SQL 概説

式に名前を付ける

オプションの AS 文節を使うと、 式に意味のある名前を割り当てておき、 後でそれを参照するのに使うことができます。 AS 文節によって、 選択リストの中のどの項目にも名前を付けることができます。

次のステートメントでは、 給与と歩合の合計額が $13, 000 より小さい 従業員が表示されます。 式 SALARY + COMM には、PAY という名前が付けられています。

     SELECT NAME, JOB, SALARY + COMM AS PAY
        FROM STAFF
        WHERE (SALARY + COMM) < 13000
        ORDER BY PAY

このステートメントの結果は、次のとおりです。

     NAME      JOB   PAY       
     --------- ----- ----------
     Yamaguchi Clerk   10581.50
     Burke     Clerk   11043.50
     Scoutten  Clerk   11592.80
     Abrahams  Clerk   12246.25
     Kermisch  Clerk   12368.60
     Ngan      Clerk   12714.80

AS 文節を使うことによって、 ORDER BY 文節の中でシステムの生成した番号ではなく、 特定の列名を参照することができます。 この例の WHERE 文節の中では、 PAY ではなく (SALARY + COMM) を 13000 と比較しています。 これは、操作の順序を考慮した結果です。 WHERE 文節は、(SALARY + COMM) に PAY という名前が付けられる前に評価されます。 SELECT 文節が WHERE 文節の後に実行されるからです。 したがって、その述部には PAY を使えません。


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