IBM FileNet P8, バージョン 5.2.1            

Visio のインポート例 - サブプロセスが含まれる BPMN 図

この例では、BPMN ステンシルに含まれる図形を使用して Visio の図を作成します。これらの図形は Process Designer のオブジェクトにマップされます。

BPMN ステンシル

次に、よく使用される図形の一部を示します。

  • タスクは Process Designer の一般ステップにマップされます。
  • シーケンス・フローはルートにマップされます。
  • 省略されたサブプロセスはサブマップ・ステップにマップされます。空のサブマップを作成します。
  • 展開されたサブプロセスはサブマップ・ステップとサブマップにマップされます。
  • データに基づく排他的 (XOR) ゲートウェイ(Data-based exclusive (XOR))イベント・ベース排他 (XOR) (Event-based exclusive (XOR))包括 (OR) (Inclusive (OR))、および 並行 (AND) (Parallel (AND)) は、一般ステップにマップされます。
  • データ・オブジェクトはデータ・フィールドにマップされます。
  • 始端イベントとその他の開始図形は、開始ステップにマップされます。
  • 終端イベントは、TerminateBranch システム・ステップにマップされます。

BPMN ステンシルに含まれる図形に加えて、その他の Visio ステンシルの図形を使用してプロセスの図を作成し、Process Designer にインポートできます。これらの Visio の標準的な図形の多くも、Process Designer のオブジェクトにマップされます。ご使用の図に合うように Process Designer のオブジェクトへのマッピングを上書きしたり、カスタムの図形を作成して、適切な Process Designer のオブジェクトにマッピングできます。

BPMN の例

この例は、(1) 問題についてのサポートを取得する、(2) 部品を注文する、という 2 つのオプションを含む単純な製品サポート・プロセスを示しています。後者のプロセスには、在庫の確認、価格、出荷などの確認を行うサブプロセスがあります。

BPMN 図

  • Start (「始端イベント」図形) はプロセスの開始を示します。その他の開始図形を使用してプロセスの開始を示すこともできます。図の中に開始図形がないと、Process Designer の開始ステップから始まるルートが作成されません。そのため、Process Designer で後でルートを追加する必要があります。
  • EvaluateInStock (「イベントに基づく排他的 (XOR) (Event-based exclusive (XOR))」図形) はスプリットを表します。
  • Assistance (「タスク」) は 1 つのタスクを表します。
  • Parts (「展開されたサブプロセス」図形) は、サブマップ・ステップとサブマップの両方を表します。Process Designer のワークフロー定義でサブマップ・ステップとサブマップの両方に「Parts」という名前が付けられます。
  • Parts 図形の中にある「タスク」図形は、サブプロセス内のステップを示します。サブプロセスに含める図形は Parts ボックス内に入れなければならないことに注意してください。
  • ルート (「シーケンス・フロー」図形) は、図形の接続ポイントに接続されなければなりません。また、矢印は適切な方向を向いている必要があります。

このプロセスをより具体化するため、データとして CustName、PartNum、および Cost (「データ」図形) を追加します。これらは、「関連」図形を使用して適切なタスクに関連付けられます。各データ・オブジェクトは、Process Designer では文字列データ・フィールドに変換されるので、簡潔な名前を使用したり、スペルの整合性をとることが役に立ちます。

データ・オブジェクトが含まれる BPMN 図

図を Visio XML 形式 (.vdx) で保存して、Process Designer にインポートします。

Process Designer で、「Visio ファイルをインポート」(「ファイル」メニュー) を使用してプロセスをワークフロー定義としてインポートします。この図で使用されている図形はすべて、既に Process Designer のオブジェクトにマップされているので、インポートは比較的円滑に行われるはずです。ただし、作業中のエラーが発生した場合は、Visio の図で修正してから再試行します。

インポートされたプロセスは、Process Designer で次のように表示されます。

インポートされた Visio の図

インポートされたプロセスを有効なワークフロー定義にするには、その他に次のタスクが必要です。

  • Process Designer の「ワークフローのプロパティー」で、文字列型ではないデータ・フィールドのデータ型を指定します。この例では、Cost フィールドを整数型または浮動小数点型にできます。
  • ステップごとに、参加者またはキューを割り当てます。
  • 分岐 (Evaluate と InStock) ごとに、ユーザー選択項目や特定のデータ・フィールド値などの ルーティング条件を指定します。
  • サブプロセスに開始ステップを追加しなかったので、Parts サブマップの StartStep から InStock ステップまでのルートを追加します。


最終更新日: 2016 年 3 月
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