インストール・ウィザードを使用した統合インストール・パッケージ (IIP) のインストール
始める前に
インストール・ツールを使用する前に、このトピックを読んで、インストールの準備を行い、インストール・オプションについて理解してください。
また、サポートされるハードウェアとソフトウェアについての Web サイトで、ハードウェア要件とソフトウェア要件を確認してから、作業を開始してください。
インストーラー ID には、非 root ユーザー ID を使用できます。ただし、インストール手順によっては、root ユーザーのインストーラー ID が必要となる場合もあります。すべての組み込みコントリビューションはユーザー・タイプと関係があるため、コントリビューションについて考慮してください。例えば、root ID を使用している場合で、非 root ユーザー・コントリビューション・オプションをコントリビューションに渡す必要がある場合は、-iipUserType=nonroot を使用する必要があります。
このタスクについて
Installation Factory を使用して IIP を作成してから、IIP をインストールします。IIP の作成について詳しくは、統合インストール・パッケージの開発およびインストールを参照してください。IIP をサイレントにインストールするには、IIP のサイレント・インストールを参照してください。
インストール・ウィザードは、IIP の作成中にユーザーが定義した順番で、各コントリビューションをインストールします。IIP インストーラーは前提条件検査を実行しませんが、各コントリビューション・インストーラーは独自の検査を実行し、製品のシステム要件をワークステーションが満たしていない場合は失敗します。
手順
- インストールを計画します。
概要: WebSphere ESB の計画を参照してください。
- インストール用のオペレーティング・プラットフォームを準備します。
IIP に含まれているさまざまな製品のすべてがインストールされるようにオペレーティング・システムを準備しておかないと、コントリビューションが失敗する可能性があります。IIP をインストールする前に、各製品の前提条件を確認してください。アプリケーション・サーバー製品の前提条件について詳しくは、『System Requirements for WebSphere Application Server V6.1』を参照してください。
必要に応じてドライブをマウントします。
- IIP が含まれている CD または DVD をディスク・ドライブに挿入するか、IIP が存在するディレクトリーにアクセスします。IIP がディスクに存在する場合は、インストーラーはメディアにログを書き込むことができないため、
-iipLogFile パラメーターを使用してログの場所をリダイレクトする必要があります。使用可能なインストール・コマンド行パラメーターおよび応答ファイル・パラメーターについては、IIP のサイレント・インストールを参照してください。
必要に応じてドライブをマウントします。
- install コマンドでインストールを直接開始します。
注: 標準のユーザー特権を使用してインストールを起動すると、管理者ユーザーであるかどうかにかかわりなく、続行する前に、管理者特権への昇格を求めるプロンプトが出されます。
以下の方法でインストールを実行することにより、このプロンプトが表示されないようにすることができます。
- install.exe を右クリックします。
- 「管理者として実行 (Run As Administrator)」をクリックします。
非管理者ユーザーの場合は、ユーザー ID およびパスワードのプロンプトが出された場合に、別のステップを実行する必要があります。
- インストーラー・ウィザードが初期化され、「ようこそ」パネルが表示されます。
作成者、組織、バージョン、およびすべての組み込みパッケージについては、「製品情報」をクリックします。「次へ」をクリックします。
- 「インストール選択」パネルが表示されます。
このパネルには、IIP に含まれているすべてのコントリビューション呼び出しとプロパティーが、呼び出される順序でリストされています。各コントリビューションの特定のプロパティーのみを変更できる場合がありますが、これは IIP の作成者が、実行時にユーザーによる変更を許可しているかどうかによって異なります。コントリビューション・テーブルの下の「説明」フィールドは、読み取り専用で、選択するコントリビューションによって内容が変わります。
- インストール名
選択されたパッケージのインストール名を指定します。これは読み取り専用です。
- 状況
行の先頭のチェック・ボックスが選択されているかどうかに基づいて、パッケージがインストール用に選択されているか選択解除されているかを示します。
選択解除されているパッケージは、インストール時に IIP インストール・ウィザードによってスキップされます。
別のパッケージの前提条件となるパッケージを除去すると、次のパッケージをインストールすることができなくなります。例えば、アプリケーション・サーバー・パッケージを選択解除すると、ターゲット・ディレクトリーのワークステーションに既存のアプリケーション・サーバーが存在しない場合は、フィーチャー・パックをインストールすることができません。
このフィールドは、インストール中またはインストール後のパッケージのインストール状況も示します。各インストールの最後に、インストールが成功したかどうかが状況フィールドに表示されます。成功しなかった場合、IIP は、パッケージに指定された終了コードのアクション (自分で指定するか、IIP 作成者が指定する) を実行します。
有効な状況コードは、以下のとおりです。
- 成功
パッケージが正常にインストールされました。
- 障害
パッケージのインストールが失敗しました。
- 部分的な成功
パッケージは正常にインストールされましたが、特定のポストインストール・スクリプトが正常に完了しませんでした。
- ユーザーによって取り消された
パッケージ・インストーラーは、ユーザーによって取り消されました。
- 不明
パッケージ・インストーラーは、不明なエラーのために正常に完了しませんでした。
- インストール・モード
選択したインストール・パッケージをウィザードによって対話式にインストールするのか、指定した応答ファイルを使用してサイレントにインストールするのかを指定します。
- インストール・ディレクトリー
選択したインストール・パッケージのターゲット・インストール・ディレクトリーを指定します。
- 応答ファイルのディレクトリー・パスとファイル名
選択したインストール・パッケージについて応答ファイルのロケーション
を指定します。
選択したパッケージをサイレントにインストールする場合は、応答ファイルを指定する必要があります。
呼び出しを選択して「変更」をクリックし、使用可能なプロパティーを変更します。必要なすべてのオプションを変更したら、「インストール」をクリックしてインストールを開始します。
- インストールが開始されます。パネル下部の「インストール進行状況 (Installation progress)」バーで、各コントリビューションの状況を追跡できます。各インストールの最後に、インストールが成功したかどうかが状況フィールドに表示されます。IIP の全体のインストール状況を示す進行状況表示バーもあります。
コントリビューションのインストールに失敗すると、IIP インストーラーは、コントリビューション呼び出しに指定した (ユーザーまたは IIP 作成者が指定)、終了コードに関連付けられている以下の 3 つのアクションのいずれかを実行します。
表 1. 終了コードのアクションアクション |
説明 |
インストールを停止するのか続行するのかをユーザーに質問する |
IIP インストーラー・ウィザードに制御が戻り、何らかのアクションを実行するようプロンプトが出されます。例えば、インストール対象の残りのコントリビューションの選択を変更したり、インストールを停止したり、現在のパッケージ・インストールを変更することなくインストールを続行することができます。 |
統合インストール・パッケージのインストールを続行する |
終了コードは無視され、IIP インストール・プロセスは、次のインストール・パッケージ呼び出しを続行します。 |
統合インストール・パッケージのインストールを停止する |
パッケージのインストール・プロセスが停止し、制御が IIP インストーラーに戻ります。 |
コントリビューションのインストールが部分的に成功した場合、またはユーザーによって取り消された場合は、制御が IIP インストーラーに戻り、表 1 の終了コードに関連付けられた 3 つのアクションのいずれかが実行されます。デフォルトは、IIP の作成時に指定を変更しない限り、「統合インストール・パッケージのインストールを停止する」です。
インストール中に IIP インストール・ウィザードで「取り消し」をクリックすると、現在のパッケージは完了するまでインストールが続行されますが、残りのコントリビューションはインストールされません。残りのコントリビューションを変更してインストールを続行するか、インストール・ウィザードを終了することができます。
パッケージをインストールする前に「取り消し」をクリックすると、インストーラーは、確認ダイアログ・ウィンドウでプロンプトを出してからウィザードを終了します。
- パッケージのリストの横にある「ログの表示」ボタンをクリックして、選択したパッケージのログを表示します。ログ・ファイルを参照して、任意のテキスト・エディターで
表示することもできます。ログ・ファイルの場所については、製品の資料を調べてください。
インストール状況セクションの横にある
「ログの表示」ボタンをクリックすると、全体の IIP ログ・ファイルを表示できます。以下の場所にあるログ・ファイルを任意のテキスト・エディターで直接開くことによって、ログを表示することもできます。
- 「終了」をクリックして、インストール・ウィザードを終了します。
タスクの結果
統合インストール・パッケージのインストールが完了しました。
次のタスク
注: 組み込まれているコントリビューションのインストールが失敗した場合は、そのコントリビューションの応答ファイル (全体の IIP 応答ファイルとは異なる) を編集する必要があります。
デフォルトで、コントリビューションの応答ファイルは、IIP_home/ResponseFiles にあります。