OLAP のセットアップおよび使用者の手引き
次のリストでは、DB2 OLAP Server バージョン 7.1 での重要な変更の概要を示します。
- 2 つの新しい DB2 OLAP Server アドオン製品
- DB2 OLAP Server のバージョン 7.1 では 2 つのアドオン製品を新たに用意しました。
- DB2 OLAP Integration Server では、リレーショナル・データベースから OLAP キューブにデータをすばやく、また簡単にマップして転送します。
これはグラフィック・ツールと、共用されたエンタープライズ OLAP メタデータ・カタログで成っています。
メタデータ・カタログには、再使用可能なデータ・マッピング、次元、階層、計算ロジック、およびビジネス・ルールが含まれています。
エンド・ユーザーと IT の専門家は、OLAP メタデータ・カタログに保管されているオブジェクトを結合して、カスタマイズし、次いで新しい分析的アプリケーションを作成します。
この新しいアプリケーションは、リレーショナル・データ・ソースの特定のビジネス要件を満たすように調整されています。
- DB2 OLAP Server Allocations Manager は、組織間での共有の収益、コスト、および資本を割り振るための分析的アプリケーションです。
Allocations Manager にはグラフィカル・インターフェースがあり、共通に使用できるいくつかの割り振り方式も提供しています。
- 選択できるストレージ・マネージャー
- インストール時にではなく、OLAP アプリケーションの作成時に、ストレージ・マネージャー (多次元またはリレーショナル) を選択できるようになりました。
DB2 OLAP スターター・キットの DB2 OLAP Integration Server デスクトップには、ストレージ・マネージャーの選択に使用できる制御が含まれています。
DB2 OLAP Server では、DB2 OLAP Integration Server かアプリケーション・マネージャーのどちらかでストレージ・マネージャーを選択できます。
- Tivoli サポート
- DB2 OLAP Server では、Tivoli システム管理ソリューションをサポートするようになりました。
これは IT リソースを制御する際の助けとなります。
Tivoli 製品の詳細については、Tivoli の Web サイト (URL は http://www.ibm.com/software/sysmgmt/) をご覧ください。
- 洗練された経済的な属性分析
- 属性はデータの特性を表します。
たとえば、色、大きさ、風味などを持つ製品があります。
DB2 OLAP Server には、属性に関して多数の機能が備えられており、属性情報の定義や保存を行うことができます。
また、有効な方法で属性データを分析できます。
- アウトラインの属性次元およびメンバーを使用して、属性を定義できます。
属性次元およびメンバーは動的計算機能によって動的に作成されます。
したがって、属性データはデータベースに保存されず、アウトラインが小さくなっていくことがあります。
- システム定義により属性計算次元によって、DB2 OLAP Server はすべての属性データ、つまり合計、個数、平均、最小および最大の 5 つを集計したデータにアクセスします。
- 検索時間に柔軟性を持たせることにより、属性データの表示が任意選択になりました。
- クロス集計によって、有効なデータ集計が作成できます。
クロス集計とは、データの複数の特性からそのデータの集計を表示する方法です。
各種の属性情報を列と行にグループ化して、たとえば 12 オンス缶入りぶどう風味ソーダの総売り上げ高を見ることができます。
- テキスト、数値、論理式、および日付タイプを比較して、必要なデータだけを選択して表示できます。
- オプションで、数値属性を使用して、属性データを値の範囲でグループ化して集計できます。
たとえば、データを人口 0 〜 1000000、1000001 〜 2000000 などの範囲によって分析できます。
- DB2 OLAP Server では、属性に関して新たに 3 つの関数、@ATTRIBUTE、@WITHATTR、および @ATTRIBUTEVAL が提供されます。
さらに、関連するすべての機能が許可されて、属性の処理や計算をサポートします。
- 新しい ESSCMD コマンドと更新された ESSCMD コマンド
- 詳細については、OLAP テクニカル リファレンス を参照してください。
- パラレル・ログインおよびアプリケーション・スタートアップ・タスク
- DB2 OLAP Server サーバーにログインし、アプリケーションのロードまたはアンロードを並列で実行できるようになりました。
パラレル・ログインの処理速度を、新しいコマンド・ライン・パラメーター quicklogin によって上げることができます。
quicklogin はセキュリティー・ファイルをキャッシュし、指定した時間間隔でディスクに書き込みます。
- エンタープライズ・アーキテクチャー
- 同時エージェント操作を行うことにより、1 つ以上のサーバーで展開できるアプリケーション、データベース、およびユーザーの数が増加しました。
新しいマルチタスキング・エージェントによって、複数の特定のタスクが並列処理されます。
次のタスクを同時に実行できます。
- 複数のアプリケーションの開始。
- 複数のアプリケーションの停止。
- 複数ユーザーによるログオン。
アプリケーションのロード時やデータベースの回復時に、複数のユーザーがログオンできます。
- MERANT (INTERSOLV) ODBC ドライバー
- MERANT ODBC ドライバー バージョン 3.11 とその資料が、SQL インターフェース・アドオン製品に付属して配布されます。
注意 : INTERSOLV ソリューションは、社名が MERANT ソリューションに変わりました。
- 大きいアウトラインの拡張サポート
- DB2 OLAP Server では、次のようなアウトライン関連操作のパフォーマンスを向上させることにより、大きいアウトラインのサポートを拡張しました。
- 新しい API の機能
- C および Visual Basic API が新たに追加され、これまでの C および Visual Basic API の機能が拡張されました。
また、属性を使用できるようになりました。
詳細については、OLAP API リファレンス を参照してください。
- 多次元データ・ストレージ・マネージャー (カーネル) の新機能
- DB2 OLAP Server カーネル (多次元データ・ストレージ・マネージャーとも言う) では、ほとんどのサーバー・プラットフォームおよびファイル・システムにおいて直接 I/O (入力/出力) および非待機 I/O のパフォーマンスを向上させました。
また、カーネルではパフォーマンスを向上させるデータ・ファイル・キャッシュを追加しています。
詳細については、OLAP データベース管理者ガイド、第 1 巻 を参照してください。
- ESSBASE.CFG ファイルの新機能
- 詳細については、OLAP テクニカル リファレンス を参照してください。
- スプレッドシート・アドインの新機能
- DB2 OLAP Server では、スプレッドシート・アドインに次のような新機能を提供しています。
- 新しい Query Designer (EQD)。「検索ウィザード (Retrieval Wizard)」の代わりとして、レポートの照会を作成します。
- 属性のサポート
- Microsoft Excel 2000 および Lotus 1-2-3 Millennium リリース 9 および 9.1 のサポート
- 新しい計算機能
- DB2 OLAP Server では、次の関数が新たに加わりました。
- メンバー設定関数
- 統計関数
- 割り当てと予測関数
- 関係関数
- 日付および時刻関数
- 計算方法関数
詳細については、OLAP テクニカル リファレンス を参照してください。
- パーティション作成の新機能
- DB2 OLAP Server では属性関数を使用して、基本次元に関連する属性値をパーティションの基準にできます。
- セキュリティー・フィルターの新機能
- DB2 OLAP Server では、基本次元に関連する属性値のフィルターを定義できます。
- 大きなデータのエクスポート機能
- DB2 OLAP Server では、エクスポートできるデータ・ファイルのサイズは無制限です。
使用しているオペレーティング・システムおよびファイル・システムで許容される最大のファイル・サイズおよびボリューム・サイズが、唯一の制限になります。
インポート・ファイルに関しては、最大のサイズの制限は 2 GB のままです。
- レポート・ライターの新機能
- DB2 OLAP Server では、レポート作成のための属性のサポートを拡張しました。
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