管理およびプログラミングの手引き
XML エクステンダーには、DB2 を XML リポジトリーとして使用するための 2 つのアクセスおよび保管の方式として、
XML 列と XML コレクションが備わっています。
最初に、どちらの方式が XML データにアクセスして操作する
アプリケーションの必要に最も適しているかを判別しなければなりません。
- XML 列
- XML 文書の全体を DB2 列データとして保管および取得します。
XML データは XML 列によって表されます。
- XML コレクション
- XML 文書を分解してリレーショナル表のコレクションにするか、
または XML 文書をリレーショナル表のコレクションから構成します。
ご使用のアプリケーションの性質によって、使用するアクセスおよび保管のタイプ、
および XML データを構成する方式が決まります。
以下のシナリオは、それぞれのアクセスおよび保管方式が最も適切な状況を説明しています。
XML 列は以下の状況で使用します。
- XML 文書がすでに存在するか、外部ソースから送られてきて、
その文書をネイティブの XML 形式で保管したいとき。
整合性のため、およびアーカイブと監査のために、
それらを DB2 に保管したいと考えるかもしれません。
- XML 文書が一般に読み取られるものの、更新されないとき。
- ファイル名データ・タイプを使用して DB2 の外部にある XML 文書を
ローカルまたはリモート・ファイル・システムに保管し、
DB2 を管理および検索操作のために使用したいとき。
- XML 要素または属性に基づく範囲検索を行う必要があり、
頻繁に検索引き数となる要素または属性が何かを知っているとき。
- 文書に大きなテキスト・ブロックを伴う要素があり、
文書全体を原形のままに保ちながら DB2 テキスト・エクステンダーを使用して構造テキスト検索を行いたいとき。
XML コレクションは以下の状況で使用します。
- 既存のリレーショナル表にデータがあり、
特定の DTD に基づいて XML 文書を構成したいとき。
- リレーショナル表に正しくマップされるデータのコレクションと共に保管しなければならない XML 文書があるとき。
- 別々のマッピング体系を使用して、別々のリレーショナル・データ視点を作成したいとき。
- 他のデータ・ソースから送られてくる XML 文書があるとき。
データは重要だがタグは重要ではなく、データベースに純粋なデータを保管したいとき。
データを既存の表に保管するか、新しい表に保管するかに関して柔軟でありたいとき。
- XML 文書の小さなサブセットを頻繁に更新することが必要で、
更新のパフォーマンスが重要であるとき。
- 着信 XML 文書の全体のデータを保管する必要があるものの、
取り出すのはそのサブセットだけであることが多いとき。
- XML 文書が 2 ギガバイトを超えていて、それを分解しなければならないとき。
文書アクセス定義 (DAD) ファイルを使用して、
これら 2 つのアクセスおよび保管方式によって XML データを DB2 表に関連付けます。
図 7 は、DAD がアクセスおよび保管の方式を指定する方法を示しています。
図 7. DAD ファイルは XML 文書構造を DB2 にマップして、アクセスおよび保管の方式を指定します。
DAD ファイルは、XML エクステンダー管理の重要な一部です。
それは DTD などの主要ファイルの位置を定義して、
XML 文書構造が DB2 データにどのように関係するかを指定します。
最も大切なこととして、
それはアプリケーションで使用するアクセスおよび保管の方式を定義します。
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