WebSphere Enterprise Service Bus バージョン 6.2.0 オペレーティング・システム: AIX、HP-UX、i5/OS、Linux、Solaris、Windows


Linux システムでアンインストールに失敗した後の再インストールの準備

WebSphere® ESB のアンインストールに 失敗した場合に Linux® システムをクリーンにする方法について説明します。アンインストール・プログラムを 実行した後に、製品を元のディレクトリーに再インストールする際にこれを妨げる可能性のあるレジストリー項目を、 この手動ステップで除去します。

始める前に

この手順を実行する前に、アンインストール・ウィザードを使用して、あるいはサイレントに WebSphere ESB をアンインストールしたこと、およびその手順が最後まで正常に実行されていないことを確認してください。 この手順が正常に完了している場合は、この作業を行う必要はありません。

本製品を間違いなく削除し、クリーンなシステムが得られるよう、本製品の install_root ディレクトリーを判別してください。

デフォルトのディレクトリー・ロケーションの詳細については、製品、プロファイル、およびツールのデフォルト・インストール・ディレクトリーを参照してください。

インストール・ウィザードおよびプロファイル管理ツールにより、インストール・ルート・ディレクトリーに対して独自のロケーションを指定することができます。 以下のファイルを調べて、実際の場所を決定してください。
  • opt/.ibm/.nif/.nifregistry ファイルは、インストール済みのすべての WebSphere ESB 製品、およびすべての WebSphere Application Server 製品のインストール・ルートを示します。作成された各プロファイルの install_root/logs/manageprofiles/profile_name_create.log ファイルは、invokeWSProfile メソッドがあるスタンザ内のインストール・ロケーションを示します。
製品をアンインストールしても、profile_root/logs ディレクトリーを 含む profile_root ディレクトリーは削除されずに 残ります (profile_root はプロファイルの インストール先)。また、install_root/logs ディレクトリーも 残ります。

このタスクについて

前のインストール済み環境のファイルが残っているときに、本製品を新しいディレクトリーに再インストールすると、共存シナリオにすることができます。ただし、すべてのファイルおよびレジストリー項目を削除すると、WebSphere ESB を完全に削除できます。 クリーン・システムにすると、共存させずに、本製品を元のディレクトリーに再インストールできます。

重要: この手順のステップを通して、WebSphere ESB と WebSphere Application Server または WebSphere Application Server Network Deployment の両方のアンインストールの後に残された成果物の除去を行います。対象となる WebSphere Application Server 製品は、WebSphere ESB のインストール済み環境の基盤となる製品であることが前提となっています。

クリーン・システムを作成するには、以下の手順を実行します。

手順
  1. 製品をインストールしたユーザーと同じユーザー ID でログオンします。
  2. 実行中の Java™ プロセスをすべて停止します。
    稼働中の Java プロセスが WebSphere ESB または WebSphere Application Server 製品と無関係で、それらを停止できない場合は、すべての WebSphere ESB および WebSphere Application Server 製品関連プロセスを停止してください。実行中のすべてのプロセスを判別するには、以下のコマンドを使用します。
    ps -ef | grep java
    kill -9 java_pid_1 java_pid_2...java_pid_n コマンドで、すべての WebSphere ESB および WebSphere Application Server 製品関連プロセスを停止します。
  3. 関連するパッケージを検索します。 以下のコマンドを実行すると、WebSphere ESB および WebSphere Application Server 製品のパッケージが表示されます。
    rpm -qa | grep WS
    WebSphere ESB パッケージのみを検索するようクエリーを絞り込むには、以下のコマンドを入力します。
    rpm -qa | grep WSEAA62 
    例えば、コマンド rpm -qa | grep WSEAA62 を実行した後、以下のようなパッケージを表示することができます。
    WSEAA62LicensingComponent-6.2-0

    WebSphere ESB バージョン 6.2 のパッケージ名の接頭部は WSE、接尾部は 62 です。WebSphere Application Server Network Deployment バージョン 6.1 のパッケージ名の接頭部は WSB または WSP、接尾部は 61 です。アンインストールしなかった WebSphere ESB および WebSphere Application Server 製品のパッケージは除去しないでください。

  4. 削除するパッケージがある場合は、rpm -e packagename を入力して、アンインストールした製品のパッケージをすべて削除します。
    またはパッケージを検索して、リスト内のすべての項目が削除する必要のあるものかどうか検証します。
    rpm -qa | grep WSEAA62
    削除しようとしているパッケージがリストに含まれており、それ以外は含まれていない場合、以下のコマンドを使用して、パッケージをすべて削除します。
    rpm -qa | grep WSEAA62 | xargs rpm -e
    パッケージの依存関係に関わる問題がある場合は、以下のコマンドを使用して、それらのパッケージを削除できます。
    rpm -e packagename --nodeps --justdb

    nodeps オプションを指定すると、依存関係チェックがスキップされます。 justdb オプションを指定すると、パッケージ・データベースだけが更新され、ファイル・システムは更新されません。nodeps オプションだけを使用すると、従属ファイル・システム (ファイルおよびディレクトリー) に何らかの不整合がある場合、パッケージの削除に失敗します。

  5. インストール済み環境のルート・ディレクトリーを削除します。 WebSphere ESB のディレクトリーを削除するには、rm -rf install_root を入力します。 必ず、アンインストールした製品の正しい install_root を指定してください。 例えば、デフォルト・インストール・ディレクトリー /opt/ibm/WebSphere/ESB から WebSphere ESB をアンインストールした場合は、以下のコマンドを実行します。
    rm -rf /opt/ibm/WebSphere/ESB
  6. vpd.properties ファイルを編集して、WebSphere ESB と、WebSphere Application Server または WebSphere Application Server Network Deployment のエントリーを除去します。
    このファイルは、オペレーティング・システムのインストール・ディレクトリー (root ディレクトリーなど) にあります。アンインストールした WebSphere ESB のインストール済み環境のすべての項目を削除します。 各 WebSphere ESB 項目は、WSE という文字で始まり、その後にリリース番号を表す番号が続き、同じ行にアンインストールしたインストール済み環境に対応する install_root パスが続きます。 (ワード・ラップをオフにしたテキスト・エディターでこのファイルを表示すると、各項目は 1 行で表示されます。) 例えば、次のような行が表示されたとします。
    WSEAA62|6|2|0|0|6.2.0.0|2=IBM WebSphere Enterprise Service Bus|
    IBM Enterprise Service Bus|IBM Enterprise Service Bus V6.2|
    IBM|http://www.ibm.com|6.2.0.0|
    C:¥Program Files¥IBM¥WebSphere¥ESB|0|0|1|WSEAA62|6|2|0|0|6.2.0.0|2|0|
    false|"properties/version/_uninst.wbi" "uninstall.jar" "uninstall.dat" "
    "|true|3|WSEAA62|6|2|0|0|6.2.0.0|2
    この行は、ディレクトリー C:¥Program Files¥IBM¥WebSphere¥ESB にインストールされた WebSphere ESB に対応しています。
    注: 本書内では、このテキストは、書式設定のために複数行に表示されていますが、vpd.properties ファイル内では 1 行になっています。

    vpd.properties ファイル内の WebSphere Application Server または WebSphere Application Server Network Deployment の各エントリーの形式はこれと同様です。削除するエントリーの判別に役立つエントリーの情報、および vpd.properties ファイルについて詳しくは、WebSphere Application Server Network Deployment バージョン 6.1 のインフォメーション・センターにある『vpd.properties ファイル』トピックを参照してください。

    vpd.properties ファイルは、InstallShield MultiPlatform (ISMP) プログラムがインストールする他の製品で使用するため、削除したり、名前変更したりしないでください。vpd.properties ファイル内に、アンインストールする WebSphere ESB または WebSphere Application Server 製品のエントリーしか存在しない場合は、このファイルを削除することができます。

  7. /opt/.ibm/.nif/.nifRegistry ファイルを編集します。

    このファイルは、製品のインストールに使用したユーザー ID のホーム・ディレクトリー内にあります。

    /opt/.ibm/.nif/.nifRegistry ファイルには、WebSphere ESB 製品のインストール済み環境ごとに 1 行のエントリーと、WebSphere Application Server 製品のインストール済み環境ごとに 1 つのエントリーがあります。

    フラット・ファイル・エディターを使用して、除去した製品のインストール・ルート・ディレクトリーを示す行を除去します。その他の行はそのままにしておいてください。

  8. installRegistryUtils コマンドを使用して、 インストール済みのすべての WebSphere ESB 製品の インストール・ロケーションを調べ、インストール・レジストリーから 対象の製品を削除します。

タスクの結果

この手順を実行すると、クリーン・システムが得られます。これで、同じディレクトリーに再インストールできます。クリーン・システムには、以前に削除されたインストール済み環境の痕跡は残っていません。

次のタスク

システムをクリーンにした後、ソフトウェアのインストールに進み、インストール手順を選択してください。


task タスク・トピック

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タイム・スタンプ・アイコン 最終更新: 2010/07/05


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