IBM Enterprise Records, バージョン 5.1.+              

保留スイープ・ツールの構成

保留スイープ・ツールを構成するには、コマンド・プロンプトから「構成設定 (Configuration settings)」ページを開き、ご使用の環境に適用する値 (Content Engine サーバー名、ポート番号、ファイル・プラン・オブジェクト・ストア名など) を入力します。構成を行う前に、IBM® FileNet® Enterprise Manager にログインして QueryPageMaxSize プロパティーの値を大きくしておく必要があります。 Windows ユーザーの場合は、構成を開始する前に Content Engine サーバーの、Microsoft 分散トランザクション・コーディネーター (MS DTC) のタイムアウト値を変更する必要があります。

保留スイープ・ツールをインストールしたサーバーに、アプリケーション・サーバーまたはアプリケーション・サーバー・クライアントをインストールして使用可能にしておく必要があります。コマンド・プロンプトを使用して「構成設定 (Configuration settings)」ページにアクセスでき、コマンド・プロンプトを使用して保留スイープのためのツールを実行できます。
重要:

システムでスイープ・アプリケーションを実行すると、全体的なシステム・パフォーマンスに影響する場合があります。システムの使用率が低いときにスイープ・プロセスを実行するようにシステムを構成する必要があります。 詳細については、このトピックの末尾にあるリンクを参照してください。

保留スイープ・ツールを構成または実行するには、以下の手順を実行します。

  1. (Windows) 保留スイープ・ツールが大量のデータを処理できるようにするため、次のように Microsoft 分散トランザクション・コーディネーター (MS DTC) のタイムアウト値を 0 に設定します。
    1. Content Engine サーバーで、「スタート」 > 「すべてのプログラム」 > 「管理ツール」 > 「コンポーネント サービス」に移動します。
    2. 「コンポーネント サービス」 > 「コンピュータ」を選択します。
    3. マイ コンピュータ」をクリックし、「プロパティ」を選択します。
    4. オプション」タブを選択します。
    5. トランザクション タイムアウト」を 0 秒に設定し、「OK」をクリックします。
    6. Content Engine サーバーを再始動します。
  2. QueryPageMaxSize プロパティーを、リトリーブ・バッチ・サイズに設定されている値よりも大きい値に設定します。
    1. IBM FileNet Enterprise Manager で、上位ノードを右クリックし、「プロパティー」を選択して、ドメインのプロパティー・ページを開きます。
    2. プロパティー」タブを選択します。
    3. サブシステムの構成」リストで「サーバーのキャッシュ構成」を選択します。
    4. プロパティー」タブを選択し、QueryPageMaxSize プロパティーに該当の値を設定します。 「リトリーブ・バッチ・サイズ」の値よりも大きな数値を設定します。リトリーブ・バッチ・サイズのデフォルト値は 100000 です。
  3. 保留スイープ・ツールをインストールしたサーバーにログオンします。
  4. コマンド・プロンプトで次のディレクトリーに移動します。 ier_install_path/RecordsManagerSweep/
  5. 次のコマンドを実行して、保留スイープ・ツールの「構成設定 (Configuration settings)」ページを開きます。
    UNIX
    ./RecordsManagerSweep.sh -HoldSweep -configure [-profile "profile name"]
    Windows
    RecordsManagerSweep.bat -HoldSweep -configure [-profile "profile name"]
    プロファイルを使用すると、異なる構成を保存し、これらの構成を使用して保留スイープを実行できるようになり、再構成を行う必要がなくなります。新規プロファイルの作成または既存のプロファイルの編集を行うには、configure コマンドを実行し、profile name を指定します。
  6. 構成設定 (Configuration settings)」ページで、ご使用の環境に該当する値を入力し、「構成」をクリックします。 構成が完了したら、保留スイープ・ツールを実行できます。
    表 1. ご使用の環境用に設定する構成値
    フィールド 必須? 指定する情報
    CE サーバー名 はい 保留スイープ・プロセスを実行する Content Engine サーバーの名前または IP アドレスを指定します。
    ポート番号 はい WSI Data Service のポート番号を指定します。
    FPOS 名 (FPOS Name) いいえ 保留スイープを実行する FPOS の GUID または名前を指定します。値を指定しないと、指定した Content Engine サーバーに関連付けられているすべての FPOS で保留スイープ・プロセスが実行されます。
    ユーザー ID はい 保留スイープが、計算を実行するために Content Engine にログオンするとき、およびワークフローを開始するために Process Engine にログオンするときに使用するユーザー名を指定します。 このユーザーは Content Engine Administrators グループに属していて、FPOS のオブジェクト・ストア管理者であり、かつ Records Administrator ロールが割り当てられている必要があります。
    パスワード はい ユーザー ID のパスワードを指定します。
    保留名/GUID いいえ 保留名または GUID を文字「|」で区切って指定します。保留を入力すると、スイープ・プロセスは指定した動的保留にのみ影響します。保留名を指定しない場合、すべてのアクティブな保留が保留スイープで処理されます。同名の保留が複数ある場合は、その名前のすべての保留がエンティティーに適用されます。
    処理バッチのサイズ (Processing Batch Size) いいえ 保留スイープ・プロセスを使用してバッチとして処理するエンティティーの数を入力します。デフォルトでは、この値は 1000 に設定されています。例えばこの値が 1000 で処理対象エンティティーの数が 20,000 の場合、保留スイープでは、各バッチにつき 1000 個のエンティティーを処理し、20 回のバッチですべてのエンティティーを処理します。
    リトリーブ・バッチ・サイズ いいえ 保留スイープ処理でバッチごとに取得するエンティティー数を入力します。デフォルトでは、この値は 100000 に設定されています。例えばこの値が 100000 で処理対象エンティティーの数が 1,000,000 の場合、各バッチにつき 100000 個のエンティティーを取得し、10 回のバッチですべてのエンティティーを取得します。
    スレッド数 いいえ 保留スイープ・プロセス中に IBM Enterprise Records が使用する処理スレッドの数を入力します。Content Engine サーバー上の論理 CPU 1 つにつき、1 スレッドを指定することを推奨します。例えば、Content Engine サーバーに 8 つの論理 CPU がある場合、「8」と入力します。デフォルトは、1 です。
    エラー・ログ・ファイル名 いいえ 保留スイープ・プロセスによって作成されるエラー・ファイルの名前とパスを指定します。デフォルトでは、ErrorFile というエラー・ログ・ファイルが、保留スイープ・プロセスによって作成される ier_install_path/RecordsManagerSweep フォルダーに作成されます。保留スイープ・プロセスがエラーなしに実行された場合、ログ・ファイルの長さは 0 バイトです。
  7. 保留スイープ・ツールを実行するには、以下のコマンドを実行します。
    UNIX (cron ジョブまたはコマンド・プロンプトから)
    ./RecordsManagerSweep.sh -HoldSweep
    Windows (Windows スケジューラーまたはコマンド・プロンプトから)
    RecordsManagerSweep.bat -HoldSweep
  8. ier_install_path/RecordsManagerSweep/HoldSweepActivity.log のログ・ファイルを確認して、保留スイープ・ツールが正常に実行されたかどうかを検証します。 ログ・ファイルにエラーが出力されていない場合、保留スイープ・プロセスは正常に完了しています。
構成プロセス中に指定した値 (オブジェクト・ストア、ユーザー ID、パスワードなど) のいくつかを変更する場合を除き、構成した廃棄スイープまたは保留スイープを再構成する必要はありません。


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最終更新日: 2011 年 8 月


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