OLAP のセットアップおよび使用者の手引き


用語集

この用語集では、本書および IBM DB2 OLAP Server ライブラリーで使用されている用語の定義を記載しています。

アカウント次元 (accounts dimension)
アカウンティング情報を使用可能にする次元の種類。 アカウント次元として 1 つの次元をタグ付けできるが、アカウント次元は必須ではない。

管理者 (administrator)
DB2 OLAP Server のインストールおよび保守、 ならびにユーザー・アカウントおよびセキュリティーの担当者。

エージェント (agent)
アプリケーションおよびデータベースを始動および停止し、ユーザーからの接続を管理し、ユーザー・アクセス・セキュリティーを扱う処理。

別名 ID 表 (alias ID table)
DB2 OLAP Server によってリレーショナル・データベース中に作成される表で、DB2 OLAP Server によって割り当てられる多次元別名表名と ID 番号のマッピングが入っている。

別名 ID 視点 (alias ID view)
DB2 OLAP Server によってリレーショナル・データベース中に作成される視点で、リレーショナル・キューブで使用する多次元別名表ごとに 1 行がある。 リレーショナル・キューブごとに1つの別名 ID がある。

別名 (alias name)
次元またはメンバーの代替名。

アンカー次元 (anchor dimension)
次元として指定される高密度次元で、DB2 OLAP Server はこれを使用して、多次元データベースのリレーショナル・キューブに作成するファクト表の構造体を定義する。

API
アプリケーション・プログラミング・インターフェース。 DB2 OLAP Server API とは、DB2 OLAP Server へのアクセスに使用できる特別仕様の C または Visual Basic プログラムの関数のライブラリー。

アプリケーション・マネージャー (Application Manager)
OLAP アプリケーションの作成および保守に使用できるツール。

アプリケーション・セクション (application section)
リレーショナル・ストレージ・マネージャーの構成ファイルのセクション。 ここに含まれるパラメーター値は、構成ファイルの RSM セクション中の同じパラメーター値を上書きする。

ブロック (block)
1 まとまりで記録または伝送されるデータ要素のストリング。

キャッシュ (cache)
メモリーの構成要素。 各多次元データベースにはデータ・キャッシュと索引キャッシュがある。

計算 (calculation)
データベース・アウトライン、計算スクリプト、またはレポート・スクリプト内の式で、報告中の特定のメンバーやポイントの値を計算する。

計算スクリプト (calculation script)
多次元データベース内の計算を行う命令の入ったテキスト・ファイル。 calc スクリプトとも呼ばれる。

Commit Block パラメーター (Commit Block parameter)
アプリケーション・マネージャーにあるデータベース設定ノートブックのトランザクション・ページに関するパラメーターで、DB2 OLAP Server によるブロックのコミット前に、変更可能なブロック数を設定するために使用する。

キューブ・カタログ表 (cube catalog table)
DB2 OLAP Server がリレーショナル・データベースに作成する表で、リレーショナル・データベースに保管されるすべての多次元データベースのリストが入っている。 キューブ・カタログ表は、各キューブ関連アプリケーションも示す。 多次元データベースを作成するたびに、DB2 OLAP Server は表に新規の行を作成する。

キューブ・カタログ視点 (cube catalog view)
DB2 OLAP Server がリレーショナル・データベースに作成する視点で、SQL ユーザーが OLAP アプリケーションおよびリレーショナル・キューブのリストを利用できるようにする。

キューブ表 (cube table)
DB2 OLAP Server がリレーショナル・データベースに作成する表で、リレーショナル・キューブ中の次元のリストと各次元の情報が入っている。

キューブ視点 (cube view)
DB2 OLAP Server がリレーショナル・データベースに作成する表で、SQL ユーザーがリレーショナル・キューブのすべての次元の名前と各次元ごとの情報を使用できるようにする。 リレーショナル・データベースの各リレーショナル・キューブごとに 1 つのキューブ視点がある。

データ・ロード (data load)
多次元データベースにデータを移植する処理。 データをロードすると、データベースのデータベース・アウトラインに定義されているセルの値に、実際の値が設定される。

データ・ロード規則 (data load rules)
データが外部ソース・ファイルからロードされるときに、DB2 OLAP Server がそのデータに実施する操作のセット。

データベース管理者 (database administrator)
リレーショナル・データベースの管理担当者。

データベース・ログ・ファイル (database log file)
データベースへのすべての変更を記録するログ・レコードで構成された 1 次および 2 次ログ・ファイル。 データベース・ログ・ファイルは、コミットされなかった作業単位の変更内容をロールバックしたり、データベースを整合性のとれた状態に回復したりするのに使用される。

データベース管理スペース (DMS) (database managed space (DMS))
データベースによって管理される表中のスペース。

データベース名 (database name)
DB2 OLAP Server が多次元データを保管しておくリレーショナル・データベースの名前。

データベース・アウトライン (database outline)
DB2 OLAP Server内のデータベースの全要素を定義する構造。 次元およびメンバーの定義、高密度または疎密度タグおよび属性、アンカー次元属性、計算、共有メンバー、ならびにデータベースの基本ロールアップ構造体への変更内容が入っている。

データベース・パスワード (database password)
リレーショナル・データベースへのログオン時に DB2 OLAP Server が使用するパスワード。

データベース・セクション (database section)
リレーショナル・ストレージ・マネージャーの構成ファイルのセクション。 ここに含まれるパラメーター値は、現行アプリケーションの同じパラメーター値を上書きする。

データベース設定値 (database settings)
リレーショナル・データベースのパフォーマンスおよびスペース使用率を改善するために変更可能な設定値。 データベースの設定を変更するには、リレーショナル・データベース管理システムとともに提供されるユーティリティーまたはコマンドを使用する。

データベース・ユーザー ID (database user ID)
リレーショナル・データベースへのログオン時に DB2 OLAP Server が使用するユーザー ID。 デフォルトは、最初に DB2 OLAP Server を始動するときに指定するスーパーバイザー ID。

高密度次元 (dense dimension)
次元のあらゆる組み合わせにおいて、1 つまたは複数のデータ・ポイントを占める確率の高い次元。

次元 (dimension)
時間、アカウント、製品、または市場などのデータ・カテゴリー。 多次元データベース・アウトラインでは、次元は最も高い統合レベルを表す。

次元表 (dimension table)
DB2 OLAP Server がリレーショナル・データベースに作成する表で、次元中のメンバーに関する詳細な情報が入っている。 アウトラインの次元ごとに 1 つの次元表がある。

次元視点 (dimension view)
DB2 OLAP Server がリレーショナル・データベースに作成する視点で、SQL ユーザーが次元の中にあるメンバーに関する情報を利用できるようにする。

ESSCMD
対話式に、またはバッチ・ファイルでサーバー操作を行うためのコマンド行インターフェース。

ファクト表 (fact table)
DB2 OLAP Server がリレーショナル・データベースに作成する表 (多くの場合、4 つの表のセット) で、 リレーショナル・キューブのすべてのデータ値が入っている。

ファクト視点 (fact view)
DB2 OLAP Server がリレーショナル・データベースに作成する表で、SQL ユーザーがファクト・データを次元に結合して、リレーショナル・キューブの実際のデータ値を使用できるようにする。

世代名 (generation name)
データベース・アウトラインで世代を記述する固有名。

世代表 (generation table)
DB2 OLAP Server がリレーショナル・データベースに作成する表で、アウトラインの作成時に指定されるそれぞれの名前付き世代ごとの世代番号および世代名が入っている。 アウトラインの次元ごとに 1 つの世代表がある。

分離レベル (isolation level)
データへのアクセス中に、他のトランザクションおよび処理からそのデータをどのようにロックまたは分離するかを判別するパラメーター。 分離レベルは、リレーショナル・ストレージ・マネージャー構成ファイル (RSM.CFG) に設定できる。

キー表 (key table)
DB2 OLAP Server がリレーショナル・データベースに作成する表で、多次元データベース索引と等価。 キー表は、初めて再構成が成功した後に DB2 OLAP Server によって作成される。

レベル名 (level name)
データベース・アウトラインでレベルを記述する固有名。

レベル表 (level table)
DB2 OLAP Server がリレーショナル・データベースに作成する表で、アウトラインの作成時に指定されるそれぞれの名前付きレベルごとのレベル番号およびレベル名が入っている。 アウトラインの次元ごとに 1 つのレベル表がある。

メンバー (member)
次元内の離散的構成要素。 たとえば、January 1997 や 1Qtr97 は時間次元の一般的メンバー。

metaoutline
OLAP モデルからデータベースのアウトラインを作成するための構造および規則を含むテンプレート。 Metaoutline を使用して、データベースのアウトラインを作成し、そこにデータをロードすることができる。 DB2 OLAP Integration Server デスクトップには OLAP Metaoutline というツールがあり、これを使って 1 つまたは複数の metaoutlines を 1 つの OLAP モデルから作成できる。

モデル (model)
リレーショナル・データベースの表および列から作成する論理モデル (スター・スキーマ)。 OLAP モデルを使って、多次元データベースの構造を生成する metaoutline を作成できる。 DB2 OLAP Integration Server デスクトップには OLAP Metaoutline というツールがあり、これを使ってリレーショナル・データ・ソースに基づく OLAP モデルを設計したり、作成したりできる。

多次元データ (multidimensional data)
多次元データベースに入っているデータ。 データには、データベースの次元中で最低レベルのメンバーを組み合わせた、外部ソースからロードした基本データ値のほか、基本データ値から計算したデータ値、および次元階層中のメンバーの値を組み合わせて作成したロールアップ・データ値が含まれる。

多次元データベース (multidimensional database)
アプリケーション・マネージャーまたは ESSCMD コマンド (DB2 OLAP Server において) あるいはスターター・キットに含まれている DB2 OLAP Integration Server デスクトップを使用して作成する OLAP データベース。 1 つの OLAP データベースにはデータベースのアウトライン、データ、関連するオプションの計算スクリプト、オプションのレポート・スクリプト、およびデータ・ロード規則が含まれる。 DB2 OLAP Server は、実データおよびデータベース・アウトラインのシャドーをリレーショナル・データベース中の表に保管する。

名前付きパイプ (named pipes)
特殊なノード間アプリケーション、とりわけ通信およびデータベース・サーバーにアクセスするために使用する API。

OLAP アプリケーション (OLAP application)
アプリケーション・マネージャーまたは ESSCMD コマンド (DB2 OLAP Server において) あるいはスターター・キットに含まれている DB2 OLAP Integration Server デスクトップを使用して作成するアプリケーション。 OLAP アプリケーションには、1 つまたは複数の多次元データベースのほか、関連する計算スクリプト、レポート・スクリプト、およびデータ・ロード規則があれば、それらも含まれる。

OLAP metaoutline
metaoutline を参照。

OLAP モデル (OLAP model)
モデル (model) を参照。

オンライン分析処理 (OLAP) (online analytical processing (OLAP))
統合的な企業データをリアルタイムで分析したいユーザー向けの多次元、複数ユーザー、クライアント・サーバー計算環境。 OLAP システムでは、ズーミング、データ・ピボット、複合計算、傾向分析プログラム、およびモデル化などの機能がある。

アウトライン (outline)
データベース・アウトライン を参照。

RDBMS
リレーショナル・データベース管理システム (Relational database management system)。 表集合のセットとして認識され、データのリレーショナル・モデルに従って操作されるデータベース。

リレーショナル属性 (relational attribute)
次元表の特性の 1 つで、列によって表される。 SQL ステートメントを、リレーショナル属性列内のデータに対して実行できる。

リレーショナル・キューブ (relational cube)
多次元データベースを定義する、リレーショナル・データベースに保管されたデータとメタデータのセット。 リレーショナル・キューブは多次元データベースに似ているが、リレーショナル・データベースに保管されている多次元データベースの一部を参照する。

リレーショナル・データベース (relational database)
データ項目間の関係に従って編成され、アクセスするデータベース。 リレーショナル・データベースには、リレーショナル表、視点、および索引が含まれる。

リレーショナル・データベース・パラメーター (relational database parameters)
リレーショナル・ストレージ・マネージャー構成ファイル (RSM.CFG) に設定できるパラメーター。

リレーショナル・ストレージ・マネージャー (relational storage manager)
OLAP エンジンに DB2 および他のリレーショナル・データベースへのアクセス権を付与する DB2 OLAP Server 構成要素。

リレーショナル・ストレージ・マネージャー構成ファイル (RSM.CFG) (Relational Storage Manager configuration file (RSM.CFG))
DB2 OLAP Server のファイルで、変更可能なリレーショナル・データベース・パラメーターが入っている。

リレーショナル表 (relational table)
DB2 OLAP Server がリレーショナル・データベースに作成する表。 ユーザーが作成するそれぞれの OLAP アプリケーションおよびデータベースごとに、DB2 OLAP Server はいくつかのリレーショナル表を作成する。

リレーショナル視点 (relational view)
DB2 OLAP Server がリレーショナル・データベースに作成する視点。 ユーザーが作成するそれぞれの OLAP アプリケーションおよびデータベースごとに、DB2 OLAP Server はいくつかのリレーショナル視点を作成する。

レポート・スクリプト (report script)
ASCII ファイルで、1 つまたは複数の生産報告書を生成する報告書作成プログラムのコマンドが入っている。 レポート・スクリプトは、ESSCMD コマンド行インターフェースまたはアプリケーション・マネージャーにより、バッチ・モードで実行可能。 スクリプトはテキスト・ファイルで、データの検索、形式設定、および出力命令が入っている。

再構成 (restructure)
DB2 OLAP Server がリレーショナル・データベースに作成する表および視点を再生成または再構築する操作。

RSM.CFG ファイル (RSM.CFG file)
Relational Storage Manager configuration file (リレーショナル・ストレージ・マネージャー構成ファイル) を参照。

シャドー (shadow)
リレーショナル表に保管される情報で、多次元データベース・アウトラインに保管されている情報のシャドーを生成する。

共有メンバー (shared member)
同じ名前の別のメンバーとストレージを明示的に共用するメンバー。 このメンバーの属性は共有を指定する。 共有メンバーは、データベース・アウトラインの複数箇所に現れるメンバーについて、余分な計算が行われないようにする。

兄弟 (sibling)
同一ブランチ・レベルにおける子メンバー。

疎密度次元 (sparse dimension)
データ位置が埋められて使用可能になっている割合が低い次元。 たとえば、ある会社のすべての市場では販売されていない製品は、疎次元になりやすい。

スプレッドシート・アドイン (Spreadsheet Add-in)
Microsoft Excel および Lotus 1-2-3 をマージして、多次元データベースの分析を可能にするソフトウェア。 ソフトウェア・ライブラリーは、スプレッドシートには「アドイン (Add-In)」メニューとして表示され、「接続 (connect)」、「ズームイン (zoom-in)」、「計算 (calculate)」などの機能がある。

SQL アプリケーション (SQL application)
SQL ステートメントを使用するアプリケーション。 SQL アプリケーションを使用して、リレーショナル・キューブ中のデータにアクセスできる。

SQL
構造化プログラミング言語 (Structured Query Language)。 リレーショナル・データベースのデータを定義および操作する標準化言語。

スター・スキーマ (star schema)
DB2 OLAP Server によって使用されるリレーショナル・データベース・スキーマの種類。 アプリケーション・マネージャーで多次元データベースを作成すると、DB2 OLAP Server は主ファクト表と 1 組の次元表を作成する。 ファクト表にはデータベースの実データ値があり、次元表にはメンバーおよびメンバーの関係についてのデータがある。

スター視点 (star view)
DB2 OLAP Server がリレーショナル・データベースに作成するリレーショナル視点で、すでに結合されている単一視点のスター・スキーマから SQL ユーザーがデータを利用できるようにする。

表スペース (table space)
データベース・オブジェクトが保管されるコンテナー集合体の抽象概念。 表スペースは、データベースとそのデータベース内に保管された表の関係レベルを与える。 表スペースには以下の特徴がある。

時間次元 (time dimension)
データの収集および更新頻度を定義する次元の種類。 時間次元はなくてもよいが、タグ付けする場合は 1 つだけできる。

ユーザー定義属性 (UDA) (user-defined attribute (UDA))
メンバーのいくつかの性質を記述する次元のメンバーを指定して保管されるストリング。 RELANCHOR と呼ばれるユーザー定義属性は、次元の最高レベル・メンバーで使用され、その次元がアンカー次元として使用されるように指示する。

ユーザー定義属性表 (user-defined attribute table)
DB2 OLAP Server がリレーショナル・データベースに作成するリレーショナル表で、アウトラインの作成時に指定されるそれぞれの名前付きメンバーごとのメンバー ID およびユーザー定義属性名が入っている。 アウトラインの次元ごとに 1 つのユーザー定義属性表がある。

ユーザー定義属性視点 (user-defined attribute view)
DB2 OLAP Server がリレーショナル・データベースに作成するリレーショナル視点で、SQL ユーザーが次元のすべてのユーザー定義属性を利用できるようにする。


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