IBM FileNet P8, バージョン 5.2.1            

式ビルダー

「式ビルダー」ダイアログ・ボックスでは、フィールド名、添付、ワークフロー・グループ、XML データ・フィールド、システム・フィールド、およびパートナー・リンクが表示されます。表示項目を選択して、式を作成できます。また、式で必要な関数を選択することが可能です。ダイアログ・ボックスには関数名と構文が表示され、オンライン・ヘルプへのアクセスも提供されます。

「式ビルダー」ダイアログ・ボックスにアクセスするには、式を指定できるフィールドの中で「式ビルダー」をクリックします。

式を作成するアイテムの名前が、ウィンドウのタイトル・バーに表示されます。式領域に、既存のフィールドの名前や演算子を挿入するか、直接入力して、式を作成します。

このワークフローで定義されているか、親ワークフローから継承されたデータ・フィールド、添付、ワークフロー・グループ、XML データ・フィールドなどのアイテムの名前を使用するには

  1. ダイアログ・ボックスの上部のオプションのリストから、適切なカテゴリー (「データ・フィールド」、「添付フィールド」など) を選択します。
  2. 左側のリストからアイテムを選択します。
  3. 「挿入」をクリックすると、そのアイテムが下部の式領域に挿入されます。
  4. ボタンをクリックして、式に演算子、括弧、および AND や OR の演算子を挿入します。
  5. 式領域にリテラルを入力するには、値を適切な形式で入力します。ストリングは引用符で囲み、配列値はコンマ (,) で区切って中括弧 { } で囲む必要があります。

    「クリア」ボタンをクリックすると、式領域の内容が削除されます。

式の中で Guid フィールドを使用するには

オブジェクト・ストア ID 値が アイソレート・リージョンに設定され、requiredClass プロパティーが Guid フィールドに 設定されている場合、次のステップを実行して、対応するプロパティー・セットからの選択を行うことができます。
  1. 「式ビルダー」ウィンドウで、「ビジネス・オブジェクト・フィールド」をクリックします。対応するプロパティーが「プロパティー」テーブルに表示されます。
  2. テーブルからプロパティーを選択し、「挿入」をクリックします。
  3. 式の定義が完了したら、「OK」をクリックして保存し、ウィンドウを閉じます。
システム・ビジネス・オブジェクト・フィールドについては、「ケース・タイプ (F_CaseFolder) (Case Type (F_CaseFolder))」および「タスク (F_CaseTask) (Task (F_CaseTask))」システム・プロパティー (「PathName」「TaskState」など) を選択できます。

式の中でパートナー・リンクを使用するには

ワークフローで Web サービスを呼び出す場合、パートナー・リンクで定義されている Web サービスとは異なるサービスを呼び出したり、認証を要求する Web サービスにユーザー名とパスワードを渡すために、実行時に呼び出しメッセージのヘッダーを変更したいことがあります。

  1. この場合、リストから「パートナー・リンク」を選択します。
  2. 該当するパートナー・リンクを選択します。
  3. 「挿入」をクリックすると、ヘッダー情報が式に挿入されます。
  4. ヘッダー・テンプレートを編集して、別の WSDL URL、別の処理のエンドポイント、または認証のためのログオンとパスワードを指定します。

    式を編集して、有効なストリングにする必要があります。すなわち、ストリングの先頭と末尾に二重引用符を追加し、式内の二重引用符は二重引用符でエスケープする必要があります。

    パートナー・リンク・ヘッダーの変更例を示すワークフローは、「FileNet ワークフロー内の Web Services の使用」の (5) と (7) を参照してください。

式の中で関数を使用するには

  1. リストから「関数」を選択します。
  2. 適切なカテゴリーを選択します。
  3. 右の列のリストから、該当する関数を選択します。
  4. 「挿入」をクリックすると、その関数が式に挿入されます。
  5. 関数の各パラメーターを編集して、データ・フィールドの名前など、適切な値を指定します。

添付の式を定義するには

  • 「参照」をクリックし、文書などのファイルやフォルダーを指定して、挿入します。

ワークフロー・グループの式を定義するには

  • 「参照」をクリックして、ユーザー名を指定し、挿入します。

ドキュメント、フォルダー、ファイル名、ユーザー名、またはグループ名を参照して選択したアイテムは、ワークフロー・システムが要求する形式で式領域に挿入されます。

次のいずれかを使用して、ユーザーをワークフロー・グループに割り当てることもできます。

  • 「@」文字とシステム定義のユーザー番号。構文は @<user-ID> です。ここで、<user-ID> は整数の定数値です。

    例えば、WfGroupA がワークフローの 3 番目のステップの参加者で、ユーザー番号 50 にそのステップを処理させる場合、ワークフローのその前のステップの「割り当て」タブで次のように入力します。@50 は、このワークフロー・グループの最初のエレメントに割り当てられることに注意してください。

    フィールド名
    WfGroupA[1] "@50"
  • ユーザー名が含まれたデータ・フィールド。
    例えば、@<user-field-name> などを使用します。<user-field-name> には、以下のフィールドを指定することができます。
    • ユーザー ID を表す整数フィールド (単一フィールドまたは配列フィールド)
    • ユーザー名またはワークフロー・グループを表す整数フィールド (単一フィールドまたは配列フィールド)

次の「割り当て」タブの入力例では、参加者名は userstring データ・フィールドに格納されています。

フィールド名
WfGroupA[1] "@userstring"

現在のステップで、参加者の数値 ID を後続のステップを処理するワークフロー・グループのエレメントとして割り当てるには、「割り当て」タブの「完了後」に次の構文を指定します。

フィールド名
WfGroupA[1] "@"+numbertostring(F_BoundUser)

@ 記号は、ワークフローの参加者名の指定で特別な意味を持つため、ユーザー名に @ 記号を使用する場合は、次のルールを確認する必要があります。

  • 定義するユーザー名は、例えば @12345 のように、先頭文字の @ の後に数字のみが続く名前にしないでください。このユーザー名がワークフロー・ステップの参加者として割り当てられると、システムはそのワークフロー・システムでのユーザー ID が 12345 のユーザーにその作業をルーティングします。

    ユーザー名 @123abc または @abc123 には文字と数字の両方が含まれているため、これらの名前を持つ参加者にはワークが正しくルーティングされます。



最終更新日: 2016 年 3 月
bpfdh147.htm

© Copyright IBM Corp. 2016.