ワークフロー・システムは Web Services の技術を利用して、ワークフロー作成者が、FileNet® P8 プロセス相互間のみならず、FileNet P8 ワークフローと他のビジネス・プロセスとの間でのメッセージによる対話を定義できるようにします。
ワークフロー・システムでは、次の 3 つの Web Services 機能が利用できます。
- Process Java™ API のサブセットを提供する Web Services API。Web Services API を使用して、ステップ・プロセッサーを記述できます。
- 別のワークフローに定義されている Web Services を呼び出す機能。組織内の他のユーザーが開発した Web Services や、インターネット上の外部で利用可能な Web Services を使用するワークフローを作成できます。
- Web Service としてワークフローを提供する機能。他のアプリケーションは、Web Services を介して作成したワークフローと対話できます。
Web Service の作成または実行に使用できる方式には次の 2 つがあります。
- パラメーター方式。XML や XML スキーマに関する知識や理解がなくても、Web Services を実行したり作成できます。Web Services を簡単に使い始められます。
- XML 方式。XML および XML スキーマに関する知識が必要ですが、パラメーター方式では対応できない複雑な XML メッセージも処理できます。
会社、パートナー、またはパブリック UDDI レジストリーによって提供される Web Service を実行する方法
Web Service を実行するには、サービスの記述 (WSDL) が必要です。この記述には、予想されるパラメーターと、サービスの実行が可能なエンドポイントを指定する必要があります。サービスは、WSRR レジストリー、UDDI レジストリー、ビジネス・パートナー、または Web Service を提供するように設計された、ユーザー専用の
FileNet P8 ワークフローから入手できます。プロセス構成コンソールと Process Designer は、Web Services を構成および定義するためのインターフェースとして使用できます。
社内使用、パートナーによる使用、または一般利用のために Web Service を提供する方法
Web Service を提供するには、Receive ステップでワークフローを作成してから、そのワークフローを他の
FileNet P8 ワークフローや外部のパートナーで利用できるようにします。
拡張機能
- 認証およびセキュリティー
- ビルトインの認証オプションを Receive ステップで使用すれば、要求時にログオンとパスワードが必要になるよう指定できます。
- 相関
- Invoke、Receive、および Reply 関数に相関構成を組み込むと、Web Services 相互間で交わされる特定の対話を識別できるようになります。例えば、バイヤーとサプライヤーとの間で交わされる発注の対話の場合、注文番号を使用すれば、バイヤーとサプライヤーとの間でやり取りされる当該メッセージを特定できます。
- 添付
- 同じオブジェクト・ストアへのアクセス権を持っている 2 つの FileNet P8 ワークフロー・システム相互間で、参照による添付の引き渡しができます。添付の参照情報は、メッセージの中に組み込まれます。
- 添付は、任意の Web Services アプリケーション相互間で、値によって引き渡せます。添付が値によって引き渡されると、完全なドキュメントが Web Service メッセージで送信されます。