新機能

データベース・リカバリー

データベースのサイズが増え、照会がオペレーティング・システムの継続使用を要求するようになるにつれて、データベースのバックアップとリカバリーに必要とされる時間とハードウェア・リソースもかなり増えています。データベース全体または大規模データベースの表スペースのバックアップを取ると、データベースのまたは表スペースの複数のコピーを保持するためのストレージ要件がかなり大きくなるため、システム・リソースを圧迫することになりかねません。

DB2 バージョン 7.2 には多くの新しい関数が提供されているので、必要に応じてデータへのアクセスを許可しつつ、オンラインまたはオフラインでのバックアップを実行するのに役立ちます。以下の新しい関数各々に関する詳細については、 DB2 リリース情報 を参照してください。

サスペンド I/O

現在多くのストレージ・ベンダーが、データの可用性を高めるストレージ・ソリューションを提供しています。その中の一つに、データのミラーリング・コピーを分割し、そのミラーリング・コピーを別のサーバーで処理または利用できるようにするという方法があります。このストレージ機能を活用するために、 DB2 ではバージョン 7.2 で 2 つの新しい機能が組み込まれています。

重複ロギング

アクティブ・ログは、データベース管理者がデータベース・リカバリーを実行する際に役立ちます。現在 DB2 はアクティブ・ログ・ファイルをミラーリングして、データベースを以下のものから保護できるようになっています。

新しいレジストリー変数 DB2_NEWLOGPATH2 は、データベースがログ・ファイルの同一コピーを物理的に別のディスクの異なるパスに書き込めるようにします。

並列リカバリー

DB2 は複数のエージェントを使用して、破損リカバリーとデータベース・ロールフォワード・リカバリーの両方を実行するようになっています。これらの操作中は、とりわけ対称マルチプロセッサー (SMP) マシン上で、パフォーマンスの向上を期待できます。データベース・リカバリー中に複数のエージェントを使用することにより、 SMP マシン上で利用可能な余分の CPU を有効利用します。

注:
複数のエージェントを使用して、表スペース・ロールフォワード・リカバリーを実行することはできません。

並列リカバリーの詳細については、DB2 リリース情報 を参照してください。

分割イメージからのバックアップ

DB2 バージョン 7.2 では、db2inidb ユーティリティーを使用した後に、分割イメージからバックアップを実行できます。

分割イメージからのバックアップ機能を使うことにより、データベース全体のオフライン・バックアップを実行できます。

注:
オンライン・バックアップはサポートされておらず、またデータベースがロールフォワード保留状態にあり使用不可能であるためその必要もありません。

DB2 バージョン 7.2 の場合、このサポートは DMS 表スペースだけを含むデータベースに限定されます。

バックアップおよび復元操作への名前付きパイプ・サポート

UNIX ベースのシステム上でデータベースをバックアップおよび復元するために、名前付きパイプを使用することができます。この機能を使用するには、名前付きパイプのライターとリーダーが同じマシン上になければなりません。データベースのバックアップを取る前に、ローカル・ファイル・システム上に名前付きパイプを作成しなければなりません。

増分およびデルタ・バックアップ

増分バックアップの DB2 サポートは、データベース・バックアップおよび復元操作が行われているときにシステム・リソースを管理する必要に応えるものです。 2 種類の増分バックアップがサポートされています。

オンラインまたはオフライン・バックアップ操作で、増分バックアップまたはデルタ・バックアップのどちらかを使用できます。増分バックアップは次の点で役立ちます。

DB2 は、新しいデータベース構成パラメーター trackmod を使用して、データベースのアップデート状況を逐次確認します。増分およびデルタ・バックアップの詳細については、 DB2 リリース情報 を参照してください。


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