WebSphere Enterprise Service Bus for z/OS バージョン 6.2.0 オペレーティング・システム: z/OS


データベース・ルックアップ・メディエーション・プリミティブ

データベース・ルックアップ・メディエーション・プリミティブを使用して、 データベースの情報でメッセージを変更できます。

概要

データベース・ルックアップ・メディエーション・プリミティブでは、メッセージへの追加を行う、またはメッセージを変更することができます。これは、ユーザー提供データベースの情報を使用して 行われます。

情報の取得元とするデータベース、データベース表、1 次キー列、およびデータベース列を指定することによって、データベース・ルックアップ・メディエーション・プリミティブを構成します。また、データベース・キーとして使用される値が、入力メッセージ内のどこにあるかを指定する必要があります。

データベース・ルックアップ・メディエーション・プリミティブには、1 つの入力端末 (in)、2 つの出力端末 (outkeyNotFound)、および 障害端末 (fail) があります。in 端末はメッセージの受信用に接続され、その他の端末はメッセージの送信用に接続されています。キーがメッセージとデータベースの両方に配置されている場合は、out 端末が使用されます。この場合、データベースから取得した情報は メッセージに保管され、更新済みのメッセージが伝搬されます。 キーがメッセージにはあるがデータベースにはない場合は、keyNotFound 端末が使用されます。この場合、元のメッセージは 変更されないまま伝搬されます。入力メッセージの処理中に例外が発生すると、fail 端末によって元のメッセージが例外情報と共に伝搬されます。

詳細

データベース・キーが指定された場合、データベース・ルックアップ・メディエーション・プリミティブは、データベースから値を検索し、それをエレメントとしてメッセージに格納します。

データベースから取得した情報をメッセージに格納するには、その情報を変換する必要があります。「タイプ」プロパティーを使用して情報のタイプを指定できます。実行時に、データベースから取得した情報をメッセージで想定されているタイプに変換できない場合は、例外が発生します。

メッセージ・エレメントがメッセージ内に既に存在する場合は、古い値が新しい値で上書きされます。

使用法

データベース・ルックアップ・メディエーション・プリミティブを使用して、 メッセージ内の情報を最新にしておくことができます。

また、 データベース・ルックアップ・メディエーション・プリミティブを使用して、メッセージに含まれるキーで メッセージに情報を追加することもできます。例えば、アカウント番号をキーにすることが できます。

データベース・ルックアップ・メディエーション・プリミティブと他の メディエーション・プリミティブを組み合わせると、便利な点があります。例えば、 XSL 変換 (XSLT) メディエーション・プリミティブを使用すると、データベース・ルックアップを呼び出す前または後に データを操作することができます。

プロパティー

データ・ソース
データ・ソースの JNDI 名。
テーブル
データベース表の名前 (スキーマ名を含む)。例えば、myschema.mytable などです。
検索列
データベースの基本キー列の名前。指定した「検索列」には、 固有値が設定されている必要があります。複数列のデータベース・キーはサポートされていません。 また、固有値のエレメント・タイプは、「検索列」を使用してメッセージ内に配置される値の エレメント・タイプと同じでなければなりません。
検索場所
入力メッセージ内でデータベース・キーを検索する場所。これは XPath 1.0 式として指定され、XPath 式から戻される値は、 データベースでキーとして使用されます。
入力の妥当性検査
チェック・ボックスを選択した場合、メディエーションの実行前に入力メッセージの妥当性が検査されます。
情報のコピー元のデータベース列の名前。
タイプ
情報のタイプ。サポートされているタイプは、単純な XML スキーマ・タイプ、または単純な XML スキーマ・タイプを拡張した XML スキーマ・タイプだけです。実行時に、データベースから取得した値は、「タイプ」プロパティーで定義したタイプに変換されます。
Java 基本型またはストリングは、古いメディエーション・フローとの互換性のためだけにサポートされています。
ターゲット・ロケーション
メッセージ内で、データベースから取得した情報が格納される場所。メッセージ・エレメントのロケーションを表す XPath 1.0 式として指定されます。XPath 式は、 メッセージ内の単一のエレメントを指す必要があります。
表 1. データベース・ルックアップ・メディエーション・プリミティブのプロパティー
プロパティー 有効な値 デフォルト
データ・ソース ストリング  
テーブル ストリング  
検索列 ストリング  
検索場所 ストリング  
入力の妥当性検査 ブール値: true または false false
ストリング  
タイプ ストリング: 単純な XML スキーマ・タイプまたは単純な XML スキーマ・タイプを拡張した XML スキーマ・タイプを定義  
ターゲット・ロケーション ストリング: メッセージ・エレメントのロケーションを表す XPath 式  

考慮事項

データベース・ルックアップ・メディエーション・プリミティブを使用する場合は、 以下を考慮する必要があります。

図 1. データベース・ルックアップ・プロパティー
まず、データベース内での開始位置を指定してから、メッセージにコピーする正確な値を指定します。

reference 参照トピック

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タイム・スタンプ・アイコン 最終更新: 2010/07/05


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