WebSphere Enterprise Service Bus バージョン 6.2.0 オペレーティング・システム: AIX、HP-UX、i5/OS、Linux、Solaris、Windows


モニターの対象

WebSphere® ESB でサービス・コンポーネント・イベントをモニターするには、サービス・コンポーネント・イベントが処理中に到達する特定のポイントを選択します。 各サービス・コンポーネントは、それらのイベント・ポイントを定義します。イベント・ポイントは、その所定のポイントでアプリケーションが処理を行ったときに、イベントを「送出」します。サービス・コンポーネント・イベントのパフォーマンス統計もモニターできます。

サービス・コンポーネントで実行するモニターのタイプ (問題判別、パフォーマンス調整、またはプロセス・モニター) に関係なく、これらのコンポーネントの処理中に到達する特定のポイントをモニターします。このポイントのことをイベント・ポイント と呼び、モニターの対象として選択するのはこのポイントです。 各イベント・ポイントには、サービス・コンポーネント・タイプのタグ、オプションのエレメント ・タイプ (サービス・コンポーネント・タイプの特定の機能)、およびイベントの性質 がカプセル化されています。 これらのすべての因子により、モニターによって生成されるイベントのタイプが決定します。

イベント性質は、サービス・コンポーネントの処理中にイベントを生成するために必要な状態について説明します。これらの性質は、モニターの対象として選択したサービス・コンポーネントの論理構造において、本質的に重要なポイントです。 サービス・コンポーネント・イベントの最も一般的な性質は、ENTRY、EXIT、および FAILURE ですが、個々のコンポーネントおよびエレメントに応じて、その他にも多数の性質があります。 その後、指定したサービス・コンポーネントを含むアプリケーションが呼び出されると、特定のイベント性質に対応するポイントをサービス・コンポーネントの処理が通過するたびに、必ずイベントが送出されます。

あるサービス・コンポーネント・タイプのイベントを定義する方法の例として、MAP サービス・コンポーネント・タイプでは、特性が ENTRY、EXIT、および FAILURE であるイベントを直接送出できます。ここには変換と呼ばれるエレメント・タイプも組み込まれており、MAP コンポーネント・タイプ内部で特定の種類の機能が定義されます。 このエレメントは、ENTRY、EXIT、および FAILURE の各特性を持つイベントも送出します。その結果、MAP サービス・コンポーネント・タイプは、指定したエレメントと特性の組み合わせに応じて、最大で 6 つの異なるイベントを送出できます。 すべてのサービス・コンポーネント、そのエレメント、およびそのイベント性質のリストは、イベント・カタログに登録されています。

モニターは、ご使用のアプリケーションの処理の上位に存在する別の階層の機能であるため、サービス・コンポーネントの処理を妨げることはありません。 モニターがサービス・コンポーネントの処理と関係があるのは、指定したイベント・ポイントで活動を検出した場合に限られます。 この状況になると、モニターによってイベントが送出され、実行中のモニターのタイプに基づいて、イベントの送信先と、そのイベントに記録されているデータの内容が決定されます。以下に詳細を説明します。

パフォーマンス・メトリック
パフォーマンス・メトリックを収集するためにサービス・コンポーネントをモニターしている場合は、軽量のイベントが Performance Monitoring Infrastructure に送出されます。 サーバー固有のサーバー・コンポーネント用に生成される 3 種類のパフォーマンス統計の中から、1 つ以上のパフォーマンス統計をモニター対象として選択できます。
  • 各 EXIT イベント性質のカウンター: 成功した計算をカウント。
  • 各 FAILURE イベント性質のカウンター: 失敗した計算をカウント。
  • 対応する ENTRY イベントから EXIT イベントの間で計算された所要処理時間 (同期した計算のみ)。
アプリケーション応答測定 (ARM) の統計を使用することにより、Service Component Architecture (SCA) レベルでアプリケーションのパフォーマンスをモニターすることもできます。 これらの測定結果を利用すると、その他のサービス・コンポーネント・イベントで使用可能な詳細レベルよりも大幅に細かい詳細レベルで、アプリケーションをモニターできます。 これらの統計を使用して、最初のアプリケーション呼び出しからサービス応答まで (それらが SCA を使用する場合)、多数の異なるポイントをモニターできます。
ビジネス・オブジェクトを持つサービス・コンポーネント・イベント
サービス・コンポーネントの指定されたイベント・ポイントでモニターによって送出されるイベントからデータを収集する場合、サーバーがイベントを生成し、そのデータが Common Base Event 形式でエンコードされるように構成します。各サービス・コンポーネント・イベントで取り込むビジネス・オブジェクト・データの詳細レベルを指定できます。 これらのイベントは、ロガーまたは Common Event Infrastructure (CEI) バスに出力できます。CEI バスから、特別に構成された CEI サーバー・データベースに出力が送信されます。

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タイムスタンプ・アイコン 最終更新: 2010/07/05


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