IBM FileNet P8, バージョン 5.2.1            

添付

添付とは、参加者がワークフロー内のステップを完了するために使用する情報へのリンクのことです。例えば、保険請求を処理するワークフローでは、提出された請求書類およびそれに付随する医療報告書が添付になります。

ワークフロー定義では、オーサーが添付を定義し、個々の添付を使用するステップを指定します。例えば、保険請求を処理するワークフローの場合、医療報告書は、医療審査のステップでは使用されますが、保険証書を確認するステップでは使用されません。

ワークフロー・システムでは、添付のリンク先である特定のアイテムはターゲットと呼ばれます。最も一般的なターゲットは、Content Platform Engine オブジェクト・ストア、Content Services (CS) ライブラリー、または Image Services (IS) ライブラリーに保管されているドキュメントです。ただし、共有ディスクに配置されているドキュメント配列、保管済み検索、フォルダー、URL、ファイルがターゲットである場合もあります。

添付へのターゲットの割り当て

ワークフロー開発者は、ワークフロー定義で特定のターゲットを添付に割り当てたり、さらに柔軟性を持たせるためにワークフローの起動時または進行中にターゲットを割り当てたりできます。以下に、それぞれの場合の例を説明します。
  • ワークフローが実行されるたびに同じターゲットが使用される場合は、ワークフロー開発者はそのターゲットを添付に割り当てます。

    例えば、出張申請を承認するワークフローでは、出張費の精算に関する方針マニュアルを参照用の資料として含めることもできます。同じ方針マニュアルが全従業員に適用されるので、ワークフロー開発者は、「TravelPolicyManual」という添付を作成し、ワークフロー定義内でその添付に実際の方針ドキュメントを割り当てます。

  • ワークフロー開発者はワークフロー定義で添付を定義しますが、ターゲットは割り当てません。ワークフローを実行するたびに使用するターゲットが異なる場合は、この方法が適しています。

    例えば、プレス・リリースを承認用に回覧するワークフローを定義する場合、ワークフロー開発者は「PressRel」という添付を定義します。オーサーは、特定のターゲットを PressRel 添付に割り当てるのではなく、ワークフローを起動するユーザーにターゲットを割り当てるよう要求するインストラクションを起動ステップに配置します。

添付に対する参加者のアクセス権の指定

ワークフローのステップごとに、ワークフロー開発者は以下を指定します。
  • ワークフロー実行時のステップで、参加者が使用できる添付。
  • 参加者が異なるターゲットを添付に割り当てることができるかどうか。

添付へのアクセス権とターゲットへのアクセス権は異なることに注意してください。ターゲットに対する参加者のアクセス権では、その参加者がターゲットに対して実行できる操作 (例えば、ターゲットを開くまたは変更するなど) が決まります。ターゲットに対するアクセス権は、ワークフロー定義では定義されません。例えば、ターゲットがオブジェクト・ストアまたはライブラリー内のドキュメントである場合は、そのドキュメントへのアクセス権はオブジェクト・ストアまたはライブラリー内で指定します。



最終更新日: 2016 年 3 月
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