IBM Enterprise Records バージョン 5.1.2    

レコード

レコードは情報への参照で、情報を管理するためのメタデータを提供するものです。 レコードは、その作成元のコンテナーから継承を行うことができます。 例えば、親コンテナーの廃棄スケジュールを継承することができます。 レコードには、電子レコードと物理レコードがあります。 電子レコードと物理レコードはいずれも、重要レコードとして分類したり、パーマネント・レコードとしてマークを付けたりすることができます。 DoD (米国国防総省) 第 4 章データ・モデルでは、いずれかのセキュリティー分類 (最高機密、機密、社外秘、または未分類) とともにレコードを宣言することができます。 PRO データ・モデルを使用すると、各レコードを最高機密、機密、社外秘、部外秘、未分類のいずれかに分類できます。

Base データ・モデルおよび DoD データ・モデルでは、レコード・カテゴリー、レコード・フォルダーおよびボリューム内のレコードを宣言することができます。 PRO データ・モデルでは、レコード・フォルダーおよびボリューム内のレコードを宣言することができます。

重要: 未分類レコードをより高い分類 (機密など) にアップグレードする場合、アップグレードされたレコードには多くの必須プロパティーが欠落している可能性があります。 レコードに正しいプロパティーが割り当てられていることを確認するには、レコードの情報ページにアクセスします。 「セキュリティー分類」をクリックします。 そのレコードの分類で欠落している「必須」プロパティーをすべて指定します。 「適用」をクリックします。

電子レコード

電子レコードは、電子ドキュメント (Content Platform Engine ドキュメント、E メール・メッセージなど) を参照します。 Content Platform Engine ドキュメントの場合、ドキュメントの各バージョンに対してレコードを個別に作成することも、複数のドキュメント・バージョンに対して 1 つのレコードを作成することもできます。 電子レコードは、電子フォルダーとハイブリッド・フォルダーのどちらにも格納できます。

レコードの削除または廃棄では、このレコードが指し示すドキュメント・バージョンのみが削除されます。 ドキュメントのバージョンが 1 つのみの場合は、ドキュメント・バージョン・シリーズ全体が削除されます。 例えば、ドキュメントのバージョンが複数あり、1 つのバージョンがレコードとして宣言されている場合、レコードとして宣言されているバージョンのみがそのレコードと共に削除されます。 レコードとして宣言されていないその他のバージョンや、別のレコードを使用して宣言されているその他のバージョンは、削除されません。

物理レコード

物理レコード (マーカーともいう) は、物理ドキュメントや、ペーパー・レコード、テープ、マイクロフィルムなどのオブジェクトに関するメタデータです。 物理レコードは、任意タイプのレコード・フォルダーに格納できます。 ただし物理レコードの宣言を行えるコンテナーは、電子フォルダーを除けば、1 つのコンテナーに限られます。 このコンテナーは、ハイブリッド・フォルダー、物理フォルダー、またはボックスのいずれかです。 一度コンテナーで宣言された物理レコードは、電子フォルダーを除き、別のコンテナーにはファイリングできません。 この制約によって、レコードの物理格納がモデル化されます。 例えば、バックアップ・テープが 1 つある場合、そのテープは物理的格納によってのみ 1 つのボックスに格納することができます。

物理レコードの管理の詳細については、物理エンティティーに関するトピックを参照してください。

分類レコード

DoD 分類データ・モデルでは、レコードが最高機密、機密、社外秘、未分類のいずれかに分類されます。自身のセキュリティー・クリアランス・レベルに該当するレコードにのみアクセスできます。 分類されたレコードの宣言について詳しくは、物理レコードの宣言に関するトピックと、セキュリティー分類プロパティーに関するトピックを参照してください。

重要レコード

重要レコードは、重要な政府機関のレコードであり、緊急時や災害時には管理上の対策が行われる必要があります。 これらのレコードの定期的なレビューを確実に行えるよう、レコード・カテゴリー、レコード・フォルダー、またはボリュームを重要としてマークしてください。これにより、これらのコンテナーで作成されたレコードはすべて、自動的に重要として分類されます。

コンテナーを重要としてマークしたら、重要レコードの定期的なレビューや更新をトリガーする繰り返しイベントを選択してください。 また、レビュー・イベントの発生時に開始されるアクションも選択します。 繰り返しレビュー・イベントが発生するたびに、そのイベントに関連付けられた重要レコード・レビュー・ワークフローが開始されます。 詳しくは、重要レコードに関するトピックを参照してください。

IBM® Enterprise Records には、「廃棄期日になる重要レコード」というレポートが含まれています。このレポートには、特定の期間内に廃棄される電子重要レコードが表示されます。 レポートの詳細については、レポートの生成に関するトピックを参照してください。

パーマネント・レコード

パーマネント・レコードは、通常の保管期限以降も、組織によって保管される価値が十分にあると判断されたレコードのことです。 レコードは、そのパーマネント・レコード・インジケーター・プロパティーの値を True に設定することにより、パーマネントとしてマークすることができます。 このプロパティーは、デフォルトでは、インストールの宣言ウィザードの IBM Enterprise Records には表示されません。 カテゴリーまたはフォルダーを作成する場合、パーマネント・レコード・インジケーター・プロパティーは、デフォルトでは表示されません。 これらの場合に、プロパティーを表示しない場合は、IBM Datacap Taskmaster Capture Connector for EMC Documentum を通じてプロパティーを「非表示」に変更します。 パーマネント・レコード・インジケーター・プロパティーを Content Platform Engine で表示する詳細な手順については、プロパティーの表示のカスタマイズに関するトピックを参照してください。

パーマネント・レコード・インジケーター・プロパティーに関連付けられている動作はありません。 このプロパティーは情報の参照のみに使用されるもので、パーマネント・レコード・インジケーターTrue に設定されている場合でも、レコードを削除することができます。



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最終更新: 2013 年 11 月
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