WebSphere® ESB の以前のバージョンからのマイグレーションは、マイグレーション「ウィザード」(グラフィカル・ユーザー・インターフェース) または一連のコマンドまたはスクリプトを使用して実行できます。
マイグレーション・ウィザード
マイグレーション・ウィザードは、マイグレーション・プロセスの手順を段階的に案内します。特定のフィールドに値を入力したり、ウィザードによって示される選択項目を選択したり、デフォルト値を使用したりするよう求められます。マイグレーション・ウィザードは、
WebSphere ESB の「ファースト・ステップ」パネルから起動できます。また、Windows® システムの場合は
install_root¥bin¥wbi_migration.bat から、UNIX ベース・システムの場合は
install_root/bin/wbi_migration.sh から直接起動することもできます。
注: i5/OS® オペレーティング・システムを使用する場合は、マイグレーション・ウィザードを使用できません。マイグレーション・コマンドを使用する必要があります。
マイグレーション・コマンド
マイグレーション・ウィザードを使用しない方法を選択する場合は、コマンド行から呼び出される一連のスクリプトを使用して、以前のバージョンの
WebSphere ESB からマイグレーションすることができます。次のコマンドは正しい順序で実行する必要があります。
- WBIPreUpgrade - このコマンドを最初に実行します。既存の WebSphere ESB 構成およびアプリケーションがマイグレーション固有のバックアップ・ディレクトリーに保存されます。
- WBIPostUpgrade - このコマンドを 2 番目に実行します。WBIPreUpgrade コマンドによって作成されたマイグレーション固有バックアップ・ディレクトリーの内容を処理し、それを新規の WebSphere ESB 環境にインポートします。
- WBIProfileUpgrade.ant - このスクリプトは、クラスターを含むセルをマイグレーションする場合にのみ、WBIPreUpgrade コマンドと WBIPostUpgrade コマンドを実行した後に手動で実行する必要があります。また、マイグレーションが正常に行われなかったなどの特別な場合にも、このスクリプトを実行する必要が生じます。このスクリプトにより、プロファイルのエンタープライズ・アプリケーションと構成の設定が更新されます。WBIPostUpgrade コマンドはこのスクリプトを呼び出すので、非クラスター化シナリオにおいては、二度目は手動で再実行する必要はありません。
データベース・アップグレード・スクリプト
通常、WebSphere ESB コンポーネントをサポートするデータベースのいずれかで更新が必要な場合には、マイグレーションされたサーバー・プロセスが開始するときに更新が自動的に完了します。ただし、一部の状況ではデータベースを手動でアップグレードする必要があります。
WebSphere ESB で提供されたスクリプトを使用してデータベースを手動で更新する必要があるのは、以下の状況です。
- サーバー・プロセスが十分な許可を持たない場合 (つまり、該当するデータベースに対して十分な許可を持つ正しいユーザー ID を使用して構成されていない)
- デフォルトでないテーブル・スペースを使用した場合
- サーバーが Business Process Choregrapher を実行する場合