トラブルシューティング・セクションの情報を参照して、製品のインストールが正常に行われなかった場合に発生する可能性がある問題を調べ、訂正します。
始める前に
インストーラー・プログラムは、インストール・レコードを多くの方法でログに記録します。
- 標準出力メッセージ
標準出力メッセージは、インストール・スクリプト zSMPInstall.sh の実行時に、サーバーの画面に直接表示されます。
標準出力メッセージは、拡張スクリプト zWESBConfig.sh を実行するときにも表示されます。
コマンド行の末尾でリダイレクト記号 > とファイル名を使用して、これらのメッセージをファイルにリダイレクトすることもできます。例えば、インストール・コマンドの末尾に、>run.log を追加すると、標準出力メッセージは現在の作業ディレクトリーの run.log という名前のファイルにリダイレクトされます。
- ログ・ファイル・メッセージ
インストール・プロセスのログ・ファイル・メッセージは、ランタイム・ディレクトリーの zSMPInstall.log ファイルに書き込まれます。このファイルのデフォルトのロケーションは、/WebSphere/V6R2/AppServer/logs/wbi/zSMPInstall.log です。
構成プロセスのログ・メッセージは、ランタイム・ディレクトリーの zWESBConfig.log ファイルに書き込まれます。このファイルのデフォルトのロケーションは、/WebSphere/V6R2/AppServer/logs/wbi/zWESBConfig.log です。
- トレース・ファイル・メッセージ
インストール・プロセスのトレース・メッセージは、インストール・スクリプト zSMPInstall.sh の実行時に、コマンド行で -trace パラメーターを指定した場合に、ランタイム・ディレクトリーの zSMPInstall.trace ファイルに書き込まれます。このパラメーターを指定しない場合、トレース・メッセージはファイルに書き込まれません。このファイルのデフォルトのロケーションは、/WebSphere/V6R2/AppServer/logs/wbi/zSMPInstall.trace です。
構成プロセスのトレース・メッセージは、ランタイム・ディレクトリーの zWESBConfig.trace ファイルに書き込まれます。このファイルのデフォルトのロケーションは、/WebSphere/V6R2/AppServer/logs/wbi/zWESBConfig.trace です。
WebSphere® Application Server for z/OS® を正常にインストールおよび構成したことを確認します。
WebSphere Application
Server for z/OS のインストールおよび構成で問題が発生した場合は、 WebSphere Application Server for z/OS インフォメーション・
センターのインストール・トラブルシューティング情報を参照してください。
このタスクについて
IBM® サポートから入手可能な既知の問題およびその解決法に関する最新の情報については、
WebSphere Enterprise Service Bus サポート・ページを参照してください。
手順
- 標準出力からメッセージを確認します。 エラー・メッセージが表示されることはないはずです。標準出力メッセージは、インストール・コマンドを実行した画面に表示されるか、またはリダイレクト (">") 記号をコマンド行で使用することにより指定したファイルに表示されます。
インストール・スクリプトに
-install オプションを指定して正常に実行された例は、以下のとおりです。
parsing command arguments...
parsing arguments complete
setting up configuration...
runtimeRootDirName is: /WebSphere/V6R0M0/AppServer
WAS_HOME is: /WebSphere/V6R0M0/AppServer
WBI_HOME is: /WebSphere/V6R0M0/AppServer
set up configuration complete
creating the symbolic links...
invokeSymLink
creation of symbolic links complete
doing post install file updates...
post install updates complete
running Configuration Manager update...
Configuration Manager update complete
augmenting profile(s)...
augmenting profile(s) complete
エラー・メッセージは、インストールが成功しなかったことを示します。
標準出力に表示されるエラーのいくつかは自明であり、簡単に訂正できます。
ログ・ファイルおよびトレース・ファイルが作成された地点までインストールが完了している場合、以降のステップを続けてください。
- ランタイム・ディレクトリーにある zSMPInstall.log (ASCII) ファイルを検討します。 スタンドアロン構成の場合、このファイルの標準の場所は、/WebSphere/V6R1M0/AppServer/logs/wbi/zSMPInstall.log です。 デプロイメント・マネージャー構成の場合、このファイルの標準の場所は、/WebSphere/V6R1M0/DeploymentManager/logs/wbi/zSMPInstall.logです。
エラー・メッセージがある場合は、エラーが発生したときに以下のタスクのうちのいずれが進行中であったかを判別します。
- シンボリック・リンクの作成
- インストール後ファイルの作成
- コードベース許可の更新
- 構成マネージャーの更新
エラー発生時に進行していたタスクを知っておくことは、トレース・ファイル内の情報を評価するのに役立ちます。
- ランタイム・ディレクトリーにある zSMPInstall.trace または zWESBConfig.trace
(ASCII) ファイルを検討します。 スタンドアロン構成の場合、これらのファイルの標準の場所は、/WebSphere/V6R1M0/AppServer/logs/wbi/zSMPInstall.trace または /WebSphere/V6R1M0/AppServer/logs/wbi/zWESBConfig.trace です。デプロイメント・マネージャー構成の場合、このファイルの標準の場所は、/WebSphere/V6R1M0/DeploymentManager/logs/wbi/zSMPInstall.trace または /WebSphere/V6R1M0/DeploymentManager/logs/wbi/zWESBConfig.traceです。
インストールが成功すると、通知メッセージ (例えば、サフィックス CWPIZ0044I が付いたメッセージ) のみがトレース・ファイルにリストされます。
警告メッセージ (サフィックス W が付いたメッセージ) またはエラー・メッセージ (サフィックス E が付いたメッセージ) がトレースにリストされている場合、さらに検討する必要があります。
警告またはエラーが、シンボリック・リンクの作成タスク、インストール後ファイルの作成タスク、またはコードベース許可の更新タスク中に発生した場合は、問題の診断および訂正に役立つ情報がトレース・メッセージに含まれています。
構成マネージャーの更新タスク中に警告またはエラーが発生した場合、次のステップに進みます。
プロファイルの拡張タスク中に警告またはエラーが発生した場合、ステップ 5 に進みます。
- 構成マネージャーの更新タスクのアクションを検討します。 これらのアクションは、ログ・ファイル (ASCII) に書き込むことにより記録されます。ログ・ファイル名は installconfig.log です。
このファイルの標準の場所は、ディレクトリー /WebSphere/V6R1M0/AppServer/logs/wbi/install です。
構成マネージャー・ログを調べて、>SEVERE< または >WARNING< レベルのメッセージを探し、処理中の全体的なエラーを判別します。
インストール・ディレクトリーから実行された各 Ant スクリプトは、それ自体のログ (ASCII) に書き込みを行います。
エラー時に実行されていた Ant ファイルを判別するには、以前の「Buildfile」を探します。
Ant スクリプトを格納するインストール・ディレクトリーのデフォルト名は、/WebSphere/V6R1M0/AppServer/properties/version/install.wbi/config/install です。
作成される ant ログは、製品ログ・ディレクトリーに書き込まれます。
このディレクトリーのデフォルト名は 、/WebSphere/V6R1M0/AppServer/logs/wbi. です。これらのログを確認し、処理中のエラーを判別してください。
問題がなかった場合は、BUILD SUCCESSFUL メッセージがファイルの末尾に表示されます。
- WebSphere Application Server プロファイルの拡張タスクのアクションを検討します。 プロファイルの拡張タスクでは、ログ・ファイル (ASCII) に書き込むことにより、そのアクションを記録します。ログ・ファイルの名前は default_augment.log です。
このファイルの標準的な場所は、ディレクトリー /WebSphere/V6R1M0/AppServer/logs/manageprofiles/default_augment.log です。
プロファイル拡張ログを調べて、>SEVERE< または >WARNING< レベルのメッセージを探し、処理中の全体的なエラーを判別します。
個々の Ant アクション・ログの格納場所は、/WebSphere/V6R1M0/AppServer/profiles/default/logs/manageprofiles/default です。
エラー時に実行されていた Ant ファイルを判別するには、ログで、該当するメッセージの直前の「Buildfile」のインスタンスを
探します。
次のタスク
インストール・エラーの原因となった問題をトラブルシューティングした後、およびインストール・スクリプトを正常に実行した後、以下のステップを実行してください。
- WebSphere Application
Server を始動します。
- 管理コンソールを起動して、製品コンポーネントがインストールされていることを検査します。