プロパティーは、ドキュメントやフォルダーなどのオブジェクトに関する情報を定義します。オブジェクト・ストアでアクセスできるオブジェクトはすべてクラスに属しています。クラスはオブジェクトのプロパティーと動作を決定します。例えば、フォルダーはすべて「フォルダー」クラスに属し、ドキュメントはすべて「ドキュメント」クラスに属します。フォルダーの動作とプロパティーは、ドキュメントの動作やプロパティーとは異なります。例えば、ドキュメントをチェックアウトできますが、フォルダーをチェックアウトすることはできません。
管理者は特定のクラスのプロパティーを定義し、クラスのサブクラスを新規作成できます。例えば、サイトですべてのドキュメントのプロジェクト・アカウント・コードが必要な場合、サイト管理者は基本「ドキュメント」クラスに「プロジェクト・コード」を追加できます。一部のドキュメント・タイプにのみ複数のプロパティーを適用する必要がある場合、管理者は追加プロパティーを処理する 1 つ以上のサブクラスを新規に定義できます。例えば、経費報告書のドキュメントにアカウント・コードのプロパティーが必要で、マーケティングのドキュメントにプロジェクト・コード、プロジェクトのリリース日、管理者の承認のプロパティーが必要になる場合があります。ドキュメントを追加またはチェックインするとき、ドキュメントの適切なクラスを選択し、プロパティー値を入力します。
システムで作成される一部のプロパティー値は直接変更できません。オブジェクトの作成者や作成日などのシステム・プロパティーは、オブジェクトがオブジェクト・ストアに追加された時間に設定されます。オブジェクトの更新者や更新日などのその他のプロパティーは、オブジェクト、オブジェクトのプロパティー、またはセキュリティーの変更時にシステムで更新されます。
プロパティーにはさまざまなタイプと制限があります。プロパティー・タイプによって、値の指定の方法が決まります。通常、ページの指示に従います。いくつかの固有の要件とヒントを以下の各セクションに示します。Microsoft® Office アプリケーションへの統合を行う際に使用するアプリケーションによって、ドキュメントのプロパティーへのアクセス方法が決まります。
ドキュメントまたはフォルダーをオブジェクト・ストアに追加する場合、またはオブジェクトを変更する場合 (ドキュメントのチェックイン、チェックアウトしたドキュメントの内容の保存など)、そのドキュメントまたはフォルダーに割り当てられているプロパティーにアクセスして更新することができます。ドキュメントを追加するときに使用するエントリー・テンプレートによって、クラスの選択またはドキュメントへのクラスの割り当てを実行できるかどうかが決まります。ドキュメントに割り当てられているプロパティーを変更できますが、クラスは変更できません。ただし、フォルダーに割り当てられているプロパティーとクラスは変更できます。
コンテンツを保存する際、「プロパティーとともに保存」をクリックすると、ドキュメントをオブジェクト・ストアに再びチェックインする前に、ドキュメントのプロパティーを変更し、新しいコンテンツを保存できます。
「IBM ECM」タブの「プロパティーの表示/変更」コマンドを使用するか、またはポップアップ・メニューの「プロパティー」を選択します。ドキュメントまたはフォルダーを選択した後、「参照」ペインの下部にある「詳細の表示」をクリックすることもできます。オブジェクトに関する情報が「詳細」ペインに表示されます。「変更」をクリックした後は、任意のオブジェクトを選択してそのオブジェクトの情報を表示および変更できます。
一部のドキュメントに、ライフサイクルを含むプロパティーが管理者によって割り当てられていることがあります。ドキュメントのライフサイクルには、ドキュメントがその存続期間中に遷移する各種状態が含まれています。例えば、ローン申請のライフサイクルの状態は次の順序で発生します。
これらの状態は、実際のローン申請におけるプロセスの移行順序を反映しています。ドキュメントがある状態から次の状態に移行すると、ライフサイクル状態が更新されます。例えば、承認されると、ドキュメントは 2 番目の状態 (承認) に昇格します。銀行からローンの融資が行われると、次は「融資」状態に昇格します。
一部のプロパティーに、ドキュメント・ライフサイクル・ポリシーが割り当てられていることがあります。ドキュメント・ライフ・サイクル・ポリシーはドキュメント・クラスに割り当てられ、管理者によって使用されます。ライフサイクル状態が表示され、適切な権限が割り当てられているユーザーはライフサイクルを変更できます。
ドキュメントおよびフォルダーの一部のプロパティーに、管理者からマーキングが割り当てられていることがあります。マーキングは特定のプロパティー値に基づいており、マーキングによってドキュメントまたはフォルダーへのアクセスが可能になります。マーキングがオブジェクトに適用される場合のオブジェクトのアクセス権限は、オブジェクトの元のアクセス権限の設定と、マーキングの設定を組み合わせたものになります。マーキングの設定によって、誰がマーキングを割り当てられたオブジェクトにアクセスできるか、誰が割り当てられたマーキングを変更、削除できるかが決まります。
ドキュメントの「開く」、「追加」、または「挿入」の操作を行うとき、「情報」ページでドキュメントのプロパティーを表示できます。ドキュメントをチェックアウトすると、「情報の取得」メニューでドキュメントのプロパティーを変更したり、サイト管理者から権限が付与されている場合は、ドキュメントのチェックイン時にプロパティーを変更したりできます。プロパティー値を編集するだけでなく、プロパティー値を Office ドキュメントに挿入することもできます。
複合ドキュメントを作成する場合は、ドキュメントの「情報」ページにアクセスする必要があります。複合ドキュメントの作成は、統合したアプリケーションの「情報の取得」メニュー・オプションでは実行できません。
Workplace では、チェックアウト済みドキュメントのプロパティーを表示するとき、実際に表示されるのは「処理中」または「リリース済み」状態のバージョンのプロパティーです。Application Integration では、「予約」状態のバージョンのプロパティーが表示されます。これにより、チェックアウト済みドキュメントで作業する際に、次のような予期しない動作が発生する場合があります。
Office アプリケーションや Outlook でプロパティーの表示や変更を行うには
使用するアプリケーションに基づいて、次のいずれかのオプションを選択します。
Office アプリケーション | Outlook |
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