Web Services の使用: パラメーターの例
この例では、Web Services を使用して同じアイソレート・リージョン内の 2 つの別個のプロセス間のやりとりを提供するワークフローのペアを作成する手順を概説します。
この例で使用する簡単なデータには、ワークフロー・パラメーターを使用できます。
ワークフロー図 | 詳細 |
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簡単な経費承認プロセスでの、2 つのワークフロー間のやりとりを図に示します。
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Web Service 要求を受け取る ApproveExpenses ワークフローを作成
- Process Designer で、新しいワークフローの定義を始めます。
- 「ワークフローのプロパティー」>>「一般」タブで、新しいワークフロー定義の名前と件名 (ApproveExpenses) を入力します。
- Web Service を定義します。
- 「ワークフローのプロパティー」にある「Web Services」の「一般」タブで、着信添付 (経費報告書) を保存するオブジェクト・ストアのフォルダーを指定します。
- 「既存の Web Services オペレーションを確定」は選択しないでください。
Web サービスの入出力パラメーターを何度でも変更できるようにします。
- 「パートナー・リンク」タブで、Web Service の名前 (ApproveExp) を入力し、「受信/応答」を選択します。
- 「プロセス・ポート・タイプ」にポート名 (ExpPort) を入力します。
ヒント: データを更新するには、「タイプ」フィールドの「受信/応答」をクリックします。「パートナー・リンク」テーブルに新しいブランク行が表示されます。
- 「ワークフローのプロパティー」>>「データ・フィールド」で、応答メッセージの格納に使用するデータ・フィールド ReplyMsg (文字列型) を指定します。
Web Services のパラメーターを定義する際、その他のデータ・フィールドと添付は自動的に作成できます。
- Web Services ステップ・パレットから、Receive ステップをワークフロー・マップにドラッグし、次のようにプロパティーを指定します。
注: この Web Service の呼び出しに応答して、このワークフローを自動的に起動するには、Receive ステップが、Launch ステップ後の最初のステップである必要があります。
- 「プロパティー」ペインで、この Web Service のパートナー・リンク (ApproveExp) を選択します。
- 「オペレーション」に名前 (ExpOp) を入力します。
- 「パラメーター」を選択し、各入力パラメーターを指定し、対応するデータ・フィールドと添付を自動的に作成します。
「ワークフローのプロパティー」の「データ・フィールド」で通常の方法でデータ・フィールドを作成することもできます。フィールド名をパラメーター名と一致させる必要はありません。
表 2. パラメーター情報 パラメーター名 タイプ データ・フィールド EmpName ストリング <Create> EmpName TotalAmount 浮動小数点型 <Create> TotalAmount ExpenseRpt 数値渡しの添付 (これは、オブジェクト・ストアへの参照ではなく、実際のファイルがメッセージ添付されることを意味します。両方のワークフローが同じアイソレート・リージョン内にあり、同じオブジェクト・ストアにアクセスできるので、このワークフローではどちらのオプションも使用できます。)
<Create> ExpenseRpt
- 「BPM Palette」から、「Activity Step」をワークフロー・マップにドラッグし、「レビュー」という名前を付けます。このステップでは、経費報告書のレビューアーが、添付された経費報告書を確認して応答メッセージを入力します。
- 特定のユーザー (経費報告書のレビューアー) をステップの参加者として割り当てます (この例では、効率上、自分自身を割り当てます)。
注: Web Service が呼び出されると、ワークフロー・システムがこのワークフローを自動的に起動するので、このワークフローのステップでは、F_Originator を割り当てることはできません。このシステムは、受信トレイを持つ正当なユーザーとみなされないからです。
- この Activity ステップのパラメーターとして、EmpName、TotalAmount、ExpenseRpt、および ReplyMsg を指定して、レビューアーが経費報告書を調べて応答を入力できるようにします。ReplyMsg は読み取り書き込み可能にします。
- 特定のユーザー (経費報告書のレビューアー) をステップの参加者として割り当てます (この例では、効率上、自分自身を割り当てます)。
- Web Services ステップ・パレットから、Reply ステップをワークフロー・マップにドラッグし、パラメーターを定義します。
- 「プロパティー」ペインで、Receive ステップで定義したものと同じパートナー・リンク (ApproveExp) とオペレーションを選択します。
- 「メッセージ・タイプ」で、「メッセージ」を選択します。
- 応答メッセージ用のパラメーターを指定します。
表 3. 応答パラメーター パラメーター名 タイプ データ・フィールド ReplyParam ストリング EmpName+ReplyMsg
- ステップ間にルートを追加します。
- このワークフロー定義を検証、保存、および転送します。
Web Service を呼び出す SubmitExpenses ワークフローを作成
- 新しいワークフローの定義を始めます。
- 「ワークフローのプロパティー」>>「一般」タブで、ワークフロー定義の名前と件名 (SubmitExpenses) を入力します。
- Web Services を定義します。
- 「Web サービス」>>「パートナー・リンク」タブで、パートナー・リンクの名前 (SubmitExp) を入力します。
- 「実行」を選択し、「WSDL URL」内の「Web Services Explorer」をクリックします。
- 「Web Services Explorer」ダイアログ・ボックスの「Web Services ワークフロー」を選択してから、「実行」をクリックすると、ワークフロー・システムへ転送済みの、Receive システム関数を使用したワークフローが表示されます。
- 選択「ApproveExpenses」を選択してから「OK」をクリックします。
- 「パートナー・リンク」タブで、ポート (ExpPort) を確認します。
ヒント: 「タイプ」フィールドで「実行」をクリックしてデータを更新してください。「パートナー・リンク」テーブルに新しいブランク行が表示されます。
- 「ワークフローのプロパティー」を閉じます。
- Web Services ステップ・パレットから、Invoke ステップをワークフロー・マップにドラッグします。
- 「プロパティー」ペインで、この Web Service のパートナー・リンク (SubmitExp) を選択します。
- オペレーション (ExpOp) を選択します。
Process Designer は WSDL から、発信パラメーター (呼び出されたサービスに必要な入力) および着信パラメーター (サービスからの応答) を判断します。
- ワークフロー・マップの Invoke ステップを選択します。「プロパティー」ペインの「発信パラメーター」で、Web Service への呼び出しメッセージのパラメーターになるデータ・フィールドを作成します(この例では、パラメーターと同じ名前を使用していますが、任意のデータ・フィールド名を指定できます)。
表 4. 発信パラメーター パラメーター タイプ データ・フィールド EmpName ストリング EmpName TotalAmount 浮動小数点型 TotalAmount ExpenseRpt 添付ファイル ExpenseRpt - 「着信パラメーター」では、Receive 側のワークフローからの応答メッセージをこのワークフローで保持するデータ・フィールドを作成します。
表 5. 着信パラメーター パラメーター名 タイプ データ・フィールド ReplyParam 文字列型 ReplyParam - 「BPM Palette」から、「Activity Step」をワークフロー・マップにドラッグし、応答メッセージを表示できるようにします。このステップを、Invoke ステップの後に配置します。
- ステップに、「回答」という名前を付けます。
- このステップの参加者としてワークフロー・グループ F_Originator (要求を送信したユーザー) を割り当てます。
- ReplyParam をこのステップのパラメーターとして指定します。
- Launch ステップを選択し、EmpName、TotalAmount、および ExpenseRpt をパラメーターとして指定します。起動ユーザーが、これらの値を指定して、経費報告書を送信します。
- ステップ間にルートを追加します。
- このワークフローの検証、保存、および起動を行います。
- Launch ステップで、データ・フィールド EmpName、TotalAmount に適切な値を入力し、ExpenseRpt に添付のターゲット・ドキュメントを選択して、ワークフローを起動します。
- 「Workplace」の「タスク」で、経費報告書のレビューアーとしてログオンします。受信トレイで、ApproveExpenses のレビュー・ステップを開きます。
- データ・フィールドと添付を確認します。
- ReplyMsg フィールドに何らかのメッセージ (「承認」や「却下」などのメッセージ) を入力します。
- ステップを完了します。
- 起動ユーザーとしてログオンし、受信トレイの回答ステップを開きます。
- ReplyMsg を確認します。EmpName + ReplyMsg に入力したメッセージが含まれるはずです。