問題判別の手引き

その他のコマンド

この節では、問題判別およびパフォーマンス・モニターに必要な UNIX ベースのコマンドについて説明します。 これらのコマンドの詳細を知りたい場合は、 コマンド行に man を入力してから、そのコマンドを入力してください。

AIX の問題判別コマンド

以下の AIX システム・コマンドは DB2 の問題判別に役立ちます。

errpt

errpt コマンドは、 ハードウェア・エラーやネットワーク障害などのシステム・エラーを報告します。

lsps
lsps -a コマンドは、 ページ・スペースがどのように使用されたかをモニターおよび表示します。

lsattr
このコマンドは、さまざまなオペレーティング・システムのパラメーターを表示します。 たとえば、次のコマンドを使用してノードの実際のメモリーの量を調べることができます。

lsattr -l sys0 -E

この例では、ユーザーごとにプロセスの最大数を知ることができます。

xmperf
Motif を使用する AIX の場合、このコマンドは、 システム関連のパフォーマンス・データを収集および表示するグラフィカル・モニターを起動します。 モニターは、単一ウィンドウの各ノードに対して 3 次元のダイアグラムを表示し、 高水準モニターに適しています。 しかし、アクティビティーが低い場合、 このモニターからの出力には限界があります。

UNIX ベースの問題判別コマンド

以下に示す UNIX ベースのシステム・コマンドも、DB2 の問題判別に役立ちます。 これらのコマンドは、特別に注記がない限り、AIX を含むすべての UNIX ベースのシステムで使用できます。

df
df コマンドは、 ファイル・システムがいっぱいかどうかを見るために使用します。

truss
このコマンドは、Solaris 実行環境、Siemens-Nixdorf、SCO OpenServer、 および Silicon Graphics IRIX などの SVR4 UNIX ベースの環境で使用できます。 このコマンドは、1 つまたはそれ以上のシステム呼び出しのトレースに便利です。 AIX では使用できません。

SAM
HP-UX で使用できる、システム管理マネージメント (System Administrative Management、SAM) ツールは、 ハードウェア・エラーに関する情報を提供します。

pstack
/usr/proc/bin/pstack コマンドは、 Solaris 2.5.1 またはそれ以降で使用でき、 スタック・トレースバック情報を表示します。 /usr/proc/bin ディレクトリーには、 中断されているように見えるデバッグ・プロセス用の他のツールがあります。

パフォーマンス・モニター・ツール

次のツールは、UNIX ベースのシステムのパフォーマンスをモニターする時に使用できます。 コマンドの詳細な説明については、AIX for RISC System/6000 Performance Monitoring and Tuning Guide を参照するか、 ご使用のシステムのこれに相当する資料を参照してください。

vmstat
このコマンドはページング率をモニターするのに理想的です。 ページイン (pi) およびページアウト (po) 列で見つけることができます。 その他の大切な列は、割り当て仮想記憶域 (avm) および空き仮想記憶域 (fre) の量です。

このコマンドは、中断している処理や時間が長くかかっている処理を判別するのに役立ちます。

iostat
このコマンドは入出力活動をモニターするのに使用します。 読み取りおよび書き込み率を使用して、 特定の SQL 操作に必要な時間を推定することができます (SQL 操作がシステムで行われている唯一の活動の場合)。

このコマンドは、中断している処理や時間が長くかかっている処理を判別するのにも役立ちます。

netstat
このコマンドを使用して、各ノードのネットワーク通信量、 および検出されたエラー・パケットの数を知ることができます。 ネットワークの問題を分離するのに役立ちます。

System file
/etc/system ファイルは、Solaris 実行環境で使用でき、 カーネル構成制限の定義を含んでいます。 カーネル構成制限には、システムで一度に許可されるユーザーの最大数、 ユーザー 1 人あたりの最大数処理数、 およびプロセス間通信 (IPC) のサイズおよびリソース数の制限などがあります。 これらの制限は、Solaris 実行環境のマシンでの、DB2 のパフォーマンスに影響があるので、 重要です。 詳細については、概説およびインストール を参照してください。

DB2 エンタープライズ拡張エディションのコマンド

DB2 エンタープライズ拡張エディション・システムで db2nodes.cfg ファイルを使用する場合、 すべての DB2 ノードの UNIX ベースのコマンドを実行することができます。 そのためには、コマンドを引用符で囲み、次のいずれかの接頭部を使用します。

db2_all
すべての論理ノードの情報を提供します。 すべての論理ノードの活動アプリケーションの例を以下に示します。

db2_all ";db2 LIST APPLICATIONS"

rah
すべての物理ノードの情報を提供します。 このコマンドは、複数の論理ノードがマシンにある時に db2_all を使用する場合に起こる可能性がある、 複数の項目をフィルター操作するのに役立ちます。 各物理ノードのハードウェア・エラー・ログの最初の 3 行の例を以下に示します。

rah ";errpt | head -3"

セミコロン (;) を使用すると、すべてのノードに同時にコマンドを発行するので、 パフォーマンスが向上します。 db2_all および rah のその他の構文については、 sqllib サブディレクトリーの下にある misc サブディレクトリーの README ファイル、 および管理の手引き: インプリメンテーション の付録を参照してください。

次のコマンドは DB2 エンタープライズ拡張エディション・システムでも使用できます。

spmon
RS/6000 SP システムで複数のノードを使用する場合、 すべてのワークステーションでハイ・パフォーマンス・スイッチ (HPS) が実行されているかどうかをチェックする必要があります。

すべてのノードの状況を表示するには、 コントロール・ワークステーションから次のコマンドのいずれかを使用します。

または、netstat -i コマンドをノード・ワークステーションから使用して、 スイッチが下になっているかどうかを確認することができます。 スイッチが下の場合、ノード名の横にアスタリスク (*) が表示されます。 たとえば、次のようになります。

css0* 65520 <Link>0.0.0.0.0.0

スイッチが上の場合は、アスタリスクは表示されません。

db2_call_stack
db2_call_stack 診断ツールは、 各 DB2 プロセスの呼び出しスタックをトラップ・ファイルに書き込みます。 詳細については、トラップ・ファイルを参照してください。


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