IBM FileNet P8, バージョン 5.2.1            

パートナー・リンク関数

「式ビルダー」ダイアログの「パートナー・リンク」関数では、実行パートナー・リンクのパートナー・リンク・ヘッダーが表示されます。

パートナー・リンク・ヘッダーは、転送時に生成される F_EndPointRef<partner-link-name> というフィールドに格納されます。次のタスクを実行するには、生成されたフィールド F_EndPointRef<partner-link-name> を変更してヘッダーを変更します。

  • ヘッダーで表される Web サービスには SOAP ヘッダーが必要です。例えば、認証機能を使用する場合、ヘッダーには Security セクションがあるので、このセクションに適切なユーザー名とパスワードを挿入する必要があります。
  • ヘッダーで表される Web サービスには、WSDL で指定したエンドポイントが入ります。このエンドポイントを変更するには、Address セクションに別のエンドポイントを挿入します。変更したことで、同じサービスの別のエンドポイントを実行できます。
メッセージ・ヘッダー

このヘッダー例で、実行パートナー・リンクの名前は InvAuth1 です。ヘッダーを変更するには、変更後のヘッダーをパートナー・エンドポイント参照 (この場合は F_EndPointRefInvAuth1) に割り当てるステップで、Assign システム関数または割り当てのいずれかを使用します。

エンコード

F_EndPointRef<partner-link-name> に機密情報を挿入する必要がある場合は、encode() 関数を使用して機密情報をエンコードします。ワークフロー・システムは、メッセージを送信する前にエンコードされた情報をデコードします。

認証

このヘッダー例では、実行するサービスが認証を必要とするので、ヘッダーに Security セクションが含まれています。一般に、USERNAME と PASSWORD は変数に置き換えます。ユーザーは、実行ステップの前のステップでこれらの値を入力します。それらの値をヘッダーに挿入するには、割り当てを使用します。

  1. 実行ステップの前の一般ステップで Assign システム関数または割り当てを使用して、割り当てに対する一時的な名前を入力し、式ビルダーを開きます。
  2. 式ビルダーで、次のようにヘッダーを編集して有効な文字列式にします。
    1. メッセージの先頭から名前 (この例では F_EndPointRefInvAuth1) を切り取り (クリップボードに貼り付け) ます。この名前は割り当ての名前として貼り付けます。
    2. 変数の最終エンドポイントを定義していない場合は、ボックスに表示されている Optional Final Soap Address 行を削除します。
    3. 既存の各二重引用符、およびメッセージの先頭と最後に、二重引用符 (") を追加します。
    4. USERNAME と PASSWORD は、適切なフィールド名 (例えば、MyUserNameMyPassword) に置き換えて右引用符と左引用符およびプラス記号を追加し、フィールド名を文字列式に挿入します。
          "<wsa:EndPointReference xmlns:wsa=""http://schemas.xmlsoap.org/ws/2003/03/addressing"">    
                  <wsa:ReferenceProperties>           
                         <wsse:Security xmlns:wsse=""http://schemas.xmlsoap.org/ws/2002/12/secext"">      
                               <wsse:UsernameToken>                           
                                      <wsse:Username>" + MyUserName + "</wsse:Username>                               
                                      <wsse:Password>" + MyPassword + "</wsse:Password>                       
                               </wsse:UsernameToken>          
                         </wsse:Security>     
                 </wsa:ReferenceProperties>
          </wsa:EndPointReference>"
  3. 式ビルダーを閉じて、エンドポイント参照の名前 (この例では、F_EndPointRefInvAuth1) を割り当ての「名前」フィールドに貼り付けます。
ヒント: ユーザー名とパスワードをメッセージに直接入力する必要があることはほとんどありませんが、その必要がある場合は、引用符とプラス記号を含まない文字列を入力します。

代替エンドポイント

代替エンドポイント

実行される Web サービスの WSDL はエンドポイントを指定します。別のエンドポイントを指定するには、次の手順にしたがいます。ヘッダーの OPTIONAL_SOAP_ADDRESS を新しいエンドポイントに置き換えます。代替エンドポイントで提供されるサービスの入出力要件はまったく同じでなければなりません。

  1. 実行ステップの前の一般ステップで Assign システム関数または割り当てを使用して、割り当てに対する一時的な名前を入力し、式ビルダーを開きます。
  2. 式ビルダーで、次のようにヘッダーを編集して有効な文字列式にします。
    1. メッセージの先頭から名前 (この例では F_EndPointRefInvAuth1) を切り取り (クリップボードに貼り付け) ます。この名前は割り当ての名前として貼り付けます。
    2. OPTIONAL_FINAL_SOAP_ADDRESS を新しいエンドポイント文字列 (引用符なし) に置き換えるか、二重引用符とプラス記号を必要に応じて使用して値を入れる定義済みの変数を挿入します。
    3. 既存の各二重引用符、およびメッセージの先頭と最後に、二重引用符 (") を追加します。
  3. 式ビルダーを閉じて、エンドポイント参照の名前 (この例では、F_EndPointRefInvAuth1) を割り当ての「名前」フィールドに貼り付けます。


最終更新日: 2016 年 3 月
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