Web 設定の考慮事項

Web 設定は、Web アプリケーション (5250 アプリケーション以外) の動作に影響を及ぼすことがあります。Web ブラウザーでのフィールドの位置、サイズ、および可視性は、Web 設定によって変更できます。 これらの変更は、フィールドが他のフィールドにどのようにオーバーラップするか、およびフィールドの可視性に影響します。 フィールドの位置とサイズを変更すると、レコードのサイズが増え、Web ブラウザーでのレコードの可視性に影響する可能性があります。 Web 設定を使用する場合は、これらの危険性について認識しておかなければなりません。

ブラウザーでのフィールドとレコードの可視性を判断するため、WebFacing は最初に、 Web 設定を使用してフィールドの位置、サイズ、および可視性を変更します。 フィールドとレコードの可視性は、DDS Manual および Application Display Programming Guide に 記載された規則を使用して決定されます。 重複フィールドの可視性について詳しくは、DDS Manual「Keywords for Display Files」 > 「Positional Entries」 > 「Location」を参照してください。 重複レコードの可視性について詳しくは、DDS Manual で「Keywords for Display Files」 > 「OVERLAY」、および Application Display Programming Guide で「Writing Output to the Display」を参照してください。

「可視性」>「隠す」フィールド

Web 設定を使用してフィールドが隠されている場合、他のフィールドとオーバーラップすることはなく、 ブラウザーのフィールドの可視性に影響が出ることがあります。

例 A: DDS ソースに指定されているように、FIELDA が FIELDB にオーバーラップします。 5250 画面で、FIELDB は可視ではありません。 Web 設定を使用して FIELDA を非表示にすると、FIELDA はブラウザーの FIELDB とオーバーラップしないため、問題なく表示されます。

「位置」>「スパンの変更」、「位置の変更」

これらの Web 設定は、ブラウザーで表示されるときに、フィールドによって占有される画面区域を変更します。 これによって、フィールドが他のフィールドにオーバーラップする可能性があります。 またフィールドが、以前にオーバーラップしたフィールドとオーバーラップしなくなる可能性もあります。 どちらの場合も、ブラウザーでのフィールドの可視性に影響が出ます。

例 B: DDS ソースに指定されているように、FIELDA と FIELDB は、オーバーラップしない 2 つのフィールドです。 どちらのフィールドも 5250 画面で可視です。 FIELDA の Web 設定位置は、FIELDA が FIELDB にオーバーラップするように設定されています。 Web ブラウザーでは、FIELDB は可視ではなくなります。

Web 設定を使用してフィールドの幅と位置を変更すると、レコードが占有する画面行の数も増える可能性があります。 これにより、ブラウザー内でレコードがどのようにオーバーラップするかが変更され、レコードの可視性に影響が出ることがあります。

例 C: DDS ソースで、FIELDA は RECORD1 の行 13 を占有するフィールドです。 RECORD1 は、画面行の 2 から 15 を占有します。 別のレコード RECORD2 は、DDS 画面の行 16 から 23 を占有します。 RECORD1 と RECORD2 の両方に、OVERLAY キーワードが指定されています。 FIELDA の行は、「位置」Web 設定を使用して 18 に変更されます。 これで、Web ブラウザーで RECORD1 は行 2 から 18 を占有します。 アプリケーションは、画面に RECORD1 を書き込んでから RECORD2 を書き込みます。 5250 画面では、両方のレコードが可視になります。 Web ブラウザーでは、RECORD2 によってオーバーラップされるため、RECORD1 は画面から消去されます。

「外観およびテキスト」>「定数テキストのオーバーライド」、「文字を隠す」

Web 設定を使用して定数テキストのオーバーライドを行うと、テキストの定数の長さが変更されることがあります。 また「文字を隠す」Web 設定を指定すると、テキスト定数が短くなる場合があります。 いずれの場合も、ブラウザーでの他のフィールドのオーバーラップに影響が出ます。 これにより、ブラウザーでのフィールドの可視性が変更される可能性があります。

例 D: 長さ 10 のテキスト定数が DDS に指定されています。 テキスト定数の最後の 5 文字が FIELDA にオーバーラップします。 5250 で、FIELDA はオーバーラップされるため、可視ではありません。 定数テキストは、Web 設定を使用してオーバーライドされるため、長さは 5 になります。 ブラウザーで、FIELDA はテキスト定数によってオーバーラップされなくなるため、FIELDA は可視になります。

Web 設定を使用して定数テキストをオーバーライドすると、レコードが占有する画面行の数も増える可能性があります。 これにより、ブラウザー内でレコードがどのようにオーバーラップするかが変更され、レコードの可視性に影響が出ることがあります。 この結果は、例 C で確認することができます。

無視される Web 設定
Web 設定 (特に、テキスト定数の指定変更および幅と位置の変更) は、ブラウザーで以下のいずれかが生じる場合、無視されます。
  • フィールドが画面の境界を越えて配置されている。
  • 複数の行にわたるフィールド、または画面の最後の行にあるフィールドが画面の境界を越えて拡張されている。
  • サブファイル制御フィールドが、関連サブファイルの画面区域にオーバーラップしている。
  • サブファイル・レコードによって占有されている行数が、5250 画面の場合よりも多くなっている。
  • 水平サブファイルの幅が、5250 画面よりも大きくなっている。
同じタイプの複数の Web 設定
同じタイプの複数の Web 設定が単一のフィールド、レコード、またはファイルに指定された場合、 その動作は未定義になります。つまり、そのように重複する Web 設定が有効になるかどうかは保証されません。