事前定義の検索に関する作業
IBM FileNet Connector for SharePoint Web Parts では、保管済み検索および検索テンプレートという 2 つのタイプの事前定義検索がサポートされます。保管済み検索には、ユーザーがいつでも実行できる完全な検索が含まれます。検索テンプレートでは、検索を実行する前に、ユーザーが一部またはすべての検索条件の値を指定する必要があります。
これらの検索は、Search Designer (Workplace または Workplace XT で使用可能) へのアクセス権限を持つ検索設計者または管理者によって作成および保守されます。検索設計者は、検索で使用する条件と、返される結果の列およびソート順を決定します。
保管済み検索または検索テンプレート (該当する場合) は、IBM FileNet 参照 Web パーツ内にドキュメントとして表示されます。これらの検索を使用して、IBM FileNet P8 オブジェクト・ストアにあるコンテンツを検索することができます。
保管済み検索の実行
保管済み検索を実行するには、参照 Web パーツで保管済み検索の名前をクリックします。
検索結果が参照 Web パーツに表示されます。詳しくは、『検索結果に関する作業』を参照してください。
検索テンプレートの実行
検索テンプレートを実行するには、以下の手順に従います。
- IBM FileNet 参照 Web パーツで、検索テンプレートの名前をクリックします。
- 「検索テンプレート」ページで、検索条件を検討します。
- アクセスして変更できるプロパティーの値を入力します。詳しくは、『検索条件の指定』を参照してください。
- 「検索 (Search)」をクリックします。
「検索テンプレート」ページに結果が表示されます。検索条件を表示または非表示にするには、「検索設定」の横の「+」または「-」ボタンをクリックします。詳しくは、『検索結果に関する作業』を参照してください。
検索条件の指定
検索設計者は、検索に組み込むプロパティーと、ユーザーが表示または変更できる検索条件を決定します。これらの条件は、次のいずれかになります。
- 必須 (Required): このプロパティーの値を指定する必要があります。検索設計者がデフォルト値を指定している可能性がありますが、ユーザーはこのデフォルト値を変更できます。入力が必要な条件の右には、赤いアスタリスク (これが「必須 (Required)」アイコンです) が表示されます。
- 編集可能 (Editable): オプションで、このプロパティーに値を指定することができます。条件を空白のままにすると、検索の実行時にこの条件は無視されます。
- 読み取り専用 (Read-only): この検索条件を表示することはできますが、変更することはできません。
- 非表示 (Hidden): この検索条件を表示できません。非表示の条件は、検索結果に影響しますが、表示も変更もできません。
「検索テンプレート」ページに、非表示以外の検索条件が表示されます。
ヒント すべての条件を、この検索に含まれる元の値に復元するには、「リセット」をクリックします。
スクリーン・リーダーのヒント ネストされた複雑な条件セットの場合、条件を行ごとに読み上げる必要があります。
検索フォルダーの選択
検索フォルダーが編集可能である場合、フォルダー・フィールドの横にある「選択」ボタンをクリックし、検索対象のフォルダーまでナビゲートします。
オブジェクト値プロパティーの選択
ビューに「編集可能 (Editable)」、演算子に「次に等しい」(=) が割り当てられたオブジェクト値プロパティー条件が検索テンプレートに含まれる場合、オブジェクト値プロパティーのオブジェクトを選択することができます。値を選択しない場合、検索テンプレートの実行時に条件は廃棄されます。
クラスの選択
検索テンプレートを選択すると、事前選択された表示可能なクラスがすべて表示されます。ただし、事前選択されたクラスがない場合や、事前選択されたクラスがすべて非表示になっている場合、「クラス (Class)」オプションは使用できません。
オプションで、事前選択された表示可能なクラスをクリアすることができます。
- 「クラス (Class)」フィールドで、矢印をクリックして、検索に組み込むことのできるクラスのリストを表示します。
- クラスを組み込んだり除外したりするには、そのクラスのチェック・ボックスを選択またはクリアします。
注 検索テンプレート設計者が読み取り専用と指定したクラスのチェック・ボックスは、クリアできません。
残っている選択済みのクラス (非表示のクラスを含む) により、検索条件を設定するために使用できるプロパティーが決定します。プロパティーは、グローバルに定義したり、1 つ以上のクラス用にカスタマイズしたりすることができるため、複数のクラスが選択されている場合、プロパティー定義が競合する場合があります。選択されたクラスに競合がない場合、そのクラスのプロパティー定義が使用されます。クラスが選択されていない場合、または選択されたクラスによって競合が発生する場合、プロパティー定義はグローバル・プロパティー定義に基づきます。
注 検索テンプレートに非表示のクラスが含まれる場合、検索結果には、表示されるクラス以外のクラスに一致するアイテムが含まれる場合があります。
ドキュメントおよびフォルダー条件の指定
編集可能な検索条件の場合、必須条件と、選択したオプションの条件に値を入力します。
検索設計者は、ドキュメントとフォルダーの両方に適用されるプロパティーを、共通として指定する場合があります。この場合、条件は検索テンプレートのドキュメント・セクションとフォルダー・セクションの両方に表示されます。一方のセクションの値を指定すると、もう一方のセクションの対応するプロパティーの値が自動的に更新されます。共通の条件は、それらのアイコンで識別されます。対になっているドキュメント・プロパティーとフォルダー・プロパティーは、同じ名前を持ち、検索条件リスト内で同じ相対位置に配置されます。
ワイルドカードの使用
「次で開始」、「次で終了」、「次を含む」オプションを使用する文字列ベースのプロパティー値の場合、検索の実行時に、適切な場所 (末尾、先頭、またはその両方) にワイルドカード文字 (%) が自動的に挿入されます。必要に応じて、ワイルドカード文字を追加で含めることができます。
- 0 個以上の文字を表すには、パーセント記号 (%) を使用します。例えば、「次を含む」オプションを指定して FileNet P8%Guide を検索すると、FileNet P8 Troubleshooting Guide および FileNet P8 Security Guide 4.0.0 という名前のドキュメントが検出されることがあります。
- アンダースコアー ( _ ) は、1 文字を表します。例えば、「次を含む」オプションを指定して r_n を検索すると、名前に ran または run が含まれるドキュメントまたはフォルダーが検出されますが、rain が含まれるドキュメントまたはフォルダーは検出されません。ただし、アンダースコアーはワイルドカード文字として自動的に処理されるため、リテラルとして検索テキストにアンダースコアーを含めることはできません。「次で開始」オプションを使用して、Folder_ で開始するすべてのフォルダーを検索すると、Folder_1 および Folder_2 だけでなく、FolderA などの結果が返されます。
コンテンツ検索の実行
コンテンツ検索では、コンテンツ・プロパティーまたはインデックス・プロパティーに指定するテキストを含むドキュメントが返されます。検索にコンテンツ・ベースの条件が含まれる場合、検索を実行すると、検索対象のテキストを入力するよう求めるプロンプトが出されます。
注 検索対象のオブジェクト・ストアが、コンテンツ・ベース検索用に索引付けされていない場合は、関連する条件は表示されません。
検索テンプレートのプロンプトの内容... | 検索されるドキュメントが含むコンテンツの一致内容... |
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コンテンツは次を含む (単一の語または句のみ) (content contains (single word or phrase only) | 単一の語または句。検索結果から語または句を除外するには、感嘆符 (!) を使用します。例えば、!music を検索すると、語 music を含むドキュメントを除外します。これは通常、別のコンテンツ・ベース条件と組み合わせて使用します。例えば、別の条件で bass と入力し、この条件で music を除外すると、海釣りに関係するドキュメントを参照することができ、バス・カルテットに関するドキュメントは除外されます。 |
コンテンツは次を含む (すべて) (content contains (all)) | 任意の順のすべての語または句。少なくとも 1 語入力する必要があります。 |
コンテンツは次を含む (いずれか) (content contains (any)) | いずれかの語または句。少なくとも 1 語入力する必要があります。 |
コンテンツは次を含む (近接) (content contains (in proximity)) | 順序どおりで、相互が近接した語または句。近接検索では、指定した語をすべて検索し、一致の隣接性に基づいて結果をランク付けします。2 つ以上の語または句を入力する必要があります。 |
コンテンツは次を含む (同じ段落内) (content contains (in the same paragraph)) | 同じ段落内のすべての語または句。2 つ以上の語または句を入力する必要があります。 |
コンテンツは次を含む (同じ文内) (content contains (in the same sentence)) | 同じ文内のすべての語または句。2 つ以上の語または句を入力する必要があります。 |
HTML/XML タグ <タグ名> | 指定された HTML または XML タグ内に含まれるすべての語または句。少なくとも 1 語入力する必要があります。 |
コンテンツは VQL クエリーに一致 (content matches VQL query) | オートノミー K2 照会言語を使用した、構造化照会。構造化照会の詳細情報については、オートノミー K2 の資料を参照してください。これは、既存のコンテンツ検索エンジンに固有です。IBM Content Services を使用する検索テンプレートには、このフィールド・タイプはありません。 |
コンテンツ検索の有効性を最大にするのに役立ついくつかのヒントを以下に示します。
完全一致語または完全一致語句 | 完全に一致する語句を検索するには、語句を二重引用符で囲みます。これは、固有名詞や一般的な語句を検索する場合に特に役立ちます。たとえば、John Adams を検索すると、アメリカ大統領の John Adams および John Quincy Adams を含むドキュメントが検索結果として表示されます。"John Adams" を検索すると、John Adams を含むドキュメントのみが返されます。 コンテンツ検索では、ユーザーの検索語だけではなく、その語に類似した語も検索します。例えば、語 month を検索すると、語 month または months を含むドキュメントが返されます。単語の変化形を除外するには、その語を二重引用符で囲むことができます。 |
大/小文字の突き合わせ | 語または句を二重引用符で囲むと、強制的に検索結果により大文字小文字が突き合わされます。 |
一般的な語の検索 | デフォルトでコンテンツ検索では、the、in、または and などの一般的な語を自動的に無視します。句の一部として一般的な語を検索するには、それらを二重引用符で囲みます。 |
ワイルドカード文字の使用 | 検索対象のドキュメントで使用されているスペルやその他の変化形が不確実な場合は、検索語にワイルドカード文字を使用できます。
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検索するバージョンの選択
検索テンプレートに編集可能なバージョン条件が含まれる場合、以下のようにバージョンを変更できます。
- 「ドキュメントのバージョン」をクリックします。
- 以下のオプションの 1 つを選択します。
- 現行 (Current): 最新バージョンのドキュメント。マイナー・バージョンである場合があります。
- リリース済み: 最新のメジャー・バージョン。
- すべて: ドキュメントのすべてのバージョン。
検索結果に関する作業
検索設計者は、結果のソート基準とする 1 つ以上の列を指定します。プロパティー・ベースの条件での検索の場合、列見出しをクリックすることにより、結果を再ソートすることができます。ソート順を逆にするには、見出しを再度クリックします。複数の列でソートされた検索結果のデフォルトのソート順を復元するには、検索を再実行する必要があります。検索をそのままにして、他の部分を参照したり検索したりすると、検索結果は廃棄されます。結果を再表示するには、検索を再実行する必要があります。
コンテンツ・ベースの条件を含む検索の検索結果は、異なる方法で表示されます。検索には、その検索を設計したユーザーによって非表示にされたコンテンツ・ベースの条件が含まれる場合があることに注意してください。検索結果はコンテンツ・ベースの条件に一致する度合いを元にランク付けされるため、コンテンツ・ベースの条件が存在するかどうかが分かります。最も高いランキングのドキュメントは、先頭にソートされます。
コンテンツ・ベースの条件とプロパティー・ベースの条件の組み合わせが検索に含まれ、両方のセットが or 検索される場合、コンテンツ条件に一致するドキュメントが最初に表示され、その後にプロパティー条件に一致する、ランクの付けられていないドキュメントが表示されます。コンテンツ・ベースの条件とプロパティー・ベースの条件の組み合わせが検索に含まれ、両方のセットが and 検索されていており、検索結果に 200 個以下の項目が含まれる場合は、列見出しをクリックすることにより結果を再ソートすることができます。ソート順を逆にするには、見出しを再度クリックします。
1 つ以上のドキュメントを選択して、表示したり、さまざまなアクションを実行したりすることができます。コンテキスト・メニューに実行可能なアクションが表示されます。
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