ソフトウェア要件
プログラム・ファイル
タグ言語ファイルの作成
データウェアハウスセンターへのタグ言語ファイルのインポート
情報カタログ・マネージャーへのタグ言語ファイルのインポート
障害追及
データウェアハウスセンターへの ERwin のマッピング
情報カタログ・マネージャーへの ERwin のマッピング
このセクションでは、IBM ERwin メタデータ抽出プログラムを使用して ER1 ファイルからメタデータを抽出し、 DB2 データウェアハウスセンターまたは情報カタログ・マネージャー (DataGuide) タグ言語ファイルを 作成する方法を説明します。
メタデータ抽出プログラムは、入力 ER1 ファイルに保管されているデータベース、表、 および列などの物理オブジェクトをすべて抽出し、メタデータ・モデルを データウェアハウスセンターまたは情報カタログ・マネージャー・タグ言語ファイルに書き込みます。 情報カタログ・マネージャーの論理モデル (エンティティーと属性で構成される) も抽出され、作成されます。 これで、オブジェクト間 (データベースと表との間、表とエンティティーとの間など) の関係タグで 関連のあるものすべてが作成されます。 データベースのない表であれば、DATABASE という名前のデフォルト・データベースが作成されます。 スキーマのない表であれば、デフォルト・スキーマ USERID が使用されます。 モデル名には、ER1 ファイル名が使用されます。 データウェアハウスセンター・タグまたは情報カタログ・マネージャー・タグへの ER1 属性の マッピングについて詳しくは、「DB2 データウェアハウスセンターへの ERwin のマッピング」 および「情報カタログ・マネージャーへの ERwin のマッピング」を参照してください。
メタデータ抽出プログラムは DB2、Informix、Oracle、Sybase、ODBC データ・ソース、 および Microsoft SQL Server など、リレーショナル・データベースを持つすべての ER1 モデルをサポートします。
メタデータ抽出プログラムを実行するには、以下のソフトウェア要件が満たされていなければなりません。
ERwin タグ言語ファイルをインポートするには、以下のソフトウェア要件が満たされていなければなりません。
テンプレート・タグ言語ファイル (.tag) は、VWS_TEMPLATES 環境変数によって指定されている ディレクトリーになければなりません。
タイプ・タグ言語ファイル (.typ) は、DGWPATH 環境変数によって指定されているディレクトリーになければなりません。
メタデータ抽出プログラムは、IBM DB2 ディレクトリーの sqllib\bin サブディレクトリーに インストールされています。 このプログラムは、ディレクトリーに以下のファイルをインストールします。
プログラムの抽出を開始するには、コマンド・プロンプトから flgerwin コマンドを出してください。
データウェアハウスセンター・タグまたは情報カタログ・マネージャー・タグ言語ファイルを作成するには、 flgerwin.exe プログラムを実行して、2 つのメイン・パラメーターを指定します。 最初のパラメーターはメタデータ抽出元の ER1 ファイルです。 2 番目のパラメーターは出力タグ言語ファイルの名前です。 デフォルトで抽出プログラムは、データウェアハウスセンター・タグ言語ファイルに MERGE パラメーターを追加します。
コマンド構文:
flgerwin inputFile.er1 outputFile.tag [-dwc] [-icm] [ -m] [-u] [-a] [-d]
スタースキーマを作成したい場合のコマンド構文:
flgerwin inputFile.er1 outputFile.tag [-dwc] [-starschema]
メタデータ抽出プログラムは、データではなくメタデータを操作します。 ERwin タグ言語ファイルのインポートを完了したら、ターゲット表を使用する前に、 パスワードおよびユーザー ID を一致させる必要があります。 メタデータを既存のデータベース・データにマージするには:
「プロパティー」-->「データベース」-->「ユーザー ID」で データウェアハウスセンターのユーザー ID およびパスワードを変更し、マージされる データベースのユーザー ID およびパスワードと同じにします。
メタデータ抽出プログラムを使用すると、タグ言語ファイルをターゲットとしてインポートできます。 新しくインポートされたメタデータでは、表はまだ移植されていません。 これらの表を論理または物理表現として表示し、ERwin からインポートされる表定義を移植するための ウェアハウス・ステップを作成することができます。
入力 ER1 ファイルは書き込み可能状態でなければなりません。 メタデータ抽出プログラムを実行すると、ER1 ファイルは読み取り専用になります。 ファイルを読み取り/書き込みモードに変更するには、次の例のようなコマンドを使用します。
attrib -r erwinsimplemode.er1
ここで erwinsimplemode.er1 は ERwin フラット・ファイルの名前です。
ER1 ファイルが現行 ERwin セッションで使用されている場合、またはエラー条件が検出された場合、 メタデータ抽出プログラムはその ER1 ファイルを読み取り専用状態で保管します。 ER1 ファイルが読み取り専用状態であれば、プログラム異常終了エラー・メッセージが出される場合があります。 メタデータ抽出プログラムは、処理中の表名を表示します。 メタデータ抽出プログラムが処理を完了すると、情報メッセージが出されます。
次元表をファクト表に自動結合することによってスタースキーマを作成するとき、 使用する表の数によっては処理に時間がかかることがあります。 処理中、自動結合行は緑色になっています。 保管されると、行は黒に変わります。
自動生成制約名を使用して、制約名を固有なものにしてください。
処理中に「重複した列が見つかりました。列は抽出されません。」というメッセージを受け取ることがあります。 これは情報メッセージで、抽出プログラムの正常終了には影響しません。 このメッセージは、外部キーの物理名が、処理されている表の列の物理名と同じときに表示されます。
タグ言語ファイルをデータウェアハウスセンターにインポートするには、2 つの方法があります。 データウェアハウスセンターまたはコマンド行を使用できます。
データウェアハウスセンターを使用して、タグ言語ファイルをインポートするには:
インポートが完了したら、「表示」-->「最新表示」をクリックして 新しいステップを表示できます。
コマンド行を使用してタグ言語ファイルをインポートするには、次のコマンドを入力します。
iwh2imp2 tag-filename log-pathname target-control-db userid password
データウェアハウスセンターのソースにするために DB2 データベース定義を変更するため、 以下のようにしてタグ言語ファイルを変更できます。
タグ言語ファイルをインポートするとき、次のメッセージを受け取る場合があります。
メッセージ: DWC13238E "DBNAME(___) OWNER(___) TABLE(___) COLUMNS(___)" が示すこれは情報メッセージで、インポートは正常に完了しています。 同じ名前の外部キーを持つエンティティーがある場合、あるいは同じような名前の列で、 切り捨てまたはこれと同様の状況による影響を受けたものを持つエンティティーがある場合に、 このメッセージを受け取る可能性があります。 重複する列名がないかどうかモデルを調べ、必要であれば調整してください。
タグ言語ファイルを情報カタログ・マネージャーにインポートするには、2 つの方法があります。 情報カタログ・マネージャーまたはコマンド行を使用できます。
情報カタログ・マネージャーを使用して、タグ言語ファイルをインポートするには:
インポートが完了したら、「サブジェクト」アイコンをダブルクリックできます。 これで、インポートされたモデルおよびデータベースがすべて表示されるウィンドウがオープンします。
コマンド・インターフェースを使用して、タグ言語ファイルをインポートするには:
DGUIDE /USERID userid /PASSWORD password /DGNAME dgname /IMPORT filename /LOGFILE filename /ADMIN /RESTART (B|C)
エラー・メッセージを受け取った場合、エラーを解決するために行うことができる処置については、 ここでメッセージを調べてください。
ER1 入力ファイルまたはタグ出力ファイルがありません。
メタデータ抽出プログラムでは、2 つのパラメーターを特定の順序に並べる必要があります。 最初のパラメーターは ER1 ファイルの名前で、2 番目のパラメーターはタグ出力ファイルの名前です。 既存のタグ言語ファイルの名前を指定した場合、ファイルは上書きされます。
Windows システムでプログラムの異常終了
入力 ER1 ファイルが読み取り専用状態だと思われます。 ER1 ファイルを保管したときに問題が発生し、メタデータ抽出プログラムがこのファイルを 読み取り専用モードにした場合、このエラーが起こることがあります。 コマンド・シェルでコマンド
attrib -r inputFile.er1
を出して、 ER1 ファイルの読み取り/書き込みの状態を変更します。
タグ言語ファイル ... をオープンできませんでした。
現在のドライブでファイルの作成またはオープンを妨げる可能性のある、システムの問題があるかどうか確認します。
テンプレート・ファイルへのパスが見つかりません。
環境変数 VWS_TEMPLATES が設定されていません。 データウェアハウスセンターがインストールされているかどうか調べてください。
タイプ・ファイルへのパスが見つかりません。
環境変数 DGWPATH が設定されていません。 データウェアハウスセンターがインストールされているかどうか調べてください。
サポートされていないサーバー・バージョンです: ...
抽出元の入力 ER1 ファイルが、プログラムがサポートしていないターゲット・サーバーに保管されています。 ERwin を開始して ER1 ファイルをオープンし、「サーバー」--> 「ターゲット・サーバー」、次に該当するバージョンをクリックします [ソフトウェア要件を参照]。 ER1 ファイルを保管します。
不明な ERwAPI エラー
ERwin API エラーが発生し、プログラムがエラーの詳細情報を取得できませんでした。 ERwin 3.5.2 がインストールされていることを確認してください。 ERwin API を登録する必要があります。
ERwin API を登録するには、ERwin プログラム・ファイルがインストールされているディレクトリーから、 コマンド regsvr32 er2api32.dll を実行します。 「er2api32.dll の DllRegisterServer が成功しました。」というメッセージが表示されます。 データウェアハウスセンターから、またはコマンド・シェルで flgerwin コマンドを出すことによって 抽出プログラムを開始できます。
抽出プログラム・エラー: ...
エラー・メッセージを調べて、適切な処置を行ってください。 これは内部抽出プログラム・エラーだと思われ、問題を IBM 担当員に報告する必要があります。
不明な抽出プログラム・エラー
不明なエラーが発生しました。 これは内部エラーだと思われ、問題を IBM 担当員に報告する必要があります。
エラーのため、抽出プログラムが終了しました。
抽出プログラムの完了を妨げるエラーが発生しました。 その他のエラー・メッセージを調べて問題を解決するか、あるいは IBM 担当員に連絡してください。
このセクションでは、主な ERwin オブジェクト属性がデータウェアハウスセンター・タグに どのように対応しているかを説明します。
データベース - WarehouseDatabase.tag または SourceDatabase.tag
ERwin | コマンド行タグ | データウェアハウスセンター |
---|---|---|
ダイアグラムの名前 | NAME | ウェアハウス・ソースまたはウェアハウス・ターゲットの名前 |
ダイアグラムの作成者 | RESPNSBL | コンタクト |
データベース名 | DBNAME | データベース名 |
データベースのバージョン | DBTYPE | データベースのタイプ |
ダイアグラムの説明 | SHRTDESC | 記述 |
表 - Table.tag
ERwin | コマンド行タグ | データウェアハウスセンター |
---|---|---|
表名 | NAME | 表名 |
表名 | TABLES | 表名 |
データベース名 | DBNAME | n/a |
表の所有者 | OWNER | 表スキーマ |
表の注釈 | SHRTDESC | 記述 |
列 - Column.tag
ERwin | コマンド行タグ | データウェアハウス・センター |
---|---|---|
列名 | NAME | 列名 |
データ・タイプ | NATIVEDT | データ・タイプ |
長さ | LENGTH | 長さ |
位取り | SCALE | 位取り |
ヌル・オプション | NULLABLE | ヌルの許可 (チェック・ボックス) |
位置 | POSNO | n/a |
1 次キー | KEYPOSNO | n/a |
データベース名 | DBNAME | n/a |
表の所有者 | OWNER | n/a |
表名 | TABLES | n/a |
列の注釈 | SHRTDESC | 記述 |
このセクションでは、主な ERwin オブジェクト属性が情報カタログ・マネージャー・タグに どのように対応しているかを説明します。
データベース - Database.tag
ERwin | コマンド行タグ | 情報カタログ・マネージャー・インターフェース |
---|---|---|
ダイアグラムの名前 | NAME | データベース名 |
ダイアグラムの作成者 | RESPNSBL | データベースの所有者 |
データベース名 | DBNAME | データベース名 |
データベースのバージョン | DBTYPE | データベース・タイプ |
ダイアグラムの説明 | SHRTDESC | 簡略記述 |
表 - TableOrView.tag
ERwin | コマンド行タグ | 情報カタログ・マネージャー・インターフェース |
---|---|---|
表名 | NAME | 表名 |
表名 | TABLES | 表名 |
データベース名 | DBNAME | データベース名 |
表の所有者 | OWNER | 表の所有者 |
表の注釈 | SHRTDESC | 簡略記述 |
ERwin API | TABLVIEW | 定義が視点を表す |
列 - ColumnOrField.tag
ERwin | コマンド行タグ | 情報カタログ・マネージャー・インターフェース |
---|---|---|
列名 | NAME | 列名 |
データ・タイプ | DATATYPE | 列のデータ・タイプ |
長さ | LENGTH | 列の長さ |
位取り | SCALE | 列の位取り |
ヌル・オプション | NULLS | 列をヌルにできるか (?) |
位置 | POSNO | 列の位置 |
1 次キー | KEYPOSNO | 1 次キーの列の位置 |
ERwin API | ISKEY | 列がキーの一部か (?) |
ERwin API | UNIQKEY | 列が固有なキーか (?) |
データベース名 | DBNAME | データベース名 |
表の所有者 | OWNER | 表の所有者 |
表名 | TABLES | 表名 |
列の注釈 | SHRTDESC | 簡略記述 |
ERwin | ISTEXT | データがテキストか (?) |
ERwin API | IDSRES | データの解決 |
モデル - Model.tag
ERwin | コマンド行タグ | 情報カタログ・マネージャー・インターフェース |
---|---|---|
ER1 ファイル名 | NAME | モデル名 |
ダイアグラムの作成者 | RESPNSBL | さらに詳しい情報... |
ダイアグラムの説明 | SHRTDESC | 簡略記述 |
エンティティー - Entity.tag
ERwin | コマンド行タグ | 情報カタログ・マネージャー・インターフェース |
---|---|---|
エンティティー名 | NAME | エンティティー名 |
注釈 | SHRTDESC | 簡略記述 |
定義 | LONGDESC | 詳細記述 |
エンティティー所有者 | RESPNSBL | さらに詳しい情報... |
属性 - Attribute.tag
ERwin | コマンド行タグ | 情報カタログ・マネージャー・インターフェース |
---|---|---|
属性名 | NAME | 属性名 |
注釈 | SHRTDESC | 簡略記述 |
定義 | LONGDESC | 詳細記述 |
データ・タイプ | DATATYPE | メンバーのデータ・タイプ |
長さ | LENGTH | メンバーの長さ |