ターゲット・インポート・バインディングを使用して、エンドポイントの動的起動を有効に設定することができます。
ターゲット・インポートによる動的起動では、サポートされているインポート・バインディングを使用して起動されたサービスが使用されます。 その際、インポートおよびそのバインディングがモジュール内で使用可能になっている必要があります。メッセージ内の情報に基づいて、このインポート・バインディングが実行時に選択されます。
WebSphere® Integration Developer を使用して、ターゲット・サービスを実行時に動的に選択するメディエーション・モジュールを作成します。各ターゲット・サービスは、それぞれ異なるプロトコル、形式、サービス品質の値を使用している可能性があります。 メディエーション・モジュールの開発時に、それぞれの組み合わせを把握しておく必要があります。 WebSphere Integration Developer は、プロトコル、形式、サービス品質の値の組み合わせごとに、適切に構成されたインポートをメディエーション・モジュールに組み込みます。
例えば、1 つの MQ は 1 つのターゲット・サービスにアクセスして、JMS キューは別のターゲット・サービスにアクセスします。サービス品質については、セキュリティーを使用するインポートと、使用しないインポートを用意します。 宛先のターゲット・サービスは、有効なメタデータに基づいて実行時に動的に選択されます。 WebSphere Integration Developer により、両方のサービスのインポートをメディエーション・モジュールに組み込む必要があります。
WebSphere Integration Developer により、実行時にエンドポイントの URI を動的に取得するためのロジックが、メディエーション・モジュールに組み込まれます。メディエーション・モジュールを通過するメッセージにより、エンドポイントの URI と、関連するターゲット・インポート名が指定されます。 このインポート名により、適切なバインディングが設定されているメディエーション・モジュール内のインポートからターゲット・インポートが識別されます。 このターゲット・インポート名は、エンドポイントに関連するメタデータ、エンドポイントの URI、またはエンドポイントの URI と同じ場所に格納されているメタデータに基づいて識別できる場合もあります (ただし通常は、WebSphere Service Registry and Repository (WSRR) にその情報が直接表示されることはありません)。
起動時には、エンドポイントの URI とターゲット・インポート名が組み込まれているエンドポイント参照 (EPR) が渡されます。ターゲット・インポート名が指定されていて、エンドポイントの URI と指定されたインポート・バインディング間に互換性があれば、指定されたインポートと関連修飾子に基づいてターゲット・サービスが呼び出されます。 エンドポイントの URI とインポート・バインディング間に互換性がない場合は、実行時エラーが発生します。
メディエーション・モジュールに組み込まれている既存のワイヤード・インポートよりも、ターゲット・インポート名のほうが常に優先されます。ターゲットの URI に対して、ワイヤード・インポート・バインディングは互換性があり、ターゲット・インポート・バインディングは互換性がない場合でも、この優先順位は変わりません。