ドキュメントおよびフォルダーの操作

IBM FileNet P8 オブジェクト・ストアにあるドキュメントおよびフォルダーに対して次のアクションを実行することができます。

フォルダーの作成および新規ドキュメントの追加

FileNet P8 オブジェクト・ストアにフォルダーを作成しドキュメントを追加することができます。ローカル・マシンに保管されているドキュメントを追加するか、または、Web ページなどシステム環境の外部に存在するドキュメントをパスを指定して追加します。電子的に保管できないがプロパティーの集合として表示し追跡できる外部アイテムを追加することもできます。トレーニング DVD セットなどはこの類のドキュメントの一例です。

フォルダーやドキュメントの作成時にクラスを割り当てることができます。プロパティーの詳細については、下記の「プロパティーの表示または編集」を参照してください。

ドキュメントは、メジャー・バージョンでもマイナー・バージョンでもいずれでも作成することができます。バージョンの詳細については、下記の「バージョン履歴の表示」を参照してください。

ドキュメントのチェックインとチェックアウト

オブジェクト・ストアのドキュメントをチェックインし、コンテンツの追加や変更を行うことができます。チェックアウトされると、他のユーザーは、対応する適切な管理者レベルのアカウント権限を持っていない限り、そのドキュメントのコンテンツを変更することはできません。変更を完了すると、ドキュメントをチェックインできます。ドキュメントに変更を加えない場合、ドキュメントのチェックアウトを取り消すと、ドキュメントは前のバージョンの状態に戻ります。

ドキュメントは、メジャー・バージョンでもマイナー・バージョンでもいずれでもチェックインすることができます。バージョンの詳細については、下記の「バージョン履歴の表示」を参照してください。

プロパティーの表示または編集

オブジェクト・ストアにあるアイテムのプロパティーを表示することができます。編集可能なプロパティーは変更することができます。アイテムに関連する特定のプロパティーはアイテムのクラスによって定義されています。(クラスとは SharePoint のコンテンツ・タイプと同様のものです。)たとえば、ドキュメントには基本ドキュメント・クラスがあります。管理者により作成される追加ドキュメント・クラスもオブジェクト・ストアに存在します。どのような種類であっても新しいアイテムを追加する場合には、アイテムに割り当てるクラスの選択がその過程で重要になります。選択したクラスに応じて、新しいアイテムに関連する特定のプロパティーが決まります。

システム・プロパティーはそのクラスのカスタム・プロパティーの後に表示されます。システム・プロパティーは編集できません。

権限の管理

FileNet P8 ドキュメントまたはフォルダーに割り当てられた権限を表示することができます。ドキュメントまたはフォルダーに対して割り当てられている権限に応じて、そのドキュメントまたはフォルダーに権限を付与したり、権限を拒否したりすることができます。

次の表に、ドキュメントに関連した権限を示します。ドキュメントの権限は階層構造になっています。最上位の権限をもっていれば、自動的に下位の権限がすべて付与されます。(「公開」権限は例外で、上位の権限レベルに付与することができます。)

ドキュメントの権限 説明
フルコントロール

「フルコントロール」権限を付与されたユーザーは、該当するドキュメントを完全に制御できます。ドキュメントの削除やドキュメントのセキュリティー設定を行うことができます。 デフォルトでは、ドキュメントをオブジェクト・ストアに最初に追加したユーザーに、 そのドキュメントに対する「フルコントロール」権限が割り当てられます。該当する場合、「公開」権限は「フルコントロール」に続けて表示されます。

バージョンの昇格

「バージョンの昇格」権限を付与されたユーザーは、ドキュメントのチェックアウト、ドキュメントのメジャー・バージョンとしてのチェックイン、チェックアウトの取り消しができます。該当する場合、「公開」権限は「バージョンの昇格」に続けて表示されます。

コンテンツの修正

「コンテンツの修正」権限を付与されたユーザーは、ドキュメントのチェックアウト、ドキュメントのマイナー・バージョンとしてのチェックイン、チェックアウトの取り消しができます。該当する場合、「公開」権限は「コンテンツの修正」に続けて表示されます。

プロパティーの変更

「プロパティーの修正」権限を付与されたユーザーは、ドキュメントのプロパティーを変更できます。

コンテンツの表示

「コンテンツの表示」権限を付与されたユーザーは、ドキュメントのコンテンツを表示できます。たとえば、オブジェクトがスプレッドシート・ドキュメントの場合、そのスプレッドシートを開いて表示できます。

プロパティーの表示

「プロパティーの表示」権限を付与されたユーザーは、ドキュメントのプロパティーを表示できます。

公開

「公開」権限を付与されたユーザーは、Workplace アプリケーションを使用して既存のドキュメントを発行できます。

次の表に、フォルダーに関連した権限を示します。フォルダーの権限は部分的に階層構造になっています。最上位の権限をもっていれば、下位の権限が付与されます。(「サブフォルダーの作成」権限と「フォルダー内のファイル」権限は例外で、どちらの権限も「プロパティーの修正」権限レベルから個別に取り消すことができます。)

フォルダーの権限 説明
フルコントロール

「フルコントロール」権限を付与されたユーザーは、該当するフォルダーを完全に制御できます。フォルダーの削除やフォルダーのセキュリティー設定を行うことができます。 デフォルトでは、フォルダーをオブジェクト・ストアに最初に追加したユーザーに、 そのフォルダーに対する「フルコントロール」権限が割り当てられます。

プロパティーの変更

「プロパティーの修正」権限を付与されたユーザーは、フォルダーのプロパティーを変更できます。該当する場合、「サブフォルダーの作成」権限と「フォルダー内のファイル」権限は「プロパティーの修正」に続けて表示されます。

サブフォルダーの作成

「サブフォルダーの作成」権限を付与されたユーザーは、既存のフォルダーにサブフォルダーを追加できます。

注意:  「サブフォルダーの作成」権限と「フォルダー内のファイル」権限は、権限の階層構造において同一のレベルにあります。

フォルダー内のファイル

「フォルダー内のファイル」権限を付与されたユーザーは、ドキュメントをフォルダーに追加できます。

プロパティーの表示

「プロパティーの表示」権限を付与されたユーザーは、フォルダーのプロパティーを表示できます。

注意:  フォルダーおよびドキュメントに対するユーザー・アクセスのレベルは、FileNet P8 ユーザー・アカウントに対して構成された権限に基づきます。 SharePoint サイトの参照 Web パーツを表示してアクセスするためには 適切な SharePoint 権限が必要ですが、参照 Web パーツに表示されるフォルダーおよび ドキュメントを使用して作業する場合にユーザーができることを決定するのは、 FileNet P8 ユーザー・アカウントに関連したアクセス権です。

バージョン履歴の表示

ドキュメントのバージョン履歴を表示できます。また、以前のバージョンのドキュメントを開いて表示したり、ドキュメントのバージョンを削除したりすることもできます。ドキュメントの各バージョンは、そのドキュメントをチェックインまたはチェックアウトする際に作成されます。ドキュメントのバージョンは、ドキュメントが変化する過程で、特定の時点におけるドキュメントの状態を表し、個別に保存され、オブジェクト・ストア内に保持されます。1 つのドキュメントのバージョンをすべてまとめると、そのドキュメントのバージョン・シリーズになります。ドキュメントをチェックアウトすると、常に現在のバージョン (バージョン・シリーズの中で最新のバージョン) をチェックアウトします。

バージョンにはメジャー・バージョンとマイナー・バージョンがあります。

ファイリングされているフォルダーの表示

「ファイリングされているフォルダー」アクションを使用して、ドキュメントがファイリングされているフォルダーのリストを表示できます。

ハイパーリンクを表示

選択したドキュメントまたはフォルダーへの完全な Web アドレスを表示できます。この Web アドレスをコピーしてブラウザーのアドレス・ボックスに貼り付けたり、この Web アドレスを使用してブラウザーのブックマークやお気に入りを作成したりすることができます。この Web アドレスをコピーしてドキュメントや電子メールに貼り付けることもできます。

ドキュメントに対してこのアクションを実行すると、リリース済みバージョンの Web アドレスが表示されます。リリース済みバージョンが存在しない場合は、現行バージョンの Web アドレスが表示されます。別のバージョンの Web アドレスを表示するには、「ドキュメントのバージョン」リストから適切なバージョンを選択します。

フォルダーに対してこのアクションを実行すると、そのフォルダーのプロパティー・ページの Web アドレスが表示されます。

ワークフローの起動

ドキュメントまたはフォルダーのクラスに関連付けられたサブスクリプションのリストからワークフローを起動することができます。定義されているサブスクリプションがない場合は、何もリストされず、ワークフローを起動することはできません。

ワークフローを選択した後、必要に応じて、起動ステップの情報を入力することができます。コメントを追加したり、件名を修正したり、このステップに定義されているパラメーターを設定することができます。たとえば、起動ステップで使用可能として定義すれば、添付の追加と編集、データ・フィールド値の編集、またはワークフロー・グループ・メンバーの編集を行うことができます。(カスタム・ステップ・プロセッサーの場合は、機能が制限されることがあります。)

起動後、ユーザーの個人用受信トレイまたはパブリック受信トレイで自分に割り当てられたタスクに関する作業を行うことができます。それぞれ、「個人用受信トレイのタスクに関する作業」、「パブリック受信トレイのタスクに関する作業」を参照してください。