IBM DB2 クエリー・パトローラー 使用者の手引き

始める前に

この章のステップでは、DB2 クエリー・パトローラー インストールの手引き の説明のとおりに、 QueryEnabler がインストールされていることを前提としています。 QueryEnabler を使用する前に、 自分のユーザー・アカウント用のユーザー・プロファイルを管理者に作ってもらってください。 また、管理者がこのセクションの詳細に通じていることを確認するようにしてください。

QueryEnabler は Java ベースのツールなので、使用するワークステーションには、 十分な Java 仮想マシン用のヒープ・スペースがなければなりません。 JAVA_HEAP_SZ データベース・マネージャー構成 (dbm cfg) パラメーターに、 2000 以上の値を設定するようにします。 このパラメーターを 4096 に設定するようお勧めします。

JAVA_HEAP_SZ dbm cfg パラメーターを更新するには、 以下のステップを実行します。

ステップ 1.

データベース照会を発行するインスタンスに対するシステム管理 (SYSADM) 権限を持つユーザーとして、 システムへログオンします。 SYSADM 権限、およびこの権限を授与されるユーザーの詳細については、 管理の手引き を参照してください。

ステップ 2.

次のコマンドを入力して、 JAVA_HEAP_SZ dbm cfg パラメーターを 4096 へ更新します。

   db2 update dbm cfg using JAVA_HEAP_SZ 4096

ステップ 3.

DB2 クライアントの dbm cfg ファイルを更新する場合には、 db2 terminate コマンドを入力します。 DB2 サーバー上の dbm cfg ファイルを更新する場合には、 データベース・マネージャーを停止してから再始動する必要があります。そのためには、 db2stop コマンドを入力してから、 db2start コマンドを入力します。

この dbm cfg パラメーターの詳細については、管理の手引き を参照してください。

QueryEnabler を使用して照会をキャプチャーするには、トラップする照会を実行するデータベースで、 DYN_QUERY_MGMT データベース構成 (db cfg) パラメーターを ENABLE に設定する必要があります。 DYN_QUERY_MGMT db cfg パラメーターの更新が済んだら、 照会を実行依頼できます。 その照会は、DB2 クエリー・パトローラー・サーバーによってキャプチャーされることになります。

DYN_QUERY_MGMT db cfg パラメーターを更新するには、 以下のステップを実行します。

ステップ 1.

データベース照会を発行するデータベースに対して、 最低でもデータベース管理 (DBADM) 権限を持つユーザーとして、 システムへログオンします。 DBADM 権限、およびこの権限を授与されるユーザーの詳細については、 管理の手引き を参照してください。

ステップ 2.

DB2 クエリー・パトローラーを使用可能にしたいデータベースへのすべての接続を終了するため、 以下のコマンドを入力します。

   db2stop force
   db2start

ステップ 3.

次のコマンドを入力して、 DYN_QUERY_MGMT db cfg パラメーターを DYN_QUERY_MGMT ENABLE へ更新します。

   db2 update db cfg for database_alias using DYN_QUERY_MGMT ENABLE

ここで database_alias は、 DB2 クエリー・パトローラーを使用可能にしたいデータベースの別名です。

この dm cfg パラメーターの詳細については、DB2 クエリー・パトローラー 管理の手引き を参照してください。

たとえば、SAMPLE データベースが DB2 クエリー・パトローラーを使用できるようにし、 DB2 クエリー・パトローラー・サーバーへ経路指定される照会を実行依頼する場合には、 以下のコマンドを入力します。

   db2stop force
   db2 update db cfg for SAMPLE using DYN_QUERY_MGMT ENABLE
   db2start
   db2 connect to SAMPLE
   db2 "select * from org"

実行する照会のコストが、 ユーザーのプロファイルで定義されている管理しきい値を超過する場合は、 「QueryEnabler: 新規照会 (QueryEnabler: New Query)」または「QueryEnabler: 結果セット (QueryEnabler: Result Sets)」ウィンドウが開きます。

この照会が DB2 クエリー・パトローラー・サーバーのジョブ表に存在する場合、 「QueryEnabler: 結果セット (QueryEnabler: Result Sets)」ウィンドウが開きます。 この照会が存在しない場合、 「QueryEnabler: 新規照会 (QueryEnabler: New Query)」ウィンドウが開きます。 この時点で開いているウィンドウをクローズするには、 「取消 (Cancel)」をクリックします。

ウィンドウが開かない場合、実行依頼した照会は、 それぞれの管理者が定義した管理しきい値を超過していません。 デフォルトでは、 管理者がユーザーまたはグループのために設定した管理しきい値 パラメーターを超過しない照会が、 トラップされたり DB2 クエリー・パトローラー・サーバーに経路指定されたりすることはありません。 照会が管理しきい値を超過しなければ、照会はデータベースに対して実行され、 結果セットが自動的にアプリケーションへ戻されます。 その場合、DB2 クエリー・パトローラー・サーバーは結果表を作成しません。

続く項で説明されている例を使って QueryEnabler を利用する場合、 管理者は QueryAdmin を使用して、 読者のユーザー ID の管理しきい値 パラメーターを 0 に設定することが必要です。 詳細については、DB2 クエリー・パトローラー 管理の手引き を参照してください。


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