イメージ、オーディオ、およびビデオ・エクステンダー 管理およびプログラミングの手引き
DB2 エクステンダーは、DB2 のオブジェクト指向機能を利用します。
特に、DB2 を使って、次の事柄を行えます。
- 最高 2 ギガバイトの LOB を DB2 データベースに保管する。
- これらの大型複合オブジェクトに対し個別のデータ・タイプを定義する。
これらのユーザー定義タイプ (UDT) は、オブジェクト (たとえば、画像または音声によって表されたデータのタイプ) を識別するために使用されます。
- ユーザー定義のデータ・タイプに対して使用できる関数を定義する。
たとえば、画像の中に色がいくつあるかを数える関数や、音声のサンプリング・レートを知る関数を定義することができます。
これらのユーザー定義関数 (UDF) は、他の SQL 関数と同じ方法で SQL ステートメントに指定することができます。
DB2 エクステンダーは、画像、音声、ビデオ、テキストのオブジェクトに対し UDT と UDF を作成します。
これらの UDT と UDF は、ユーザーが次のことを行う上で重要な役割を果たします。
- アプリケーションの開発。
データ・タイプと関数はエクステンダーが定義するので、それらをアプリケーションで定義する必要はありません。
- 一貫性の確保。
同じ組み合わせのエクステンダーの UDT と UDF が、すべてのアプリケーションに使用できます。
ラージ・オブジェクトを扱う複数のアプリケーションでは実現できないようなある一定レベルの一貫性が確保できます。
- 強力な照会の作成。
UDF は、他の SQL 関数と同じ方法で要求されますので、アプリケーションから複数データ・タイプの照会を行うことができます。
また、1 つの SQL ステートメントから、従来の数値や文字のデータだけでなく、画像、音声、ビデオ、テキストのオブジェクトを同時にアクセスすることができます。
UDF と UDT は、組み込み SQL ステートメントに指定することもできますし、DB2 コール・レベル・インターフェース (DB2 CLI) 呼び出しに指定することもできます。
エクステンダーが処理するオブジェクトは DB2 データベースに保管できますので、これらのオブジェクトの場合、データベースに保管された従来のデータ・タイプと同じ機密保護、保全性、回復が保証されます。
また、DB2 エクステンダーは DB2 ユニバーサル・データベース・エンタープライズ拡張エディションの区分データベース環境を活用します。
区画化により、単一のコンピューターには大き過ぎて納まりきらないデータベースでもアプリケーションが使用できるようになります。
また、区画化により SQL 操作を並列に実行することもでき、そのようにして SQL の照会やユーティリティーの処理速度を向上させることができます。
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