リソース・マッピング
このセクションでは、仮想マシンをプロビジョニングする際の、仮想リソースと物理リソースの間のマッピングについて説明します。
Cast Iron HVE を実行するための新しい仮想マシンのインスタンスを生成するときには、まず、仮想マシンのサイズを選択する必要があります。 要件に示されているように、サポートされるサイズは以下のとおりです。
- 1 CPU、4GB RAM、最小 60GB のディスク・スペース (標準構成)。
- 2 CPU、8GB RAM、最小 60GB のディスク・スペース (拡張構成)。
前述のリソース・サイズは、実行される仮想マシンで認識可能なリソースの量を示しています。標準構成の「1 CPU」および「60GB のディスク・スペース」は、仮想マシンから認識できる必要がある仮想 CPU の数およびディスク・スペースの量を示しています。 仮想化では、さまざまなオペレーティング・システム・インスタンスを実行する多数の異なる仮想マシンが同じ物理リソースを共有できるため、実行する仮想マシンの数を考慮して物理ホスト環境のサイズを決定することが重要です。
メモリー
ホスト環境に加えて、実行されるゲストに必要なメモリーの量を適切に考慮して物理ホストのサイズを決定することが重要です。 ベスト・プラクティスでは、同時に実行されるゲストに対してセットアップされるメモリーの合計よりも多くの物理メモリーを、ホストが搭載している必要があります。 例えば、標準構成と拡張構成の両方を実行する物理ホストのサイズを決定する場合は、少なくとも 4 + 8 + 2 = 14GB の RAM を搭載したホストを選択する必要があります (この追加の 2GB RAM は、ハイパーバイザー・プロセス用に推奨されるメモリーです)。
CPU
仮想 CPU を物理 CPU にマッピングするときは、同時に稼働される仮想 CPU の数に少なくとも 1 コアを加えた数の物理 CPU コアが必要になります。この追加の 1 コアは、ハイパーバイザー・プロセス用にバッファーとして確保するコアです。 例えば、標準構成と拡張構成の両方を実行する物理ホストのサイズを決定する場合は、1 + 2 + 1 = 4 つの物理 CPU コアを搭載したホストを選択する必要があります。 多くの物理 CPU はマルチコアであるため、この構成を実行するには 1 つのクアッド・コア CPU を搭載した物理ホストで十分です。 Cast Iron HVE では 64 ビットのカーネルを使用しているため、仮想化テクノロジーのサポートが提供され、有効になっている物理 CPU (例えば Intel の VT-x や AMD の AMD-V) を、ご使用のホストが搭載している必要があります。 場合によっては、仮想化テクノロジーは BIOS を介して使用可能にする必要があります。
ディスク
一般に、ディスクは、仮想化環境の中で最も安価なリソースです。 ベスト・プラクティスでは、後でディスクを拡張しようとしたときにパフォーマンスが低下しないように、必要な量のディスク・スペースを仮想マシンが物理ディスク上に事前割り振りする必要があります。 ディスクのサイズを決定するときは、多数の中断された仮想マシンを同時に格納して、必要な仮想マシンのみをインスタンス化できるように、要件を大幅に超過したサイズのディスクを用意してください。 例えば、標準構成と拡張構成の両方を実行する物理ホストのサイズを決定する場合、ディスク・スペースの最小要件は 60 + 60 + 5 = 125GB です (この追加の 5GB のスペースは、ハイパーバイザー・ソフトウェア用です)。 しかし、ベスト・プラクティスでは、ニーズの増大につれてより多くのアクティブでない仮想マシンを格納できるように、これよりもかなり大きなディスクを搭載した物理ホストを選択してください。