実稼働環境にデプロイするソリューションについて、明確で分かりやすい問題判別の方法論を確立します。
これは、問題判別方法の文書を維持し、文書化された方法を一貫して実行することを意味します。
操作マニュアルにおいて、ソリューション固有の問題判別方法論を文書化することをお勧めします。この操作マニュアルには、ソリューション固有の問題判別に関係した以下の種類の情報を含めてください。
確立された形式を使用することにより、観察結果を記録する際の一貫性を保つことができます。Excel 形式のスプレッドシートは、一般的な「観察レポート作成ツール」です。
トレースを実装する前に、トレースによって問題が悪化しないことを確認してください。「すべてを有効にする」ことは適切ではありません。トレースの仕様は観察された状況に対して適切なものになっている必要があるので、トレースを有効にする場合は慎重に行ってください。インテリジェント・シチュエーション分析を使用して正しい診断情報を収集します。適切なトレース・レベルを実装する方法が不明確な場合は、IBM® サポートにお問い合わせください。
冗長なガーベッジ・コレクション (GC) データには、特定のアプリケーションでの GC の実行方法に関する詳細が含まれています。この情報は、パフォーマンス問題の分析や、アプリケーションの GC 設定を調整する場合に役立ちます。
ヒープ・ダンプ機能は、Java™ ヒープにあるすべてのオブジェクトのレコードをテキスト・ファイルに出力する IBM JVM の機能です。
各オブジェクトのサイズおよびアドレスが記録されるとともに、そのオブジェクトが参照するすべてのオブジェクトのアドレスが記録されます。この情報により、メモリーの大きな部分を占めているオブジェクトを把握することができます。
javacore ファイルを分析して問題判別を実行することは、IBM Java 仮想マシン (JVM) で発生している可能性があるエラー状態の根本原因を判別するのに効果的です。
作成するソリューション固有の問題判別文書は頻繁に更新される文書 として扱い、機能およびシステム・テストによる観察で新しい手法が見つかるたびに、毎回保守および更新してください。