使用者の手引きおよび解説書
この節では、AIX 用の DB2 地理情報エクステンダーをインストールするときに実行する必要のあるステップを説明します。
DB2 インストーラー (対話式または無人)、System Management Interface Tool (SMIT)、または installp コマンドを使用できます。この節では以下のトピックを取り上げます。
- CD-ROM の取り付け
- DB2 インストーラーの使用
- SMIT および installp コマンドの使用
- DB2 地理情報エクステンダーのインスタンス環境の設定
DB2 地理情報エクステンダーの AIX インストールでのいろいろなステップで、
CD-ROM を取り付ける必要があります。本書で /cdrom と記されている箇所があれば、そのステップを開始する前に この節にある取り付けについての手順を実行するようにします。以下の取り付けについての指示は、DB2 インストーラー、SMIT、そして installp コマンドを使用したインストールに適用されます。
CD-ROM を取り付けるには、次のようにします。
- root 権限を持つユーザーとしてログインします。
- CD-ROM をドライブに挿入します。
- 次のコマンドを入力し、CD-ROM を取り付けるディレクトリーを作成します。
mkdir -p /cdrom
/cdrom は、CD-ROM 取り付けディレクトリーです。
- 次のコマンドを入力して、CD-ROM ファイル・システムを割り当てます。
smitty storage
- 「ファイル・システム (File System)」を選択します。
- 「ファイル・システムの追加 / 変更 / 表示 / 削除 (Add/Change/Show/Delete File System)」を選択します。
- 「CD-ROM ファイル・システム (CD-ROM File System)」を選択します。
- 「CD-ROM ファイル・システムの追加 (Add CDROM File System)」を選択します。
- 「装置名 (Device Name)」を選択します。
CD-ROM ファイル・システムの装置名は、固有でなければなりません。既存のシステムの名前と選択した装置名が重複する場合、既存の CD-ROM ファイル・システムを削除するか、ディレクトリーに別の名前を使用してください。
- ポップアップ・ウィンドウで、次のマウント・ポイントを入力します。
/cdrom
- 次のコマンドを入力して、CD-ROM ファイル・システムを取り付けます。
smit mountfs
- ファイル・システム名を入力します (たとえば、/dev/cd0)。
- ディレクトリー名を入力します (たとえば、cdrom)。
- ファイル・システム・タイプを入力します (たとえば、cdrfs)。
- 読み取り専用システムの取り付けについて「はい (Yes)」に設定します。
- ログアウトします。
この節では、以下のトピックを説明します。
- 対話式インストール
- 不在インストール
- トレース・ログまたはファイルの生成
DB2 インストーラーを使用して AIX をインストールするときには、対話式にインストールするか、不在環境でインストールするかを選択できます。対話式インストールでは、一連の画面を見ながら、
DB2 地理情報エクステンダーを設定し構成します。不在インストールでは、DB2 インストーラーを呼び出す前に作成する応答ファイルに、設定および構成情報を指定します。複数のマシンに DB2 地理情報エクステンダーをインストールする必要がある場合、このファイルをカスタマイズして使用し、複数のワークステーションに製品をインストールできます。
- root ユーザーとして宛先クライアントかサーバー・マシンへログインします。
- CD-ROM を CD-ROM ドライブに挿入します。
- cd /cdrom と入力します。
- ./db2setup と入力します。
DB2 インストーラーがオープンします。
- インストールする製品を選択します。
- スタンドアロン構成に DB2 地理情報エクステンダーをインストールする場合、
「地理情報エクステンダー・サーバー (Spatial Extender Server)」および
「地理情報エクステンダー・クライアント (Spatial Extender Client)」を選択します。
- サーバー・プラットフォームへ DB2 地理情報エクステンダーをインストールする場合、
「DB2 地理情報エクステンダー・サーバー (DB2 Spatial Extender Server)」
を選択します。
- クライアント環境に DB2 地理情報エクステンダーをインストールする場合、
「DB2 地理情報エクステンダー・クライアント (DB2 Spatial Extender Client)」
を選択します。
- 別の DB2 クライアント・サポートが必要な場合、
「DB2 アドミニストレーション・クライアント (DB2 Administration Client)」
を選択します。
Tab キーを使用して選択するコンポーネントを移動し、
Enter キーを押します。選択した製品ごとに、カスタマイズのウィンドウを利用できます。
- 選択したコンポーネントの各国語を選択します。
- 「了解 (OK)」ボタンへタブ移動して Enter キーを押し、
DB2 地理情報エクステンダーをインストールします。
- 不在インストール用の応答ファイルを作成します。
- 不在インストールを開始します。
この節では、ステップを詳細に説明します。
ステップ 1. 不在インストール用の応答ファイルの作成
- 注:
- サンプル応答ファイルのデフォルト値を受け入れるのであれば、ステップ 1 をスキップしてステップ 2 へ進むことができます。
- インストールする製品のサンプル応答ファイルをオープンします。サンプル応答ファイルは、/cdrom/db2/install/samples にあります。
/cdrom は、インストール可能なバージョンの DB2 地理情報エクステンダーが存在する位置です。
2 つのサンプル応答ファイルがあり、一方は地理情報エクステンダー・サーバー用 (db2gse.rsp) で、もう一方は地理情報エクステンダー・クライアント用 (db2gsec.rsp) です。サンプル応答ファイルには、以下のものが含まれています。
- インストールに固有のキーワード
- 環境変数用のレジストリー値 / 設定
- データベース・マネージャー構成パラメーター
- 項目を活動化し、応答ファイルの値を変更します。項目を活動化するには、次のようにします。
- キーワード / 環境変数の左側にあるアスタリスク (*) を削除します。
- 値の右側にある現在の設定を消去します。
- 新しい設定を入力します。
- 変更したら、ファイルを新しいファイル名で保管し、元のサンプル応答ファイルを保持しておきます。
CD-ROM から直接にインストールする場合、名前変更した応答ファイルをローカル・ファイル・システムへ保管する必要があります。
ステップ 2. 応答ファイルで不在インストールを開始
- root 権限を持つユーザーとしてログインします。
- db2setup コマンドを入力します。
/cdrom/db2setup -r responsefile_directory/responsefile_file
/cdrom は、DB2 地理情報エクステンダーのインストール可能イメージが存在する位置で、responsefile_directory は、応答ファイルが存在するディレクトリーで、responsefile_file は、応答ファイルの名前です。
- インストールが終了したら、ログ・ファイルのメッセージを調べます。ログ・ファイルのデフォルトの位置は、/tmp/db2setup.log です。
DB2 インストーラーで問題が生じる場合、トレース・ログ・ファイル (db2setup.trc) を生成できます。詳しく診断してもらうために、そのトレース・ログ・ファイルと db2setup.log ファイルを IBM Software Support へ送ることができます。生成時には、どちらのファイルも /tmp ディレクトリーに置かれます。
トレース・ログ・ファイルを生成するには、./db2setup -d のように、
-d フラグを使用して db2setup コマンドを実行します。これにより、DB2 インストーラーが起動し、トレース・モードで実行されます。生じた問題を再現するために、インターフェースを操作しつづけてください。終了したら、トレース・ログ・ファイル /tmp/db2setup.trc が作成されます。
System Management Interface Tool (SMIT) または installp コマンドを使用して DB2 地理情報エクステンダーをインストールするには、次のようにします。
- root ユーザーとして宛先クライアントかサーバー・マシンへログインします。
- CD-ROM を CD-ROM ドライブに挿入します。
- SMIT か installp コマンドのいずれかを実行し、
DB2 地理情報エクステンダーをインストールします。
SMIT を実行するには、次のようにします。
- smit install_latest コマンドを入力します。
SMIT のツール・メニューがオープンします。
- 「ソフトウェアの INPUT デバイス / ディレクトリー (INPUT device/directory for the software)」フィールドに /cdrom/db2 と入力します。
- 「実行 (DO)」をクリックするか Enter キーを押して、インストール・ディレクトリーが存在していることを検査します。
- 「インストールするソフトウェア (Software to install)」フィールドで、クライアント・コンポーネントをインストールするのかサーバー・コンポーネントをインストールするのかを指定します。
クライアントの場合、db2_07_01.gcln と入力します。
サーバーの場合、db2_07_01.gsrv と入力します。
- 「実行 (DO)」をクリックするか Enter キーを押します (インストール・パラメーターを確認するよう求められます)。
- Enter キーを押して確認します。
製品ファイルが CD-ROM からハード・ディスクにインストールされます。
2、3 分かかります。
- ログアウトします。
db2icrt コマンドは、新しい DB2 インスタンスを作成するために使用されます。
DB2 地理情報エクステンダーのインストール後に作成するすべての新しい DB2 インスタンスでは、インスタンス環境に DB2 地理情報エクステンダーが含まれています。
地理情報エクステンダーをインストールする前に作成した DB2 インスタンスでは、インスタンス環境に DB2 地理情報エクステンダーが含まれていません。地理情報エクステンダーを持つ既存の DB2 インスタンスを更新するには、
db2iupdt コマンドを使用します。
root 権限を持つユーザーとして、次のコマンドを入力します。
db2iupdt instance_name
instance_name パラメーターは、インスタンスの名です。
AIX では、このユーティリティーは /usr/lpp/db2_07_01/instance ディレクトリーにあります。援助が必要な場合は、コマンド行で db2iupdt -h と入力してヘルプ・メニューをオープンします。
- 注:
- 地理情報エクステンダーを持つインスタンス環境は、インストールを検査する前に更新してください。
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