ビジネス・インテリジェンス チュートリアル

レッスン 18. 多次元分析について

このレッスンでは、Online Analytical Processing (OLAP) 技法を使ってリレーショナル・データを分析するためのアプリケーションの作成にかかわる概念を取り上げます。ここでは、フル機能の DB2 OLAP Server 製品の縮小版である DB2 OLAP スターター・キットを使用します。 DB2 OLAP スターター・キットと DB2 OLAP Server は両方とも、 Hyperion Solutions の OLAP テクノロジーに基づいています。

DB2 OLAP スターター・キットで OLAP アプリケーションを作成するための基本ツールは、 Essbase 多次元サーバーの上で稼働する DB2 OLAP Integration Server です。これらのアプリケーションにより、ユーザーは、Lotus 1-2-3 または Microsoft Excel を使用して DB2 データを分析することができます。


多次元分析とは

OLAP テクノロジーを使用するツール (DB2 OLAP スターター・キットなど) により、ユーザーは、「主力製品の南東部における第 3 四半期の利益見込みは?」というような、ビジネスに関する直感的、複雑、かつ多岐にわたる質問をすることができるようになります。そのような質問には、時間、地域、製品など、データに対する複数の観点が必要とされます。これらの観点のそれぞれは、次元 と呼ばれます。 DB2 OLAP スターター・キットを使用すると、データを分析用に複数の次元に編成することができます。

リレーショナル・データは、2 次元であると考えることができます。これは、それぞれのデータ (ファクトとも呼ぶことができる) が 1 つの行と 1 つの列に相関し、行と列のそれぞれを次元と考えることができるためです。多次元データベースにおける次元は、アカウント (Accounts)、時間 (Time)、製品 (Products)、および市場 (Markets) など、ビジネス・プランのコア構成要素を表現するデータのより高度な観点です。 OLAP アプリケーションでは、これらの次元は時間が経過してもあまり変化しません。

それぞれの次元は、メンバー と呼ばれる個々の構成要素を持ちます。たとえば、1 年の四半期は時間次元のメンバーにすることができ、個々の製品は製品次元のメンバーにすることができます。次元の中で、メンバーの階層を設定することができます (たとえば、時間次元の四半期における月)。メンバーは、時間の経過とともに (たとえば、事業が拡大し、新しい製品や顧客が追加されるにつれて) 変化する傾向があります。


レッスンの概要

このチュートリアルでは、以下のことを行います。

チュートリアルを完了し OLAP アプリケーションを作成した後は、 Microsoft Excel または Lotus 1-2-3 スプレッドシート・プログラムを使用して、中央部の地域の TBC 販売データを分析できるようになります。詳細については、OLAP Spreadsheet Add-in User's Guide for 1-2-3 または OLAP Spreadsheet Add-in User's Guide for Excel を参照してください。

DB2 OLAP Integration Server のデスクトップには、以下の構成要素が含まれます。


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