概説およびインストール、EEE (Windows** 版)

区分データベース環境での処理

DB2 エンタープライズ拡張エディション (DB2 EEE) では、データベースは複数のマシンに分散され、データベース区画サーバーが複数のマシンにインストールされます。データベースは複数のマシンに区分化されるため、複数のマシンにまたがって複数の CPU を使用して、情報の要求に対応することができます。検索および更新要求は、自動的に副要求に分解され、各マシン上のデータベース区画サーバーで並列して実行されます。

区分データベース・システムでの処理能力の例として、単一区画データベースで 100 000 000 個のレコードを走査するとします。この走査では、1 つのデータベース・マネージャーが 100 000 000 個のレコードを検索することを要求します。これらのレコードが 20 個のデータベース区画サーバーに均等に置かれているとすると、各データベース・マネージャーは 5 000 000 個のレコードだけを走査すればよいことになります。各データベース区画サーバーが同時に同じ速度で走査を行う場合、走査に必要な時間は、このタスクを単一区画のシステムで処理する場合のおよそ 5% になるはずです。

DB2 EEE との対話は、1 つのデータベース区画サーバー (ノード) を介して処理されます。このデータベース区画サーバーを、その区分データベース・システムの調整プログラム・ノード といいます。デフォルトでは、インスタンスを所有するマシンが、区分データベース・システムの調整プログラム・ノードになります。どのデータベース区画サーバーでも、調整プログラム・ノードとして働くことができます。クライアントまたはアプリケーションが接続するデータベース区画サーバーは、調整プログラム・ノードになります。データベース区画サーバー全体にユーザーを分散することにより、調整プログラム機能を分散させるよう考慮してください。詳細については、管理の手引き を参照してください。

DB2 EEE は、通信のオーバーヘッドを可能なかぎり低く抑えます。たとえば、行を表に追加する場合、データベース区画サーバーは、 区分化マップ を検査します。これは、その行を保管するデータベース区画サーバーを指定するものです。その行は該当するデータベース区画サーバーだけに送信され、その結果、関係するデータベース区画サーバーだけが挿入を実行します。


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