ワークフロー定義の転送
ワークフロー定義またはワークフロー・コレクションをアイソレート・リージョンに転送できます。
ワークフローを実行するには、ワークフロー定義またはワークフロー・コレクションの実行可能バージョンがアイソレート・リージョンに存在している必要があります。オブジェクト・ストアやライブラリーにワークフロー定義またはワークフロー・コレクションを保存しても、ファイル自体が保存されるだけで、実行可能にはなりません。
- 以下のように、管理コンソールで、「ワークフローの転送」ウィザードを開始します。
- ドメインのナビゲーション・ペインで、オブジェクト・ストアを選択します。
- オブジェクト・ストアのナビゲーション・ペインで、 をクリックし、ワークフロー定義を選択します。
- ワークフロー定義タブで、「アクション」をクリックし、「ワークフローの転送」を選択します。
- ウィザードのステップを完了します。
- Process Designer の場合
- ワークフロー作成者は、直接、ワークフロー定義 (「アクション」 メニューの 「ワークフローの転送」 を使用) またはワークフロー・コレクション (「ファイル」 メニューの 「ワークフロー・コレクションを転送」 を使用) をアイソレート・リージョンに転送することができます。
- ワークフロー定義 (「アクション」メニューの「ワークフローの起動」を使用) またはメイン・ワークフロー (「ファイル」メニューの「メイン・ワークフローを起動」を使用するか、Process Designer ツールバーの「メイン・ワークフロー起動」ツールを選択) を起動すると、「起動」コマンドによってワークフロー定義またはワークフロー・コレクションが転送され、ワークフロー定義またはワークフロー・コレクションのインスタンスが作成されます。
- Workplace または Workplace XT の場合
- 管理者ユーザーは、直接、ワークフロー定義またはワークフロー・コレクションをアイソレート・リージョンに転送できます。管理者権限を持たないユーザーは、転送されていないワークフローを起動できません。
- 管理ユーザーがサブスクリプションを定義すると、ワークフローのバージョンがアイソレート・リージョンにまだ存在しない場合は、転送が自動的に行われます。
アイソレート・リージョンへの転送

ワークフロー定義またはワークフロー・コレクションが転送されるたびに、アイソレート・リージョン内に新しいワークスペースが作成されます。このワークスペースでは、ワークフローの実行可能バージョンを指し示すと同時に、以前に転送された他のワークフロー定義またはワークフロー・コレクションの最新リビジョンを指し示します(実際に、各ワークスペースには、ワークフロー定義またはワークフロー・コレクションを指し示す 2 つのポインターが使用されています。1 つは作成者形式を指し示すポインターで、もう 1 つはワークフロー定義またはワークフロー・コレクションのランタイム形式を指し示すポインターです)。
左図では、ワークフロー定義が転送されるに従って、ワークスペースのサイズが大きくなっていく過程を示しています。この例の Alpha のように、ワークフロー定義の新規リビジョンがある場合は、ワークスペース・リストの中の古いリビジョンが最新のリビジョン (例えば Alpha_1 など) で置き換えられます。このメカニズムは、バージョン制御の一種として機能し、アイソレート・リージョンで実行可能なワークフローの複数のリビジョンを使用できるようにします。
開発環境では、通常、多数のワークスペースが使用され、しかもそれらのワークスペースのサイズは極めて急速に大きくなっていきます。これは、ワークフロー作成者が、ワークフロー定義を実動環境の中に送り出す前に、何度も転送およびテストを行うからです。このような状況では、ワークスペースのサイズ制限を超える可能性があります。ワークフロー・システムでは、構成オブジェクトやワーク・アイテムの BLOB サイズが最大許容サイズの 95% を超えた時点で、警告メッセージがシステム・イベント・ログの中に記録されます。ワークスペースのサイズ制限に達している場合にワークフロー転送コマンドを出すと、「バッファーのオーバーフロー」エラーが発生します。開発環境の場合は、ワークフロー作成者がアイソレート・リージョンを初期化し、ワークスペースの中を空にすれば、この問題を解決できます。
実動環境の場合は、通常、開発環境の場合よりもワークスペースの数もサイズも小さくなります。これは、実動環境では、大抵の場合、テスト済みの安定したワークフロー定義のみが使用されるからです。通常、実動アイソレート・リージョンを初期化して、未使用のワークスペースを空にするのは不都合であるため、実動システムでは、アイソレート・リージョンに不要な転送が多数行われないように、一定の注意を払う必要があります。
推奨できないケース

左図では、ワークフロー作成者が、ワークフロー定義の名前を変更して再転送することで、Alpha ワークフロー定義の、本質的に同一のバージョンを作成した場合を示しています。このような場合、それぞれのワークフロー定義が固有のものと見なされるので、ワークスペースの数とサイズが急速に増大します。
この方法の代わりに、実行中のそれぞれのワークフローを識別する 1 つの手段として、起動時に、ワークフローのデータ・フィールドを使用して、ワークフローの件名を更新する方法を推奨します。