IBM Enterprise Records, バージョン 5.1.+            

プロパティーの表示のカスタマイズ

ユーザー・インターフェースは、エンド・ユーザーと IBM® Enterprise Records アプリケーションの間のジャンクションとして機能します。ビジネス・プロセスに応じて、ユーザー・インターフェースをカスタマイズすることが必要となる場合があります。エンティティーに関連付けられたメタデータ・フィールドをカスタマイズできます。これらのフィールドは、そのエンティティーの情報ビュー・ページに表示されます。例えば、メタデータ・フィールドの表示名を、「エンティティーの説明」から「エンティティーの詳細」に変更することができます。

ユーザー・インターフェースでのこれらのメタデータ・フィールドの表示方法を変更するには、Enterprise Manager を使用して、さまざまなクラスおよびオブジェクトに関連付けられているプロパティー・テンプレートを変更します。コンテキスト・ヘルプ・ファイルは、カスタマイズされた名前や動作に一致しません。

以下に示すカスタマイズ・タスクを実行すると、ユーザー・インターフェースでメタデータ・フィールドがどのように表示されるかを指定できます。

下記の各タスクでは、先に以下のステップを実行済みであることを前提としています。

メタデータ・フィールドの表示方法を指定するには、次のようにします。

  1. システム管理者として Enterprise Manager にログオンします。
  2. プロパティーを変更する必要のあるオブジェクト・ストアを選択し、「プロパティー・テンプレート」ノードを展開します。
    重要:
    • 変更内容を適切なクラスに伝搬させるには、プロパティー・テンプレートを変更するたびに、それらのクラスに再度関連付ける必要があります。Content Engine ヘルプの../../../com.ibm.p8.ce.admin.doc/properties/pr_assign_properties_to_a_class.htmを参照してください。
    • マーカー・レコード、電子レコード、または E メール・レコードなどの、IBM Enterprise Records に付属するクラスを変更する場合は、自分にとって不要なプロパティーを削除しないでください。代わりに、それらのプロパティーに非表示のマークを付け、デフォルト値を指定してください。クラスからプロパティーを削除した場合、エントリー・テンプレートは内部的に変更されるまで正しく機能しなくなります。

IBM Enterprise Records 内のプロパティーの可視性は、プロパティーの説明と非表示のパラメーターによって決まります。プロパティーは、情報ページと、ウィザードのステップで表示されます。類似したプロパティーは、個別の情報ページ (ビューとも呼ばれる) にまとめられます。例えば、重要レコード・レビューに関連するすべてのプロパティーは、エンティティーの「重要レコード」情報ページに表示されます。プロパティーの「説明」フィールドによって、プロパティーがグループ化される情報ビューが決まります。「説明」フィールドを変更するには、プロパティーのプロパティー・シートの「一般」タブを選択します。例えば、新規プロパティー「廃棄スケジュールの開始」を作成し、「説明」フィールドで「RMDisposal」と指定した場合、そのプロパティーは「廃棄」ビューに追加されます。

プロパティーの説明に指定できるさまざまな値を以下の表にリストします。

表 1. プロパティーの説明に指定できる値
説明の値 意味
RMDisposal レコード・カテゴリーまたはレコード・フォルダーの「廃棄」ビューにプロパティーを表示します。
RMVital 「重要レコード」情報ページにプロパティーを表示します。
RMCutoff 廃棄スケジュールの追加中に、「トリガーの設定」ステップでプロパティーを表示します。
RMSystem プロパティーをユーザー・インターフェースで非表示にしますが、関連付けられているクラスの「情報」ページには表示します。
declare Workplace のレコードの宣言ウィザードにプロパティーを表示します。
RMGroupDisposition 説明にこの文字列が入力されているプロパティーは、エンティティーの「情報」ページの「詳細」ビューにある「廃棄」セクションに表示されます。
RMGroupGeneral 説明にこの文字列が入力されているプロパティーは、エンティティーの「情報」ページの「詳細」ビューにある「一般」セクションに表示されます。
RMGroupPhysical 説明にこの文字列が入力されているプロパティーは、エンティティーの「情報」ページの「詳細」ビューにある「物理」セクションに表示されます。
RMGroupVital 説明にこの文字列が入力されているプロパティーは、エンティティーの「情報」ページの「詳細」ビューにある「重要」セクションに表示されます。

説明として RMDisposal、RMVital、RMCutoff、または RMSystem が指定されていないプロパティーは、自動的に「プロパティーの情報」ページに割り当てられます。

プロパティーを必須にする

オプションのプロパティーを必須プロパティーに変更することができます。例えば、デフォルトでは「受信日」プロパティーはオプションです。Enterprise Manager を使用して、このプロパティーを必須にすることができます。

オプションのプロパティーを必須プロパティーに変更するには、次のようにします。

  1. 必須にするプロパティーを選択します。
  2. アクション」メニューから「プロパティー」を選択します。
  3. 詳細」タブを選択します。
  4. 必須の値 (Value Required)」フィールドを選択し、「適用」をクリックして変更を保存します。
  5. OK」をクリックして変更を受け入れ、プロパティー・シートを閉じます。

設定を変更すると、ユーザー・インターフェースは自動的にプロパティー名の横に赤いアスタリスクを表示して、そのプロパティーに値を入力する必要があることを示します。

オプション・プロパティーを必須プロパティーに変更する場合、そのプロパティーが関連付けられているクラス用のオブジェクトをシステムが自動的に生成するかどうかを確認する必要があります。この条件に当てはまる場合は、そのプロパティーのデフォルト値を定義してください。例えば、レコード・フォルダーが作成されると、ボリュームが自動的に作成されます。必須プロパティーをボリューム・クラスに関連付けた場合、そのプロパティーのデフォルト値を定義してください。

プロパティーをオプションにする

必須プロパティーをオプションのプロパティーに変更することができます。例えば、デフォルトでは「レコード・カテゴリー識別子」プロパティーは必須に設定されています。Enterprise Manager を使用して、このプロパティーをオプションにすることができます。

必須プロパティーをオプションのプロパティーに変更するには、次のようにします。

  1. オプションにするプロパティーを選択します。
  2. 「アクション」メニューから「プロパティー」を選択します。
  3. 詳細」タブを選択します。
  4. 必須の値 (Value Required)」フィールドをクリアし、「適用」をクリックして変更を保存します。
  5. OK」をクリックして変更を受け入れ、プロパティー・シートを閉じます。

設定を変更すると、プロパティー名の横に表示されていた赤いアスタリスクは、表示されなくなります。

プロパティーの非表示

非表示のプロパティーとは、ユーザー・インターフェースには表示されないプロパティーですが、データ・モデル内には存在し続けており、システムが内部的に使用します。不要なプロパティーは、データ・モデルから削除するのではなく、非表示にすることをお勧めします。

重要: 必須のプロパティーは非表示にしないでください。

表示されているオプションのプロパティーを非表示にするには、次のようにします。

  1. 非表示にするプロパティーを選択します。
  2. アクション」メニューから「プロパティー」を選択します。
  3. 詳細」タブを選択します。
  4. 非表示」チェック・ボックスを選択し、「適用」をクリックして変更を保存します。
  5. OK」をクリックして変更を受け入れ、プロパティー・シートを閉じます。

上記の手順のほかに、プロパティーの説明として RMSystem を指定することによって、ユーザー・インターフェースでそのプロパティーを非表示にすることもできます。ただし、このようにすると、そのプロパティーがエンティティーの「情報」ページを除くすべての IBM Enterprise Records ユーザー・インターフェースで非表示になることに注意してください。

プロパティーの説明を変更するには、次のようにします。

  1. 非表示にするプロパティーを選択します。
  2. アクション」メニューから「プロパティー」を選択します。
  3. 一般」タブを選択します。
  4. 説明」として RMSystem を入力し、「適用」をクリックして変更を保存します。
  5. OK」をクリックして変更を受け入れ、プロパティー・シートを閉じます。

プロパティーの表示名の変更

プロパティーの表示名を変更して、ユーザー・インターフェースでの表示をカスタマイズすることができます。例えば、「レコード・カテゴリー識別子」を「レコード・カテゴリー ID」に変更することができます。

プロパティーの表示名を変更するには、次のようにします。

  1. 表示名を変更するプロパティーを選択します。
  2. アクション」メニューから「プロパティー」を選択します。
  3. 一般」タブを選択します。
  4. 既存の表示名を変更し、「適用」をクリックして変更を保存します。
  5. OK」をクリックして変更を受け入れ、プロパティー・シートを閉じます。

必ずプロパティーの表示名のみを変更し、シンボル名は変更しないでください。

プロパティーの説明領域の定義

プロパティーの文字列の最大長の値によって、IBM Enterprise Records ユーザー・インターフェースでプロパティーの横に表示される説明領域のサイズを指定できます。説明領域のサイズで、それがテキスト域であるかテキスト・ボックスであるかが決まります。(テキスト・ボックスでは、情報の一部はスクロールして見えなくなります。テキスト域では、スクロール・バーによって、長いテキスト・ストリングが読みやすくなります。)

文字列型のプロパティーのみに、説明領域を指定することができます。

プロパティーの文字列の最大長を定義するには、次のようにします。

  1. 説明領域を指定するプロパティーを選択します。
  2. アクション」メニューから「プロパティー」を選択します。
  3. 詳細」タブを選択します。
  4. 文字列の最大長 (Maximum String Length)」の値を入力します。 この値が 255 を超える場合、説明領域は自動的にテキスト域に変換されます。そうでない場合、ユーザー・インターフェースは説明領域をテキスト・ボックスとして表示します。
  5. 「適用」をクリックして、変更を保存します。
  6. OK」をクリックして変更を受け入れ、プロパティー・シートを閉じます。

事前定義プロパティー値の指定

文字列型または整数型のプロパティーの指定可能な値を定義して、エンド・ユーザーが手動で値を入力するのではなく事前定義値のリストから選択できるようにすることが可能です。これにより、ユーザーが誤った値を入力しないようにすることができます。事前定義値のリストを作成するには、選択リストを作成し、それを適切なプロパティーに関連付けます。 選択リストは、ユーザー・インターフェース内でドロップダウン・リストとして表示されます。

新しい選択リストを作成するには、次のようにします。

  1. システム管理者として Enterprise Manager にログオンします。
  2. ツリーから「選択リスト」ノードを選択します。
  3. アクション」メニューから「新規選択リスト (New Choice List)」を選択し、ウィザードの手順に従います。

選択リストの作成後、それを適切なプロパティー・テンプレートに関連付ける必要があります。(Content Engine ヘルプの../../../com.ibm.p8.ce.admin.doc/choicelists/chl_assign_choice_list_to_property_template.htmを参照してください。) IBM Enterprise Records ユーザー・インターフェースで、プロパティーの表示名の横に、新規選択リストが表示されます。

最小プロパティー値および最大プロパティー値の指定

エンド・ユーザーが整数型プロパティーに入力できる最小値と最大値を指定できます。例えば、最小保存期間を 2 年以上で 100 年以下としなければならないことを指定できます。エンド・ユーザーが 2 よりも小さいか 100 よりも大きい値を入力した場合、エラー・メッセージが生成されます。

整数プロパティーの最小値および最大値を指定するには、以下のようにします。

  1. 最小値および最大値を指定するプロパティーを選択します。
  2. アクション」メニューから「プロパティー」を選択します。
  3. 詳細」タブを選択します。
  4. 「最小値 (Minimum Value)」および「最大値 (Maximum Value)」に適切な値を入力します。
  5. 「適用」をクリックして、変更を保存します。
  6. OK」をクリックして変更を受け入れ、プロパティー・シートを閉じます。

「詳細」情報ページのカスタマイズ

エンティティーの「詳細」情報ページには、エンティティーのプロパティー値が、「一般」、「廃棄」、「重要」、「物理」、および「その他」などのグループにまとめられて、読み取り専用ビューで表示されます。プロパティーを、別のグループに移動することも、プロパティー用に新規グループを作成することもできます。以下のエンティティーの「詳細」ビューをカスタマイズできます。

プロパティーを既存のグループまたは新規グループに再割り当てするには、プロパティーの「説明」フィールドで定義されている RMGroup パラメーターを変更する必要があります。RMGroup パラメーターの直後にあるテキストは、そのプロパティーが表示されるグループを指定します。RMGroupGeneral を RMGroupDisposition に変更した場合、そのプロパティーは「一般」グループから「廃棄」グループに移動します。プロパティーの RMGroupPattern を指定する場合、そのプロパティーが表示される新規グループは作成済みです。RMGroup の後にテキストが表示されていないか、プロパティーの「説明」に RMGroup パラメーターがない場合、そのプロパティーは「その他」グループに表示されます。

説明」フィールドには、複数のパラメーターを含めることができます。必ず RMGroup パラメーターのみを変更し、他のパラメーターは変更しないままにしてください。 RMGroup パラメーターを追加する場合は、コンマを使用して他のパラメーターと分離してください。

以下の手順を実行して、プロパティーをグループに割り当てます。

  1. 該当するプロパティーを選択します。
  2. アクション」メニューから「プロパティー」を選択します。
  3. 一般」タブを選択します。
  4. 必要なグループ名を、「説明」フィールド内の RMGroup の末尾に追加します。
  5. 適用」をクリックして、プロパティーの説明の変更内容を保存します。
  6. OK」をクリックして変更を受け入れ、プロパティー・シートを閉じます。


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最終更新日: 2011 年 8 月


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