DB2 Everyplace 同期サーバーのコマンド行スクリプト

次の表には、DB2 Everyplace 同期サーバーを操作および管理するための スクリプトとその正しい使用方法が記載されています。 スクリプトの 場所は主に 2 つあります。

DB2 Everyplace 同期サーバーおよびモバイル・デバイス 管理センターのコマンドがある場所

DB2 Everyplace 同期サーバー・インスタンス管理コマンドの場所

UNIX/Linux および Windows の各プラットフォームは、コマンドは類似していますが、UNIX と Linux のスクリプトには .sh の拡張子が付き、Windows のバッチ・ ファイルには .bat の拡張子が付きます。 次の表では、Windows を使用することを 前提としますが、コマンドと構文の機能は、UNIX/Linux プラットフォームでも同じです。

表 219. UNIX、Linux、および Windows のコマンド

コマンド 目的 使用法
dsyadmin.bat

このコマンドは、DB2 Everyplace モバイル・デバイス管理センター (MDAC) を始動 します。 MDAC では、ユーザー、グループ、サブスクリプション・セット、 およびサブスクリプションを管理するのに GUI を使用できます。

MDAC の使用方法について詳しくは、モバイル・デバイス管理センターとは ?を参照してください。

Linux サーバーでは、MDAC を始動する前に、DB2 JDBC アプレット・サーバーを 始動する必要があります。 DB2 JDBC アプレット・サーバーを始動するに は、db2jstrt と入力します。 DB2 JDBC アプレット・サーバーの デフォルト・ポートは 6789 です。 このスクリプトには、オプション・ パラメーターとして、フリー・ポートを指定できます。 コンピューターを 再始動した場合は、DB2 JDBC アプレット・サーバーを再始動する必要が あります。 6789 以外のポートを使用して DB2 JDBC アプレット・サーバーを 始動する場合は、dsyadmin.sh にそのポートを指定してください。

Windows の場合:

dsyadmin.bat

Linux の場合:

db2jstrt [a free port number]
./dsyadmin.sh [DB2 JDBC Applet Server port]
 

Solaris と AIX の場合:

./dsyadmin.sh
dsyadminxml.bat

このコマンドは MDAC XML を実行して、XML ファイルを使用し、コマンド行 から MDAC 構成を管理します。 XML ツールは、MDAC オブジェクト上の 操作について、追加、削除、および変更ができます。 MDAC オブジェクト には、DB2 Everyplace のユーザー、グループ、サブスクリプション・セット、 およびサブスクリプションがあります。

完全な使用方法の説明については、XML スクリプト・ツールの使用を参照してください。

ヘルプを表示するには、次のように入力します。

dsyadminxml.bat

引き数は付けません。

コマンド行パラメーター:

-x|-d filename
-x filename [-add] [-remove]
  • -x 制御データベースから XML ファイルを作成します。
  • -d XML ファイルを制御データベースに適用します。
  • filename 処理する XML ファイルの名前。 ファイルが既に存在している場合は、-x でオーバーライドされます。
  • [-add] [-remove] は、同期サーバー制御データベースにファイルを追加するのか、既に存在するファイルを削除するのかを示す、XML タイプです。
dsyblocksubscription.bat このコマンドは、コマンド引き数に指定されたサブスクリプション名をブロックします。 コマンド行には、複数のサブスクリプションを指定できます。 サブスクリプションをブロックすると、サブスクリプション・データに新しい変更が適用されるのを リジェクトするように、同期サーバーに命令が送られます。
dsyblocksubscription.bat   [subscription]+

[subscription] は、サーバー上でブロックする サブスクリプションです。

たとえば、

dsyblocksubscription subscriptionName1

の場合、「subscriptionName1」という名前のサブスクリプションをブロックします。

dsyctldb.bat このコマンドは、DB2 Everyplace 制御データベースを作成します。 通常、 このコマンドは DB2 Everyplace が自動的に実行します。
dsyctldb.bat <db2instance> <db2instance password>
dsyjdbcmigration.bat このコマンドは、同期サーバー v8.1.2 以前のバージョンから同期 サーバー v8.1.4 以降のバージョンへ JDBC サブスクリプションをマイグレーションします。
dsyjdbcmigration.bat [sourceDatabaseUrl
sourceTableSpace][sourceDatabaseUrl sourceTableSpace sourceTableName]

ここで、

  • sourceDatabaseUrl は、 マイグレーションするソース・データベースの URL です。
  • sourceTableSpace は、 同期サーバー制御表を作成する表スペースの名前です。
  • sourceTableName は、 マイグレーションするソース表の名前です。

たとえば、すべてのサブスクリプションをマイグレーションするには、次のように入力します。

dsyjdbcmigration.bat

「mytablespace」という名前の表スペースを使用して、VNURSE データベース上 のサブスクリプションをマイグレーションするには、次のように入力します。

dsyjdbcmigration.bat jdbc:db2:VNURSE mytablespace

「mytablespace」という名前の表スペースを使用して、VNURSE データベース上 の DSYSAMPLE.VNMEDICALRECORD という表にあるサブスクリプションを マイグレーションするには、次のように入力します。

dsyjdbcmigration.bat jdbc:db2:VNURSE mytablespace
    dsysample.vnmedicalrecord
dsymigratemessagestore.bat このコマンドが使用されるのは、マイグレーション時のみです。 最後の同期が完了されていないユーザーはリセットされるため、次の同期でリフレッシュを強制されます。 同期が不完全な場合、アップロードされたデータは失われます。
dsymigratemessagestore.bat
dsymsgclean.bat 複数サーバー環境でこのコマンドを実行すると、メッセージ保管データベースからすべてのメッセージが削除されます。
dsymsgclean.bat
dsymsgdb.bat このコマンドが使用されるのは、複数サーバー環境のみです。必要となるメッセージ保管データベースを作成します。 dsymsgdb.bat
dsyreplicate.bat このコマンドを実行すると、最初の機会にミラー・ データベースのデータをソースに複製するよう DB2 Everyplace に命令します。
dsyreplicate.bat [mirror_database] 
dsyreset.bat

ユーザー、デバイス、またはユーザー・グループをリセットします。

ヘルプを表示するには、引き数なしで dsyreset.bat と入力します。

dsyreset.bat {[user name]} {-device [device id]}
 {-group [group name]} {-all}

ここで、

  • [user name] は、リセットするユーザー名です。
  • [device id] は、リセットするデバイス ID です。
  • [group name] は、リセットするグループ名です。 このグループに属するすべてのユーザーがリセットされます。

たとえば、「bob」という名前のユーザーをリセットするには、次のように入力します。

dsyreset.bat bob

グループ「Sales」に属するすべてのユーザーをリセットするには、次のように入力します。

dsyreset.bat -group Sales
dsyResetUserMigration.bat 最後の同期が不完全だったと判断されたユーザーをリセットするための XML スクリプトを生成します。 このコマンドの入力には、制御データベースにアクセスするための URL、ユーザー ID、パスワード、および出力 XML ファイルの絶対ファイル名が必要です。 この XML スクリプト は、いつでも実行できます。通常、このコマンドはインストールするときに実行します。
dsyResetUserMigration jdbc:db2:dsyctldb <userID> 
<password> <filename.xml> 

ここで、

  • userID は、DB2 管理者のユーザー ID です。
  • password は、指定されたユーザー ID のパスワードです。
  • filename.xml は、出力 XML ファイルです。
dsysetenv.bat このスクリプトは、DB2 Everyplace 同期サーバー固有の環境変数を設定します。
dsysetenv.bat
dsysetjavahome.bat このスクリプト・コマンドを変更すると、MDAC のクラスパスに JDBC ドライバーを追加できます。 ドライバーに必要なネイティブ・ライブラリーを追加する には、dsysetenv.bat にそのエントリーを追加します。 DB2 Everyplace サーブレットを実行するアプリケーション・サーバーのクラスパス にも JDBC ドライバーを追加する必要があるので注意してください。
dsysetproperty.bat 制御 データベース DSY.PROPERTIES 表のプロパティーを照会または設定します。 タイプ

 dsysetproperty.bat
命令に引き数は付けません。
dsysync.bat

このコマンドを実行すると、DB2 Everyplace サーブレットを実行する 組み込みバージョンの WebSphere Application Server バージョン 5 を 起動します。 バックグラウンドで サーバーを起動してから終了します。 このコマンドには引き数はありません。

WebSphere Application Server バージョン 5 など、DB2 Everyplace を他のアプリケーション・サーバーにインストールした場合は、 そのサーバーに従ったコマンドを使用してください。

dsysync.bat
dsysyncmonitor.bat このコマンドを実行すると、現在同期中のユーザーに関するログ情報を 表示するための GUI ツールが起動します。 GUI は、最新情報を異なる間隔で更新して表示するように構成できます。
dsysyncmonitor.bat
dsysyncstatus.bat

このコマンドを実行すると、組み込みバージョンの WebSphere Application Server バージョン 5 にインストールされた DB2 Everyplace サーバーの 実行状態を表示します。 サーバーは、始動済み、実行中、および停止のいずれかとなります。 このコマンドには引き数はありません。

WebSphere Application Server バージョン 5 など、DB2 Everyplace を他のアプリケーション・サーバーにインストールした場合は、 そのサーバーに適切なコマンドを使用してください。

dsysyncstatus.bat
dsysyncstop.bat

このコマンドを実行すると、DB2 Everyplace サーブレットを実行する組み込みバージョンの WebSphere Application Server バージョン 5 を 停止します。 実行中のサーバー処理に停止要求を発行し、状況を表示してから 終了します。 このコマンドには引き数はありません。

WebSphere Application Server バージョン 5 など、DB2 Everyplace を 他のアプリケーション・サーバーにインストールした場合は、そのサーバーに適切なコマンドを使用してください。

dsytrace [0 | 1] [-console]
 

ここで、

  • 0 は、エラー以外のトレースをオフにします。
  • 1 は、すべてのトレースをオンにします。
  • -console は、コンソール・ウィンドウのトレースを使用不可にします。

たとえば、すべてのトレースをオンにして、コンソール・ウィンドウに表示しない場合は、次のように入力します。

dsytrace 1 -console 
dsytraceprocess.bat トレース・ファイルのタイム・スタンプを「yyyymmdd hh:mm:ss.ms」の形式に拡張します。
dsytraceprocess.bat -F <tracefileName> -O <true|false> 
 

-O オプションを使用すると、フラグを上書きします。 true が指定されると、オリジナルのトレース・ファイルは、拡張タイム・スタンプを持つ変換済みトレース・ファイルによって上書きされます。 それ以外の場合、トレース・ファイルの名前は originalTraceFile.new となります。

dsyunblocksubscription.bat このコマンドを実行すると、コマンド引き数に指定したサブスクリプション名を 非ブロックします。 コマンド行には、複数のサブスクリプションを指定できます。 ブロックしたサブスクリプションを非ブロックすると、クライアントの 新しい変更内容をこの (これらの) サブスクリプションの一部として、 受け付けを再開するように同期サーバーに命令します。
dsyunblocksubscription [subscription]+

ここで、

  • [subscription] は、 サーバー上で非ブロックするサブスクリプションです。

たとえば、「bob」という名前のサブスクリプションを非ブロックするには、 次のように入力します。

dsyunblocksubscription bob

「bob」および「sally」という名前のサブスクリプションを非ブロックするには、 次のように入力します。

dsyunblocksubscription bob sally
dsyversion.bat このコマンドは、dsy.properties 表を照会して、制御データベースの バージョンを判別します。
dsyversion.bat
useUdb8.bat このスクリプトは、DB2 UDB バージョン 8.1 でモバイル・デバイス管理センター を使用するためのクラスパスを設定します。
useUdb8.bat
useUdbFp7_8.bat このスクリプトは、DB2 UDB バージョン 7.2、フィックスパック 7 以降で、 モバイル・デバイス管理センターを使用するためのクラスパスを設定します。
useUdbFp7_8.bat

次の表は、UNIX および Linux 上の DB2 Everyplace 同期サーバーに 固有のスクリプトを示しています。

表 220. DB2 Everyplace 同期サーバー・インスタンスを管理するスクリプト

コマンド 目的 使用法
dsyidrop.sh このスクリプトは、DB2 Everyplace 同期サーバー・インスタンスをドロップします。
dsyidrop.sh <dsyinstance>
ここで、 <dsyinstance> はドロップされる DB2 Everyplace 同期サーバーの名前です。
dsyicreate.sh このスクリプトは、DB2 Everyplace 同期サーバー・インスタンスを作成するときに 使用します。 DB2 Everyplace 同期サーバー・インスタンスは、システム上の 既存ユーザーで、かつ DB2 UDB インスタンスである必要があります。

DB2 Everyplace 同期サーバー・インスタンスの作成に必要な パラメーターを表示するには、次のように入力します。

dsyicreate.sh
dsyilist.sh このスクリプトは、現在定義されている DB2 Everyplace 同期サーバー・ インスタンスを表示します。
dsyilist.sh