エンタープライズ拡張エディション (UNIX 版) 概説およびインストール

カーネル構成パラメーターの更新

このセクションは、 HP-UX および NUMA-Q/(DYNIX/ptx) システム、および Solaris で実行されている DB2 クライアントにだけ適用されます。

AIX、Linux、または SGI IRIX システムに DB2 クライアントをインストールしている場合には、 DB2 クライアントのインストールに進んでください。

DB2 クライアントを HP-UX、DYNIX/ptx、または Solaris システムにインストールする前に、システムのカーネル構成パラメーターを更新する必要があるかもしれません。システムのカーネル構成パラメーターを次のセクションの値に設定することをお勧めします。

HP-UX カーネル構成パラメーター

表 9 では、HP-UX カーネル構成パラメーターについての推奨値を示します。これらの値は、 HP-UX バージョン 11 で実行されている DB2 クライアントで有効です。
注:カーネル構成パラメーターを更新した後は、マシンをリブートする必要があります。


表 9. HP-UX カーネル構成パラメーター (推奨値)
カーネル・パラメーター 推奨値
msgseg
msgmnb
msgmax
msgssz

8192
65535 (1)
65535 (1)
16

注:

  1. パラメーター msgmnb および msgmax65535 かそれ以上に設定しなければなりません。

  2. カーネル・パラメーター間の従属関係を維持するために、パラメーターの変更は、表 9 で示されているのと同じ順序で行ってください。

値を変更するためには、以下のステップを実行します。

ステップ 1.

SAM コマンドを入力して、システム管理マネージャー (SAM) プログラムを開始します。

ステップ 2.

「カーネル構成 (Kernel Configuration)」アイコンをダブルクリックします。

ステップ 3.

「構成パラメーター (Configurable Parameters)」アイコンをダブルクリックします。

ステップ 4.

変更したいパラメーターをダブルクリックし、新しい値を「式 / 値 (Formula/Value)」フィールドに入力します。

ステップ 5.

「OK」をクリックします。

ステップ 6.

変更したいカーネル構成パラメーターのすべてについて、このステップを繰り返します。

ステップ 7.

カーネル構成パラメーターの設定がすべて終了したら、アクション・メニュー・バーから 「アクション --> 新しいカーネルの処理 (Action -> Process New Kernel)」を選択します。

カーネル・パラメーターを更新した後は、 DB2 クライアントのインストールへ進んで、インストールを続行します。

NUMA-Q/(DYNIX/ptx) カーネル構成パラメーター

表 10 には、 DB2 クライアントの NUMA-Q/(DYNIX/ptx) カーネル構成パラメーターに推奨される値がリストされています。
注:カーネル構成パラメーターを更新した後は、マシンをリブートする必要があります。


表 10. NUMA-Q/(DYNIX/ptx) カーネル構成パラメーター (推奨値)
カーネル・パラメーター 推奨値
msgmax
msgmnb
msgseg
msgssz

65535
65535
8192
16

DYNIX/ptx カーネル構成パラメーターを変更するには、次のようなステップを実行します。

ステップ 1.

root 権限を持つユーザーとしてログオンします。

ステップ 2.

menu コマンドを入力します。

ステップ 3.

「システム管理 (System Administration)」オプションを選択するときには、 A を押します。

ステップ 4.

「カーネル構成 (Kernel Configuration)」オプションを選択するときには、 C を押します。

ステップ 5.

「カーネル構成ディスクの変更 (Change Kernel Configuration Disk)」フォームで、 Ctrl+F を押します。 root ディスク以外のディスクに新しいカーネルを作成する場合、そのディスクを入力して Ctrl+F を押します。

ステップ 6.

「カーネルのコンパイル、構成、または削除 (Compile, Configure, or Remove a Kernel)」ウィンドウで、現在のカーネルを作成したときのカーネル構成タイプを選択し、K を押します。

ステップ 7.

「サイト固有のパラメーターでカーネルを構成する (Configure a kernel with site specific parameters)」フォームで、下方に 1 ページ分スクロールし (Ctrl+D を押す)、 「パラメーター変更の可視レベル (Visibility level for parameter changes)」A を押して「すべて (All)」を選択し、 Ctrl+F を押します。

ステップ 8.

「調整可能パラメーターを使用してファイルを構成 (Configure Files With Adjustable Parameters)」ウィンドウで、 ALL を選択し (Ctrl+T を押す)、Ctrl+F を押します。

ステップ 9.

「調整可能パラメーター (Tunable Parameters)」ウィンドウでは、矢印キーを使用してナビゲートします。 Ctrl+T を押して変更するパラメーターを選択し、Ctrl+F を押します。

ステップ 10.

「パラメーター式の詳細 (Detail of Parameter Expression(s))」ウィンドウで、 s を押して新しい値を設定します。

ステップ 11.

「サイト固有の 'set' パラメーターを追加 (Add site specific 'set' parameter)」フォームで、新しい値を入力して Ctrl+F を押します。

ステップ 12.

9 から 11 のステップを繰り返し、変更する他のすべてのパラメーターの値を変更します。

ステップ 13.

すべてのパラメーターの変更を完了したら、「調整可能パラメーター (Tunable Parameters)」ウィンドウで、Ctrl+E を押します。

ステップ 14.

カーネルをコンパイルします。

ステップ 15.

Ctrl+X を押してメニューを終了します。

ステップ 16.

変更内容を有効にするため、システムをリブートします。

注:

  1. msgmax および msgmnb は、65535 以上に設定しなければなりません。

  2. msgseg パラメーターは、32767 以下に設定しなければなりません。

  3. shmmax は 2147483647 以上に設定しなければなりません。

カーネル・パラメーターを更新した後は、 DB2 クライアントのインストールへ進んで、インストールを続行します。

Solaris カーネル構成パラメーター

表 11 では、Solaris カーネル構成パラメーターについての推奨値を示します。
注:カーネル構成パラメーターを更新した後は、マシンをリブートする必要があります。


表 11. Solaris カーネル構成パラメーター (推奨値)
カーネル・パラメーター 推奨値
msgsys:msginfo_msgmax
msgsys:msginfo_msgmnb
msgsys:msginfo_msgseg
msgsys:msginfo_msgssz

65535 (1)
65535 (1)
8192
16

注:

  1. パラメーター msgsys:msginfo_msgmnb および msgsys:msginfo_msgmax は、 65535 かそれ以上に設定しなければなりません。

カーネル・パラメーターを設定するには、次のように /etc/system ファイルの終わりに行を追加します。

   set parameter_name = value

ここで、parameter_name は変更したいパラメーターを表します。

たとえば、パラメーター msgsys:msginfo_msgmax の値を設定するには、 /etc/system ファイルの終わりに次の行を追加します。

   set msgsys:msginfo_msgmax = 65535

カーネル・パラメーターを更新した後は、 DB2 クライアントのインストールへ進んで、インストールを続行します。


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