WebSphere® Adapter および WebSphere Business Integration Adapter は、いずれもコンポーネントとエンタープライズ情報システムの間の 通信を仲介します。この 2 つのタイプのアダプターはいくつかの点で異なります。それには、統合、JCA の準拠、データ・モデル、接続の管理が含まれます。
WebSphere Adapter および WebSphere Business Integration Adapter 間には、いくつかの差異があります。これらの違いは、アプリケーションの開発中に最も重要になります。 実行中のサーバーにアプリケーションをデプロイする場合、使用するアダプターの性質によって、実行する必要があるステップは異なってきます。
アダプターは、Enterprise Information System (EIS) と WebSphere アプリケーション間の通信メカニズムを提供します。アダプターの操作を説明するために、 図 1 と 図 2 では、2 つのタイプのアダプターについてサーバーと EIS の間の通信の詳細を示しています。
図 1 は、サーバーでサポートされる J2EE コンポーネントと EIS 間の接続を管理する WebSphere Adapter を示しています。WebSphere Adapter はサーバー内にあります。
図 2 は、WebSphere Integration Broker と EIS 間の通信を仲介する WebSphere Business Integration Adapter を示しています。統合ブローカーは、Java™ Message Service (JMS) トランスポート・レイヤーを使用することにより、WebSphere Business Integration Adapter と通信します。
フィーチャー | WebSphere Adapter | WebSphere Business Integration Adapter |
---|---|---|
JCA 準拠 | 完全に JCA に準拠します (バージョン 1.5)。 | JCA に準拠しません。 |
接続マネージャー | ライフサイクル・タスク (開始と停止など) を管理するために、標準の JCA 契約に依存します。 | WebSphere Adapter Framework を利用し、接続を管理します。 |
イベント通知 | EventStore サブクラスを使用して EIS からイベントを取得します。 | pollFor Events メソッドを使用してイベント通知を管理します。 |
要求処理 | クライアントはいくつかの対話契約の 1 つを直接呼び出して、EIS 内のデータを照会または変更します。 | 統合サーバーおよび WebSphere Adapter Framework を利用して、処理要求を開始および支援します。 |
データ・モデル | Enterprise Metadata Discovery (EMD) ユーティリティーを使用して、EIS を構文解析し、Service Data Objects (SDOs) およびその他の役立つ成果物を開発します。 EMD は、WebSphere Adapter のインプリメンテーションの一部です。 | 別個の Object Discovery Agent (ODA) を使用して、EIS をイントロスペクトし、ビジネス・オブジェクト定義スキーマを生成します。 |
統合 | サーバーを実行します。 | サーバー外部にあります。サーバーまたは統合ブローカーは、Java Message Service (JMS) トランスポート・レイヤーを介してアダプターと通信します。 |