フィールド・プロパティー

「スキーマ・レイアウト」タブでフィールドを選択するか、「タイプ・ライブラリー」タブでフィールド・タイプを選択すると、以下のプロパティー・セクションがペインに表示されます。

基本プロパティー

フィールドの「基本プロパティー」は次の表のとおりです。

プロパティー 説明
名前 このフィールドの名前を指定します。
重要: フィールド名は有効なノード名でなければなりません。
タイプ オプション: フィールドのベースとして使用するフィールド・タイプを指定します。 「タイプ」リストは、フィールド・タイプが作成済みである場合にのみアクティブになります。
重要: 新しいタイプを選択すると、フィールドの既存プロパティーの一部が新しい設定でリセットされる可能性があります。
リセット このフィールドに対してローカルに設定されたプロパティーを、選択したタイプの値にリセットします。
タイプ フィールドのデータ型を、以下から 1 つ指定します。
  • string - 指定されたエンコードのテキスト
  • boolean - true または false
  • integer - 整数
  • numeric- 10 進数
オカレンス (オプション) 区切り文字で区切られているデータの場合は、このチェック・ボックスを選択すると、フィールドとその区切り文字の両方をデータから省略できます。 定位置データの場合は、区切り文字がないため、フィールドのみが省略されます。 フィールドを空にすることはできても、区切り文字が存在しなければならない場合、フィールドは必須と見なされるため、このチェック・ボックスを選択しないでください。
重要: フィールドのオプション・プロパティーを指定する際は、フラット・ファイル・スキーマ用にあいまいな文法を作成しないように注意してください。 詳しくは、『オプションのフィールドおよびレコードの指定』を参照してください。
最小繰り返し (Repeat Minimum) フィールドの最小オカレンス数を指定します。
最大繰り返し (Repeat Maximum) この単一フィールドの繰り返しを制御します。 以下のいずれかのオプションを選択します。
  • 上限なし - このフィールドを無制限に反復できることを指定します。
  • 範囲 - このフィールドの最大反復回数を指定します。 フィールドの実際のオカレンスは、この数値以下になります。
注: 複数オカレンスは、親ノードが反復区切り文字を指定した場合にのみ許可されます。

埋め込みおよびトリミング

データをトリムするか、埋め込むかは、以下の条件に従います。
  • 「フラット・ファイルの読み取り」アクティビティーでは、フラット・ファイル・データの XML データへの変換時に、フラット・ファイル・フィールドの文字が、対応する XML フィールドに配置される前にトリム されます。
  • 「フラット・ファイルの書き込み」アクティビティーでは、XML データのフラット・ファイル・データへの変換時に、XML エレメントの文字が、対応するフラット・ファイル・フィールドに配置される前に埋め込まれ ます。

フィールドの「埋め込みおよびトリミング」プロパティーの定義は次の表のとおりです。

プロパティー 説明
埋め込み/トリム文字 フィールドの長さを埋め込むために使用する単一文字、またはフィールドからトリムする単一文字を指定します。
ペインの「文字」テキスト・フィールドで、以下のいずれかのアクションを使用して単一文字を入力します。
  • 文字を入力します。
  • ユニコード値を入力します。 例えば、スペース文字には /u0020 を入力します。
  • 文字を参照するには、[...] をクリックします。 区切り文字に有効な文字の選択肢をリストした「文字の選択」ダイアログ・ボックスが開きます。「表示」列に、文字または文字を示すニーモニックが表示されます。 さらに、文字に対応する 16 進値とユニコードのコード・ポイントが表示されます。文字を選択し、「OK」をクリックします。 選択した文字に可視記号がない場合は、この文字のニーモニックまたはユニコード値が表示される可能性があります。 これらの文字について詳しくは、http://www.unicode.org/charts/ の Basic Latin および Latin-1 Supplement の文字セットを参照してください。
埋め込み長 「フラット・ファイルの書き込み」アクティビティーで XML データをフラット・ファイル・データに変換する際の、フィールド・データの最終的な長さを指定します。 指定された埋め込み文字が、フィールドのデータに、この長さまで追加されます。 一般的には、埋め込みのサイズはフィールドと同じです。
注: このフィールドに指定されたこの値は、「フラット・ファイルの読み取り」アクティビティーでフラット・ファイル・データを XML データにトリミングする際には使用されません。
位置調整 以下のように、フィールドのどちら側で、埋め込みまたはトリムをどのように行うかを指定します。
  • - 「左」オプションを指定した場合、行われるアクションは、フィールドが読み取られるか、書き込まれるかによって異なります。
    • 「フラット・ファイルの読み取り」アクティビティー - フィールドが読み取られる場合は、指定されたトリム文字が、フィールドの終わりからトリムされます。 例えば、トリム文字がハイフンである場合、「フィールド長」は 10、フラット・ファイル入力フィールドは ---1234--- になります。 結果の XML エレメントは <element>---1234</element> となります。
    • 「フラット・ファイルの書き込み」アクティビティー - フィールドが書き込まれる場合は、フィールド・データの後に埋め込みが追加されます。 例えば、埋め込み文字がハイフンである場合、「埋め込み長」は 10、入力 XML エレメントは <element>1234</element> になり、結果のフラット・ファイル・フィールドは 1234------ となります。
  • - 「右」オプションを指定した場合、行われるアクションは、フィールドが読み取られるか、書き込まれるかによって異なります。
    • 「フラット・ファイルの読み取り」アクティビティー - フィールドが読み取られる場合は、トリム文字がフィールドの先頭からトリムされます。 例えば、トリム文字がハイフンである場合、「フィールド長」は 10、フラット・ファイル入力フィールドは ---1234--- になります。 結果の XML エレメントは <element>1234---</element> となります。
    • 「フラット・ファイルの書き込み」アクティビティー - フィールドが書き込まれる場合は、フィールド・データの前に埋め込みが追加されます。 例えば、埋め込み文字がハイフンである場合、「埋め込み長」は 10、入力 XML エレメントは <element>1234</element> になり、結果のフラット・ファイル・フィールドは ------1234 となります。  

区切り文字

フィールドの「エスケープ」および「カプセル化区切り文字 (Encapsulation Delimiters)」の定義は次の表のとおりです。 これらのプロパティーは、親レコードの「構造」プロパティーの「区切り (Delimited)」オプションが選択された場合にのみ使用されます。

プロパティー 説明
エスケープ

文字

フィールドのデータ内の区切り文字をエスケープするために使用する単一文字を指定します。 実行時、統合アプライアンスは、この区切り文字の直後にある文字を、区切り文字ではなく文字として解析します。
ペインの「文字」テキスト・フィールドで、以下のいずれかのアクションを使用して単一文字を入力します。
  • 文字を入力します。
  • 文字のユニコード値を入力します。 例えば、スペース文字には /u0020 を入力します。
  • 文字を参照するには、[...] をクリックします。 区切り文字に有効な文字の選択肢をリストした「文字の選択」ダイアログ・ボックスが開きます。「表示」列に、文字または文字を示すニーモニックが表示されます。 さらに、文字に対応する 16 進値とユニコードのコード・ポイントが表示されます。文字を選択し、「OK」をクリックします。 選択した文字に可視記号がない場合は、この文字のニーモニックまたはユニコード値が表示される可能性があります。 これらの文字について詳しくは、http://www.unicode.org/charts/ の Basic Latin および Latin-1 Supplement の文字セットを参照してください。

例えば、エスケープ文字が定義されておらず、レコードの区切り文字がコロンである場合、次のレコードはどのように解析されるでしょうか。

135:Caving: What You Really Need to Know:10

上記のレコードは、次の 4 つのフィールドに解析されます。
  • 135
  • Caving
  • What You Really Need to Know
  • 10
Caving What You Really Need to Know」というタイトルを 2 つのフィールドに分割しないようにするには、バックスラッシュのエスケープ文字を指定し、次のレコードのようにコロンの前にバックスラッシュ文字を挿入します。

135:Caving/: What You Really Need to Know:10

コロンの前にエスケープ文字があるこのフラット・ファイル・レコードが解析されると、レコードの区切り文字としてコロンが使用されていても、タイトルが 2 つのセクションに分割されることはありません。

動的位置 最初のレコード内に定義されたエスケープ文字の文字位置を、1 から始まる番号で指定します。 エスケープ文字は、指定された文字位置にある文字を使用して、実行時に判別されます。 例えば、カプセル化文字が定義されておらず、レコードの区切り文字がコロンである場合、次のレコードはどのように解析されるでしょうか。

135:Caving: What You Really Need to Know:10

上記のレコードは、次の 4 つのフィールドに解析されます。
  • 135
  • Caving
  • What You Really Need to Know
  • 10
Caving What You Really Need to Know」というタイトルを 2 つのフィールドに分割しないようにするには、「動的位置」に 11 を指定し、次のレコードのようにコロンの前にバックスラッシュ文字を追加します。

135:Caving/: What You Really Need to Know:10

エスケープ文字は、レコード内の 11 番目の文字、つまりバックスラッシュ文字になります。 エスケープ文字がバックスラッシュ文字であるこのフラット・ファイル・レコードが解析されると、レコードの区切り文字としてコロンが使用されていても、Caving の後のコロンによってこのフィールドが 2 つのセクションに分割されることはありません。

デフォルトの書き込み このフィールドをフラット・ファイル・データとして書き込む際に使用するエスケープ文字を指定します。 「デフォルトの書き込み」は、「フラット・ファイルの書き込み」アクティビティーで XML データをフラット・ファイル・データに変換する際にのみ使用されます。 「デフォルトの書き込み」は、「フラット・ファイルの読み取り」アクティビティーでフラット・ファイル・データを XML データに変換する際には使用されません。  
ペインの「デフォルトの書き込み」テキスト・フィールドで、以下のいずれかのアクションを使用して単一文字を入力します。
  • 文字を入力します。
  • 文字のユニコード値を入力します。 例えば、スペース文字には /u0020 を入力します。
  • 文字を参照するには、[...] をクリックします。 区切り文字に有効な文字の選択肢をリストした「文字の選択」ダイアログ・ボックスが開きます。「表示」列に、文字または文字を示すニーモニックが表示されます。 さらに、文字に対応する 16 進値とユニコードのコード・ポイントが表示されます。文字を選択し、「OK」をクリックします。 選択した文字に可視記号がない場合は、この文字のニーモニックまたはユニコード値が表示される可能性があります。 これらの文字について詳しくは、http://www.unicode.org/charts/ の Basic Latin および Latin-1 Supplement の文字セットを参照してください。

例えば、XML エレメント <title>Caving: What You Really Need to Know</title> をフラット・ファイル・データに変換する際に、コロンをバックスラッシュでエスケープする場合は、「デフォルトの書き込み」フィールドにバックスラッシュを指定します。 このフィールドの実行時の結果は、次のようなストリングになります。

Caving¥: What You Need to Know

「動的位置」フィールドに指定された文字位置は、XML エレメントがフラット・ファイル・データに変換される際には使用されません。

カプセル化

文字

フィールドに、親レコードの同フィールドを区切るために使用されている文字が含まれている可能性があるため、区切り文字を指定して、フィールド内のデータをカプセル化します。
ペインの「文字」テキスト・フィールドで、以下のいずれかのアクションを使用して単一文字を入力します。
  • 文字を入力します。
  • 文字のユニコード値を入力します。例えば、スペース文字には /u0020 を入力します。
  • 文字を参照するには、[...] をクリックします。 区切り文字に有効な文字の選択肢をリストした「文字の選択」ダイアログ・ボックスが開きます。「表示」列に、文字または文字を示すニーモニックが表示されます。 さらに、文字に対応する 16 進値とユニコードのコード・ポイントが表示されます。文字を選択し、「OK」をクリックします。 選択した文字に可視記号がない場合は、この文字のニーモニックまたはユニコード値が表示される可能性があります。 これらの文字について詳しくは、http://www.unicode.org/charts/ の Basic Latin および Latin-1 Supplement の文字セットを参照してください。

例えば、カプセル化文字が定義されておらず、レコードの区切り文字がコロンである場合、次のレコードはどのように解析されるでしょうか。

135:Caving: What You Really Need to Know:10

上記のレコードは、次の 4 つのフィールドに解析されます。
  • 135
  • Caving
  • What You Really Need to Know
  • 10
Caving What You Really Need to Know」というタイトルを 2 つのフィールドに分割しないようにするには、カプセル化文字に二重引用符を指定し、次のレコードのようにブック・タイトルを二重引用符で囲みます。

135:"Caving: What You Really Need to Know":10

カプセル化文字が二重引用符に設定されたこのフラット・ファイル・レコードが解析されると、親レコードの区切り文字としてコロンが使用されていても、Caving の後のコロンによってこのフィールドが 2 つのセクションに分割されることはありません。統合アプライアンスは、2 つのカプセル化区切り文字の間のすべての文字を、区切り文字ではなく文字として読み取ります。

動的位置 最初のレコード内に定義された区切り文字の文字位置を、1 から始まる番号で指定します。 カプセル化区切り文字は、指定された文字位置にある文字を使用して、実行時に判別されます。

例えば、カプセル化文字が定義されておらず、レコードの区切り文字がコロンである場合、次のレコードはどのように解析されるでしょうか。

135:Caving: What You Really Need to Know:10

上記のレコードは、次の 4 つのフィールドに解析されます。
  • 135
  • Caving
  • What You Really Need to Know
  • 10
Caving What You Really Need to Know」というタイトルを 2 つのフィールドに分割しないようにするには、「動的位置」に 5 を指定し、次のレコードのようにブック・タイトルを二重引用符で囲みます。

135:"Caving: What You Really Need to Know":10

カプセル化文字は、レコード内の 5 番目の文字、つまり二重引用符になります。カプセル化文字が二重引用符であるこのフラット・ファイル・レコードが解析されると、レコードの区切り文字としてコロンが使用されていても、Caving の後のコロンによってこのフィールドが 2 つのセクションに分割されることはありません。 統合アプライアンスは、2 つのカプセル化区切り文字の間のすべての文字を、区切り文字ではなく文字として読み取ります。

デフォルトの書き込み このフィールドをフラット・ファイル・データとして書き込む際に使用するカプセル化文字を指定します。 「デフォルトの書き込み」は、「フラット・ファイルの書き込み」アクティビティーで XML データをフラット・ファイル・データに変換する際にのみ使用されます。 「デフォルトの書き込み」は、「フラット・ファイルの読み取り」アクティビティーでフラット・ファイル・データを XML データに変換する際には使用されません。
ペインの「デフォルトの書き込み」テキスト・フィールドで、以下のいずれかのアクションを使用して単一文字を入力します。
  • 文字を入力します。
  • 文字のユニコード値を入力します。 例えば、スペース文字には /u0020 を入力します。
  • 文字を参照するには、[...] をクリックします。 区切り文字に有効な文字の選択肢をリストした「文字の選択」ダイアログ・ボックスが開きます。「表示」列に、文字または文字を示すニーモニックが表示されます。 さらに、文字に対応する 16 進値とユニコードのコード・ポイントが表示されます。文字を選択し、「OK」をクリックします。 選択した文字に可視記号がない場合は、この文字のニーモニックまたはユニコード値が表示される可能性があります。 これらの文字について詳しくは、http://www.unicode.org/charts/ の Basic Latin および Latin-1 Supplement の文字セットを参照してください。

例えば、XML エレメント <title>Caving: What You Really Need to Know</title> をフラット・ファイル・データに変換する際に、エレメント内のデータを引用符でカプセル化する場合は、「デフォルトの書き込み」フィールドに二重引用符を指定します。 このフィールドの実行時の結果は、次のようなストリングになります。

Caving: What You Need to Know

「動的位置」フィールドに指定された文字位置は、XML エレメントがフラット・ファイル・データに変換される際には使用されません。

定位置プロパティー

フィールドの「定位置プロパティー」の定義は次の表のとおりです。 これらのプロパティーは、親レコードの「構造」プロパティーの「定位置 (Positional)」オプションが選択された場合にのみアクティブになります。

フィールド 説明
フィールド・オフセット 前のフィールドの終わりからこのフィールドの先頭に達するために、スキップする文字数を指定します。
フィールド長 このフィールドのデータの長さを指定します。