「レコードとして宣言エントリー・テンプレート」ウィザードの 2 番目のステップは、レコードのプロパティー値の指定と、どのプロパティーを非表示、編集可能、または読み取り専用にするかの指定です。使用できるプロパティーは、前のステップで選択したレコード・クラスによって変わります。
プロパティー・マッピング
レコードの宣言プロセスを迅速化するため、「レコードとして宣言」ウィザードと「レコードとして宣言エントリー・テンプレート」は、ドキュメント・クラス・プロパティーからレコード・クラス・プロパティーへのプロパティー値の自動マッピングをサポートします。すなわち、ドキュメントをレコードとして宣言すると、ドキュメント・クラス・プロパティーのシンボル名がレコード・クラス・プロパティーのシンボル名と比較されます。名前が一致すると、ドキュメントのプロパティーの値が、一致するレコードのプロパティーの値として自動的に割り当てられます。例えば、使用するドキュメント・クラスに「Color」というプロパティーがあり、レコード・クラスにも同じく「Color」というプロパティーがあると、ドキュメントのプロパティーの値が自動的にレコードのプロパティーにマッピングされます。
プロパティー・マッピングは以下のルールに従って行われます。
- ドキュメント・クラス・プロパティーに値が設定されている場合は、そのドキュメント・クラスの値がレコード・クラス・プロパティーにマッピングされます。
- ドキュメント・クラス・プロパティーは必須でなく、レコード・クラス・プロパティーは必須だった場合、ドキュメント・クラス・プロパティーは必須に変更されます。
- ドキュメント・クラス・プロパティーは空 (未定義) で、レコード・クラス・プロパティーに値が設定されている場合は、レコード・クラス・プロパティーの値が使用されます。
プロパティー・マッピングは、エントリー・テンプレートで「レコードのプロパティーの設定 (Set Record Properties)」ステップが表示されるかどうかに関係なく発生します。
注: プロパティーには、オブジェクト・ストア間で別名を割り当てることができます。すなわち、プロパティー・マッピングでは、あるオブジェクト・ストアから別のオブジェクト・ストアにプロパティーをマッピングする際、管理者が定義した設定が考慮されます。
次の表に、ドキュメント・クラスとプロパティー・クラスの両方にある「Color」という名前のプロパティーのマッピングを示します。
表 1. この表は、ドキュメントとレコード間のプロパティー値のマッピングの例を示します。ドキュメントとレコードのプロパティー値 |
値 1 |
値 2 |
値 3 |
ドキュメント・クラス・プロパティー値 |
Blue |
空 |
Blue |
テンプレートのレコード・クラス・プロパティー値 |
Yellow |
Yellow |
空 |
肯定判断 |
ドキュメント・オブジェクトのプロパティー値 |
Blue |
空 |
Blue |
レコード・オブジェクトのプロパティー値 |
Blue |
Yellow |
Blue |
プロパティー名の評価
ドキュメント・クラスに同じシンボル名を持つ複数のプロパティーがある場合、プロパティーは以下の順序で評価され、レコード・クラス・プロパティーのシンボル名に一致する最初のプロパティーが使用されます。
- 最初に、システム・プロパティーで一致するものがあるかどうかチェックされます。
- 次に、継承されたクラスのプロパティー (基本ドキュメント・クラスのプロパティーなど) がチェックされます。
- 最後に、このクラスに固有のプロパティーが評価されます。
宣言対象としてドキュメントの複数のバージョンが選択された場合、プロパティー・マッピングは、宣言アクションで選択されたドキュメントの最新バージョンに基づいて行われます。すなわち、ドキュメントのそれぞれのバージョンごとに、保持するクラスやプロパティーが異なる場合があります。プロパティーは、常に最新バージョンのドキュメントのプロパティーを基にマッピングされます。
ドキュメント・クラスとプロパティーの詳細については、「Content Engine の管理」のヘルプを参照してください。
レコードのプロパティーを定義するには
- (オプション)ページにリストされるプロパティーの順序を変更するには、「クラスのプロパティーの順序 (Order Class Properties)」をクリックします。「プロパティーの編成」ページが開きます。
- リストで 1 つ以上のプロパティーを選択します。(Shift キーを押してクリックまたは Ctrl キーを押してクリックすると、複数のプロパティーを選択できます。)
- 上向きの三角形または下向きの三角形 (上にシャッフルと下にシャッフルというラベルが付いています) をクリックして、プロパティーをリスト内で上または下に移動します。
- 「承認」をクリックして、プロパティーの順序に対する変更を保存し、プロパティーの設定を続行します。
- ユーザーが値を入力しなければならないプロパティーの場合は、必要に応じて、そのプロパティーの左にある「必須」チェック・ボックスを選択します。一部のプロパティーは、レコード・クラスによってあらかじめ必須プロパティーとして定義されている場合があります。
- 必要に応じて、各プロパティーのデフォルト値を入力します。
- 必要に応じて、各プロパティーのアクセス・レベルを設定します。
- プロパティー値の変更をユーザーに許可するには、「編集可能」を選択します。これはデフォルトの設定です。
- ユーザーがプロパティー値を変更できないようにするには、「読み取り専用」を選択します。
- ユーザーにプロパティー値が表示されないようにするには、「非表示」を選択します。
- プロパティーを非表示にして、プログラマチックな変更のみを許可するには、「非表示/編集可能 (Hide/Editable)」を選択します。
- エンド・ユーザーにレコードのプロパティー・ステップを表示するかどうかを指定します。
- ユーザーがプロパティーを表示または編集できるようにするには、「レコードのプロパティーの設定ステップの表示 (Show Set Record Properties step)」を選択します。各必須プロパティーのデフォルト値を指定しなかった場合は、このオプションを選択して、ユーザーが値を設定できるようにする必要があります。
- ユーザーにプロパティーが表示されないようにするには、「レコードのプロパティーの設定ステップの非表示 (Hide Set Record Properties step)」を選択します。