このトピックでは、サービス・コンポーネント・モニターによって生成されたログ・ファイルにある情報を解釈する方法について説明します。ログ・ファイルは、管理コンソールのログ・ビューアーで表示したり、任意の個別のテキスト・ファイル・エディターで表示したりできます。
サービス・コンポーネント・モニターからロガーに発行されたイベントは、Common Base Event 形式でエンコードされます。ログ・ファイルへのパブリッシュ時に、イベントは XML タグ付け形式の単一の長いテキスト行として組み込まれます。これには、以下のような複数のロガー固有のフィールドも含まれます。ログに記録されたイベントの Common Base Event コードの復号について詳しくは、本資料のイベント・カタログのセクションを参照してください。このセクションの内容を参考にして、ログ・ファイルの各エントリーに含まれている他のフィールド、およびロガーを構成したときにログ・ファイル用に選択した形式の構造を理解してください。
基本形式フィールドと拡張形式フィールド
ロギング出力は、ファイルまたはメモリー内循環バッファーに送信することができます。メモリー内循環バッファーに送信したトレース出力を表示するには、まずファイルにダンプする必要があります。出力は、ユーザーの指定に応じて、基本、拡張、またはログ・アナライザーのいずれかの形式でプレーン・テキストとして生成されます。出力の基本形式と拡張形式は、メッセージ・ログで選択可能な基本形式と拡張形式に似ています。基本形式と拡張形式では、同じフィールドやフォーマット手法を多く使用します。これらの形式では、次に示すフィールドを使用できます。
- TimeStamp
- タイム・スタンプは、フォーマットされたときのプロセスのロケールを使用してフォーマットされます。完全修飾された日付 (YYMMDD)、ミリ秒単位精度の 24 時間表記、およびタイム・ゾーンが含まれています。
- ThreadId
- トレース・イベントを発行したスレッドのハッシュ・コードから生成される 8 文字の 16 進値。
- ThreadName
- メッセージまたはトレース・イベントを発行した Java™ イベントの名前。
- ShortName
- トレース・イベントを発行したロギング・コンポーネントの省略名。
通常は、WebSphere® ESB 内部コンポーネントのクラス名ですが、ユーザー・アプリケーションで使用される他の ID になっている場合もあります。
- LongName
- トレース・イベントを発行したロギング・コンポーネントのフルネーム。通常は、WebSphere ESB 内部コンポーネントの完全修飾クラス名ですが、ユーザー・アプリケーションで使用される他の ID になっている場合もあります。
- EventType
- トレース・イベントのタイプを示す 1 文字フィールド。トレース・タイプは小文字です。次の値が使用されます。
- 1
- fine または event タイプのトレース・エントリー
- 2
- finer タイプのトレース・エントリー
- 3
- finest、debug、または dump タイプのトレース・エントリー
- Z
- トレース・タイプが認識されなかったことを示すプレースホルダー
- ClassName
- メッセージまたはトレース・イベントを発行したクラス。
- MethodName
- メッセージまたはトレース・イベントを発行したメソッド。
- Organization
- メッセージまたはトレース・イベントを発行したアプリケーションを所有する組織。
- Product
- メッセージまたはトレース・イベントを発行した製品。
- Component
- メッセージまたはトレース・イベントを発行した製品内のコンポーネント。
基本形式
基本形式で表示されるトレース・イベントでは、次の形式を使用します。
<timestamp><threadId><shortName><eventType>[className][methodName]<textmessage>
[parameter 1]
[parameter 2]
拡張形式
拡張形式で表示されるトレース・イベントでは、次の形式を使用します。
<timestamp><threadId><eventType><UOW><source=longName>[className][methodName]
<Organization><Product><Component>[thread=threadName]
<textMessage>[parameter 1=parameterValue][parameter 2=parameterValue]
ログ・アナライザー形式
ログ・アナライザー形式を指定すると、Log Analyzer ツールを使用してトレース出力を開くことができます。Log Analyzer は、WebSphere Application Server に付属しているアプリケーションです。
この形式では、Log Analyzer のマージ機能を利用できるので、2 つの異なるサーバー・プロセスからのトレースを相関させる場合に便利です。