この節には以下の情報が含まれています。
DB2 ウェアハウス・マネージャー (z/OS 版 および OS/390 版) には、zSeries ウェアハウス・エージェントが組み込まれています。エージェントを使用すると、DB2 ユニバーサル・データベース (z/OS 版 および OS/390 版) とその他のデータベースの通信が可能になります (他のオペレーティング・システムの DB2 データベースと DB2 データベース以外のデータベースを含みます)。ウェアハウス・エージェントは、Open Database Connectivity (ODBC) 接続を使用する、サポートされているデータ・ソースと通信することができます。ウェアハウス・エージェントは、Unix Systems Services 上で稼働し、OS/390 バージョン 2 リリース 7 以上が必要です。また、DB2 (OS/390 版) バージョン 5 および 6、DB2 (z/OS 版および OS/390 版) バージョン 7 と互換性があります。
zSeries ウェアハウス・エージェントは、以下のタスクをサポートしています。
この節では、zSeries ウェアハウス・エージェントをインストールするために必要な、ソフトウェア、権限、およびプログラム一時修正 (PTF) についての情報を示します。
zSeries ウェアハウス・エージェントは、DB2 ユニバーサル・データベース (z/OS 版および OS/390 版) バージョン 7 製品に組み込まれています。この製品には、DB2 ウェアハウス・マネージャー・プログラム・ディレクトリー も組み込まれています。これにはストレージ、プログラミング、またご使用の駆動システムおよびターゲット・システムの要件についての情報が含まれています。
表1 では、OS/390 エージェントをインストールする前に、ご使用の DB2 サブシステムに適用する必要がある APAR を示します。
DB2 ユニバーサル・データベースのバージョン | 必須 APAR |
DB2 (OS/390 版) バージョン 5 | PQ36586 |
DB2 (OS/390 版) バージョン 6 | PQ36585 |
ご使用のシステムに DB2 (z/OS 版 および OS/390 版) バージョン 7 がインストールされている場合、APAR は必要ありません。
表2 では、Java ストアード・プロシージャーをセットアップすることを計画している場合に、ご使用の DB2 サブシステムに適用する必要があるPTF を示します。
DB2 ユニバーサル・データベースのバージョン | 必須 PTF |
DB2 (OS/390 版) バージョン 5 | UQ46170 |
DB2 (OS/390 版) バージョン 6 | UQ46114 |
DB2 (z/OS 版 および OS/390 版) バージョン 7 | UQ53028 |
zSeries ウェアハウス・エージェントをインストールするには、以下の手順に従ってください。
SMP/e インストールの結果としてできるターゲット・ライブラリーの 1 つは、Unix Systems Services ディレクトリーです。これには wareexecutables プログラムが含まれています (デフォルト名は /usr/lpp/DWC)。このディレクトリーには、ウェアハウス・エージェントの実行可能ファイルが含まれます。
次の例は、サンプル .profile ファイルの内容です。
export VWS_LOGGING=/usr/lpp/DWC/logs export VWP_LOG=/usr/lpp/DWC/vwp.log export VWS_TEMPLATES=usr/lpp/DWC export DSNAOINI=/u/userid/dsnaoini export LIBPATH=usr/lpp/DWC/ :$LIBPATH export PATH=/usr/lpp/DWC/ :$PATH export STEPLIB=DSN710.SDSNEXIT:DSN710.SDSNLOAD
.profile ファイルは、環境変数を定義するもので、エージェント・デーモンを開始するユーザーのホーム・ディレクトリーになければなりません。
vwkernel 11000/tcp vwd 11001/tcp vwlogger 11002/tcpzSeries エージェントとデータベース間の接続をセットアップするには、z/OS および OS/390 コミュニケーション・データベース (CDB) に、リモート・データベースを追加してください。
以下の例は、Windows NT 上で稼働しているデータベースを OS/390 エージェントに接続するための、サンプルの CDB 挿入です。
INSERT INTO SYSIBM.LOCATIONS (LOCATION, LINKNAME, PORT) VALUES ('NTDB','VWNT704','60002'); INSERT INTO SYSIBM.IPNAMES (LINKNAME, SECURITY_OUT, USERNAMES, IPADDR) VALUES ('VWNT704', 'P', 'O', 'VWNT704.STL.IBM.COM'); INSERT INTO SYSIBM.USERNAMES (TYPE, AUTHID, LINKNAME, NEWAUTHID, PASSWORD) VALUES ('O', 'MVSUID', 'VWNT704', 'NTUID', 'NTPW');
接続のセットアップおよびコミュニケーション・データベース (CDB) の更新の詳細については、DB2 ユニバーサル・データベース (OS/390 版および z/OS 版) インストレーション・ガイド を参照してください。
使用しているローカル・システムが DWC6 という名前の場合の、ローカル DB2 (z/OS 版および OS/390版) データベースのバインド・パッケージ・ステートメントの例を以下に示します。
DSN SYSTEM(DWC6) BIND PACKAGE (DWC6CLI) MEMBER(DSNCLICS) ISO(CS) BIND PACKAGE (DWC6CLI) MEMBER(DSNCLINC) ISO(NC) BIND PACKAGE (DWC6CLI) MEMBER(DSNCLIRR) ISO(RR) BIND PACKAGE (DWC6CLI) MEMBER(DSNCLIRS) ISO(RS) BIND PACKAGE (DWC6CLI) MEMBER(DSNCLIUR) ISO(UR) BIND PACKAGE (DWC6CLI) MEMBER(DSNCLIQR) ISO(QR) BIND PACKAGE (DWC6CLI) MEMBER(DSNCLIMS) BIND PACKAGE (DWC6CLI) MEMBER(DSNCLIC1) BIND PACKAGE (DWC6CLI) MEMBER(DSNCLIC2) BIND PACKAGE (DWC6CLI) MEMBER(DSNCLIF4)
以下の例は、リモート DB2 (z/OS 版または OS/390 版) 用のサンプルのバインド・パッケージ・ステートメントです。ここで REMLOC は、コミュニケーション・データベース (CDB) に登録されているリモート DB2 (z/OS 版または OS/390 版) システムのロケーション名です。
DSN SYSTEM(DWC6) BIND PACKAGE (REMLOC.DWC6CLI) MEMBER(DSNCLICS) ISO(CS) BIND PACKAGE (REMLOC.DWC6CLI) MEMBER(DSNCLINC) ISO(NC) BIND PACKAGE (REMLOC.DWC6CLI) MEMBER(DSNCLIRR) ISO(RR) BIND PACKAGE (REMLOC.DWC6CLI) MEMBER(DSNCLIRS) ISO(RS) BIND PACKAGE (REMLOC.DWC6CLI) MEMBER(DSNCLIUR) ISO(UR) BIND PACKAGE (REMLOC.DWC6CLI) MEMBER(DSNCLIQR) ISO(QR) BIND PACKAGE (REMLOC.DWC6CLI) MEMBER(DSNCLIMS) BIND PACKAGE (REMLOC.DWC6CLI) MEMBER(DSNCLIC1) BIND PACKAGE (REMLOC.DWC6CLI) MEMBER(DSNCLIC2) BIND PACKAGE (REMLOC.DWC6CLI) MEMBER(DSNCLIF4)
以下の例は、Windows NT で稼働する DB2 ユニバーサル・データベース用のサンプルのバインド・パッケージ・ステートメントです。
BIND PACKAGE (NTDB.DWC6CLI) MEMBER(DSNCLICS) ISO(CS) BIND PACKAGE (NTDB.DWC6CLI) MEMBER(DSNCLINC) ISO(NC) BIND PACKAGE (NTDB.DWC6CLI) MEMBER(DSNCLIRR) ISO(RR) BIND PACKAGE (NTDB.DWC6CLI) MEMBER(DSNCLIRS) ISO(RS) BIND PACKAGE (NTDB.DWC6CLI) MEMBER(DSNCLIUR) ISO(UR) BIND PACKAGE (NTDB.DWC6CLI) MEMBER(DSNCLIC1) BIND PACKAGE (NTDB.DWC6CLI) MEMBER(DSNCLIC2) BIND PACKAGE (NTDB.DWC6CLI) MEMBER(DSNCLIQR) BIND PACKAGE (NTDB.DWC6CLI) MEMBER(DSNCLIF4) BIND PACKAGE (NTDB.DWC6CLI) MEMBER(DSNCLIV1) BIND PACKAGE (NTDB.DWC6CLI) MEMBER(DSNCLIV2)
以下の例は、すべてのロケーションの CLI パッケージをプランでバインドするための、サンプルのバインド・ステートメントです。
DSN SYSTEM(DWC6) BIND PLAN(DWC6CLI) PKLIST(*.DWC6CLI.* )
CLI パッケージのバインドが完了したら、.profile ファイル中の DSNAOINI 環境変数が、直前にバインドした CLI プランを使用する ODBC 初期設定ファイルを指しているかを検査してください。
たとえば、CLI プランの名前が DWC6CLI で、ローカル・システムの名前が DWC6 の場合、ODBC 初期設定ファイルには以下の情報が含まれているはずです。 ;SUBSYSTEM stanza [DWC6] MVSATTACH=CAF PLANNAME=DWC6CLI
このファイルが正しく動作するためには、次の構成が正しいか確認してください。
ご使用の DB2 システム用のデータ・ソース・スタンザがあることを確認します。これはローカル DB2 システムのロケーション名を指定している必要があります。
以下は DSNAOINI ファイルの例です。
[COMMON] MVSDEFAULTSSID=DWC6 CONNECTTYPE=2 ;APPLTRACE=1 ;APPLTRACEFILENAME=/usr/lpp/DWC/logs/application.CLITRACE ;TRACEFLUSH=1 ;Example SUBSYSTEM stanza for V71A subsystem [DWC6] MVSATTACHTYPE=CAF PLANNAME=DWC6CLI ;DATA SOURCE stanza for ISC710P1 data source [ISC710P1]
ODBC トレースをオンにするには、COMMON セクション内の 3 つのコメント行を除去します。 ODBC および DSNAOINI ファイルのバインドの詳細については、DB2 ユニバーサル・データベース (OS/390 版および z/OS 版) ODBC ガイドおよび解説書 を参照してください。
zSeries ウェアハウス・エージェントは、デーモン・プロセスです。エージェント・デーモンは _password( ) 関数を使用するため、これらのエージェント実行可能プログラムを以下のように RACF プログラム制御に対して定義します。
libtls4d.dll iwhcomnt.dll vwd
実行可能ファイルを RACF プログラム制御に対して定義するには、データウェアハウスセンターの実行可能ファイルが保管されているディレクトリーへ移動し、以下のコマンドを実行します。
extattr +p libtls4d.dll extattr +p iwhcomnt.dll extattr +p vwdextattr コマンドを +p パラメーター指定で使用するには、BPX.FILEATTR.PROGCTL FACILITY クラスに対して少なくとも読み取りアクセスを持っていなければなりません。
この例は、ユーザー ID JOEUSER にこの権限を与えるために使用する RACF コマンドです。
RDEFINE FACILITY BPX.FILEATTR.PROGCTL UACC(NONE) PERMIT BPX.FILEATTR.PROGCTL CLASS(FACILITY) ID(JOEUSER) ACCESS(READ) SETROPTS RACLIST(FACILITY) REFRESH
許可についての詳細は、z/OS UNIX システム・サービス 計画 を参照してください。
デーモンをフォアグラウンドで開始するには、UNIX Systems Services シェルの下のコマンド行に vwd と入力します。
デーモンをバックグラウンドで開始するには、UNIX Systems Services シェルの下のコマンド行に vwd>/usr/lpp/DWC/logs/vwd.log2>&1& と入力します。
zSeries ウェアハウス・エージェント・デーモンが稼働していることを検査するには、UNIX シェルのコマンド行に ps -e | grep vwd と入力します。
または、z/OS か OS/390 コンソールで D OMVS,a=all と入力し、ストリング vwd を探します。
DB2 ウェアハウス・マネージャー・パッケージには、以下のユーザー定義プログラムが組み込まれています。
さらにユーザーは、ユーザー定義プログラムとストアード・プロシージャーをデータウェアハウスセンターに作成することができます。 zSeries ウェアハウス・エージェントは、UNIX Systems Services で動作する実行可能プログラムをサポートします。
ユーザー定義プログラムは、1 つ以上のステップに割り当てられます。ユーザー定義プログラムを実行すると、以下のアクションが発生します。
z/OS または OS/390 上の ETI プログラムには、最低のレベルとして DB2 ユニバーサル・データベース バージョン 7.1 (フィックスパック 2 適用済み) が必要です。 VWP_LOG 環境変数を使用して、ユーザー定義プログラムが出力を書き込めるディレクトリーを定義します。
ユーザー定義プログラムを使用して、FTP でジョブを転送するには、まず JCL および実行依頼したいデータを作成する必要があります。 JCL のジョブ名は USERID X でなければなりません。ここで X は、1 つの文字または番号です (例: JOEUSERA)。 JCL に含まれる MSGCLASS および SYSOUT ファイルの出力クラスには、JES 保留出力クラスを指定してください。
実行依頼されるジョブの最大 LRECL は 254 文字です。 JES は JCL の最初の 72 文字のみを走査します。
データウェアハウスセンターは、FTP を使用してファイルを転送するための JCL をインストールします。他のリモート・ホストへファイルを転送するために、FTP コマンド GET または PUT を OS/390 ホストに使用させる場合は、JCL テンプレートのアカウント情報を自分の z/OS システム、または OS/390 システム用に変更する必要があります。
JCL テンプレートのアカウント情報を自分の z/OS システム、または OS/390 システム用に変更します。
たとえば、これらのプログラムのいずれかを STLMVS1 で実行したい場合、STLMVS1.ftp.jcl という名前でファイルのコピーを作成します。
データウェアハウスセンターには、次のサンプル JCL テンプレートが添付されています。
//[USERID]A JOB , 'PUT/GET', //* THE NAME OF THE JOB MUST BE THE NAME OF THE //* MVS USER ID FOLLOWED BY ONE ALPHANUMERIC //* CHARACTER. THIS IS A RESTRICTION OF FTP/MVS. // CLASS=A, // USER=&SYSUID, // NOTIFY=&SYSUID, // TIME=(,30), // MSGCLASS=H //STEP1 EXEC PGM=FTP,PARM='( EXIT' //INPUT DD DSN=[FTPFILE],DISP=SHR //OUTPUT DD SYSOUT=* //SYSPRINT DD SYSOUT=*
zSeries ウェアハウス・エージェントを使用して、OS/390 UNIX Systems Services ファイルや z/OS または OS/390 ネイティブ・フラット・ファイルなどの、DB2 表およびフラット・ファイルのサンプル内容を作成することができます。また、zSeries ウェアハウス・エージェントを使用し、クラシック・コネクトを使って IMS または VSAM ファイルのサンプル内容を作成することもできます。フラット・ファイルの内容のサンプリングは、限定的な機能です。ウェアハウスは、フラット・ファイルからの文字データだけを表示します。さらに、ファイルをソースとして設定するときには、個々のフィールドをファイル定義で定義し、エージェントがデータを、各フィールドの正確なオフセットと長さで表示できるようにする必要があります。
トリガー・プログラムを使用してウェアハウス・ステップを z/OS または OS/390 からスケジューリングします。ユーザーまたは OS/390 ジョブ・スケジューラーは、データウェアハウスセンターでステップを起動するジョブを実行依頼できます。ステップが正常に行われた場合、JCL のトリガー・ステップは戻りコード 0 を返します。
トリガー・プログラムを使用するには、Java Development Kit (JDK) 1.1.8 以降が Unix システムにインストールされていることが必要です。
トリガー・プログラムを開始するには、ご使用のウェアハウス・サーバーが稼働しているコンピューター上で XTServer を開始します。このプロセスは、データウェアハウスセンター 管理の手引き で説明されています。
XTServer が Microsoft Windows NT 上で開始されたら、Unix System Services 上で XTClient を開始します。
以下はトリガーを開始する JCL のサンプルです。
//DBA1A JOB 1,'XTCLIENT',CLASS=A,MSGCLASS=H, // MSGLEVEL=(1,1),REGION=4M,NOTIFY=&SYSUID //*********************************************** //* submit iwhetrig //*********************************************** //BRADS EXEC PGM=BPXBATCH, // PARM=('sh cd /usr/lpp/DWC/; java XTClient 9.317.171.133 1100x // 9 drummond pw bvmvs2nt 1 1 100') //STDOUT DD PATH='/tmp/xtclient.stdout', // PATHOPTS=(OWRONLY,OCREAT), // PATHMODE=SIRWXU //STDERR DD PATH='/tmp/xtclient.stderr', // PATHOPTS=(OWRONLY,OCREAT), // PATHMODE=SIRWXU //
上記のサンプル JCL に示されているように、パラメーターは新しい行へと続きます。パラメーターを 71 桁まで入力し、72 桁目に X を入れて、次の行の 16 桁に続けます。パラメーターの最初の部分 (cd /usr/lpp/DWC/;) は、zSeries ウェアハウス・エージェントがインストールされているディレクトリーに移動するステートメントです。
パラメーターの 2 番目の部分は、XTClient を開始し、以下のパラメーターを渡します。
データウェアハウスセンターにはトランスフォーマーが組み込まれています。それらは Java ストアード・プロシージャーで、いくつかの基本データ形式変更を行います。トランスフォーマーを実行するには、まずご使用の DB2 サブシステムに Java ストアード・プロシージャーをセットアップする必要があります。トランスフォーマーについての追加情報は、IBM DB2 ユニバーサル・データベース データウェアハウスセンター 管理の手引き (SC88-8545) にあります。
以下のトランスフォーマーが zSeries エージェントで実行できます。
以下は、Java ストアード・プロシージャーのセットアップ方法の詳細な説明を簡略化したものです。詳細な説明は、DB2 ユニバーサル・データベース (OS/390 版および z/OS版) アプリケーション・プログラミングおよびリファレンス (Java 用) (SC88-8762) を参照してください。
ご使用の DB2 サブシステムに Java ストアード・プロシージャーをセットアップするには、以下のようにします。
以下に、ウェアハウス・トランスフォーマーを DB2 (z/OS 版および OS/390 版) にセットアップする方法を説明します。セットアップ後のトランスフォーマーの使用法の詳細な説明については、データウェアハウスセンター 管理の手引き を参照してください。
ウェアハウス・トランスフォーマーを DB2 (z/OS 版および OS/390 版) にセットアップするには、以下のようにします。
ウェアハウス・コントロール・データベースを更新するには、以下の SQL ステートメントを DB2 コマンド行プロセッサーに入力します。
CONNECT TO your_vw_control_database UPDATE IWH.INFORESOURCE SET TRANSREGISTERED = '1' WHERE SUBDBTYPE = 'DB2 MVS' UPDATE IWH.INFORESOURCE SET TRANSFENCED = '1' WHERE SUBDBTYPE = 'DB2 MVS'
ここで your_vw_control_database は、ご使用の DWC コントロール・データベースの名前です。
表 3. DB2 ユニバーサル・データベースのバージョンに応じた SQL ステートメントの位置
DB2 ユニバーサル・データベースのバージョン | SQL ステートメントの位置 |
DB2 (OS/390 版) バージョン 5 | /usr/lpp/DWC/createXfSQL ディレクトリー内の、コメント付きの SQL ステートメントを使用します (すべての CREATE PROCEDURE ステートメントをコメント化し、その後コメントを外して INSERT INTO SYSIBM.SYSPROCEDURES ステートメントを使用して、トランスフォーマーを DB2 (OS/390 版) バージョン 5 に対して定義します) |
DB2 (OS/390 版) バージョン 6 | /usr/lpp/DWC/createXfSQL ディレクトリー内の SQL ステートメントを使用します |
DB2 (z/OS 版 および OS/390 版) バージョン 7 | /usr/lpp/DWC/createXfSQLV7 ディレクトリー内の SQL ステートメントを使用します |
Java ストアード・プロシージャーをセットアップするときには、WLM を使用して Java WLM 始動プロシージャーを WLM 環境名と関連付けます。この環境名は、CREATE PROCEDURE ステートメントの WLM ENVIRONMENT オプションで指定されています。 DSNWLMJ は WLM 環境名で、トランスフォーマー定義で組み込まれています。 WLM 関連名の DSNWLMJ を追加することもできますし、各トランスフォーマー定義の WLM ENVIRONMENT オプションを、すでに始動プロシージャーと関連付けられている名前に変更することもできます。
JDBC のインストール時に、installVAJDLL コマンドを実行します。このコマンドにより、JDBC ドライバーへの sqlj.jll リンクが作成されます。この sqlj.jll リンクをインストールしたディレクトリーを、環境変数データ・セット内の CLASSPATH および LIBPATH ステートメントに追加する必要があります。
SQLJ は、/COM/ibm/db2os390/ という名前の Java パッケージに組み込まれています。たとえば、sqlj.jll リンクが /usr/lpp/db2710/COM/ibm/db2os390/ ディレクトリーにある場合、/usr/lpp/db2710/ を CLASSPATH および LIBPATH ステートメントに追加する必要があります。
環境変数データ・セットは最大で 244 文字まで含めることができます。
環境変数データ・セット内の文字数を減らすには、以下のようにします。
/u/userid/links/com/ibm/data/xf.jll /u/userid/links/COM/ibm/db2os390/sqlj.jll
リンクを移動する場合は、.jll ファイルに対する権限を再び実行して、拡張ビットをオンにする必要があります。
拡張ビットがオンになっているかどうかを判別するには、以下のようにします。
許可ビットは、高位ビットの位置に e を含んでいます。たとえば erwxrwxrwx です。
ln -e DSNAQJLL sqlj.jll ln -e IWHXF xf.jll
高位ビットが l で、DB2 (z/OS 版および OS/390 版) バージョン 7 を実行している場合は、以下のコマンドを使用してリンクを再び作成します。
ln -e IWHXFV7 xf.jl
ストアード・プロシージャーの署名内の Java オブジェクトは、DB2 (z/OS 版および OS/390 版) バージョン 7 でのみサポートされています。 DB2 (OS/390 版) バージョン 5 およびバージョン 6 では、トランスフォーマーはパラメーターでヌル値をサポートしていません。これらのバージョンでは、ヌル・パラメーターを渡す場合、ゼロと見なされます。 DB2 バージョン 5 およびバージョン 6 のトランスフォーマーは、ゼロ・パラメーターをヌル・ストリングのように扱います。
DB2 は DB2 (z/OS 版および OS/390 版) バージョン 7 でのみ、ストアード・プロシージャー内の COMMIT SQL ステートメントをサポートしています。 INVERTDATA ストアード・プロシージャーは、ストアード・プロシージャー内の表を除去して再作成します。そのため、COMMIT ステートメントが必要です。 IWH.INVERTDATA は、DB2 (OS/390 版) バージョン 5 およびバージョン 6 ではサポートされていません。
DB2 (z/OS 版および OS/390 版) は Java ユーザー定義関数をサポートしていません。そのため、IWH.FORMATDATE は S/390 プラットフォームではサポートされていません。
以下は、Java ストアード・プロシージャーの始動プロシージャーの例です。
//DSNWLMJ PROC DB2SSN=DSN,NUMTCB=5,APPLENV=DSNWLMJ //************************************************* //* THIS PROC IS USED TO START THE WLM-ESTABLISHED SPAS * //* ADDRESS SPACE FOR THE DSNWLMJ APPLICATION ENVIRONMENT * //* V WLM,APPLENV=DSNWLMJ,RESUME * //************************************************* //DSNWLMJ EXEC PGM=DSNX9WLM,TIME=1440,REGION=0M, // PARM='&DB2SSN, &NUMTCB, &APPLENV' //STEPLIB DD DSN=DSN.TESTLIB,DISP=SHR // DD DSN=IWH710.SIWHPDSE,DISP=SHR // DD DSN=DSN.HPJSP.PDSE.JDBC,DISP=SHR // DD DSN=SYS1.PP.PDSELINK,DISP=SHR // DD DSN=DSN710.SDSNEXIT,DISP=SHR // DD DSN=DSN710.SDSNLOAD,DISP=SHR // DD DSN=SYS1.SCEERUN,DISP=SHR // DD DSN=DSN.PDSE,DISP=SHR //JAVAENV DD DSN=DSN.WLMENVJ.JSPENV,DISP=SHR //CEEDUMP DD SYSOUT=A //DSSPRINT DD SYSOUT=A //JSPDEBUG DD SYSOUT=A //SYSABEND DD SYSOUT=A //SYSPRINT DD SYSOUT=A
この例では、IWH710.SIWHPDSE ライブラリーはトランスフォーマー・ロード・モジュールが含まれています。 DSN.HPJSP.PDSE.JDBC には HPJ セットアップによる High Performance Java (HPJ) DLL が含まれています。 DB2 (zSeries 版) バージョン 7 では、このライブラリーの名前は DSN710.SDSNLOD2.SYS1.PP.PDSELINK で、HPJ ランタイム・ライブラリーが含まれています。 DSN.PDSE には HPJ セットアップ情報が含まれています。 DSN.WLMENVJ.JSPENV には環境変数が含まれています。
以下は環境変数データ・セットです。
ENVAR("TZ=PST07", "DB2SQLJPROPERTIES=/usr/lpp/db2/jdbc/db2710/classes/db2sqljjdbc.properties", "LIBPATH=/usr/lpp/DWC", "VWSPATH=/usr/lpp/DWC", "CLASSPATH=/usr/lpp/db2/jdbc/db2710/classes:/usr/lpp/DWC:/usr/lpp/hpj/lib"), MSGFILE(JSPDEBUG)
zSeries ウェアハウス・エージェントが作成するほとんどのメッセージは、Windows NT システムに送信されて解釈されます。そのため、たいていの場合、メッセージの言語は DB2 ユニバーサル・データベース (Windows NT 版) のインストール方法に応じて設定されています。
ただし、トランスフォーマーは例外です。トランスフォーマーの場合、メッセージの言語は DB2 ユニバーサル・データベース (Windows NT 版) のインストール方法には関係ありません。 zSeries ウェアハウス・エージェントには、トランスフォーマー用の以下のメッセージ・ファイルが含まれています。
表 4. トランスフォーマー用の各国語サポート・メッセージ・ファイル
ファイル名 | 言語 |
Xf.properties_Fi_FI | フィンランド語 |
Xf.properties_No_NO | ノルウェー語 |
Xf.properties_Ru_RU | ロシア語 |
Xf.properties_Zh_CN | 中国語 (簡体字) |
Xf.properties_Zh_TW | 中国語 (繁体字) |
Xf.properties_Da_DK | デンマーク語 |
Xf.properties_De_DE | ドイツ語 |
Xf.properties_En_US | 米国英語 |
Xf.properties_Es_ES | スペイン語 |
Xf.properties_Fr_FR | フランス語 |
Xf.properties_It_IT | イタリア語 |
Xf.properties_Ja_JP | 日本語 |
Xf.properties_Ko_KR | 韓国語 |
Xf.properties_Pt_BR | ブラジル・ポルトガル語 |
Xf.properties_Sv_SE | スウェーデン語 |
トランスフォーマー・メッセージが英語以外の言語の場合、表 4 にあるファイルのいずれかを選択して、その内容を Xf.properties ファイルにコピーしてください。
zSeries エージェントは、DataJoiner を使用して、DB2 ユニバーサル・データベース以外のシステムにアクセスします。 DataJoiner によって、それらが DB2 ユニバーサル・データベースのデータベースであるかのように、エージェントは通常の分散リレーショナル・データベース体系 (DRDA) フローを使用できるようになります。 ODBC 要求が DB2 ファミリー・データベース以外のソースに向けられている場合、DataJoiner はデータベースにアクセスする追加のコード層を呼び出します。
DataJoiner は、Windows NT、AIX、または Solaris 操作環境で動作する ODBC ドライバーを持つ、Oracle、Sybase、Informix、Microsoft SQL Server、Teradata その他のデータベースにアクセスすることができます。 zSeries エージェントは DataJoiner に、ターゲットとしてではなく、ソースとしてアクセスすることができます。 DataJoiner は 2 フェーズ・コミットをサポートしません。 DataJoiner バージョン 2.1 および 2.1.1 でアプリケーション・リクエスターとして TCP/IP をサポートしますが、アプリケーション・サーバーは持っていません。 zSeries エージェントはアプリケーション・サーバーに、TCP/IP を使用するように要求するため、OS/390 または z/OS から DataJoiner にアクセスする代わりに、SNA 接続を使用する必要があります。
zSeries ウェアハウス・エージェントは、クラシック・コネクト ODBC ドライバーから、IMS および VSAM にアクセスすることができます。クラシック・コネクトによって、ユーザーは DB2 のような IMS と VSAM データ・セットの定義をセットアップし、ODBC を使用してアクセスすることができるようになります。クラシック・コネクトは、ウェアハウス・エージェントとは別個に購入してインストールする必要があります。
zSeries ウェアハウス・エージェントは、要求がクラシック・コネクトに対するものか、または DB2 に対するものかに基づいて、適切な ODBC ドライバーをロードします。 DB2 ソースにアクセスしている場合は、エージェントは DB2 ODBC をロードします。 VSAM または IMS ソースにアクセスしている場合には、エージェントはクラシック・コネクト ODBC ドライバーをロードします。 エージェントの要求が処理されます。
クラシック・コネクトを使用すると、シングル・ファイルまたはファイルの一部を、1 つ以上のリレーショナル表として表示することができます。 IMS および VSAM データをクラシック・コネクトにマップして、それにアクセスすることができます。手動でデータをマップすることもできますし、Microsoft Windows のクラシック・コネクト非リレーショナル・データ・マッパーを使用することもできます。
クラシック・コネクト ODBC ドライバーをセットアップするには、以下のようにします。
* national language for messages NL = US English * resource master file NL CAT = usr/lpp/DWC/v4r1m00/msg/engcat FETCH BUFFER SIZE = 32000 DEFLOC = CXASAMP USERID = uid USERPASSWORD = pwd DATASOURCE = DJX4DWC tcp/9.112.46.200/1035 MESSAGE POOL SIZE = 1000000
DB2 (z/OS 版、または OS/390 版) にはドライバー・マネージャーがないため、dsnaoini ファイルを更新する必要はありません。クラシック・コネクトのドライバー・マネージャーは、zSeries ウェアハウス・エージェント内に作成されます。
エージェントを使用してユーティリティーを使用できるようにする前に、まず APAR PQ44904 を zSeries ウェアハウス・エージェントに適用する必要があります。 DSNUTILS は、WLM および RRS 環境で実行される DB2 (z/OS 版、または OS/390 版) ストアード・プロシージャーです。 DB2 ウェアハウス・マネージャーは、DSNUTILS へのインターフェースを提供します。そのため、DB2 ユーティリティーをデータウェアハウスセンターのステップに組み込むことができます。ユーザー定義のストアード・プロシージャー・インターフェースを使用してインストールした DB2 ユーティリティーを実行するために、DSNUTILS を使用することができます。 DB2 (z/OS 版、または OS/390 版) の LOAD、REORG、および RUNSTATS ユーティリティーには、ユーティリティーの稼働方法を変更するために使用できるプロパティー・シートがあります。
ユーティリティーのプロパティーを変更するには、「プロセス・モデラー (Process Modeler)」ウィンドウでそのユーティリティーを右クリックし、「プロパティー (Properties)」をクリックします。
DSNUTILS ストアード・プロシージャーのセットアップ手順は以下のとおりです。
BIND PLAN(DSNAOCLI) PKLIST(*.DSNAOCLI.*, *.DSNUTILS.*)
DSNUTILS のセットアップの詳細については、DB2 Universal Database for OS/390 Version 6 Management Tools Package を参照してください。
フラット・ファイルに表をアンロードしてコピーし、それからフラット・ファイルを別の表にロードするという方法では、通常はデータをアンロードし、アンロードで作成されるロード制御ステートメントを編集し、それからデータをロードする必要があります。 zSeries ウェアハウス・エージェントを使用すると、ステップの間で停止したり、手動で制御ステートメントを編集したりせずに、別の表へのデータの再ロードを指定できます。
以下のようにして、LOAD ユーティリティーを使用して DB2 (z/OS 版) 表と DB2 (OS/390 版) 表との間でデータをコピーします。
以下は、再編成アンロード・ステップに使用できる DSNUTILS パラメーターの例です。
UTILITY_ID REORGULX RESTART NO UTSTMT REORG TABLESPACE DBVW.USAINENT UNLOAD EXTERNAL UTILITY_NAME REORG TABLESPACE RECDSN DBVW.DSNURELD.RECDSN RECDEVT SYSDA RECSPACE 50 PNCHDSN DBVW.DSNURELD.PNCHDSN PNCHDEVT SYSDA PNCHSPACE 3
UTILITY_ID LOADREORG RESTART NO UTSTMT :FILE:DBVW.DSNURELD.PNCHDSN:TABLE:[DBVW].INVENTORY UTILITY_NAME LOAD RECDSN DBVW.DSNURELD.RECDSN RECDEVT SYSDA
DSNUTILS および OS/390 または z/OS で使用可能な DB2 ユーティリティーの詳細については、DB2 (z/OS および OS/390) ユーティリティーの手引きおよび解説書 を参照してください。
zSeries ウェアハウス・エージェントを使用して、Data Propagator レプリケーションの適用ステップを自動化することができます。レプリケーションには、ソース・データベース、コントロール・データベース、およびターゲット・データベースが必要です。これらは異なるデータベースである場合と、同じデータベースである場合があります。キャプチャー・ジョブは、DB2 ログを読み取り、ソース・データベースにどの行が追加、更新、または変更されたかを判別します。それからジョブは、変更を変更済みデータの表に書き込みます。次に、適用ジョブが変更をターゲット・データベースに適用するために実行されます。 DB2 ウェアハウス・マネージャー・パッケージは、レプリケーション・ステップを作成して、適用ジョブを自動化することができます。 DB2 ウェアハウス・マネージャーを使用して、実行する適用ジョブのタイプと実行時期を定義します。ご使用の SASNLINK ライブラリーを、steplib 環境変数にエクスポートしてください。
データウェアハウスセンターには、レプリケーション・サポートのための JCL が組み込まれています。 zSeries ウェアハウス・エージェントを使用して変更適用プログラムを実行する計画の場合、OS/390 または z/OS システムに合わせて、このテンプレート内のアカウントおよびデータ・セット情報を変更する必要があります。
テンプレートを変更するには、次のようにします。
たとえば、STLMVS1 上で、STLMVS1.apply.jcl というファイルのコピーを作成します。
[USERID] や [APPLY_PARMS] のように、大括弧に囲まれているパラメーターは変更しないでください。大括弧はそれぞれ、16 進文字 X'AD' および X'BD' です。 TSO 端末タイプを SPF オプション 0 で 3278A に設定していないと、これらの値は大括弧としてではなく、特殊文字として扱われます。 XAD や X BD、またはこれらの文字間にあるデータを変更しない場合は、これは問題ありません。
以下は、データウェアハウスセンターに組み込まれている JCL テンプレートです。
//[USERID]A JOB ,MSGCLASS=H,MSGLEVEL=(1,1), // REGION=2M,TIME=1440,NOTIFY=&SYSUID //* DON'T CHANGE THE FIRST LINE OF THIS TEMPLATE. //* THE REMAINING JCL SHOULD BE MODIFIED FOR YOUR SITE. //********************************************** //* RUN APPLY/MVS ON OS/390 DB2 6.1 * //********************************************** //ASNARUN EXEC PGM=ASNAPV66,REGION=10M, // [APPLY_PARMS] //STEPLIB DD DISP=SHR,DSN=DPROPR.V6R1M0.SASNLINK // DD DISP=SHR,DSN=DSN610.SDSNLOAD //MSGS DD DSN=DPROPR.V2R1M0A.MSGS,DISP=SHR //ASNASPL DD DSN=&ASNASPL ,DISP=(NEW,DELETE,DELETE), // UNIT=SYSDA,SPACE=(CYL,(10,1)), // DCB=(RECFM=VB,BLKSIZE=6404) //SYSTERM DD SYSOUT=* //SYSTSPRT DD SYSOUT=* //SYSPRINT DD SYSOUT=* //
サーバー、ロガー、エージェント、およびいくつかのデータウェアハウスセンター・プログラムのような多くの DB2 ウェアハウス・マネージャー・コンポーネントが、VWS_LOGGING 環境変数で指定されたログ記録用ディレクトリーにログを書き込みます。このログ・ファイルはプレーン・テキストです。
データウェアハウスセンターからのエージェント・ログ記録を開始するには、以下のようにします。
エージェント・トレースはレベル 0-4 をサポートします:
レベル 1 - 出入り口トレース
レベル 2 - レベル 1 とデバッグ・トレース
レベル 3 - レベル 2 とデータ・トレース
レベル 4 - 内部バッファー・トレース
トレースがレベル 1 より高く設定されている場合、パフォーマンスは低下します。トレースをオンにするのは、デバッグの目的のみにしてください。トレース情報はファイル AGNTxxx.LOG に保管されます。環境変数はファイル AGNTxxx.SET に保管されます。