ワークフロー

IBM InfoSphere Enterprise Records は、レコード・カテゴリー、レコード・フォルダー、ボリューム、およびレコードのレビューと廃棄を容易に自動化できるワークフローを備えています。ワークフローには、タスク、手続きのステップ、ワークフローの参加者、入力情報、出力情報、そしてビジネス・プロセス内のステップごとのツールが含まれます。

既存のワークフローの変更や新しいワークフローの作成を行うことができます。ほとんどの IBM InfoSphere Enterprise Records のワークフローは、「廃棄スイープ」処理、またはワークフローに関連付けられたアクションの実行により、自動的に起動されます。「物理レコード管理」ワークフローと「レコード・フォルダーの作成」ワークフローは手動で起動する必要があります。

廃棄スケジュールに廃棄フェーズを作成する場合は、廃棄フェーズに廃棄アクションと廃棄ワークフローを関連付ける必要があります。特定のフェーズでは、エンティティーの保存期間の終了時にエンティティーが廃棄されます。関連付けられた廃棄ワークフローを開始する廃棄アクションは手動で開始する必要があります。廃棄処理の詳細については、次を参照してください。

ワークフローの使用を開始する前に、構成タスクを完了する必要があります。通常、このタスクは IBM InfoSphere Enterprise Records インストールの間に完了します。詳細については、『IBM InfoSphere Enterprise Records Installation and Upgrade Guide』の「Prepare to configure IBM InfoSphere Enterprise Records workflows」を参照してください。

ワークフローのタイプ

IBM InfoSphere Enterprise Records のワークフローを次に示します。

ワークフロー通知

システムにより、ワークフローの状況やワークフローの進行中に発生した失敗および検証エラーに関する情報を含んだ通知メッセージが表示されます。通知メッセージには、次の 4 つのタイプがあります。

トランスクリプト

トランスクリプトは、廃棄が承認されたエンティティーに対して正常に廃棄アクションが実行されたときに、システムで生成される XML ファイルです。このファイルには、次の情報が記述されています。

このファイルは、添付ファイルとして自動的に Records Manager に送信されます。Records Manager は、このファイルを表示し、ローカル・ドライブに保存し、ブラウザーで開くことができます。

警告

ワークフローの特定のステップで各種フィールドに指定された値が不適切な場合や、必須フィールドが未指定の場合、IBM InfoSphere Enterprise Records により警告メッセージが表示されます。「暫定転送」ワークフローの「物理転送」ステップで「場所」フィールドに値を指定しなかった場合、IBM InfoSphere Enterprise Records により警告メッセージが表示されます。

情報および状況メッセージ

「物理レコード管理」および「レコード・フォルダーの作成」ワークフローでは、IBM InfoSphere Enterprise Records により情報および状況メッセージが表示されます。このメッセージには、エンティティーの状況やエンティティーに関連する情報が含まれます。たとえば、物理エンティティーの現在の保持者がエンティティーのリリースを遅らせた場合、そのエンティティーを受信する予定の担当者の受信トレイのワーク・アイテムとして、このメッセージが IBM InfoSphere Enterprise Records により表示されます。

情報および状況メッセージの詳細については、次を参照してください。

失敗および例外

失敗および例外メッセージには、対象エンティティーとワークフロー・ステップが失敗した理由が表示されます。たとえば、10 個のエンティティーで構成されるバッチに対する「カットオフ」ステップを完了した後、10 個のエンティティーのうち 2 つが再度開かれたとします。この場合、メッセージには、2 つのエンティティーについて「カットオフ」アクションが完了できなかったこと、およびその失敗の理由が表示されます。

「メッセージ」ステップで「完了」をクリックすると、失敗したワークフロー・ステップを完了して、受信トレイからワーク・アイテムを削除できます。問題を修正しワークフローを再び起動すると、適切にステップを完了することができます。上記の例の場合、「カットオフ」ステップが失敗した 2 つのエンティティーを閉じ、ワークフローを再び起動することができます。