オーケストレーションの検査

プロジェクトを統合アプライアンスにデプロイする前にプロジェクト内でオーケストレーションをテストして問題を解決できるように、Studio では Cast Iron® オペレーティング・システム (CIOS) ランタイムをシミュレートすることができます。

始める前に

テストの実行を開始する前に、プロジェクト内で単一のオーケストレーションまたはすべてのオーケストレーションを 開始できます。 その際、Studio はオーケストレーションごとに 1 つのオーケストレーション・ジョブを実行します。 オーケストレーションの開始や停止、およびオーケストレーション・モニター・ログの表示は、Studio ツールバーまたは「検査」タブから行うことができます。

オーケストレーションが無効な場合、メッセージ・ダイアログに、 考えられる解決策が表示されます。 ワークスペースにおいて、Studio は、データを処理しているオーケストレーション内の各アクティビティーを強調表示します。 Studio がオーケストレーションを実行すると、「検査」タブに、アクティビティー名、処理状況、変数/パラメーター名、変数/パラメーター・データなど、オーケストレーション・ジョブの詳細がツリー表示で示されます。 エラーが発生すると、Studio はエラー発生ノードを強調表示します。 そのノードをクリックすると、エラーのある場所にリンクします。 そこで、オーケストレーションの別のインスタンスを実行する前に問題を解決できます。

ツリー表示でノードをクリックすると、Studio は、そのノードに対応するチェックリスト・タスクを 「プロパティー・ペイン (Properties Pane)」に表示します。 例えば、アクティビティー・ノードをクリックすると、そのアクティビティーの「構成」パネルが「プロパティー・ペイン」に表示されます。 「出力のマップ」ノードをクリックすると、「出力のマップ」パネルが「プロパティー・ペイン」に表示されます。 マッピング変数またはマッピング・パラメーターをクリックすると、「検査」タブの 「変数/パラメーター・メッセージ・データ (Variable/Parameter Message Data)」セクションにデータが表示されます。

Studio が実行するオーケストレーション・ジョブはオーケストレーションごとに 1 つのみですが、同じオーケストレーションを複数回開始できます。 「検査」タブに、同じオーケストレーションを別個のインスタンスで実行したときの実行ごとの結果が表示されます。 例えば、「インスタンス #1」、「インスタンス #2」のように表示されます。 同じオーケストレーションの別のインスタンスを実行するには、その前に現行オーケストレーション・ジョブが完了していなければなりません。

注: Studio はランタイム・テストの結果を保持しません。 オーケストレーション・タブを閉じると、オーケストレーションのランタイム結果は失われます。

このタスクについて

オーケストレーションのアクティビティーによっては、Studio はオーケストレーション・ジョブを実行するために入力をさらに 要求する場合があります。 例えば、データベース・アクティビティーを含むオーケストレーションでは、Studio でオーケストレーションを実行する前に データベース資産を生成する必要があります。 これは、統合アプライアンスでオーケストレーションを実行する前に WMC で行わなければならない作業と同じです。 オーケストレーション内のアクティビティーで Secure Sockets Layer (SSL) を使用する場合は、オーケストレーションを検査する前に、SSL に関連する概念を理解し、証明書をインポートする必要が生じることがあります。 詳しくは、『Studio での SSL の使用』を参照してください。

オーケストレーションに「HTTP 要求の受信 (HTTP Receive Request)」アクティビティーが含まれている場合、指定の URL にメッセージを送信する必要があります。 「HTTP Post ユーティリティー」を使用して、メッセージを送信します。 オーケストレーションに「FTP ポーリング」アクティビティーが含まれている場合、オーケストレーションを実行するには、Studio から出されるプロンプトに従って、指定の場所にファイルを配置しておく必要があります。

検査」タブを使用すれば統合アプライアンスでのランタイムをシミュレートできるため、統合アプライアンスにデプロイする前に、Studio で Kerberos プロトコル設定を指定して、その設定をテストすることも可能です。 このような設定を Studio に指定しても、統合アプライアンスでのランタイムは影響を受けません。 統合アプライアンスに通信相手のサーバーを認証させるには、Kerberos プロトコル設定を WMC で指定する必要があります。 統合アプライアンスに対して Kerberos プロトコル設定を指定する方法について詳しくは、WMC のオンライン・ヘルプを参照してください。

手順

Studio で Kerberos プロトコル設定を指定するには、以下のようにします。

  1. Studio で「編集」 > 「設定...」を選択します。 設定」ダイアログが表示されます。
  2. ナビゲーション・ペインで「SSL」 > 「Kerberos」を選択します。
  3. Kerberos サーバー名を指定します。
  4. Kerberos レルムを指定します。
  5. OK」をクリックします。

これで、Studio 内で Kerberos プロトコルを使用してオーケストレーションをテストできます。

表 1. 「検査」タブ・ツールバーのナビゲート
アイコン 説明

開かれたオーケストレーションを開始します。 Studio でオーケストレーション・ジョブを実行するには、オーケストレーションを有効にしておく必要があります。

まだ実行されていないプロジェクト内の有効なオーケストレーションをすべて開始します。 このアイコンをクリックしたときにすでに実行されているオーケストレーションについては、Studio はそのオーケストレーションを再実行しません。

実行中のオーケストレーション・ジョブを直ちに停止します。 Studio では、オーケストレーション・ジョブを停止前に完了させることはできません。

実行中のすべてのオーケストレーション・ジョブを直ちに停止します。 Studio では、オーケストレーション・ジョブを停止前に完了させることはできません。

表形式またはテキスト形式でオーケストレーション・モニター・データを表示します。 ログ・ビューアーについて詳しくは、 『ログ・ビューアーの使用』を 参照してください。

ワークスペース」で、オーケストレーション・ジョブの実行パスにあるアクティビティーを強調表示します。 これにより、Studio がオーケストレーション・ジョブを完了するために使用したロジックをたどることができます。 入力およびオーケストレーション・ロジックによって、インスタンスごとにパスが異なる可能性があります。 このアイコンをクリックするたびに、パスを強調表示する処理と、実行パスを強調表示しない処理が切り替わります。

選択されたインスタンスからの結果を「入力のマップ」および「出力のマップ」に割り当てます。 これにより、「プロパティー・ペイン」からテストを実行したときに、Studio が、実行されたオーケストレーション・ジョブの結果を入力および出力に取り込むようになります。

選択された 1 つ以上のインスタンスをオーケストレーション詳細ツリーから削除します。 複数のインスタンスを削除するには、Shift キーまたは Ctrl キーを押しながら、 削除するインスタンスを選択し、このアイコンをクリックします。

オーケストレーション詳細ツリーで選択されたノードの下にあるすべてのノードを展開します。

オーケストレーション詳細ツリーで選択されたノードの下にあるすべてのノードを省略します。

オーケストレーション詳細ツリーで選択されたノードの下にある単一ノードを展開します。

オーケストレーション詳細ツリーで選択されたノードの下にある単一ノードを省略します。