プロセスおよびタスクに関する作業

作業の中には、統合された Office アプリケーションから実行される、構造化されたビジネス・プロセス・フローの自動化が含まれる場合があります。自動化されたプロセスの例には、次のようなタスクがあります。

上に示すような複数のステップから構成されるプロセスではドキュメントおよび情報の配信が中心にあり、それに付随して適切なレビューアーが処理する各ステップがあります。個々のプロセスは、特定のビジネス・プロセスを対象とした特定のタイプの一つ、または複数のドキュメントの配信や処理を自動化します。プロセス内部では、プロセスの定義により異なるユーザーがさまざまな活動を実行します。

統合された Office アプリケーションからプロセスを開始したり、設計できます。プロセスのタスクを割り当てられたレビューアーも、統合された Office アプリケーションや Workplace XT からタスクを実行できます。ただし、統合された Office アプリケーションの外部から並列にプロセスをレビューすると、プロセスのすべての履歴情報を参照できない可能性があります。統合された Office アプリケーションからタスクを表示した場合、他の FileNet P8 アプリケーションで開始したプロセスは表示されません。

プロセスの定義

プロセス・オーサーは、プロセスの開始および設計を行います。これにより、プロセス定義に指定されている作業の流れが始まります。プロセスには、作業の流れの中での各活動の定義、活動を実行する順序 (並列または逐次) の決定、各ステップで参加できるユーザーの決定、ステップを実行するために必要な情報の割り出しなどがあります。プロセスは、オブジェクト・ストア内の特定のドキュメントを管理する目的で設計されていて、ドキュメントから直接開始できます。

作業の流れを並列に実行するか、逐次に実行するかを指定できます。並列では、すべてのレビューアーに対してタスクが同時に渡されます。逐次では、指定された順序でレビューアーに渡されます。そのため、前のレビューアーがタスクを完了しない限り、レビューアーはタスクを受け取れません。

タスクの管理

タスクの確認および実行

レビューアーはタスクの実行に参加します。このタスクの内容は、割り当てられた作業の検索および実行であり、開始されたプロセスの結果としてのタスク状況の追跡も含まれる可能性があります。タスクの確認では、自分に割り当てられ、回覧されてきた作業を処理します。割り当てられた各タスクの状況および履歴を表示できます。タスクを逐次プロセスで実行した場合は、Integration for Microsoft Office により、タスクの次のステップの処理を割り当てられているレビューアーに作業が回されます。ただし、レビューアーがタスクを拒否すると、プロセスを定義したときに選択したオプションによっては、ワークフローが元のプロセス・オーサーまたは前のレビューアーに戻ることがあります。

並列プロセスでは、Integration for Microsoft Office により、プロセスに割り当てられているすべてのレビューアーに作業が同時に回されます。承認されたレビュー結果の数がプロセス定義に指定された最小の数を超えるまで、すべてのレビューアーの共同作業が続行されます。

プロセスおよびタスクに関する問題の解決

プロセスやタスクが止まったり、キャンセルが必要になったり、エラーが発生した場合、管理者は Process Engine を使用し、プロセス・アドミニストレーター、プロセス・トラッカーの情報を参照して問題を解決します。「プロセス・アドミニストレーター」を使用すると、管理者は、プロセスの検索や表示、プロセスのデータやプロパティーの編集、およびプロセスの管理を行うことができます。「プロセス・トラッカー」を使用すると、現在進行中のプロセスの状況を確認できます。また、完了しているタスクや完了時期、現在アクティブなタスクも確認することができます。

以下の表に、プロセスに関する用語やラベルについて、統合された Office アプリケーションで使用されるものと、Process Engine、プロセス・アドミニストレーター、およびプロセス・トラッカーで使用されるものの対応を示します。プロセスやタスクの問題を解決する管理者は、この表を参照して、各アプリケーションで使用されている用語やラベルの意味を確認することができます。

Integration for Microsoft Office の用語 Process Engine の用語
プロセス ワークフロー
タスク ワーク・アイテム/ステップ
レビューアー 参加者

 

Integration for Microsoft Office のタスクおよびプロセス・ペインのラベルの用語 プロセス・アドミニストレーターおよびプロセス・トラッカーのラベル
プロセス/プロセス名 F_Subject/件名
タスク ステップ
オリジネーター/レビューアー/ユーザー オリジネーター/参加者

 

Integration for Microsoft Office のタスク名 プロセスのステップ名
開始 LaunchStep
承認通知 Final

プロセスを開始して定義するには

  1. オブジェクト・ストア内にあるドキュメントを開き、「IBM ECM」タブをクリックして「プロセスの開始」をクリックするか、ドキュメントを右クリックして、ポップアップ・メニューの「プロセスの開始」を選択します。
  2. 定義するプロセスの基準を入力して、プロセスを開始します。

タスクを確認して実行するには

  1. IBM ECM」タブをクリックして「タスク」をクリックし、割り当てられているタスクを表示します。
  2. 処理するタスクをダブルクリックして、指示の内容と、実行する必要がある割り当て済みの作業の内容を確認します。
  3. 処理中の作業を保存して別の機会にタスクに戻るか、タスクを完了させます。