SQL 解説書

付録 D. カタログ視点

データベース・マネージャーは、 2 組みのシステム・カタログの視点を作成し、保守しています。 この付録は、列名とデータ・タイプを含めて、 個々のシステム・カタログ視点について説明しています。 すべてのシステム・カタログ視点は、 CREATE DATABASE コマンドによってデータベースが作成される時点で作成されます。 カタログ視点は、明示的に作成または除去することはできません。 システム・カタログ視点は、SQL データ定義ステートメント、環境ルーチン、 および特定のユーティリティーに対応する通常の操作の過程で更新されます。 システム・カタログ視点のデータは、通常の SQL 照会機能によって使用可能です。 特定の更新可能なカタログ視点を除いて、システム・カタログ視点は、 通常の SQL データ操作コマンドを使用して変更することはできません。

カタログ視点は、バージョン 1 でのカタログの基礎表に加えてサポートされます。 視点は、SYSCAT スキーマに入っており、すべての視点に対する SELECT 特権が、 デフォルト解釈により PUBLIC に付与されています。 アプリケーション・プログラムは、カタログの基礎表に対してではなく、 これらの視点を対象に作成する必要があります。 SYSCAT スキーマ中の視点のサブセットから成る視点の 2 番目のセットには、 最適化プログラムによって使用される統計情報が入ります。 SYSSTAT スキーマの視点には、更新可能な列がいくつか含まれています。

警告:ここでは、アプリケーションで SYSSTAT 視点を使って特定の列を更新しても、 SYSCAT 視点は読み取り専用にすることを意図しています。 現時点では、SYSCAT 視点は読み取り専用ではありません。 アプリケーション開発者は、アプリケーションを作成しても、 その目的を SYSSTAT 視点を使ったカタログ情報の更新に限定するよう警告されています。 SYSCAT 視点は次期バージョンの移行後に読み取り専用になる予定です。

カタログ視点は、カタログの基礎表よりもさらに一貫した規則に基づいて設計されています。 そういうわけで、列の順序はリリースによって変更されることがあります。 このプログラミング論理の影響を受けないようにするには、 SELECT * を使ってデフォルトに任せるのではなく、 選択リストでそれらの列を必ず明示的に指定します。 列の名前は、 それが記述するオブジェクトのタイプに基づいて次のような一貫した名前が用いられています。

記述されるオブジェクト
列名
TABSCHEMA, TABNAME
索引
INDSCHEMA, INDNAME
視点
VIEWSCHEMA, VIEWNAME
制約
CONSTSCHEMA, CONSTNAME
トリガー
TRIGSCHEMA, TRIGNAME
パッケージ
PKGSCHEMA, PKGNAME
タイプ
TYPESCHEMA, TYPENAME, TYPEID
関数
FUNCSCHEMA, FUNCNAME, FUNCID
COLNAME
スキーマ
SCHEMANAME
表スペース
TBSPACE
ノードグループ
NGNAME
バッファー・プール
BPNAME
イベント・モニター
EVMONNAME
タイム・スタンプ
CREATE_TIME


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