概要

IBM® Cast Iron® Connector Development Kit (CDK) 開発者ガイドは、Cast Iron Studio (Studio) 開発プラットフォームを使用して、アプリケーション・システムや他のデータ・ソースからデータを抽出するプラグイン・コネクターの開発とデプロイを行う開発者を対象としています。

コネクターは、外部アプリケーションの API を Cast Iron 開発プラットフォームに公開することで、Studio の中核機能を拡張します。API により、新しいライブラリーとオブジェクト・タイプによってスクリプティング・エンジンが拡張され、外部システムからの通知イベントを Cast Iron の物理統合アプライアンスまたは仮想統合アプライアンスに公開します。 Cast Iron のアプライアンスは、多くのタイプのエンドポイント (FTP、SFTP、HTTP、HTTPS、E メール (SMTP、POP)、SAP、MQ、Web サービス、多くの商用データベース・システムなど) への接続をサポートしています。

各コネクターには、コネクターを Studio で設計時に使用できるようにするための XML 記述子ファイルが関連付けられています。 XML スキーマ定義 (XSD) ファイルでは、XML ファイルのエレメントと属性が定義されています。

Cast Iron 開発プラットフォームには、開発プロセスの手引きとなる CDK コネクター・ウィザードが用意されています。 Studio は、直観的に使用できるドラッグ・アンド・ドロップ・インターフェースを備えており、これによって開発時間を大幅に短縮できます。

このガイドでは、コネクターの概要を示すと共に、Cast Iron 開発プラットフォームのコンポーネントを紹介し、ユーザー独自のコネクターを開発およびデプロイするために必要な手順を段階を追って示します。

前提条件

コネクターの開発に関連する作業のほとんどは Studio の内部で行われるため、Studio および Cast Iron 製品についての実用的な知識が必要です。また、以下の言語およびファイル・フォーマットについても理解しておく必要があります。

  • Extensible Markup Language (XML)
  • Web サービス記述言語 (WSDL)
  • Extensible Stylesheet Language Transformations (XSLT)
注: Studio では、多くのアクティビティーについて、エンドポイントとの間で送受信するパラメーターの構造を判別するために「検出」プロセスがサポートされています。入力アクティビティーが設計時に検出されるようにする場合は、抽象型の WSDL エレメントまたはスキーマ・エレメントを使用する必要があります。 エレメントを抽象型として宣言する場合は、置換グループを使用する必要があります。 抽象バージョンを使用できない場合は、WSDL ファイルまたはスキーマを変更する必要があります。用意した抽象ファイルは、設計時に実際のデータ型に置き換えられます。 抽象ファイルについて詳しくは、「アクティビティーの追加」ウィンドウの使用を参照してください。