データ・セットの編集

z/OS® Explorer を使用して、ファイルを開き、内容を編集できます。編集が可能なのは、テキストの区分データ・セット (PDS) メンバーか、テキストの順次データ・セットのみです。

このタスクについて

データ・セット・エディターは、データ・セットの表示や編集に使用できるシンプルなテキスト・エディターです。

重要: データ・セット・エディターは、比較的サイズの小さい (例えば、数 MB の) JCL やジョブ・ログ・ファイルを開くときにだけ使用します。z/OS Explorer で表示するためにファイルをダウンロードした場合、ファイルは、サイズ制限のある Java™ ヒープ内に格納されます。システム・ダンプ・データ・セットのような大きなファイルをダウンロードしようとすると、Java の OutOfMemoryError メッセージが表示されることがあります。その場合は、z/OS Explorer を再始動して、ISPF でファイルを表示してください。
ファイルを開いて編集する際、z/OS Explorer は、ローカル・ワークスペース上にファイルのコピーを作成します。zFS ファイルや順次データ・セットの場合は、ファイルがホスト上で使用されているときも z/OS Explorer はコピーを作成しますが、PDS メンバーの場合はエラー・メッセージが表示されます。z/OS Explorer がコピーを作成した後に、ファイルが変更されることもあり得ます。例えば、ホスト上で別のユーザーがファイルを変更して保存する場合があります。このような場合は、ファイルを保存する際にビューのツールバーに警告が表示されます。そして、ホスト上のファイルを上書きするか、それとも変更をキャンセルしてデータ・セット・エディターに戻るかを選択します。
注: まれなケースで、ホスト上でファイルが変更されてもファイルの日時やサイズの情報が影響を受けなかったため、警告が表示されることなく、ローカルで加えた変更によってホスト上のファイルが上書きされてしまうことがあります。順次データ・セット・ファイルや、統計を一切持たない PDS メンバーを編集するときは、このようなことが起こり得るため注意してください。

手順

「データ・セット」ビューで、開きたいデータ・セットをクリックし、以下のいずれかの操作をしてください。

タスクの結果

データ・セットがデータ・セット・エディターで開きます。

最初に編集のためにファイルを開く場合、ファイルはワークベンチの編集領域のエディター・ビューで開かれます。次の画面取りは、JCL を含むファイル例を示しています。

エディター・ビューで開かれた JCL ファイルの例を示す画面取り

ワークベンチのステータス・バーは、ファイルについての詳細を表示します。例えば、上の例のステータス・バーの情報は、ファイルが書き込み可能であること、エディターが挿入モードであること、およびカーソルが 5 行目の 20 列目にあることを示しています。

ステータス・バーの画面取り。ファイルが書き込み可能であること、エディターが挿入モードであること、およびカーソルが 5 行目の 20 列目にあることを示しています。
ファイルを編集する際には、カーソル位置に注意する必要があります。PDS メンバーのレコード長は 80 文字ですが、エディターでは 1 行に 80 文字より多く入力することが禁止されていません。

エディター内に行番号を表示するには、ビューの左側にあるグレイの垂直バーを右クリックし、メニューから「行番号を表示」をクリックします。

DSN=NBISHOP.CNTL.JCL(OUT) のように、ファイルがデータ・セット名を参照している場合は、別のエディター・ビューでそのデータ・セットを開くことができます。Ctrl キーを押しながら名前の上にカーソルを移動させると、テキストがハイパーリンクに変わるので、それをクリックすると別のエディター・ビューでデータ・セットが開きます。

ファイルを変更すると、ビュー・タブのファイル名の前にアスタリスクが置かれます。ファイル名の前にアスタリスクがあるビュー・タブの画面取り アスタリスクはファイル内容が変更されたが、保存されていないことを示しています。

次のタスク

これで、ファイルを編集できます。

注: データ・セット・エディターは、編集しているファイルの形式を認識しません。ファイルにジョブ制御言語 (JCL) 命令が含まれる場合に、タブ文字を使用すると、ジョブが失敗します。アプリケーション内のすべてのテキスト・エディターに影響するグローバル設定を変更することによって、タブ文字を使用しないようにできます。「ウィンドウ」 > 「設定」 > 「Explorer」 > 「JCL エディター」をクリックします。JCL エディターの設定ページで、「テキスト・エディター」のリンクをクリックします。「テキスト・エディター」設定ページで、「タブの代わりにスペースを挿入する」を選択して、「OK」をクリックします。
次の編集アクションは、ワークベンチの「編集」メニューまたは「ビュー」コンテキスト・メニューから使用可能です。
表 1. 「編集」メニューのアクション
名前 機能 キーボード・ショートカット
入力を元に戻す (Undo typing) エディターの最終変更を元に戻します Ctrl + Z
やり直し 元に戻した以前の変更をやり直します Ctrl + Y
切り取り 現在選択しているテキストやエレメントをクリップボードにコピーし、エレメントを除去します。 クリップボードが貼り付けられるまで、エレメントの除去は実行されません。 Ctrl + X
コピー 現在選択しているテキストやエレメントをクリップボードにコピーします。 Ctrl + C
貼り付け 現在の内容をテキストとしてエディターに貼り付けるか、または兄弟や子のエレメントとして現在選択しているエレメントに貼り付けます。 Ctrl + V
削除 現在選択しているテキストまたはエレメントを削除します。 Delete キー
次を検索 (Find Next) 現在選択しているテキストの次の出現を検索します。 Ctrl + K
前を検索 (Find Previous) 現在選択しているテキストの前の出現を検索します。 Ctrl + Shift + K
次をインクリメンタル検索 (Incremental Find Next) インクリメンタル検索モードを開始します。 呼び出し後、検索テキストを入力します。 入力するにつれて、文字の位置にカーソルが移動します。カーソル位置は入力したテキストに後方一致した場所になります。 入力したテキストは、ステータス・バーに表示されます。 Ctrl + J
前をインクリメンタル検索 (Incremental Find Previous) 前方にインクリメンタル検索モードを開始します。 呼び出し後、検索テキストを入力します。 入力するにつれて、文字の位置にカーソルが移動します。カーソル位置は入力したテキストに前方一致した場所になります。 Ctrl + Shift + J
ツールチップの説明を表示 (Show Tooltip Description) 使用できません なし。
ワード補完 (Word Completion) 開かれているすべてのエディターで検出されたすべてのワードに基づいて、現在のストリングのワード補完を提示します。 Alt + /
表 2. 「ビュー」コンテキスト・メニューのアクション
名前 機能 キーボード・ショートカット
入力を元に戻す (Undo typing) エディターの最終変更を元に戻します Ctrl + Z
ファイルを戻す (Revert File) 現在のエディターの内容を、最後に保存したファイルの内容に戻します。 エディターに未保存の変更が含まれていない場合、無効状態になっています。  
保存 現在のエディターの内容を保存します。 エディターに未保存の変更が含まれていない場合、無効状態になっています。 Ctrl + S
表示 (Show In) 使用できません Alt + Shift + W
切り取り 現在選択しているテキストやエレメントをクリップボードにコピーし、エレメントを除去します。 クリップボードが貼り付けられるまで、エレメントの除去は実行されません。 Ctrl + X
コピー 現在選択しているテキストやエレメントをクリップボードにコピーします。 Ctrl + C
貼り付け 現在の内容をテキストとしてエディターに貼り付けるか、または兄弟や子のエレメントとして現在選択しているエレメントに貼り付けます。 Ctrl + V
右にシフト (Shift Right) 現在選択している行のインデントのレベルを増やします。  
左にシフト 現在選択している行のインデントのレベルを減らします。  

編集が完了したら、z/OS Explorer ツールバーの「保存」アイコン 「保存」アイコンをクリックして、変更を保存します。

エディター・タブの X をクリックして、エディターを閉じます。保存されていない変更があるときは、「リソースを保存 (Save resource)」ダイアログが表示され、その変更を保存するか破棄するかを選択できます。