OLAP のセットアップおよび使用者の手引き

DB2 OLAP Integration Server のインストール

DB2 OLAP Integration Server は OLAP スターター・キットと共に自動的にインストールされます。 OLAP Integration Server を DB2 OLAP Server と共にアドオン機能としてインストールする場合は、以下の指示に従ってください。

DB2 OLAP Integration Server をインストールするには、以下のようにします。

  1. OLAP Integration Server 構成要素を CD-ROM からインストールします。

    インストール時に OLAP Integration Server 構成要素を選択した場合、別のドライブまたはディレクトリーを指定しなければ、その構成要素はデフォルト・ディレクトリー x:\hyperion\is に自動的にインストールされます。 環境設定は自動的に更新することも、手動で更新することもできます。 "環境変数の手操作での更新"を参照してください。

  2. ODBC を使ってデータ・ソースを構成します。 SQL インターフェース用の ODBC のロードと構成を参照してください。
  3. サーバーおよびリレーショナル・データ・ソースに接続します。 サーバーおよびリレーショナル・データ・ソースへの接続を参照してください。
  4. OLAP メタデータ・カタログを作成します。 DB2 用の OLAP メタデータ・カタログの手操作での作成を参照してください。

サーバーおよびリレーショナル・データ・ソースへの接続

OLAP Integration Server を使用して OLAP モデルおよび metaoutlines を作成するには、クライアント・ソフトウェアを 2 つのサーバー (OLAP Integration Server および DB2 OLAP Server) に接続する必要があります。 また、作成した OLAP モデルと metaoutlines を保管したい OLAP メタデータ・カタログにも接続する必要があります。

Sybase で OLAP Integration Server を使用するには、Sybsystemprocssp-fkeys の実行許可を持っていなければなりません。

カタログおよび表を管理するための SQL スクリプトの要約

以下の SQL スクリプトを使用して、OLAP メタデータ・カタログの作成、除去、またはアップグレードを行います。
カタログを作成するには、ocdb2.sql を使用します。
カタログを除去するには、ocdrop_db2.sql を使用します。
カタログをアップグレードするには、ocdb2_upgrd20.sql を使用します。

表を再作成する必要がある場合は、その前に表を除去しておく必要があります。

OLAP メタデータ・カタログの概要

OLAP メタデータ・カタログとは、OLAP Integration Server が OLAP モデルおよび metaoutlines を保管する表を含んでいるリレーショナル・データベースです。 OLAP メタデータ・カタログを構成してからでなければ、そこに接続することはできません。

OLAP Integration Server を実行するワークステーションから RDBMS に接続するための ODBC ドライバーおよびデータベース・クライアント・ソフトウェアがある限り、OLAP メタデータ・カタログ用の RDBMS は、サポートされているすべてのプラットフォームで実行できます。 OLAP モデルおよび metaoutlines の作成に使用するリレーショナル・データ・ソース用の RDBM も、そこにアクセスするための ODBC ドライバーおよびデータベース・クライアント・ソフトウェアがあれば、サポートされているすべてのオペレーティング・システムで実行できます。 OLAP メタデータ・カタログ用の RDBMS とリレーショナル・データ・ソース用の RDBMS は別々にすることができます。 そのため、これら 2 つの RDBMS のプラットフォームは同じでなくても構いません。 OLAP メタデータ・カタログは複数使用することができますが、ある OLAP メタデータ・カタログから別の OLAP メタデータ・カタログに OLAP モデルおよび metaoutlines を移動させることはできません。

接続を行うには、まずそれぞれのデータ・ソースを、サポートされているオープン・データベース・コネクティビィティー (ODBC) ドライバーにマップする必要があります。 ODBC データ・ソースの構成はすべて、OLAP Integration Server を稼働するワークステーションでのみ行われます。 サポートされている ODBC ドライバーがすでにリレーショナル・データ・ソースにマップされている場合、それを再びマップすることはできません。 サポートされている ODBC ドライバーから OLAP メタデータ・カタログにマップできるだけです。

AIX または Solaris 実行環境版にインストールされている OLAP スターター・キットの場合、ODBC 接続は必要ありません。 ただし、OLAP Integration Server カタログ・データベース、および同じ UNIX サーバー上にある DB2 にカタログされたソースのリレーショナル・データベースにしか接続できません。

DB2 OLAP Server では以下の RDBMS をサポートしていますが、OLAP スターター・キットではこれらをサポートしていません。

リレーショナル・データ・ソースおよび OLAP メタデータ・カタログへの ODBC 接続の構成は、OLAP Integration Server を稼働するワークステーションでのみ行ってください。 OLAP Integration Server クライアント・ワークステーションで ODBC 接続を構成する必要はありません。

DB2 用の OLAP メタデータ・カタログの手操作での作成

データベース管理者、またはデータベースを作成するのに RDBMS が必要とする同様のアクセス特権を持っていなければなりません。

OLAP メタデータ・カタログを作成するには、以下のようにします。

  1. OLAP メタデータ・カタログ表用のデータベースを作成します。
    1. 30 MB のストレージを持つデータベースを作成する。
    2. データベースのユーザー名およびパスワードを作成する。
    3. データベースのユーザー特権を付与する。
  2. OLAP メタデータ・カタログ用の表を作成します。

    OLAP メタデータ・カタログ用の表の作成に使用する SQL スクリプトは、ocscript ディレクトリーにあります。 このディレクトリーは、OLAP Integration Server のインストール先です。 DB2 コマンド・センターで、db2 -tvf ユーティリティーを使用して、以下のステップを行います。

    1. OLAP メタデータ・カタログ用に作成したデータベースに接続する。
    2. ocdb2.sql SQL スクリプトを実行して、カタログおよび表を作成する。
    3. RDBMS を始動するか、または OLAP メタデータ・カタログに新しい表が含まれているかどうか調べて、表が作成されたことを確認する。 あるいは、SELECT * FROM JOIN_HINTS などの選択コマンドを入力する。
    4. ユーティリティーをクローズする。
    5. カタログを ODBC ドライバーにマップする。 "SQL インターフェース用の ODBC のロードと構成"を参照してください。

      SQL Server データベースを Microsoft 固有の ODBC ドライバーに無許可で接続しようとすると、Microsoft SQL Server は通知なしでデフォルトのデータベースに接続します。

データベース・クライアントの環境の更新

DB2 OLAP Server の場合、OLAP Integration Server を実行するユーザーのログイン・スクリプトで、データベース・クライアント・ソフトウェアに必要な環境変数を設定する必要があります。 RDBMS の使用中のデータベースに ODBC アクセスを行うには、このような環境設定が必要です。 通常、データベース提供者は、データベース・クライアントが必要とする環境変数を設定するためのシェル・スクリプトを用意しています。 OLAP Integration Server ソフトウェアを実行するユーザーのログイン・スクリプトにこのシェル・スクリプトを追加します。 データベース・クライアントの環境変数の設定方法については、データベース・クライアントのインストールに関する資料を参照してください。

データベース・クライアント・ソフトウェアが正しくセットアップされているかどうか確認するには、OLAP Integration Server を実行するユーザーとしてログオンし、データベース・ユーティリティーを使用して、OLAP Integration Server で使用するデータベースに接続します。

OLAP Integration Server のディレクトリー構造


表 7. OLAP Integration Server のディレクトリー構造
ディレクトリー構造 説明
\<your install directory>\IS\
bin OLAP Integration Server および OLAP コマンド・インターフェース・ソフトウェア。 クライアント・ソフトウェアもインストールする場合、OLAP Integration Server Desktop ソフトウェアは bin ディレクトリーにあります。 OLAP Integration Server の最初に実行時に作成されるサーバー・ログ・ファイルも bin ディレクトリーにあります。
esscript 空。 esscript ディレクトリーには、計算および作成した ESSCMD スクリプトが入ることになっています。
esslib 次の 3 つのサブディレクトリーがあります。 esslib\bin、esslib\client、および esslib\locale
loadinfo 空。 loadinfo ディレクトリーには、セッション ID を表すフォルダーが入ることになっています。 また、このフォルダーにはメンバーのロードまたはデータのロードの際に作成されたリジェクト・ファイルが入ることになっています。
locale 各国語サポート・ファイル。
ocscript サポートされる各データベースにある OLAP メタデータ・カタログの表を作成、除去、およびアップグレードするための SQL スクリプト・ファイル。 たとえば、ocsybase.sql を使用すると、OLAP メタデータ・カタログ表を作成できます。
samples 次の 2 つのサブディレクトリーがあります。 samples\tbcdbase および samples\tbcmodel
samples\tbcdbase 表を作成したり、TBC サンプル・アプリケーション・データベースのデータをロードしたりするための SQL スクリプト・ファイル、バッチ・ファイル、およびテキスト・ファイル。
samples\tbcmodel TBC_MD サンプル・アプリケーション OLAP メタデータ・カタログ・データベース用の OLAP モデル (TBC Model) および metaoutline (TBC Metaoutline) のデータをロードするための SQL スクリプト・ファイル、バッチ・ファイル、およびテキスト・ファイル。 TBC_MD の表は、ocscript ディレクトリーにある SQL スクリプト・ファイルを使って作成します。


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