リリース情報


5.3 第 24 章 複数データ・ソース・アクセス用の統合システムのセットアップ

5.3.1 統合システム

DB2 統合システムは特殊なタイプの分散データベース管理システム (DBMS) です。 統合システムでは、他の DBMS (Oracle、Sybase、Microsoft SQL Server など) にある データを照会および検索することができます。 SQL ステートメントは、1 つのステートメントで複数の DBMS または個々のデータベースを参照できます。 たとえば、DB2 ユニバーサル・データベース、Oracle、および Sybase 視点にあるデータを結合することができます。 サポートされている DBMS として Oracle、Sybase、Microsoft SQL Server (Windows NT 版)、 また DB2 (OS/390 版)、DB2 (AS/4000 版)、DB2 (Windows 版) などといった DB2 ユニバーサル・ データベース・ファミリーのメンバーがあります。

DB2 統合システムは、DB2 インスタンス (統合システムとして動作するデータベース) サーバー、 および 1 つ以上のデータ・ソースから構成されています。 この統合データベースには、データ・ソースとその特性を識別するカタログ項目が 含まれています。 データ・ソースは DBMS とデータで構成されています。 DB2 ユニバーサル・データベースには、これらのデータ・ソースへのアクセスに使用できる プロトコル (ラッパー) があります。 ラッパーとは、データ・ソースとの通信およびデータ・ソースからのデータ検索に 統合システムが使用するメカニズムのことです。 ニックネームは、データ・ソース内にある表および視点を参照するために使用されます。 アプリケーションは他の DB2 データベースと同様、統合サーバーに接続します。 使用するラッパーは、DB2 ユニバーサル・データベースが稼動しているプラットフォームに よって異なります。

統合システムがセットアップされると、データ・ソース内の情報に、1 つの大きな データベースにあるかのようにアクセスすることができます。 ユーザーおよびアプリケーションは、データ・ソースからデータを検索する、1 つの統合データベースに 照会を送信します。

DB2 統合システムはいくつかの制限のもとで動作します。 分散要求は、DB2 バージョン 7 では読み取り専用操作に制限されています。 また、ニックネームに対してユーティリティー操作 (LOAD、REORG、REORGCHK、IMPORT、 RUNSTATS など) を実行することはできません。 ただし、パススルー機能を使用すると、そのデータ・ソースに関連する SQL ダイアレクトに よって DDL および DML ステートメントを直接 DBMS に実行依頼することができます。

5.3.1.1 制約事項

バージョン 7.2 の新しいラッパー (Linux および Solaris 上の Oracle、 AIX および Solaris 上の Sybase、NT および AIX 上の Microsoft SQL Server など) は フィックスパック 3 では使用できません。 DB2 リレーショナル・コネクト バージョン 7.2 を購入する必要があります。

5.3.2 DB2 リレーショナル・コネクトのインストール

このセクションでは、統合システム・サーバーとして使用するサーバーに DB2 リレーショナル・コネクトを インストールする方法を説明します。

5.3.2.1 Windows NT サーバーへの DB2 リレーショナル・コネクトのインストール

Windows NT 統合サーバーに DB2 リレーショナル・コネクトをインストールする前に:

  1. インストールを実行するために作成したユーザー・アカウントでシステムに ログオンします。
  2. セットアップ・プログラムが必要に応じてファイルを更新できるよう、 実行中のプログラムをすべて終了します。
  3. セットアップ・プログラムを呼び出します。 セットアップ・プログラムは自動的に、または手操作で呼び出すことができます。 セットアップ・プログラムを自動的に開始できない場合、または別の言語でセットアップを 実行する場合、手操作でセットアップ・プログラムを呼び出してください。

    インストール・ランチパッドが開きます。

  4. インストール」をクリックして、インストール処理を開始します。
  5. セットアップ・プログラムの指示にしたがってください。

    プログラムが完了すると、他の DB2 製品が入っているインストール・ディレクトリーに DB2 リレーショナル・コネクトがインストールされます。

5.3.2.2 AIX サーバー、Linux サーバー、および Solaris 操作環境サーバーへの DB2 リレーショナル・ コネクトのインストール

AIX、Linux、および Solaris 操作環境の統合サーバーに DB2 リレーショナル・コネクトを インストールする前に:

DB2 リレーショナル・コネクトを AIX、Linux、および Solaris 操作環境の統合サーバーに インストールするには、db2setup ユーティリティーを使用します。

  1. root 権限を持つユーザーでログインします。
  2. DB2 製品 CD-ROM を挿入し、マウントします。 CD-ROM をマウントする方法については、 「概説およびインストール (AIX 版)」を参照してください。
  3. cd /cdrom コマンドを入力して、 CD-ROM がマウントされているディレクトリーに移動します (cdrom は、 使用している製品 CD-ROM のマウント・ポイントです)。
  4. ./db2setup コマンドを入力します。 「DB2 セットアップ・ユーティリティー」ウィンドウが開きます。
  5. インストール」を選択してください。 「DB2 V7 のインストール」ウィンドウが開きます。
  6. クライアント用の DB2 リレーショナル・コネクト製品 (たとえば Sybase 用の リレーショナル・コネクト) を探し、スペース・バーを押してその製品を選択します。 選択されると、そのオプションの横にアスタリスクが表示されます。
  7. 了解」を選択します。 「DB2 サービスの作成」ウィンドウが開きます。
  8. DB2 インスタンスを作成するよう選択できます。 「了解」を選択してください。 「サマリー報告書インストール」ウィンドウが開きます。 2 つの項目: 分散結合 (Oracle 用) と製品シグニチャー (DB2 リレーショナル・コネクト用) が 自動的にインストールされます。 製品シグニチャーは Sybase データ・ソースへの接続に必要です。
  9. 継続」を選択します。 リレーショナル・コネクト・セットアップの開始を確認するウィンドウが表示されます。 セットアップを続けるには「了解」を選択してください。 セットアップが完了するまで、数分かかることがあります。
  10. インストールが正常に完了したことを示す通知が表示されたら、「了解」を選択します。 オプションごとにインストールの成功または失敗を示す「サマリー報告書」ウィンドウが開きます。 もう一度、「了解」を選択してください。

    プログラムが完了すると、他の DB2 製品が入っている インストール・ディレクトリーに DB2 リレーショナル・コネクトがインストールされます。 AIX の場合、このディレクトリーは /usr/lpp/db2_07_01 です。 Solaris の場合、/opt/IBMdb2/V7.1 です。 Linux の場合は、/usr/IBMdb2/V7.1 です。


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