この項では、DB2 ファミリーを結合されているか、またはバージョン 7 で変更された製品およびパッケージを紹介します。
この新機能では、 DB2 データウェアハウスを作成、管理、統括、およびアクセスするためのツールが一まとめにされています。 DB2 ウェアハウス・マネージャーは、ウェアハウスのプロトタイピング、開発、および展開を単純化および高速化します。これを使うと、照会の統括、経費の分析、リソースの管理、および使用法の追跡をデータ・センターで行うことができます。これは、情報の検索、アクセス、および理解のためにユーザーに必要なものを提供します。しかも、ウェアハウスの作成、管理、およびアクセスのための柔軟性に富んだツールと技法を提供します。さらに、すべての規模の企業における報告書作成の一般的な需要にも対応します。
DB2 ウェアハウス・マネージャーは、次のような機能を備えることで、 DB2 ユニバーサル・データベースで利用可能なウェアハウスと分析の基本的な機能を強化しています。
この新機能は、DB2 ユニバーサル・データベース エンタープライズ・エディションと、エンタープライズ拡張エディションでのみ利用できます。
QMF for Windows が、DB2 ウェアハウス・マネージャーに組み込まれています。これには、業務報告、データ共用、サーバー・リソース保護、堅実なアプリケーション開発、およびあらゆる DB2 ワークステーション・プラットフォームに対する固有接続のための多目的照会ツールが備わっています。
QMF for Windows には、バージョン 5 以上への TCP/IP 接続に対する固有サポートが備わっています。また、分散リレーショナル・データベース体系 (DRDA) を使って DB2 と結合される体系を使用します。他のベンダーおよび非リレーショナル・ワークステーションのデータベースにユーザーがアクセスするための DB2 DataJoiner を介して、異機種データベース環境をサポートします。バージョン 7 情報の詳細については、QMF を参照してください。
現在、DB2 ユニバーサル・データベースのクエリー・パトローラーは、エンタープライズ・エディションで利用することができ、 Windows 32 ビット オペレーティング・システム、AIX、および Solaris プラットフォーム以外に、 HP-UX と NUMA-Q に対するサポートも備えています。これを使うと、業務分析照会の管理、統括、およびスケジュール設定が可能になり、上記のような DB2 サーバーで使用可能なリソースをさらに有効に使用できるようになります。他のバージョン 7での機能強化については、クエリー・パトローラーを参照してください。
現在、DB2 クエリー・パトローラーは、ウェアハウス・マネージャー製品の一部を成しています。
DB2 リレーショナル・コネクトは、 Oracle、Sybase、および Microsoft SQL Server などの DBMS にあるデータを照会および検索するために連合システムで使用されます。複数の SQL ステートメントで複数の DBMS を参照することも、一つのステートメントで複数の個別データベースを参照することも可能です。たとえば、DB2 UDB 表、Oracle 表、および Sybase ビューにあるデータを結合することができます。分散照会の詳細については、異機種分散照会を参照してください。
DB2 バージョン 7.1 では、DB2 リレーショナル・コネクトは Windows NT および AIX プラットフォームの Oracle の対してのみ利用可能でした。 DB2 バージョン 7.2 では、Oracle サポートに他のオペレーティング・システムも加えられて拡張され、 Sybase と Microsoft SQL Server データ・ソースへのサポートも追加されました。サポートされる DBMS には Oracle、Sybase、 Microsoft SQL Server および DB2 ユニバーサル・データベース ファミリーのメンバー (DB2 (OS/390 版)、DB2 (OS/400 版)、および DB2 (Windows 版)) が含まれています。 DB2 リレーショナル・コネクトはデータウェアハウスセンターとともに使用して、 DB2 データ・ウェアハウスをロードする際の Oracle、Sybase、および Microsoft SQL Server ソースからの SELECT パフォーマンスを向上させることができます。 (固有の OLE DB のサポートを参照してください)。
DB2 リレーショナル・コネクトの操作にはいくつかの制約事項があります。 DB2 バージョン 7 では、分散要求は読み取り専用操作に限定されます。また、ニックネームと対立するユーティリティー操作 (LOAD、REORG、 REORGCHK、IMPORT、および RUNSTATS など) は実行できません。ただし、データ・ソースに関連する SQL ダイアレクトを使用して DBMS に直接 DDL および DML ステートメントをサブミットするために、パススルー機能を使用することは可能です。連合データベースの概念の詳細は、管理の手引き: 計画 を参照してください。
DB2 リレーショナル・コネクトは、 Windows NT、AIX、Linux の各オペレーティング・システムおよび Solaris 実行環境版用の DB2 ユニバーサル・データベース エンタープライズ・エディション、DB2 ユニバーサル・データベース エンタープライズ拡張エディション、DB2 コネクト エンタープライズ・エディション、および DB2 コネクト アンリミテッド・エディションとともに使用できるオプション製品です。
バージョン 7 では、 DB2 をサポートするすべて UNIX ベースのプラットフォームで (NUMA-Q の場合を除きます)、 DB2 のワークグループ・エディションを使うことができます。
DB2 ユニバーサル・データベースには、 DB2 OLAP Server バージョン 7 を機能の基盤としている DB2 OLAP スターター・キットが付属しています。 DB2 OLAP Server のスターター・キットを使って、 DB2 ユニバーサル・データベースのユーザーは、オンライン分析機能を調査および適用してから、完全製品 (DB2 OLAP Server) を購入して、さらに複雑な分析や多数のユーザー・グループへの展開を行うことができます。 DB2 OLAP スターター・キットで開発したアプリケーションを、引き続きその完全製品で拡張して使用することができます。 DB2 OLAP スターター・キットと DB2 OLAP Server はどちらも Essbase をベースとします。これは、Hyperion Solutions 社製の業界先端の OLAP テクノロジーです。詳しくは、OLAP の機能を参照してください。
現在、DB2 地理情報エクステンダーは、 DB2 ユニバーサル・データベースの直接のホストとして使用することができます。そのため、距離や稼働時間などの空間属性をビジネス分析に簡単に組み入れることができます。このような統合によって、データベース管理システム (DBMS) で利用できるパフォーマンス上の利点を空間データで活用できるようになりました。 DB2 地理情報エクステンダーは、空間データの保管、索引付け、および照会に関して、 OpenGIS Consortium (OGS) および ISO 標準に準拠しています。詳細については、地理情報エクステンダー 使用者の手引きおよび解説書 を参照してください。
DB2 ユニバーサル・データベース テキスト情報エクステンダーは、 SQL 照会を使用してテキスト文書を検索する新しい方法を提供します。 HTML および XML 形式をサポートすることによって、高速テキスト検索エンジンのパワーと DB2 最適化プログラムのインテリジェント・ストラテジーが結合されています。現在使用されている各種エクステンダーの成功を踏まえて、 DB2 ユニバーサル・データベース テキスト情報エクステンダーは DB2 テキスト・エクステンダーと DB2 Net Search エクステンダーのおもな機能が付加・結合され、現代の情報志向の市場に適した単一の統合製品となりました。
DB2 Net Search エクステンダーのテキスト検索エンジンと DB2 テキスト・エクステンダーの検索インターフェースを使用することにより、 DB2 ユニバーサル・データベース テキスト情報エクステンダーは新世代のテキスト検索製品の基本線となっています。こうして、使いやすくかつ高度に統合された方法でデータベース内の文書または外部文書 (DB2 データ・リンク・マネージャーを使用することにより) を検索することができるようになりました。詳細については、http://www.software.ibm.com/data/db2/extenders を参照してください。
DB2 ユニバーサル・データベース Net Search エクステンダーには、 DB2 データベースに保管されているテキストの検索のための高性能方式が備わっています。検索でこれを使うと、パフォーマンスが大切な要因であるインターネット・アプリケーションで特に有利です。
Net Search エクステンダーは、Net.Data、Java、および CLI アプリケーションにフルテキスト高速取り出し機能を追加することができます。この機能を使って、データベース内に 2 ギガバイトまでの非構造化テキスト文書を保管することができます。これは、アプリケーション開発者が、そのような文書を順に検索するときの高速かつ多機能でしかも高機能な手段となります。
現在、ソフトウェア開発者キットは、DB2 アプリケーション開発クライアント という名称になっています。
生命科学ユーザーが作業のための情報を必要とする場合、必要とするものを入手するために、複数のソースからのデータを結合することがよくあります。しかし、生命科学やバイオテクノロジー産業では、大量のデータがプロプラエタリー照会機能を持つ特殊なデータ・ソースにあります。こうした機能の違いのために、ユーザーが一つのソースと形式でデータを収集して処理することは難しくなっています。
IBM DB2 生命科学データ・コネクトは一種のデータベース・ミドルウェア・システムで、複数の生命科学産業データ・ソースに保管されているデータを基本データとする仮想データベースで作業することができます。 DB2 生命科学データ・コネクトを使用することにより、仮想データベースに対して一つの照会を実行すると、通常では各データベースに個別に照会しなければならない複数の接続を作成できます。
DB2 生命科学データ・コネクトは、IBM Sciences Solution の DiscoveryLink オファリングの一部です。