「FTP ファイル名の変更 (FTP Rename File)」アクティビティー

FTP ファイル名の変更 (FTP Rename File)」アクティビティーは、実行時にファイル名を変更したり、ファイルを別のディレクトリーに移動したりする場合に使用します。

該当する以下の場合には、「FTP ファイル名の変更 (FTP Rename File)」アクティビティーで名前を変更するディレクトリーが表示されます。
  • ファイルを新規ディレクトリーに移動して名前を変更する場合。 例えば、 BidAcmeInc.xml という名前のファイルを input ディレクトリーから process ディレクトリーに移動すると、 NewBidAcmeInc.xml という名前に変更します。
  • ファイルを新規ディレクトリーに移動するが、既存のファイル名を保持する場合。 例えば、BidAcmeInc.xml という名前のファイルを input ディレクトリーから process ディレクトリーに移動します。
  • ファイル名を変更して、そのファイルを元のディレクトリーに保持する場合。 例えば、 BidAcmeInc.xml という名前のファイルを input ディレクトリーで NewBidAcmeInc.xml という名前に変更します。
「FTP ファイル名の変更 (FTP Rename File)」アクティビティーを使用するプロジェクトの例については、 ディレクトリー・リストの解析の例 (ディレクトリー・リストの解析の例) を参照してください。

シンボリック・リンク

「FTP ファイル名の変更 (FTP Rename File)」アクティビティーは、 以下の条件が当てはまる場合は、ディレクトリーへのシンボリック・リンクをサポートします。
  • ディレクトリーへのシンボリック・リンクが、FTP サーバーをホストするオペレーティング・システムによりサポートされる。
  • ディレクトリーへのシンボリック・リンクが FTP サーバーそのものによりサポートされる。
特定のオペレーティング・システムでの特定の FTP サーバーの特定のシンボリック・リンクのサポートを判断するには、オペレーティング・システムおよび FTP サーバーの資料を参照してください。

「FTP ファイル名の変更 (FTP Rename File)」アクティビティーのオーケストレーションへの追加

  1. オーケストレーションを作成するか、または開きます。 オーケストレーションのグラフィカル表現が表示されます。
  2. アクティビティー」タブを選択し、FTP フォルダーを展開します。
  3. ファイル名の変更」アクティビティーをオーケストレーション上にドラッグします。
  4. アクティビティーを選択します。 チェックリストが表示されます。

FTP エンドポイントの作成、選択、または編集

  1. チェックリスト」から「エンドポイントの選出」タスクをクリックし、次のいずれかのアクションを選択します。
    • 既存のエンドポイントを選択します。
      1. 参照」を選択します。 「プロジェクト・エクスプローラー」が表示されます。
        重要: 元の FTP エンドポイントと異なるディレクトリー構造で新規 FTP エンドポイントを指定すると、 実行時にオーケストレーション・ジョブが失敗することがあります。 元の指定された FTP サーバーのディレクトリー構成に一致する新規 FTP サーバーを指定するか、「アクティビティーの構成」手順に記載されているように「参照」をクリックして「ディレクトリー」フィールドの構成ディレクトリーを変更することが必要です。
      2. 既存のエンドポイントを選択し、「OK」をクリックします。 『アクティビティーの構成』手順に進んでください。
    • 既存のエンドポイントを選択し、そのエンドポイントを編集します。
      1. 参照」を選択します。 「プロジェクト・エクスプローラー」が表示されます。
      2. 既存のエンドポイントを選択し、「OK」をクリックします。
        重要: 元の FTP エンドポイントと異なるディレクトリー構造で新規 FTP エンドポイントを指定すると、 実行時にオーケストレーション・ジョブが失敗することがあります。 元の指定された FTP サーバーのディレクトリー構成に一致する新規 FTP サーバーを指定するか、「アクティビティーの構成」手順に記載されているように「参照」をクリックして「ディレクトリー」フィールドの構成ディレクトリーを変更することが必要です。
      3. 編集」をクリックします。 「エンドポイントの編集」ペインが表示されます。
    • 新しいエンドポイントを作成します。「新規作成」を選択します。 「エンドポイントの作成」ペインが表示されます。
  2. FTP エンドポイントを作成するか、または編集します。FTP エンドポイントの作成または編集

アクティビティーの構成

  1. チェックリスト」から、「構成」タスクを選択します。 「構成」ペインが表示されます。
  2. 以下の表で説明されているように、このペインにあるフィールドを構成します。
    表 1.
    フィールド 説明
    名前変更  
    ファイル名 このフィールドはこのアクティビティーには使用されません。 ファイルの名前は、「入力のマップ」タスクの fromFilename 入力パラメーターで変更するように指定します。
    元のディレクトリー 統合アプライアンスが指定されたファイルを削除する、FTP サーバーのディレクトリーを指定します。 以下のいずれかのオプションを使用して、ディレクトリーを指定できます。
    • フィールドをクリックして以下のディレクトリー・パスの 1 つをタイプすることにより、ディレクトリー・パスを直接入力します。
      • 相対ディレクトリー・パス。例: /process (FTP ホームは、FTP サーバーに接続するユーザー・アカウントに構成されていると見なします。 詳しくは、『』を参照してください。)
      • 完全ディレクトリー・パス。例えば UNIX マシンの場合: /home/user/process
    • 参照...」をクリックして、使用可能なディレクトリーのドロップダウン・リストを取り込みます。 ドロップダウン・リストから適切なディレクトリーを選択します。
    注: UNIX: UNIX マシン上で FTP サーバーに接続するときに相対ディレクトリー・パスを指定する場合は、FTP サーバーに接続するユーザー・アカウントについて、FTP ホーム・ディレクトリーが /etc/password ファイルに正しく指定されていることを確認してください。
    新規パス このフィールドはこのアクティビティーには使用されません。 新規ファイル名と FTP サーバー上の新規ディレクトリー (統合アプライアンスが「入力のマップ」タスクの toPath 入力パラメーターを使用して移動したファイルを入れるディレクトリー) を含む絶対パスを指定してください。
    注: UNIX: UNIX マシン上で FTP サーバーに接続するときに相対ディレクトリー・パスを指定する場合は、FTP サーバーに接続するユーザー・アカウントについて、FTP ホーム・ディレクトリーが /etc/password ファイルに正しく指定されていることを確認してください。
    オプション - 指定した出力ディレクトリーに同じ名前のファイルが既に存在する場合の動作を定義するには、以下のオプションのいずれかを選択します。
    重複する名前が見つかった場合は既存のファイルを上書きします ファイルが既に存在する場合にこのオプションを指定すると、元のファイルの内容が破棄され、アクティビティーから返される新しいデータで置き換えられます。
    重複する名前を持つファイルが見つかった場合はエラーにします ファイルが既に存在する場合にこのオプションを指定すると、ファイルの元データを保持してエラーをスローし、アクティビティーから返される新しいデータに対しては何も実行しません。

再試行オプションの指定

  1. チェックリスト」から、「再試行」タスクを選択します。 「再試行」ペインが表示されます。
  2. FTP サーバーに接続するための再試行オプションを構成します。 以下の表で、FTP サーバーに接続するための再試行オプションについて説明します。
    表 2.
    フィールド 説明
    再試行  
    1) 再試行ごとに __ 秒待機します。 統合アプライアンスが FTP サーバーへの接続の確立を試行するまでに待機する秒数。
    2) 失敗するまで __ 回の接続を試みます。 再試行回数を指定します。 つまり、統合アプライアンスが FTP サーバーへの接続の確立を試行する最大回数を指定します。 この回数を超えると、統合アプライアンスはエラーを発行して現行オーケストレーション・ジョブの処理を停止します。

    FTP ファイル名の変更 (FTP Rename File)」アクティビティーが含まれているオーケストレーションがデプロイされる場合に、統合アプライアンスは指定の FTP サーバーに接続できないと、再試行回数値に達するまで、システム・ログおよびオーケストレーション・ログに接続エラーを警告として記録します。 再試行回数に達した場合、統合アプライアンスがシステムおよびオーケストレーションのログにエラーを記録し、 現在のオーケストレーション・ジョブの処理を停止します。

    例えば、再試行回数を 3 に設定したとします。そうすると、第 1、第 2、第 3 の接続エラーはシステム・ログに警告として表示されます。 統合アプライアンスは、第 4 の接続エラーを「エラー」としてログに記録し、現行オーケストレーション・ジョブの処理を停止します。

アクティビティーの入力のマッピング

  1. チェックリスト」から、「入力のマップ」タスクを選択します。 「再試行」ペインが表示されます。 このアクティビティーの入力パラメーターが、 「アクティビティーへ」ペインに表示されます。
  2. 変数を以下の入力パラメーターにマップする必要があります。
    • fromFilename - 名前変更アクションの際に、このパラメーターは名前変更するファイルの元の名前を指定します。
    • toPath - 名前変更アクションの際に、このパラメーターはファイルの新規ディレクトリー名と新規ファイル名の両方を含むパスを指定します。 例えば、fileNewName.txt というファイル名に変更してファイルを FTP サーバーのルートの /output ディレクトリーに移動するように指定するには、次の toPath の値を /output/fileNewName.txt と指定します。

      他の入力パラメーターはすべてオプションです。 マッピングの一般的な説明については、『マップの作成』を参照してください。

      次の表にリストされている入力パラメーターが「入力のマップ」ペインの「アクティビティーへ」ペインに表示されない場合は、 ツールバー・メニューから「マップ」 > 「オプション・パラメーターの表示」を選択するか、または「アクティビティーへ」ペインで右クリックして「オプション・パラメーターの表示」オプションを選択します。 ツールバー・メニューで「マップ」 > 「オプション・パラメーターの表示」オプションを 選択できない場合は、「入力のマップ」ペイン内のノードをクリックして、このオプションをアクティブにします。

      オプションで、次の表に定義されている入力パラメーターを使用して、 チェックリストの「構成」および「エンドポイントの選出」タスクで 指定した設定を実行時に動的に指定変更できます。

      例えば、 統合アプライアンスがこのアクティビティーで生成されたファイルを置く FTP サーバー上のディレクトリーは、「構成」タスクで output というディレクトリーに設定できます。 実行時に、directory 入力パラメーターを使用してディレクトリー名 outputXML をアクティビティーに渡すことができます。 実行時に動的に指定されるディレクトリー名が、「構成」ペインで指定された元の設定を指定変更します。 この例では、ファイルは outputXML ディレクトリーに入れられます。

      表 3.
      入力パラメーターの名前/ノード 説明 タスクで設定を指定変更するかどうか
      fromDirectory 統合アプライアンスがファイルのリストを取得する、FTP サーバー上のディレクトリーを指定します。 directory 入力パラメーターは、「構成」タスクの「ディレクトリー」フィールドを指定変更します。
      overwrite 統合アプライアンスがエンドポイントへの接続の確立を試行してから、エンドポイントが接続要求に応答せずにタイムアウトになるまでの時間 (秒) を指定します。 「FTP ファイルのリスト (FTP List Files)」アクティビティーの場合、統合アプライアンスがタイムアウトになる前に FTP サーバーへの接続の確立を試行していた時間です。 接続入力パラメーターのタイムアウト・ノードは、FTP エンドポイントの「接続タイムアウト - エンドポイントへの接続を確立しているとき、___ 秒後にタイムアウト」フィールドを指定変更します。
      connection/timeout FTP サーバーのホスト名または IP アドレスを指定します。 connection 入力パラメーターの timeout ノードは、FTP エンドポイントの「接続タイムアウト - エ ンドポイントへの接続を確立しているとき、___ 秒後にタイムアウト」フィールドを指定変更します。
      connection/host 指定されたホスト名のポート番号を指定します。 FTP トラフィックの標準ポートは 21 です。 SFTP トラフィックのデフォルト・ポートは 22 です。 connection 入力パラメーターの host ノードは、FTP エンドポイントの「ホスト名 」フ ィールドを指定変更します。
      connection/port 指定されたホスト名のポート番号を指定します。 FTP トラフィックの標準ポートは 21 です。 SFTP トラフィックのデフォルト・ポートは 22 です。 connection 入力パラメーターの port ノードは、FTP エンドポイントの「ポート」フ ィールドを指定変更します。
      connection/username FTP サーバーに接続するために使用するアカウントのユーザー名を指定します。 connection 入力パラメーターの username ノードは、FTP エンドポイントの「ユーザー名 」フィールドを指定変更します。
      connection/password FTP サーバーに接続するために使用するアカウントのパスワードを指定します。 connection 入力パラメーターの password ノードは、FTP エンドポイントの「パスワード」フィールドを指定変更します。

アクティビティーの出力のマッピング

  1. チェックリスト」から、「出力のマップ」タスクを選択します。 「アクティビティーから」ペインに directoryListing または fileListing 出力パラメーターが表示されます。
  2. directoryListing または fileListing 出力パラメーターを変数にマップします。 マッピングについての一般的な説明は、『マップの作成』を参照してください。

    実行時に、 「FTP ファイルのリスト (FTP List Files)」アクティビティーは、directoryListing または fileListing 出力パラメーターを使用して、ファイルのリストをオーケストレーションに返します。

    構成」タスクで「ファイルのみをリスト (NLST)」チェック・ボックスがクリアされている場合は、directoryListing 出力パラメーターで、ディレクトリーのアクセス権、タイム・スタンプ、所有権を含む完全なディレクトリー・リストが単一のストリングとして返されます。 完全なディレクトリー・リストがストリングとして返されると、「フラット・ファイルの読み取り」アクティビティーでフラット・ファイル・スキーマを使用して、ディレクトリー・リストを解析する必要があります。 フラット・ファイル・スキーマは、フラット・ファイル・スキーマ・エディターで作成できます。 フラット・ファイル・スキーマを使用してディレクトリー・リストを解析するオーケストレーションの例については、 ディレクトリー・リストの解析の例 (ディレクトリー・リストの解析の例) を参照してください。

    ファイルのみをリスト (NLST)」チェック・ボックスが選択されていて、 「FTP ファイルのリスト (FTP List Files)」アクティビティーが FTP サーバーのディレクトリー・リストのフォーマットをサポートしている場合は、fileListing 出力パラメーターで、ファイル名だけの反復構造が返されます。 ファイル名の反復構造が返された場合は、ディレクトリー・リストを解析する必要はなく、 「For Each」アクティビティーまたは「while ループ」アクティビティーを使用してリスト全体を繰り返すだけでかまいません。