問題判別の手引き

FFST for OS/2 ユーティリティーの使用

第 1 障害サポート・テクノロジー/2 (FFST for OS/2) プログラムは、 発生時点でエラー・データを取り込み、直ちに問題通知を事前定義の場所に送り、 固有のエラー・コードで識別します。 これはソフトウェア・エラーが検出されるまでは受動的なので、 システム・パフォーマンスへの影響はわずかです。

FFST for OS/2 には、以下の機能があります。

現在、FFST for OS/2 は、(メッセージだけを記録するために) LAN アダプターおよびプロトコル・サポートおよび (エラー・データと総称アラートを記録するために) DB2 によってアクセスされます。

FFST for OS/2 プログラム・グループをデスクトップ・マネージャー・ウィンドウに追加する

FFST for OS/2 プログラム・グループは、デスクトップ・マネージャー・ウィンドウに存在していなければなりません。 追加されていない場合、OS/2 コマンド行に次のコマンドを入力します。

EPWINST

このコマンドにより、一連のウィンドウが提示されますので、 FFST for OS/2 構成パラメーターを指定し、ワークステーション・パラメーターを入力することができます。 (デフォルト値にパラメーターをリセットするためには、「リセット (Reset)」 を選択してください。) 各ウィンドウで適切なパラメーターを選択し、「OK」 を選択してください。

FFST for OS/2 構成パラメーターの詳細については、FFST for OS/2 ユーティリティーの構成および使用可能化を参照してください。

FFST for OS/2 ユーティリティーの構成および使用可能化

epw コマンドで、FFST for OS/2 の操作および構成を修正できます。 たとえば、次のような処理が可能です。

FFST for OS/2 は、epw コマンドが CONFIG.SYS ファイルにあることによって、 使用可能にされます。 すべてのパラメーターは、 オプションであり、パラメーターの組み合わせや指定の順序は自由です。

このコマンドは、次の 2 つのモードで作動します。

FFST for OS/2 の epw コマンドの構文は次のとおりです。

        .-----------------------------------------------------------.
        V                                                           |
>>-epw-----+-----------------------------------------------------+--+->
           +-+-on--+---------------------------------------------+
           | '-off-'                                             |
           +-msg--=--+-on--+-------------------------------------+
           |         '-off-'                                     |
           +-maxsysdump--=--nn-----------------------------------+
           +-maxapldump--=--nn-----------------------------------+
           +-sysdumppath--=--+--------+---+-------+--------------+
           |                 '-drive:-'   '-\path-'              |
           +-apldumppath--=--+--------+---+-------+--------------+
           |                 '-drive:-'   '-\path-'              |
           '-mlogname--=--+--------+---+-------+---+-----------+-'
                          '-drive:-'   '-\path-'   '-\filename-'
 
>--------------------------------------------------------------><
 

ON|OFF
FFST for OS/2 が、使用可能にされるか使用不可にされるかを指定します。

ON
FFST for OS/2 プログラムのデータ・キャプチャー機能のすべてを使用可能にします。 その機能には、カスタマイズ・ダンプ、エラー・ロギング、 総称アラート、およびメッセージ・ロギングが含まれます。

(このパラメーターは、 何もパラメーターを指定しないで EPW を入力した場合のデフォルトです。)

OFF
FFST for OS/2 プログラムのデータ・キャプチャー機能を使用不可にします。

注:

  1. FFST for OS/2 がエラー・ログを生成するためには、LOG 機能を使用可能にする必要があります。 詳細については、OS/2 ロギング機能コマンドの使用を参照してください。

  2. syslog コマンドは操作に影響を与えます。 syslog /s を OS/2 のコマンド・プロンプトから入力すると、 FFST for OS/2 のエラー・ロギングは延期されます。 syslog /r を入力すると、エラー・ロギングは再開されます。

MSG={ON|OFF}
FFST for OS/2 がメッセージを表示するかどうかを指定します。

ON
メッセージを表示します。

OFF
メッセージの表示を抑制します。

MAXSYSDUMP=nn
現行システム・ダンプ・ディレクトリー内で実行できるシステム・ソフトウェア・ダンプの最大数を指定します。 システム・ソフトウェア・ダンプ・ファイルの名前は、OS2SYSxx.DMP です。 ここで、xx は 01 から nn の範囲です。

注:

  1. FFST for OS/2 が初期化されるとき、xx は現行ダンプ・ディレクトリー内の最新のダンプ・ファイルの指標に 1 を加えた数に初期化されます。 xxnn を超えると、 必ずこれは 01 にリセットされます。 値 nn は、08 から 99 の間になければなりません。 この値の事前定義デフォルトは、32 です。

  2. epw コマンドが初期設定モードで呼び出されるときに、 このキーワードが指定されていないかまたは無効である場合、デフォルト値の 32 が使用されます。

  3. epw コマンドが構成モードで呼び出されるときに、 このキーワードが指定されていないかまたは無効である場合、現行値はそのままです。

MAXAPLDUMP=nn
現行ダンプ・ディレクトリー内で実行できるソフトウェア・ダンプの最大数を指定します。 システム・ソフトウェア・ダンプ・ファイルの名前は、OS2APLxx.DMP です。 ここで、xx は 01 から nn の範囲です。

注:

  1. FFST for OS/2 が初期化されるとき、xx は現行ダンプ・ディレクトリー内の最新のダンプ・ファイルの指標に 1 を加えた数に初期化されます。 xxnn を超えると、 必ずこれは 01 にリセットされます。 値 nn は、8 から 99 の間になければなりません。 この値の事前定義デフォルトは、32 です。

  2. epw コマンドが初期設定モードで呼び出されるときに、 このキーワードが指定されていないかまたは無効である場合、デフォルト値の 32 が使用されます。

  3. epw コマンドが構成モードで呼び出されるときに、 このキーワードが指定されていないかまたは無効である場合、現行値はそのままです。

SYSDUMPPATH=[drive:][\path]
生成されたシステム・ソフトウェア・ダンプ・ファイルを入れるドライブとディレクトリーを指定します。

注:

  1. ドライブがパスに含まれていない場合、ブート・ドライブが使用されます。 ディレクトリーのデフォルト値は、OS2\SYSTEM です。 ダンプ・ファイル名は、このコマンドを使用して設定することはできません。

  2. このコマンドが初期設定モードで呼び出されるときに、 このキーワードが指定されていないかまたは無効である場合、デフォルト値が使用されます。

  3. このコマンドが構成モードで呼び出されるときに、 このキーワードが指定されていないかまたは無効である場合、現行値はそのままです。

APLDUMPPATH=[drive:][\path]
生成されたソフトウェア・ダンプ・ファイルを入れるドライブとディレクトリーを指定します。

注:

  1. ドライブがパスに含まれていない場合、ブート・ドライブが使用されます。 ディレクトリーのデフォルト値は、OS2\SYSTEM です。 ダンプ・ファイル名は、このコマンドを使用して設定することはできません。

  2. epw コマンドが初期設定モードで呼び出されるときに、 このキーワードが指定されていないかまたは無効である場合、デフォルト値が使用されます。

  3. epw コマンドが構成モードで呼び出されるときに、 このキーワードが指定されていないかまたは無効である場合、現行値はそのままです。

MLOGNAME=[drive:][\path][\file_name]
メッセージ・ログ・ファイル用に使用される完全修飾ファイル名を指定します。 ドライブがファイル名に含まれていない場合、デフォルト・ドライブが使用されます。 (デフォルト・ドライブは、システムのブートが行われたドライブです。)

ディレクトリーを指定しなければ、デフォルト・ディレクトリーが使用されます。 デフォルト・ディレクトリーは、OS2\SYSTEM です。

ファイル名を指定しなければ、 デフォルト・ファイル名 OS2MLOG.DAT が使用されます。

epw コマンドを最初に呼び出した時に定義される値は、 マシンがリブートされるまで、または値がリセットされるまで使用されます。

たとえば、以下に示す行を CONFIG.SYS ファイルに入れることにより、FFST for OS/2 を使用可能にしたとします。

RUN=C:\OS2\EPW.EXE MAXAPLDUMP=75

その後、EPW OFF コマンドを出して FFST for OS/2 を使用不可にした場合、 後続の EPW ON コマンドの MAXAPLDUMP の値は、32 ではなく 75 になります。

このことは、上記のすべての epw のキーワードに当てはまります。

FFST for OS/2 によって記録されたエラー・レコードへのアクセス

FFST for OS/2 によって記録されたエラー・レコードは、 OS/2 システム・エラー・ログ (SYSLOG) に記録されます。 これは、OS/2 ロギング機能がエラー・レコードを書き込むログと同じです。 syslog コマンドについては、 OS/2 ロギング機能の使用を参照してください。 「FFST for OS/2 プログラム・グループ・ウィンドウ (FFST for OS/2 program group)」から 「システム・エラー・ログ (System Error Log)」を選択して、 このログにアクセスできます。

DB2 は、FFST for OS/2 サービスのいずれかを使用する際に、必ず症状レコードを書き込みます。 症状レコードは次のものを含みます。

総称アラートの経路指定

総称アラートを、SNA セッションを介してホスト (SystemView など)、 あるいは LAN アラート収集機能に経路指定するには、 FFST for OS/2 プログラムの総称アラート・ルーター機能を使用可能にし、 宛先が指定されていなければなりません。 そのためには、epwrout コマンドを使用します。

構文は次のとおりです。

epwrout [Destination] [Option]

このコマンドのパラメーターは、オプションで、定位置パラメーターです。 1 つだけパラメーターを指定する場合、それは Destination と見なされます。 このパラメーターはアクションを指定する数値です。 このパラメーターは、次の値をサポートします。

-1
ルーターは使用可能であり、アラートは EPWALERT.DMP という名前のダンプ・ファイルに送られます。 パスは、epw コマンドの SYSDUMPPATH パラメーターによって設定されます。

0
ルーターは、活動状態であれば終了します。

1
ルーターは使用可能であり、アラートはデフォルトの宛先に送られます。 アラートは、Communications Server の SNA コンポーネントを使用して、SNA セッションを介してホストへ送られます。 (destination を指定しなければ、この値がデフォルトです。)

2
ルーターは使用可能であり、 アラートは、LAN 802.2 セッションを介して LAN アラート収集機能へ送られます。 この値を使用する場合、Option パラメーターを指定しなければなりません。

Option パラメーターは、destination 値が 2 である場合にのみ必要な数値です。 このパラメーターは、アラートを送るために使用される LAN アダプターを指定します。 また、このパラメーターを指定しなければ、 この値は 0 と見なされ、アダプター 0 が使用されます。 値 0 から n がサポートされています。 ここで、n は、システムで有効な LAN アダプターの数です。 (最初の LAN アダプターは、アダプター 0 として識別されます。)

CONFIG.SYS ファイルへ RUN= ステートメントを指定するか、 コマンド行の start または detach コマンドによって、 ルーターを開始します。

たとえば、次のいずれかを行うことによって EPWALERT.DMP という名前のダンプ・ファイルにアラートを送ります。


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