概説およびインストール、EEE (Windows** 版)

コストを基準にした照会の最適化

DB2 エンタープライズ拡張エディション (DB2 EEE) は、 コストを基準にした照会最適化プログラム を使用します。これは、作業単位を実行するための各種の方法を比較して、最も効率的な方法を選択します。最適化プログラムは次の機能を提供します。

透過的並列性
データを操作する SQL ステートメントを使用するアプリケーションは、新規のものでも既存のものでも、DB2 EEE への移行時に変更する必要はありません。ただ、それらを再バインドして、最適化プログラムが既存の SQL 照会のための最善のプランを生成できるようにしなければなりません。

データ区分化情報の広範囲の使用
最適化プログラムは、基礎表および照会から得られた中間表が、データベース区画間でどのように区分化されているかに関する情報を使用します。この情報は、最善の実行戦略を決定する際に使用します。

完成されたコスト・ベースの SQL 最適化
最適化プログラムには、データの区分法に関する情報が備わっています。その情報を使って、最適化プログラムはさまざまな実行プランを考慮して、最もコストの低いものを選択します。さまざまな戦略の比較のとき、各種の操作の固有の並列性と、データベース区画サーバーでやりとりされるメッセージにかかるコストが説明されます。

プランを生成する際、最適化プログラムは 連結直接、および同報通信 などのさまざまな結合方式を考慮します。結合の詳細は、管理の手引き を参照してください。

関係するすべての操作の区画間および区画内の並列性
索引および表の走査、集約、セット演算、結合、挿入、削除、および更新といったすべての操作で、 区画間並行性区画内並行性 の両方を用いることができます。

区画間並行性は、それぞれのデータベース区画サーバーによる操作の並列実行を意味します。たとえば、特定の条件を満たすデータを取り出すのに、 SELECT ステートメントを出すとします。調整プログラム・ノードは、他のデータベース区画サーバーにこの要求を送信し、各データベース区画に保管されているデータからそのデータ・セットを選択します。すると、各データベース区画サーバーは、そのデータを調整プログラム・ノードに送り、そして、このノードが最終処理を行ってから処理結果のセットを戻します。

区画内並行とは、同一照会内のいろいろな操作が、 1 つのデータベース区画サーバーによって並列に実行されることを意味します。たとえば、走査、結合、およびソートを組み込まれた SQL 照会の場合、データベース区画サーバーは、最大限の機能を使って、その操作を並列処理します。


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