イメージ、オーディオ、およびビデオ・エクステンダー 管理およびプログラミングの手引き

DB2 エクステンダーで行う管理タスク

管理タスクには次の 5 つの区分があります。

次の表 は、エクステンダー・データの管理で必要なすべてのタスクをリストしたものです。 表には、各タスクを実行するにはどのツールを使用するか、また、詳しい情報はどこを参照すればよいかが示されています。

エクステンダー API の列で、各 API ステートメントの 3 つ目の文字が x で表示されています。 この文字は、使用するエクステンダーによって次のように変わります。
文字 エクステンダー
a オーディオ
i イメージ
v ビデオ

たとえば、画像データの表を使用可能にする API は DBiEnableTable、音声の表を使用可能にする API は DBaEnableTable、ビデオの表を使用可能にする API は DBvEnableTable です。 エクステンダー API 列内の No という値は、そのタスクに対するエクステンダー API が存在しないことを示します。 エクステンダー・コマンド列内の No という値は、そのタスクに対するエクステンダー・コマンドが存在しないことを示します。

QBIC では追加の管理が必要です: イメージ・エクステンダーのイメージ内容照会 (QBIC) 機能を使用する場合には、QBIC カタログの作成などの管理タスクがさらに必要です。 これらのタスクについては、イメージの内容による照会を参照してください。

表 1. DB2 エクステンダーの管理タスクと管理機能
タスク エクステンダー API エクステンダー・コマンド 参照
エクステンダー・サービスの管理
エクステンダー・サービスを開始する No DMBSTART エクステンダー環境の設定
エクステンダー・サービスの状況を入手する No DMBSTAT サーバー状況の表示
エクステンダー・サービスを停止する No DMBSTOP エクステンダー・サーバーの停止と開始
データベースに接続する No CONNECT エクステンダー環境の設定
使用するデータベースのエクステンダー・サービスを開始する No START SERVER エクステンダー・サーバーの停止と開始
使用するデータベースのエクステンダーの状況を入手する No GET SERVER STATUS サーバー状況の表示
使用するデータベースのエクステンダー・サービスを停止する No STOP SERVER エクステンダー・サーバーの停止と開始
マルチメディア・データのためのデータ・オブジェクトの準備
データベースを使用可能にする DBxEnableDatabase ENBLE DATABASE データベースの使用可能化
データベースを使用不能にする DBxDisableDatabase DISABLE DATABASE データ・オブジェクトを使用不能にする
表を使用可能にする DBxEnableTable ENABLE TABLE 表を使用可能にする
表を使用不能にする DBxDisableTable DISABLE TABLE データ・オブジェクトを使用不能にする
列を使用可能にする DBxEnableColumn ENABLE COLUMN 列を使用可能にする
列を使用不能にする DBxDisableColumn DISABLE COLUMN データ・オブジェクトを使用不能にする
区画環境でのエクステンダー・データの再分散 (EEE のみ)
新しいノード・グループ構成に基づいたエクステンダー・データの再分散 DMBRedistribute REDISTRIBUTE NODEGROUP エクステンダー・データの再分散
データ・オブジェクトとメディア・ファイルの追跡
データベースが使用可能になっているかどうかを調べる DBxIsDatabaseEnabled GET EXTENDER STATUS データ・オブジェクトの状況の検査
表が使用可能になっているかどうかを調べる DBxIsTableEnabled GET EXTENDER STATUS データ・オブジェクトの状況の検査
列が使用可能になっているかどうかを調べる DBxIsColumnEnabled GET EXTENDER STATUS データ・オブジェクトの状況の検査
修飾子が現行ユーザー ID である表の中のファイルを参照する表項目を見つける DBxIsFileReferenced No ファイルを参照する表項目の検索
特定の修飾子をもつすべての表、またはデータベースのすべての表にあるファイルを参照する表項目を見つける DBxAdminIsFileReferenced No ファイルを参照する表項目の検索
修飾子が現行ユーザー ID である表の中の表項目によって参照されるファイルを見つける DBxGetReferencedFiles GET REFERENCED FILES 表項目によって参照されているファイルの検索
特定の修飾子をもつすべての表、またはデータベースのすべての表にある表項目によって参照されるファイルを見つける DBxAdminGetReferencedFiles GET REFERENCED FILES 表項目によって参照されているファイルの検索
修飾子が現行ユーザー ID であるすべての表の中の表項目によって参照されるファイルのうち、アクセス不能なものを見つける DBxGetInaccessibleFiles GET INACCESSIBLE FILES メディア・ファイルが存在するかどうかの検査
特定の修飾子をもつすべての表、またはデータベースのすべての表にある表項目によって参照されるファイルのうち、アクセス不能なものを見つける DBxAdminGetInaccessibleFiles GET INACCESSIBLE FILES メディア・ファイルが存在するかどうかの検査
管理サポート (メタデータ) 表のクリーンアップ
特定のユーザー表のメタデータ表、または修飾子が現行ユーザー ID であるすべてのユーザー表のメタデータ表、をすべてクリーンアップする DBxReorgMetadata REORG 管理サポート表のクリーンアップ
特定の修飾子をもつすべてのユーザー表のメタデータ表、またはデータベースにあるすべてのユーザー表のメタデータ表を、すべてクリーンアップする DBxAdminReorgMetadata REORG 管理サポート表のクリーンアップ

管理タスクの順序: 次のリストは、エクステンダーを初めて使用するときに行う管理タスクの要約を順番に並べたものです。 タスクによっては DB2 コマンドまたはステートメントを使用して実行します。 その他のタスクは DB2 エクステンダーを使用して実行します。 この順序ではご使用の DB2 システムがすでに稼働中であると想定しています。

    必須タスク

  1. エクステンダー・サービスを開始する。
  2. データベースを作成する (DB2 を使って)。
  3. データベース・サーバーに接続する。
  4. データベースを使用可能にする。
  5. 表と列を作成する (DB2 を使って)。
  6. データベースの表を使用可能にする。
  7. 表の列を使用可能にする。

    任意選択タスク

  1. データ・オブジェクトとメディア・ファイルを追跡する。
  2. 関数パスを設定する (DB2 を使って)。
  3. 管理サポート表をクリーンアップする。

例: 次の 5 つの章のほとんどの例では、システム管理者 (SYSADM) またはデータベース管理者 (DBA) がこれらのタスクを行うものとします。 いくつかのタスクには、DBA 権限も SYSADM 権限も必要ありません。

これらの例では、DBA が現行関数パスに MMDBSYS スキーマを追加したものとします。 これによって、DBA は、UDT の名前を指定するとき、接頭部としてスキーマ名 MMDBSYS を指定する必要はありません。 UDT 名については、さらに UDF 名と UDT 名を参照してください。

次の API 例の多くでは、エクステンダーとともに提供されるサンプルのアプリケーション・コードを使用します。 サンプル・コードは、クライアントの SAMPLES サブディレクトリーにあります。


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