Studio の基礎
Studio ではワークスペースと呼ばれる環境が用意され、そこで統合プロジェクトの設計や構成を行うことができます。 ツールボックスとはワークスペースの隣の領域で、複数のタブに、統合プロジェクトの作成に使用する各種のコンポーネント (エンドポイント、スキーマ、オーケストレーション、スタイル・シート、変換、WSDL、アクティビティー、変数、関数など) が入っています。
ツールバー・アイコン
- 新規プロジェクト:
プロジェクトの作成
- プロジェクトを開く:
プロジェクトを開く
- プロジェクトの保存:
プロジェクトの保存
- プロジェクトを閉じる:
『プロジェクトの保存』を参照してください。
- 元に戻す:
直前のアクションを取り消すことができます。
- やり直し:
直前に取り消したアクションを再実行できます。
- 切り取り:
エンティティーを削除しますが、そのエンティティーのコピーがクリップボードに保存され、あとで貼り付けアクションに使用できます。 例えば、オーケストレーションからアクティビティーを削除して、クリップボードに保管することができます。 詳しくは、『オーケストレーション内のアクティビティーの処理』を参照してください。
- コピー:
選択したエンティティーのコピーがクリップボードに保存され、あとで貼り付けアクションに使用できます。
- 貼り付け:
保管されたエンティティーをクリップボードからコピーします。
- 削除:
エンティティーを削除します。 このアクティビティーはクリップボードに保存されません。
- プロジェクトの妥当性検査:
プロジェクト内のすべてのオーケストレーションを検証します。 オーケストレーションが無効の場合は、「プロジェクト」タブのそのオーケストレーションの横に、無効なオーケストレーションのアイコン
が表示されます。 オーケストレーションが無効の場合、そのオーケストレーションをクリックして、「妥当性検査結果」ウィンドウでエラーを表示します。
- プロジェクトの公開:
「プロジェクトの公開」ダイアログ・ボックスを開きます。 「プロジェクトの公開」ダイアログ・ボックスから、プロジェクトを統合アプライアンスに公開できます。
- プロジェクトのエクスポート:
「保存」ダイアログ・ボックスを開きます。 「保存」ダイアログ・ボックスから、プロジェクトに関連するすべてのオーケストレーション、エンドポイント、スキーマ、およびその他のオブジェクトを、末尾が .par 拡張子である 1 つのファイルに保存できます。
- プロジェクト・ドキュメンテーションの生成 (Project Documentation Generation): プロジェクト・ドキュメンテーションを HTML ファイルとして生成し、保存します。
- 設定:
「設定」ダイアログ・ボックスを開きます。 「設定」ダイアログ・ボックスからは、 「プロジェクト」、「オーケストレーション」、「フラット・ファイル・プロパティー (FIat File Properties)」、「SSL/Kerberos」、「セッション・ログイン」、「XML スキーマ」の各設定項目を指定できます。
- ヘルプ:
Studio のヘルプを開きます。 メインの「ヘルプ」メニューからオプションを選択して、WebSphere Cast Iron Community に接続することもできます。
オーケストレーションとワークスペース
オーケストレーションを選択すると、選択したエンティティーのタブ・ビューが、ワークスペースの上半分に表示されます。例えば、「プロジェクト」タブのオーケストレーションをダブルクリックすると、そのオーケストレーションのグラフィック・ビューがタブとして表示されます。 オーケストレーションまたはワークフローには、統合の論理フローが含まれています。 統合の論理フローを視覚的に定義するには、「アクティビティー」タブのアクティビティーをオーケストレーション上にドラッグ・アンド・ドロップします。 ワークスペースの上半分から構成可能な他のエンティティーのリストについては、「プロジェクト」タブを参照してください。
ワークスペースの下半分は、オーケストレーションに追加したアクティビティーを定義または構成する領域です。これは、そのときに実行している操作によって、それぞれ異なる名前で参照されます。 マップを作成している場合、この領域はマッピング・エディターと呼ばれます。 エンドポイントやアクティビティーを構成している場合は、「プロパティー」ペインとして参照されます。
ツールボックスのタブ
プロジェクト・タブ
- エンドポイント
- さまざまな外部システムへの接続に必要な接続情報を指定します。 統合アプライアンスは、FTP、SFTP、HTTP、HTTPS、E メール (SMTP、POP)、SAP、MQ、Web サービス、多くの商用データベース・システムなど、多種多様なタイプのエンドポイントへの接続をサポートしています。
- フラット・ファイル・スキーマ
- フラット・ファイルの内容と構造を定義します。 フラット・ファイルとは、 コンマ区切りおよびタブ区切りのファイル、EDI、業界固有のテキスト・フォーマット (健康管理業界の Health Level 7 (HL7) フォーマットなど) など、XML 以外のテキスト・データです。
- オーケストレーション
- ここには、特定のビジネス・プロセスを実行する一連のアクティビティーが含まれます。 オーケストレーションは、統合プロジェクトの中心的なエンティティーです。
- スタイル・シート
- XML データを 1 つのフォーマットから別のフォーマットに変換する方法を定義します。 XSLT スタイル・シートを Studio にアップロードして、「XSLT の適用」アクティビティーを、実行時に XSLT スタイル・シートを開始するオーケストレーションに追加できます。
- 変換
- ソース・ノードと宛先ノード間の 1 つ以上のマッピングのセットを表すスタンドアロン・マップが含まれます。
- WSDL
- WSDL は、Web サービスについて記述する XML 文書です。 Web サービスへのアクセス方法と、 その Web サービスで使用できる操作を定義します。
- XML スキーマ
- XML データの内容と構造を定義します。 XML スキーマは、 通常は .xsd 拡張子で終わるファイルに保管されます。 XML スキーマをプロジェクトにアップロードすると、その XML スキーマを使用して、オーケストレーションのアクティビティーが使用する変数を作成できます。
- 新規オーケストレーション:
オーケストレーションを作成するには、このアイコンをクリックします。
- 新規エンドポイント:
エンドポイントを作成するには、このアイコンをクリックします。
- 新規フラット・ファイル・スキーマ:
新規フラット・ファイル・スキーマを作成するには、このアイコンをクリックします。
- 新規スタンドアロン・マップ:
スタンドアロン・マップを作成するには、このアイコンをクリックします。
- 文書の追加:
現行プロジェクトにファイルをアップロードするには、このアイコンをクリックします。
- プロジェクトの再妥当性検査:
現行プロジェクトでオーケストレーションを検証するには、このアイコンをクリックします。
- Studio のツールバー・メニューから、 を選択します。 「設定」ダイアログ・ボックスが表示されます。
- 「「プロジェクト」タブのエンティティーをリストとして表示する」チェック・ボックスを選択します。
- 「プロジェクト」タブのエンティティーをダブルクリックする
- 「プロジェクト」タブのエンティティーを選択して、Return キーを押す

「プロジェクト」タブのエンティティーを名前変更または削除するには、そのエンティティーを右クリックして、リストから「名前変更」または「削除」を選択します。
- 「プロジェクト」タブのいずれかのフォルダーでエンティティーを選択します。
- エンティティーをコピーするには、キー・シーケンス CTRL+C を入力します。
- エンティティーを貼り付けるには、キー・シーケンス CTRL+V を入力します。エンティティーのコピーが「プロジェクト」タブに表示されます。
「プロジェクト」タブのエンティティーをリストとして表示するには、Studio の「設定」ペインで「「プロジェクト」タブのエンティティーをリストとして表示する」チェック・ボックスを選択します。 詳しくは、『プリファレンスの設定』を参照してください。
「プロジェクト」タブが開くと、デフォルトでは「プロジェクト」タブ内に「依存関係」ペインが表示されます。 「プロジェクト」タブでエンティティーを選択すると、プロジェクト内でこのエンティティーに直接依存しているエンティティー (このエンティティーが削除されるとプロジェクト内での依存関係が不完全になるエンティティー) が表示されます。
例えば、BatchOrder オーケストレーションの「FTP ディレクトリーのポーリング」アクティビティーと「FTP ファイルの書き込み」アクティビティーで使用する FTP エンドポイントがある場合、「プロジェクト」タブの FTP エンドポイントをクリックすると、「依存関係」ペインに BatchOrder オーケストレーションが表示されます。このエンドポイントがこのオーケストレーションで使用されるためです。 FTP エンドポイントを削除すると、BatchOrder オーケストレーションは不完全になります。 BatchOrder オーケストレーションを選択しても、「依存関係」ペインには FTP エンドポイントは表示されません。 これは、BatchOrder オーケストレーションを削除しても FTP エンドポイントには影響しないためです。
デフォルトでは、「依存関係」ペインは「プロジェクト」タブの下に表示されます。 「依存関係」ペインを非表示にするには、「設定」ペインで、プロジェクトの「依存関係のあるプロジェクト・ノードを表示する (Show dependant project nodes)」チェック・ボックスの選択を解除します。 プロジェクトの設定を表示するには、 ツールバー・メニューから を選択して、左側のペインで「プロジェクト」を選択します。 プロジェクトの設定が表示されます。
「アクティビティー」タブ
- Transform
- 論理 (Logic)
- ユーティリティー
- アーカイブ
- Cryptoservice
- データベース
- データ品質
- Lotus Domino
- E メール
- Force.com Bulk API
- FTP
- HTTP
- JDE
- JMS
- MQ
- NetSuite
- PeopleSoft
- SAP
- Salesforce.com
- ServiceMax
- Siebel
- STS
- Web サービス (Web Services)
- Workday
「変数」タブ
変数は、オーケストレーション用のツールです。 それらは、データ・ソースをオーケストレーションにバインドし、データ・ソースがオーケストレーションを通過する際にデータ値を渡したり、操作したりするために使用します。 「変数」タブには、変数の作成や編集ができる領域が用意されています。
「関数」タブ
関数は、マッピング・エディターで使用されるツールです。 このツールを使用して、データがオーケストレーションを通過する際に、そのデータを変換する方法を指定できます。 「関数」タブに用意されている関数がニーズに合わない場合は、独自のカスタム関数を作成できます。
メモリー使用量およびガーベッジ・コレクション
「設定」ダイアログ・ボックスで「ステータス・バーにメモリー使用量を表示する」オプションが選択されていると、メモリー・バーとごみ箱アイコンが表示されます (下図参照)。 このメモリー・バーには、Studio が現在使用しているメモリーの量が、オペレーティング・システムから現在 Studio に割り振られているメモリーの総量 (520 MB) と比較する形で表示されます (図 1 参照)。

Studio でガーベッジ・コレクションの試行を要求して Studio 内で未使用のメモリーを再利用するには、 メモリー・バーの右側にあるごみ箱アイコンをクリックします。 ガーベッジ・コレクションのごみ箱アイコンをクリックすると、Studio が現在内部で使用しているメモリーの量を削減できるため、大容量プロジェクトを処理している場合は Studio のパフォーマンスが向上する可能性があります。 ガーベッジ・コレクションのごみ箱をクリックしても、 Studio がオペレーティング・システムから使用するメモリーが減少するわけではなく、このメモリーは、Studio に割り振られる初期定数サイズである 520 MB のままです。
エンティティー・タブ
- 閉じる: メニューを開くために右クリックしたタブを閉じます。
- その他のタブを閉じる: メニューを開くために右クリックしたエンティティー・タブ以外の、開いているすべてのエンティティー・タブを閉じます。
- すべてのタブを閉じる: 現在開いているエンティティー・タブをすべて閉じます。
- 現在のタブを除くすべてのタブを閉じる: 現在選択されているエンティティー・タブ以外の、開いているすべてのエンティティー・タブを閉じます。
「プロジェクト」タブから多数のエンティティーを開いている場合は、隠れているエンティティー・タブにナビゲートするために、非表示タブを示すアイコン が表示されます (図 2 を参照)。

非表示のエンティティー・タブにアクセスするには、
非表示タブのアイコン「」をクリックします。 現在開いているすべてのタブのリストが表示されます。 メニューから、いずれかのタブを選択します。