コマンド・ライン・インターフェースのモード

統合アプライアンスのモードによって、使用できるコマンド・ライン・インターフェース (CLI) コマンドのタイプが異なります。

統合アプライアンスは、以下のいずれかのモードで動作します。
アクティブ
高可用性 (HA) ペアを構成する統合アプライアンスのうち、アクティブにデータを処理している統合アプライアンスがアクティブ・モードです。このモードではすべての CLI コマンドを実行できます。アクティブ統合アプライアンスは、以下のいずれかの状態で動作します。
  • アクティブ 1 - アクティブ統合アプライアンスが HA ピアと通信していない状態です。ピア統合アプライアンスがリブート中であるか、R1 ケーブルおよび R2 ケーブルが切断されている場合に、この状況になる可能性があります。
  • アクティブ 2 - アクティブ統合アプライアンスが HA ピアと通信している状態です。
アイドル
統合アプライアンスがアイドル・モードになるのは、ユーザー処置を必要とするエラーが発生した場合です。この状況は、アクティブでない統合アプライアンスが、アクティブ・モードにもスタンバイ・モードにもなれない状態を示しています。アイドル・モードになるのは、HA ペアを構成する統合アプライアンスだけです。このモードでは、diagnethanetspect、および system の各コマンドを使用できます。
スタンドアロン
すべてのメッセージを処理する単一の統合アプライアンスです。スタンドアロン統合アプライアンスが HA ペアを構成することはできません。このモードでは、HA ペアに関するコマンドを除くすべてのコマンドを実行できます。
スタンバイ
HA ペアを構成する統合アプライアンスのうち、アクティブ統合アプライアンスの処理をモニターする統合アプライアンスがスタンバイ・モードで稼働します。スタンバイ・モードで稼働する統合アプライアンスは、アクティブ・モードで稼働する統合アプライアンスと同期化され、アクティブ統合アプライアンスが停止した場合に処理をテークオーバーできるように待機します。このモードでは、ha および system の各コマンドを実行できます。
不明
HA ペアで、アクティブ統合アプライアンスがスタンバイ統合アプライアンスの状況を認知していない状態を示します。

一般的な HA ペアのモードの組み合わせ

HA ペアの操作時によく見られるモードの組み合わせは以下のとおりです。
  • アクティブ 2スタンバイ - アクティブ・マシンがピアと通信し、ピアもアクティブ・マシンと通信しています。ペアで高可用性が実現されるのは、スタンバイ・ピアがアクティブ・ピアからすべてのデータを同期化した後だけです。
  • アクティブ 2アイドル - アクティブ・マシンが (通常はユーザーが ha disconnect コマンドを実行したことによって) ピア・マシンから切断された状態を示します。HA ペアを復元するには、ha connect コマンドを実行します。
  • アクティブ 1不明 - アクティブ・マシンが (通常はピアがリブート中であるか、パワーダウンされているか、ケーブルが切断されていることによって) ピア・マシンと通信していない状態を示します。