コネクティビティー 補足

DB2 (MVS/ESA 版)

図 1 は、DB2 (MVS/ESA 版) の単一コピーを実行している MVS システムを示しています。単一の MVS 上で DB2 (MVS/ESA 版) の複数のコピーを実行することも可能です。所定の MVS システム内の DB2 (MVS/ESA 版) のコピーを識別するため (または MVS/JES complex 内の DB2 (MVS/ESA 版) のコピーを識別するため)、各 DB2 システムにはサブシステム名 が与えられています。これは 1〜4 文字の、MVS/JES complex 内で固有の文字列です。 図 1 では DB2 (MVS/ESA 版) のサブシステム名は xxxx です。 3 つの MVS アドレス空間名の接頭部は、DB2 (MVS/ESA 版) のサブシステム名です。これらの 3 つのアドレス空間が DB2 (MVS/ESA 版) 製品を構成します。

図 1. DB2 (MVS/ESA 版) で使用される MVS アドレス空間


REQTEXT

図 1 は、 DB2 (MVS/ESA 版) の分散データベース処理に関係する MVS アドレス空間を示しています。これらのアドレス空間は、DB2 (MVS/ESA 版) ユーザーがローカル関係データベースにアクセスしたり、リモート DRDA システムと通信したりできるよう、協働します。各アドレス空間の目的は次のとおりです。

xxxxMSTR
DB2 (MVS/ESA 版) 製品のシステム・サービス・アドレス空間。 DB2 (MVS/ESA 版) の始動と停止、DB2 (MVS/ESA 版) へのローカル・アクセスの制御を受け持ちます。

xxxxDBM1
データベース・サービス・アドレス空間。 DB2 (MVS/ESA 版) によって制御される関係データベースへのアクセスを受け持ちます。ここでは、SQL アプリケーション・プログラムのためにデータベース資源への入出力が行われます。

xxxxDIST
DB2 (MVS/ESA 版) の、分散データベース機能を提供する部分。 分散データ機能 (DDF) とも言います。 DDF は、分散データベース要求を受け取ると、必要なデータベース入出力を行えるよう、その要求を xxxxDBM1 に渡します。本書では DDF を詳細に説明します。

IRLM
DB2 (MVS/ESA 版) が使用するロック・マネージャー。データベース資源へのアクセスを制御します。

VTAM
MVS システム用の SNA コミュニケーション・マネージャー。 DDF は、DB2 (MVS/ESA 版) のために分散データベース通信を行うのに VTAM を使用します。

NETVIEW
MVS システム上の、ネットワーク管理フォーカル・ポイント製品。分散データベースの処理中にエラーが発生すると、 DDF は NetView ハードウェア・モニター・データベースにエラー情報 (警報 とも言う) を記録します。システム管理者は、ハードウェア・モニター・データベースに保管されたエラーを NetView を使って調べたり、あるいは警報条件が記録されると自動的に起動するコマンド・プロシージャーを用意したりすることができます。

NetView は、VTAM 通信エラーの診断にも使用できます。詳細は、分散関係データベース 問題判別の手引き を参照してください。

図 1 には SQL アプリケーション・プログラムは示されていません。アプリケーション・プログラムが DB2 を使用して SQL ステートメントを発行する場合、このアプリケーション・プログラムを以下のいずれかの方法で DB2 (MVS/ESA 版) 製品と接続しなければなりません。

TSO
TSO にログオンするバッチ・ジョブとエンド・ユーザーは、 TSO 接続機能によって DB2 (MVS/ESA 版) と接続します。これは、SPUFI および大部分の QMF アプリケーションを DB2 (MVS/ESA 版) に接続するのに用いる手法です。

CICS/ESA
CICS/ESA アプリケーションが SQL 呼び出しを発行する場合、 CICS/ESA 製品は CICS/ESA 接続インターフェースを使用して SQL 要求を DB2 (MVS/ESA 版) に経路指定します。

IMS/ESA
IMS/ESA の制御下で実行されるトランザクションは、 IMS 接続インターフェースを使用して SQL ステートメントを DB2 (MVS/ESA 版) に渡し、これを処理します。

DDF
分散データ機能は、分散アプリケーションを DB2 (MVS/ESA 版) に接続します。

CAF
呼び出し接続機能を使用すると、ユーザー作成のサブシステムを直接 DB2 (MVS/ESA 版) に接続できます。


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