IBM FileNet P8, バージョン 5.2.1            

XML からの構成のインポート

あるアイソレート・リージョンから別のアイソレート・リージョンにプロパティーをコピーするために、別のアイソレート・リージョンから以前にエクスポートされた構成プロパティーをインポートできます。このエクスポートおよびインポート機能を使用して、アイソレート・リージョン構成をバックアップおよびリストアすることも可能です。

ターゲット・アイソレート・リージョンに対する保留中の変更がある場合は、インポート・プロセスを開始する前にコミットするか破棄しておく必要があります。

アイソレート・リージョン・プロパティーをインポートするには

  1. プロセス構成コンソールで、ターゲット・アイソレート・リージョンを識別する接続ポイントを選択します。
  2. 「アクション」メニューから「XML ファイルからのインポート」を選択し、アイソレート・リージョン・プロパティーが格納されているエクスポート済みの XML ファイルを探します。
  3. 次のいずれかを実行します。
    オプション 説明
    上書き インポートするプロパティーをターゲット・アイソレート・リージョンに追加し、ターゲット・アイソレート・リージョン内に同じ名前のキュー、ロスター、およびイベント・ログがあれば置き換えます。ターゲット・アイソレート・リージョンに使用中のオペレーションが含まれていると、コミット処理は失敗します。また、キューを使用する転送されたワークフローがある場合、プロセスのインポート時にワークフローが実行中でなくても、キューは上書きされません。

    このオプションは、開発環境から、実稼働環境で使用する初期化済みリージョンにインポートする場合に適しています。

    重要: 使用中のターゲット・リージョンへインポートする際に「上書き」オプションを使用すると、同じ名前を持つアイテムが上書きされ、予期しない結果が生じる場合があります。

    エクスポートしたソースにユーザー情報が含まれていても、そのユーザーがターゲット・システム上で定義されていなければ、ユーザー情報のインポートはスキップされます。

    エクスポートしたソースに UDDI リポジトリーが含まれている場合は、ビジネス名、権限のあるユーザー、演算子、およびその他のビジネス情報および連絡先情報がインポートされます。照会 URL およびビジネス・キーは、ターゲット・リージョン用に生成されます。

    マージ インポートするプロパティーをターゲット・アイソレート・リージョンの現行プロパティーに追加します。インポートする (ソース) アイソレート・リージョンに含まれているアイテムと同じ名前を持つアイテムがターゲット・アイソレート・リージョンに含まれている場合、インポートする String 型のアイテムでは、長さが長いほうの文字列が保持されます。

    使用中のターゲット・リージョンでは、このオプションによりターゲット・リージョン内の既存のプロパティーが保持され、ソース・リージョンからの新しいプロパティーのみが追加されます。

    エクスポートしたソースにユーザー情報が含まれていても、そのユーザーがターゲット・システム上で定義されていなければ、ユーザー情報のインポートはスキップされます。

    エクスポートしたソースに UDDI リポジトリーが含まれている場合は、連絡先情報のみがインポートされ、ビジネス情報はインポートされません。

  4. インポート・プロセスの終わりに、「詳細」 をクリックしてプロセス・ログを表示できます。 ログにエラーが記録されている場合は、一般的なエラーに関する以下の情報を確認してください。
    ヒント: 「システム・プロパティー」を使用してデフォルト以外のリージョンからインポートする場合は、「最新表示」をクリックし、プロパティーの画面を更新します。

次のルールがステップ・プロセッサー定義のインポートに適用されます。

次の表に、上書きオプションを設定した場合の アイソレート・リージョンのインポートを示します。

表 1. ソース・アイソレート・リージョン
ID タイプ 名前
5 8 Approval HTML (FileNet®)
6 4 Approval Launch HTML (FileNet)
50 2 (デフォルトのステップ・プロセッサー) MyStep
55 1 (デフォルトの起動プロセッサー) MyLaunch
表 2. 既存のターゲット・アイソレート・リージョン
ID タイプ 名前
3 8 HTML (FileNet)
4 4 Launch HTML (FileNet)
5 2 (デフォルトのステップ・プロセッサー) Approval HTML (FileNet)
6 1 (デフォルトの起動プロセッサー) Approval Launch HTML (FileNet)
表 3. 肯定判断
ID タイプ 名前
3 8 HTML (FileNet)
4 4 Launch HTML (FileNet)
5 2 (デフォルトのステップ・プロセッサー) Approval HTML (FileNet)
6 1 (デフォルトの起動プロセッサー) Approval Launch HTML (FileNet)
50 2 (デフォルトのステップ・プロセッサー) MyStep
55 1 (デフォルトの起動プロセッサー) MyLaunch

ソース・アイソレート・リージョンにデフォルトのプロセッサーが存在せず、いずれかの項目がターゲット・アイソレート・リージョン内の既存のデフォルト設定を変更し、その結果としてデフォルトのプロセッサーが存在しなくなる場合、既存のデフォルトのプロセッサーは変更されません。

表 4. ソース・アイソレート・リージョン
ID タイプ 名前
5 8 Approval HTML (FileNet)
6 4 Approval Launch HTML (FileNet)
表 5. 既存のターゲット・アイソレート・リージョン
ID タイプ 名前
3 8 HTML (FileNet)
4 4 Launch HTML (FileNet)
5 2 (デフォルトのステップ・プロセッサー) Approval HTML (FileNet)
6 1 (デフォルトの起動プロセッサー) Approval Launch HTML (FileNet)
表 6. 肯定判断
ID タイプ 名前
3 8 HTML (FileNet)
4 4 Launch HTML (FileNet)
5 2 (デフォルトのステップ・プロセッサー) Approval HTML (FileNet)
6 1 (デフォルトの起動プロセッサー) Approval Launch HTML (FileNet)

インポートが失敗した場合は、ソース・アイソレート・リージョンで問題を修正し、構成を再エクスポートするか、ターゲット・アイソレート・リージョンで問題を修正できます。エクスポート後の XML ファイルを直接編集して、エラーの原因となるアイテムを削除することもできます。

インポート中に発生する可能性がある主なエラー・メッセージは、次のとおりです。

コミット中に発生するエラー: ログでフィールドの長さを変更できません。ログ名 DefaultEventLog、フィールド名 F_Subject

原因: ログ・ファイルで文字列フィールドの長さは変更できません。

解決策: エクスポートした xml ファイルから F_Subject フィールドを削除するか、ターゲット・リージョンから F_Subject フィールドを削除します。

ファイルからのインポート中の例外、開示フィールド {xxx} のタイプが既存の開示フィールド・タイプと一致しません

原因: ログ・ファイルでフィールド・タイプは変更できません。

解決策: エクスポートした xml ファイルからフィールドを削除するか、異なるログ・ファイルに変更します。

F_WebServer.4 の属性値が一致しません (Attribute values don't match for F_WebServer.4)

原因: インポート・ファイル内の Web アプリケーションの場所が、ターゲット・リージョン内の対応する設定と一致していません。

解決策: プロセス構成コンソールを使用して、インポート・リージョン内の Web アプリケーション URL を変更し、リージョン・プロパティーを再エクスポートするか、ターゲット・リージョンを変更します。

ファイルからのインポート中の例外、F_ComponentDescriptor の属性値が一致しません (Attribute values don't match for F_ComponentDescriptor)

原因: 「マージ」オプションの場合、Java™ 認証・許可サービス (JAAS) のユーザーやパスワードなどの設定は、CE Operations キュー内のコンポーネント・キュー・アダプター構成のソース・リージョンとターゲット・リージョンで異なります。

解決策: コンポーネント・キュー・アダプター構成を一致させる必要があります。または、「上書き」を使用して既存構成を置き換えることができます。

XML ファイルを手動で編集すると、インポート・プロセス失敗の原因となる構文エラーを生じる場合があります。主なエラーのタイプと対応するエラー・メッセージは次のとおりです。

例 1: 開始タグと終了タグが一致しない

ファイルからのインポート中の例外。ドキュメント・パーサーを取得できませんでした。エレメント・タイプ「ModelAttributes」は、一致する終了タグ「</ModelAttributes>」で終了しなければなりません (The element type ModelAttributes must be terminated by the matching end-tag /ModelAttributes.)
... エレメント・タイプ「Value」の後に、「>」または「/>」のいずれかの属性指定が必要です... (... Element type "Value" must be followed by either attribute specifications, ">" or "/>"...)

例 2: 値節で開始引用符が欠落している

...エレメント・タイプ「Value」に関連する属性「Val」には、開始引用符が必要です... (...Open quote is expected for attribute "Val" associated with an element type "Value"...)

例 3: 値節で終了引用符が欠落している

...エレメント・タイプ「Value」に関連する属性「Val」の値に「<」文字を含めてはいけません。(...The value of attribute "Val" associated with an element type "Value" must not contain the '<' character.)

例 4: 属性で開始引用符が欠落している

...エレメント・タイプ「ExposedFieldDefinition」に関連する属性「Length」には、開始引用符が必要です。(...Open quote is expected for attribute "Length" associated with an element type “ExposedFieldDefinition".)

例 5: 属性で終了引用符が欠落している

... エレメント・タイプ「ExposedFieldDefinition」の後に、「>」または「/>」のいずれかの属性指定が必要です (...Element type "ExposedFieldDefinition" must be followed by either attribute specifications, ">" or "/>")


最終更新日: 2015 年 10 月
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