使用者の手引きおよび解説書

複数折れ線

複数折れ線は、折れ線の集合です。複数折れ線は、折れ線要素の端点で交差している場合のみ、単純です。折れ線要素の内部が交差している場合、複数折れ線は単純ではありません。

複数折れ線の境界は、折れ線要素の交差していない端点です。複数折れ線が閉じているのは、折れ線要素がすべて閉じている場合です。すべての要素の端点すべてが交差している場合、複数折れ線の境界は NULL です。スーパークラス図形から継承される他の特性に加えて、複数折れ線には長さがあります。複数折れ線は、川の細流や道路網を定義するのに使用します。

複数折れ線を操作する関数を以下に示します。

ST_Length
この関数は、複数折れ線を受け取り、倍精度数としてすべての折れ線要素の長さの累計を戻します。詳細については、ST_Length を参照してください。

ST_IsClosed
この関数は、複数折れ線を受け取り、その複数折れ線が閉じている場合は 1 (TRUE)、それ以外の場合は 0 (FALSE) を戻します。詳細については、ST_IsClosed を参照してください。

ST_NumGeometries
同種集合を受け取り、その中に含まれている基本図形要素の数を戻します。詳細については、ST_NumGeometries を参照してください。

ST_GeometryN
同種集合および指数を受け取り、何番目か (任意) の基本図形を戻します。詳細については、ST_GeometryN を参照してください。

図 12. 複数折れ線.

  1. 2 つの折れ線要素にある 4 つの端点によって境界が定義されている、単純な複数折れ線。
  2. 単純な複数折れ線 (折れ線要素の端点だけで交わっているため)。 境界は、2 つの交わっていない端点によって定義されています。
  3. 単純でない複数折れ線 (折れ線のうちの 1 つの内部で交わっているため)。 この複数折れ線の境界は、交わっているポイントを含む、4 つの端点で定義されています。
  4. 単純な閉じていない複数折れ線。 要素である折れ線が閉じていないので、この複数折れ線は閉じていません。 また、要素である折れ線の中に内部で交差しているものがないため、この複数折れ線は単純です。
  5. 単純な閉じている複数折れ線。 すべての要素が閉じているので、この複数折れ線は閉じています。 また、内部で交差している要素がないので、この複数折れ線は単純です。


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