この付録では、DB2 ODBC ドライバーで用意されているサポートについて説明するとともに、 DB2 CLI との相違点も説明します。
下記の 図 18 では、DB2 CLI と DB2 ODBC ドライバーを比較しています。
DB2 クライアントとは、使用可能なすべての DB2 クライアントを指します。 DB2 とある場合、すべての DB2 ユニバーサル・データベース製品を指します。
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ODBC 環境では、ドライバー・マネージャーがアプリケーションへのインターフェースを提供します。また、アプリケーションの接続先のデータベース・サーバーに必要なドライバー を動的にロードします。 ODBC 関数の集まりを使用するのはドライバーです。ただし、いくつかの拡張機能は例外で、ドライバー・マネージャーによって使用されます。この環境では、DB2 CLI は、ODBC 2.0 のレベル 2 および ODBC 3.0 のレベル 1 に合致します。さらに、以下の ODBC 3.0 レベル 2 インターフェース合致項目とも合致します。
ODBC アプリケーションの開発の際には、 ODBC ソフトウェア開発キットを (Microsoft プラットフォームの場合は Microsoft から、 Microsoft 以外のプラットフォームの場合は他のベンダーから) 入手してください。 DB2 サーバーに接続する可能性のある ODBC アプリケーションを開発する場合、本書 (DB2 特定の拡張についての情報および診断情報) と ODBC 3.0 Software Development Kit and Programmer's Reference を併用してください。
ODBC ドライバー・マネージャーのない環境では、DB2 CLI は自己完結的なドライバーとなり、
ODBC ドライバーが提供する関数のサブセットをサポートします。
表 187 には 2 つのレベルのサポートが要約されており、また、表 12 には ODBC 3.0 関数の完全なリストがあって、それらがサポートされているかどうかが示されています。
ODBC 機能 | DB2 ODBC ドライバー | DB2 CLI |
---|---|---|
コア・レベル関数 | すべて | すべて |
レベル 1 関数 | すべて | すべて |
レベル 2 関数 | すべて | SQLDrivers() 以外すべて |
付加的な DB2 CLI 関数 | すべて。関数は DB2 CLI ライブラリーを動的にロードすることによってアクセス可能。詳細については 付録 A, プログラミングのヒントと提案を参照。 |
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SQL データ・タイプ | DB2 CLI 用にリストされているすべてのタイプ、および次のもの
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C データ・タイプ | DB2 CLI 用にリストされているすべてのタイプ、および次のもの。 |
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戻りコード | DB2 CLI 用にリストされているすべてのコード。 |
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SQLSTATES | 付加的な IBM SQLSTATES を用いて X/Open SQLSTATES にマッピングされる。例外は ODBC タイプ 08S01。 | 付加的な IBM SQLSTATES を用いて X/Open SQLSTATES にマッピングされる。 |
アプリケーションごとに複数の接続 | サポートされる | サポートされる |
ドライバーの動的ロード | サポートされる | 該当せず |
ODBC について、詳しくは ODBC 3.0 Software Development Kit and Programmer's Reference を参照してください。