分散リレーショナル・データベース は、 別々のものであるが相互に接続されている複数のコンピューター・システムにわたる、 一連の表およびその他のオブジェクトで構成されています。
コンピューター・システムごとにリレーショナル・データベース・マネージャーがあり、 それぞれの環境で表を管理しています。 データベース・マネージャーは、相互に情報をやり取りして協同で作業することにより、 あるデータベース・マネージャーが別のコンピューター・システム上で SQL ステートメントを実行できるようになっています。
分散リレーショナル・データベースは、 正式なリクエスター / サーバー・プロトコルと機能に基づいて構築されます。 アプリケーション・リクエスター は、 接続の両端のうち、アプリケーション側をサポートするものです。 アプリケーション・リクエスターは、 アプリケーションからのデータベース要求を分散データベース・ネットワークに適した通信プロトコルに変換します。 このような要求は、 接続のもう一方の側のアプリケーション・サーバー によって受信され、 処理されます。 アプリケーション・リクエスターとアプリケーション・サーバーが、 協同で通信や位置についての考慮事項を処理することによって、 アプリケーションでは通信や場所に関する考慮事項を意識することなく、 ローカル・データベースをアクセスするかのようにして操作できるようになります。 分散リレーショナル・データベースの 1 つの簡単な環境を図 3 に示します。
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分散リレーショナル・データベース体系 (DRDA) の通信プロトコルの詳細については、 分散データ・ライブラリー 分散リレーショナル・データベース体系 解説書 (N:SC26-4651) を参照してください。
アプリケーション・プロセスが表や視点を参照する SQL ステートメントを実行するためには、 その前にデータベース・マネージャーのアプリケーション・サーバーに接続する必要があります。 アプリケーション・プロセスとそのサーバーとの接続を確立するには、 CONNECT ステートメントが使われます。 9 サーバー側で CONNECT ステートメントを実行してサーバーを変更することができます。
アプリケーション・サーバーは、プロセスが開始される環境に対してローカルな位置にあっても、 リモートの位置にあってもかまいません。 (アプリケーション・サーバーは、分散リレーショナル・データベースを使用していない場合でも存在しています。) この環境には、 CONNECT ステートメントに指定されるアプリケーション・サーバーを記述するローカル・ディレクトリーが含まれています。 ローカル・ディレクトリーについては、管理の手引き を参照してください。
表や視点を参照する静的 SQL ステートメントを実行するため、 アプリケーション・サーバーではバインドした形式のステートメントを使用します。 このバインド・ステートメントは、 データベース・マネージャーでバインド操作によってそれ以前に作成されているパッケージから取り出されます。
ほとんどの部分で、アプリケーションは、 現在接続されているアプリケーション・サーバーのデータベース・マネージャーがサポートするステートメントおよび文節を使用できます。 このことは、 一部のステートメントおよび文節がサポートされていないデータベース・マネージャーのアプリケーション・リクエスターによってアプリケーションが実行されている場合でも同じです。
アプリケーション・サーバーを使って分散データ・ソースのシステムで照会を実行要求する方法については、 サーバー定義とサーバー・オプションを参照してください。
CONNECT ステートメントには、次の 2 つのタイプがあります。