WebSphere® Integration
Developer でエクスポートまたはインポート・バインディングを構成するときには、構成プロパティーの 1 つとしてバインディングで使用するデータ・フォーマットを指定します。
- エクスポート・バインディングでは、クライアント・アプリケーションが要求を SCA コンポーネントに送信し、応答を SCA コンポーネントから受信しますが、この場合、ネイティブ・データのフォーマットを指示します。システムはこのフォーマットに基づいて、ネイティブ・データからビジネス・オブジェクト (SCA コンポーネントによって使用される) に変換し、逆にビジネス・オブジェクトをネイティブ・データ (クライアント・アプリケーションへの応答) に変換するための適切なデータ・ハンドラーまたはデータ・バインディングを選択します。
- インポート・バインディングでは、SCA コンポーネントが要求をモジュール外部のサービスに送信し、応答をモジュール外部のサービスから受信しますが、この場合、ネイティブ・データのフォーマットを指示します。システムはこのフォーマットに基づいて、ビジネス・オブジェクトからネイティブ・データへ、およびその逆に変換するための適切なデータ・ハンドラーまたはデータ・バインディングを選択します。
WebSphere ESB には事前定義された一連のデータ・フォーマットと、そのフォーマットをサポートする対応データ・ハンドラーまたはデータ・バインディングが提供されています。
また、固有のカスタム・データ・ハンドラーを作成して、そのデータ・ハンドラーのデータ・フォーマットを登録することもできます。詳しくは、WebSphere Integration
Developer インフォメーション・センターのトピック『データ・ハンドラーの開発』を参照してください。
- データ・ハンドラーはプロトコルに中立的で、1 つのフォーマットから別のフォーマットにデータを変換します。WebSphere ESB では、データ・ハンドラーはネイティブ・データ (XML、CSV、および COBOL) からビジネス・オブジェクトへ、およびビジネス・オブジェクトからネイティブ・データへの変換を行うのが標準的です。これらはプロトコルに中立的なため、いろいろなエクスポートおよびインポート・バインディングで同じデータ・ハンドラーを再利用することができます。
例えば、同一の XML データ・ハンドラーを HTTP エクスポートまたはインポート・バインディング、あるいは JMS エクスポートまたはインポート・バインディングで使用できます。
- データ・バインディングもネイティブ・データからビジネス・オブジェクトへの変換 (およびその逆) を行いますが、これらはプロトコルに固有です。例えば、HTTP データ・バインディングは HTTP エクスポートまたは HTTP インポート・バインディングのみで使用できます。
データ・ハンドラーとは異なり、HTTP データ・バインディングは MQ エクスポートまたは MQ インポート・バインディングでは再利用できません。
前に述べたように、必要に応じてカスタム・データ・ハンドラーを作成することができます。
また、カスタム・データ・バインディングを作成することもできますが、カスタム・データ・ハンドラーは複数のバインディングで使用できるため、カスタム・データ・ハンドラーを作成することをお勧めします。