HP-UX のカーネル値の一部は、WebSphere® ESB インストールにとって通常は小さすぎます。
選択されたカーネル・パラメーターを、より大きな値に設定する必要があります。
このタスクについて
以下の手順を使用して、
WebSphere ESB で使用できるようにカーネル・パラメーターを設定します。
手順
- ホスト・ワークステーションに root としてログインします (まだログインしていない場合)。
- 物理メモリーを判別します。特定のカーネル・パラメーターを使用可能な物理容量より大きく設定してしまうことを避けるために、マシンのメモリー限度を理解しておくことは重要です。物理メモリーを決定するには、以下のステップを実行します。
- /usr/sbin/sam コマンドを使用して HP-UX System Administration Manager (SAM) ユーティリティーを開始します。
- 「パフォーマンス・モニター (Performance Monitors)」>「システム・プロパティー (System Properties)」>「メモリー (Memory)」を選択します。
- 「物理メモリー (Physical Memory)」の値を控え、「OK」をクリックします。
- SAM ユーティリティーを終了します。
- maxfiles および maxfiles_lim などの特定のパラメーターを 4096 より高い値に設定する必要があります。そのために最初に /usr/conf/master.d/core-hpux ファイルを編集して、SAM ユーティリティーが 2048 より大きい値を設定できるようにする必要があります。以下のテーブルでは、それぞれ 8000 と 8196 を推奨しています。このファイルを編集するには、以下のステップを実行します。
- テキスト・エディターで /usr/conf/master.d/core-hpux ファイルを開きます。
- "*range maxfiles<=2048" という行を "*range maxfiles<=60000" に変更します。
- "*range maxfiles_lim<=2048" という行を "*range maxfiles_lim<=60000" に変更します。
- このファイルを保管し、閉じます。
- SAM ユーティリティーが古い値を /var/sam/boot.config ファイルに保管しています。
新しい値を保存するには、以下のステップを実行して、SAM ユーティリティーで強制的に boot.config ファイルを新規作成する必要があります。
- /var/sam/boot.config ファイルの既存バージョンを、/tmp ディレクトリーなどの別の場所に移動します。
- SAM ユーティリティーを開始します。
- 「カーネル構成 (Kernel Configuration)」>「構成可能パラメーター (Configurable Parameters)」を選択します。「カーネル構成 (Kernel Configuration)」ウィンドウが開き、新しい boot.config ファイルが作成されます。
別の方法として、以下のコマンドを使用して、
boot.config ファイルを再ビルドします。
# /usr/sam/lbin/getkinfo -b
- 以下を実行して、新規のカーネル・パラメーター値を設定します。
- /usr/sbin/sam コマンドを使用して SAM ユーティリティーを開始します。
- SAM ユーティリティーで、「カーネル構成 (Kernel Configuration)」>「構成可能パラメーター (Configurable
Parameters)」を選択します。
- 以下の表のパラメーターごとに、次の手順を実行します。
- 変更するパラメーターを強調表示します。
- 「アクション (Actions)」>「構成可能パラメーターの変更 (Modify Configurable Parameter)」を選択します。
- 「公式/値 (Formula/Value)」フィールドに新規の値を入力します。
- 「OK」を選択します。
WebSphere ESB を実行するための一般的なカーネル設定を、次の表で示されている順に変更します。
パラメーター |
値 |
swchunk |
8192 |
shmseg |
512 |
maxdsiz |
3221225472 |
maxdsiz_64bit |
64424509440 |
maxfiles_lim |
10000 (この値は、maxfiles の前に変更してください) |
maxfiles |
8192 |
semume |
512 |
semmsl |
3072 |
msgssz |
512 (この値は、msgmax の前に変更してください) |
nkthread |
10000 |
max_thread_proc |
4096 |
nproc |
8192 (この値は、maxuprc の前に変更してください) |
maxuprc |
4096 |
nflocks |
11585 |
ninode |
8110 |
msgmap |
13109 |
msgseg |
32767 (この値は、msgmax の前に変更してください) |
msgmnb |
65535 (0x10000) (この値は、msgmax の前に変更してください) |
msgmnb |
131070 (同一のシステムで複数のプロファイルを
実行する場合) |
msgmax |
65535 (0x10000) |
msgmax |
131070 (同一のシステムで複数のプロファイルを
実行する場合) |
msgmni |
4634 |
semmns |
11586 |
semmni |
8192 |
semmnu |
8180 |
shmmax |
185513715302 |
shmmni |
8192 |
STRMSGSZ |
65535 |
dbc_max_pc |
10 |
nstrpty |
60 |
cmc_plat_poll |
15 |
msgtql |
13107 |
WebSphere ESB と IBM® DB2® が同じワークステーション上にあると、カーネル値が表に示した値より大きくなる場合があります。
DB2 Universal Database™ バージョン 8.x の推奨 HP-UX カーネル構成パラメーターについては、DB2 インフォメーション・センター (DB2 インフォメーション・センターにようこそ) を参照してください。
- 「アクション (Actions)」>「新規カーネルの処理 (Process
New Kernel)」を選択します。
- 情報ウィンドウで「はい」を選択して、ワークステーションを再始動する決定を確認します。
スクリーン内の指示に従ってワークステーションを再始動し、新しい設定値を有効にします。
- 表示を HP 以外のワークステーションにリダイレクトする場合は、WebSphere ESB インストール・ウィザードを実行する前に以下のステップを実行します。
- 以下のコマンドを発行して、アプリケーションから使用できるすべての公開ロケールに関する情報を入手します。
# locale -a
- 表示される出力から、システムにあった値を選択し、LANG 環境変数をこの値に設定します。LANG の値を en_US.iso88591 に設定するコマンドの例を以下に示します。
# export LANG=en_US.iso88591