コマンド解説書

START DATABASE MANAGER

単一ノードまたはマルチノード環境で定義されているすべてのノードで、 現行のデータベース・マネージャー・インスタンス背景処理を開始します。

このコマンドはクライアントでは無効です。

効力範囲

多重ノード環境では、このコマンドは、 $HOME/sqllib/db2nodes.cfg ファイルにリストされているすべてのノードに影響を与えます。 ただし、nodenum パラメーターが使用されていない場合に限ります。

許可

以下のどれかが必要です。

注:

  1. OS/2 の場合、 ss_logon データベース・マネージャー構成パラメーターが NO に設定されていれば、 権限は必要ありません。

  2. ADDNODE 開始オプションは、sysadm または sysctrl 権限のどちらかを必要とします。

必須接続

なし

コマンド構文

>>-+-START--+-DATABASE MANAGER-+-+---+-------------------+------>
   |        +-DB MANAGER-------+ |   '-PROFILE--profile--'
   |        '-DBM--------------' |
   '-db2start--------------------'
 
>-----+--------------------------------------+-----------------><
      '-NODENUM--nodenum--| start options |--'
 
start options
 
|---+------------------------------+----------------------------|
    +-ADDNODE--| addnode options |-+
    +-STANDALONE-------------------+
    '-RESTART--| restart options |-'
 
addnode options
 
|---HOSTNAME--hostname---PORT--logical-port--------------------->
 
>-----+--------------------------+---+-----------------+-------->
      '-COMPUTER--computer-name--'   '-USER--username--'
 
>-----+---------------------+---+-------------------+----------->
      '-PASSWORD--password--'   '-NETNAME--netname--'
 
>-----+-------------------------+-------------------------------|
      +-LIKE NODE--node-number--+
      '-WITHOUT TABLESPACES-----'
 
restart options
 
|---+---------------------+---+---------------------+----------->
    '-HOSTNAME--hostname--'   '-PORT--logical-port--'
 
>-----+-------------------+-------------------------------------|
      '-NETNAME--netname--'
 

コマンド・パラメーター
注:以下のパラメーターは MPP 環境でのみ有効です。

PROFILE profile
DB2 環境を定義するために、 各ノードで実行しなければならないプロファイル・ファイル名を指定します。 このファイルは、ノードの開始前に実行されます。 プロファイル・ファイルはインスタンス所有者の sqllib ディレクトリーに常駐していなければなりません。

注:プロファイル・ファイルの環境変数をすべてユーザー・セッションで定義する必要はありません。

NODENUM nodenum
開始するノードを指定します。 他のオプションが指定されていない場合、 このノードで通常の始動が行われます。

有効な値は、0〜999 (0 および 999 を含む) です。 ADDNODE が指定されていない場合、 値はインスタンス所有者の db2nodes.cfg ファイルにすでに存在していなければなりません。 ノード番号が指定されていない場合、 ノード構成ファイルで定義されているすべてのノードが開始されます。

ADDNODE
インスタンス所有者の db2nodes.cfg ファイルに、 hostname および logical-port 値とともに、 新しいノードを追加することを指定します。

hostname および logical-port の組み合わせが固有であることを確認してください。

ノード追加ユーティリティーが内部で実行され、 追加されたノードに既存のデータベースすべてが作成されます。 ノード追加後、db2stop が発行されるまで、 db2nodes.cfg ファイルは新しいノードで更新されません。 db2stop に続く db2start が実行されるまで、 ノードは MPP システムの一部とはみなされません。

注:新しいノードにデータベース区画が作成される場合、 構成パラメーターは省略時値に設定されます。

HOSTNAME hostname
ADDNODE を使用して、 db2nodes.cfg ファイルに追加するホスト名を指定します。

PORT logical-port
ADDNODE を使用して、 db2nodes.cfg ファイルに追加する論理ポートを指定します。 有効な値は 0 〜 999 です。

COMPUTER computer-name
新しいノードが作成されるマシンのコンピューター名。 このパラメーターは、Windows NT では必須ですが、 その他のオペレーティング・システムでは無視されます。

USER username
新しいノード上のアカウントのユーザー名。 このパラメーターは、Windows NT では必須ですが、 その他のオペレーティング・システムでは無視されます。

PASSWORD password
新しいノード上のアカウントのパスワード。 このパラメーターは、Windows NT では必須ですが、 その他のオペレーティング・システムでは無視されます。

NETNAME netname
db2nodes.cfg ファイルに追加する netname を指定します。 指定されていない場合、 hostname で指定された値が省略時値となります。

LIKE NODE node-number
システム一時表スペース用のコンテナーが、 インスタンス内の各データベース用に指定した node-number のコンテナーと同一になるように指定します。 指定するノードは、db2nodes.cfg ファイル中にすでに指定してあるノードでなければなりません。

WITHOUT TABLESPACES
システム一時表スペースのコンテナーがどのデータベースに対しても作成されないことを指定します。 データベースを使用する前に、ALTER TABLESPACE ステートメントを使用して、 システム一時表スペース・コンテナーを各データベースに追加しなければなりません。

STANDALONE
ノードが独立方式で開始されることを指定します。 FCM は他のノードとの接続を確立しようとはしません。 このオプションはノードの追加の時に使用します。

RESTART
障害発生後、データベース・マネージャーを起動します。 他のノードの操作は続いており、このノードは他のノードとの接続を試みます。 hostnamelogical-port のどちらのパラメーターも指定されないと、 データベース・マネージャーは、db2nodes.cfg で指定された hostname および logical-port 値を用いて再始動されます。 どちらかのパラメーターが指定されている場合は、 接続の確立時に新しい値が他のノードに送信されます。 db2nodes.cfg ファイルは、この情報に基づいて更新されます。

HOSTNAME hostname
RESTART を使用して、 ノード構成ファイルにあるホスト名を上書きするために使用するホスト名を指定します。

PORT logical-port
RESTART を使用して、 ノード構成ファイルにある論理ポート番号を上書きするために使用する論理ポート番号を指定します。 指定されていない場合、db2nodes.cfg ファイルの nodenum の値に対応する、 logical-port の値が省略時値となります。 有効な値は 0 〜 999 です。

NETNAME netname
db2nodes.cfg ファイルで指定されたネット名を上書きするために使用される netname を指定します。 指定されていない場合、db2nodes.cfg ファイルの nodenum の値に対応する、 netname の値が省略時値となります。

次に示すのは、ノード 10、20、 および 30 を使用する 3 ノード・システムで発行された db2start からの出力例です。

04-07-1997 10:33:05    10   0   SQL1063N  DB2START processing was successful.
04-07-1997 10:33:07    20   0   SQL1063N  DB2START processing was successful.
04-07-1997 10:33:07    30   0   SQL1063N  DB2START processing was successful.
SQL1063N  DB2START processing was successful.

使用上の注意

このコマンドをクライアント・ノードで発行しない場合もあります。 旧クライアントとの互換性が提供されていますが、データベース・マネージャーには何も影響ありません。

一度開始されると、データベース・マネージャーのインスタンスは、 たとえそれを使用していたすべてのアプリケーション・プログラムが終了したとしても、 ユーザーが停止しない限り稼働しています。

データベース・マネージャーが正常に開始されると、正常終了メッセージが標準出力装置に送られます。 エラーが発生すると、処理は停止され、エラー・メッセージが標準出力装置に送られます。 マルチノード環境では、 メッセージは START DATABASE MANAGER コマンドを発行したノードに戻されます。

マルチノード・データベース環境でパラメーターが指定されていない場合、 ノード構成ファイルで指定されたパラメーターを使用してすべて並列ノードでデータベース・マネージャーが開始されます。

START DATABASE MANAGER コマンド実行中の場合、 データベースへの要求を発行する に、 適用可能なノードが開始されていることを確認してください。

db2cshrc ファイルはサポートされておらず、 環境の定義付けに使用できません。

UNIX プラットフォームでは、 START DATABASE MANAGER コマンドは SIGINT および SIGALRM 信号をサポートしています。

CTRL+C を押すと、SIGINT 信号が発行されます。 データベース・マネージャー構成パラメーターの start_stop_time の指定値が着信すると、 SIGALRM 信号が発行されます。 いずれかの信号が発行されると、ノードの始動操作に割り込みが生じ、 メッセージ (SIGINT の場合は SQL1044N、SIGALRM の場合は SQL6037N) が割り込みが生じたノードから、 $HOME/sqllib/log/db2start.timestamp.log エラー・ログ・ファイルに戻されます。 すでに開始済みのノードには影響がありません。 開始しているノードに対して CTRL+C が押された場合、そのノードを再始動する前に、 そのノードに対して db2stop が発行されなければなりません。

Windows NT オペレーティング・システムの場合、 開始することを失敗した通信サブシステムがあったとしても、 db2start コマンドも NET START コマンドも警告を戻しません。 Windows NT 環境のデータベース・マネージャーは NT サービスとして実装されます。 サービスが正常に開始された場合にはエラーを戻しません。 NT イベント・ログまたは DB2DIAG.LOG ファイルを調べて、 db2start の実行中にエラーが発生しなかったか確認してください。

以下も参照

ADD NODE

STOP DATABASE MANAGER


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