以下のセクションでは、Windows ベースのバージョン 7.2 DB2 パーソナル・エディション および DB2 ワークグループ・エディション・システムを、サテライト環境で 完全機能サテライトとして使用できるようにセットアップする方法について説明します。 以下の情報の中で使用されている用語と概念については、サテライト管理 手引きおよび解説書 を 参照してください。このブックは次の URL にあります。
http://www-4.ibm.com/cgi-bin/db2www/data/db2/udb/winos2unix/support/v6pubs.d2w/en_main
サテライト管理 手引きおよび解説書 の情報を補足する Technotes については、次の URL を 参照してください。
http://www-4.ibm.com/cgi-bin/db2www/data/db2/udb/winos2unix/support/browse.d2w/ report?type=tech5udb&tech5udb=Y
DB2 パーソナル・エディションまたは DB2 ワークグループ・エディションを サテライトとしてセットアップするには、次のものが必要です。
DB2 制御サーバーとは、Windows NT または AIX 上で 実行される DB2 エンタープライズ・エディション・システムのことで、 制御サーバー・コンポーネントがインストールされています。 使用する DB2 エンタープライズ・エディション・システムは、フィックスパック 2 以上 付きバージョン 6、またはバージョン 7 (フィックスパック・レベルは任意) です。
DB2 制御サーバー・インスタンスは一般に DB2CTLSV という名前で、サテライト制御 データベースは SATCTLDB という名前です。DB2 制御サーバー・インスタンスと サテライト制御データベースは、エンタープライズ・エディション・システム上にあり、 Windows NT に制御サーバー・コンポーネントとともに DB2 をインストールすると自動的に 作成されます。AIX 上に DB2 をインストールする場合は、DB2 制御サーバー・インスタンスと サテライト制御データベースの作成方法について、サテライト管理 手引きおよび解説書 を参照してください。
サテライト管理センター は、サテライト環境をセットアップおよび管理するために 使用する GUI ツールのセットです。このツールのセットには コントロール・センター からアクセス します。サテライト管理センター とサテライト環境の詳細について詳しくは、サテライト管理 手引きおよび解説書、 および サテライト管理センター から入手できるオンライン・ヘルプを参照してください。 バージョン 6 の コントロール・センター を実行する場合は、9.1.4, バージョン 6 コントロール・センター および サテライト管理センター のアップグレード を参照して ください。
サテライト管理センター を使用してサテライト環境をまだセットアップしておらず、 サテライト管理センター で新しいサテライトを表すオブジェクトを作成していない場合は、 サテライトをインストールする前にまずこれらを終えておきます。詳しくは、 サテライト管理 手引きおよび解説書 にあるサテライト環境のセットアップとテストの方法に関する 説明を参照してください。
DB2 パーソナル・エディションまたは DB2 ワークグループ・エディションを インストールするときは、いずれかのシステムを同期できるように特別な コンポーネントを選択する必要はありません。応答ファイル・インストールを実行する 場合は、バージョン 7.2 システムをインストールするときに指定するキーワードに ついて、応答ファイル・インストールの実行 を参照してください。バージョン 7.2 システムの 対話式インストールを実行する場合は、同期を可能にするためにバージョン 7.2 システムで 設定する必要のある値について、DB2 のインストール完了後に 9.1.2, 同期化のためのバージョン 7.2 システムの構成 を 参照してください。
バージョン 7.2 の DB2 パーソナル・エディションまたは DB2 ワークグループ・ エディションの応答ファイル・インストールを実行する場合は、応答ファイルに次の キーワードを設定できます。
応答ファイル・インストール時に 1 つ以上のキーワードを指定しないと決めた場合は、 バージョン 7.2 システムを同期できるように DB2 のインストール後に実行する必要の ある追加のステップについて、9.1.2, 同期化のためのバージョン 7.2 システムの構成 を参照してください。 またこのセクションの指示は、応答ファイルのインストール時に指定された値を 変更したい場合に使用することもできます。
応答ファイル・インストールを完了すると、バージョン 7.2 システムを同期化する 準備は完了です。サテライト上で db2sync -t コマンドを 実行して、サテライト上で指定された値が正しいこと、およびサテライトが サテライト制御データベースに接続できることを検査します。
応答ファイルのインストール実行の詳細については、サテライト管理 手引きおよび解説書 を 参照してください。
注:
バージョン 6 では、 リモート・コマンド・サービスによって使用されるユーザー ID とパスワードを指定する ために、DB2 サテライト・エディションの応答ファイル・インストール中 に admin.useridおよび admin.password キーワードを指定できます。バージョン 7.2 のパーソナル・エディションおよび ワークグループ・エディションの場合は、これらのキーワードを指定すると、 バージョン 7.2 システム上で DB2DAS00 インスタンスに使用されます。 DB2 バージョン 7.2 システムの場合は、システム上の DB2 インスタンスが使用する ユーザー ID とパスワードが、リモート・コマンド・サービスによって使用されます。 db2.userid および db2.password の 値を指定しないと、上記のデフォルト設定ルールが適用されます。
バージョン 7.2 システムを対話式にインストールする場合、DB2 のインストール後、 システムの同期化前に、DB2 パーソナル・エディションまたは DB2 ワークグループ・ エディションでいくつかの値を設定する必要があります。
DB2 パーソナル・エディションまたは DB2 ワークグループ・エディションを対話式に インストールする場合、サテライト ID は、DB2 をインストールするために使用された ユーザー ID に自動的に設定されます。このユーザー ID をサテライト ID として 使用したい場合は、このステップを実行する必要はありません。サテライト ID の設定に ついては、サテライト管理 手引きおよび解説書 を参照してください。
DB2 パーソナル・エディション または DB2 ワークグループ・エディションを対話式にインストールする場合、 サテライト上のアプリケーション・バージョンは、自動的に V1R0M00 に設定されます。 この値をアプリケーションのバージョンとして使用したい場合は、このステップを 実行する必要はありません。
サテライトで db2sync -g コマンドを 使用して、アプリケーション・バージョンの現在の設定を表示することができます。この値を 変更したい場合は、db2sync -s コマンドを実行してください。 アプリケーション・バージョンの新しい値を指定するようにプロンプトが出されます。 アプリケーション・バージョンの設定について詳しくは、サテライト管理 手引きおよび解説書 を 参照してください。
また、サテライトで db2sync -t コマンドを使用して、 DB2 シンクロナイザー・アプリケーションをテスト・モードでオープンすることが できます。コマンドを実行したときに SATCTLDB データベースがサテライトで カタログされていない場合は、「制御データベースのカタログ」ウィンドウが オープンします。「制御データベースのカタログ」ウィンドウから使用できる DB2 ディスカバリー機能を 使用して DB2 制御サーバーと SATCTLDB データベースをカタログするか、または このウィンドウでホスト名とサーバー名を入力することができます。また、 ステップ 4 に記されているように、サテライトがサテライト制御 データベースとの接続に使用するユーザー ID とパスワードの入力もプロンプトされます。
同期化証明書がまだサテライトで保管されていない場合は、 「制御データベースの接続」ウィンドウがオープンします。 このウィンドウを使用して、サテライトがサテライト制御データベースとの接続に 使用するユーザー ID とパスワードを指定する必要があります。
構成ラスクを完了すると、バージョン 7.2 システムを同期化する準備は完了です。
以下のセクションでは、バージョン 6 エンタープライズ・エディションを Windows NT または AIX で DB2 制御サーバーとして使用するために実行する必要のある、 アップグレードのタスクについて説明します。バージョン コントロール・センター を使用している場合は、 9.1.4, バージョン 6 コントロール・センター および サテライト管理センター のアップグレード のステップも実行して、サテライト環境を管理するために 正しいレベルの コントロール・センター および サテライト管理センター を持っているかを確認してください。
バージョン 6 DB2 エンタープライズ・エディション・システムを DB2 制御システム として使用するためには、これを制御サーバー構成要素とともにインストールすることが 必要であり、また DB2 エンタープライズ・エディションはフィックスパック 2 以上の サービス・レベルでなければなりません。DB2 制御サーバー構成要素がインストールされて いるかどうか、および DB2 エンタープライズ・エディションのサービス・レベルに応じて、 以下のいずれかを実行することが必要になります。
以下の情報を使用して、2 つの先行タスクのどちらを実行する必要があるかを 識別し、状況に適合するステップを識別します。以下は、実行するステップのサマリーです。
DB2 制御サーバーは DB2 エンタープライズ・エディション (Windows NT 版および AIX 版) で のみ実行が可能です。プラットフォームに適した指示にしたがって次に進んでください。
以下のセクションの情報を使用してバージョン 6 DB2 エンタープライズ・ エディション・システムの現在のサービス・レベルと、システムを フィックスパック 2 サービス・レベル以上に更新するために実行する必要のある ステップを判別してください。以下のセクションの 1 つまたは複数のステップを 実行する必要があります。
Windows NT に DB2 エンタープライズ・エディションがインストールされている場合は、 以下のステップを実行してください。
db2level 出力のキー・フィールドの値 | DB2 システムのレベル: | ||
リリース | レベル | 通知トークン | |
SQL06010 | 01010104 | db2_v6, n990616 | バージョン 6.1 ベース |
SQL06010 | 01020104 | DB2 V6.1.0.1, n990824, WR21136 | バージョン 6.1 プラス FixPak 1 |
SQL06010 | 01030104 | DB2 V6.1.0.6, s991030, WR21163 または DB2 V6.1.0.9, s000101, WR21173 | バージョン 6.1 プラス FixPak 2 |
収集した情報を使用して、状況に合った表内の行を探し、フィックスパック 2 の レベル以上で DB2 制御サーバーをサポートするために、DB2 エンタープライズ・ エディション・システムの準備に必要なステップにしたがってください。
表に続くセクションに、必要なステップを実行するための指示があります。
実行したステップをチェックしてください。状況に合ったステップだけを実行する
ようにしてください。
インストールされた制御サーバー構成要素 | DB2 エンタープライズ・エディション・システムのサービス・レベル | DB2 エンタープライズ・エディション・システムの準備に必要なステップ |
---|---|---|
No | バージョン 6.1 ベース、またはバージョン 6.1 プラス FixPak 1、または バージョン 6.1 プラス FixPak 2 以上 | 以下のステップを実行してください。 |
Yes | バージョン 6.1 ベース、またはバージョン 6.1 プラス FixPak 1 | 以下のステップを実行してください。 |
Yes | バージョン 6.1、プラス FixPak 2 以上 | 以下のステップを実行してください。 |
Windows NT で制御サーバーをインストールするには:
インストール・プログラムが自動的に開始されない場合は、 setup コマンドを CD のルートで実行して、インストール・プロセスを 開始します。
インストール・プロセスが完了してシステムをリブートすると、 コントロール・センター および サテライト管理センター をシステムでローカルに使用したい場合は、制御サーバー・ インストールの一部として作成されたサテライト制御データベース (SATCTLDB) が カタログされている必要があります。SATCTLDB データベースをカタログするには:
set コマンドを実行して、 db2instance の値をチェックします。値が db2 ではない場合は、次の コマンドを実行してください。
set db2instance=db2
db2 catalog local node db2ctlsv instance db2ctlsv
db2 catalog database satctldb at node db2ctlsv
db2 terminate
既存のバージョン 6 DB2 エンタープライズ・エディション・システムを Windows NT で フィックスパック 2 以上にアップグレードするには、以下のいずれかを行います。
http://www-4.ibm.com/software/data/db2/db2tech/version61.html
readme.txt ファイルの指示にしたがってフィックスパックをインストールします。
Windows NT で SATCTLDB データベースをアップグレードするには:
db2 connect to satctldb
db2 select name from sysibm.systriggers where name='I_BATCHSTEP_TRGSCR'
返された行の数を記録します。
db2 connect reset
ステップ 1d が 1 行を返した場合、 データベースが正しいレベルにあります。この状況では、ステップ 2 をスキップして、3 に進みます。ゼロ (0) 行が 返行するされた場合、データベースは正しいレベルになく、ステップ 3 を 実行するためには、ステップ 2 で説明されているようにアップグレード する必要があります。
set コマンドを実行して、 db2instance の値をチェックします。値が db2ctlsv ではない場合は、次の コマンドを実行してください。
set db2instance=db2ctlsv
db2 drop database satctldb
db2 -tf satctldb.ddl -z satctldb.log
db2 terminate
db2 connect to satctldb
db2 bind db2satcs.bnd
db2 connect reset
以下のセクションの情報を使用してバージョン 6 DB2 エンタープライズ・ エディション・システムの現在のサービス・レベルと、システムを フィックスパック 2 サービス・レベル以上に更新するために実行する必要のある ステップを判別してください。以下のセクションの 1 つまたは複数のステップを 実行する必要があります。
AIX にバージョン 6 DB2 エンタープライズ・エディションがインストールされている 場合は、以下のステップを実行してください。
lslpp -l | grep db2_06_01.ctsr
データが返されない場合は、制御サーバー構成要素はインストールされていません。
db2level 出力のキー・フィールドの値 | DB2 システムのレベル: | ||
リリース | レベル | 通知トークン | |
SQL06010 | 01010104 | db2_v6, n990616 | バージョン 6.1 ベース |
SQL06010 | 01020104 | DB2 V6.1.0.1, n990824, U465423 | バージョン 6.1 プラス FixPak 1 |
SQL06010 | 01030104 | DB2 V6.1.0.6, s991030, U468276 または DB2 V6.1.0.9, s000101, U469453 | バージョン 6.1 プラス FixPak 2 |
収集した情報を使用して、状況に合った表内の行を探し、フィックスパック 2 の レベルで DB2 制御サーバーをサポートするために、バージョン 6 DB2 エンタープライズ・ エディション・システムの準備に必要なステップにしたがってください。
表に続くセクションに、必要なステップを実行するための指示があります。
実行したステップをチェックしてください。状況に合ったステップだけを実行する
ようにしてください。
インストールされた制御サーバー構成要素 | DB2 エンタープライズ・エディション・システムのサービス・レベル | DB2 エンタープライズ・エディション・システムの準備に必要なステップ |
---|---|---|
No | バージョン 6.1 ベース、またはバージョン 6.1 プラス FixPak 1、または バージョン 6.1 プラス FixPak 2 以上 | 以下のステップを実行してください。 |
Yes | バージョン 6.1 ベース、またはバージョン 6.1 プラス FixPak 1 | 以下のステップを実行してください。 |
Yes | バージョン 6.1、プラス FixPak 2 以上 | 以下のステップを実行してください。 |
AIX で制御サーバーをインストールするには:
./db2setup
インストール・プロセスが完了したら、DB2CTLSV インスタンスと SATCTLDB データベースを 作成します。これらのタスクを実行するには、サテライト管理 手引きおよび解説書 の第 13 章、 「AIX での DB2 制御サーバーのセットアップ」の詳細な指示にしたがってください。
既存の DB2 エンタープライズ・エディション・システムを AIX で フィックスパック 2 以上にアップグレードするには、以下のいずれかを行います。
http://www-4.ibm.com/software/data/db2/db2tech/version61.html
Fixpak.Readme ファイルの指示にしたがってフィックスパックをインストールします。
FixPak.Readme ファイルで指示されているように、db2iupdt コマンドを 実行して DB2CTLSV インスタンスを更新したことを確認してください。
AIX で SATCTLDB データベースをアップグレードするには:
db2 connect to satctldb
db2 "select name from sysibm.systriggers where name='I_BATCHSTEP_TRGSCR'"
返された行の数を記録します。
db2 connect reset
ステップ 1d が 1 行を返した場合、 データベースが正しいレベルにあります。 この状況では、ステップ 2 をスキップして、3 に進みます。 ゼロ (0) 行が 返行するされた場合、データベースは正しいレベルになく、ステップ 3 を 実行するためには、ステップ 2 で説明されているようにアップグレード する必要があります。
db2 drop database satctldb
db2 -tf satctldb.ddl -z $HOME/satctldb.log
db2 terminate
db2 connect to satctldb
db2 bind db2satcs.bnd
db2 connect reset
バージョン 6 コントロール・センター および サテライト管理センター を、フィックスパック 2 以上に アップグレードされたバージョン 6 DB2 制御サーバーおよびサテライト制御 データベース (SATCTLDB) とともに使用するには、ツールもフィックスパック 2 以上に アップグレードする必要があります。
コントロール・センター および サテライト管理センター が DB2 制御サーバーと同じシステムで実行されている 場合、DB2 エンタープライズ・エディション・システムがフィックスパック 2 に アップグレードされたときにこれらもアップグレードされています。ただし、これらの ツールを別のシステムで実行する場合は、このシステムをフィックスパック 2 以上に アップグレードすることが必要です。
このシステムをフィックスパック 2 以上にアップグレードするには:
http://www-4.ibm.com/software/data/db2/db2tech/version61.html
readme ファイルの指示にしたがってフィックスパックをインストールします。