IBM Enterprise Records, バージョン 5.1.+            

検索の定義と実行

レコード、ボリューム、レコード・フォルダー、およびレコード・カテゴリーを検索できます。 選択できる検索オプションは、検索モードが「動的」と「静的」のどちらであるのかによって異なります。また、検索テンプレートと保管済み検索にアクセスできます。

検索モードの詳細については、検索ページのカスタマイズ を参照してください。検索タイプの選択後、以下のタイプの検索基準を指定することで高度な検索を実行できます。 各ページでデフォルトの検索基準が変更できます。「検索」タブには、検索テンプレートと保管済み検索へのリンクが表示されます。 検索の設計者は Application Engine または Workplace XT からこれらの検索を作成し、IBM® Enterprise Records から使用できるようマーク付けします。検索テンプレートでは、検索基準の一部は指定されていますが、それ以外のフィールドは編集可能なので検索をカスタマイズできます。保管済み検索は、編集不可能な検索基準がすべて組み込まれた検索です。保管済み検索の名前をクリックすると、フォルダーを開いたときのように結果が表示されます。

検索を定義および実行するには、次のようにします。

  1. 検索」タブを選択します。
  2. 検索対象のエンティティーのタイプ (「レコード・カテゴリー」、「レコード・フォルダー」、「ボリューム」、または「レコード」) に基づいて検索リンクをクリックするか、または「検索テンプレートと保管済み検索」を選択します。
    • 検索テンプレートと保管済み検索の場合、検索の名前をクリックします。
    • 検索テンプレートの場合、変更可能なフィールドに値を入力します。
    • それ以外の検索の場合、検索に必要な検索基準を指定します。
  3. すべての検索基準を入力したら、「検索」をクリックします。検索場所を指定するには、「検索場所」フィールドを使用します。このフィールドには、デフォルトの検索場所が表示されます。これを次のように変更できます。
    1. フォルダーの選択」をクリックします。
    2. 検索を絞り込むカテゴリー、サブカテゴリー、またはフォルダーを選択します。パスの最後には、現在選択されているフォルダーが表示されます。
    3. 承認」をクリックします。
    4. クラスでフィルター」フィールドでは、返される結果を特定のクラスのエンティティーだけに絞り込むことができます。例えば、エンティティー・タイプとしてレコードを選択した場合、クラス・タイプ (電子、E メール、マーカー、または別のカスタム・クラス) を指定することによって検索対象を限定できます。
    5. クラスの選択」をクリックします。
    6. フィルター・クラスの選択」ページからクラス・タイプを選択します。
    7. フィルター・クラスの選択」をクリックしてクラス・タイプを選択します。
    8. 選択したクラスのサブクラスのエンティティーを検索結果に含める場合は、「サブクラスを含める」チェック・ボックスを選択します。
    9. 最大結果数」フィールドに、検索結果として返されるエンティティーの最大数を入力します。(範囲は 50 から 5000 です。)最大結果数」フィールドは、検索モードが「静的」の場合にのみ有効になります。詳しくは、検索ページのカスタマイズを参照してください。

プロパティーの指定

検索基準を定義したら、最大 7 つのプロパティーに基づいてエンティティーを検索できます。すべてのプロパティー値を入力することも、一部だけを入力することもできます。分類されたレコードの場合、現在または初期の分類 (ダウングレード、アップグレード、分類解除の日付またはイベント、または補足的マーキング) に基づいて検索基準を入力できます。また、プロパティー値を空のままにして、他の検索基準に基づいてエンティティーを検索することもできます。

プロパティー・セットを選択するには、次のようにします。

  1. 変更」をクリックします。
  2. プロパティー基準の設定」領域で、1 つまたは複数の「プロパティー名」メニューからプロパティーを選択します。
  3. ソートの基準にするプロパティーのラジオ・ボタンをクリックします。
  4. 演算子を選択します。選択できる演算子は、プロパティーによって異なります。
  5. 「変更の承認」 をクリックします。

このページの設定の詳細については、検索ページのカスタマイズを参照してください。

値を入力して演算子を設定する

検索に含める演算子ごとに、テキストを入力、メニューまたは別のページから値を選択、またはカレンダーから日付を選択することによって値を指定します。値が存在するプロパティーだけが検索で使用されます。

  1. 各プロパティーの演算子を選択します。メニューから演算子を選択するか、またはデフォルトをそのまま使用します。
  2. 使用するプロパティーの値を入力します。
  3. AND」または「OR」を選択して、2 つのプロパティーの関係を指定します。AND 演算子では、両方の値が True のときに結果が返されます。OR 演算子では、どちらか一方のプロパティー値が True ならば、結果が返されます。例えば、Human Resources という複数値プロパティーがあり、Payroll または Recruitments を検索する場合、次の検索基準を入力します。
    Human Resources = Payroll    OR
    Human Resources = Recruitments
    また、以下のように検索基準を入力することもできます。
    Humsn Resources = Payroll, Recruitments
重要: DoD 分類データ・モデルの「初期の分類」プロパティーを使用する場合、分類入力フィールドはストリング・フィールドです。「>」(より大きい) または「< or =」(より小か等しい) などの演算子を使用する比較はすべて、入力したテキストに基づきます。このため、Unclassified は Classified より大きいと評価されます (英語のアルファベットで U は 17 番目の文字であり、C は 3 番目の文字であるため)。

コンテンツの指定

レコードを検索する場合、レコード・オブジェクト・ストア内の宣言されたドキュメントの内容、またはレコード・プロパティーのテキスト (ファイル・プラン・オブジェクト・ストア内のメタデータ) に含まれる単語または語句を指定できます。この検索では、サイト管理者は検索エンジンによるプロパティーの索引付けを構成する必要があります。AND または OR 演算子を使用して、プロパティー検索とコンテンツ検索を組み合わせることができます。

検索モードが「静的」の場合に OR 演算子を使用すると、検索ではプロパティー検索が最初に処理されます。 戻される結果数が「最大結果数」の値以上の場合は、検索が停止して、コンテンツ検索は行われません。このため、検索結果には要求したコンテンツを備えたドキュメントが含まれない場合があります。検索モードの詳細については、検索ページのカスタマイズ を参照してください。 検索モードが「動的」の場合、このモードでも最初にコンテンツ検索が処理され、次にプロパティー検索が処理されますが、「動的」モードでは、すべての結果が戻されます。

コンテンツ検索を行うには、次のようにします。

  1. コンテンツの内容」テキスト・ボックスに、検索に含めるテキストを入力します。
  2. 検索場所」の値に、「メタデータ」(プロパティー内のテキストを検索する場合) または「コンテンツ」(宣言済みのドキュメント内のテキストを検索する場合) を選択します。検索時に「コンテンツ」を指定した場合は、検索結果ページに「ランキング」列が含まれます。この列には、検索基準との関連率が示されます。「ランキング」はデフォルトのソート列であり、最初は降順でソートされます。 「ランキング」列は、検索モードが「動的」の場合にのみ有効になります。
  3. 入力したテキストがエンティティーに含まれ、かつ、プロパティーが True でなければならないことを指定するには、演算子を「AND」に設定します。コンテンツまたはプロパティー条件のいずれかが真でなければならない場合は、OR に設定します。
重要:
  • 単語を入力すると、ドキュメントのテキストに含まれるその単語のすべての形式が検索されます。プロパティー (メタデータ) 内のテキストを検索する場合、完全一致語だけが返されます。このため、ドキュメントのコンテンツを検索するときに month と入力した場合、month、months、および monthly を含むドキュメントが返されます。プロパティー検索で month と入力した場合は、month というプロパティー値を持つドキュメントだけが返されます。
  • 単語を複数入力した場合、すべての単語を含むドキュメントが返されます。例えば、monthly report と入力すると、monthly と report の両方を含むドキュメントだけが返されます。
  • 単語を特定の順序で含む語句を検索する場合は、その語句を二重引用符で囲みます。例えば、"right hand" と入力すると、right hand という語句を含むドキュメントだけが返されます。
  • また、大文字と小文字の区別やつづりを指定して検索する場合も、二重引用符を使用します。例えば、"star" と入力すると、star は返されますが starship や Star は無視されます。
  • アスタリスク (*) は、0 文字以上の文字、数字、またはアンダースコアー文字 (_) を表すワイルドカード文字として使用します。例えば、wo*d と入力すると、wooden、word、World、wordsmith、would などが返されます。疑問符 (?) は、1 文字の英数字を表します。例えば、?an と入力すると、ran、pan、can、ban などが検索されます。
  • Oracle を使用する場合、管理者が変更しない限り (検索の大文字と小文字の区別の設定を参照)、検索では大文字と小文字が区別されます。
  • LIKE 演算子を使用して MS SQL データベースを検索する場合、 検索基準に左大括弧 ([) 文字が含まれているときは、 一組の大括弧内に [ 文字を配置する必要があります。 例えば、[[] のようにフィールドに入力する必要があります。 これは、MS SQL ベンダーの問題です。 詳しくは、MS SQL の資料を参照してください。
  • 動的モードの全文検索で OR 演算子を使用してプロパティー検索を実行する場合、デフォルトでは、結果セットはランキング順にソートされます。結果セットに重複する項目が含まれている可能性があることを理解しておく必要があります。例えば、ある項目が結果セットで 2 回 (プロパティー検索の結果と、全文テキスト検索またはコンテンツ・ベース・リトリーブ検索の結果) 示されることがあります。さらに、結果セットで別の列をクリックして結果をソートすると (ランキングの代わりにドキュメント・タイトルによるソートなど)、初期の重複がフィルタリングにより除外されることがあります。これにより、検索結果をドキュメント・タイトルでソートした場合のレコードの総数と、ランキング別ソートで返されるレコードの総数が一致しなくなります。検索結果の適合率を確認する必要がある場合は、ランキングによるソート (デフォルト) を実行してください。重複の可能性がある項目を除去することが重要な場合は、メタデータによるソートを実行してください。

親タイプでフィルター

親エンティティーのタイプとプロパティーに基づいてレコードを検索できます。親エンティティーを選択するには、次のようにします。

  1. 次の親タイプでフィルター」の右側の「選択」をクリックします。
  2. レコードの検索先となる親のタイプを選択します。
  3. 承認」をクリックして検索ページに戻ります。
  4. 演算子と値を入力するか、または「変更」をクリックして他のプロパティーを指定します。 親エンティティーの検索基準を変更すると、そのエンティティー・タイプの「マイ・サーチ」ページにそれが反映されます。例えば、レコード・フォルダーを親として選択し、ここで一連のプロパティーを変更した場合、次に直接レコード・フォルダーを検索する場合、それらに対して同じプロパティー値が設定されます。

検索基準を指定したら、「検索」をクリックします。

検索結果

検索モードが「静的」の場合は、「最大結果数」の値によって返される結果数が制限されます。 検索モードが「動的」の場合、返される結果数は「最大結果数」の値に影響されません。 「最大結果数」および「検索モード」については、検索ページのカスタマイズを参照してください。

検索結果には、検索基準で指定したエンティティーの名前とすべてのプロパティー値が含まれます。「補足的マーキング」などのプロパティーに複数の値が存在する場合、そのカラムに「詳細の表示」リンクが表示されます。このリンクをクリックすると、そのプロパティーのすべての値が表示されます。検索結果に対して、以下の操作を実行できます。
  • 印刷用バージョンを生成する。
  • 複数エンティティーを選択し、「複数選択アクション」をクリックして、選択したエンティティーに適用するアクションを選択する。
  • 情報の取得」アイコンをクリックして、エンティティーの「情報」ページを表示する。
  • ページ番号または「次へ」をクリックして、結果を参照する。
    重要:リスト・ビューのページ・サイズ」の値 ( Application Engine または Workplace XT の「ユーザー設定」内の「一般設定」) によって、検索結果の各ページに表示されるエンティティー数が決まります。検索結果に 100 件のエンティティーがあり、「リスト・ビューのページ・サイズ」の値が 20 の場合、検索結果は 5 ページになり、各ページには 20 件のエンティティーが表示されます。
  • 列をクリックして、検索結果をソートする。検索デフォルトの定義方法に応じて、検索のリフレッシュや結果のソートを動的に行うことができます。詳細については、検索ページのカスタマイズで「検索モード」フィールドに関する説明を参照してください。
  • ランキング」列をクリックして、関連率順に結果をソートする。
    • ランキング」列を有効にするには、検索基準で「コンテンツ」を指定する必要があります。検索の定義と実行を参照してください。
    • ランキング」列は、「レコード」および「動的」検索モードに対してのみ有効になります。検索モードの詳細については、検索ページのカスタマイズ を参照してください。
  • 複数値プロパティーの値をすべて表示する。詳細については、検索ページのカスタマイズで「複数値プロパティー」フィールドに関する説明を参照してください。

サブカテゴリーの「情報の取得」アイコンをクリックした場合、その親カテゴリーへのアクセス権限がないと、IBM Enterprise Records でエラーが発生します。

検索エラー

ファイル・プラン階層に大量のレコード・カテゴリー、レコード・フォルダー、およびレコードが含まれている場合、タイムアウト・エラーなどのエラーになる場合があります。これらのエラーを解消するために変更できる設定については、「IBM FileNet® P8 Troubleshooting Guide」を参照してください。



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最終更新日: 2011 年 8 月


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