リリース情報


25.4 ODBC を OLAP スターター・キット用に構成

IBM DB2 OLAP スターター・キット 7.2 は、OLAP Integration Server から OLAP Metadata Catalog への Open Database Connectivity (ODBC) 接続操作で、 ODBC.ini ファイルが必要です。

ODBC.ini ファイルは ODBC ソフトウェア・パッケージにあり、Microsoft Office に 添付されています。ODBC ドライバーまたは ODBC 管理者をインストールする アプリケーションの詳細については、次の Web サイトを参照してください: http://support.microsoft.com/support/kb/articles/Q113/1/08.asp

AIX マシンでの Oracle ユーザーの場合: ODBC を Oracle 用に構成するには、 MERANT 3.6 ドライバーを指すように ODBC.ini ファイルを 更新する必要があります。

バージョン 7.2 では、OLAP スターター・キットは、リレーショナル・データ・ソースおよび OLAP メタデータ・カタログとの ODBC 接続を管理します。これらの ODBC 接続に対応するため、 OLAP スターター・キットは、Windows NT 4.0、Windows 2000、AIX、および Solaris で ODBC ドライバーを使います。

25.4.1 UNIX システムでのデータ・ソースの構成

AIX および Solaris では、環境変数を ODBC 用に手動で設定し、 odbc.ini ファイルを編集して、リレーショナル・データ・ソース および OLAP メタデータ・カタログを構成する必要があります。新規にドライバーまたは データ・ソースを追加する場合、あるいはドライバーまたはデータ・ソースを変更する場合は、 odbc.ini ファイルを必ず編集してください。

25.4.1.1 環境変数の構成

UNIX システムでは、環境変数を設定して、ODBC コア・コンポーネントへのアクセスを可能にする 必要があります。必須変数を設定する is.sh および is.csh シェル・スクリプトがスターター・キット・ホーム・ ディレクトリーにあります。ODBC データ・ソースに接続する前に、これらのスクリプトの 1つを実行しなければなりません。OLAP スターター・キットの実行に使用するユーザー名の ログイン・スクリプトに、これらのスクリプトを組み込んでください。

25.4.1.2 odbc.ini ファイルの編集

odbc.ini ファイルでデータ・ソースを構成するには、ODBC データ・ソースの名前と記述を追加し、 またデータ・ソース名のために作成する別のセクションでは、ODBC ドライバー・パス、ファイル名、 およびその他のドライバー設定値を入力する必要があります。インストール・プログラムは、 サンプルの odbc.ini ファイルを ISHOME ディレクトリーに インストールします。このファイルには、サポートされている ODBC ドライバーに関する 汎用の ODBC 接続および構成情報が含まれています。リレーショナル・データ・ソースおよび OLAP メタデータ・カタログに対して、使用する ODBC ドライバーをマップするための開始点として このファイルを使用してください。

odbc.ini ファイル以外の別のファイルを使用する場合は、 使用するファイルの名前に ODBCINI 環境変数を必ず設定してください。

25.4.1.3 odbc.ini ファイルへのデータ・ソースの追加

  1. OLAP スターター・キット・サーバーを実行しているシステムで、vi などの テキスト・エディターを使用して odbc.ini ファイルを開きます。
  2. [ODBC Data Sources] で始まっているセクションを見つけて、 mydata=data source for analysis など、 データ・ソースの名前と説明を記述する新しい行を追加します。なるべく混乱しないように、データ・ソースの名前は、 RDBMS にあるデータベースの名前と一致させます。
  3. [mydata] など、大括弧で囲まれた新しいデータ・ソースの名前を記述する新しい行を 作成して、ファイルに新しいセクションを追加します。
  4. データ・ソース名に続く行で、このデータ・ソースおよびその他の必須の ODBC ドライバー情報に 対する全パスとファイル名を追加します。以下のセクションで紹介する例をガイドラインとして使用して、 RDBMS のデータ・ソースにマップしてください。Driver= 設定に指定するロケーションに ODBC ドライバー・ファイルが実際に存在することを確認してください。
  5. odbc.ini の編集を終了したら、ファイルを保存し、 テキスト・エディターを終了させます。

25.4.1.4 DB2 の ODBC 設定の例

次の例で、odbc.ini を編集して、IBM DB2 固有の ODBC ドライバーを使い、AIX で DB2 ユニバーサル・データベース・バージョン 6.1 の リレーショナル・データ・ソース db2data に接続する方法を 説明します。vi エディターで $ODBCINI コマンドを使い、odbc.ini を 編集して、以下のステートメントを挿入します。

     [ODBC Data Sources]
     db2data=DB2 Source Data on AIX
     ... 
     [db2data]
     Driver=/home/db2inst1/sqllib/lib/db2.o
     Description=DB2 Data Source - AIX, native

25.4.1.5 Oracle の ODBC 設定の例

次の例で、odbc.ini を編集して、MERANT バージョン 3.6 ODBC ドライバーを 使い、Oracle バージョン 8 (Solaris で) のリレーショナル・データ・ソース oradata に 接続する方法を説明します。この例では、LogonID および Password は、 OLAP スターター・キットのユーザー名およびパスワードで使用する実際の値でオーバーライドされます。

     [ODBC データ・ソース]
     oradata=Oracle8 Source Data on Solaris
     ... 
     [myoracle] ドライバー=
     /export/home/users/dkendric/is200/odbclib/ARor815.so
     Description=my oracle source

25.4.2 UNIX システムでの OLAP メタデータ・カタログの構成

AIX および Solaris での OLAP メタデータ・カタログの構成は、データ・ソースの構成と 類似しています。OLAP メタデータ・カタログ・データベースの場合、25.4.1.2, odbc.ini ファイルの編集 での説明の ように、データ・ソースの名前とセクションを odbc.ini ファイルに 追加します。そのほかに必要な変更はありません。

OLAP メタデータ・カタログ・データベースを ODBC データ・ソースとして構成する前に、 サポートされている RDBMS に作成する必要があります。

次の例で、odbc.ini を編集して、固有の ODBC ドライバーを 使い、DB2 バージョン 6.1 (Solaris で) OLAP メタデータ・カタログ TBC_MD に接続する方法を 説明します。

     [ODBC データ・ソース]
     ocd6a5a=db2 v6
     ... 
     [ocd6a5a]
     Driver=/home/db2instl/sqllib/lib/db2.0
     Description=db2

25.4.3 Windows システムでのデータ・ソースの構成

Windows NT または Windows 2000 システムで リレーショナル・データ・ソースを 構成するには、ODBC Administrator を実行してから、OLAP モデルおよびメタアウトラインの 作成に使用するデータ・ソースとの接続を作成する必要があります。Windows コントロール・パネルから ODBC Administrator ユーティリティーを実行します。次の例で DB2 データ・ソースを作成します。 ほかの RDBMS のダイアログ・ボックスは異なることがあります。

ODBC Administrator でリレーショナル・データ・ソースを構成するには、 以下のステップを実行します。

  1. Windows デスクトップで、「コントロール・パネル」ウィンドウを開く。
  2. 「コントロール・パネル」ウィンドウで、以下のステップの 1 つを実行する。
    1. Windows NT で、ODBC アイコンをダブルクリックし、 「ODBC Data Source Administrator」ダイアログ・ボックスを開く。
    2. Windows 2000 で、Administrative Tools アイコンを ダブルクリックしてから、データ・ソース (ODBC) アイコンを ダブルクリックし、「ODBC Data Source Administrator」ダイアログ・ボックスを開く。
  3. 「ODBC Data Source Administrator」ダイアログ・ボックスで、 「System DSN」タブをクリックする。
  4. 追加」をクリックして、 「データ・ソースの新規作成」ダイアログ・ボックスが開く。
  5. ODBC Administrator の「データ・ソースの新規作成」ダイアログ・ボックスで、 IBM DB2 ODBC Driver などの適切なドライバーを選択し、 「完了」をクリックして、 「ODBC IBM DB2 ドライバー - 追加」 ダイアログ・ボックスを開く。
  6. 「ODBC IBM DB2 ドライバー - 追加」 ダイアログ・ボックスの 「データベース別名」ドロップダウン・リストで、 適切なリレーショナル・ソース・データのデータベースの名前 (たとえば、サンプル・アプリケーションの TBC) を選択する。
  7. 説明」テキスト・ボックスで、 このドライバーの使用方法を示す任意の説明を入力し、「追加」を クリックする。たとえば、My Business データベースを示すには次のような説明を 入力します:
    お客様、製品、取引
    

    など 。次のような説明を入力すれば、 サンプル・アプリケーション・データベースを記述できるでしょう:

    リレーショナル・データ・ソースのサンプル
    

    説明の中には、 ★OLAP Starter Kit Desktop★ から接続するとき、選択可能なデータ・ソースを 特定するヒントがあります。

  8. 「了解」をクリックし、「ODBC Data Source Administrator」ダイアログ・ボックスに 戻る。入力したデータ・ソース名およびデータ・ソース名にマップしたドライバーが 「System DSN」タブの 「システム・データ・ソース」リスト・ボックスに 表示されます。

データ・ソースの構成情報を編集するには、以下の通りにします。

  1. データ・ソース名を選択し、「構成」をクリックして、 「ODBC IBM DB2 - 追加」ダイアログ・ボックスを開く。
  2. 変更したい情報を訂正する。
  3. 了解」を 2 回クリックし、終了する。

25.4.4 Windows システムでの OLAP メタデータ・カタログの構成

Windows NT または Windows 2000 で OLAP メタデータ・カタログを構成するには、 ODBC Administrator を実行してから、OLAP メタデータ・カタログ・データベースが 含まれるデータ・ソースとの接続を作成します。

次の例で DB2 データ・ソースを作成します。 ほかの RDBMS のダイアログ・ボックスは異なることがあります。OLAP メタデータ・カタログの データ・ソースを作成するには、次のステップを実行します。

  1. デスクトップで、「コントロール・パネル」ウィンドウを開く。
  2. 「コントロール・パネル」ウィンドウで、以下のステップの 1 つを実行する。
    1. Windows NT で、ODBC アイコンをダブルクリックし、 「ODBC Data Source Administrator」ダイアログ・ボックスを開く。
    2. Windows 2000 で、Administrative Tools アイコンを ダブルクリックしてから、データ・ソース (ODBC) アイコンを ダブルクリックし、「ODBC Data Source Administrator」ダイアログ・ボックスを開く。
  3. 「ODBC Data Source Administrator」ダイアログ・ボックスで、 「System DSN」タブをクリックする。
  4. 追加」をクリックして、 「データ・ソースの新規作成」ダイアログ・ボックスが開く。
  5. ODBC Administrator の「データ・ソースの新規作成」ダイアログ・ボックスで、 IBM DB2 ODBC Driver などの適切なドライバーを選択し、 「完了」をクリックして、 「ODBC IBM DB2 ドライバー - 追加」 ダイアログ・ボックスを開く。
  6. データベース別名」ドロップダウン・リストの、 「ODBC IBM DB2 ドライバー - 追加」 ダイアログ・ボックスで、 適切な OLAP メタデータ・カタログの データベースの名前 (たとえば、サンプル・アプリケーションの TBC_MD) を選択する。選択したデータベースの 名前は、「データ・ソース名」テキスト・ボックスに 自動的に表示されます。
  7. データ・ソースの名前を変更したいときには、 「データ・ソース名」テキスト・ボックスに 表示されている名前を選択して、このドライバーの使用方法を示す名前を入力し、 「追加」をクリックする。たとえば、次のような名前を 入力すれば、最初の OLAP メタデータ・カタログに接続するためにそのドライバーを 使用していることを示せるでしょう:
    最初の OLAP カタログ
    

    サンプル・アプリケーション OLAP メタデータ・カタログの データベースに接続していることを示すには、次の名前を入力すればよいでしょう:

     TBC_MD 
    
  8. 説明」テキスト・ボックスで、 このドライバーの使用方法を示す説明を入力する。たとえば、OLAP メタデータ・カタログを説明するには、 次のような記述を入力します:
    最初のモデルとメタアウトライン
    

    次のような説明を入力すれば、サンプル・アプリケーション OLAP メタデータ・カタログ・データベースを 記述できるでしょう:

    サンプルのモデルとメタアウトライン
    

    上記のような説明は、OLAP スターター・キット・デスクトップから OLAP メタデータ・カタログに接続するときに選択する対象のカタログを特定する ヒントとなります。

  9. 「了解」をクリックし、「ODBC Data Source Administrator」ダイアログ・ボックスに 戻る。入力したデータ・ソース名およびデータ・ソース名にマップしたドライバーが 「System DSN」タブの 「システム・データ・ソース」リスト・ボックスに 表示されます。

データ・ソースの構成情報を編集するには、以下の通りにします。

  1. データ・ソース名を選択し、「構成」をクリックして、 「ODBC IBM DB2 - 追加」ダイアログ・ボックスを開く。
  2. 変更したい情報を訂正する。
  3. 了解」を 2 回クリックし、終了する。

25.4.5 データ・ソースを構成したら

リレーショナル・データ・ソースおよび OLAP メタデータ・カタログの構成が完了すると、 OLAP スターター・キットから接続することができます。次に、OLAP モデルおよび メタアウトラインの作成、変更、および保存を行うことができます。

SQL サーバー ODBC ドライバーは、SQL サーバー・データベースを呼び出す間に タイムアウトになる可能性があります。データベースが使用中でないときに 再試行してください。ドライバー・タイムアウト期間を長くすれば、この問題を回避できる 場合があります。詳しくは、ご使用のドライバーの ODBC 文書を参照してください。

ODBC 接続の問題およびソリューションの詳細については、 「OLAP Integration Server System Administrator's Guide」 を参照してください。


[ ページのトップ | 前ページ | 次ページ | 目次 | 索引 ]