IBM FileNet P8, バージョン 5.2            

コンテンツ・リダイレクト・プロパティー

content_redir.properties ファイルは、ユーザーが Workplace XT の内部からファイルを開こうとしたときの Workplace XT Java Server Pages (JSP) またはサーブレットへのリダイレクト、あるいはカスタム・アプリケーションまたはベンダー・アプリケーションへのリダイレクトを構成します。リダイレクトは、コンテンツ MIME タイプに基づいています。このトピックでは、リダイレクトのカスタマイズ方法を説明します。以下のセクションでは、アプリケーションが content_redir.properties を使用する方法について説明します。リダイレクトをカスタマイズするには、『リダイレクト・プロパティー・ファイルの変更』セクションを参照してください。

コンテンツ・リダイレクトの概要

content_redir.properties には、複数のキー/値のペアが含まれます。キーは、MIME タイプを指定します。値は、関連付けられている MIME タイプのファイルを開くために使用されるコンポーネントを指定します。以下のリストは、Image Viewer 用であり、ここでは例として使用されています。 この例は、他のアプリケーションに適用できます。リストを検討するときには、以下の点に注意してください。
  • キー/値のペアの最初のグループは、MIME タイプを Image Viewer にマップします。Image Viewer のアノテーション機能を利用するために、このファイルを編集して、どのイメージ・タイプを Image Viewer で開くかを指定できます。このリストは、Image Viewer で開く MIME タイプ (/WcmJavaViewer.jsp?{QUERY_STRING} の値を持つタイプ) を示しています。Image Viewer の詳細については、『Image Viewer に関する作業』を参照してください。
  • content_redir.properties 内のキーは、所定の Content Engine クラス内で定義された mimeType プロパティーに基づいています。詳しくは、『MIME タイプについて (About MIME types)』を参照してください。
  • 値には、{QUERY_STRING} などのマクロを含めることができます。使用可能なマクロは、content_redir.properties に記載されています。
  • MIME タイプが content_redir.properties 内で定義されていない場合は、getContent サーブレットが呼び出され、選択されたオブジェクト・タイプに従って応答します。下記の『getContent サーブレットのデフォルト動作』を参照してください。
  • ドキュメント・オブジェクト・タイプの場合、リダイレクト動作は、他の所定の設定によっても付加的に定義されます。content_redir.properties を変更する場合は、このことに注意してください。下記の『他の設定との相互作用』を参照してください。
# Image Viewer アプレットで開かない MIME タイプを含む行をコメント化する
image/pjpeg=/WcmJavaViewer.jsp?{QUERY_STRING}
image/jpg=/WcmJavaViewer.jsp?{QUERY_STRING}
image/jpeg=/WcmJavaViewer.jsp?{QUERY_STRING}
image/bmp=/WcmJavaViewer.jsp?{QUERY_STRING}
image/tiff=/WcmJavaViewer.jsp?{QUERY_STRING}
image/gif=/WcmJavaViewer.jsp?{QUERY_STRING}
application/x-cold=/WcmJavaViewer.jsp?{QUERY_STRING}
application/x-visio=/redirect/customAppRedirect.jsp?vsId={VERSION_SERIES_ID}&objectStoreName={OBJECT_STORE_NAME}&id={OBJECT_ID}&objectType=document

application/vnd.filenet.im-image=/WcmJavaViewer.jsp?{QUERY_STRING}
application/vnd.filenet.im-cold=/WcmJavaViewer.jsp?{QUERY_STRING}
application/vnd.filenet.im-form=/WcmJavaViewer.jsp?{QUERY_STRING}
application/vnd.filenet.im-other=/WcmJavaViewer.jsp?{QUERY_STRING}

folder=/WcmObjectBookmark.jsp
customobject=/integrationWebBasedCommand?_commandId=3010
showPropertiesCommand=/integrationWebBasedCommand?_commandId=3010
application/x-filenet-search=/WcmObjectBookmark.jsp
application/x-filenet-searchtemplate=/WcmObjectBookmark.jsp
application/x-filenet-workflowdefinition=/eprocess/WcmDesigner.jsp
application/x-filenet-scenariodefinition=/eprocess/WcmSimDesigner.jsp
...

getContent サーブレットのデフォルト動作

MIME タイプが content_redir.properties 内で指定されていない場合は、アプリケーションが getContent サーブレットを呼び出します。サーブレットの動作は、以下にリストされたとおり、選択されたオブジェクトのタイプによって決定されます。
フォルダー
フォルダーを表示するページにクライアントをリダイレクトします。
ドキュメント
ドキュメントにコンテンツがある場合、コンテンツがブラウザーに返されます。
ドキュメントに外部参照がある場合、サーブレットはクライアントを適切にリダイレクトします。
ドキュメントにコンテンツがない場合、エラーが報告されます。
ワークフロー定義ドキュメント
Workflow Designer にクライアントをリダイレクトします。
保管済み検索
保管済み検索を表示するページにクライアントをリダイレクトします。
検索テンプレート
検索テンプレートを表示するページにクライアントをリダイレクトします。
パブリッシュ・テンプレート
パブリッシュ・テンプレートのコンテンツを XML として返します。

他の設定との相互作用

content_redir.properties ファイルの設定以外にも、ドキュメント・タイプのオブジェクト (イメージを含む) のリダイレクト動作に影響する非表示のプロパティーがあります。「IgnoreRedirect」という名前のこの非表示のプロパティーは、デフォルトでは設定されません。このプロパティーは、プログラマチックに設定するか、Enterprise Manager を通じて設定する必要があります。

ドキュメント・タイプのオブジェクトが開かれると、アプリケーションは IgnoreRedirect プロパティーを参照し、以下のアクションを実行します。
  • IgnoreRedirect が True に設定されている場合は、ブラウザーにドキュメントを送信します。
  • IgnoreRedirect が False に設定されている場合は、content_redir.properties 内で指定されたコンポーネントにドキュメントを送信します。
  • IgnoreRedirect が設定されていない (NULL である) 場合は、content_redir.properties 内で指定されたコンポーネントにドキュメントを送信します。

Image Services などの外部ライブラリー内に保管されているドキュメントの場合は、「リダイレクトを含める (Include Redirect)」という名前の外部サービス・サイト設定があります。デフォルトでは、これは「はい」に設定されています。これが「はい」に設定されている場合は、イメージに対する IgnoreRedirect プロパティー設定が URL に付加されます。この設定の詳細については、『外部サービスの設定』を参照してください。

Image Services 内に保管されているイメージを開くときに、アプリケーションは以下のアクションを実行します。
  • 「リダイレクトを含める (Include Redirect)」が「はい」であり、ドキュメント・プロパティー IgnoreRedirect が true である場合、アプリケーションは、ブラウザーにイメージを送信します。
  • 「リダイレクトを含める (Include Redirect)」が「はい」であり、ドキュメント・プロパティー IgnoreRedirect が false である場合、アプリケーションは、content_redir.properties 内で指定された宛先にイメージを送信します。
  • 「リダイレクトを含める (Include Redirect)」が「いいえ」であり、IgnoreRedirect プロパティー設定が URL 上に含まれていない場合、アプリケーションは、content_redir.properties 内で指定された宛先にイメージを送信します。

リダイレクト・プロパティー・ファイルの変更

content_redir.properties を変更して、リダイレクトをカスタマイズできます。例えば、ベンダー・アプリケーションへのリダイレクトを追加することや、既存のリダイレクトをコメント化して、getContent サーブレットにコメント化された MIME タイプのオブジェクトの処理を許可することができます。

注: content_redir.properties を変更する前に、リダイレクトを定義する MIME タイプの IgnoreRedirect プロパティーおよび「リダイレクトを含める (Include Redirect)」サイト設定を確認してください。

リダイレクト・プロパティー・ファイルを変更するには

  1. テキスト・エディターで content_redir.properties ファイルを開きます。 デフォルトで、このファイルは、次の場所にインストールされます。
    Workplace XT: <install_location>/FileNet/Config/WebClient
  2. 必要に応じてプロパティーを変更します。
    • 既存の MIME タイプ・マッピングを削除するには、#image/pjpeg=/WcmJavaViewer.jsp?{QUERY_STRING} のように先頭に # 記号を付加して、該当するキーと値のペアをコメント化します。
    • MIME タイプ・マッピングを追加するには、Content Engine クラス内で定義された mimeType プロパティー値に対応するキーを使用して、キーと値のペアを入力します。値は、アプリケーション・ディレクトリーを基準として、アプリケーション内の JSP ページまたはサーブレットを指定する相対パスである必要があります。

      マクロを使用して、選択されたオブジェクトの URL 照会文字列を、キーと値のペアで指定されたコンポーネントに渡すことができます。例えば、{QUERY_STRING} マクロを含めると、照会文字列全体を渡すことができます。または、{OBJECT_TYPE}{OBJECT_ID} などのマクロを使用して、照会文字列から個別のパラメーターを渡すことができます。マクロの完全なリストについては、content_redir.properties ファイルを参照してください。

    • MIME タイプをベンダー・アプリケーションまたはカスタム・アプリケーションにマップするには、外部アプリケーションにリダイレクトするコンポーネントをアプリケーション内で指定する必要があります。例えば、以下の Workplace のキーと値のペアでは、ユーザーが選択したファイルの MIME タイプが 「text/x-speech」である場合、Workplace は Workplace/redirect/customAppRedirect.jsp にリダイレクトされます。
      text/x-speech =/redirect/customAppRedirect.jsp?{QUERY_STRING}
      外部アプリケーションにリダイレクトするには、JSP リダイレクト・コードを次の行のように簡単にすることができます。
      <%response.sendRedirect("http://hostServer:8080/customWebApp"+request.getParameter("vsId"));%>

      ただし、通常、外部アプリケーションへのリダイレクト・ロジックはこれよりも複雑であり、Workplace XT と同じ基本 API を活用して、外部アプリケーションが必要とする URL、パラメーター、セキュリティー・トークン、およびその他すべての値を返します。

  3. content_redir.properties を保存します。
  4. 新規の設定を有効にするには、Web サーバーを再始動します。


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最終更新: 2013 年 3 月
aeadm_config_file_content_redir.htm

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