イメージ、オーディオ、およびビデオ・エクステンダー 管理およびプログラミングの手引き


用語集

管理サポート表 (administrative support table)
イメージ、オーディオ、およびビデオ・オブジェクトに対するユーザー要求を処理するために DB2 エクステンダーが使用する 1 つの表。 管理サポート表には、エクステンダーで使用可能になっているユーザー表と列を識別するものがある。 他の管理サポート表には、使用可能な列内のオブジェクトに関する属性情報が含まれている。 メタデータ表 (metadata table) とも呼ばれる。

分析 (analyze)
あるイメージ (画像) のフィーチャー (特徴) を表す数値を計算して、その値を QBIC カタログに追加すること。

API
アプリケーション・プログラミング・インターフェース (application programming interface) を参照。

アプリケーション・プログラミング・インターフェース (Application programming interface、API)

(1) オペレーティング・システムに、または個別に発注可能なライセンス・プログラムに用意されている機能インターフェース。 API によって、高水準言語で書かれたアプリケーション・プログラムは、オペレーティング・システムやライセンス・プログラムの特定のデータまたは機能を使うことができる。

(2) DB2 では、インターフェース内の機能 (たとえば、エラー・メッセージ取得 API)。

(3) DB2 エクステンダーは、ユーザー定義関数、管理操作、表示操作、およびビデオ・シーンの変化の検出を要求するための API を提供している。

音声 (audio)
再生して聞くことのできる、録音された情報。

平均色 (average color)
イメージのピクセル (画素) に含まれるそれぞれの色の平均値として計算される色の尺度。

オーディオ・クリップ (audio clip)
録音された音声データの一節。

2 進ラージ・オブジェクト (binary large object、BLOB)
最大 2 GB の長さまで有効な 2 進ストリング。 イメージ、オーディオ、およびビデオ・オブジェクトは、DB2 データベースでは BLOB として保管される。

文字ラージ・オブジェクト (character large object、CLOB)
最大 2 GB まで有効な 1 バイト文字の文字ストリング。 CLOB には、関連するコード・ページがある。 1 バイト文字を含むテキスト・オブジェクトは、DB2 データベースでは CLOB として保管される。

きめの粗さ (coarseness)
きめの細かさ (小石と大石など) を示すテクスチャー (texture) の属性。

コントラスト (contrast)
テクスチャー (texture) の属性の 1 つで、模様の鮮明度を示す。 グレー・レベル・ヒストグラムの変動を表す関数でもある。

データベース区画 (database partition)
固有のユーザー・データ、索引、構成ファイル、およびトランザクション・ログからなるデータベースの部分。 ノードまたはデータベース・ノードということもある。

データベース区画サーバー (database partition server)
データベース区画 (database partition) を管理するサーバー。 データベース区画サーバーは、データベース・マネージャーと、データベース・マネージャーの管理するデータやシステム資源から構成される。 通常は、1 台のマシンに 1 つのデータベース区画サーバーが割り当てられる。

DB2 エクステンダー (DB2 extender)
従来の数値データや文字データ以外のデータ・タイプ (たとえばイメージ、オーディオ、ビデオ・データ) および複雑な構造の文書の保管や検索を可能にする、複数のプログラムからなるグループ。

方向性 (directionality)
テクスチャー (texture) の属性の 1 つで、(たとえば草のように) イメージに特定の望ましい向きがあるか、それとも (ガラスのように) 平たんなオブジェクトであるかを示す。

ディゾルブ (dissolve)
次のビデオ・フレームのシグナルの強度が増すにつれて、ビデオ・フレームのシグナルの強度を弱めること。

特殊タイプ (distinct type)
ユーザー定義タイプ (user-defined type) を参照。

2 バイト文字ラージ・オブジェクト (double-byte character large object、DBCLOB)
2 バイト文字からなる文字ストリング、または単一バイト文字と 2 バイト文字の組み合わせによる文字ストリングで、ストリングの長さの上限は 2 GB。 各 DBCLOB には、関連した 1 つのコード・ページがある。 2 バイト文字を含むテキスト・オブジェクトは、DB2 データベースでは DBCLOB として保管される。

環境変数 (environment variable)
DB2 エクステンダーの稼働環境を表し、環境値のデフォルトを提供する変数。

エクステンダー (extender)
DB2 エクステンダー (DB2 extender) を参照。

フィーチャー (feature)
イメージの目に見える属性、たとえば平均色 (average color)

ファイル参照変数 (file reference variable)
プログラミング変数の 1 つで、クライアント・ワークステーション上のファイルに LOB を移動したり戻したりするのに使用できる。

ギガバイト (gigabyte、GB)
10 億

ハンドル (handle)
表内のイメージ、オーディオ、またはビデオ・オブジェクトを表すために使う、エクステンダーによって作成される文字ストリング。 各オブジェクトのハンドルが、ユーザー表および管理サポート表 (administrative support table) に保管される。 この方法でエクステンダーは、ユーザー表に保管されているハンドルと、管理サポート表に保管されているオブジェクトに関する情報とをリンクする。

ヒストグラム色 (histogram color)
あるイメージ内のそれぞれの色ごとの尺度。 それぞれの色についてのデータは、QBIC カタログ (QBIC catalog) に別々に保管される。

ホスト変数 (host variable)
組み込み SQL ステートメントで参照可能なアプリケーション・プログラムの変数。 ホスト変数は、データベースとアプリケーション・プログラムの作業域との間でデータをやりとりする際の基本的なメカニズムである。

画像 (image)
ピクチャーを電子的に表現したもの。

索引ファイル (index file)
ビデオ・エクステンダーがショット (shot) やビデオ・クリップの個々のフレームを検出するときに使用する索引情報が入っているファイル。

インスタンス (instance)
論理的な DB2 エクステンダーのサーバー環境。 同一のワークステーション上に DB2 エクステンダー・サーバーのインスタンスを複数持つことができるが、個々の DB2 インスタンスには 1 つのインスタンスしか持てない。 これらのインスタンスを使用すると、次のことが可能である。

開発環境と実稼働環境を分ける

機密情報へのアクセスを特定の人々のみに制限する

キロバイト (kilobyte、KB)

ラージ・オブジェクト (large object、LOB)
長さの上限が 2 GB のバイト順序列。 LOB には、2 進ラージ・オブジェクト (BLOB)文字ラージ・オブジェクト (CLOB)、および 2 バイト文字ラージ・オブジェクト (DBCLOB) の 3 つのタイプがある。

LOB ロケーター (LOB locator)
ホスト変数の中に保管される短精度 (4 バイトの) 値で、プログラムはこれを使用して DB2 データベース内のより大きな LOB を参照する。 LOB ロケーターを使用すると、ユーザーは LOB が通常のホスト変数の中に保管されているかのように操作でき、クライアント・マシン上のアプリケーションとデータベース・サーバーとの間で LOB を移送する必要がない。

メガバイト (megabyte、MB)
百万

メタデータ表 (metadata table)
管理サポート表 (administrative support table) を参照。

複数区画ノード・グループ (multipartition nodegroup)
複数のデータベース区画サーバー (database partition server) を含むノード・グループ (nodegroup)

ノード (node)
データベース区画化では、データベース区画 (database partition) と同義。

ノードグループ (nodegroup)
1 つまたは複数のデータベース区画をまとめて名前を付けたグループ。

オブジェクト (object)
オブジェクト指向プログラミングにおいて、あるデータとそれに関連付けられた操作からなる抽象的な実体。

オブジェクト指向 (object orientation)
実際のものか抽象的な実体かを問わず、アプリケーション内のすべてのものを、(一連の操作およびデータ値からなる) オブジェクトとして表すプログラミング上のアプローチ。 たとえば、1 つの文書は、文書データとその文書に対して実行できる操作 (ファイリング、送信、印刷など) からなる 1 つの文書オブジェクトとして表すことができる。 1 つのビデオ・クリップは、ビデオ・データと (ビデオ・クリップの再生や特定のビデオ・フレームの検索などの) 一連の操作からなる 1 つのビデオ・オブジェクトとして表すことができる。

区分データベース (partitioned database)
複数のデータベース区画をもつデータベース。 ユーザー表のデータは、1 つまたは複数のデータベース区画に置くことができる。 1 つの表が複数の区画に分散している場合、一部の行がある区画に保管され、それ以外の行が他の区画に保管される。

ピクセル (pixel)
イメージにおいて、画面で表示できる最も小さい要素。

定位置色 (positional color)
イメージ内の特定領域におけるピクセルの平均色 (average color) の値。

イメージ内容による照会 (Query by Image Content、QBIC)
イメージ・エクステンダーが提供する機能。この機能を使用すると、ユーザーは平均色テクスチャー などの可視特性によって画像を探索できるようになる。

QBIC カタログ (QBIC catalog)
イメージの視覚的な特徴についてのデータを保持しているリポジトリー。

照会オブジェクト (query object)
QBIC 照会に関するフィーチャー、フィーチャーの値、およびフィーチャーの重みを指定するオブジェクト。 オブジェクトに名前を付けて保管し、後で QBIC 照会で使用することができる。 照会ストリング (query string) と対比。

照会ストリング (query string)
QBIC 照会に関するフィーチャー、フィーチャーの値、およびフィーチャーの重みを指定する文字ストリング。 照会ストリングは DB2 コマンド行からの照会で入力することができる。 照会オブジェクト (query object) と対比。

スケーリング (scaling)
記憶スペースを増やしたりパフォーマンスを改善するために、データベースにノード (node) を追加すること。

シーンの変化 (scene change)
連続する 2 つのフレームの間に大きな違いが見られる、ビデオ・クリップ (video clip) 内の 1 点。 たとえば、ビデオの撮影中にカメラが視点を変えると、これが発生する。

スコア (得点) (score)
フィーチャー値が、イメージ内容による照会で指定された値とどの程度類似しているかを示す計算値。 数値が大きいほど、マッチの度合いが高い。 スコアは、イメージ内容による照会の結果をソートするのに使われる。

ショット (shot)
2 つのシーン変化間の一連のフレーム。

ショット・カタログ (shot catalog)
ビデオ・クリップ内のショットに関するデータ (たとえば、ショットの開始フレーム番号と終了フレーム番号) の保管に使われるデータベース表またはファイル。 ユーザーは SQL 照会を介して表の視点にアクセスしたり、またはファイル内のデータにアクセスすることができる。

ストーリーボード (storyboard)
ビデオの可視的な要約。 ビデオ・エクステンダーには、ビデオ内の代表ショットであるビデオ・フレームを識別して保管する機能がある。 これらの代表フレームを使用して、ストーリーボードを作成することができる。

テラバイト (terabyte)
1,000,000,000,000 (1012) バイト。 10 の 12 乗バイト。 メモリー容量の場合は、1 099 511 627 776 バイト。

テクスチャー (texture)
イメージ内容による照会に使用できるフィーチャーの 1 つ。 イメージのきめの粗さ、コントラスト、または方向性を表す。

サムネール (thumbnail)
イメージの縮小版。

トリガー (trigger)
表が変更される時に実行される一連のアクションの定義。 トリガーを使って実行できるアクションには、入力データの妥当性検査、新たに挿入された行の値の自動生成、相互参照のための他の表の読み取り、または監査のための他の表への書き込みがある。 トリガーは、保全性を検査したり、業務上の規則を適用するためにしばしば使用される。

UDF
ユーザー定義関数 (user-defined function) を参照。

UDT
ユーザー定義タイプ (user-defined type) を参照。

ユーザー定義関数 (user-defined function、UDF)
ユーザーが DB2 に定義する関数。 関数が定義されると、SQL 照会やビデオ・オブジェクトで使用できる。 たとえば、ビデオの圧縮形式を得る UDF や、オーディオのサンプリング・レートを戻す UDF を作成できる。 この方法を使えば、特定タイプのオブジェクトに対しその動作を定義することができる。

ユーザー定義タイプ (user-defined type、UDT)
ユーザーが DB2 に定義するデータ・タイプ。 UDT は 1 つの LOB を別の LOB と区別するために使用される。 たとえば、イメージ・オブジェクト用とオーディオ・オブジェクト用とに、別の UDT を作成することができる。 こうすることによって、イメージ・オブジェクトとオーディオ・オブジェクトは BLOB として保管されるものの、BLOB とは違うタイプとして、また互いに違うタイプとして扱われる。

ビデオ (video)
再生して見ることのできる、録画された情報を指す。

ビデオ・クリップ (video clip)
フィルム撮影またはビデオ録画されたデータの 1 つのセクション。

ビデオ索引 (video index)
ビデオ・エクステンダーが、ビデオ・クリップの特定のショット (shot) やフレームを検索するときに使用するファイル。


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