データ・バインディングは、データ・フォーマットを変換するために、エクスポートおよびインポート・バインディングに対して構成されます。 データ・バインディングは、それぞれのプロトコルに固有です。いくつかのデータ・バインディングが製品の一部として提供されていますが、必要に応じて固有のデータ・バインディングを作成することもできます。データ・バインディングをエクスポートまたはインポート・バインディングに関連付けるレベルは 2 つあります。一方のレベルでは、エクスポートまたはインポートのインターフェースにあるすべての操作に関連付けることが可能です。もう一方のレベルでは、要求または応答に対する特定の操作に関連付けることができます。
使用するデータ・バインディングの指定または固有のデータ・バインディングの作成は、WebSphere® Integration Developer を使用して行います。データ・バインディングの作成については、WebSphere Integration Developer インフォメーション・センターの『JMS、MQ JMS、および汎用 JMS データ・バインディングの概要』セクションを参照してください。
また表には、データ・バインディングが実行するタスクの説明も記載されています。
データ・バインディング | ネイティブ・データからビジネス・オブジェクトへ | ビジネス・オブジェクトからネイティブ・データへ |
---|---|---|
直列化 Java™ オブジェクト | Java 直列化オブジェクトをビジネス・オブジェクト (WSDL で入力または出力タイプとしてマップされているビジネス・オブジェクト) に変換します。 | ビジネス・オブジェクトを JMS オブジェクト・メッセージの Java 直列化オブジェクトに直列化します。 |
ラップされたバイト | 着信 JMS バイト・メッセージからバイトを抽出して、これらを JMSBytesBody ビジネス・オブジェクトにラップします。 | JMSBytesBody ビジネス・オブジェクトからバイトを抽出して、これらを発信 JMS バイト・メッセージにラップします。 |
ラップされたマップ項目 | 着信 JMS マップ・メッセージの各項目の名前、値、およびタイプ情報を抽出して、MapEntry ビジネス・オブジェクトのリストを作成します。次に、そのリストを JMSMapBody ビジネス・オブジェクトにラップします。 | JMSMapBody ビジネス・オブジェクトの MapEntry リストから名前、値、およびタイプ情報を抽出して、発信 JMS マップ・メッセージ内に対応する項目を作成します。 |
ラップされたオブジェクト | 着信 JMS オブジェクト・メッセージからオブジェクトを抽出して、これを JMSObjectBody ビジネス・オブジェクトにラップします。 | JMSObjectBody ビジネス・オブジェクトからオブジェクトを抽出して、これを発信 JMS オブジェクト・メッセージにラップします。 |
ラップされたテキスト | 着信 JMS テキスト・メッセージからテキストを抽出して、これを JMSTextBody ビジネス・オブジェクトにラップします。 | JMSTextBody ビジネス・オブジェクトからテキストを抽出して、これを発信 JMS テキスト・メッセージにラップします。 |
次の表は、WebSphere MQ で使用できるデータ・バインディングの一覧と、データ・バインディングが実行するタスクを説明したものです。
データ・バインディング | ネイティブ・データからビジネス・オブジェクトへ | ビジネス・オブジェクトからネイティブ・データへ |
---|---|---|
直列化 Java オブジェクト | 着信メッセージからの Java 直列化オブジェクトをビジネス・オブジェクト (WSDL で入力または出力タイプとしてマップされているビジネス・オブジェクト) に変換します。 | ビジネス・オブジェクトを出力メッセージの Java 直列化オブジェクトに変換します。 |
ラップされたバイト | 構造化されていない MQ バイト・メッセージからバイトを抽出して、これらを JMSTextBody ビジネス・オブジェクトにラップします。 | JMSTextBody ビジネス・オブジェクトからテキストを抽出して、テキストを構造化されていない発信 MQ バイト・メッセージにラップします。 |
ラップされたテキスト | 構造化されていない MQ テキスト・メッセージからテキストを抽出して、これを JMSTextBody ビジネス・オブジェクトにラップします。 | JMSTextBody ビジネス・オブジェクトからテキストを抽出して、これを構造化されていない MQ テキスト・メッセージにラップします。 |
ラップされたストリーム項目 | 着信 JMS ストリーム・メッセージの各項目の名前およびタイプ情報を抽出して、StreamEntry ビジネス・オブジェクトのリストを作成します。次に、そのリストを JMSStreamBody ビジネス・オブジェクトにラップします。 | JMSStreamBody ビジネス・オブジェクトの StreamEntry リストから名前およびタイプ情報を抽出して、発信 JMSStreamMessage 内に対応する項目を作成します。 |
表 2 にリストされたデータ・バインディングの他、WebSphere MQ はヘッダー・データ・バインディングも使用します。 詳しくは、WebSphere Integration Developer インフォメーション・センター を参照してください。
次の表は、HTTP で使用できるデータ・バインディングの一覧と、データ・バインディングが実行するタスクを説明したものです。
データ・バインディング | ネイティブ・データからビジネス・オブジェクトへ | ビジネス・オブジェクトからネイティブ・データへ |
---|---|---|
ラップされたバイト | 着信 HTTP メッセージの本体からバイトを抽出して、これらを HTTPBytes ビジネス・オブジェクトにラップします。 | HTTPBytes ビジネス・オブジェクトからバイトを抽出して、これらを発信 HTTP メッセージの本体に追加します。 |
その他のデータ・フォーマットについては、カスタムのデータ・バインディングとデータ・ハンドラーを使用する必要があります。