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ビジネス・インテグレーション・ソリューションの開発

このセクションでは、ビジネス・インテグレーション・プログラミング・モデルの基礎について説明します。 ここでは、Service Component Architecture (SCA) を紹介し、ビジネス・インテグレーションに関連するパターンについて説明します。

ビジネス・インテグレーションとは、企業がビジネス・プロセスを識別して統合し、最適化することを可能にする 1 つの専門分野です。 その目標は、生産性を向上させ、組織の有効性を最大限にすることです。 企業の吸収合併が進み、ライブラリーのさまざまな情報資産が増えていくにつれ、ビジネス・インテグレーションへの関心が強くなってきています。多くの場合、これらの資産には一貫性がなく、資産間で調整が取れていないことから、「情報の孤島」が次第に増えていきます。

ビジネス・インテグレーションには、ビジネス・プロセス・マネージメント (BPM) およびサービス指向アーキテクチャー (SOA) との強い結び付きがあります。 企業の性質、そしてどの程度の統合が必要かによって、ビジネス・インテグレーションが IT 部門に課す要件は異なります。 数少ない側面に対処すればいいだけのプロジェクトもあれば、これらの要件の多くを包含する大規模なプロジェクトもあります。 例えば、ビジネス・インテグレーション・プロジェクトで最も一般的な側面には以下があります。

ビジネス・インテグレーション実装におけるいくつかの技術的課題は、以下のように要約できます。

以上のように、ビジネス・インテグレーションには SOA にも共通する多くの主題とエレメントがあります。 IBM のビジネス・インテグレーションの構想は、SOA で見られる基本的な概念の多くをベースに構築されています。 この構想による直接の結果として、ビジネス・インテグレーション・ソリューションの実現には、さまざまな製品が必要となる可能性があります。IBM® では、さまざまなステージと操作の側面すべてをサポートするツールとランタイム・プラットフォームを豊富に揃えています。

簡単に言い換えると、IBM のビジネス・インテグレーションの構想によって、企業は SOA IT インフラストラクチャーで実行されるアプリケーションを使用して、ビジネス・プロセスを定義、作成、マージ、統合、そして簡素化できるようになります。 ビジネス・インテグレーションの作業は、まさにロール・ベースです。 マクロ・レベルでは、ビジネス・インテグレーションにはビジネス・プロセス・アプリケーションのモデル化、開発、ガバナンス、管理、およびモニターが必要です。 適切なツールと手順の支援により、企業内外の人と異種のシステムが関係するビジネス・プロセスを自動化することが可能になります。 ビジネス・インテグレーションの主要な側面の 1 つは、効率的でスケーラブルかつ信頼性に優れ、変更に対処できるだけの柔軟性を持つようにビジネス・オペレーションを最適化できるかどうかです。

ビジネス・インテグレーションには開発ツール、ランタイム・サーバー、モニター・ツール、サービス・リポジトリー、ツールキット、およびプロセス・テンプレートが必要になります。 ビジネス・インテグレーションには多くの側面があるため、ソリューションを開発するには複数の開発ツールを使用する必要が出てきます。 これらのツールにより、統合開発者が複雑なビジネス・ソリューションを組み立てることが可能になります。 サーバーは、複雑なアプリケーションを実行するハイパフォーマンス・ビジネス・エンジンまたはサービス・コンテナーです。管理には常に、組織内で誰が何を行っているかを知る必要があります。そこで活躍するのが、モニター・ツールです。 企業がこれらのビジネス・プロセスまたはサービスを作成するときには、サービスのガバナンス、分類、および保管が重要になってきます。 この機能を提供するのが、サービス・リポジトリーです。 既存のシステムに対するコネクターやアダプターなど、ソリューションの特化した部分を作成するために、特定のツールキットが必要になることもよくあります。

ビジネス・インテグレーションがベースとするのは、単一のプロジェクトではありません。 ビジネス・インテグレーションには、ほぼすべての人、そして組織内および組織間のビジネスの側面すべてが関連します。 ビジネス・インテグレーションには、SOA リファレンス・アーキテクチャー内のサービスとエレメントの多くが含まれます。

これらの概念の詳細およびプログラミング例については、以下を参照してください。

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タイムスタンプ・アイコン 最終更新: 2010/07/05


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