レコードの管理は、レコードの廃棄および保持、他のソースからのファイルのインポートまたはエクスポート、およびレコードの一括宣言に役立つツールを使用して行うことができます。また、IBM® Enterprise
Records 製品の使用に役立つ 2 つのクライアント・ユーザー・インターフェースもあります。
IBM Enterprise
Records インストール・プログラムを使用することで以下の IBM Enterprise
Records コンポーネントをインストールできます。
IBM Enterprise
Records の Web アプリケーション
Web アプリケーションは、レコード管理システムの構成および管理を行うためのプライマリー・インターフェースです。
IBM Enterprise
Records では、レコード管理タスクを実行するのに使用できる 2 つのユーザー・インターフェースが用意されています。
IBM Enterprise
Records をインストールする前に、
IBM Enterprise
Records 管理クライアント・ユーザー・インターフェース、または製品の従来のクライアント・ユーザー・インターフェースのいずれをインストールするかを決定する必要があります。
そのいずれかを使用するか、または両方を使用するかを選択できます。
- IBM Enterprise
Records 管理クライアント
- IBM Enterprise
Records 管理クライアント・ユーザー・インターフェースを使用する場合は、IBM Content
Navigator と同じサーバー上に IBM Enterprise
Records Web アプリケーションをインストールする必要があります。
IBM Enterprise
Records 管理クライアントは、IBM Content
Navigator の既存のインストール済み環境でプラグインとして実行されます。プラグインを IBM Content
Navigator に登録する必要があります。
重要: IBM Enterprise
Records 管理クライアント・プラグイン・インターフェースを使用するには、IBM Content
Navigator V2.0.2 以降をインストールする必要があります。
Records Manager および Records Administrator の両方がプラグイン・ユーザー・インターフェースを使用して、レコードの宣言、レポート作成、およびファイル・プラン管理を行うことができます。
標準的な IBM Content
Navigator インストール済み環境のコンテンツ・リポジトリー (ROS) において、ドキュメントの追加および表示が可能です。このデスクトップに宣言機能を直接追加することにより、ユーザーは、宣言アクションを使用して既存のドキュメントをレコードとして宣言することができます。この機能は、ドキュメントをレコードとして宣言するユーザーが一般的に使用するインターフェースです。
プラグインを使用して、ファイル・プラン管理インターフェースを提供することができます。このインターフェースは、従来の IBM Enterprise
Records インターフェースに置き換わるものです。これにより、ユーザーは、ファイル・プラン・リポジトリー (FPOS) を管理してすべてのレコード管理関連タスクを実行することができます。レコード管理者および Records Manager はこのインターフェースを使用して、ファイル・プラン構造を管理してレコードを宣言します。
複数のデスクトップを構成して、さまざまなタスクを分離します。
これらのデスクトップへのアクセスを制御して、ユーザー・インターフェースのレイアウトを構成することができます。デフォルトでは、IBM Content
Navigator で作成されたデスクトップはすべて、コンテンツ・リポジトリー機能を提供するデフォルトのレイアウトを使用します。IBM Enterprise
Records 管理クライアントでは、ファイル・プラン管理インターフェースによりもう 1 つのレイアウトが用意されています。
プラグイン・インターフェースは、IBM Content
Navigator のプラグイン・アーキテクチャーを使用する JAR ファイルであるため、構成するのが簡単です。EAR または WAR ファイルを別個にデプロイする必要はありません。高可用性、SSL、およびシングル・サインオン用に、IBM Content
Navigator を 1 度構成する必要があります。IBM Enterprise
Records プラグイン・インターフェースでは、これらの機能を自動的に継承します。
- 従来の IBM Enterprise
Records クライアント
- 従来の IBM Enterprise
Records クライアント・ユーザー・インターフェースを使用する場合は、 Application Engine または Workplace XT と同じサーバー上に IBM Enterprise
Records Web アプリケーションをインストールする必要があります。
制約事項: 同じサーバー上に Application Engine と Workplace XT の両方を配置して構成された IBM Enterprise
Records を実行する操作はサポートされません。
IBM Enterprise
Records API および Bulk Declaration Service API
開発コンピューターに API をインストールして、独自のカスタム・アプリケーションを作成できます。
これらのカスタム・アプリケーションは、レコード一括宣言アプリケーションや、独自のカスタム Web ユーザー・インターフェースなどのアイテムです。
/API/RM_API および /API/BDS_API は、インストール・プログラムが JAR ファイルをコピーするディレクトリーです。JAR ファイルは、カスタム・アプリケーションの作成やレコード関連操作のカスタマイズに使用するインターフェースとクラスを提供します。カスタム・インストールでは、任意の開発者システムに IBM Enterprise
Records API コンポーネントおよび Bulk Declaration Services API コンポーネントをインストールできます。
IBM Enterprise
Records の廃棄スイープおよび保留スイープ
スイープは、定義されたスケジュールに基づいてレコードの廃棄および保留を管理します。
スイープ・コンポーネントは任意のサーバーにインストールできます。 これらのコンポーネントは、IBM Enterprise
Records の Web アプリケーションとも、他のどのような FileNet® P8 コア・コンポーネント (Content Platform Engine など) とも連結できません。
ヒント: FileNet P8 V5.1 またはそれ以前を使用している場合は、スイープ計算のためのオブジェクト・ストアへのアクセスを向上させるために、スイープ・コンポーネントを Content Engine サーバーにインストールします。FileNet P8 V5.2 を使用している場合は、そのコンポーネントを Content Platform Engine にインストールします。
ファイル・プラン・インポート/エクスポート・ツール
このツールは、外部ファイル・プランをインポートするため、または外部環境にファイル・プランをエクスポートするために使用します。
ヒント: FileNet P8 V5.1 またはそれ以前を使用している場合は、ファイル・プラン・インポート/エクスポート・ツールを Content Engine サーバーにインストールします。このインストールにより、オブジェクト・ストアへのアクセスがより高速になります。FileNet P8 V5.2 を使用している場合は、そのコンポーネントを Content Platform Engine にインストールします。
転送ツール
このツールは、アクティブなレコードおよびレコード・フォルダーを、永続的なアーカイブ用に別個のシステムに転送するために使用します。
IBM Enterprise
Records データ・モデルおよびマーキング・セット (Web アプリケーションとともにプリインストールされる)
これらのコンポーネントを使用して、以下のレコード管理規格をサポートします。
- Base
- 米国国防総省 5015.2-STD (DoD)
- 米国国防総省 5015.2-STD (DoD 分類)
- 公文書館 (PRO) (非推奨)
IBM Enterprise
Records Configuration Manager を使用して、データ・モデルおよびマーキング・セット をインストールします。
データ・モデルを使用してオブジェクト・ストアを構成する場合は、そのオブジェクト・ストア内にファイル・プランを作成できます。
重要: マーキング・セットはマーキング 用のコンテナーで、プロパティーを 1 つ以上のクラスに追加するのに使用できるプロパティー・テンプレートに関連付けられています。マーキング・セットをプロパティー・テンプレートに関連付け、そのプロパティーをエンティティーのクラス定義に追加することによって、オブジェクトへのアクセスを制御できます。オブジェクトにマーキングを適用する場合、オブジェクトのアクセス権は、元のアクセス権と適用された各マーキングの制約マスク の組み合わせです。この組み合わせにより、有効なセキュリティー・マスクが実現されます。
Configuration Manager プログラム (Web アプリケーションとともにプリインストールされる)
このツールを使用して、以下のタスクを実行します。
- Application Engine または Workplace XT の構成およびデプロイ (従来のクライアント・ユーザー・インターフェースを使用する場合)
- IBM Enterprise
Records の使用のためのオブジェクト・ストアの構成
- 前のバージョンからのアップグレード
制約事項: FileNet P8 V5.1 またはそれ以前を使用している場合、Configuration Manager プログラムは、IBM Enterprise
Records をインストールして、Content Engine および Process Engine クライアント・インストール・プログラムを実行した後にのみ使用できます。
FileNet P8 V5.2 を使用している場合、Configuration Manager プログラムは、IBM Enterprise
Records をインストールして、Content Platform Engine クライアント・インストール・プログラムを実行した後にのみ使用できます。
IBM Enterprise
Records のワークフロー
IBM Enterprise
Records ワークフローは、レコード・カテゴリー、レコード・フォルダー、ボリューム、およびレコードのレビューと廃棄を自動化するために役立ちます。ワークフローには、タスク、手続きのステップ、ワークフローの参加者、入力情報、出力情報、そしてビジネス・プロセス内のステップごとのツールが含まれます。
IBM Enterprise
Records ワークフローを実行する前に、プロセス・リージョンとコンポーネント・キューを構成しておく必要があります。FileNet P8 V5.2 を使用している場合は、IBM Enterprise
Records Configuration Manager を使用します。FileNet P8 V5.1 またはそれ以前を使用している場合は、プロセス・リージョンとコンポーネント・キューを手動で構成する必要があります。その後、Configuration Manager を使用して、ワークフロー定義をワークフロー・データベースに転送します。ワークフロー定義は、Configuration Manager のオブジェクト・ストアの構成ステップを介して、ファイル・プラン・オブジェクト・ストアにインポートされます。
IBM Enterprise
Records Crystal Reports (従来の IBM Enterprise
Records クライアントでのみ使用可能)
このオプション・ツールを使用して、Crystal Reports テンプレートを処理します。
これらのテンプレートは、レコード管理アクティビティーのレポートを作成する際に役立ちます。
拡張レポート・フレームワーク
IBM Enterprise
Records をインストールすると、以下の機能を備えた拡張レポート・エンジンが提供されます。
- IBM FileNet Content Engine または Content Platform Engine 照会を実行して、その結果をデータベース表内に配置する機能
- Cognos などのレポート・アプリケーション。データベースから情報を抽出して、テンプレートに基づいたレポートを生成することができます
- 標準の IBM Enterprise
Records レポート用に、一連の事前定義テンプレートが用意されています