古いバージョンのスタンドアロン・サーバーを新しいバージョンにマイグレーションします。
始める前に
始める前に
- バージョン 6.0.2.x からマイグレーションする場合は、Techdoc WP100771
「Migrating to WebSphere® Application Server for z/OS® Version
6.1」を参照してください。
- ソース・サーバー (マイグレーション元のサーバー) が、WebSphere ESB バージョン 6.0.x または 6.1.x がインストールされた z/OS スタンドアロン・サーバーであることを確認します。
- ターゲット・サーバー (マイグレーション先のサーバー) が、WebSphere ESB バージョン 6.2 がインストールおよび構成された z/OS スタンドアロン・サーバーであることを確認します。
- ターゲット・サーバーが、ソース・サーバーと同じデータベースを使用するように拡張されていることを確認します。
手順
- バージョン 6.0.x または 6.1.x サーバーを停止します。 『スタンドアロン・サーバーの停止』を参照してください。
- WebSphere ESB データベースをバックアップします。 必要に応じて、後からバージョン 6.0.x または 6.1.x のデータをリカバリーすることができます。
- WebSphere Application Server カスタマイズ ISPF (Interactive System Productivity Facility) パネルから
マイグレーション・ジョブを生成します。
- TSO (タイム・シェアリング・オプション) セッションで、以下のコマンドを入力します。
ex 'high_level_qualifier.sbboclib(bbowstrt)'
'appl(bb61) lang(enus)'
ここで、high_level_qualifier は
WebSphere Application Server インストール・ライブラリーの
高位修飾子です。
- 「4 - ノードのマイグレーション (4 - Migrate a Node)」を選択し、次に、
「1 スタンドアロン・アプリケーション・サーバー・ノードのマイグレーション (1 Migrate a stand-alone application server node)」を選択します。 WebSphere Application Server カスタマイズ ISPF パネルで
作業したときに作成した 2 つの PDS (区分データ・セット) データ・セットに、
WebSphere Application Server マイグレーション・ジョブが生成されます。
例:
ZWESB.WAS.V61017.V6T2Z1.MIG.CNTL
ZWESB.WAS.V61017.V6T2Z1.MIG.DATA
ここで、V6T2Z1 は、マイグレーションされるバージョン 6.0.x または 6.1.x の WebSphere ESB サーバーの名前です。
ZWESB.WAS.V61017.V6TxZ1.MIG.CNTL で生成された各ジョブの詳細な説明は、BBOMBINS メンバー内にあります。
- 生成されたジョブをカスタマイズします。 スタンドアロン・サーバーでは、必要なのは次の 3 つのジョブだけです。
- BBOWMG1B
- BBOWMG2B
- BBOWMG3B
- インストール済みの WebSphere ESB JCL PDS(ZWESB.*.*.SBPZJCL) で、次の 3 つのジョブに対応する WebSphere ESB マイグレーション・ジョブのサンプルを 3 つ見つけます。
- BSBWMG1B
- BSBWMG2B
- BSBWMG3B
これらのジョブは WebSphere ESB スクリプト wbimigrt2.sh を
呼び出しますが、このスクリプトは WebSphere Application Server スクリプト bbomigrt2.sh と
非常によく似ています。wbimgrt2.sh スクリプトは、マイグレーション・ユーティリティー WBIPreUpgrade.sh
および WBIPostUpgrade.sh を呼び出します。
- このジョブを、WebSphere Application Server カスタマイズ・パネルで
生成され、現在は BBOWMGxB ジョブにあるパラメーターを利用するように編集します。 例えば、ジョブ BBOWMG3B で生成されたパラメーターが、ジョブ BSBWMG3B に反映されていることを確認します。
注: バージョン 6.0.x または 6.1.x サーバーに XA コネクターがインストールされている場合にのみ、BSBWMG1B と BSBWMG2B を実行する必要があります。実際にマイグレーションを行うのは BSBWMG3B です。
- ソース WebSphere ESB サーバー上のファイルをバックアップします。 マイグレーション・プロセスで、ソース・サーバー上のファイルが自動的にバックアップされるわけではないため、マイグレーションを実行する前にソース・サーバーのファイルをバックアップすることをお勧めします。
- サーバーをマイグレーションします。 マイグレーション・プロセスは、ソース・サーバーのファイル・システムで検出した情報を使用して、一時バックアップ・ディレクトリーにデータを取り込み、次にこの一時バックアップ・ディレクトリーを使用して、ターゲット・サーバーのファイル・システムを更新します。以下の手順を使用して、サーバーをマイグレーションします。
- ステップ 3 で PDS 内に生成されたジョブを実行します。
- バージョン 6.0.x または 6.1.x サーバーに XA コネクターがインストールされていた場合は、
BSBWMG1B ジョブと BSBWMG2B ジョブを実行します。
- BSBWMG3B ジョブを実行します。
- マイグレーションを検証します。 マイグレーション・プロセスが生成する
多数の診断ログ・ファイルを、以下のファイルも含めて、確認する必要があります。
- マイグレーション・ジョブで指定した /tmp/migration/nnnnnn ディレクトリーにある
すべてのログ・ファイル
- 障害が発生した場合には、マイグレーションされたサーバーのログ・ディレクトリー内のログ・ファイルが役立つことがあります。 例: /WebSphere/V61T2Z1/AppServer/profiles/default/logs
重要: これらのファイルのほとんどは ASCII ファイルとして生成されるため、TSO から表示する場合は、
EBCDIC に変換する必要があります。スクリプトの表示、編集、および実行に使用するツールで、スクリプトが EBCDIC 形式であることが必要な場合は、
iconv コマンドを使用して、ファイルを EBCDIC に変換します。例:
iconv -t IBM-1047 -f ISO8859-1 WASPreUpgradeSummary.log >
WASPreUpgradeSummary_EBCDIC.log
- WebSphere ESB データベースをアップグレードします。 いずれかの WebSphere ESB データベースをアップグレードする必要がある場合は、バージョン 6.2 サーバーの WebSphere servername/DeploymentManager/dbscripts ディレクトリーに SQL スクリプトが生成されます (servername は新規 バージョン 6.2 サーバーの名前です)。
この SQL スクリプトは、
データベース固有のディレクトリーに生成されます。WebSphere ESBデータベースをアップグレードするには、以下の手順を実行します。
- データベース固有のディレクトリーで、upgrade で始まり、ソース・サーバーのバージョン番号を含む名前の SQL ファイルがあるかどうかを調べます。 以下の例は、DB2 v8 を使用していたバージョン 6.1.2 の WebSphere ESB スタンドアロン・サーバーからのマイグレーション中に生成された SQL ファイルのリストです。
/WebSphere/V61T2Z1/AppServer/dbscripts/CommonDB/DB2zOSV8/upgradeSchema612_CommonDB.sql
/WebSphere/V61T2Z1/AppServer/dbscripts/CommonDB/DB2zOSV8/upgradeSchema612_DirectDeploy.sql
/WebSphere/V61T2Z1/AppServer/dbscripts/CommonDB/DB2zOSV8/upgradeSchema612_governancerepository.sql
/WebSphere/V61T2Z1/AppServer/dbscripts/CommonDB/DB2zOSV8/upgradeSchema612_Recovery.sql
/WebSphere/V61T2Z1/AppServer/dbscripts/CommonDB/DB2zOSV8/upgradeSchema612_relationshipService.sql
/WebSphere/V61T2Z1/AppServer/dbscripts/BusinessSpace/DB2zOSV8/upgradeSchema612.sql
/WebSphere/V61T2Z1/AppServer/dbscripts/BusinessSpace/DB2zOSV8/upgradeData612.sql
- 作業ディレクトリーにスクリプトをコピーします。 これを行うには、
以下の手順を実行します。
- ファイルのコピーに適切な許可を割り当てます。例:
chmod 755 upgradeSchema602.sql
- 必要に応じてファイル内の値を編集します。必要なら、
ASCII から EBCDIC に変換してください。
- 選択したツールを使用して、データベースに対してカスタマイズ済みのスクリプトを実行します。例えば、DBUtility.sh、SPUFI などです。あるいはバッチ・ジョブで実行します。
- マイグレーションされていないリソース・アダプターがあればすべて上書きコピーします。
J2C リソースによる一部のリソース・アダプター・アーカイブ (RAR) 参照は、マイグレーション・プロセス中は上書きコピーされません。
リソース・アダプターがマイグレーションされなかった場合、それらを手動で WebSphere ESB バージョン 6.2 ターゲット・サーバーのファイル・システムにコピーする必要があります。
例えば、CICS リソース・アダプターを、ソース・サーバー上の WebSphere/V6T2Z1/AppServer/profiles/default/installedConnectors ディレクトリーからターゲット・サーバー上のファイル・システムにコピーするには、次のコマンドを実行します。cp
-r cicseci6021.rar /WebSphere/V61T2Z1/AppServer/profiles/default/installedConnectors/cicseci6021.rar
- 新規 バージョン 6.2 サーバー用の開始済みタスクの JCL メンバーが USER.PROCLIB にあることを確認します。 例えば、開始済みタスク・メンバーを USER.PROCLIB にコピーするには、ZWPS.WAS.V61017.V6T2Z1.MIG.CNTL からジョブ BBOMBCP を実行します。
- サーバーを始動します。
- サーバーのアドレス・スペースの SYSLOG 出力ファイルを調べて、
始動エラーがないかどうかを確認します。
タスクの結果
スタンドアロン・サーバーが
バージョン 6.2 にマイグレーションされます。