DB2 OLAP Server の使用中に問題が発生した場合の診断方法として、ご自分か DB2 OLAP Server のシステム管理者が行うことのできる処置がいくつかあります。
まず、DB2 OLAP Server に表示されたエラー・メッセージ、使用中の OLAP アプリケーション、およびエラーの直前に行った処置をメモします。 本書のメッセージの項を見て、そのエラーが修正可能かどうかを調べます。 問題の解決が不可能であれば、DB2 OLAP Server のシステム管理者に相談します。
システム管理者は、まず Essbase サーバー・ログと Essbase アプリケーション・ログを見てトラブルシューティングを開始します。 これらのファイルの詳細については、 「データベース管理ガイド」を参照してください。 エラーが発生し、リレーショナル・データベースから情報が戻されると、DB2 OLAP Server は診断情報をログ・ファイルに書き出します。 リレーショナル・データベースのエラーの場合、SQLCODE と関連メッセージ・テキストの両方が診断に含まれます。 本書のメッセージの項を見て、その問題が修正可能かどうかを調べます。
リレーショナル・データベースを正しく設定することは、DB2 OLAP Server が正常に機能する上で重要です。 設定が正しくないと、DB2 OLAP Server がそのリレーショナル・データベースに接続したり、作業したりするときにエラーが発生します。 ログ・ファイルにあるエラー・メッセージがリレーショナル・データベースの問題を示している場合、リレーショナル・データベースの管理者はエラー・テキストと SQLCODE を使用して問題を特定し、修正します。 この段階では、リレーショナル・データベース用の標準診断ツールが役に立つこともあります。
問題が修正できない場合は、サポート担当員に連絡します。 担当員から診断トレースの作成を依頼される場合もあります。 DB2 OLAP Server のトレース機能は、rsm.cfg ファイルでの設定によって制御されます (第 8 章, DB2 OLAP Server の構成を参照してください)。 トレース機能を使用可能にして、エラーになった直前の操作をもう一度繰り返してみます。 DB2 OLAP Server は、サポート担当員が診断に使う低レベル・トレースを書き出します。 診断情報は rsmtrace.log ファイルに保管されます。 このファイルは、ARBORPATH 環境変数によって定義されるディレクトリーに保管されます。 一般に、このディレクトリーは c:\essbase です。 トレース・ファイルを作成したなら、必ずトレース機能をオフにしてください。
パフォーマンス上の問題に関するトラブルシューティングについては、第 9 章, "DB2 OLAP Server のパフォーマンスの強化"を参照してください。