プロセス開発環境の構成
ワークフロー・システム開発環境を構成するには:
- IBM® FileNet® FileNet P8 Platform 資料ライブラリーの FileNet P8 Platform の「Developer samples」セクションから Process Engine サンプルをダウンロードします。 ディレクトリーの相対的な構造はそのまま維持します。
- その他のサポート・ファイルをインストール場所からローカルのディレクトリーにコピーします。
- 新たに作成されたディレクトリー構造のすべてのファイルのファイル属性を、読み取り専用から読み取り/書き込みに変更します。
- 開発システム上で適切な Java™ Development Kit (JDK) のインストールと構成を事前に行っていなければ、これを行います。また、以下のいずれかの状況が該当する場合は、JDK をインストールして、関連するマシンに Developer Files¥pw.jar ファイルをコピーします。
- 複数の Content Platform Engine サーバーで開発を行っている
- 別のマシンに (オプションの) Case Analyzer を実装している
- 別のマシンに (オプションの) Process Simulator を実装している
ご使用のプラットフォームに対応した JDK の現在のサポートされるバージョンについては、IBM FileNet P8 のシステム要件の Web ページを参照してください。
JDK のサポートされているバージョンを開発システムにインストールし、インストール・パスを PATH 変数に追加します。
- 以下のすべての状況が該当する場合、プロジェクトに Directory Files¥vwpanel.jar ファイルを追加してください。
- IDE を使用している。
- Java ステップ・プロセッサー UI ツールキットの Swing ベース beans およびインターフェース・ツールで、IBM FileNet サンプル・コントロールと同様のユーザー・コントロールを作成しようとしている。
Process Engine Developer Files サンプル・セット
- プロセス・アプリケーション開発用のインターフェースを含んだ一連の JAR ファイル。
- 一般的な使用について説明する一連のサンプル・ファイル
アプリケーション開発に必要なファイル
Process Engine Developer Files サンプル・セットにある以下の JAR ファイルは、すべてのプロセス・アプリケーション開発で必要となります。
- pe.jar
Process Java API ランタイム・クラスが含まれています。
- peResources.jar
Content Platform Engine リソース・ファイル (例外ファイルや文字列ファイルなど) が含まれています。
- pe3pt.jar
Content Platform Engine で使用されるサード・パーティー製クラスが含まれています。
以下の JAR ファイルは Process Engine Developer Files サンプル・セットにありますが、特定の種類の開発のみに使用されます。
- vwpanel.jar
Java ステップ・プロセッサー UI ツールキットのクラスが含まれています。このツールキットには、Swing ベースのインターフェース、サポート・クラス、JavaBeans、および関連情報クラスのパネル・セットが含まれています。ツールキット・クラスは、Java ステップ・プロセッサー・サンプル用のユーザー・インターフェース・コントロールを提供するために使用されます。詳細については、Java ステップ・プロセッサー UI ツールキットの概要を参照してください。
- pw.jar
(FileNet Image Manager 専用)Process Java API ランタイムと関連クラスが含まれています。
Process Java API サンプル
Process Engine Developer Files サンプル・セットで提供される Process Java API サンプル・ファイルには、次の項目が含まれます。
- API サンプル
ワークフローの作成、開始、完了のほか、ログ情報の表示や保存に使用できる Java API ファイル。MainSample.java は、API サンプル・クラスの関連付け方法を示す、簡単なワークフロー処理アプリケーションです。これらのファイルは、Directory Files¥samples¥api ディレクトリー内にあります。
- VWPanel サンプル
ステップ・プロセッサーと Launch ステップ・プロセッサーの各サンプル・アプリケーション、およびデフォルトのユーザー・インターフェースに必要なイメージ・ファイル。これらのファイルは、Directory Files¥samples¥vwpanel ディレクトリーにあります。
- ユーティリティー・サンプル
Java Remote Method Invocation レジストリーからの項目の表示や削除に使用する Java クラス。これらのファイルは、Directory Files¥samples¥utils ディレクトリーにあります。
Process Java API サンプルの詳細については、「Process API サンプルの概要」を参照してください。
プロセス開発のその他のサポート・ファイル
プロセス・アプリケーション開発用の追加の JAR ファイルは、Application Engine ホストまたは Content Platform Engine ホストのいずれかにあります。
- wcm.jar
Content Engine Java API ランタイム・クラスが含まれています。この JAR ファイルは、Application Engine ホストの filenet_installation_directory¥WorkPlace¥download にあります。
- Content Engine Java API
ワークフロー・システムは、LDAP ディレクトリーのアクセスと認証用に Content Engine Java API を使用します。JAR ファイルについては、「Content Engine API の使用方法」を参照してください。代わりに、Content Engine Java API をインストールすることもできます。
セッション用の JAAS ログイン・コンテキスト
ワークフロー・システムは、Java 認証・承認サービス (JAAS) のログイン・コンテキストを使用してセッションを確立します。 デフォルトの JAAS ログイン・コンテキストは、HTTP 転送および FileNet P8 では FileNetP8WSI、EJB 転送では FileNetP8Engine です。
詳細については、認証および JAAS を参照してください。
EJB 転送ではなく Web Services 転送を使用する場合は、FileNet WS-I ログイン・モジュールを参照するように FileNetP8 スタンザを以下のように変更する必要があります。
FileNetP8
{
com.filenet.api.util.WSILoginModule required;
};
ワークフロー・システムが使用するログイン・モジュールの例については、コンポーネント認証の例を参照してください。
JAR ファイルをクラスパスに追加する際の問題点
- Content Platform Engine サーバーが pe.jar の正しいパスを送信する。
- クラスパス・ステートメントがクライアント・アプリケーションに対して、指定された場所の pe.jar ファイルを使用するよう強制する。
- Java プラグイン・コンソール
- クラスパスに JAR ファイルが指定された、標準の Java クライアント・アプリケーション
java.security.AccessControlException: access denied (java.lang.RuntimePermission modifyThreadGroup)
at java.security.AccessControlContext.checkPermission(Unknown Source)
at java.security.AccessController.checkPermission(Unknown Source)
at java.lang.SecurityManager.checkPermission(Unknown Source)
. . .
この動作を修正するには、次のいずれかの回避策を使用します。
- IDE を使用して、アプリケーションをコンパイルし実行します。この場合、プロジェクト (またはグローバル・プロジェクト設定) に固有のクラスパスの場所を指定できます。
- アプリケーションのコンパイルと実行に使用するスクリプトまたはコマンド行で、JAR ファイルの場所を指定します。
- JAR ファイルの場所を指定するクラスパス変数を含むスクリプトを作成します。IDE を使用しない場合、これが推奨されるアプローチです。
Web アプリケーション・ツールキット
Web アプリケーション・ツールキットは、Process Engine 開発者ファイルと共に、FileNet P8 Platform 用のイベント・ドリブンの Java Server Pages ベースの Web アプリケーションを作成するための、再利用可能なモジュール付きの拡張可能なフレームワークを提供します。このツールキットの使用方法の例としては、HTML ステップ・プロセッサーの作成が挙げられます。Web アプリケーション・ツールキットは、Application Engine のインストールの一環としてインストールされます。このフレームワークを使用して、多数の FileNet アプリケーション (Workplace 自身を含む) が作成されました。
追加情報については、「Web アプリケーション・ツールキット」を参照してください。また、IBM FileNet FileNet P8 Platform 資料ライブラリーの FileNet P8 Platform の『Developer samples』セクションにある Web アプリケーション・ツールキット・サンプル も参照してください。
IBM JVM を使用したアプリケーション・サーバーのパフォーマンス
ご使用のアプリケーション・サーバーが IBM JVM を使用している場合、最適なパフォーマンスを得るために、ご使用のプラットフォームに応じてアプリケーション・サーバーのスタートアップ・ファイルに以下の変更を行います。
Weblogic
- startWebLogic.cmd (または startWebLogic.sh) を開き、JAVA_OPTIONS 変数を以下のように編集します。
- Windows 以外のシステムの場合、SAVE_JAVA_OPTIONS=$JAVA_OPTIONS 行の直前に、次の行を挿入します。
JAVA_OPTIONS=$JAVA_OPTIONS -Dprogram.name=$PROGNAME -Dfilenet.pe.peorb.pool.min=2 -Dfilenet.pe.peorb.pool.max=5
- Windows の場合、set SAVE_JAVA_OPTIONS=%JAVA_OPTIONS% 行の直前に、以下の行を挿入します。
set JAVA_OPTIONS=%JAVA_OPTIONS% -Dprogram.name=%PROGNAME% -Dfilenet.pe.peorb.pool.min=2 -Dfilenet.pe.peorb.pool.max=5
- Windows 以外のシステムの場合、SAVE_JAVA_OPTIONS=$JAVA_OPTIONS 行の直前に、次の行を挿入します。
- WebLogic Server を停止してから再始動します。
JBoss の場合
- スタートアップ・スクリプト・ファイル run.bat (または run.sh) を開き、JAVA_OPTS 変数を編集します。通常、このファイルの配置場所は JBOSS_HOME/bin です。
- Windows 以外のシステムの場合、JAVA_OPTS=$JAVA_OPTS -Dprogram.name=$PROGNAME 行を見つけて、次のように変更します。
JAVA_OPTS=$JAVA_OPTS -Dprogram.name=$PROGNAME-Dfilenet.pe.peorb.pool.min=2 -Dfilenet.pe.peorb.pool.max=5
- Windows の場合、set JAVA_OPTS=%JAVA_OPTS% -Dprogram.name=%PROGNAME% 行を見つけて、次のように変更します。
set JAVA_OPTS=%JAVA_OPTS% -Dprogram.name=%PROGNAME% -Dfilenet.pe.peorb.pool.min=2 -Dfilenet.pe.peorb.pool.max=5
- Windows 以外のシステムの場合、JAVA_OPTS=$JAVA_OPTS -Dprogram.name=$PROGNAME 行を見つけて、次のように変更します。
- 編集を保存します。
FIPS 140-2 暗号規格
米国連邦情報処理標準 140-2 (FIPS: 140-2) は、暗号機能検証プログラムです。これは、ソフトウェアに使用される暗号モジュールのセキュリティー標準を定義します。ワークフロー・システムは、FIPS 140-2 によって承認された暗号プロバイダー IBMJCEFIPS (証明書 376) を暗号化用に使用します。
FIPS 140-2 モードは、Content Platform Engine サーバーとその他のワークフロー・システム・コンポーネント (Component Integrator など) のインストール時には、デフォルトで有効になっています。 ただし、次のシナリオでは、FIPS を手動で有効にする必要があります。
- FIPS 140-2 をカスタム・アプリケーションに使用する。
- Component Manager インスタンスが、Process Engine クライアント・インストーラーによってインストールされた Java Runtime Environment (JRE) とは異なる JRE を使用するように変更される。
- IBM 以外の JRE を使用する Process Orchestration、Process Engine REST Service、または Process Engine Web Service のサーブレットをホストするアプリケーション・サーバー。
FIPS 140-2 モードの有効化
FIPS 140-2 モードを手動で有効にするには、FIPS によって証明されたセキュリティー・プロバイダーを最初のプロバイダーとして 指定する必要があります。IBM の JRE を使用するクライアントの場合、IBM Java Secure Sockets Extension (JSSE) を 使用する必要があります。IBM JSSE には ibmjcefips.jar ファイルが含まれます。次の行を jre¥lib¥java.security ファイルに追加します。
security.provider.1=com.ibm.crypto.fips.provider.IBMJCEFIPS
ssl.SocketFactory.provider=com.ibm.jsse2.SSLSocketFactoryImpl
ssl.ServerSocketFactory.provider= com.ibm.jsse2.SSLServerSocketFactoryImpl
詳細については、IBMJSSE2 Provider Reference Guide を参照してください。