IBM InfoSphere Enterprise Records のデプロイでは、ファイリング計画インポート/エクスポート・ツールを使用して、外部ファイリング計画のインポートや、外部環境へのファイリング計画のエクスポートを実行することができます。このツールでは、XML ファイルを使用してインポートおよびエクスポート処理を実行します。XML スキーマとその要素の詳細については、「ファイリング計画 XML スキーマ」を参照してください。
エクスポートされた XML ファイルを変更して、スケジュール継承、代替保存期間、廃棄トリガー、および動的保留 (条件付き保留) を含める方法の詳細については、FileNet P8 Platform の「製品ドキュメント」にある『ファイリング計画インポート/エクスポート・ツールの使用』セクションを参照してください。
ファイリング計画インポート/エクスポート・ツールはファイリング計画の移行を容易にします。ただし、このツールは以下をサポートしていません。
また、最初にカスタム・プロパティー (選択リストなど) とクラスを別の XML ファイルにエクスポートおよびインポートしてから、ファイリング計画の残りをインポートする必要があります。さらに、ファイリング計画をインポートしたら、クローズや廃棄の準備完了などのエンティティー状態は無効です。
ファイリング計画インポート/エクスポート・ツールは、コマンド行 Java™ 実行ファイル、あるいは FilePlanTool.bat または FilePlanTool.sh. のコマンド・ファイルから開始できます。
このツールは、以下の 5 種類のモードのいずれかで実行できます。
ツールをインポートまたはエクスポート・モードで実行する前に、ツールを構成しておく必要があります。
ツールを構成するには
Windows® の場合:
FilePlanTool -mode configure
UNIX® の場合:
./FilePlanTool.sh -mode configure
注: iiop 接続を使用する場合、Secure Sockets Layer (SSL) は無効にする必要があります。SSL を無効にする方法の詳細については、「Secure Sockets Layer の無効化」を参照してください。
エクスポートするファイリング計画に次のいずれかのアイテムが含まれている場合は、別の手順が必要となります。
「scope オプションでのファイリング計画のエクスポート」を参照してください。
ツールの構成が済んだら、ツールを使用してファイリング計画をエクスポートできます。ファイリング計画をエクスポートするには、次のコマンドを入力します。
FilePlanTool -mode export -fileplan <file plan name> -o <XML filename.xml>
ここで、ファイリング計画名はエクスポートするファイリング計画の名前で、入力は必須です。ファイリング計画名にスペースまたは特殊文字が含まれている場合、ファイリング計画名を引用符で囲みます。
XML ファイル名は、作成するファイルの名前とパスです。コマンド行にファイル名を入力しない場合、ツールの構成ダイアログ・ボックスの「出力ファイル名」フィールドに指定されているデフォルト・ファイル名が使用されます。デフォルト XML 出力ファイル名の指定の詳細については、「ツールの構成」を参照してください。
大規模なファイリング計画、またはカスタム・クラス/プロパティーが含まれているファイリング計画をエクスポートする場合は、scope オプションを使用します。
scope オプションを使用してファイリング計画をエクスポートするには、次のコマンドを入力します。
FilePlanTool -mode export -fileplan <file plan name> -o <XML filename.xml> -scope <parameter>
ここで、ファイリング計画名はエクスポートするファイリング計画の名前で、入力は必須です。ファイリング計画名にスペースまたは特殊文字が含まれている場合、ファイリング計画名を引用符で囲みます。
XML ファイル名は、作成するファイルの名前とパスです。コマンド行にファイル名を入力しない場合、ツールの構成ダイアログ・ボックスの「出力ファイル名」フィールドに指定されているデフォルト・ファイル名が使用されます。scope オプションでツールを使用する場合、ファイリング計画の部分ごとに XML ファイルが作成されます。このため、ツールをエクスポート・モードで使用するたびに異なる XML ファイル名を指定する必要があります。デフォルト XML 出力ファイル名の指定の詳細については、「ツールの構成」を参照してください。
パラメーターは、以下のいずれかです。
FilePlanTool.bat -mode export -scope includecategory "/Cat01/Cat02/Cat03" -o expfile.xml
FilePlanTool.bat -mode export -scope includecategories file01.txt -o export01.xml
File01.txt の内容は次の通りです。
/categoryB
/CategoryC/SubcategoryC2
/CatogoryA/SubcategoryA1カテゴリー名は行ごとにフルパス名と 1 つのレコード・カテゴリーで表現します。
ファイリング計画、またはその一部をインポートするには、ツールをインポート・モードで実行し、エクスポート・モードで作成された XML ファイルを指定します。
ファイリング計画にカスタム・クラスまたはプロパティーが含まれる場合、インポート処理では 2 つのステップが必要です。最初のステップではファイリング計画のカスタム・クラスおよびプロパティーをインポートし、次のステップではファイリング計画の残りをインポートします。カスタム・クラスおよびプロパティー・メタデータがメモリーにキャッシュされるため、カスタム・クラスおよびプロパティーのインポート後、少なくとも 5 分待ってからファイリング計画の残りをインポートします。キャッシュの生存期間 (TTL) は 5 分で、その後キャッシュはクリアされます。
ファイリング計画をインポート/更新するには、次のコマンドを入力します。
FilePlanTool -mode import -f <XML ファイル名xml> -reimportoption <オプション>
FilePlanTool -mode update -f <XML ファイル名xml> -reimportoption <オプション>
XML ファイル名は、インポートするファイルの名前とパスです。コマンド行にファイル名を入力しない場合、ツールの構成ダイアログの「出力ファイル名」フィールドに指定されているデフォルト・ファイル名が使用されます。デフォルト XML 出力ファイル名の指定の詳細については、「ツールの構成」を参照してください。
再インポート・オプションでは、ファイリング計画に既に存在するエンティティーをインポートするときのツールのデフォルト動作を指定します。再インポート・オプションの詳細については、「再インポート・オプションの使用」を参照してください。
インポート・モードでは、ツールは scope オプションは使用しませんが、XML タグを参照してインポート対象を決定します。メタデータ (カスタム・クラスおよびプロパティー) とファイリング計画用の異なる XML ファイル名を指定する必要があります。
注: XML ファイルの ClassificationScheme タグは、ファイリング計画の名前を指定します。
ツールを更新モードで実行すると、ファイリング計画の最初のインポート後にわずかな変更を加え、最初にインポートした XML ファイルとそれ以降の更新を区別できます。update は、XML ファイルの FilePlan タグの InputMode 属性として指定します。更新モードを使用してカスタム・プロパティー (選択リストなど) を変更することはできません。
エラー・メッセージが表示された場合やインポート処理が停止した場合は、『FileNet P8 Troubleshooting Guide』を参照してください。ほとんどの場合、インポート処理はエラー発生後に停止しますが、メッセージは表示されません。
必要な場合、インポート後に保留スイープを実行して、条件付き保留をエンティティーに適用します (条件保留はインポートされません)。「制限」を参照してください。
XML ファイルを手動で作成したら、ファイリング計画インポート/エクスポート・ツールを使用して、XML ファイルにエラーや非適合の問題が含まれていないか検証します。
インポート/エクスポート・ツールを検証モードで実行するには、次のコマンドを入力します。
FilePlanTool -mode validate -f <XML ファイル名xml>
XML ファイル名は、検証するファイルの名前とパスです。コマンド行にファイル名を入力しない場合、ツールの構成ダイアログの「出力ファイル名」フィールドに指定されているデフォルト・ファイル名が使用されます。デフォルト XML 出力ファイル名の指定の詳細については、「ツールの構成」を参照してください。
再インポート・オプションは、ファイリング計画に既に存在するエンティティーをインポートするときのツールのデフォルト動作を指定するために使用します。再インポート・オプションには、以下の 3 種類のパラメーターがあります。
Skip オプションは、大きいファイリング計画のインポートに失敗した後に使用します。同じファイリング計画をもう一度インポートするときに、Skip オプションを使用することで正常にインポートされたエンティティーの再インポートを回避します。ただし、二度目のインポート時に最初にインポートされたエンティティーを変更する必要がある場合は、Replace オプションを使用します。
以後のインポートで少数のエンティティーをわずかに変更する必要がある場合、元の XML ファイルを変更する代わりに、エンティティーに対し Action="Modify" (XML ファイルの RMEntityObjectType セクション内) を指定します。また、Update モードを使用すると、最初の完全なインポート以降の更新をより簡単に識別できます。「ファイリング計画のインポート/更新」を参照してください。