WebSphere® ESB for z/OS® のインストールと構成は、WebSphere Application Server for z/OS のインストールと構成に緊密に統合しており、また依存しています。 したがって、インストールおよび構成は、複数のロールが関わる複数フェーズ・プロセスです。
WebSphere Application Server for z/OS サーバーを作成するため、WebSphere Application Server for z/OS のインストール時に作成されたデフォルト・プロファイルを、WebSphere ESB プロファイルに拡張する必要があります。 このプロセスにより、既存の WebSphere Application Server の機能に WebSphere ESB の機能が追加されます。
z/OS にインストールされる多くの製品とは異なり、WebSphere ESB のインストールと構成には ISPF ダイアログを使用しません。 代わりに 2 つのシェル・スクリプトを実行します。これらのスクリプトでは、製品のインストール・ファイル・システムと構成ファイル・システムの間のシンボリック・リンクの作成などのタスクが実行されます。
WebSphere ESB for z/OS のインストールにおける 2 つの主要なフェーズを以下に示します。
構成ファイル・システムとは、構成されたインストール済み製品に関するカスタマイズされた構成文書と構成ファイルが格納されている書き込み可能なファイル・システムです。 構成ファイル・システムには、アプリケーション・サーバーのルート・ディレクトリー (/AppServer および /DeploymentManager) と、これらのディレクトリーに関連付けられている特定のシンボリック・リンクが含まれています。構成ファイル・システムの各種ノード・タイプに対し、z/OS に専用のカタログ式プロシージャーが必要です。 デフォルトでは、構成ファイル・システムは /WebSphere/V6R2 にマウントされます。
構成ファイル・システムには、WebSphere ESB インストール・ファイル・システム (デフォルトでは /usr/lpp/zWPS/V6R2) へのシンボリック・リンクがあります。シンボリック・リンクは、インストール・ファイル・システムの読み取り専用ファイル (JAR ファイルやシェル・スクリプトなど) を指し示します。
インストールに関与するユーザーであるシステム・プログラマーおよび製品管理者と、インストール・フェーズの関係を次の図に示します。
両方のフェーズ (製品コードの読み込みとインストール・スクリプトの実行) が正常に完了するまでは、製品のインストールは完了しません。
製品のインストールが完了したら、WebSphere 管理者は製品を実際に使用できるように構成できます。
インストール・プロセスの両方のフェーズが完了したら、WebSphere ESB for z/OS を構成できます。データベース・タイプによっては、WebSphere ESB を構成する前に、適切なデータベースとストレージ・グループを作成しておく必要があります。データベースとストレージ・グループの作成方法については、SPUFI、DSNTEP2、または DButility.sh を使用した DB2 データベースおよびストレージ・グループの作成を参照してください。
製品構成スクリプト (zWESBConfig.sh) はコマンド行から実行します。
さまざまな構成オプションがあります。z/OS ではこれらの構成オプションは、WebSphere ESB for z/OS 構成スクリプトが応答ファイルを使用すると有効になります。応答ファイルの内容は、WebSphere Application Server for z/OS プロファイルを WebSphere ESB for z/OS 構成データで拡張するときに使用されます。