IBM FileNet P8, バージョン 5.2.1            

ワークフロー・フィールドおよびデータベース・フィールド

ワークフロー・システムで使用されるフィールドのタイプは、主にワークフロー・フィールドとデータベース・フィールドの 2 つがあります。

ワークフロー・フィールド

ワークフロー・フィールドとは、単一のワークフローに関連付けられているすべてのユーザー・フィールドおよびシステム・フィールドのことです。ワークフロー・フィールドはワークフローのプロパティーです。すなわち、ワークフローの 1 つ以上のステップで使用できます。ワークフロー実行中は、あるステップで設定されたフィールド値は、同一フィールドを使用する後続のステップでも使用可能です。ワークフロー内の各フィールドの値は、ワークフローの現段階での値に限定されます。したがって、ワークフローを実行するたびに、フィールド内の値を変えることができ、ワークフローの処理時ごとに変化します。

ワークフロー・フィールドには次の 2 つのタイプがあります。
  • ユーザー・フィールド。ワークフロー開発者は、ステップ・パラメーター用の値、または条件テストのための値を保持するフィールドを定義します。ユーザー・フィールドの定義には、名前、データ型、初期値が含まれます。通常は、ワークフロー開発者、ワークフロー管理者、アプリケーション開発者が協力して、必要なユーザー・フィールドや、それらのフィールドの使用方法を決定します。
  • システム・フィールド。ワークフロー・システムでは、ワークフローの処理に必要なフィールドが自動的に作成されます。ワークフロー内でシステム・フィールドを使用し参照していても、それらのフィールドの値を直接編集することはできません。
データベース・フィールド
対応するソース・フィールド (ワークフロー・フィールドなど) の値を保管するためのデータベース・フィールドを作成すると、これらの値は検索可能になります。データベース・フィールドは、特に、以下の目的で使用できます。
  • 検索フィルターでの使用
  • データベース索引での使用
  • イベント・ログへの情報のロギング

データベース・フィールドは、ロスター、キュー、イベント・ログなどのワークフロー構造の一部です。 データベース・フィールドとソース・フィールドは、同じ名前、および同じ (または類似する) データ型でなければなりません。整数データ型と浮動小数点データ型は混在しても構いません。

データベース・フィールドは、開示フィールドとも呼ばれます。フィールドを開示フィールドのリストに追加しても、フィールドは作成されません。フィールドを作成するのは、ワークフロー作成者の作業です。同様に、開示フィールドのリストからフィールドを削除してもフィールドは削除されません。フィールドが前述の用途に使用できなくなるだけです。

重要: データベース・フィールドを作成すると、以下のようにシステム・パフォーマンスに悪影響を及ぼす可能性があります。
  • イベント・ログ: データベース・フィールドは、Case Analyzer への情報の送信だけでなく、Case Analyzer ストアのサイズや、Case Analyzer のパフォーマンスにも影響を及ぼします。
  • ワークフロー・ロスター: データベース・フィールドが頻繁に変更されると、パフォーマンスが低下する可能性があります。また、デフォルトでは、すべてのデータベース・フィールドがユーザーに表示されます。データベース・フィールドに対応するソース・フィールドがワーク・アイテムに含まれていない場合、値は表示されません。


最終更新日: 2016 年 3 月
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