期の許可 (Sync to OS Thread Allowed)」を有効にする場合は、クラスター名をワイルドカード (*) によって置き換えます。
コントローラー・ユーザー ID に BBO.SYNC プロファイルへの READ アクセス権が付与されており、com.ibm.websphere.security.SyncToOSThread 変数が true に設定されている場合、アプリケーションは OS スレッドへの同期を要求する可能性があります。 そのアプリケーションは、新規 ID に BBO.SYNC.servant_user_ID SAF SURROGAT プロファイルへの READ アクセス権が付与されている限り、呼び出し側の ID またはリソースにアクセスするロール関連のユーザー ID を使用します。
コントローラー・ユーザー ID に BBO.SYNC プロファイルへの CONTROL アクセス権が付与されており、com.ibm.websphere.security.SyncToOSThread 変数が true に設定されている場合、アプリケーションは Sync to OS Thread を要求する可能性があります。 そのアプリケーションは、呼び出し側の ID またはリソースにアクセスするロール関連のユーザー ID を使用します。SURROGAT プロファイルは検査されません。
詳しくは、『Application Synch to OS Thread Allowed』を参照してください。
『Java 仮想マシン設定』で説明されているデフォルトの推奨値を使用していることを確認してください。